不知火に「差し入れ」をした後、委員長は自室に向かって歩いていた。
天井からも風紀の流れを感じ、ふいに委員長が歩みを止め、その体をよじる。
それまで委員長がいた空間を一陣の風が駆け抜け、同時に大理石の壁に切れ込み入る。
「…ハイマンか…」
姿勢を立て直した委員長の視線の先でゆっくりと身を起こす中背の男。
委員長を追うハイマンの瞳は、チキチキという微かな音を立て、赤い光を潜めていた。
大会の警備を担当する傭兵の中隊隊長、ハイマン。世界中の戦場を駆け巡った超一流と呼べる戦士である。
彼は長い戦いの人生で傷ついた全身に機械を埋め込み、7割を機械化した半サイボーグだった。
戦闘のプロ、文字通りの戦闘マシーンが、最も得意とするナイフを優男然とした雇い主に向けて対峙している。
「君がそうやって私の前にいるということは、私の護衛は…全滅か?」
「…ええ…こちらも部下をほとんど失いましたが…」
委員長の言葉にナイフをゆっくり持ち上げる。
銃は硝煙が体につき、音は完全に消せないため、暗殺には不向きだというのがハイマンの哲学だった。
「何者です…?あの護衛は…?たった1人始末するのにこのザマですよ…」
「私の知る限り、最強の男の分身さ…旧型の量産だがね…」
「…俺の中で最強は…委員長…あなたです…・」
ハイマンの緊張した声に、無言で委員長が上着を脱ぎ、先も見ずに横に投げる。その動作によって満ちた緊張感が爆発する。
「委員長…死んでもらいます…!」
せめてもの詫びを口にし、委員長に向かって高速移動する塊が殺到する。
ハイマンに内蔵されたブースターが、ハイマンの体を人外の速度領域まで連れて行く。その狙いは委員長の首筋一直線だった。
ナイフと共に突き出されるハイマンの腕。委員長は腕を伸ばし、ハイマンの手首に自分の手首を合わせる。
それだけの動作で、ハイマンの腕の軌道は委員長を大きく外れてしまう。
逆に委員長の腕は、ハイマンの腕を伝い、そのまま吸い寄せられるように殺到するハイマンの頭部を目指した。
ハイマンは咄嗟に身を捻る。突き出された委員長の掌打がハイマンの顎をかする。
「か…ぐ…やはり、最強です…あなたは…!」
小刻みにステップを踏み、委員長から距離をとったハイマンが、ズレた顎をゴキゴキと無理矢理直しながら笑みを浮かべる。
「風を感じ、殺気を読み、敵を知って少し体を動かす…機械に頼るお前にはもうできんな…」
委員長は両肩から力を抜き、軽く踵を上げると、そのまま静止する。
「しかし…人の身では、こんなスピードは得られんでしょう!!」
ハイマンのブースターが全開になる。そのまま、四方の壁や床や天井を全て足場にしながら移動する。
委員長の周囲の空間を高速で移動するハイマン。電子眼が一瞬の隙を見つけ、そのまま委員長の背後から飛びかかる。
「…悲しいな…ハイマン…」
委員長は小さく、本当に小さく体の軸をずらすと、流れた左手を弧を描きながら翻した。
ハイマンの電子眼が床、そして天井を一瞬のうちに映していた。次に見えたのは、遠ざかる委員長の姿。
「!!!っがっ…はっ…」
委員長の頚動脈に向かってナイフを繰り出していたハイマンが、大理石の壁面を砕いて壁に埋まっていた。
高速移動により人間の反射神経を凌駕し、委員長の首に刃を滑らせようとした瞬間、標的は幻となり、繰り出したナイフを持つ
手を掴まれ、最小限の動きで加速したスピード、打ち出したパワーの全てを乗せて壁に叩きつけられたのだった。
「が…ガがガが…く、くそそそそ…」
ハイマンは壁から体を起こそうとしたが、意志とは反し四肢はガクガクと痙攣に似た反復動作を繰り返すだけだった。
口から出る言葉は、故障した電子機器の代弁にしか過ぎず、意味ある言葉も顎部の異常によりブレてしまう。
体の中の精密機器がショートし、体内のいたるところが焦げる感覚を感じる。しかし、それは痛覚ではなく、ただの事実である。
「機械とは不便だな…機械に頼っては、人間の力は急速に衰える…」
委員長はハイマンの正面に立つ。
今まで自分を支えてきた部品がことごとく故障したハイマンの有様は見るに耐えないものだった。
ショートによって人造皮膚が焼け、金属フレームと肉を露出させている。
「誰に頼まれた…いや、無駄か…この有様ではな…それに検討はつく…」
委員長は心肺部を包む、最も硬度の高い金属フレームにそっと手を添える。
「ややややややめてくれれれ…」
頸部間接の故障により、首を激しく左右に振りつづけているハイマン。
最後に残った人間としての部品、恐怖を感じる。戦場でも感じたことのない圧倒的な恐怖に無意識に命乞いをする。
委員長が右足を強く踏み込み、口から鋭い呼気を吐き出す。
密着した委員長の掌に、大地の反動が伝わりハイマンの体を打ち抜く。
胸部装甲が大きくえぐれるようにへこみ、ハイマンの体を埋め込んでいる壁に大きな亀裂が走る。
「ヤメヤメヤメヤメ…ゲッ…ッ!」
体内に打ち込まれた気功が、ハイマンの各部の機械が停止させ、ハイマンの体から急速に力が抜けていく。
口からオイルと血液の混じった黒い液体を吐き出し、ハイマンは完全に機能を停止させた。
委員長が上着を拾おうとした瞬間、天井が砕けて伏兵が襲い掛かる。
委員長の瞳が素早く動き、迫り来る存在など眼中に無いように天井の穴を見る。
(サイボーグ兵が1人…天井裏にあと1人…いや、2人か…!)
目の前に迫るサイボーグ兵士が速射砲を取り付けた右腕を委員長の眉間に向ける。
脳とリンクした発射装置が、指を動かすより自然に引き金を引き、委員長の頭は赤い破片に変わる。
変わるはずだった。狙いをつけたはずの委員長の頭が、自分に密着しそうな位置にある。
速射砲を突き出した右腕は委員長に掴まれ、委員長に向かって引っ張られていた。
加速エネルギーを含めた全体重を乗せた体が委員長に引き寄せられる。
戦場の勘で危機を感じた瞬間、委員長の突き出した肘が鳩尾に突き刺さる。
八極拳の外門頂肘と呼ばれる技であるが、やられたサイボーグ兵士は、そんなことを知る暇もなかった。
炸裂部が激しい爆音を上げるのが分かる。痛みはないが、全身がシステムダウンを起こし、全機能が停止する。
続いて天井から、もう一体が降りてくる。
「どうした…?かかってこないのか?」
委員長に対峙した新手は、間合いを取りながら手にしたショットガンを構える。
「カウンターがお得意のようで…だったら、突っ込む馬鹿はいませんぜ…」
委員長に向けて銃身が向けられる。
「上下左右に避けても、この廊下じゃ逃げ場はない!!」
無表情の委員長に向けて、廊下の空間いっぱいに広がった散弾が飛来する。
委員長は全く動じず、先ほど打ち倒した男の亡骸を黙って持ち上げる。
総重量200キロはあるサイボーグの体が軽々と持ち上がり、金属フレームで補強されたボディが散弾を防ぐ。
「な…盾にしただと…!?だが…これでどうだ!?隊長の仇!取らせてもらう!!」
一瞬の同様の後、今度は肩に担いでいた小型のグレネードランチャーを装備する。
委員長は、ゆっくりと盾にした亡骸から手を離す。
グレネードランチャーの重い引き金がゆっくりと絞られる。狙いは委員長の胴体。
今度こそ狩った、と確信めいた予感が男の半電子化された脳裏をよぎる。
だが、必殺の一撃が放たれることはなかった。それどころか、一瞬の間に委員長の姿も消えていた。
グレネードランチャーを握る腕を見る。痛みがないため気がつかなかったが、その腕は捻じ切られていた。
いびつに螺旋を描いて破壊された腕。その腕を持つ委員長の姿がある。
「カウンターは得意だが、それだけが能じゃない。ただ、貴様らに無駄な体力を使えないだけだ。」
慌てた男が、生き残った方の腕を突き出す。合金を露出させた拳が明かりを反射させながら唸る。
拳に搭載された炸薬カートリッジが炸裂し、まるで砲弾のような強烈なパンチが放たれる。
委員長は半歩だけ踏み込むと、相手の拳に合わせて右腕を軽く捻りながら突き出す。
委員長の拳に軽く接触した男の腕が大きく弾かれる。
委員長の拳は螺旋の動きで相手の威力を消し、逆に自らの破壊力を高めて、男の胸部に吸い込まれる。
拳を打ち込まれた男は全身に広がる強烈な激震を感じながら、後方に吹き飛ばされて機能停止した。
委員長が使った形意拳の崩拳。基本形の技ではるが、その分威力は凄まじい。
胴体がひしゃげた男に背を向け、委員長は残る二体の襲撃に備える。
しばらく待っても、何の反応もなく追い詰められた刺客特有の焦り気味の殺気も感じられなくなっていた。
「…!?誰だ…?」
委員長は新しい気配に再び構えを取る。
天井の暗い穴から降りてきたのは、今までの不恰好なサイボーグではなかった。
「うふふ…お初にお目にかかります。」
一人は金髪。長い脚がたまらなく魅力的だった。
「私たちは、あなたの秘書を勤めるために雇われた者です。」
もう一人は茶色のショートだった。豊かな胸を持っている。
「ああ…話は聞いていた…マチュアとバイスだな?」
「その通りでございます…」
マチュアが委員長の上着を拾い、恭しく差し出す。
「いささか心配が行過ぎる気もするが…ありがたく申し出を受けよう。」
委員長が上着を受け取って手早く着込むと、廊下を歩き出す。
「早速ですが、ご報告を…量産型06式の投入が完了いたしました。05式と差し替えています。」
「そうか…今、05式を倒す連中に遭ったばかりだった…」
何も見ずにスラスラと報告するバイスの言葉に、委員長はハイマンたちの亡骸を振り返る。
「残る一体は、我々で始末しておきました。背後関係を聞き出す前に自決してしまいましたが…」
「構わんさ…確立は6分の1だ…他には?」
3人は一緒に歩きながら、今度はマチュアが同様に報告を始める。
「VIPの投資者は全員、ご到着されました。選手の"到着"率ですが…現在40%です。」
「大部分は召還の遅れだろう…その件は発破をかけてきた。君たちも後で"応援"に行ってやってくれ。」
マチュアとバイスはかすかに微笑む。
「最後の報告ですが、反委員長派が現在、秘密集会を開いています。」
「06式強行偵察型をスタンバイさせておりますので、中継が可能です。」
マチュアの報告をバイスが継ぐ。
「では、これから見せてもらうことにしよう。」
委員長が突き当たりの扉に手をかける。
「君たちも一緒に…どうかね?」
「ご命令とあれば…」
かすかに何かを含んだ委員長の誘いに、二人は声を揃えて応じると、部屋の中に消えていった。
誰もいなくなった廊下に天井から何かが落下してきた。
ズタズタに引き裂かれた、残る一体のサイボーグ兵士。
「く…くそ…連絡を…今なら…急襲のチャンスだ…」
四肢の中で唯一残った腕一本で、体を引きずりながらエレベータを目指す。
仲間の、そして敬愛する隊長の骸を惜別の思いで通り過ぎ、エレベータにたどりつく。
残された全機動力を駆使して、ボタンを押して到着を待つ。
数秒後、高速エレベータが到着し、扉が開く。
見上げる男の瞳に映ったのは、先ほど仲間を壊滅させた緑色の忍び装束を着た護衛の姿だった。
「…何故だ…?貴様は…!さっき死んだんだろうがぁっ!?」
男が吼えながら、残された一本だけの腕を振り上げる。
腕に仕込まれたミサイルが、自らの肘から先を吹き飛ばし、火を噴いて緑色の護衛に迫る。
護衛の男―少年と言ってもいい―は、至近距離から高速で撃ち出されたミサイルを簡単に掴むと、あっさりと解体し信管を外す。
「この…化け物が…ッ!!」
絶望と怒りに満ちたサイボーグ兵士の目から、不思議なことに水が流れる。涙などは流すことはできないのに。
護衛の少年は、無言のままエレベータの扉のセンサー部分に男の体を蹴り転がし、扉を開けたまま維持すると廊下に出た。
そして、数十秒後。少年が戻って来ると、男はエレベータの中に蹴り入れられる。
「…そ…んな…小僧…貴様…!!」
男は悲鳴じみた声を上げる。同時に、重々しい音をさせて、室内に投げ込まれる仲間たちの亡骸。
サイボーグ兵士たちの総重量によって、エレベータの重量がオーバーした警告音が鳴り響く。
「心配はいらない。すぐに軽くなる。」
少年はエレベータの扉を素手で強制的に閉じながら、無機質な声でしゃべった。
「う…うあ…うぎゃああ!!!」
扉が閉まると同時に、密閉された室内が炎で満たされる。男の絶叫が密閉空間に響いた。
「こちら不知火量産型06式001号。"清掃"は完了。引き続き委員長の護衛任務に移る。」
無機質な声で、口内に内蔵されたマイクに報告する少年。
その表情には全くの感情も迷いもなかった。
委員長が室内に入ると、広い室内にシャワーの水音が響いていた。
ベッドの上にいたコウモリが部屋の奥に消える。少しして水音が消える。
「いらっしゃい…遅かったわね?」
部屋の奥から聞こえる声。続いて、一人の女が姿を現した。
シャワーを浴びていたらしい女は、一糸纏うことなく、水滴を滴らせ、生まれたままの肢体を晒していた。
その肉体は素晴らしいものだった。
引き締まった肢体。腰は細くくびれ、しかし乳房と臀部は大きく突き出していた。
何よりも、彼女を一目見ただけでむしゃぶりつきたつような美貌と、その存在自体から溢れ出るオーラ。
その全てが完璧だった。人によっては、その瞳で見つめられただけで腰が砕けてしまうだろう。
「すまないな…ちょっと忙しくてな…」
委員長は上着を脱ぎ、ネクタイを緩める。
「相変わらずね…後ろの二人は?新しい恋人?」
「秘書だ…君を相手にするのに、他に余力をさけるはずがないな…モリガン。」
委員長の言葉にモリガンは微笑みながら前髪をかきあげる。濡れた髪が額にはりつくのがあまり好きではないようだ。
「あら…あなたなら簡単じゃないのかしら…?」
「不知火ならそれも可能なのだろうがね…」
「あのボウヤね…一度お相手してみたいものね…汗をかいたでしょう?ご一緒にシャワーでもどう?」
「余計な汗をかかされそうだな。」
委員長はそう言いながら、シャツを脱ぎ捨てる。
「あなたたちも一緒にどう?」
モリガンが妖しく微笑みながら、マチュアとバイスを誘う。
「…承知いたしました。」
二人はそう言うとモリガンの後を追う。
モリガンの肢体から弾けた水滴がキラキラと彼女を飾るように輝きながら宙を舞った。
かなり広いバスルームに、4人の男女が絡み合っていた。
「君のスポンサーの少年…どうしているかね?」
委員長は浴槽のふちに腰掛けている。
「ああ…あの子なら、もう随分と慣れたみたいね…退屈そうではあるけどね。」
モリガンは跪き、委員長の長大で逞しいペニスをその豊かな乳肉の狭間で愛していた。
「ふ…この島の娯楽と言ったら、女を抱くか、傭兵の小競り合いを見物するかくらないものだからな…」
泡塗れでヌルヌルとした感触と、何よりも柔らかくハリのある乳肉の感触に酔いしれる。
同時に委員長は二人の秘書からの奉仕を受けていた。
マチュアは自慢の美脚で委員長の腕を挟みながら洗い、バイスはその豊かな乳房を擦りつけるように背中を洗っていた。
女たちは3人とも体を泡塗れにして、委員長の全身に心地よい感触を与えていた。
「あの子、女にはまだ免疫がないもの…それに、暴力的なことはまり好きではないし…」
パイズリしながら委員長を見上げるモリガン。その瞳が、男の情欲を確実に奮い立たせる。
上目使いで表情を伺いながら、乳房の谷間から突き出る亀頭部分の先端をチロチロと舐めてみせる。
「おや、驚いた…てっきり君の手ほどきを受けているのかと…」
ゾクゾクとこみ上げる快感に耐えながら、委員長は軽口を叩く。逆に言えば、それだけ余裕が無い証拠だった。
性的にも習熟している委員長だったが、自分の分身を嬲るモリガンの技量、そして淫蕩さは圧倒的だった。
「あふ…んむ…」
「あんっ!」
委員長が気を紛らわすように二人の秘書にちょっかいを出す。
肩から腕を乳房の谷間に挟んで体を上下させているバイスの唇に自分の唇を重ね、舌を絡ませる。
腕を跨ぐマチュアの秘所に指を這わせる。ボディソープとは異なるヌメりが指に絡み付いてきた。
「篭絡するには、まだ幼すぎるわ…一応、まだ手は出していないわよ。」
モリガンは、自分に集中させるようにきつく乳肉を寄せて、タプタプと波打たせて狭間の剛直に刺激を与える。
その快感に委員長の動きが一瞬止まり、二人の秘書は抗議するように自ら行為を求めて動いた。
「その代わりが私か…?」
委員長がバイスから唇を離して答える。
不満そうなバイスの口に、泡よりもマチュアの愛液でヌルヌルになった指をあてがう。
バイスは淫らに瞳を曇らせると、相棒の秘蜜が絡みついた指を愛しそうにしゃぶった。
委員長は指を舐めしゃぶられる快感に、新しい快感の波を受けていた。
「ふふふ…この大会が終わる頃には、あの子にも経験させてあげたいわね…」
モリガンがその様子を見ながら、今度は乳首を竿から亀頭に這わせるように擦り上げる。
「君に失格してもらっては困るのだがな…」
柔らかい乳肉になれていた分、委員長は強い刺激を感じた。
二人の秘書は、お互いに官能の火を抑えきれないように、委員長の体を挟んでお互いの唇を貪っていた。
バイスの口からマチュアの口に、マチュアの愛液が交換されている。
二人の手は、片方で委員長の体を撫でまわし、もう片方はお互いの秘部をグチョグチョとかき回していた。
委員長は、自分の両側からステレオのように聞こえる悩ましい息遣いと、押さえたような艶かしい喘ぎ声を堪能していた。
「勝負は時の運よ?フフフ…」
モリガンが再びしっかりと剛直を柔乳で包み込み、激しくタプタプと揺さぶる。
柔らかい乳房の中が激しい奔流のように波打つ感覚に翻弄され、委員長が急速に昂ぶる。
「そうでなくてはつまらないな…クッ…」
「あん!?うふふ…いっぱいくれたわね…?」
3つの異なった快感に耐えかねた委員長が、大量の精をモリガンの乳房の中に放出する。
最も勢いのある飛沫が、胸の谷間から飛び出してモリガンの美貌を白く糸を引いて汚す。
「あなたたちもどう…?」
モリガンが顔にかかった白濁を指の伸ばしながら舐め取り、お互いの体を慰めあっていた二人を誘う。
「では、失礼して…」
「頂戴いたします…」
二人は瞳に嬉しそうな色を浮かべ、モリガンの体を汚す白濁を舐め始めた。
「…ん…あん…んふ…いいわよ…」
二人の長い舌が這いまわるたびに甘い吐息を漏らすモリガン。
バイスはモリガンの胸の谷間に顔を埋め、そこに粘りつく精液を音を立てて啜った。
時折、長い舌で乳房全体を舐め、乳首にしゃぶりついて吸い付くと、モリガンがビクビクと震える。
「あなたの舌…すごくいいの!…んあ…乳首が…感じる…んん!!…ふふ…軽くイッちゃったわ…」
マチュアは、モリガンの顔についた精液を舐め取り、更にはモリガンが口に収めた分まで求めて口内に舌を挿入する。
やがて口一杯に精液を溜めたバイスが、マチュアとモリガンの口腔愛撫に参加する。
「んちゅ…んむ…」
バイスの口から、白いジェル状の粘液が糸を引いて滴る。
モリガンとマチュアは顔を寄せて舌を伸ばして、精液を受け止める。
「んひぃ!?」
「んはぁ!」
マチュアとバイスが突然、甘い声を上げてのけぞる。
「私を忘れてもらっては困る…君たちが欲しがってるものはまだたっぷりあるんだ…」
委員長が、自分に尻を向けていたマチュアとバイスのヴァギアに指を突き入れてグリグリと動かしていた。
不意打ちに悶える二人の肉壺は、まるで委員長の指を吸収しようとするようにウネウネと締め付けていた。
委員長が指を動かすたびに、隙間から愛液が噴き出してくる。
「申し訳ありませんでした…では、そこにお立ちになっていただけますか?」
マチュアが丁寧な言葉で委員長を立たせる。
「失礼いたします…」
マチュアは一度射精したにも関わらず衰えることのない委員長のペニスを咥えこんだ。
口をすぼめ、長い舌を巻きつけ、内部に残った精液を吸い取りながら、首を激しく振りたてる。
「んちゅ…んぶ…ちゅぷ…委員長閣下の…美味しいですわ…もう離れたくないくらいです…」
「マチュア…私にも…閣下…よろしいですか?」
バイスが我慢できなくなったように顔を寄せる。
「構わんよ…では、君はその胸でしてくれ…」
バイスは嬉しそうにボディソープを胸に塗り、委員長の剛棒を挟み込んで乳房を動かす。
見る見るうちに、委員長の分身はバイスの胸の谷間で泡塗れになっていった。
「バイスばっかり…ずるい…」
マチュアはお気に入りを奪われ、すねた顔をしていたが、思いついたようにバイスの胸の下に潜り込む。
「…むっ…マチュア…いいぞ…」
委員長が新しい快感に眉をしかめる。
マチュアは委員長の股間に潜り込むと、剛棒の付け根にぶら下がる睾丸に舌を這わせ、口に含んでいた。
バイスの乳房がパイズリで揺すられるたびに、柔らかく重い乳肉がマチュアの顔を叩く。
「私も仲間に入れて欲しいわ…」
モリガンが3人に擦り寄ってくる。
「前はいっぱいね…じゃあ…」
「くっ…あ…これは凄いな…」
委員長が思わず拳を握る。
モリガンは、二人に占領された肉棒を諦め、委員長の背後に回ると引き締まった臀部に顔を埋めて、菊門に舌を這わせていた。
3人の壮絶な攻めに委員長は体に力が入る。
この攻めは並みの男だったら、それぞれ一つにつき一回は射精させられているだろう。
委員長だからこそ、3つ同時の超絶淫技を一身に堪能することが出来ている。
「さすがに…限界だな…!」
10分ほどすると、流石の委員長も耐えかねて盛大に噴き上げる。
パイズリしていたバイスの顔に先ほど以上に大量の白濁が浴びせられ、滴った分がバイスの胸の谷間を伝ってマチュアの顔に流れる。
モリガンは、委員長の背後から手を伸ばし、アナルを舐めながら射精したての剛棒をしごき上げる。
「くあ!」
委員長は軽く呻くと、再び射精する。モリガンはそれを掌で受け止めると、自分の顔の前に持ってくると一滴残らず舐めとった、
マチュアとバイスは、二人で乳房を押し付けあって、その間に萎えることなく天を衝く委員長の剛棒を挟み込んで押しつぶす。
マチュアとバイスは、そのままお互いに唇を貪りながら、委員長の精液を交換していた。
「さて…そろそろ、準備運動は終りだな…そこに3人で並んでくれ。」
委員長の指示に従って、モリガンを真中にマチュアとバイスが四つん這いに一列に並ぶ。
並べられた3つの白い尻が妖しく振られ、その真中には、蜜を滴らせる秘花は開いていた。
委員長は、まず右のマチュアに挿入する。
「マチュアは…愛液が多くて、膣内がグチャグチャだ。」
「あぁあ…閣下!!すごいです…おなかが…いっぱいで…あああぁ!!」
委員長の雁高の肉棒が、愛液を満たしたマチュアの肉壺の壁を擦り上げる。
マチュアは一突きごとに手をついたタイルに爪を立ててよがり泣いた。
一突きごとに、連結部から愛液がビチャビチャと飛び散る。
マチュアを軽い絶頂に導くと、膣内からズルリと引き抜き、未練がましく糸を引く愛液を纏いながらバイスに挿入する。
「バイスは、良く絡み付いてくる。」
「あ…ひぃ!マチュアの愛液が…私の膣[なか]でグチョグチョに…あっあっあっ!んひぃぃ!!」
バイスの膣内は、委員長を求めて絡みつき絞り上げていた。
それが仇となり、バイスはコリコリとした天井部分をダイレクトに擦られ、小刻みに何度も絶頂を迎える。
最初は腕に力を入れて堪えていた。その状態だと、大きな乳房が引力に引かれ、下を向いてユサユサと大きく揺れていた。
やがて腕に力が入らなくなり、タイルに乳房を押し付けると、更に強い快感に襲われる。
バイスが息も絶え絶えになったので、委員長はバイスからペニスを引き抜こうとした。
しかし、絡みついた肉ヒダが委員長を離さない。無理矢理引き抜くと、その快感でバイスは潮を噴いて絶頂を迎える。
「モリガン…やはり君のは…素晴らしい!!」
モリガンの膣内に挿入した委員長は、背筋をゾクゾクと駆け上がる快感、そして何より自分の分身から伝わる凄まじい快感に
打ち震え、思わず腰を動かすのも忘れていた。
「あん…ねえ…早く動いて…突き上げて、私を狂わせて…!お願い!!」
モリガンが切なそうに自分から腰を動かす。同時に、膣内が複雑に蠢き、胎内の男をきつく締め上げながら精を絞ろうとする。
「くっ…分かった…」
委員長は歯を食いしばりながら、激しく腰を振り立てる。ゆっくり責めるのは、逆に自分が保ちそうにない。
「激しい…子宮がゴツゴツして…中がゴリゴリ擦れてるわ!ああぁ…最高よ!」
モリガンが四つん這いで激しく悶える。
マチュアとバイスが、ブルブルと揺れるモリガンの乳房に誘われるように左右から乳首に吸い付く。
「あひぃ!すわれてるぅ!すごいわ…!もっと!もっと!!」
モリガンが何度も絶頂の波にさらわれながら喘ぐ。その度、膣内は委員長を締め上げる。
「ぐ…ぬぅ…もうイクぞ…欲しいか?」
「あう…・あふぅ!んあ!お、お願い…あっ!ちょうだい…なかにぃ…いっぱいぃ…いっ!ほしい!」
委員長の問いに、モリガンが喘ぎながら答える。
「なら…たっぷりと流し込んでやる!!」
委員長が全力で腰を叩き込むと、子宮を突き上げて、大量に射精する。
「あっああ!!!出てる!すごい…ゴビュゴビュ出てるわ!!子宮が熱くて…もうだめ!!」
モリガンが背筋を反らして、何度も痙攣する。
膣内は射精に合わせて更に複雑に蠢き、一滴でも多く吸い取ろうとする。
それどころか、まるで口で吸い上げているように、委員長の肉棒が吸引されて、肉棒の中に残る精液までも搾り取られる。
「これが…サキュバスの…いや、君の実力か…!」
委員長が凄まじい射精の余韻に浸る。しかし、膣が惷動し、肉棒は再び力を取り戻す。
「…んふふ…私の中で大きくなってるわ…」
「なるほど…こうやって何度も絞りとるんだな…」
委員長は、堪えきれずに腰を動かす。今度は、モリガンを腰に乗せ、背面座位の形をとる。
「あら…?私は男の欲望に任せているだけよ?ふふ…んっ!あっ…あなたの…やっぱり最光だわ…」
モリガンがうっとりと腰を動かす。モリガンの乳房がたゆんたゆんと上下に大きく揺れつづける。
そんなモリガンにマチュアとバイスが擦り寄ってくる。
「あなた達も欲しいのね…?いいわ…」
モリガンが口笛を吹くと、どこからか数匹のコウモリが集まり、モリガンの背中に消える。
すると、モリガンの背中から4本の黒い触手が生える。
「いっぱい…かき回してあげる!!」
委員長に突かれ、腰をうねらせながら、モリガンは二人の前後の穴に触手を押し込む。
「あっ!ああぁ!すごい!前にも後ろにもはいってるの!あぁ!!」
「おなかの中で前と後ろが…ゴリゴリ擦れてる…!うふぁ…んあ!ひぃ…!」
コウモリが変化した触手に突き上げられ、マチュアとバイスは頭の中が真っ白に突き抜けるような快感に狂わされる。
普段は冷静で、快感にも強くい二人だったが、委員長とモリガンに与えられる快感は強烈過ぎた。
「ねぇ…あなたたちにも…大会で私のお手伝いをして欲しいわ…」
モリガンの言葉に、マチュアとバイスが頷く。
「ご命令とあれば…モリガン…さま…」
「良い子ね…じゃあ…みんなで一緒に…イキましょう…!!んああ!」
黙々と下から突き上げていた委員長が、何度目かの大量の射精をモリガンに放つ。
射精の熱に子宮が痺れる感覚を覚え、モリガンが絶頂を迎える。
「あぅ!でてる!!前と後ろに出てる!」
「ま、マチュア…一緒に…!あぁぁぁ!!」
前後の穴を満たしていた触手が、魔力を変換した凄まじい量の精液を放つ。
膣内と後穴を満たす精液の熱い灼熱勘にマチュアとバイスが同時に絶頂を迎える。
「ふふふ…最高よ…!ああ…まだ足りない…もっと楽しみましょう…」
凄絶な淫蕩さを感じさせる瞳を、委員長に向け、唇を重ねたモリガンが宴の続きをねだった。
4人は再び絡み合い、貪りあう。彼らは時間の感覚もなく、快感を貪りあった。
気付かないうちに日付は変わり、大会開会式の前日を迎えていた。
前夜祭、最終話です。次からはいよいよ本編に入ります!
お待たせをいたしました!
今までの3作は、それぞれコンセプトを変えてみたのですが、どうだったでしょうか?
個人的には今回の話が一番えっちぃと感じているのですが…
ちなみに、今回から「たゆんたゆん」という擬音を導入してみました。
まだ試験段階ですが…どうでしょう?
今回の内容ですが、大会のキーとして、モリガンを使いたかったため、
推薦者であるういんさんの許可を得て、大会外でモリガンを使わせていただきました。
本来だと、選手には手を出さない、という方針だったんですが…
モリガンだけは別格ということで…(爆)
同様に、マチュア&バイスも選手なのですが、投資者の方がいらっしゃらなかったので、
主催者特権で拾い上げました。
ただ、「敗北者小説」にするのがやっぱり越権行為かと思いましたので、
このような形で先行して登場させておきました。
さて、次はいよいよ開会式…
制作状況は…笑うしかないです(半分嘘)
格闘シーンに今まで以上に力を入れてしまったせいで、肝心のストーリー部分などが遅れています(笑)
一番重要なエロシーンが完成していないし…(汗)
エロ作家失格かも…死ぬ気で完成させなければ…!
(ちなみに、これを書いている現在、朝5時過ぎ…勿論、徹夜でございます…(泣き笑い))