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双辱 最終日 双辱
ハーデス/文


 朝、双子たちの寝顔を眺めていた・・・

 良く似ている・・・中身はまるで違うというのに・・・外見上ではこうして二人で髪を解き、マナが眼鏡を外しているため、殆ど区別がつかない・・・

 マナ・・・静かな寝息を立てている・・・カナに比べてホンの少し、肌が白く、肉付きが柔らかい・・・

 良く泣く少女だった・・・始めの頃は泣き顔しか見てなかった気がする・・・まぁそれだけのことをした訳だが・・・

 マナの中のカナに対する想い・・・憧れか嫉妬か・・・外見が同じだけにその葛藤は相当なものだったのだろう・・それはその葛藤の抜け道を作ったときに噴き出した・・・

 カナ・・・マナに比べて少々癖っ毛でその躯はマナよりも若干スレンダーだ・・・

 ・・・とにかく反抗的だった・・・

 馬鹿力な上に並外れた運動神経と反射神経には随分悩まされた・・・

 そして頭が悪いというよりもあまり物を考えない・・・と言うよりも気にしなさ過ぎる・・・その点ではマナよりもずっと扱いやすかったが・・・

 しかし、その本質は只の甘えん坊に過ぎない・・・故に一度マナに突き放された後は余りにも脆かった・・・

 双子の寝顔は穏やかなものだ・・・先日までの宴の面影も無い・・・

 寝顔だけを見ていれば、拉致した時と余り変わっていない様にすら見える・・・

 しかし・・・確実に変わった・・・嫌、変えてしまった・・・

 それは完全なこちらの都合だけの・・・双子たちの意思を完全に無視した・・・調教と言うよりも只の凌辱に過ぎなかったのかもしれない・・・

 はたして、そのどちらなのかは・・・これから決まることだ、

 恭一郎「起きるんだ・・・カナ・・・マナ」

 双子たちはゆっくりと目を覚ます・・・

 マナ「・・ぅぅ・・ん・・・」

 カナ「ぅにゃぁ?・・・・ふわぁぁ〜・・・」

 恭一郎「目が覚めたか・・・顔を洗ってくると良い・・・」

 マナ「〜〜・・・はい・・・」

 カナ「うん・・・ほわぁぁ〜・・・・」

 二度目の大きなあくびをしながらカナが立ち上がるとマナも其れに続く・・・

 食事の支度も終えている・・・其れを食べ終われば・・・後は帰すだけだ・・・

 自分なりに双子たちを大事に扱ってきたつもりだ・・・とは言え、普通の観点からみれば異常極まりないだろう・・・

 今更何を言っても言い訳にもならない・・・言うつもりも無いのだが・・・

 恭一郎「顔を洗ったら食堂に来るんだ・・・良いな?」

 恭一郎が洗面所に向かって声をかけると先ほどよりも割とハッキリとした返事が返ってくる・・・

 その返事を受け、恭一郎は食事の配膳に向かった・・・

 恭一郎「・・・ふぅ・・・こんなものか・・・・」

 別に豪勢な食事ではない・・・

 それでも手をかけて作る事が大事だ・・・それが恭一郎の料理の真髄である、

 最後の食事は言葉少なであった・・・

 カナすらも殆ど喋る事もなく・・・只黙々と食べ続けていた・・・

 やがて、食事終わるとカナとマナを庭に連れて出すと、何十本と言うテープを燃やしだした・・・

 恭一郎「今までお前たちを監視していたテープだ・・・此処に一本だけとってある・・・お前たちに渡そう・・・」

 マナ「・・・・・・・・・・はい・・・」

 その言葉のもつ意味を把握したマナが受け取ると、燃え燻っていたテープにガソリンをかけて激しく燃やし尽くす!

 ・・・それはこの3週間という長く・・・そして短すぎる記憶・・・

 テープを燃やしても事実は残る・・・犯した罪も・・・傷つけた心も・・・

 3週間過ごした別荘からペットのアルテミスとアポロン・・・そしてヘラクレスをトラックに積み込むと残りの家具はそのままにカギをかけ・・・もう再び戻ることも無いだろう別荘に別れを告げた、

 恭一郎「乗れ・・・送っていこう・・・」

 双子を乗せたトラックは浚って来た時と同じ道を走り抜けていく・・・

 今、此処で双子たちに詫びる事も出来る・・・しかし、其れは恭一郎自身を否定することだ・・・

 どんなに詫びたくとも、それだけは許されない・・・

 それをする事は双子たちから侮蔑と幻滅を受けるに他ならない・・・

 やがて双子たちの家に車が近づくと、ずっと黙っていたマナがその重い口を開いた・・・

 マナ「・・・此処で・・・構いません・・・」

 恭一郎「そうか・・・」

 まだ、双子の家まで少しある・・・しかし、少し歩いて帰りたいのだと言われればそうするしかない・・・

 今まで自由に歩く権利すら奪い去っていたのだから・・・

 恭一郎「俺は学校に居る・・・じゃぁな・・・」

 マナ「・・・わかりました・・・ご主人様・・・」

 カナ「・・・あの・・・高校だよね?」

 恭一郎「あぁ・・・大体理科準備室に居ることが多い・・・答えが出たら・・・何時でも来ると良い」

 幾らこの場で「ご主人様」等と呼ばれてみてもそれは何の意味も持たない・・・

 人は慣れる・・・異常な環境に・・・そして・・・あの二人にはそこから日常に戻れる強さもある・・・

 それでも・・・日常に戻った双子たちは・・・自分を慕うのか?・・・或いは憎むのかも知れない・・・

 全ては・・・まだ・・・決まっていない・・・

 

 

 恭一郎「悪いが・・・これまでだ・・・」

 ミナ「せ・・・先生の・・・バカァァ!!!」

 これで全部・・・今まで恭一郎が囲っていた女生徒全てを清算した・・・

 反応は人それぞれだ・・・先ほどの様に泣く者・・・手切れ金をねだる者・・・やけにあっけない者・・・

 泣かれるのは・・・やはり後味が悪い・・・

 金をねだられた方が余程マシだ・・・

 相手が遊び感覚なら・・・救われるほどだ・・・

 どの道・・・ケジメは必要だ・・・

 カップの中のコーヒーから立ち上っていた湯気が次第に消えかける頃・・・ドアがノックされた、

 恭一郎「・・・開いている」

 只・・・恐ろしかった・・・

 何が恐ろしいのか・・・

 勝手なことに・・・全てを失うよりも・・・あの双子を失うことが・・・恐ろしく・・・そして怖い・・・

 マナ「・・・やっぱり・・・居たんですね?」

 恭一郎「逃げ出していると思ったのか?」

 カナ「うぅん・・・でも、ちょっと迷っちゃった・・・」

 恭一郎「突っ立ってないで入ってくると良い」

 恭一郎の呼びかけに、カナがドアを閉めると向かいの椅子に腰かけた・・・

 恭一郎「・・・さて・・・如何したい?」

 殺されても・・・文句は言えない・・・

 どうせなら・・・その方が楽だ・・・

 勝手すぎると言われるだろうがな・・・

 マナ「・・・私達は・・・・・・要らない子なんです・・・」

 恭一郎「・・・・・・・・・・」

 マナの話を統合すると・・・

 帰ったら・・父親が居たらしい・・・しかし、捜索願いも・・・誰かに連絡することも無かった・・・

 そして・・・其処には見たことの無い女が居た・・・

 母と別れた後、家に父が寄り付かなかった理由・・・其れこそがその女であった事・・・

 思春期の少女にその嫌悪感は相当なものだろう・・・

 しかし、他に行くあても無いのだろうか?

 恭一郎「母親が居るだろう?」

 マナ「・・・母は・・・一人で実家の祖父母の面倒を見ているんです・・・これ以上苦労をかけられません・・・」

 しかも母の実家はH県にあるらしい・・・少々・・・遠すぎるか・・・

 マナ「・・・一つだけ・・・答えてください・・・」

 恭一郎「・・・何だ?」

 マナ「私の事が・・・必要だったんですか?」

 必要・・・か否か・・・決まっている

 恭一郎「・・・必要だった」

 一つ頷いたマナの顔に初めて笑顔が浮かぶ・・・

 マナ「私には・・・私を必要としてくれる人が必要なんです」

 やはり双子だ・・・違うと思ってはいてもその本質は良く似ていた・・・

 寂しがりなのだ・・・マナも・・・カナも・・・

 カナもマナの事を必要とはしているのだろう・・・

 しかし、マナはそれだけでは足りないのだ・・・

 一人だけでは嫌なのだそうだ・・・寂しがりの上に欲張りでもある・・・

 恭一郎「・・・そうか・・・カナ?・・・お前は如何なのだ?」

 ・・・こっちはずっと単純明快だった、

 カナ「ボク?・・・うぅ〜ん・・・まぁ良く見ればそれなりにいい男だしぃ・・・うん!合格かな?」

 至極判りやすい・・・

 カナ「まぁ、そういう訳で家、出てきちゃったんだ・・・エヘヘ・・・暫く泊めてっ!」

 廊下に出ると其処にボストンバッグに入った荷物が積まれていた・・・

 ・・・言わば、補欠合格・・・と言った所か・・・

 双子たちを取り巻く環境が生み出した結果・・・ともいえる・・・

 今一歩、力が及ばず双子を虜にすることまでは出来なかったが・・・まぁ運が良かったのか・・・

 恭一郎「・・・他に・・・選択肢もあっただろうに・・・だが、お前たちがそう決めたのなら・・・異存は無い」

 マナ「・・・暫く・・・お世話になります」

 カナ「それと!・・・とりあえずぅ・・・・・」

 ・・・持ち合わせがまるで無い・・・つまり小遣いが欲しい・・・だそうだ・・・

 ・・・まぁ・・・その位は安いものだ・・・

 恭一郎「持ってろ・・・余り無駄遣いはするなよ?」

 双子たちにクレジットカードを渡すと流石にマナは面食らっていた・・・カナは・・・よく判ってないらしい・・・

 双子たちに家までの地図を渡すと鍵を預け、放課後の廊下を歩いていく・・・

 ・・・人もまばらな校舎・・・何時までも続くとは限らない・・・何時双子たちに見限られるとも限らない・・・

 ・・・そんな不確かな明日・・・先の見えない道・・・

 そんな日々の幕開けだった・・・

 

 

 (終章)

 

 新学期・・・持てる金の力でほぼ、強引に双子たちの担任に納まった神無月恭一郎理科教師・・・

 この時間、抜き打ちの小テストを執り行った・・・

 マナ「・・・・っ・・・ぅ・・・・・」

 カナ「ぁ・・・ぁぁ・・・・」

 列の後ろの方から微かな声が聞こえてくる・・・その顔は片方は真っ青に・・・もう片方は真っ赤に染まっていた・・・まるで信号だ、

 マナには休み時間に30ccだけ、生理食塩水による浣腸を施してある・・・

 しかも、アナルストッパーも何も無い!

 ・・・力を抜いたりすれば何時でも醜態をクラスメイト全員に晒す事になる!

 俯き加減に鉛筆を握り締めている姿は一見真剣にテストに取り組んでいるように見えなくも無い・・・

 しかし、始まって15分ほどで既に全ての解答を書き込んだマナを待っていたのは気の遠くなるような長い・・・忍耐の時間・・・

 何もなく・・・只、耐え続けなければならない・・・

 時折背筋が震え上がったかと思うと、薄っすらと涙を浮かべ、僅かな異臭を漏らしてしまう・・・

 それは幸い周りの人間に気付かれるほどの物ではなかったが、マナにしてみれば生きた心地のしない臭いだ・・・

 カナにはピンクローターをアナルとヴァギナの両孔に潜り込ませた上で遠隔操作のリモコンで先程から弄び続けている・・・

 始まってから30分・・・ずっと最弱のままイク事も出来ず・・・かといって、感じ続けている躯は徐々にイキそうになるたび・・・ローターの動きが止まってしまう・・・

 二人ともこの授業が終われば直ぐさま恭一郎の所にやって来るだろう・・・双子の躯の疼きを収めてくれる相手はたった一人しか居ないのだから・・・

 

 第一部・・・完

 

 

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解説

 ハーデス「書いたのよぉ〜・・・はひぃ〜・・あぁ〜書いた書いた!!」

 エナ「お疲れ様です・・・それで、菊花賞は?」

 ハーデス「今回は穴はまず来ないでしょう!ジャングルポケットで決まりでしょうね!」

 


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