DDDRAVENGER −復讐者− 四話
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AVENGER −復讐者− 四話 LIVING DEAD
ハーデス/文



ミルフィー「あぅぅ…早すぎますのぉ〜」

ティア「む、蟲はいやぁ〜!」

一行の廻りを高速で旋回する敵…ハンターフライだ

入り口で早くも泣きが入ったティアとミルフィー

リリー「まったく…ヤクタターズね」

とても不名誉な仇名をつけられてしまうものの苦手な物は苦手なのだからしょうがない

ポケットから煙草を取り出すと指先に火を灯して吸い上げる

リリー「ふぅ…邪魔よ!アーススパイク!」

地中から石柱が立ち上ると高速旋回していた故に避けきれずに石柱に自らぶつかって地に落ちた

グチャッ

更に足で踏みつけると固い皮を

ミルフィー「ゲット!ですのぉ〜」

回収した…ヤクタターズが

カトレア「先を急ごう…こんなところで手間取っていられない」

逸る気を極力抑えつつもどうしても先を急いでしまう…仕方ないかもしれないが

リリー「…ま、いいけどね」

煙を吐き出しながら前衛に付き従う…流石に此処で後衛が先走るのは自殺行為だ

ミルフィー「静かですの〜」

ティア「えぇ…やけに静かですね」

リリー「えぇ…物凄く嫌な静けさよね」

カトレア「この静かさは…やれやれゲフェンダンジョンの名物がお出迎えか…」

嵐に備え、ティアが各々に支援魔法をかける…と同時に

カトレア「走るぞ!」

振り向かず一直線に二階に向け直走る!!

ポヨンポヨン

弾むような音が次第に…膨れ上がってきた

ポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨン

ポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨン

ポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨンポヨン

ミルフィー「き、きましたのぉ〜!」

唯のポイズンスポア…雑魚といえば雑魚だが…問題は数だ!

一々相手に出来る数じゃない…下手すれば三桁に届きそうな群れ…負けないまでも限が無い!

カトレア「マグナムブレイク!」

目の前に迫る群れにアイスクレイモアを叩きつけると10匹以上も巻き込んで叩き潰す…が、減らない!

リリー「ファイアウォール!」

炎で壁を作り横から迫る敵を食い止めた

ミルフィー「カートレボリューション!ですの〜!」

カートを構えると一直線に轢き逃げした…包囲こそ脱した物の後ろから続々と迫る群れ…群れ…群れ

ティア「早く!階段に!」

素早く駆け下りていく…縄張りさえ越えれば奴等は追いかけてはこないのだ…



カトレア「ハァハァハァ」

リリー「ふぅ〜…煙草が消えちゃった」

ミルフィー「よ、余裕ですの〜」

ティア「油断しないで…此処からもっと敵が強くなるわ」

確かに…まだ近くは無いものの今までよりずっと強力な敵の気配がビンビンと伝わってくる

リリー「サイト!」

近づきつつある気配…火の光で照らし出す

カトレア「ウィスパーか…ツーハンドクイッケン!!」

ミルフィー「頑張りますの!アドレナリンラッシュ!ですの!」

浮遊しながら近づいてくる…敵は5匹!

カトレア「せあっ!」

気合一閃!上段から振り下ろすと氷の結晶を振り撒く剣筋に沿って魔物が真っ二つに切り裂かれ消滅した

ミルフィー「えいっ♪」

炎を巻き上げる轟斧で叩き潰す!

リリー「ソウルストライク!」

目には目を、歯には歯を!念には念を入れていく(何

実体を持たない敵に召喚された古代聖霊が向っていくと次々に異界へと送り返していく…

ティア「マグニフィカート!」

消耗戦になる…精神回復魔法をかけつつも辺りの気配に目を凝らす

カトレア「慎重に行こう」

リリー「えぇ」

時折飛び掛ってくる雑魚を切り裂き、ナイトメアを集中攻撃で瞬殺した…しかし

リリー「…来る」

ティア「えっ?」

リリー「不味いわ…この感じ…とても強力な何かが近づいてきている」

カトレア「まさか…奴か?」

しかし…こんな浅い階層に出てくるとは信じ難い…

リリー「来た!正面からよ!」

ミルフィー「な、何ですの?アレ?!」

其処には猛スピードで突っ込んでくる剣!…しかし、使い手は見えない…見えるのは剣だけだ

ティア「ルアフ!」

隠れている…のではない…あれは

リリー「魔剣よ!あの剣そのものが敵−」

カトレア「マジかよ!」

遂に剣が襲い掛かってきた!

金属同士が克ち合う甲高い音が打ち鳴らされる

カトレア「クッ…早い!」

リリー「凍れ!フロストダイバー!」

高速で迫る冷気の渦!しかし

リリー「そんな!」

外れた…否、交わされたのだ…余りに早すぎる

ミルフィー「本気で行きますの!オーバートラスト!ですの!」

仲間達に力がみなぎる!援護に走るミルフィー…しかし

カトレア「ダメだ!…早い!」

次第に押されていくカトレア…討ち漏らした剣筋に皮一枚ずつ切り裂かれる

ティア「ヒール!ヒール!ヒール!!」

限の無い消耗戦…力尽きたら…負ける!

リリー「これでどう!ファイアーウォール!ファイアーウォール!」

同時魔法…地面から立ち上る炎の壁で魔剣を囲む−が、

カトレア「うぁっ!」

あっという間に炎の壁を突き破ると遂にカトレアの剣が弾かれた!

リリー「危ない!」

迫る魔剣…交わしきれない!

「お姉さまのピーンチ!!」

突如現れた…ピンクの髪のショートカット少女…ノ、ノビ?

否、スーパーノービスがスティレットで魔剣を弾き返した

カトレア「ゲッ?!」

助かった…筈のカトレアの顔が引き攣った…

「お姉さまぁ…ボクずっと探してましたぁ〜」

ティア「ひぃぃぃぃぃ」

頭を抱えるティア…とても見覚えのある相手だった…凄く嫌な意味で…

ミルフィー「ぉ…ぉ…」

リリー「お姉さまぁ〜???」

呆気に取られる…が、魔剣は待ってはくれない

新たに現れた敵…ノービスに向って切りかかる!

滅!

あれは…ソニックブロウ!高速の8連続攻撃だ

幾らなんでもノービスでは一撃も耐えられはしない!…が、

ノービスの足元から青白い炎が立ち込めていく…あれは…その道を究めたものだけが纏えると言う闘気!廃属性のオーラだ!

ミルフィー「あははははは…ですのぉ〜」

リリー「…これは…悪夢?」

とても現実味の無い光景…あの魔剣の斬激をノービスが交わしていた…しかも余裕で!

「そこのウィズさんちゃっちゃと撃つ!」

リリー「あ…はい」

珍しくも素直に従ってしまったリリー…何故か突っかかる気にさえならないのだ

「てぃえぃてぇ〜い!」

気の抜けそうな掛け声と魔剣を更に上回る神速にも達した剣筋が交錯した

リリー「これでどう!ユピテルサンダー!!」

稲妻の塊を生み出すとノービスに足止めされた魔剣に向って撃ちだした!

弾ける雷球!バチバチと感電しながら弾き飛ばされた魔剣…が今度は狙いをリリーに変えて突っ込む!

リリー「お・ば・か・さ・ん」

魔剣がリリーの喉元に突き刺さる寸前だった

地面を踏んだ魔剣に火柱が迸ると魔剣を炎が飲み込んだ、JTを放つ前に先にファイアーピラーが仕込んであった

リリーの十八番の罠…大抵カトレアもこの手に引っかかるのだ

漸く力を失った魔剣がカランッと地面に落ちた

リリー「ふぅ…魔剣ねぇ…こんなの使うかしら?」

魔剣…オーガトゥース、短剣故、カトレアにもミルフィーにも用は無さそうだ…ティアは論外、そもそもリリーとて魔法があるのだが…

リリー「ま、何かの役に立つかもね」

魔剣を腰に差しながら後ろを振り向くと

リリー「ぅぁ”」

声にならない声…思わず引いた…カトレアに抱きついて甘えるノービスの姿を見て…




ティア「こ、これで暫く大丈夫だと思うわ…はぁぁ」

気の重そうなティアの声…まぁ先ほどからその理由は良く判った

アプロス「それじゃとっとと消えてよね、魔女さん」

アプロスと名乗る少女は…電波だった…激しく!

ミルフィー「うあ”あ”あ”ですのぉ〜」

流石のミルフィーが引いていた!

洞窟の隅に結界を張り、しばし休息を取る事にしたのだ…何しろ消耗が激しい

カトレア「た、頼むからもうちょっとだけは、離れてくれ」

アプロス「やぁ〜ん、お姉さまのいけずぅ〜」

カトレアは後悔していた…あれはもう一年も前だろうか

町で見かけてちょっと可愛いなと思った故の衝動…つまみ食いしたのだが…



まだノービスだった少女…色々と手取り足取り手解きしつつ…ベットまで手解きしてしまったのだが…既にただのノービスではなかったのだ

カトレア「可愛がってやるぞ」

アプロス「お、お姉さまってお呼びして良いですか?」

潤んだ瞳で見つめられ思わず抱きしめた…過ちの始まりとも知らずに…

カトレア「さぁ…こんな無粋な物は取ってしまおう」

そして…服をはだけ…その股間にそそり立つ…そそり立つ?

カトレア「な?!…ぉ、ぉ、男ぉぉ?!」

引いた…何処からどう見ても少女の外見の股間に生えていたピーを目の当たりにして

アプロス「そ、そんなに見つめちゃ恥ずかしい〜」

おのれが恥ずかしいという突っ込みは出来なかった…

しかし、まぁあればあったでそれなりには楽しめる筈…真性のレズのカトレアではあったが…ショタ趣味も若干持ち合わせているがゆえに

カトレア「気、気をとりなおしてっと」

まだ皮被りの剛直とはいかない、正におチンチンをパクリッと銜え込むと舌と唇で皮を向いていく

アプロス「あぁぁんっ!ぉ、お姉さまぁ〜」

たったそれだけの刺激で躯をプルプルと震わせながら鳴く少年

カトレア「随分厭らしいおチンチンだな…もうピクピク震えているぞ?」

カトレアの言うとおり、既にその可愛らしいおチンチンは先から透明な汁を滲み出しながら更なる刺激を求めてビクンビクンと震えていた

カトレア「ふふっ…一度イかせてやるよ」

人差し指に唾液を塗し、ツンっと少年の肛門を突付きながら再びおチンチンを銜え込む

あまり大きくも無い為長いストロークは出来ないものの、舌先で鈴口を穿り返しながら唇で陰茎を扱く

アプロス「やぁっ!そ、そんなにしないでぇ〜!」

カトレアの頭に両手でしがみ付きながら嫌々と頭を震わせる

ズヌッと肛門に指を押し込むと前立腺までもゴリゴリと擦り上げながら強く吸引しつつ止めとばかりに玉々を握り締めた!

アプロス「ぉ、お姉さまぁ〜!ボク、ボクもぅ、で、出ちゃぅぅ〜!」

ビュルッ!ビュビュッ!

カトレア「んんっ!んむ…ちゅっぅぅ」

まるでゼリーの様な固形に近いほど濃いザーメン

吐き出されるたびに口内に溜まって行く精子を嚥下しながら強く吸い上げる

アプロス「あぁ…お姉さまが…ボクの飲んでるぅ〜!」

痰のように喉に絡みつきそうな程濃い上に物凄い量だった…

飲みきれずに口元から逆流したザーメンが陰茎を伝い落ちて白い水溜りを作っていく…

カトレア「ふふっ…凄いぞ、お前も飲んでみるか?」

アプロス「えっ?…んむっ」

まだ口内に残るザーメンを口移しで少年の口内に送り込む

ゼリーの様にプルプルとした精液が歯の間を通り抜けて栗の花の様な匂いが口内に充満した

アプロス「不味いですぅ〜」

漸く開放されたアプロスが顔を顰めながら僅かに泪を見せる

カトレア「はははっ…おあいこだ」

そのまま少年がカトレアに身を預けながら呟いた

アプロス「ねぇ、お姉さまぁ」

カトレア「ん?何だ?」

アプロス「一生ついて行きますね」


…そう、少年は…本当にずっとついて来た…

お風呂から寝室…果てはトイレまで…

更に自分以外がカトレアに近づくと

アプロス「お姉さまを守れるのはボクだけなの!魔女さんはどっかいっちゃえ〜!」

当時からパーティーを組んでいたティア等は散々だった

非常に陰湿且つ、良く判らない様な嫌がらせを散々に受けた

ティアの叩いたポリンから飛び出す蟲の触覚1000個

お風呂に入れば盗蟲がバスタブから溢れかえっていた

不幸の手紙や悪戯耳打ち等毎日毎晩…ノイローゼになり掛けたのだ

カトレアが諭しても

アプロス「お姉さま!魔女に悪い魔法を掛けられたのね!目を覚まして!」

話は…否、人間の言葉はまったく通じなかった…

亭々の方で逃げ出したもののこうして時折追いかけて来てはストー○ーの様に尾行されるのだ…



リリー「ふぅ〜ん…それって自業自得じゃない…暴力女なだけじゃなく馬鹿女ね」

悔しいが言い返せない…が、

アプロス「お姉さまを悪く言うなんて!あ、貴女も魔女の仲間ね!魔女ね!」

まぁ…女ウィズだし…

リリー「まぁ、魔女と言われれば魔女かもしれないわね」

ミルフィー「ティアちゃん…どういたしますの?」

休息序に食事を取っていたゆえ、干し肉をティアに渡した途端

アプロス「貴女も魔女の仲間ね!魔女ね!」

ミルフィー「そうなんですの?!」

思わず納得しかけてしまった…嫌、

ミルフィー「ぁぅ、私は魔女じゃないですのぉ〜」

そんな言葉は通じない

アプロス「あぁ…こんな魔女の巣窟にお姉さまを置いては置けないわ…うん、やっぱりボクがお姉さまを守らなくっちゃ!」

既にあっちの世界に飛んでいた少年だった

リリー「ちょっと、何とかしなさいよ、あんたがマスターでしょ?」

こんな時ばかりマスター呼わばりか

カトレア「あ…あぁ…確かに此の侭じゃ仇討ち所じゃないな」

リリー「えっ?…」

思わず無意識のうちにか…漏らした言葉…仇討ち…

カトレア「なぁ、アプロス、聞いてくれ」

アプロス「はい、お姉さま!」

待遇が違う…がややこしくなりそうなので誰も口は挟まない

カトレア「あたしはな…愛するお前を危険な目に合わせたくは無いんだ!この先に住む魔物は凶暴な物ばかり」

アプロス「だからボクがお姉さまを守ってあげる!」

カトレア「嫌、あたしは愛する者を盾になんて出来ないんだ!判ってくれ、案ずるな、お前の「お姉さま」を信じろ!きっと生きてお前の元に帰ってきて見せる!!」

顔を引き攣らせながら言い切った…後でリリーになんてからかわれるだろうか…

アプロス「お、お姉さまぁ!そんなにボクの事を…判りました…喩え離れていても運命の紅い糸がきっとボク達をまた結んでくれる…だって」

次に飛び出す言葉を固唾を呑んで見守る一行

アプロス「ボクとお姉さまは…前世から結ばれるって決まっていたんだモン!!!」

リリー「ぅぁあ”…真性」

ティア「出来れば…カトレア一人で戻ってね」

ミルフィー「ぜ、前世…ですのぉ…」




漸くアプロスと別れ…基、逃げ出した一行

リリー「カトレアぁぁぁあああああ?」

カトレア「頼む…何も言うな…言わないでくれ、頼むから」

勝ち誇ったような笑みを浮かべるリリーとこの世の終わりのようなカトレア

ミルフィー「あぅ…リリーちゃん、意地悪ですの〜」

ティア「ふふっ…良い薬ですよ、カトレアには」

しかし、奥に進むに連れて魔の瘴気が徐々に強く立ち込めてきた…

リリー「お出ましね…来るわよ」

カトレア「あぁ…何がこようが叩き切るだけだ!ツーハンドクイッケン!」

ミルフィー「ラウドボイス!アドレナリンラッシュ!!ですのぉ」

ティア「この気配は…アンデットですね」

徐々に近づいてくる…アンデットの群れ

地中から湧き上がってくる死者の群れ…多い!

リリー「大魔法いくわよ…時間を」

ティア「サフラギウム!」

カトレア「オーライ!」

カトレアとミルフィーが敵陣に切り込む!

地中から湧き上がる手を叩ききり、起き上がる死者を叩き倒す!

ミルフィー「それっ!ですの〜!」

振り払った斧が墓石毎グールを真っ二つに切り裂く!

リリー「砕け散れ!…ストームガスト!!」

吹雪が吹き荒れ死者の躯が凍結すると共に砕け散った…

ミルフィー「片付きましたの♪」

カトレア「嫌…まだだ!」

更に奥から近づいてくる新手!…二つの死者の影がゆっくり近づいてきた

カトレア「…ぇ…」

目を疑う…

ティア「…嘘」

足が震えた…

砕けたプレートを纏い、腐り落ちた眼球から蛆を沸かせ、長い髪が抜け落ち白い頭蓋が覗く頭部

その横…地べたを這い蹲りながら腐りきった臓物を引き摺り、爪の剥げ落ちた指で擦り進んでくる死者

リリー「二匹か…これ位なら大魔法を使うまでも無いわね…どうしたの?」

…二人の様子が少しおかしい…

真っ青な顔でガクガク震え出すティア

平静こそ保とうとしている物の、足の震えと額に滲む冷や汗は隠しようが無いカトレア

ティア「……せん…せい」

それは師と姉の亡骸…此処で命を落とした物の末路…

死者「グガ…ァァアアア!」

リリー「な、なんですって?」

ミルフィー「し、知り合いなんですの?!」

死者「ヴア…グガ…ヴヴヴ…」

プンッと死臭が漂ってくる…ゆっくりと着実に歩み寄る二人の亡骸

蛆が沸き…腸を引き摺り、溶けた皮膚が剥がれ落ち、緑色のベトベトした液体をナメクジのように滴らせて近づいてきた

据えた凄まじい臭気…臭い…気持ち悪い…喉奥に酸っぱい物が込み上げてくる

ティア「ヴェ…ヴェエエエ!!」

ビシャビシャ!

先ほど食べたばかりの食事…干し肉やリンゴジュースの混じりあった胃液がティアの口から逆流した

リリー「二人が戦えないなら…私が!」

しかし、カトレアが手を振り上げると…

叩き切った…迷いも無く

カトレア「ティア…大事なことを見誤るな!…二人はもういない」

返す剣で更に切る、切る、切る!!

カトレア「ボーリングバッシュ!!」

滅多切り…鬼気迫る顔で二人の死体をバラバラになるまで…切り刻んだ

ティア「カト…レア」

あれは…師の亡骸なのに…

カトレア「吐けば二人は助かるのか?二人とももう死んだんだ…蹲るな!立て!…さっさと行くぞ!」

リリー「ちょ、ちょっとカトレア」

いくらなんでも言いすぎだ

肩を掴もうとした手を…ティアが押し留めた

ティア「ご、御免なさい…大丈夫です…行けます」

反吐の伝い落ちる口元を拭い、振り向かずに進み始めたカトレアに必死で追いすがる

リリー「なによ…カトレアの方こそ冷血女じゃない」

ミルフィー「ティアちゃん…元気出してですの」

幾ら死者とは言え知り合いを普通あそこまで滅多切りに出来る物だろうか

しかし、尚も真っ青な顔をしたままのティアが大きく被りを振る

ティア「ち、違います…だって…あれはカトレアの…姉さんだったんです」

………

言葉は出なかった…あれが…実の姉…

鼻にツンとくる腐った臭いを放ち、濁った片目ともう一方から湧き上がる蛆虫…引き摺られた臓物から滴る腐汁

あれが…カトレアの姉だった…

振り向けば未だに蠢く骸…バラバラにされても呪われた体は尚も彷徨おうとしているのか…

リリー「………ファイアーウォール!!」

特大級の炎の柱で二人の亡骸を焼き尽くしていく…二度と…彷徨えない様に…

ミルフィー「ゲット…ですの」

焼け残ったスケルボーンをミルフィーが拾い上げた



続くんじゃないかな?



ハーデス「デムパ来たー!」

カナ「魔剣の95%FLEEっていくつだっけ?」

マナ「確か278だったような…」

ハーデス「うむ、スパノビでタイマンなら勝った私が言うんだから間違いない!」

マナ「せんせ〜、此処にアフォな人がいま〜す」

カナ「でも大量のヒドラに負けたんだよね」

ハーデス「あべしっ!」


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