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二人の果て 第二話
西秦王爺/文


 鮮血にも似た斜陽の日差しが教室を染めていた。

 中にいるのは欲情を剥き出しにした男女が一組。

 新たに第5121小隊委員長となった速水厚志と副委員長を務める原素子の二人だった。

 椅子に座る速水に背を預けて寄りかかる素子は、背後からその豊かなバストを揉みしだかれていた。

 上着とブラウスのボタンが外され、覆う物のない乳房がじかに男の手で愛撫される。

 ブラジャーを着けるのは速水から禁じられていた。

 ノーブラで授業を受けていた素子の胸は、もう乳首をピンと立たせている。

 男が力を込めると彼女の乳房は柔らかに形を変え,みずみずしい弾力の感触をその手に伝えた。

 素子は背後にいる速水の首に腕を回して抱き寄せた。

 そして自身も首を伸ばして、彼の唇を求める。互いの口が触れ合うと、素子の方から舌を差し入れた。

 

 ……ンンッ、チュッ、チュッ、……。……ふぅん、あふう。…チュゥ…ンンッ……

 

 舌を絡め合い貪欲に口腔の快感を求めた。

 素子の舌先は巧みな動きで、彼の口腔をまんべんなく刺激してゆく。

 時折招き入れた速見の舌をきつく吸い込み、唇でねぶる様に締め付けた。

 口淫の虜となった素子は男の口内の隅々まで舐め尽して、ようやく唇を離した。

 「原さんはホント、キスが上手いよね。

 それに身体も感じやすいし、淫乱て言葉が似合ってる女性だよ」

 速水の言葉に頬を染めると、素子は媚びるように目を細めて言った。

 「だって速水君にしてもらってるんですもの。今の私は全部貴方のモノなんだから」

 固くしこった乳首を男の指に摘まれる度に素子が甲高い喘ぎを漏らす。

 教室の窓や扉は開け放たれたままで、勤務時間ではあるがいつ他の生徒が来てもおかしくない。

 そうした状況に構わず、素子の媚声は高まるばかりだった。

 「原さんが僕のモノなら、自分がイくより先に御主人様に御奉仕するべきだよね」

 速水は素子の乳を揉んでいた手を下ろし、ズボンの中で怒張した男性器を彼女の尻に押し付けた。

 素子もキュロットごしの、その感触に気付いていたのだろう。

 胸を愛撫される間も彼の膝上で腰を振り、怒張に引き締まったヒップを擦り当てていた。

 男からの催促を聞き素子は嬉しそうに頷いた。

 彼の膝から立ち上がり、体の向きを反対に変える。そして座ったままの速水が広げた両足の間に跪く。

 細い指を彼の股間に伸ばし、チャックを下ろしてトランクスの中を探った。

 目当てのものを探し当てた素子が堪らなくなって声を漏らすと、白い指を絡ませた肉棒が姿を現した。

 血管の浮き出るほど怒張しきった肉棒を目にした途端、素子がしゃぶりついた。

 口に入りきるまで咥えると、激しくそれを吸いたてる。

 口や舌だけでなく両手もサオの根元をしごいたり、睾丸部に指を絡めていたりした。

 

 ……んんっ、チュッ、チュッ。…はぁ、はむぅ、ジュッ、ジュッ、チュバッ……

 

 速水は恥ずかしげもなくオスの性器を貪る素子を満足げに見つめた。

 一見サカリのついた雌犬のように見える彼女のフェラチオも、男の感じ所を抑えた上等の奉仕だった。

 ここ三日のセックス三昧で速水の身体を知り尽くしたのだろう。

 だが素子の口戯は奉仕だけでなく、自身の快感を求める意味もあった。

 欲情した牝に変えられた女は、口腔もすこぶる敏感なものとなる。

 素子がフェラだけでなく、頻繁にキスを求めるのはその為だと速水は察していた。

 男性器を隈なく舐め回しながら、素子は視線を上げて男の愉悦の具合をうかがった。

 その眼差しには嘘や打算は欠けらもなく、肉欲と隷従の悦びだけがあった。

 速水は素子の髪を褒めるように撫でると、知性も気品もあった女性を精神まで所有した達成感にゆっくりと浸っていった。

 

 

 

 

 原素子が速水に隷従の誓いをたててから三日が過ぎていた。

 隊長室で犯されながら速水だけの牝奴隷として飼われる事を彼女は自ら選んだ。

 それは司令部によって命じられた小隊の女子を、売春婦として前線へ送る計画から逃れる方便のはずだった。

 三日間、暇さえ見つければ素子は速水に抱かれた。

 隊長室に呼び出されるたびに、彼の前に花芯をさらし肉棒で貫かれた。

 ヴァギナだけでなくアナルも犯された。

 昔の男達にも触れさせなかった肛門も、速水によって精液を受ける肉壷に変えられた。

 男の白濁液を肌に浴び、無理矢理飲まされ、膣腔にぶちまけられ、肛門を汚され、

 味と臭いを覚えこまされ、穴という穴に休みなく注ぎ込まれた。

 膣内や肌に精液が一滴ずつ染みこむごとに、素子の牝としての本性が呼び起こされていった。

 彼女を屈服させた〈ブレインハレルヤ〉はもはや使われていない。

 今の素子はその効果を必要としない程、肉欲の愉悦に溺れていた。

 〈ブレインハレルヤ〉は〈ネットワークセル〉を媒介としたプログラミングで、

 人間の神経を高揚させ快感を得る一種の麻薬ともいえる。

 速水は夜間ハッキングの腕を磨き、密かにそれを完成させていた。

 だが素子には必要なくとも、速水は他の女達にはそれを使って陵辱を加えるつもりだった。

 素子にその手伝いをさせ、小隊の全ての女を服従させる。

 そして男の性欲に奉仕する肉奴隷に仕立て上げて、〈慰安専任部隊〉として最前線に向かう。

 それが速水の目的だった。

 同時にその目的は、彼が芝村準竜師と交わした取引の条件でもある。

 この傲慢な男は降下作戦に志願して以来、速水とは何かと縁があった。

 あるいは彼が芝村舞と出会った時から、全てが始まっていたのかもしれない。

 いずれにせよ、絶大な影響力を持つ芝村一族を利用する。

 それだけがこの戦争で彼が生き残る唯一の道だった。

 

 

 

 

 女の眼差しが速水の顔色を窺っていた。

 僅かな物思いの間に、彼の肉棒が萎えかかっていた為だった。

 固さと怒張が薄れ、真上に反り返っていた肉棒は立ち具合がふらついていた。

 「……御免なさい。私の仕方……良くなかったみたい。…どうしたら……よろこんで…もらえるかな……」

 肉棒を優しく握って、素子が気落ちした声を出した。

 そうじゃないという言葉を飲み込んで、速水は素子を見つめ返した。

「いつも通りのフェラじゃコイツも馴れちゃったのかも。それなら原さんには別のやり方が出来たよね」

 速水が指で素子の豊かな乳房をつつくと、すぐに女は察したようだった。

 はだけたままの胸を両手で持ち上げ、その谷間で肉棒を器用に挟んだ。

 そして手で横から力を加えながら、乳房を上下させて男性器をしごき出した。

 先程のフェラチオによって唾液で濡れていた肉棒は、滑らかに双房の谷間へと埋没していった。

 張りのある乳房が作った密閉空間は、口腔とはまた違った心地良さがある。

 素子のパイズリは柔らかな感触で左右からしっとりと肉棒を包み込んでゆく。

 素子の豊乳が上下するごとに埋もれていた亀頭が顔を出す。

 それを待ち受ける素子は、亀頭を口に含んで吸った。

 唇と舌先でカリ首をなぶり、唾液をすする淫猥な音をさせる。

 男の支配欲を昂ぶらせる素子のパイズリは、速水の怒張を完璧に勃起し直させていた。

 素子の技巧もそうだが、一途に彼の肉欲へ奉仕する姿が支配欲をくすぐった。

 速水は口元を緩ませて,肉棒と戯れる素子の髪に触れた。

 主の満足に気付いた女は嬉しそうに頬を染め、いっそう肉欲への奉仕に熱を込めた。

 「んんっ、堪らないよ。もうすぐたっぷりと出すから、いつもみたいに、ねっ」

 言い終える間もなく、速水は射精感を開放した。

 

 ビュルゥ、ビュバッ。ジュビュルルルルッッ………。

 

 美乳の谷間から怒張が飛び出すと汚辱の汁を噴出させた。

 素子は口を開いて待ち構えていたが、止めどない射精は女の顔や首元にもこぼれていく。

 男の臭液に汚されたのもかまわず、素子はまだ先端から精液のこぼれる肉棒にしゃぶりついた。

 尿道に残る精液を搾り出すように、サオの部分を手でしごく。

 さらにそこに溜められた分まで吸いとろうするのか、睾丸部をしきりに揉みほぐした。

 これ以上肉棒から精液の出ない事を確認すると、素子は顔や胸元に飛び散ったそれを指ですくった。

 一滴も逃さず拭って口に運ぶ。そうして集めた精液をすぐには飲まず、素子は淫靡な笑みを浮かべながら速水の前で口を開いた。

 主の汚液が好きで堪らない、と主張してから精液を味わう様に舌の上で転がす。

 そうしながら少しずつ飲み下し、最後は名残惜しい表情さえ浮かべていた。

 「……んん、はぁぁ。イイわぁ……速水君のザーメンて、…ホント濃くって……粘々してて……舌に残る味で。

 …男のエキスって感じね……」陶然とした表情をつくって素子が言った。

 まだ飲み足りないのか、精液を拭った指を口に含んでいた。

 そうした姿は牝奴隷そのもので、速水は改めて女の淫乱さに満足した。

 充分に男の味を堪能した素子は立ち上がって、速水の前でキュロットの裾をまくった。

 それが股の付け根まであげられると、その奥に蜜液に濡れた恥毛が見えた。

 素子はブラジャーだけでなく、全ての下着を履かされていなかった。

 ショーツとストッキングのない為、キュロットの股間には大きめの染みが出来ている。

 太股の内側にも溢れた愛液がべっとり垂れ落ちていた。

 「速水君のオチ×チンの所為よ。アレをオマ×コに入れられちゃう、なんて想像しただけでこうなの。

 私は速水君のオチ×チンが生きがいになっちゃてるんだから。

 今度はこっちにいっぱい出してくれるわよね」

 素子の言葉に速水は苦笑した。フェラの間、彼女がキュロットの中に手を入れていたのを見逃してはいなかった。

 先に男の性欲を満たしてから、じっくり自身も快感を貪る。

 男の怒張はむしろ一度射精させた後が、勃起も長持ちするのを知っているのだ。

 挿入を待ちきれずに自慰を始めたのでなく、より早く次の怒張を咥えこむために、花芯を潤わせていたに違いない。

 それを知った上で速水は素子の期待を裏切った。

 「残念だけど御褒美はお預け。教室じゃいつ人が来るか、判らないでしょ。

 原さんの声はでかいから、ここでぶち込むとサイレンを鳴らすみたいなものだよ」

 予想外の返事だったのだろう、素子は真に驚いた顔を見せた。

 これまで精力抜群の速水が彼女の誘いを断ったことはない。

 淫乱さに目覚めた素子は夜通し男の精液を欲しがったが、それでも彼の体力が尽きたりしなかったほどだった。

 「私なら誰に見られても平気よ。場所も何処だってかまわない。

 犯されてるとか、男の玩具にされてるって思われてもいいの。

 私には速水君だけいてくれれば、それでいいのっ」

 お前がよくても僕が困るんだよ。

 そう思っても速水は口にはしなかった。言葉にしたのは別の考えだった。

 「場所を変えようよ。いつもの通り隊長室で愉しまない。あそこは鍵をかければ誰も入ってこないから大丈夫」

 速水が笑って言うと素子が安堵して見せた。

 気を使わなくてもいいのに、と言って早速ブラウスのボタンをつけ始めた。

 速水君だけいてくれれば、か。素子の言葉を速水は口の中で繰り返した。

 その言葉は牝奴隷により恋人達が使ってこそ相応しいはずだろう。自分には言われる資格などないな。

 嬉々として服を着直す素子を横目で見ながら、速水はそう自嘲していた。

 

 

 

 

 「なに、貴女いたの。珍しく仕事熱心じゃない」隊長室に入るなり、素子は露骨に舌打ちした。

 原と速水がドアを開けると、隊長室には加藤祭の姿があった。

 加藤は小隊の事務官兼指揮車運転手でもある。こまごまとした事務が仕事なので、普段から隊長室が仕事場になっていた。

 加藤がいるのを見て素子は珍しいと言ったが、いつも時間にはここで仕事に取りかかっている。

 ここ三日間隊長室に来させなかったは、素子の調教でこの場を使うために邪魔だったからだ。

 使い方のあやしい関西弁をしゃべり、金の絡む話は何処からともなく嗅ぎつけて来る。

 そうした悪評もあるが、加藤本人は陽気で周囲に気を回す少女だった。

 まくしたてる様な話し方で損をしているが、他人への気遣いは人一倍優しい。

 他人の気持ちには敏感で、誰かが傷ついた時には真先に声をかけてやれる。

 素子ほどの美人ではないが、明朗で周りの空気作りを引き受けようとする、そんな好感の持てる少女だった。

 特に小隊内では暗くなりがちな時にこそ、花を添える存在となりえた。

 だがそうした生来の明るさが今の加藤にはなかった。

 具合でも悪いのか、顔をうつむかせて事務机に座ったままだった。

 素子の冷淡な言葉に言い返しもしない。

 速水たちが入って来た時もだいぶ遅れてから気付いたように見えた。

 素子はそんな加藤の様子に戸惑いながらも、どうにか彼女をここから追い出すか考えを巡らせていた。

 その時素子は微かな機械音を耳にした。

 若くして熟練の技術者でもある素子には、それがはっきりと機械の作動する音だと聞き分けられる。

 速水の使う〈ネットワークセル〉ではない。あのような電子機器ではなくもっと簡単なもの、例えばモーターの振動音がそれに近い。

 「どうだい、加藤さん。仕事ははかどってるかな。僕が帰ってくる前に、仕事を仕上げておく約束だったよね」

 速水が猫なで声で加藤に近づいた。

 加藤の肩に彼の手がかかると、小さく声を漏らして顔があげられた。

 素子の目に映った少女の顔全体は度を越して紅潮していた。呼吸も荒く、目の端にはうっすらと涙を溜めてさえいる。

 「……速水く…ん。……もう…あかん…から……。…止め…てぇ………」

 途切れがちに出た加藤の言葉は速水への嘆願に違いなかった。

 加藤の様子が尋常ではない事に気付くと、素子の嗅覚が彼女から漂う香りに意識を向けた。

 今の素子には容易にそれが判る。

 女が牝にもどる時に発するあの芳香。肌を濡らす汗と愛液の混ざり合い。

 そして微かに耳に届く機械音。

 素子が全てを察した表情を向けると、速水が頷いた。

 いつの間にか、彼の手は小型のリモコンを取り出していた。そのリモコンを見た加藤が声をあげて呻いた。

 それは簡素なタイプで、ダイヤルがひとつだけあるものだった。

 「加藤さん、残念だけど仕事終わってなかったみたいだね。お仕置きが必要かな」

 「…だってぇ……三日分……溜まってたし、……アソ…コもきつ……くて……」

 息も絶えそうな加藤の抗議を聞き流して、速水は手にしたリモコンのダイヤルを一気に回した。

 

 「……ひゃぁ……あかん、あかんてっ…ハァ、ハァッハッ、ハアァァァ……イクゥゥゥ…」

 

 絶叫を響かせて、加藤は机から跳ね上がった。背を大きく反らせて声が途絶えると、力なく机に突っ伏した。

 速水は加藤の後ろに回ると、羽交い絞めにして強引に立たせた。

 ぐったりしたままの加藤は抵抗することもなかった。

 そのまま速水は加藤を机の前のスペースまで引きずった。

 「原さん。加藤さんのキュロット脱がせてもらえない」加藤を持ち上げたまま速水が指示した。

 素子は身を屈め、加藤のキュロットのベルトを緩めた。

 先程の匂いがよりきつくキュロットの中から漂っている。

 苦もなくそれを脱がすと、ストッキングを履いた加藤の下半身が素子たちの目に曝された。

 ストッキングの内側にショーツは着けられていなかった。

 その代わりに加藤の淫裂には、振動を続けるバイブレーターが入れられていた。

 バイブはストッキングで押さえられ、膣奥に達するほど深く加藤のヴァギナを貫いている。

 なおも振動し続けるそれは少女の膣腔をえぐり続け、とめどない蜜液がストッキングと肌の隙間に充満していた。

 速水は痴態を曝す加藤を心底楽しそうに眺めて言った。

 「加藤さんには今朝からこの玩具でマ×コの通りを良くさせていたんだ。

 最初僕がぶち込んだ時、まだ処女だったんだよ。

 締りがめちゃキツイのは好いんだけど、入れるたびに泣き叫ばれるのに困ってね。

 〈ブレインハレルヤ〉も一緒に使って、マ×コをチ×ポ慣れさせようと思ったんだ」

 この部屋で速水のつくった快楽プログラムが作動している事を、素子は自身の濡れ具合で感づいていた。

 もっとも素子はそんな小細工より、速水にキスされたほうが遥かにイキ易くなっていたが。

 「でもまだ腰使いが慣れないんで、口の方でしゃぶらせてみたらね。これが意外な事に、結構慣れていたんで驚いたよ。

 その訳を下の口に聞いたら、加藤さん小隊の男たちのチ×ポを咥えて小遣い稼ぎしてたんだって。

 新井木も同じ事してるらしいよ。遠坂と舞以外はみんな金に苦労してるからね」

 その二人がそうした稼ぎをしている噂は素子も耳にしていた。

 だが新井木がそうしているのには確証があったが、加藤の噂は信じなかった。

 なにしろ仕事は残業するほどこなしていたし、空いた時間は幼馴染の狩谷の世話をしていたはずだった。

 「でも加藤さん、ヴァージンは狩谷の為に残したいって言ってたんだ。

 いつか奴のチ×ポが使えるようになるまでは、フェラで我慢させてたとさ。

 でも可哀想に、僕に犯されながら『なっちゃん、ごめんな。許してえな』とか泣いてたよ。

 これから飼い主になる僕のチ×ポを味わってたくせに失礼だと思わない」

 加藤の幼馴染である狩谷夏樹は半身不随の身だった。

 将来を嘱望された秀才だったが、事故に遭い下半身の自由と家族を失っていた。

 彼の下半身のハンデが性的なものを含め、二人の障害となっていたのは小隊の女子なら誰でも気付いていた。

 「そうそう、加藤さんの客に善行もいたってさ。

 一緒にこの部屋で仕事をしてるうちに、そういう雰囲気になったらしいよ。

 奴が最初の客で、ご親切に舌使いのアドバイスもしてくれたんだと。

 そのままマ×コも使おうとしたけど、狩谷の事を話したら大人しく諦めたって。

 彼はやっぱり紳士だね。でもフェラの方はお得意さまで、仕事中一日三発はヌいてやったみたい。

 だから原さんが善行にここに来てから相手にされなかったワケだ。

 あの紳士は原さんのマ×コより、加藤さんのフェラの方がお好みだったという事になるのかな」

 そう言い終える瞬間、素子が動いた。速水が止める間もなかった。

 素子はだらしなく股を広げた加藤の陰部を蹴り上げた。

 サッカーの要領で強振された右足を、見事に淫裂にくい込むバイブに叩きつけた。

 

 「ヒッ、ヒギギギィィィィ、ヒグッヒグゥゥゥゥゥーーーーー」

 

 文字通りの絶叫が大音量で部屋にこだました。

 叫びと共に加藤は床に崩れた。そして舌を突き出して二三度痙攣すると、そのまま意識を失った。

 倒れこんだ加藤の腰あたりの床に水溜りが出来始めていた。

 それは限界を超えた加藤が失禁したのを意味する。

 ストッキングを履いていなかったら、より盛大に小水がまき散っていたろう。

 暖かに湯気を立てて広がる水溜りは素子の足元にまで達した。

 靴に小水が浸る間も、素子は無表情で気絶した加藤を見下ろしていた。

 

 

 速水は急いで床に伏したままの加藤を抱え起こすと、首筋の脈拍を確かめた。

 呼吸は脆弱だが、舌を噛んではいないので死に至る事はないだろう。そう確認すると加藤を楽な姿勢で寝かせてやった。

 なおも動き続けるバイブをリモコンで止めた。

 速水はストッキングを脱がす手間を省いて、それを強引に引き裂いた。

 加藤の両足を開かせてヴァギナの具合を確かめると、幾筋かの鮮血がこぼれていた。

 素子の蹴りによる衝撃で、膣内に裂傷を負ったに違いない。

 愛液の染み付いたバイブを抜くと、ぽっかりと空いたその隙間はすぐには埋まろうとしなかった。

 さすがにこれでは使い物にならない。

 少なくとも一晩回復を待つべきだろう。加藤にこれ以上陵辱を加えるのは彼の本意ではない。

 たっぷりとセックスの愉しみを教え込み、牝として染めるのが目的である。

 穴を壊して塞ぐようなレイプをするつもりはない。

 加藤には原と同じように〈商品〉として以外の利用価値もあるのだから。

 そもそも素子を連れて速水がこの部屋に戻ったのは、加藤の調教を愉しみながら3Pをする予定だったからだ。

 それを思い返すと、速水は素子の姿を探した。

 女は彼のすぐ後ろにいた。振り向くと、素子は余分な衣類を脱ぎ捨て裸身をあらわにしていた。

 

 クチュ、クチュッ、クチュン、チュチュッ、チュニュ、ニュチャッ。

 

 立ったまま恥毛をかきわけ、指で花芯を濡らしていた。

 完全に包皮の剥けたクリトリスを弄り、片手で自身の乳房を揉んでいる。

 陰毛はテラテラとぬめり、指がヴァギナの中に沈むたびにジュプジュプと愛液の吹き出す音をさせる。

 欲情した牝の出来上がった姿だった。

 「はぁぁ……ねえ、速水くぅん…もういいでしょう。……ここにきたら……いっぱい…してくれるって……約束よね…」

 今の素子には先程加藤を虐待した姿はまるで消えていた。

 ほんの数分の間に彼女の冷淡な怒りが爆発し、今度は欲情が取って代わったことになる。

 それが女というものなのか、もしくは彼女特有のプライドと独占欲がそうさせたのか。

 速水はその答えを探し始めて、背筋に悪寒を感じた。

 その答えが後者ならいつか怒りの矛先が、自分に向けられる日が来るのかもしれない。

 

 「…おねがい……もう…限界なの……。オチ×チンが…欲しいのぅ……。

 …いっぱい…突かれて、……いっぱい出さ…れて、…いっぱいかきっ……回されてっ……。

 オチ×チンでぇ……オチ×チンでぇっ……私のオッ……マ×コ……めちゃくちゃにぃ…してぇッッ…」

 

 いつしか素子は隊長用デスクの上に座り、ストリップさながらにオナニーをしていた。

 速水の目に止まるように股を大きく開いてヴァギナを剥き出しにする。その下のすぼまりまでもがあらわだった。

 指と肉ビラが淫らに絡み合い、蜜液はデスクの上まで濡らしていた。

 速水に懇願の視線を向けながら、素子の喘ぎは絶頂寸前のか細さにまで達している。

 このままでは肉棒が挿入する前に限界を迎えてしまうだろう。

 速水の疑問は欲情の前に霧散した。

 デスクに駆け寄ると、股開きのままの素子を押し倒した。

 手練の早業で怒張を取り出すと、一気に熟れきった花芯を貫く。

 デスクの上の素子に覆いかぶさり、腰を叩きつける。

 少々高いデスクの位置も問題にしない豪快なスイングが素子を犯した。

 

 ジュップッ、ジュッビュンッ、パンパンッ、ジュップジュパァン、ビュジュッ。

 「くぅぅ、はぁ、はっ、はぁっっ、イイッ……オマ×コ…えぐられてっ……ヒィィィッ」

 

 怒張が淫裂をえぐるごとに素子の媚声が吐き出される。

 Vの字に開脚された素子はデスクの上で、存分に痴態を速水に見せつけていた。

 男の一突きごとに乳房が踊るように揺れ動く。

 掌に余る素子の豊乳は仰向けにされると、左右に垂れ落ちようとする程のサイズだった。

 「ほらほら、もっと腰を使わないと。そんなんじゃ加藤さんのフェラにも負けちゃうぞ。

 善行を盗られて、僕にも捨てられちまうよ」

 嗜虐心をむき出しにした速水の言葉に、素子が目を見開いて反応した。

 「いやぁ、そんなのやだぁ、速水くん…すてないでっ。もっと、いっぱいがんばるからぁ。

 私ずっと……ずっとはやみくんのっ……そばに…いたいのぉ」

 素子は上体を起こして速水に抱きついた。

 男の首に手を掛け、一瞬でも離すまいと強く抱きしめた。

 

 「くぁぁ、クゥゥゥン、ヒィィ、ヒグッ、ヒッちゃうよぉっっーー」

 

 感極まった素子の声が聞こえると、速水は背中に痛みも感じた。

 先に達した素子がイく瞬間に爪をたてたのだ。爪の食い込むほど速水を離したくはなかったのは独占欲の為だろうか。

 焦らされてようやく絶頂に至った素子は、目に涙を溜めるほどの愉悦に身を震わせていた。

 だが余韻に浸ろうとする素子を、速水は膣内で怒張したままの肉棒で突いた。

 休憩も許さずにスイングを再開し、膣壁をこすりあげる。

 

 ズリュズチュ、ズッチュッ、ズビュン、ズニュ、ズジュズジュ。

 

 デスクに再度素子を押し倒すと、今度は打ち下ろすように怒張に体重を乗せる。

 「うぅぅん、ふっ、深いわぁ。……ヒッ、イイッ……。さっき…より…イイッ……」

 

 押し付けるような体位が、より奥へと肉棒を花芯の底に引き寄せた。

 膣内が満杯になる感覚に素子が震える。

 速水の方も膣奥のキツイ締りが亀頭部に吸い付いてくるたびに、昇ってくる射精感をなんとか堪えていた。

 まだ早いな。この女をもう少し仕込んでおかないと。

 そう考えて素子に覆いかぶさったまま、速水は両手で双房を鷲掴んだ。

 「もっと僕をイかせてくれるんだろ。これくらいで終わっちゃ、ホントに捨てるよ」

 二度目の脅しを聞いた素子がいやいや、と再び抱きつこうとする。

 だが今度は速水も乳房を揉んでいた手を伸ばして、それをさせなかった。

 素子は仕方なしにひっくり返された不自由な体勢から、腰を動かし少しでも速水の快感を引き出そうと試みた。

 素子の努力に気付いた速水は腰の動きを、先程までの前後のスイングから花芯をかき混ぜるような横の動きに切り替えた。

 強引な怒張のド突き上げから、互いの快感を引き出す技巧へのスウィッチ。

 何度も身体を重ねてきた二人は、巧みにリズムを合わせてゆく。

 「……はぁ、はっ、…ふあぁぁん……。どう…速水くん……きもひ……いいかな…」

 そう哀願するように尋ねる素子の目には涙が流れている。

 腰の動きは休まず速水と呼応しようと奉仕を続ける。

 そしてヴァギナの締めをきつくしようと、下腹部に気を入れているのもはっきりと判る。

 速水の嗜好を熟知した上で自身に出来る全てで答えようとしてるのだ。

 合格かな。小さく呟くと素子を押さえていた両手を放し、自身から女を抱き寄せた。

 それを待ち望んでいた素子がしがみ付くの確かめると、速水は一息に持ち上げた。

 それは抱きかかえた女を下から突きあげる駅弁スタイルだった。

 女を支えようと尻を両手で抱える。その動きに答えるにか、素子はすり寄せるようにその肢体をくねらせた。

 そしてラストスパートといわんばかりに速水は肉棒の連続突きを素子の花芯におくった。

 

 ズンチュ、ズンズチュ、ドッチュ。ズビュン、ズビュ、ビュッ、ズギュウ、ズビュゥッ。

「くあぁぁぁん。イクッイクッ、イイよぉぉ、ヒイイィィッッッ」

 

 寸前の素子がしっかと抱きつく。鎖骨に熱い感触が奔る。

「ほらっ、イけッッ、イっちまえぇっっ」

 ビュブッ、ビュッ、ビュッブン、ビュグビュルルルルルルルゥゥゥッッッッ。

 

 怒張が破裂した。

 女のカラダを逆流するかの如く、精液が子宮口まで溢れ収まりきらない汚液がヴァギナから漏れ落ちた。

 その中には獣欲、劣情、アドレナリン、血流、全てが渾然一体となっていた。

 

 

 

 

 速水は素子を床に降ろすと鎖骨のあたりを確かめた。

 そこにはくっきりと歯型の跡が残っていた。当の本人は夢心地で余韻に浸っている。

 仕方ないといわんばかりに首を振って速水は視線を落とした。怒張にはまだ余力があった。

 その先には穏やかに寝息を立てた加藤の姿が眼に映る。

 速水は口元を歪めて加藤に近づいた。

 マ×コは使わない。だからといって大人しく返すつもりは毛頭ない。口もアナルもあるのだ。

 いずれそこもチ×ポ慣れさせるのだから。

 それが結論だった。

 加藤の頭を掴み、愛液と精液にまみれた肉棒を拭うように少女の寝顔に擦り付ける。

 やがて加藤がその臭いと感触で目覚めるのを待ってから口を開いた。

 「さて、次は加藤さんに牝の躾けを教えてあげるよ。まずは誰が君の飼い主になるか、答えてもらおうか」

 

 

 


解説

 今回も引き続き私の駄文をお読みいただきありがとうございます。前作は射精シーンや女のイき様が物足りないとのご指摘を受け、何とか努力しましたがいかがでしょう。

 今回は加藤祭が餌食となりました。次回は石津萌か、田辺真紀が出る予定です。人気のある森や壬生屋はまだ先になります。すみません。話はもう少し続きますので次回掲載の際もお読みいただければ幸いです。

 


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