はぁはぁと野良犬のような荒い息を吐きながら、震える花に、凶器は突き立てられた。
エドの操作していた望遠レンズが、キュイインと機械音をたててフォーカシングし、接合部を捉える。
日も完全に落ちた誰もいない峠。その静寂に響きわたる雪乃の悲鳴。
「ひっ...ぐ! う! うあ...っ!」
愛車のヘッドライトに照らされ、その小さな身体をちぢこませる。
まるで濡れていない箇所に、初めての挿入。
いくら女の性器が男の性器を受け入れるように出来ているとはいえ、その痛みはまるで鋭利な刃物でえぐられるような感覚だった。
痛みに対する防衛本能で、亀の子のように丸くなる雪乃。全身に力を込め、痛みに必死に耐えようとする。
だが、金田は見逃さない。
「水島! 髪の毛!!」
陵辱者に向かって指示する。
がしっ
雪乃のポニーテールが掴まれたかと思うと、
ぐいっ
それが力任せに引っ張られる。
「ひぐぅぅぅぅぅ!」
がくんと顎を上げる。
引っ張られるままに、上半身をのけぞらされてしまう。
ぎしぎしと雪乃の細い身体が軋むように痙攣する。
痛みに耐えようとする行為すら、雪乃には許されなかった。
「おらおらおらおらおらあああ!」
ポニーテールを掴んだまま咆哮し、容赦なく獣欲を叩きつける水島。
それはまるで、生まれたての子馬に乗り、ムチを打つ行為にも似ていた。
乗られる子馬には、理不尽な痛みしか残らない。
「はぐ...ぐぅぅ!」
髪を引かれるあまり、口を開いたまま苦しそうに息を吐く雪乃。
「おらっ! おらっ! おらっ! おらっ! おらっ!」
腰を押し出すように長いストロークで穴突きする水島。
あまりの勢いに雪乃の身体は突き上げにあわせて少しづつ移動する。
ペニスが勢いよく奥まで突き刺さるたびに、水島の服に破瓜の返り血が飛ぶ。
同年代の女性よりも身体が小さく、また受け入れる穴も小さい雪乃。
本来ならば少しづつ開拓していかなくてはならない箇所を一気に刺し貫くという行為は想像を絶する負担を雪乃に与えた。
だが...小さな身体をのけぞらせ、眉間にしわをよせ、固く閉じた瞼から涙を振り絞り、開きっぱなしの口から荒い吐息を漏らす女の姿は、
観客たちの男の本能を確実に刺激していた。
「(...女の姦通の時の表情ほど芸術的なものはない)」
エドはファインダーを結合部から雪乃の表情へと移し、
藤原雪乃という女性の人生で初めてで、唯一の瞬間を夢中になって捉えていた。
「おらっ! おらっ! おらっ! おらっ! おらっ!」
依然として容赦ない挿入を繰り返す水島。
だが、
「あれ...アイツ射精してるぞ」
観客のひとり、渡瀬だけはその変化に気付いていた。
ふと視線を移すとパトリックのボンネットに腰かけた金田と目が合う。
「大殿筋の動きでわかる」
金田の無言の問いかけに、端的に答えを述べる渡瀬。
極度の興奮に水島は射精してもなお衰えないペースで2回目を開始していたのだ。
その渡瀬の言葉を証明するかのように、雪乃の膣口からあふれた精液が突き上げにあわせて勢いよくあたりに飛び散りはじめる。
破瓜の痛み、強姦の屈辱、その瞬間をさながらショーのように複数の男から見られる。
あまりにも過酷といえる仕打ち。
その仕打ちのなかに「見知らぬ男からの膣内射精」という項目が更に刻まれた。
「しょうがねぇなぁ...満足するまで犯らせてやっか」
パトリックに腰かけなおしながら、金田はつぶやいた。
. . . . .
「うぐぅぅ! おうっ!」
次に峠に響いたのは、男のうめき声だった。
今度は誰の目から見てもわかるほどの射精の瞬間だった。
カクカクと腰を突き入れながら、切羽つまった表情で歯を食いしばり、背筋をのけぞらせる。
水島が背筋をのけぞらせたせいで掴んだポニーテールも上に引っ張られ、さらにあごを上げさせられる雪乃。
白い頬を涙が伝い、細いあごから垂れてアスファルトに涙がぽたぽたと落ちる。
「ううううぅ...」
水島のうめき声は満足そうな溜息に変わり、掴んでいた雪乃のポニーテールを放す。
水島と雪乃、がっくりと同時に崩れ落ちる。
くずれ落ちながら、もう抜けないかと思われるほど嵌まっていたペニスがずるりと抜ける。
腰が抜けたかのようにアスファルトにしりもちをつく水島。
張りのなくなっただらんと垂れるペニスには血がべっとりと付着しており、衣服にも返り血がついていた。
「まるでセックスっていうよりも刃傷沙汰だな」
言いながらもその方向にはファインダーを向けないエド。
確かに水島は、股間のナイフで雪乃の秘肉をえぐり、処女膜を破り去った。
「...しかし何回出したんだ、アイツは?」
今度は視線を動かさずに言う金田。
「8回」
それでも自分に対する問いかけだと理解し、即答する渡瀬。
「元気だねぇ...」
やれやれといった表情の金田。
本当は、強姦した後、対象により屈辱を与えるために頭を踏みつけることを教えた金田だったが、水島の状況からそれも無理だろうと判断する。
「たしか次は順番からいって...エド」
思い出すように視線をめぐらせた後、金田の視線はエドの所で止まった。
「えっ...あ、ああ」
金田の一言にハッと我にかえったようにファインダーから顔を上げるエド。
「次はお前だったよな」
「そうだったな...」
金田に言われ、少し名残惜しそうにカメラから離れ、バッグをごそごそとやりはじめる。
「(あのエドが我を忘れるほど夢中になる被写体なのか...)」
ちょっと慌てたようなエドの反応に興味を示す渡瀬。
思いながら、その被写体に視線を移す。
雪乃は顔を伏せ、小さく嗚咽しながら縮こまって震えていた。
だが渡瀬は今のところ、幼い外見以外は惹かれるところが見つからなかった。
「おい、火野、たのむ」
エドはバックからロープを取りだしながら、赤髪の男に声をかける。
名前の通り燃える炎のように鮮やかな赤で染められた頭髪の男は、無言で親指を立てて了解の合図とする。
「おっと、アレをやるのか」
ふたりのやりとりを見て、パトリックのボンネットから立ちあがる金田。
火野はパトリックの運転席に乗りこむ。
エドはと言うと、雪乃のもとまで歩いていき、なお嗚咽する彼女をひょいと抱え上げた。
「あっ...ううっ...あうぅ...」
体重のない雪乃はあっさりと抱えあげられ、小脇に抱えられてしまう。
「よかったか?」
雪乃を抱えあげたまま、エドはアスファルトに座りこんだ水島に声をかける。
「は...はいぃ...最高でした...ありがとうございます」
夢見心地で答える。
欲望のエキスをこれでもかと排泄した水島は、先ほどの野獣のような表情から元の柔和な表情に戻っていた。
「そうか」
あっさり言うと、水島に背を向けてパトリックへと歩きだすエド。
悲痛な声をあげながら嗚咽を繰り返す雪乃を、パトリックのボンネットに放る。
「あう!」
どすん、と鈍い音をたててボンネットに倒れこむ雪乃。
エドは無言でボンネットの上の雪乃を押えつけ、手首をそれぞれロープで縛りはじめる。
「やぁ...いやぁぁ...」
怯えきった声で、ひたすらいやいやをする雪乃。
もう抵抗できるほどの力は残っていなかった。
懇願する雪乃を無視し、手際よく縛りあげるエド。
「(よく磨かれてるな...新車か?)」
ボンネットに映りこんだ自分の顔を見て、そんなことを考えながら。
「いやっ! やーっ! やああああああっ!!」
再び雪乃の絶叫が峠にこだまする。
雪乃はパトリックのボンネットに、大の字になるような形で縛りつけられていた。
全裸であるため、その全てをさらけ出すようにして。
観客たちはボンネットのまわりに腰かけ、雪乃の悲痛に歪む顔を覗きこむ。
星空と月と自分をとり囲むようにして覗き込む男たちのニヤニヤとした顔が雪乃の視界に入っていた。
ほんとんどそれらは涙で歪んで見えなかったが、それによって与えられた屈辱感はかなりのものだった。
「やああ! やあっ! いやーああああっ!!」
ただただ悲鳴をあげ、ぶんぶんと顔を振る雪乃。
今日、あまりにも絶叫しすぎたため、その声も枯れてきている。
だが、いくらかすれた声になっても、雪乃は絶叫をやめようとしない。
なぜなら彼女にとって、この狂宴に対する唯一の否定の手段だったからだ。
エドはもう既に露出させた準備万端のペニスを、まだ血と精液がこびりついている雪乃の膣口にあてがう。
そしてフロントガラスに向けて目配せすると、パトリックのエンジンがかかった。
エンジンの振動と騒音が、一同を包む。
「ひ...っ!」
背中ごしにエンジンの振動を感じ、びくりと身体を震わせる雪乃。
いつもは心地よい愛車のエンジンだったが、今は自分と同じように泣いているように聞こえた。
わなわなと震える雪乃の顔の上にある、ずれた眼鏡。
そのずれた眼鏡の位置を直してやりながら、エドは囁いた。
「いくぞ」
それを合図とするかのように、パトリックが僅かに前進した。
ずぷ...
膣口にあてがわれたペニスが呑みこまれる。
ずぷぷぷぷぷぷ...
そしてパトリックの前進にあわせ、ペニスが奥へと進んでいく。
「うくぅ!」
身体を強張らせる雪乃。
エドは腰に手を当て、雪乃の表情をじっと見つめている。
そして、奥まで届いたかと思うと、今度はゆっくりと後進するパトリック。
それにあわせてぬるぬるとペニスが引き抜かれる。
「く...! ううううぅ!」
身体を拘束するロープをぎゅっ、と引く雪乃。
引きぬかれ、段差のきついカリ首が膣内に残った血と精液を掻き出す。
そして、亀頭が見えるくらいまで引きぬかれたかと思うと、
ずぷぷぷぷぷぷ...
ふたたび計ったように前進するパトリック。
「あ....! んんんんんっ!!」
身体の中に入りこんでくる異物感に、
びくん! びくん! とまさにまな板の上の鯉のように身体を跳ねさせ反応する雪乃。
先ほどから雪乃はひっきりなしに身体をよじらせているが、エドは微動だにしていない。
それも火野の操るパトリックによって縛りつけられた雪乃の身体が動き、ピストン運動のかわりをしているからだ。
「...この方法はラクでいいな」
エドは雪乃の悶える様をじっくりと鑑賞していた。
この方法だと、ゆっくりと獲物の痴態を見ることができる。
雪乃の額に浮かぶ玉のような汗、そしてそれに張りつく乱れた髪すら、数えられるほどに。
「はぁぁ...ひやぁ...いやぁぁぁ...」
自分の大切な大切な愛車に縛りつけられ、しかもそれを責めの道具として使われる...。
雪乃の絶望は頂点に達していた。
「歯車3」の続きです。
一応、モカ!様の出演希望に対応させていただきました(今回は出てるだけですが)。
あと以前、O-EDO様がリクエストされていた「佐川が雪乃をボンネットに縛りつけてレイプする」も形式は違いますが表現させていただきました。
佐川の話を別に書くよりも、こちらの流れに組みこんだほうがしっくりきたので...。
代わりといってはなんですが、リクエストしたO-EDO様自身に雪乃ちゃんを責めてもらいました。
作中に「背中ごしにエンジンの振動を感じ、びくりと身体を震わせる雪乃。」という表現がありますが、
そういえばMR2ってその名の通り車体の真ん中にエンジンがあるんでしたっけ?
まぁ、その真ん中からの振動がボンネットにも伝わったということで...。