ちょっと短い作品を発表せよ
- 1 :ななな :04/02/09 04:10
- ゆるい批評をします
長すぎ厳禁
- 2 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 04:29
- 僕の見る空はいつも黒い、そもそも僕は空など見ていない、ただ空がある方向を向いているだけだ
この前、誰かが言った、目が見えない生活をしていて何が一番不自由ですか?
僕は何も言えなかった、いや、言いたくなかった、言ったら自分に同情する言葉が返ってくると思ったから
同情の言葉ほど悔しいものはない
そもそも空が見える人間に僕の気持ちなどわかりはしないのだ、だからと言って、僕と同じ、空が見えない人間に僕の気持ちがわかるのかというかと
それはわからない
僕の気持ちは僕にしかわからないのだ
- 3 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 08:29
- 目が見えない人は、目が見えない自分に多大なる劣等感を感じている。
……というのは健常者の妄想らしいぞ。
- 4 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 11:46
- ここは都内のある病院の病室。入り口に3人の名前のプレートがある。
朝の6時、この病室で一番早起きの中年男性が目を覚まし起き上がった。
「おう、みんな、お早ようさん。今日もいい天気だなあ。」
「ヤマさん相変わらず元気いいな。おかげで目え覚めたわ。」
「おはようっす。」
「さあ今日もしょうもない一日が始まるわ。俺なんてどっこも悪いとこ
ないんだぜ。それなのに様子をみるだか、なんかしらんが家に帰らせんわ。」
「そうや、わたしらから見てもヤマさん健康そのものや、なあ、兄ちゃん?」
「ぼくもそう思います。あの医者ちょと変ですよ。」
「あはははは、そうや、兄ちゃんの言う通りや、医者があほやねん。」
その時、隣の病室から怒鳴り声がした。
「またあいつか!うるさくて眠っとれん」
ナースコールで呼ばれた看護婦が例の3人部屋にやって来た。
手前のベットにはうつ病の浪人生。誰とも口をきかない。
2番目は神経症の老人。耳が悪い。
一番奥に最近入院した山田さんがいた。一見普通の中年男だが妄想の世界の住人
だった。朝から晩まで独り言を言いつづける。一人三役なんてお手の物だ。
注意しにきた看護婦もあきれるばかりだった。
「かわいそうだけどね。作家になる夢が破れて、壊れちゃったなんて。」
- 5 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 17:13
- >>3
まあまあいいよ(゚∀゚)
>>4
小説っぽいъ( ゚ー^)グゥ
- 6 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 17:24
- 都内のある精神科病院での出来事。
その部屋ではもう1時間もこのようなやり取りが交わされていた。
「だから、何度もゆってるやろ?俺はどこも悪ないんや。他の連中に聞いてみい。
先生かて内心はそう思ってるのとちゃいますか?そんな嫌な顔せんと、何かゆう
てください!」
「あのですね、山田さん。率直に言いますが、退院は出来ません。私のような若造
が言うとよけい反感をもたれるのでしょうが。長い目で見て、じっくり直していく
のが一番ですよ。」
「先生は俺の書いた小説読んでくれた。面白い、へたな作家以上や、てゆってくれ
た。俺嬉しかった。うわああぁ、ほんま嬉しかったでええぇ!」
そのとき隣の部屋から誰かが怒鳴った。
「また独り言かよ!頼むから小声でやってくれ!」
そこに通りかかった看護婦の有香は思わず吹き出してしまう。診察室でのやり取り
を細かく覚えて一人芝居するのは何とも言えず、ユーモラスだ。
有香は病室に西日が差し込んでいるのを見て、カーテンを閉めようとした。
そのとき外からの日差しをうけ、有香の白衣は無防備に透けてしまった。
体の線がくっきりと現れ、ブラジャーもショーツもリアルに現れた。
うつ病浪人生は布団のすき間から、食い入るように見つめる。
神経症の老人は身を乗り出して、生唾をのんだ。
山田さんは自分の顔の数センチ横にある有香のお尻を見つめた。
なぜか無口になる山田さんだった。 つづく
- 7 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 18:44
- >>6
続き期待してまつ(゚∀゚)
- 8 :ペットボトルに月 :04/02/09 19:33
- 「たけしとナオ、どっちが長生きするか勝負ね!」
私の顔を下から覗き込み、笑顔でナオは言った。
”二人がこれから一緒に過ごしていこう”
という意味のプロポーズだと私は受け取った。
ナオらしいプロポーズだ。
僕はナオの頬を撫でて「あぁ、負けない。」と言った。
そして、夕焼けが作った木の陰の中でキスをした。
勝負は次の日についた。君は死んだ。
つづく
- 9 :うしゃぎさん :04/02/09 19:50
- 楽しそうなスレねっ。
>>1 、応援してるよっ。
- 10 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 20:12
- >>8は続かないでスパッと終わった方が良い気がする
- 11 :ペットボトルに月 :04/02/09 20:20
- >>10
そうですか。死因とか、たけしの行動など書きたかったのですが、
終わります。
- 12 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 20:28
- >>8
「私」と「僕」が別人である、というトリックの推理小説に発展するなら読みたいが、
まあ、推敲しなかっただけなんだろうな
- 13 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 20:45
- 今日も山田さんのワンマンショーは朝の連続ドラマのようにすみやかに始まった。
「うあぁ、よう寝たな。今日もしょうもない一日が始まるんかい。おいちゃんと
あんちゃんはまだ寝とんのか。早よう起きんと有香ちゃんとスキンシップする
機会が減るんやで。ええんか?」
ーしばし沈黙ー
「誰も返事せん。何か面白ないなあ。一人で喋っとってもアホらしくてかなわん。
有香ちゃんが来るまでまだ時間あるしな。退屈やなあ。」
今朝はいつもよりテンションが低いので隣室から怒鳴られることもない。
「有香ちゃんはホンマに可愛いわ。へたなアイドルより愛らしいでなあ。有香ちゃ
んをヒロインにした純文学を書きたなってきたわ。」
「もう、山田さんったらやめてよ。照れくさいじゃないの。私はちゃんと身の程
をわきまえてます。」
「ごめん有香ちゃん。俺、思ったことは全部口に出してしまうんや。それがいかん
のや。それさえ直ったら退院できるんやけど。」
「でも私、山田さんの裏表のないとこが好き。何かこどもみたいで可愛い。」
「ほんま?そんなん言われたの生まれてはじめてや。なんか泣ける。」
「泣かないで、ね?抱きしめてあげるから。わかった?」
「夢みたいや、柔らかいわあ。死んだおかあちゃんと同じや。」
「今あまり時間がないから、じゃあちょとだけ、おっぱいあげるわね。」
「ちゅぅ、ちゅぅ、ちゅぅ(最高や、もう死んでもええ)ぺろぺろっ、・・・・」
そのとき、廊下を全速せ走ってくる足音が聞こえた。真っ赤な顔の有香本人だ。
病室に飛び込むと大声で叫んだ。
「いいかげんにしてよ、変態!もうやだ、信じられない!」
誰の目も気にせず自分の妄想を実況中継してしまう山田さんに悪意はない・・・?
- 14 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 21:17
- >>13
おもしろい( ・∀・)っ旦~
- 15 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 22:32
- 山田さんてどんな顔か想像できるな
いい感じ
- 16 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 22:40
- 「カレーにしようかなあ。」
「やっぱり黒豚とんかつご膳のほうがいいかなあ。」
「昨日てんぷら食ったからなあ。」
ひろしはいつも決まらない。今日も今日とてファミレスにいるのだが、
注文すらも決まらない。そんなとき私は心の中でいらついている。
これだけならいいのだが、ひろしにはさらにいらだたせられる。
「えっと、とんかつご膳とクラブハウスサンド」
注文して1分後、ここからいつもの攻撃を食らう。苦悶の表情をしてひろしはいう。
「やっぱカレーにすればよかったかなぁ..。カレーに変えようかなぁ。」
私は聞いていないフリをするが、目の前にははっきりしない男が目の前に。
苛立ちは最高潮。私は呼鈴をわしづかみし、振りかぶりおもいっきり
ひろしの顔面へ放り込んだ。
「なーにすんだよぅ。」
きー、このリアクションがまたムカつく私であった。
- 17 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 22:50
- >>16
何気ない風景シリーズ(゚∀゚)イイ
- 18 :名無し物書き@推敲中? :04/02/09 23:28
- 良スレのヨケーン
- 19 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 00:17
-
タイムボカンや戦隊ものには必ず悪役がいて僕らの住む
世界を征服しようと企んでいる。かなりわかりやすく。
こんな悪を私はなんて愛すべき存在なのかと思う。
自分で悪を名乗っちゃったりして。
大人になって思うのは、善や悪なんて相対的なもので、
誰も知らないところで知らない人を傷つけているという事。
僕にとっての嫌なあいつも、きっと自分が悪役だなんて思って
いきてない。そして僕もどこかで誰か傷つけている。
生きているだけで。
そして今思えば、いつもやられるあの頃の悪の軍団は
実はとてもいい人なんではないかと思う。
めんどくさい正義面したあいつらに付き合ってやっているのだから。
- 20 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 00:58
- >>19
なかなか(゚∀゚)
- 21 :海辺のカント :04/02/10 01:32
- 観覧車
観覧車に乗り込むときに、足がもつれて転びそうになる。
動揺している、証拠なのだ。
「ほら、早く乗るよ」
急ぎ早に乗り込んでみて、さらなる実感が胸に浮かぶ。
とてもやるせない心持ちだ。
時間をかけて観覧車は浮かぶ。
そのまま空に飛んでしまえばいいのに、と思う。
「ねぇ、綺麗だよ。観て」
外を観てみる。確かに、東京の夜景は素晴らしい。
宝箱をひっくり返したみたいに、
辺りはキラキラと光る宝石のように輝いている。
「なぁ、ダメなのか?やっぱり」
「しかたないよ」
それはやはり現実だった。
もうどうにもならないことなのだ。
「最後のキス」
頬に彼女の唇。小さいぬくもりが頬を濡らす。
「忘れないよ」
「俺も」
別れようと話を持ち出されたときは、夢見ごこちだった。
まさか本当にそうなるなんて。
「もうそろそろてっぺんね」
「そう、だね」
力なく応える。
「愛してるよ」と俺。
彼女は応えない。
東京の夜景が、滲んで見える。
- 22 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 01:49
- >>21
気持ちの表現がうまい
ъ( ゚ー^)
- 23 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 02:58
- 情景描写だけのものが多い中
山田さんだけはオチがあり、とても素晴らしい
- 24 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 06:22
- その病室は通称「山田さんの部屋」と呼ばれている。新入り患者の名がつくのは異例の
ことだった。精神科病棟でも一際目立つ存在になっていた。トラブルメーカーであるし
手強い患者だが、何となく憎めない人物だ。精神病だが「陽」の性質なので悪い印象を
与えにくい。逆に「陰」の性質だと問題を起こさなくても印象が良くない。
例えば山田さんと相部屋のうつ病の浪人生のように。
今日の山田さんは比較的に静かだった。初対面の人が見れば十分異常に思うだろうが。
看護婦の有香も最近は慣れてきて、山田さんが聞き分けがいいと思わずニッコリ笑い
かけそうになるが、ふと我に返って最悪の日を思い出すのだった。
その日の午後、各病室の患者の採血をした。有香は自分の担当の山田さんの部屋から
採取した血を回収しようとしていた。手前から順番に回収して、最後に窓際の山田さ
んの分を回収した時、事件は起きた。
その日は天気がよく気持ちいいので窓が全開だった。しかしそれが不幸の原因になろう
とは誰も予測していなかった。有香が全員分の血液を集め終わり立ち上がった瞬間、
突然強い風が窓から入り込んだ。床にぶつかった風は跳ねかえり真下から有香の白衣
のスカートを捲くりあげた。有香の顔がひきつり、本能的にスカートを押さえようと
するが採血を集めたトレーで両手がふさがっていた。
この日はパンストを穿かなかった。気温が高かったから。ひどく無防備な格好だ。
最小限の面積を覆い隠すような下着一枚きり。買ったばかりで可愛いデザインだ。
なぜかこの風は簡単に静まらなかった。神風か?まさか。
有香は頭がパニックになっていた。迷ったあげく、とにかく廊下まで行くことにした。
そうすれば壁で風が防げるはず。有香は血の入ったガラスシリンダーが落ちて割れない
ようにかばいながらゆっくりと前進する。
その間山田さんは自分の目と鼻の先にある有香のおへそとショーツと太ももを穴があく
ほど見つめていた。それが今ゆっくりと側面をみせやがて後ろの逆ハートがたの可愛い
お尻を公開した。山田さんは思わずつぶやいた。「ええもん見せてもらったわあ」
つづく
- 25 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 06:32
- >>24
プロの作家さんですか?って思う位、よくできてる(゚∀゚)
- 26 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 06:44
- 本人じゃないなら聞きたい。何がどうよくできてるのか。どこかどう面白いのか。
- 27 :飛び込み :04/02/10 11:54
- >>26
おぬしのいう通りじゃ
読みにくい。適切に「、」を入れろ。内容はなんなんだ。妻乱。
- 28 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 12:53
- 風の勢いはまだまだ衰えない。有香は慎重に歩みを進める。
山田さんのベッドを離れ、神経症の老人のエリアにたどり着いた。
老人は有香の下半身を目で追いながら微かに笑っているように見えた。
神経が刺激されたのか胸の前で右手が小刻みに震えている。目の前
を通り過ぎる有香にバイバイしているようにも見えるのがユーモラスだ。
老人のエリアを通過した有香は最後のうつ病浪人生のエリアに来た。
浪人生はいつも掛け布団をスッポリ頭からかぶって様子がわからない。
大抵は壁方向に頭を向けていた。しかし今は通路側に頭が移動して
いた。誰にも察知されないようなやり方で体の向きを変えていたのだ。
浪人生は布団のすき間から目の前を通りすぎる有香の下半身を無我
夢中で見つめた。この体勢だと有香の腰周りしか見えない。でもそれ
が一番の鑑賞スポットなのだ。ほかの部分はどうでもいい。
浪人生はベッドの鉄パイプと鉄パイプの間に顔を押し付けて最大接近
を試みた。そのとき天が彼に味方した。風が一瞬強くなり有香はバラン
スを失った。そしてこともあろうか浪人生の顔にお尻を押し付ける格好
になってしまった。人生最大の幸運がやってきた。有香は両手が塞がっ
ているからお尻のちからで体勢を立て直そうとする。それにより浪人生
の鼻と唇は有香のお尻の谷間に深く突き刺さる。浪人生は顔全体に
柔らかな、暖かい、マシュマロのような感触をえて恍惚状態だ。
やがて体勢を立て直した有香は無事に無風地帯に避難した。
そのとき神経症の老人がつぶやいた。「寒いで窓しめてくれんか」
山田さんは目の前の窓を片手でちょいと押して閉めた。
山田さんと浪人生の目と目があった。よく見ると浪人生の顔が鉄パイプ
から抜けなくなっていた。浪人生は思わず苦笑いをした。
この病院にきて初めてみせた笑顔だった。
- 29 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 12:59
- マジレスおじさん、自分の仕事しなよ
- 30 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 14:41
- ここは、自作自演大会の会場か
- 31 :ビーだま :04/02/10 14:54
- 雨が降っていた。
夏なのに暑くない。雨は僕の体温を奪い続けていた。
傘は風で飛ばされていったよ。
突風が吹いたときビーだまを咄嗟に両手で抱え込んでいたから。
雨をしのぐ傘よりもビーだまが大事だから。
まだ、来ないの?
君は誕生日にビーだまが1つ欲しいと言った。僕は街中を探し回った。
透明なもの、小さいもの、赤いもの… あんなにもいろんな種類があるなんて思わなかったから、
君が求めているビーだまがどれなのか、かなり迷ったよ。
そして僕は海と空の色をしたビーだまを選んだ。 君は青が好きだといっていたから。
それは卓球ボールのくらいの大きさで、今僕の手の中にある。
手の中のビーだまも私の体温を奪っていた。
まだ?
- 32 :ビーだま :04/02/10 14:57
- ビーだまを買うときに店員が「贈り物ですか?」と聞いてきた。
僕は「はい、そうです。でもそのままでいいです。」と応えた。
そのビーだまは地球のように見えたから、なにかに包まれないほうがいいと思ったんだ。
僕は手の中の地球を眺めこんだ。手の中の地球は晴れだ。こんなにも青いのだから。
この中にも僕と同じように誰かを待っている人がいるのだろうか?
もう、来ないの?
この雨には終わりが見えない。
次から次へと。
僕のところへ。
君は雨よりも冷たい。
冷たさで感覚が無くなってしまっていた。
僕は雨に向かって手の中のビーだまを思いっきり投げた。
割れてしまったのか、どうなってしまったのかわからない。雨の音だけしか聞こえていなかった…
ただ、目の前は真っ暗だった。
- 33 :ビーだま :04/02/10 14:58
- 「・んじ・・」
ん?
「・けんじ!」
来たの?!
「けんじ!ごめん、中央線で人身事故があったの」
遅いよ。
もう遅いよ。
君へのプレゼントは雨の中。
「きゃあぁー」
僕は血の涙を流していたらしい。
あのビーだまがきっと壁か何かに当たって割れたんだろう。
その破片が僕の目の中に飛び込んできていたのだ。
道理で…さっきから周りが真っ暗だったんだ。
来てくれてありがとう。
君を待っていたんだ。
ありがとう。
- 34 :名無しさん@お腹いっぱい。 :04/02/10 14:59
- 万博でトトロの世界を体感しよう−。宮崎駿監督作品で知られるスタジオジブリは4日、
2005年日本国際博覧会(愛知万博)に参加すると発表した。宮崎監督の長男で、三鷹
の森ジブリ美術館の宮崎吾朗館長は「押し入れを開けると布団が入っていたり、トイレを
くみ取り式にするなどして、昭和30年代の暮らしぶりを再現したい」と語った。
引用元:産経新聞社ZAKZAK(2003.12.5)
「日本」国際博覧会である以上、国家の威信をかけたプロジェクトです。
なのに、なのに、展示物が布団やくみ取り式のトイレだなんて・・・
あなたはこんな冴えないイベントに、お金を払ってまで訪れたいですか?
万博協会と愛知県庁、経済産業省は日本の恥でございます。
http://www.geocities.jp/minnadehappy/index.html
- 35 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 15:19
- すごく気になる・・・
http://page8.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h5880818
- 36 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 15:59
- >>28
勃起した(;´Д`)ハァハァ
- 37 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 16:04
- >>31-33
ちょっと(゚∀゚)イイ
- 38 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 16:50
- ↑こいつの反応、あまりに馬鹿じゃねえか。
- 39 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 17:04
- >>39
∧,,∧ ぎゃあ そこがいいんじゃねーか
ミ,,・∀・ミ
ミuu_@
- 40 :ビーだま :04/02/10 18:01
- 「ペットボトルに月」と「ビーだま」を書いたものです。
>>10、>>12、>>37さん、批評ありがとうございます。
精進して頑張ります。
- 41 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 18:07
- >>39
∧,,∧ ぎゃあ そこがいいんじゃねーか
ミ,,・∀・ミ
ミuu_@
愚か者め
- 42 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 18:23
- な〜んか、見える。
遠くのあそこに……ほら、また!
ね? 見えたでしょ? アレ。
なんだろーねー、あれ。……鳥?
え? ああ、そうだよね。
鳥があんなに速く走るわけないもんね。
……でも、だったら何よ、あれ。
私には、鳥の形にしか見えないんだけど。
しかも、枝にとまってのほほんとしてる鳥のシルエットにさ……。
あ、また出て来た。ん? ねぇ、あれ、こっち向いてない?
……なんか、気味悪いね。一応、下に報せとく?
ねぇ、聞いてんの? は? 体が動いてない?
……ああ、そういや、確かにぴくりとも動いてないね。
なのに、確実に進んでる。土の上を滑ってるみたい……。
- 43 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 18:31
- は? 何それ? 昔話?
はぁ……、で、それが今何かかんけーあんの?
……はぁ、はぁ、はぁ。
ふ〜ん。そんなの、初めて聞いたよ。うん。ほんと、初めて。
で、とにかくあんたは、あれが『トロイの木馬』って言いたいのね?
その昔話に出て来たのと同じ。
なるほど。確かに頷けるね。怪しすぎるもん。
でもさ、あれ。どう見たって馬じゃないじゃん。
フクロウとかの鳥じゃん。
……はぁ、なるほど。
別に他にバリーエーションがあってもおかしくないって言いたいのね?
……って、私的には、馬じゃないと意味無いと思うんだけど。
だって、馬の形なら、「ああ、馬が来たな」で済むけど、
あれ、鳥じゃん。「ああ、鳥が地面這い付くばって来たな」
じゃ、全然意味ないじゃん。全く、完全にバレバレじゃん。
……ああ、もう、あんたがわけわかんない話するから、
またあれ近づいてんじゃん。
うっわ、ほんと、あれこっち見てるよ……。
- 44 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 18:35
- うー、あれは、多分、まだ2キロはあるね。
ここからだと。……よしっ! あんたの話信じるわけじゃないけど、
やっぱりどう見たって怪しいからね、下に報せて来るよ。
うん、まかせて。あんたはここで監視続けててよ。
すぐ戻って来るからさ……。
- 45 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 19:25
- 鉄梯子のカンカンという甲高い音だけを響き残して、
エミは下方に沈殿する比重の重い夜の闇に消えた。
僕はこの監視台を照らしている四本の松明のうち、
すぐ右手にある一本を取って、背中に広げた
毛布の中で無駄に身構えた。
僕は怖いのがキライだ。もちろん、一人も嫌い。
だから夜中に一人だけでこんな高い場所にいる
なんて状況は、最低最悪大っ嫌いだ。
はやく、エミに帰ってきて欲しい。
一分、一秒でも、……とにかく早くだ。
そして時間を忘れてエミとお喋りを楽しみたい。
それは、僕なんて下らない人間の
人生の生きがいといっても良いのだから……。
- 46 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 19:29
- >>42-45
(゚∀゚)ドキドキ
- 47 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 19:33
- 僕は例の影を横目でチラっと見つめた。
どうしてかも、あれが何者かも全然わからないけど、
エミがいなくなってからというもの、あの影は少しも動かない。
じっと、こっちを見つめてる。別にエミが口にしたからじゃないけど、
僕もあの影がこっちを見ている気がしてならない。
ただの、真っ黒な切り絵みたいな奴なのに……。
少しだけ風が流れて、炎なんて形のないものに照らされた
目に映るこの空間も、少しだけ揺れた。
いつも思うけど、太陽が空で絶えずゆらゆらと動いてたら、
きっとこの世の中は気持ち悪くなるんだろうな。
いや、じっと見つめてると、って事だけどさ……。
- 48 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 19:40
- 大体、頭の悪い僕にはこの世の中がこれっぽっちも分からない。
昼と夜は交互に必ず来るけど、それを創っているであろう太陽は、
一体何者なんだろう? 目に見えるけど、あれは一体どこにあるんだろう?
僕が子供の頃に死んだ父は、すごく遠いところにあるんだよって
言ってたけど、そのすごく遠いところって、一体どこなんだろう?
それに月や雲も。あいつらはいっつも僕達を見下ろしてばかりだ。
……そうそう、雨もどこか知らないけど、高いところから落ちて来るな。
しかも、曇りの日に限って。太陽が出てると雨が降らなくて、
雲が出てると雨が降るって事は、きっとその三つは仲間みたいなもんで、
きっと同じ所にいるんだろうな。ああ、後、月もか。
……。
それにしても、エミ、遅いな。
早く、戻ってきてよ……。
- 49 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 20:06
- 小早川エミは焦っていた。
永遠と続くように見える長い石畳の廊下の上で。
いない。そう、どこにも誰もいないからだ。
シンもミナトもアカネもユナミも、
それに、唯一の大人であるタエグサさえも。
また一つ、エミは油の滲んだ鉄製の扉を押し開ける。
この「円(えん)城」と呼ばれる円形の砦。
自室を初めとし、右回りで一つ一つの部屋を覗いていく。
いや、覗かなくても、もういつもと様子が違う事には気付いていた。
あの鉄梯子を降りた手前、武器や弾薬を仕舞っておく
物置のドアが開かれていた。中はからっぽだった。
エミはその時、大声で監視台にいるキョウスケに叫びに近い声で呼びかけた。
なのに、すぐに返って来る声はなかった。
ざわざわしたものがあった。夜を埋め尽くす闇のように、
何か目に見えない重たいものが、エミの背中にのしかかっていた。
エミは額から大量の汗を流しながら、ジャケットに忍ばせた
MrightG4を抜き出した。
何かがいる。それが分かったからだ。
- 50 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 20:07
- 今日は有香の休みの日だった。彼女の代わりに中年の太った看護婦
が朝の検温などのチェックをしにきた。
山田さんはまた精神的に不安定な様子だった。山田さんが独り言で
一人何役もする理由の一つに同居人が無口すぎるということがある。
何らかのコミュニケーションがあれば極端な症状になりにくいらしい。
その好例が有香の存在だった。有香がエッチな状況になったときは
必ず山田さんは精神が安定している。彼女の面倒見のよさも影響
しているかもしれない。だから今日の中年の看護婦のように怖い顔
で乱暴だと山田さんの治療によくないのだ。
このおばはんがチェックを済ませ立ち去った後、今度は別の看護婦
が来た。初めてみる顔だった。茶髪でずい分若くみえる。色気も有香
に勝るとも劣らないものがあった。
「あーぁ、毎日同じことばかりでチョー退屈なんだけど。暇つぶしに
何かしなーぃ?みたいな。ちょっと、おっさん達聞いてる?」
3人の男達は呆然と見つめていた。
「ってゆうかさぁ、この白衣ちょっとサイズが小さ過ぎ。下がもう見えて
ない?」
ボタンは全部とめられないらしく、胸と腰のあたりは外しっぱなしだ。
大人っぽい黒のブラとショーツが丸出し状態だ。
山田さんはすっかり精神的に安定した。薬のようなものか。
この病室は本来4人部屋でベッドが一つ余っていた。茶髪娘はその
空きベッドにあお向けに寝転がった。大股開きで胸もこぼれそうにな
っていた。そして今度はうつぶせになりお尻を突き上げるようなポー
ズになってつぶやいた。「あぁ、もうやだ、早く退院したい。」
数分後、数人の看護士に連行されていった。
- 51 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 20:21
- ……トロイの話書いてるアホですが、
なんか、思い付きでどんどん書いてるうちに
自分自信気にいてしまったので、ここまでで終わりにします。
円城とか、Mright(エムライト)G4とか、タエグサとか、
鳥形のシルエットとか……
(名前がね《こうゆうの、初めて書いたんです。……
ライトノベル、意外と楽しいじゃないですか》)。
ちょっと、こゆう場じゃなくて、
きちんと自分で書いてみたいと思いました(ちゃんとした文章、構成で)。
いえ、まあ「そんなの無駄w」だとか言う人いるでしょうけど、
一応小説家志望なので……。
まあ、とにかくここでは終わらせます(まあ、無視してください)。
- 52 :山田電吉 :04/02/10 20:31
- 精神病棟の話を書いているヤマダデンキチです。(さっき考えた)
これは体験談ではありません。残念ながら。
全部私の妄想の産物です。
なぜか急に書きたくなってしまいました。
今後ともよろしく。
- 53 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 20:57
- なげーよ。連載ならよそでやってくれ。
- 54 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 21:28
- 面白くない上にウザー
- 55 :山田電吉 :04/02/10 22:26
- 自分が悪かった。ちょと書きすぎた。
急に自分なりのコツがつかめたので
試したくなってね。
今度から他で書くから。
- 56 :名無し物書き@推敲中? :04/02/10 23:55
- >>51
中途半端(・∀・)イクナイけど長すぎもあれだからね、新作待ってます(゚∀゚)
>>55
短くておもしろい作品があったら見てみたいです(゚∀゚)
- 57 :23 :04/02/11 01:47
- 俺マジで山田さん好きなんだけど・・・
山田さんのは単なる連載じゃなくて一話完結なんだからこのスレでいいと思うよ
山田さんがつまんないと思う人って具体的描写だけの小説が嫌いなんだろうが、
元来小説というのはちゃんと話が始まってきちんと終わるものだよ
といっても、ビーだま(>>31-33)なんかはオチよりも描写部分の方がずっと良いな
美しい表現なのに酔っていない、とでも言えばいいのか
最後のオチが具体的すぎて、そこまでの雰囲気をくずしてしまったかもしれない
昔の日本のSF作家で文章がうまい人はこういうタイプが多かった
逆に海外の作家はオチが良かったが文章がヘンだった(翻訳のせいだと思うが)
- 58 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 13:33
- >山田さんがつまんないと思う人って具体的描写だけの小説が嫌いなんだろうが、
それはちがうね。
そういう細部の問題じゃない。全部が本当に面白くないだけなんだよ。
そしてにじみでるおやじくさいエロ。これが耐えられん。
- 59 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 14:58
- 手抜きをしているのか、それとも、それだけの能力しかないのか。
短い文を書くにしても、すべてが劣っている。
それに一々、
ちょっと(゚∀゚)イイ
プロの作家さんですか?って思う位、よくできてる(゚∀゚)
(゚∀゚)ドキドキ
なんて、幼児的な合いの手を入れるから、
本人はますます錯覚し、下らん文を羅列する。
やめてしまえ。
- 60 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 15:00
- Back to The>>1
>ゆるい批評をします
>長すぎ厳禁
- 61 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 15:04
- ちょっと(゚∀゚)イイ
プロの作家さんですか?って思う位、よくできてる(゚∀゚)
(゚∀゚)ドキドキ
は、1歳の幼児のたわごと。
ゆるい批判でも、なんでもないわ。
- 62 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 15:19
- >>58
抽象的具体的の別が「細部」と本気で思ってるんだろうか。
それは一番最初に考えなくてはいけないことだぞ。
根幹の問題だ。
- 63 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 15:33
- 技術論の話をしてんじゃねえよ
「全体の印象における特定部分」を指して「細部」っつってんだ
そして問題はその「細部」ではなく「全体」だといってるんだ
- 64 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 15:41
- 山田批判者は看護婦
もしくは女子中学生ハァハァ
- 65 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 15:43
- 文章を書くことと小説を書くことは別のことって話
- 66 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 17:59
- ずっと昔、あたしは伊月に聞いたことがあった。
「どうして割るの?」
伊月は変な娘だった。好きなアーティストのCDは必ず買うくせに、MDに録音した後にそのCDを割ってしまうのだ。最初にあたしがそれを見た時、伊月は冗談でやっているだけだと思った。
だけど二度、三度と繰り返すのを見るうちに、あたしは戸惑いを覚えずにはいられなくなった。
「だって楽しいじゃん」
「楽しい? 割るのが?」
「そう。この割る時の感触……堪らないんだよね」
「でもお金がもったいないよ」
「いいのよ。割る為に買ってるようなものだから」
あたしは伊月の感覚についていけなかった。いったい何が、買ったばかりのCDを割るという行為に走らせているのか理解できなかった。
あたしも試しに割ってみたことがあった。伊月がやっていた通りに、両手でCDの端を持ち、親指を上から載せて残りの指で下から支える。そして親指を外側に引っ張るようにして一気に割る。
CDは割れた。バキバキバキッと耳障りな音を立てて割れた。楽しい? 全然。残ったのは虚しさだけだった。聴かなくなったいらないCDを選んだものの、やっぱり後悔するだけ。
伊月は変な娘だった。面会所に現れた伊月はあたしの前にガラス越しで座ると、ケラケラ笑いながら話し始めた。「人の骨よりもCDの方が気持ち良かった」と。
- 67 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 19:03
- >>66
即興で書いたんだろうが、まあおもろい。
読み手が話の時系列を見失わないよう、最後の台詞(オチ)は、
もう少し整理してれほしかったぞ。
- 68 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 19:55
- ここは他人の批評を批評する場ではありません
あくまで作品を純粋になおかつゆるく批評する、スレです、そして丹精込めて作ったと思われる作品を悪く言うのはよくないことです。
- 69 :名無し物書き@推敲中? :04/02/11 19:58
- >>66
(゚д゚)ウマーしコワー(( ゚д゚;)ガクガクブルブル
- 70 :名無し物書き@推敲中? :04/02/12 14:01
- 330「(昨日合わせ鏡して頭頂部みてみたらびっくりしちゃったなぁ・・・まさかあんなになってようとわ、うぅ・・・
いま思い出しても信じられない。でももう安心ね、安物だけどデパートのウィッグをかったし、付けてみた
感じ違和感ないってゆーか、イケテルじゃん。これなら、学校にもいけるわねー。)
じゃ、おかぁさんいってきまーす。」
友達「おっはよー330」
330「ぁっ、ぉはょー・・・」
友達「あれ、どうしたの今日いつもと感じ違うね。すこし明るくなったってゆーか、きれいになってる。」
330「えぇー そ、そんなことないよ、、」
友達「どうしたんだー?彼氏でもできたのかぁー?アハハ、あっ髪にゴミが付いてるよ。とったげる。」
330「えっ うそっ!いいよべつに」
友達「はい、とれたぁー」
330「・・・ホッ どんなゴミがついてたの?」
友達「ん、なんかの紙だよ、字が書いてあるなぁ」
330「ふーん、なんて書いてあるの?」
友達「えーと、駅前デパート・・高級カツラ・・・・2980円・・・・・」
- 71 :名無し物書き@推敲中? :04/02/12 15:26
- あるひ、ふたりのおんなのこはけいたいではなしながらあるいていました。
ふたりはけいたいでしりあったなかなので、おたがいにあったことがありません。
「いつかじっさいにあえたらいいのに」
「そうだね」
そんなはなしをくものうえからきいていたやさしいやさしいかみさまが、ねがいをかなえてやりました。
そのつぎのひ、ふたりはけいたいではなしながらすれちがいました。
「ねえ、さっきすごくみにくいことすれちがったの」
「え?わたしもよ。わたしたちってなんてきがあうんでしょう」
「きっとかみさまがわたしたちをであわせてくれたのよ」
こんなようすをくものうえからきいていたかみさまは、かなしそうにてんのおくにへかえっていきました
- 72 :名無し物書き@推敲中? :04/02/12 15:34
- 巧くまとまってるね
- 73 :名無し物書き@推敲中? :04/02/13 01:24
- うまい作品が続いてるね
ところでなんで330って名前なの?>>70
- 74 :タバコ :04/02/13 02:36
- 煙が揺れている。
最後の一本を唇で銜え、迷うことなく火をつけた。
顔を少し上に上げ、目を閉じ、森林浴でもしているように煙を吸い込む。
ふぅ〜
彼は本当にタバコをおいしそうに吸う。いや、味わっている。
彼は涙を流した。悲しいからではなく、目に煙が沁みただけだ。
「その涙が雨?」
「あぁ、そうさ。煙が雲で、涙が雨なんだよ。」
「じゃあ、曇りの時には目に沁みてないの?」
「そうだよ。晴れの時には禁煙してるんだ。」
「あ!明日は禁煙するように伝えて!遠足、中止になったら嫌だよ〜」
- 75 :その日 :04/02/13 15:07
- 垣根につけられた風車もしばらくすると回り疲れたように動きを止めた。
縁台で横になった猫の腹の辺りが上下するのを見て、寝ていることを知る。
「うん、そうか・・・・・・。じいさん、今夜がヤマか」
りーん、と風もないのに風鈴の音が一度だけ家の中に響いた。
庭先に出ると、雑草が隙間からところどころ生えているコンクリートの
物干し台に、黒い染みがぽつんと一つ出来ている。
雨が、降り始めた。
- 76 :名無し物書き@推敲中? :04/02/13 20:01
- >>73
他のスレで>>薄毛でウィッグつけてるんだけど、みんなどんなのつけてるの?
って聞いてるのが330(レス番号)だったから。それみて勝手に話作ってみた。
いままで何回かこんな感じ書いたことあるんだけど、みんな「つまんねー」の一言で終わらせる・・・
あたしは、そんなコトないだろ、ボチボチおもしろいだろ=って思ってからここに来て張ってみた。
まぁ、もちっと書き方工夫しなくちゃいかんかな、>>72>>73評価ありがと。
- 77 :名無し物書き@推敲中? :04/02/14 06:30
- >>70
可愛い感じが(゚∀゚)いい!
>>71
全体の雰囲気がナイス(・∀・ )
>>74
勉強になりまする(・∀・)
>>75
おぉー!なかなか(゚Д゚)
作品を発表する人はタイトルをつけてください、その方が区別しやすいんでъ( ゚ー^)スマソ
- 78 :名無し物書き@推敲中? :04/02/14 17:23
- タイトル 【コテハン】
コテハン【こてはん】[名]
固定ハンドルの意味。また、ひとつのハンドルネームを使う人。
類義語:固定、コテ対義語:名無しさん
−2典 Plus−
「逝って良し!!」「オマエモナ−」「香ばしいぞ!ゴラァ!!」
へへんっ、どうだい俺の叩きっプリは!この厨房怒り狂ってるだろうな、
こいつの鼻息が聞こえてくるようだぜ。(プゲラ
この掲示板に来てもうすぐ3ヶ月か・・・、もうすっかり住人化してるな。ハハ。
そろそろ俺もコテハンデビューするときかも知られないな、このときのために
トリップも用意したしな、しっかし、コテと同じトリップ検索するのに一週間も
パソを起動しっぱなし、たくっお古のdynabookじゃガッツが足りんぜ!
「おい、おまえら!どうせモテないしコテハンつけてみたぞ!!
そして、自分で2get−−−、ズザァーーー。」
「おまえ誰?」
「また、糞コテが沸いてるのか!」
「こんなとこで自己主張しても意味ないのになww」
「わかったから、生息スレから出てくるなよ。」
- 79 :名無し物書き@推敲中? :04/02/14 17:24
- うぐぅ、やっぱり叩かれたか予想はしてたけどな・・・、
でもここは我慢・我慢、これから超有名な大物コテになろう俺が
こんなことでイカったらいかんわな。ここはテキトウにレスをつけてっと・・・・
ーー半年後ーー
「オッス! オラ、新参者!!これからコテとしてやってくと考えると
なんだかすっげえワクワクしてきたぞ」
「おまえどこから来た?」
「もう厨の沸く季節か・・・」
「こんなとこで自己主張する奴の気がしれんねww」
「わかったから、他スレに顔をだすなよ。」
「コテ付けたからってこの板の顔になったって思うんじゃないぞ、
ここは名無しのセンスでもってるんだからな!!」
へへっ、どうだい俺たちの叩きップリは!このコテ怒り狂ってるだろうな、
こいつ手をプルプル震わせながら書き込みしてるんだぜ。(プゲラ
- 80 :名無し物書き@推敲中? :04/02/15 03:49
- >>78-79
そうゆう感じも(゚∀゚)イイ!
- 81 :刑事A ◆t8V1H5a2CA :04/02/15 05:03
- 既に昨日までに3人殺され、今朝、4人目がその不条理に命を奪われた。
例外なく、4人目の彼女の腹部にもアルファベットが一文字、鋭利な刃物で。
E。
1人目はF、2人目はA、3人目はT。
FATE、運命。繋げて直訳した意味は理解できる。理解できないのは意味の裏にある意図。犯人は何を意図したのか。
Fを刻んだ1人目は、現役のF1レーサーだった。単純すぎるようだが、そのFか?
Aを負った2人目は、やはり現役のプロ野球選手で、ある記者会見をしたわずか数十分後……。F、A。FA?
Tに殉じた3人目は、前述の2人と決定的に違う点がある。ただの一般人の高校生という事だ。体重が112キロもある事を特別視しないなら……。F、A、T。FAT……。
そして最後の彼女は世界的に有名なピアニスト。彼女も他の3人のように、繋げた屍のアルファベットの意味を持つ人物、と犯人に見出されていたとしたなら、FATE、運命、とは彼女の何を示すものなのか。
FATE、FATE、FATE、FATE。
……もしや、解答に必要なピースが不足しているのではないか。
可能性を感じ、捜査資料を見直す。すぐに不自然な点がわかった。
1人目と2人目の死亡時刻はきっちり24時間ずれている。ところが2人目と3人目、3人目と4人目の間隔はきっちり12時間に短縮されている。
つまり1人目と2人目の間に存在するべき、もう1人の死体が欠けている、はずだ。
だがいずれの犯行の際も、犯人はまるで、すぐに死体は見つけさせてやる、と言わんばかりのお膳立てをしていた形跡がある。
我々をゲームの相手にでも見立てたつもりか、そう考えると腹立たしかったが、その行為自体手がかりとなり得る。
そしてその欠けた1人の死体は、存在するならだが、我々はまだ発見していない。
恐らくこれが重要なピースなのだ。1人分の欠けた死体。恐らく虚像であろうその死体がピースの預かり主だ。
- 82 :刑事A ◆t8V1H5a2CA :04/02/15 05:40
- 欠けた死体、虚像の死体、架空の、空白の……、空白?
F ATE。
Fは食べた。 F、1人目の被害者? 何を食べた? 食べたとはどういう意味か?
そして翌日、時間的には4人目殺害時刻の24時間後、腹にDの刻まれた死体が発見された。
彼の素性についてはほとんど一切不明だった。
身分を示す遺品は何ひとつなく、行方不明者のリストにも前科者のリストにも記載はない。
それから2日たったが、新たな殺人が起こることはなかった。
F ATE D。
FはDを食べた……。
恐らくはこの事件の犯人はDだ。司法解剖の結果、死因は腹部および手首の動脈が切断されたことによる失血死、ためらい傷がある事などから自殺と断定された。
そしてさらに、解剖の結果はあるひとつのおぞましい事実をも見出している。
Dの体の至る所に、何かに吸いつかれたような小さい内出血の跡が多数見られ、
肛門から直腸にかけ、いくつかの化膿した裂傷が見られた、という。
そして、1人目のFは以前から、同性愛者ではないかとゴシップ誌を中心に囁かれていた人物だ。
どういう経緯かは測りかねるが、ごく最近、DはFに無惨な暴行を受けたのだろう。
食べた、とはつまりそういう意味だ。
動機は単純に復讐。
だが、異常で、自己中心的で、吐き気を催す邪悪な手口による犯行……。
- 83 :刑事A ◆t8V1H5a2CA :04/02/15 06:03
- 凄惨な過去と異常な現実は、後味の悪さを残して終わった。
しかし私の胸には、ひとつの疑問が残っていた。
4人目の彼女が選ばれた理由。
FATEの女である理由……。
捜査本部は既に解散されていたが、私はその疑問を払拭できず、辞書のFのページを開いた。
fate……運命、宿命、逆らえないもの……。
ふと視線を若干下に落とす。
fated……運の尽きた、破滅する運命の……。
破滅……。
待てよ。
彼女はFATEと繋げるのではなく、F ATEの意味を与えられたのでは?
指でページを弾き、Aのページを探る。
ate……eatの過去形。
そのすぐ下の行の記述は、私の中に事件の真相を掴んだという達成感と、「彼ら」に対する悲哀を同時に沸き起こさせた。
Ate……アテ、ギリシア神話に出てくる復讐の女神。
F ATE……。Fへの復讐の女神、という意味だったのだ。
物的証拠は一切なく、これは私の予測でしかないが、AとTはともかく、少なくともFを手にかけたのは彼女だ……。
彼女とDは共犯だった……。
3番目の犯行の後、彼女の命を断ったのはDだろう……。
そして最後のDは、自らの死でFATED、破滅の運命の幕を引いたのだ……。
Fと、彼女と、Dの、奇妙な愛憎劇がこの事件の真実だったのだろう……。
私は事件に関する資料の一切を焼却処分した。
神の御業に疑いを持ち、あるいは暴く事は人に許されてはいない。
- 84 :刑事A ◆t8V1H5a2CA :04/02/15 06:04
- 長くなっちゃいました、スイマセン・・・。
創作板では初めて書いた小説です。
ゆるくも辛い批評お願いしますm(__)m
- 85 :名無し物書き@推敲中? :04/02/15 08:15
- 短編としては十分まとまってると思う。
あんまり悲惨さやむごたらしさがつたわってこないのがちょっと気になった。
直接的な表現が多すぎるのかな?
- 86 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/15 17:30
- 今、僕の目の前には、美女が両腕を広げて立っている。
あの豊満な胸の中へ飛び込むべきか否か、僕は決断を迫られている。
……事の起こりは、こうだった。
朝、起きてキッチンに行くと、見たことのない美女が、テーブルで朝食を食べていた。
彼女は父の席に座り、パンにマーガリンを塗っている。そして口を開けて絶句している僕に気付くと、牛乳の入ったグラスを掲げた。
「よう、タカシ。寝坊か?」
「あの、どちらさまでしょうか?」
戸惑って言う僕に、彼女は腹を抱えて笑い崩れる。僕は助けを求めて、台所でキュウリを切り刻んでいる母さんを見た。キュウリを切る音は、いつもよりいくらか速い。
「私のこと、忘れてしまったの?」見知らぬ女性がバターナイフを揺らし、甘い声で僕に詰め寄ってくる。
「一緒にお風呂に入ったのも? ひとつの布団で眠ったのも……あなた、忘れてしまったの?」
「し、知りません。僕、何も知りません」
- 87 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/15 17:30
- 僕の目は、彼女の着ている男物パジャマから見え隠れする、豊満な白い乳房に釘付けになっていた。頭は沸騰し、熔けた脳が耳から流れそうになる。
「もう、いい加減にしてくださいよ」声がした方を見ると、母さんがキュウリの皿を持って仁王立ちしている。母さんは溜息をつき、続けた。
「タカシは、あなたと違って真面目なんですから。……お父さん」
「……今、なんて?」
「だからね、これはお父さんなの。あんたのお父さんで、あたしの夫」
「なんで、こんな姿に……」僕は若い女性に変貌した<父>を眺めた。<父>は美しく微笑み、言った。
「タカシ、お前、今年の初詣に何をお願いしたんだ。ん? 絵馬になんて書いたんだ。言ってごらん」
「えっと……」僕は記憶を掘り返し、恥ずかしさにうつむいた。「今年こそ、彼女が欲しいって……」
「だろう?」父は何度も何度も頷く。その頷き方に、中年で小太りだった頃の父の面影が過ぎた。父は続ける。
「お前は父さんの自慢の息子だが、いかんせん、美少女フェチでネットオタクだ。とても今年中に彼女ができるとは思えん
……そこで、だ。他力より自力。オレが愛するお前の彼女になってやろうと思ってな。お前に対する愛なら、そこらの女共には負けん自信がある!」
父は言い切ると両腕を広げた。ぶるん、と父の胸が振動する。
「タカシ! 父さんの胸に飛び込んで来い! 遠慮はいらんぞ? さァ、どんと来いッ!!」
今、僕の目の前には、美女が両腕を広げて立っている。
あの豊満な胸の中へ飛び込むべきか否か、僕は決断を迫られている。
- 88 :名無し物書き@推敲中? :04/02/15 18:10
- 刑事Aは長編のあらすじって感じだな。
映画の「セブン」みたい。
三味はこれで終わり?
いやこのスレでこれ以上長い作品はあれだけど、
まだ話が始まったところって感じ。連続ドラマの第1話。
- 89 :刑事Aの中の人 ◆t8V1H5a2CA :04/02/15 19:08
- >>85
批評ありがとうございますm(__)m
>あんまり悲惨さやむごたらしさがつたわってこないのがちょっと気になった。
>直接的な表現が多すぎるのかな?
キモのひとつが稚拙だったとは、参考になります。
蓮・文章版くらいのトラウマを与えてしまうような文章書けるように精進致します・・・。
>>88
まさにイメージは「セブン」でした(;´Д`)
- 90 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/15 22:07
- >>88
いちお、終わり。
読んでくれてサンクス。
ド短編って初めて書いたけど、面白いなぁ。
- 91 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/16 12:03
-
事情はよく分からないんだが。とボスは切り出した。
オレ達は額をつき合わせ、じっと続きの言葉を待った。
鉄格子が填め込まれた室内は暗く、外の様子はうかがえない。
「……何でも、東の仲間が、大勢、ヤられたらしい」
「なぜ? 理由は!? オレ達が何をしたって言うんだ?」
いつもは気の弱いセイランが、珍しく叫ぶ。
「だから、分からんと言っただろうが」語気を荒げ、ボスが石を蹴った。機嫌が悪い時、ボスがよくやる癖だ。
石と一緒に舞い上がった土埃はオレの鼻に入り、場違いなくらい盛大なクシャミをしてしまう。
しかし、誰もオレに気を留めない。皆、殉じていった仲間を想っているのだろう。沈痛な表情で、あらぬ方を見つめている。
「オレの得た情報によると、どうやら政府命令で、オレ達に検閲がかかっている。
つまり“アカ狩り”って事だな」<情報屋>の異名を持つサガラが、沈黙を破ってそう言った。
「それに引っかかると……コレだ」
サガラは首を反らせ、のどを手で切る仕草をした。つまり、死。
「そんな馬鹿な、……オレ達は今まで、どんなに搾取されても我慢してきたじゃないか!
政府に対して、何の謀反心も持っちゃいない!」セイランが瞳を怒りで潤ませ、叫んだ。
「親父もお袋も殺された。みんなもそうだろう? 親兄弟を殺されても、黙って政府に従ってきたじゃないか。
しかもこんな檻に閉じこめられて。それが……何の言いがかりで、オレ達が謀反なんか……」
「もうよせ、セイラン」ボスが震えるセイランの肩を抱いた。
「だって、ボス……悔しいじゃないっすか……っ」
「お上のやる事は、いつだって、ワシらの理解の範疇を越えているんだ」ボスが吐き捨てる。
その時、今までずっと無言でいたマブルークが、突然前へ進み出た。
黒く小さな瞳に浮かぶ表情は、こちらから伺えない。
「毒だよ」
- 92 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/16 12:05
-
「何だって、マブ?」オレが聞き返す。
「だから、毒だっつってんだよ」
「はっきり言えよ、何の事か」
<情報屋>を自負するサガラが苛立って言った。
自分の知らない情報を持っているマブルークが気にくわないのだろう。
マブルークは小さな目をいっそう小さくし、サガラを見上げた。
「オレ達の、頭の中身が、……政府にとっちゃあ、市民にとっちゃあ、毒なんだとよ」
「はぁ? じゃあ何だ、オレ達が危険思想家だとでも言いたいのかよ!」
サガラがマブルークに掴みかかった。マブルークはその手を乱暴に払う。
「しらねぇよ! オレはただ、政府の役人どもが話しているのを聞いただけで……」
突然、凄まじい轟音を辺りに鳴り響かせ、鉄製の扉が開け放れた。光が冷たい室内に溢れる。
にぎやかなトラックの排気音が一斉に止まり、人々の声、足音、そんなものが近づいてくる。
白い衣服をまとった男が、集団の先頭を切って歩いて来る。その男の前に、ひとりの老人が飛び出した。
「先生、先生…うちの、うちのは、大丈夫です!」
白衣の男は老人を見遣ると、にっこり微笑む。
「私も本音を言うと、やりたくないんですがねぇ……何しろ、上からキツク言われているもんで。
ほら、メディアも騒ぎ立ててるでしょ? 適当な事はできんのですわ」
男の言葉に、老人が低く呻いて崩れ落ちた。
白衣の男は後ろに控えていた助手に目配せし、薄い手袋をはめ、叫んだ。
「よし、狂牛病の全頭検査を開始する! 一頭残らずトラックへ積み込め!」
光と音に驚いた牛達が、檻の中で一斉に暴れ出す。
その中でも特に大きな一頭が、石を蹄で蹴り飛ばした。
<了>
- 93 :名無し物書き@推敲中? :04/02/17 19:55
- ↑
三点リーダーの使い方も適切だし、結構ふだんから書いている人と思われるが、
「“アカ狩り”」ちゅうのは、ないわな。
マッカーシー(ダグラス・マッカーサーじゃねえよ)なんてのを、知っているのは
少ないだろうに。
牛の会話は、村人的牧歌性に押しとどめておいたほうが、実感が出たかもしれんな。
- 94 :93 :04/02/17 20:01
- あ、86と87だけど、だれかの漫画の短編(ひょっとしたら四コマかも)であったよな。
アイデアのオリジナリティが問われる今、書き飛ばしといえど、留意すべきか……。
だって、みんな漫画や小説やゲームや映画やテレビなんかで、ネタ知ってるもん。
- 95 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/17 20:51
- >>93
おぉ、レスがついてる……
>「“アカ狩り”」ちゅうのは、ないわな。
確かに。読んで不快になられた方、この場を借りてお詫びをば。
……マッカーシーて。
>86と87だけど、だれかの漫画の短編であったよな
漫画は本気で知らんw
でも、アイデア元はある。(あるんかい)
B・ユアグロー『1人の男が飛行機から飛び降りる』の中の一編。
レス、サンクスでした。
機会があれば、また宜しくお願いします。
- 96 :名無し物書き@推敲中? :04/02/17 21:48
- ねえねえ、今ってたぶん一番オリジナリティが問われない時代だと思うんだけど。
- 97 :名無し物書き@推敲中? :04/02/17 23:10
- で?
- 98 :名無し物書き@推敲中? :04/02/17 23:24
- ここもだね。
やっぱり一人だけだよ。
- 99 :帰り道 :04/02/18 01:43
- 遊園地からの帰り道、はしゃぎ疲れた人たちの中に僕らは隠れていた。
その人ごみの中に一人、元気な男の子がいた。
お父さんに肩車をしてもらっているその男の子は眩しいくらいの笑顔で
バンザイをしていた。
「ああいう子供が欲しいね。」と君は呟いた。
「ああいうお父さんにならないといけないな」と僕は呟いた。
風が冷たく僕らの間を流れたが、繋がっている僕らの手は熱かったから
その風が丁度気持ちよかった。
- 100 :名無し物書き@推敲中? :04/02/18 13:07
- >>99
穏やかな雰囲気がよく出ている。
詩に近いかな。
惜しむらくは、
>お父さんに肩車をしてもらっているその男の子は眩しいくらいの笑顔で
>風が冷たく僕らの間を流れたが、繋がっている僕らの手は熱かったから
その風が丁度気持ちよかった。
ここらへんの言い回しが、少しもったりしている所。
(最終の2行は無くても良いかも。空気を読ませる事に重点を置けば)
- 101 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/18 14:14
- プロレスは嫌いだった。特にアントニオ猪木は。
「あんなのは演技だよ、演技」中学生の頃、僕はプロレスファンの友人に力説してい
た。
「なんだって、避けられるはずの技を、わざと受けるんだ? あんなのプロレスだけだ
よ。作り物じゃん」
僕の言葉に、気の弱い友人は微かに笑っただけだった。
作り物、偽物、嘘、不正……。中学生の僕はそんなものが許せなかった。その権化
が「アントニオ猪木」だったのだ。
あれから十年以上経ち、二十八歳になった僕は、自宅と職安を往復する日々を送っ
ている。
職を失った理由は、不正な会計処理。
「クビにしてもいいんだが……君の面子を保つために、自主退職しなさい」上司は僕
に背を向け、そう言った。
僕は誰とも目を合わすことができず、逃げるようにして会社を辞めた。
「会社、行ってくるよ」母親にそう言い、今日も僕は職安へ行く。
失業保険の受給期間もとっくの昔に終わり、新しい仕事に就く気も無いのに、毎日
ハローワークへ通っている。
惨めだった。何よりも、自分のつまらないプライドが悲しかった。
- 102 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/18 14:16
- 「……でね。今はね、年収どうこう言っている場合じゃないんですよ……ちょっと、聞いてます?」
「あ、ああ……はい」
うつむく僕に、職員は大きく溜息をつき、話の続きを始める。
嘘だった。何も聞いてはいなかった。隣に座った若い女性が、僕を見て嘲った気がしたのだ。
(あいつ、裏金作って会社をクビになったのよ)
逃げたかった。逃げたかった。でも臆病な僕は逃げる事すらできなかった。
僕はただ時間を潰すため、職安の待合室にぼんやり座っていた。ふと向かいを見ると、
五十歳くらいの男性が、何かを必死に読んでいる。職安の本らしく、表紙には蔵書シールが張られている。
男が席を離れると、僕は何ともなく放り出された本を手に取った。
白い表紙に墨文字で大きく“猪木詩集”。その間に小さく『馬鹿になれ』と書かれてある。
僕は無意識のうちにページをめくった。
「馬鹿になれ とことん馬鹿になれ
恥をかけ とことん恥をかけ
かいてかいて恥かいて
裸になったら 見えてくる
本当の自分が 見えてくる」
僕は本を置き、ゆっくり席を立った。
胃がぎゅっとしまり熱くなる。やばいな、と思った。泣きそうだった。
自動ドアが開くのももどかしく、急いで職安を飛び出す。
早くどこかに隠れないと、……泣いてしまう。
どこか物陰がないかと首を巡らせると、パチンコ屋の色鮮やかなのぼりが目に飛び込んできた。
そこには、猪木が笑っていた。
『元気ですか?』
僕の頬を、溢れた涙が伝って落ちた。
<了>
- 103 :名無し物書き@推敲中? :04/02/18 14:26
- なにか、書こうと思ったら先客がいた。
猪木に何かを仮託し、ノスタルジアに浸るのは、もっと年代が
上の人だと思われ。だが、五十のじじいじゃ、年齢がいきすぎか……。
作者は猪木の機種が出ているのも知っており、ま、よく注意して世の中を
見ているということがわかる。プロレスオタか。
「不正な会計処理」って、悪もんじゃねえか、って気もするが、
まあ、面白い作品でしょう。
ところで、「五十歳くらいの」とあるが、「ぐらい」と「くらい」どっちが
語感がいいのか、長いこと迷っている。どっちだ?
- 104 :名無し物書き@推敲中? :04/02/18 22:47
- ―――夢を見た猫
猫には未来を予知する能力がある。
走行中の車の目の前で猫が立ち止まって、そのまま撥ねられた……とか、
あれは『死ぬのが分かってるから、あえて無駄な足掻きはしない』のだよ。
ちょっとした美学だな、うん。
……んで、俺は今その状況にあるわけで、目の前に車が迫っている。
言うのを忘れていたが、俺は猫だ。
『我輩は猫〜』と語るとカッコイイのだが、少々問題があるのでな。
それはともかく、車はだんだんと迫ってきている。
運転手は……最悪だ、脇見運転してやがる。
一瞬脳裏に浮かんだのは車に撥ね飛ばされて横たわる自らの姿。
つまり、助からない未来が見えたわけだな。
そして俺の目の前に迫った車はそのまま……
- 105 :名無し物書き@推敲中? :04/02/18 22:47
- 目の前で止まった……どういうことだ?
困惑する俺の目の前に、
「わ〜、猫たんだぁ〜〜」
車の助手席から女の子が降りてきた。
・・・
要約するとこうだ。
女の子が突然、運転していた母親に
「気分が悪い……」
と伝え、それを心配した母親が助手席にいる娘の顔色を見て、すぐにブレーキを踏んだ。
脇見運転で撥ねられそうになったのも、母親がブレーキを踏んで俺が助かったのも、
全部この子が原因であるわけだが……。
んで、顔色が悪かったはずの当人はやけに元気に、俺をオモチャにしている。
ここで騒いだり引っ掻いたりするのは美学に反する。
やはりスマートに、ハードボイルドに……って、ヒゲを引っ張るなコラ。
……結局『車に撥ねられたときと同じくらい』もみくちゃにされて、やっと開放された。
結構楽しかったと思ってしまう自分がちょっとだけ可愛いのはさておき、
何だかんだで、死の覚悟をした俺はそのまま生き残ったわけで……格好悪い。
- 106 :名無し物書き@推敲中? :04/02/18 22:48
- それから何ヶ月か経ち、飽きもせず女の子は俺のところに遊びに来る。
……いや、『俺を遊びに来る』の間違いだな。
ヒゲを引っ張られるのも慣れてきたぞ。
というわけで今日もいつもと同じように遊びに来て3時間が経過。
そろそろ母親が迎えに来る時間だな。
「あ、ママだ!!」
と、いつもと同じように女の子が道路に向かって駆けてゆく。
その時、凄い嫌な感じがした。
何だか分からないが走っていた。
そして女の子に思いっきり体当たりして、突き飛ばす!
あ、ちょっとヒザを擦りむいたかも……ゴメンな、加減でき
宙に舞っていた。
いやはや、予感的中。
女の子は反対側で転んでるものの無事。
それを一瞬、確認できたと同時に俺は地面に叩きつけられた。
あ〜、予感も的中したけど予知もバッチリだったわけか。
俺はしっかりと車に撥ねられて横たわってるよ。
ナイス俺、予知能力の精度も最高だ。
ビューティフル&グレート&ワンダホーって感じだな。
うん。
- 107 :104〜106 :04/02/18 22:51
- スマソ、わかりやすいように名前書いたり終了マーク付ければ良かったな…('A`)
- 108 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/19 02:03
- >>103
レス、サンクス。
ちなみにプロレスオタ……どころか、有名団体の名すら知らんw
>「五十歳くらいの」「五十歳ぐらいの」
表記では「くらい」の方が多い気がする。
漢字での表記「位」を見ると、「くらい」で辞書に掲載され、
末尾に「ぐらいとも言う」となっている。
ただ、実際に発音する時は「くらい」されていても、鼻濁音がかって
「ぐらい」に近くなるなと。
「くらい」と書いて「ぐらい」と読ます。みたいな感じだろうか…ハテ。
>>104-106
話のテンポも良いし、話のオチ方が上手い。
短いストーリーの中で、きちんと上げて(予知夢を見た猫が一旦は助かる)、落としている。
こういう短いストーリーを書き慣れた人なんだろうな、と推測。
(他人のことは言えないが)1行開けを多用しているところが惜しい。
- 109 :宮本 ◆qKu5lM5bao :04/02/19 02:27
- >>104-106
語り口が楽しかった。終わり方もイイ感じ。
- 110 :名無し物書き@推敲中? :04/02/19 03:29
- 4大義務
教育、就労、納税が21世紀初頭までの3大義務であった。
そして宇宙開拓時代を迎えた西暦2010年、世界の人口は70億に
達していた。
私は、そのマンションを訪れた。白で統一された2LDKの部屋は何か
しらいい香りが漂っていて、しかも覚醒作用があるのがわかった。
ドラッグも解禁になったのでコンビ二でも手に入る時代だ、しかしこれ
は、そこらの安物とは少し違う極上の物らしい、寝室には金髪の女性が
横たわっていた。何かしら私に向かって笑顔で話し掛けたが意味はわか
らない英語でもないしフランス語でもドイツ語とも違う、とにかく私は
シャワーを浴びバスローブを羽織り彼女の前に立った。
やおらに彼女の前でガバッと胸元を開き、いきり立った一物まで開帳した。
金髪女性は、クスクス笑いながら私をベッドに招き入れた。
執拗なフェラに何度も射精しそうになった。そして彼女は私の股間に馬乗り
になり何か分けのわからぬ言葉をわめき散らしながら腰をグラインドさせる。
しきりにスースーと唇の端から息を吸う、かと思うとオウオウと声を荒げる。
昨日の12歳のベルギー少女とは大違いだ。女も34歳からはセックスに貪欲
になるのだろうか、とか考えていると私は果ててしまった。
そのとき彼女は私を睨み付けて、腰を抜いたかと思うと、また私のペニスに
しゃぶりついた。どうやらもう1戦交えるつもりらしい、私は拒否することなく
彼女のなすがままにした。
明日は、もう少しおとなしい子を選ぼう。
ハローセクースは今日も人ごみでごった返している。男も女も端末に向かい
今夜の相手を物色している。
産めや増やせ、落ちこぼれは惑星開拓へ、地球に残された受験競争で勝ち抜いた
人たちがやることは優秀な遺伝子を残すこと、才能あっても努力をしない人は
宇宙へと放たれる。
私はエリート、毎日セックスをやることが仕事なのだ。
- 111 :名無し物書き@推敲中? :04/02/19 11:33
- なぁっ、だからコテハンってうざいだろ。
- 112 :名無し物書き@推敲中? :04/02/19 22:10
- あいさつ。
- 113 :エス :04/02/19 23:26
- >>8や>>31-33、>>74、>>99を書いた者です。
>>77さん、>>100さん、批評ありがとうございます。
以前は詩を書いていたので、100さんの言うように詩みたいです。
オチやストーリー展開など、未熟な点が多いですが
あたたかく見守ってやってください。
- 114 :ナナシン、囲碁が好き。 :04/02/20 05:10
- 薄暗い廊下にカツンカツンと足音が響いて、
スーツ姿の男は美術館を訪れた。
暫く絵の前に立ってぼんやりとしていると、
男は右手にバスケットのカゴを持っていることに気が付いた。
なんだこれ?
訝しみながらそれに被さった白い布をどかすと、
中に数枚のパン切れとワインが入っているのが目に入った。
……ああ、そうか、ジジイにメシ届けるんだっけ。
顔をあげると、夏の太陽が照っていて、
風に揺れる小麦畑は黄金色に輝いている。
遠くにそびえる丘に、一軒の白い古びた家が見える。
波打つ草に、咲き乱れる黄色の花々。
はやく行かなきゃ。ジジイはおれが来るのを待ってるんだ。
そこでふと、男は自分の足が動かないことに気が付いた。
いや、足だけじゃない。体中すべてがぴくりとも動かない。
けれど、男は動じなかった。
ジジイ、待ってろよ、すぐ行くから……。
憂いのない笑顔で、男はひたすらそれを思いつづけた。
- 115 :名無し物書き@推敲中? :04/02/20 05:10
- 館内は薄暗かったので、その絵は本当に光り輝いているように見えた。
青い空には太陽が浮かび、黄金色の穂が風に揺れて美しい。
遠くには緑の丘が広がっていて、そこには古びた白い一軒の家が建っている。
そして、その家を取り囲むようにして、たくさんの黄色の花が咲いていてる。
けれど、どうも腑に落ちない点があった。
その絵の中心には、スーツ姿の男が立っているのだ。
ひどく、ふつりあいだ。
首を傾げていると、
わたしは右手にバスケットのカゴを持っていることに気が付いた。
- 116 :ナナシン、囲碁が好き。 :04/02/20 05:11
- ナナシン=115です。
- 117 :名無し物書き@推敲中? :04/02/20 08:27
- >>114-115
なんかようわからん
- 118 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/20 10:08
- >>110
これで終わり? まだ続きそうだけどw
細かい事言うと、
>セックスを「やる」、じゃなくて「する」ですね。
(どうでも良いツッコミだ)
>>114-115
NHKみんなのうた『メトロポリタン美術館』を思い出しました。
話がループする作品や、
絵画に取り込まれるストーリーは結構あるけど…
書きようによっては、まだまだ面白くなる可能性があると思う。
あと、>>117が「わからん」と言っている理由は、
絵の描写部分が、他の地の文や心理描写と混ざり合ってしまっており、
ストーリーを分かりにくくしてしまっているからかもしれない。
絵の情景と、現実が混ざり合っていく雰囲気を出したいのだろけど、
可読性を損なってしまっているので、残念。
- 119 :104〜106 :04/02/20 20:14
- >>108,109
レスサンクス。
本業は単なるしがないサラリーマン&副業はPC雑誌専門のフリーライターです。
普段「ですます」調で書いてるんですが、素の口調でネコを語らせたかったので。
なお、これを考えてたのは「仕事でイライラしてたとき」でした。
当然の如く「最後にネコは死ぬ」わけで、本当は死ぬところまで書いて完結ですが、
わざとその描写を省いたほうが上手くまとまったのでこんな形になってます。
余談ですが、その「死ぬ場面が無い」ものを人に見てもらって最後の場面を予想してもらったところ、
「ネコの夢=女の子と一緒にいること。女の子を悲しませないためにネコは起き上がる」
書いた本人の中での最後は「死」だけども、他社の可能性では「生」でもある。
まるで「シュレディンガーの猫」ですな。
これだから文学は楽しいですねぇ。
(ちなみに個人的には最後が「生」であるほうが好き。ハッピーエンド大好き)
- 120 :名無し物書き@推敲中? :04/02/22 12:57
- 伸びがとまったな。
あげとけ
- 121 :エス :04/02/22 23:38
- 短い作品とは詩でも可でしょうか?
- 122 :名無し物書き@推敲中? :04/02/22 23:39
- http://www.interq.or.jp/world/integral/syosetu/2002/December.htm
- 123 :名無し物書き@推敲中? :04/02/22 23:43
- 改訂板だって・・・
http://page6.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f17355749
- 124 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 00:06
- 「『何も無い』とはどう言う事だろう」
俺はテレビを見ていて突然思った。
別に番組が関係していたわけでもない、突然そう思ったのだ。
「掌を広げて眺める。でもそこには何も無い」と言うのではなく、
「空気も大気も地球も宇宙も銀河系ですらも無い、真の『無』」
全くの突然の出来事で自分自身で戸惑うのだが無性に知りたい。
白でも黒でもない
透明でもない
明るくも暗くもない
匂いや温度もない
恐怖や歓喜などの感情すらない
全く見当もつかない世界。それが『無』なのか。
なんなんだろう 『何も無い』とは・・・。
- 125 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 00:20
- 少し南向こうに通る京阪線の高架では、特急や準急や普通列車が
かわるがわる走っていた。それとは別に、萱島の東側には
寝屋川車庫があって、ここで列車の整備をするため、萱島の
高架から地上に降りていく列車も、下宿のヴェランダから眺める
ことができた。
シェイクスピアの本を片手に、ぼうっと列車を眺めていると、
下のほうから声がした。ヴェランダから少し身をのりだして、
下を覗いてみると、管理人が小さな男の子をあやしていた。
「おばちゃん、でんしゃがとぶ、でんしゃがとぶ」
「電車が走る。飛ぶじゃなくて、は。し。る。」
管理人がそう教えても、三歳くらいの男の子はきゃあきゃあ言って、
話をまともに聞いていない。あたまの中にはお花畑が広がっているようでる。
管理人も言うには言ったが、別にどうとも気にしていない様子であった。
あれは誰の子だろうと、丞太郎は少し不思議に思った。
子供が「おばちゃん」と言ったことから、管理人の子供でもなく孫でもない
ようだが。管理人の話では、管理人の姉が二軒隣にある学生寮の管理人を
していると、以前そのようなことを聞いたことがある。ということは、
そっちの子供かもしれない、多分そうだろう、と丞太郎は思った。
管理人は姉妹で管理人であるらしい。何か妙に奥ゆかしいものを感じる。
家族っていいなあ、とふと思うと、丞太郎はまた山口の母と楓と椛を
思い出してしまった。思い出すと、つい孤独になってしまった。
夕焼けに染まる街や高架の壁の色が、次第にセピア色に増していって、
行き場のない寂しさが、丞太郎の胸のうちに降り積もってきた。
部屋から持ってきた、シェイクスピアの『十二夜』も今さら
読む気になれなくなって、丞太郎はあたりを見わたしてみた。
ヴェランダは下宿の屋根にはめ込んだようなつくりになっている。
だから屋根に一歩足を出せばそこからつたってのぼっていける。
丞太郎は奇妙な考えにとりつかれると、すぐにそれを実行してしまった。
彼は屋根に足を踏み出すと、スリッパが滑らないように四つん這いになって、
屋根をのぼりはじめた。そしてとうとう天辺にぺたんと座ってしまった。
- 126 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 00:45
- 白いものが降りつもって、いつも見なれた風景を変えるように、一年前のちょうど今頃、現れたあなたは、わたしの気持ちを塗りかえた。何も作りたがらなかったわたしのはずなのに、今やツナサンドウィッチはマヨネーズから手作りしているって信じられる?
卵黄に油を一滴一滴たらして、慎重に攪拌するように、あなたへの思いは知らず知らずに深まってしまい、今やすっかり体重計の目盛もぐんと動き、吹き出物も増えて大変なことになってしまって、嗚呼えらいこっちゃ。
イベントの多い十二月、わたしの誕生日もある、恋人たちのクリスマスがある、どうしようどうしようせっかくデートに誘われても髪もボサボサだけど、呆れないかなあ。
これは全て、ツナサンドが好きだと云ったあなたのせい。だからわたしのお誕生日には一生に一度といわせない。何なら、ずっとわたしの作ったお弁当を食べてもらおう。
でも誘ったらデートしてくれるのかなあ。
- 127 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 00:46
- 白いものが降りつもって、いつも見なれた風景を変えるように、一年前のちょうど今頃、現れたあなたは、わたしの気持ちを塗りかえた。何も作りたがらなかったわたしのはずなのに、今やツナサンドウィッチはマヨネーズから手作りしているって信じられる?
卵黄に油を一滴一滴たらして、慎重に攪拌するように、あなたへの思いは知らず知らずに深まってしまい、今やすっかり体重計の目盛もぐんと動き、吹き出物も増えて大変なことになってしまって、嗚呼えらいこっちゃ。
イベントの多い十二月、わたしの誕生日もある、恋人たちのクリスマスがある、どうしようどうしようせっかくデートに誘われても髪もボサボサだけど、呆れないかなあ。
これは全て、ツナサンドが好きだと云ったあなたのせい。だからわたしのお誕生日には一生に一度といわせない。何なら、ずっとわたしの作ったお弁当を食べてもらおう。
でも誘ったらデートしてくれるのかなあ。
- 128 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 00:54
- 昼休みに、再びイエティが現れた。
丞太郎は構内にある中庭の池のベンチに腰をかけて、
図書館で借りてきた本を読んでいた。
「退屈そうだな」
前に立ちふさがったイエティが丞太郎に言った。
「そう見えるかい?」
丞太郎は皮肉な言い方でなく、一体どこが退屈に見えたのか
不思議でならない気持ちでイエティに言い返した。するとイエティは
にっと笑って、不器用に揃った白い歯を見せながら、
また丞太郎の隣に座った。
「ほお、原文でいったい何を読んでいるんだ?」
「Rip Van Winkle」
丞太郎は親指をページに刺したまま、表題をイエティに見せた。
「またずいぶん変なものを読んでいるなあ。おもしろいかい?」
「読み出したばかりだから、まだわからない」
「でも何でそんな怠け者の話なんか読む気になったんだ?」
「イエティのことをもう少し知りたくて」
「イエティ??」
イエティが自分自身のことを言って面白がっているので、
丞太郎は少し吹きそうになった。
この日から丞太郎はイエティと友達になった。
- 129 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 01:10
- そうこうしている間にも哲学Uの講義はどんどん進んでいて、
レオ・シュトラウスの政治哲学は丞太郎にとって空中分解の寸でであった。
講義にあきらめに似た考えが浮かんだとき、中ノ島図書館の女が
また出てきて、彼女の顔がぼんやり浮かんできた。この前の土曜日にも、
同じデスクに座ってその女は読書をしていた。
この前はその女の横顔を見ることができた。横顔を見ると、自分よりも
大人びて見えて、実際にも自分よりは少し年上ではないかと思った。
白くてすらっとしていて、顎から頬にかけて、そして首筋にかけて、
邪気がなく陰もなかった。鼻梁が唇と額よりもかなり突きだしていて、
凛とした内側にある、ある種の頑固な意思も見え隠れしていて、
その次に丞太郎の目を引いたのは、きれいに整った白い耳に撫でるように
かかる、柔らかそうな黒い鬢だった。風が吹けばその黒髪はあでやかに
動き、白い耳の全貌が明らかになるだろうと思ったが、図書館だから
そうはいかなかった。
それから女は淀屋橋で地下鉄に乗ろうとして立っていた。御堂筋線の
淀屋橋駅ホームに電車が入ってきて、前列に立っていた女の前を電車が
通り過ぎたとき、薄明かりのなかで、女の鬢が風に吹かれて、白い横顔が
露わになった。そのとき初めて彼女の白い耳を見た。
やはりどこかで会っているような気が今でも不思議とする。
そこへ遅れて入ってきた学生があって、丞太郎の隣に座った。
青天霹靂の速さで、丞太郎を現実の世界に戻してしまった。
迷惑とも感謝とも言いがたい。
- 130 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/23 01:52
- おお、上がってら。
>>122
女の子の恋愛時の可愛らしさ(笑)の雰囲気は出てる。
ただ、これだとあくまで個人的な日記で止まってしまっている。
日記を「作品」にしなければいけない。
短くても、ストーリーに起伏を作ってみる練習をしてみては。
例えば>>104-106 の作品は短い中でも起伏があって、ストーリーがきちんと収まっている。
それから、時間をおいて自作を読み返しましたか?
「自分の書きたいこと=他人が読みたいこと」かどうかの推敲を。
ただ、この作品が「詩」だと言うのなら、話は別になると思います。
これ、感想…じゃないなぁ。スマソ。
- 131 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 01:58
-
>>124と、>>125は、別の話?
- 132 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 18:25
- 新うんこ寿司というネタを考えついたのだが、どうだろう……。
新宿の闇鍋寿司の店主と、赤目新聞の学芸部外注記者が争うというありきたりの
筋なのだが、まずは、店主が、ツブ貝の刺身にも似たサナダムシの開きを
出すことろからです。
「湯をかけて消毒してますし、綺麗なもんですたい」
「そいつは、うぬれの尻の穴から出てきたもんかい」
「はあ、そうでやんす。今朝、ちゅるちゅると出てきたんです」
最後に、握っている店主がエボラ出血熱に罹っていて、サバイバル寿司
になったりして。
はぁ……やめよう……。
- 133 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 18:31
- ちなみに、寿司屋で六年アルバイトをしてきた経験から言うと、
あんまし、手を洗わなかったなぁ……。
下痢便で苦しんだ時も、飲みすぎで尿太郎になった時も、
二、三回手をこするだけで、寿司握っていたっけ。
小便なんて、手を洗ったこともないわ。
それでも、素手で寿司を握り、チンコを握るのも寿司を握るのも
同じじゃと思うたわいな……。
- 134 :名無し物書き@推敲中? :04/02/23 19:49
- 総覧したが、
プロになれるのは、皆無だな。
- 135 :104〜106 :04/02/24 12:26
- >>134
ジャンル違うけどプロですが何か?
- 136 :名無し物書き@推敲中? :04/02/24 12:43
- フリーライターはプロなのか。
それなら、雑文を書いている編集者や記者なんかもみんなプロだな。
ところで、なんのプロだ。
134は、プロ作家というつもりで書いているのじゃないか。
フリーの雑文屋は、プロ作家ではないと思うが。ハテ……。
- 137 :名無し物書き@推敲中? :04/02/24 12:47
- 変なとこでプロぶって、井の中の蛙だな、こりゃ。重症決定
- 138 : ◆Oamxnad08k :04/02/24 15:35
- 「機銃掃射」
弾薬盒からクリップに束ねられた小銃弾を直人は取り出し
三八式歩兵銃のボルトハンドルを握り、ボルトを引いた。ク
リップを弾倉に押し込め、ボルトを閉鎖した。ドスの効いた
金属が擦れる音が微かに響く。
味方の軽機関銃の乾いた連射音が続く。乾燥したラオスの
赤土に銃声がこだまし、所々で手榴弾が炸裂する。腹に響く
重い炸裂音である。爆風で匍匐する直人の目にも赤土の砂が
目に入ってくる。直人の目は涙目になっている。
時々、瞬間的に静寂が訪れる。
突撃の笛が響き、一斉に兵士達は立ち上がり、敵の堡塁へ
向かって全力で走り出す。直人の顔の横を曳光弾のオレンジ
色が掠めて行く。直人も立ち上がり、小銃を構えながら突撃
する。走る。肩で息をする。装備品の重さが肩に食い込む。
- 139 : ◆Oamxnad08k :04/02/24 15:35
-
敵の堡塁から激しい連続射撃。直人の周囲の兵士達が次々
と崩れるように倒れて行く。視界には椰子の葉の鮮やかな緑
とオレンジの曳光弾の軌跡と赤い砂の地面と青い空が揺れ動
く。まるで抽象絵画のようにそれらの色は視界の中で混ぜ合
され、溶けて行く……。ゆっくりとした真空の時間。
堡塁まで十メートル。眼前に閃光が瞬く。直人の腹部に衝
撃が奔る。内蔵が背中から飛び散り、桃色の肉片が数片飛ぶ。
ゴフッと直人は血を吐く。仰向けにゆっくりと倒れ込む自
分が自覚出来る。空が視界に入る。青い。限り無く青く遠い
空が見える。
周囲に着弾する機銃弾の土煙と硝煙が直人の躯の周囲に勢
いよく立ち上がる。直人の目から涙が零れる。青い空はもう
赤い土煙と硝煙により見えない。
コルダイトの匂いが風に流されて行く。
<了>
- 140 :名無し物書き@推敲中? :04/02/24 15:45
- >>1
そしてパクるんだろ。
- 141 :名無し物書き@推敲中? :04/02/24 16:17
- >>138
感情移入できねえな。背景がまったくわからんから、
いくら綺麗に言葉を合わせようと思っても、無駄ムダむだ無駄……。
つまらんわい。
- 142 :名無し物書き@推敲中? :04/02/24 20:02
- >>132
読みたいんだけど
- 143 :名無し物書き@推敲中? :04/02/24 20:19
- すぐ調子に乗るが、新うんこ寿司書いてもいいのかな。
ちんこ寿司や、まんこ寿司もありマツ…
まんこ寿司は、処女の灰白色の恥垢にまみれた寿司米に、おりものに一夜浸けした中トロを
乗せて出すのです。
- 144 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 01:43
- 空にはコンパスで書いたみたいに完璧な満月。
私は彼と待ち合わせしている丘に続く道を歩く。
辺りは電灯もなくって暗いけど、この先に彼が待っていると思えば怖くはないわ。
だって私に何かあったら、彼が駆けつけてきてくれるに決まっているもの。
急な上り坂も、一番上まで一気に駆け抜けられる。
息を上がらせながら大急ぎで丘の上についたけれど彼はまだきてないみたい。
でもいいの、彼のことを待たせたりはしたくないから。
ちょうど立っていた石柱に腰を下ろす。
走って暖まった体に、ひんやり冷たい石が気持ちいい。
それにしても、こんなキレイな満月の下、彼を待つことができるなんてなんてロマンチックなんだろう。
あんまりに素敵な状況に、私はぼんやりとしていた。
ふと、我に返り腕の時計を見てみると約束の時間をもう半刻も過ぎていた。
何かがおかしい。
彼は今まで一度も遅刻なんかしたことはなかったのに。
もしかして彼の身に何かあったのかしら?
そう思うと、居ても立ってもいられなくなって、腰を上げる。
- 145 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 01:45
- そこで気付いた。
ああ、この石が彼だったのね。
忘れていたわ。
彼の体はどうしようもなく壊れてしまって、目の前の石に彼の中身を移し替えたってことを。
ごめんね、今まであなたの上に座っていて。
みんなは彼の声が聞こえないって言うけれど、私にははっきり聞こえる。
今も彼はお日様みたいにやさしく微笑んで気にしなくて良いよ、と言ってくれた。
それから、彼に今日あったことを話した。
飼い猫のフォルツの体調が悪いこと、買い物に行ったスーパーで安売りをしていたこと、・・・・・・彼にもう会うなとと母に言われたこと。
いつもの様に、なんでもないことを話すその時間がとても楽しかった。
時を忘れ夢中で話している内に、空は紫がかっていた。
しかたなく、彼に別れを告げる。
夜明けは嫌いだ。
夜が明けると彼は私とは遠いところへ行ってしまう。
どうしたら彼とずっと一緒にいられるだろう?
私は丘からの帰り道を下りながら考える。
一生懸命考えていると、体に電気が走るみたいな感覚がしてとても良い案が思い浮かんだ。
そうだ、明日はナイフを持ってこよう。
できるだけ鋭く尖ったものが良い。
私の体も壊れてしまえば、彼と同じ石の箱の中にずっと一緒にいられるかもしれないから。
- 146 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 13:14
- 風が、冷たい。
新聞屋でも豆腐屋でも気合の入った変質者でもない
駄目サラリーマンの俺にとって2月の午前3時、氷を押し当てられたように
痛冷たい暗い朝の空気は、責め苦以外の何物でもない。
土を踏むと、霜が降りていた。
帰って一眠りしようかな。
でも、朝起きられねぇし。
我ながら思いがけない真っ当な勤め人らしい思考に
凍える顔をぎこちなく緩ませながら歩を進める。
あてども無く。
少し置かれた立場を考えた。
仕事の話を俺に振る奴などいない。
優しい妻と笑顔の可愛い子に囲まれた暖かい家庭を築く自身を
どうしても想像できない。
ろくに学歴も職歴もない道端の石っころよりも価値の無い自分を
殊勝にも拾ってくれる会社が世間にどれだけあるだろうか。
「寝ちまおうかな。ここで」
アスファルトの硬い冷たさが頬を痺れさせる。
死んだ母ちゃんの膝枕の温かさを必死に思い出す。
意識は徐々に遠のき、比例して懐かしい感覚が
心地よく俺を包み込んでいく。
味噌汁、飲みてぇな。
母ちゃんの作った出汁の効いたしょっぱいの。
- 147 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/25 13:29
- 釣り堀には、たくさんの釣り人が集まっていた。
釣り人はみんな真剣な顔つきで、真っ黒い箱の中に釣り糸を垂らしている。
どこにでもある釣りの風景。ただひとつだけ違うのは、
釣り人の横に置かれているのがバケツではなく、テープレコーダーだというところ。
『もう頭が見えてますよ、はい、ヒッヒッフー』
『ああ、駄目だ、破産だ』
『カーリー女史、3番の資料をくれ』
様々な囁きが、耳に流れ込んでくる。
ここは【声】の釣り堀。池の中に入っているのは、年代も国も主も不明な【声】。
【声】がどこから来るのかは、誰も知らない。
時空を流漂っている【声】を捕まえているのだと、釣り堀の親父は言っていた。
釣り人はここで【声】を釣り上げ、テープレコーダーに録音する。そして競い合う。
僕は昨日と同じ場所に腰を下ろした。昨日、ここで聞いた【声】が忘れられなかった。
『聞こえてますか? 私の声、届いてますか?』
カセットテープを回すと、雑音に混じって、少女らしき【声】が再生された。
鑑定士に聞かせたところ、雑音のぐあいから、約200年前の声ということだった。
もちろん【声釣り】が存在しない時代だ。
『聞こえてますか? 私の声、届いてますか?』
宛先の無い声は、時を超えて、僕に語りかけているように思えた。
続きを聞きたくて、僕は今日もテープレコーダーをセットし、黒い箱に糸を垂らす。
さっそく、【声】が針にかかった。釣り上げる。
『……今日もお話ししていいですか?』
彼女の声だった。再度、釣り竿を振りかざす。
その時、隣の方から声がした。
『お母さんが、病気になって……私、どうしたら』
少し大人びた彼女の声だった。別の釣り人が彼女の【声】を釣り上げたらしい。
彼女は僕に話しかけているのに……と、つまらない独占欲が沸き起こってくる。
僕はそれを振り払うように、あらためて釣り堀へ針を投げ入れる。
すぐに次の【声】が釣れた。
- 148 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/25 13:32
- 『明日のパンが買えなくなってしまいました。……あとは体を売るしか……』
【声】は嗚咽で終わっていた。僕は急いで次の一投を準備する。
頭の中が、彼女の泣き声で一杯になった。
しばらくして、糸を【声】が引っ張った。僕は勢いよく引き上げる。かなりの大物だ。
『……こうやって、あなたに語りかけるのも、これが最後になるかもしれない』
小さな声。彼女は元から小さな声だったが、異常な程小さい。
どうやら、ひどく弱っているようだ。耳をそば立てると、【声】は続いている。
『病気を持ってきたお客さんを怨んだ事もあったけど
……今はもう良いの。もうすぐ楽になれる。もう、何も苦しまずにすむ
……あなたに愚痴を聞いてもらう事もなくなる。だって、』
そこで声は途切れた。釣り竿を握っていた腕がぶるぶる震えた。
彼女は今、死にかけている。恐らく娼家で、たった独りで逝こうとしているのだ。
それなのに、僕は何もできないでいる。
ただここで、彼女の声を釣り上げて聞いているだけなのだ。
急いで竿を振りかざした。何としても、彼女の【声】を釣り上げなくてはいけない。
彼女をひとりで逝かす訳にはいかない。
その時、また隣から【声】が聞こえてきた。
彼女のかすれた【声】が、風に乗って耳に届いた。
『だって……これから、いくらでも聞いてもらえるもの。
……ねぇ、神さま……』
- 149 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/25 13:34
- 僕は釣り竿を置いて、立ち上がった。ズボンのしわを伸ばし、辺りを見渡す。
釣った【声】を聞き返している者や、竿を垂れながら居眠りをしている者など、
様々な釣り人が、それぞれの休日を楽しんでいる。
僕はテープレコーダーから、彼女の声が詰まったカセットを取り出した。
そして、釣り堀の中心に据えられた、巨大なゴミ箱に向かって放り投げる。
カセットは軽い音を立て、廃棄テープの山の中へと紛れた。
「キャッチ・アンド・リリース。これが【声釣り】の基本ですなぁ」
声をかけられ隣を見ると、髪に白いものの混じった男性が、僕に会釈をしてくる。
彼女の最期の【声】を捕らえたのは彼だろう。
彼は自分のレコーダーからもカセットを抜き、僕に続いてゴミ箱へと投げ入れた。
男性は大きくのびをし、僕に向かって言った。
「どうです、そこの喫茶店でお茶でも。
このあいだ釣った『老夫婦の痴話ゲンカ』の話をお聞かせしましょうか」
「おもしろそうですね」
僕は微笑みを返し、再び廃棄テープの山を眺めた。
- 150 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/02/25 13:37
- >>147-149
<了>
(……すいません。忘れていました)
- 151 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 14:10
- 昔々あるところに大きな桃がいました。
桃は川へせんたくに出かけました。
すると川上からどんぶらこどんぶらことおじいさんが流れてきました。
その水死体はダイイングメッセージ付きで、紙に血で「おに」と書いてありました。
おじいさんのかたきうちのため、桃は鬼が島に鬼退治に出かけました。
途中で猿と犬ときじを家来にして、鬼が島につきました。
そして鬼たちを倒し、最後の一匹を倒そうとした瞬間、何故か猿と犬ときじも次々と倒れていきました。
桃がかけよると、きじは言いました。
「きびだんごだクソ!味おかしかったぞコノヤロー!」
きじは犬猿の仲の仲裁するのに疲れてストレスがたまっていました。
きじのその言葉を聞いて、桃の中で全てが一つにつながりました。
桃はもう一度ダイイングメッセージの書かれた紙を見ました。
よく見ると「おに」の「に」の字は「ば」という字が水ににじんで消えかけたように見えました。
桃は急いで来た道を戻りました。
きびだんごはおばあさんが桃のためにこしらえてくれたものでした。
おばあさんはおじいさんを殺し、桃までをも口封じのために殺そうとしたのです。
しかし桃がついたときもうおばあさんの姿はありませんでした。
桃は罪もない鬼たちを殺してしまったことにたえられなくなり、川に身を投げました。
めでたしめでたし。
- 152 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 14:11
- でも本当はおばあさんは犯人ではありませんでした。
ではおばあさんはどこにいたのかと言うと、おばあさんは川へしばかりに出かけていました。
桃は山へしばかりに出かけている可能性と川へせんたくに出かけている可能性は考えてあたってみたのですが、川へしばかりに出かけている可能性は考えなかったので見つけることができなかったのです。
きびだんごの味がおかしかったのは、おばあさんが遊び心で後から効いてくるからしを入れておいたからでした。
そんなおばあさんのところに鬼のたった一匹の生き残りが訪ねてきました。
彼は自分の仲間がどうして殺されなければならなかったのか知りたくて桃のあとをついてきたと言います。
鬼は今までのことをおばあさんに話しました。
おばあさんは話を聞いただけで事件を解決しようとしました。
鬼は桃が落としていったというダイイングメッセージの書かれた紙を持っていました。
もっとよく見ると、それは「おばあさん」ではなく、「お」と「ば」の間に棒があるように見えました。
「オーバーサン、太陽の向こう側にあるものってなんだ?」おばあさんは言いました。
おじいさんは生前かなりインターナショナルな感じの人でした。
「息子の向こう側かもしれないですね。」鬼は言いました。
おばあさんは話を聞いただけでは事件を解決できないと判断して、急に行動的になりました。
おばあさんは川へ現場検証に出かけました。
そこには桃が引き上げたままのおじいさんが横たわっていました。
「衣服の乾き具合から見て、引き上げられたのは1時間前ってとこですね。」鬼が言いました。
「今日の午前十一時ごろか。」おばあさんが言いました。
- 153 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 14:11
- 「外傷がないので溺死と思われます。人と争ったあともないようなので、おそらく川に突き落とされたんでしょう。」
「川の流れの速度を調べろ。」そうおばあさんに言われて鬼は川の流速を測りました。6(km/時)でした。
「川に突き落とされて死んだというとこは、死亡推定時刻が分かれば、殺された場所が分かるな。」
「{(死亡推定時刻)−(十時)}×(川の流速)=(流された距離)ですね。」
「死亡推定時刻にそこにいた奴が犯人だ。よし、司法解剖に回せ。」
おばあさんは一人で聞き込みに行きました。
聞き込みの結果、事件当時川辺には釣りをしていたおじさんと川遊びをしていた子供がいたことが分かりました。
二人はそれぞれ発見現場から4km、10kmのところにいました。
おばあさんのもとに、鬼がやってきました。
「司法解剖の結果、死亡推定時刻は今日の午前六時と分かりました。」
「ずいぶん前だな。」
「(11−6)×6=30で、おじいさんは30kmさかのぼったところで殺されたということに。」
「それならおじさんも子供も犯人じゃないな。仕方がない、その地点の周辺住民をあたろう。」
「それが、30kmだと、川の最上地点の28kmを上回ってしまいます。」
「何?なら、川の前って何だ?」
「川の前は・・・、雨ですね。雨の速度は重力加速度を9.8(m/s^2)とすると、v=9.8t 進む距離はx=1/2*9.8t^2 余った時間は(30−28)/6=1/3で1/3時間。つまり1200秒。
1/2*9.8(1200)^2=7056000で、7056km やっぱり雨の最上地点10kmを上回ってしまいます。」
「なら、雨の前は何だ?」
「雨の前は・・・」
そのとき、さんさんと輝いていた太陽は隠れ、あたりはうす暗くなってしまった。
「オーバーサン・・・太陽を覆うもの・・・、犯人は、雲だ!」
- 154 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 14:12
- 昔々、三蔵法師は孫悟空と猪八戒と沙悟浄と白竜を連れて、天竺への長い旅をしていた。
ある日、孫悟空が空腹のあまり「きびだんごが食べたい」と口走ったばかりに、歯車は狂い、西遊記から桃太郎の世界になってしまった。
それでも三蔵法師はおじいさんに、猪八戒は犬に、沙悟浄はきじに、白竜は桃に姿を変えて生き残ったが、最も腹を立てたのは金斗雲だった。
メインアイテムからただの風景の一部になってしまったのだから。
金斗雲は裏切り者を一人ずつ殺すことにした。
まず、しばかりのリハーサルをしていたおじいさんを霧で包み、雲に取り込んで窒息死させ、川に流した。
自分が流れ出すポイントの選択にきた桃がそれを発見した。
次に、からしに悶絶していた猿と犬ときじを同じ方法で殺し、鬼が島の近くの海に流した。
「何で川や海に流す必要があったんだろう。」おばあさんは考えていた。
そこに鬼が走ってきた。
「病院が洪水にあって、おじいさんの遺体が流されたそうです。」
「何?」おばあさんは顔を上げました。
「もしかすると奴はアイデンティティーを取り戻すつもりなのかもしれない。もう一度脇役から元に戻るつもりなんだ。」
「どういうことでしょう。」
「奴が海の上のものを雨や気候で自由に動かせるとしたら?おそらくみんなをインドに流れ着かせるつもりなんだ。過程はどうあれ、先に結末を迎えたらその世界になるだろう。」
おばあさんも鬼も西遊記の世界になったらただの脇役であった。
「思い通りにはさせんぞ!」
「でも海に出てしまったのなら、もうどうしようもありませんよ。」
「桃はどうだ?川に身を投げて、まだ海には出てないかもしれない。」
二人は川沿いに車を走らせた。雲が雨を降らせ、嵐になった。
地面がぬかるみ、また川の流れは速くなった。
- 155 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 14:13
- 「クソ、こんなことでは追いつけない。」
車より川の流れの方が速くなっているのは明らかだった。
おばあさんは車のトランクからモータージェットを出した。
「これをつけて川に入れば、川の流れより少し速いはずだ。」
二人はモータージェットと酸素マスクを腰につけた。
しかし、この激流に入って、生きていられるとはとうてい思えなかった。
二人は譲り合っていた。「お前は人間よりタフなはずだ。お前が行ってくれ。」
「阻止したいのはあなたです。僕は桃太郎でもそんなに重要な人物じゃないんです。」
「それでも名前を残すためにはこの川に飛び込むしか道はないんだ。」
「待ってください、奴より先に、こっちの結末を迎えればいいんじゃないですか?」
「そうだな。桃太郎の結末ってなんだっけ?」
「やっぱり鬼を全滅させるところじゃないですか?」
二人は顔を見合わせた。
鬼はあわてて車においておいたこんぼうを取りに行こうとした。
しかしおばあさんの方が少し早かった。
おばあさんはこんぼうを鬼の形相で振り上げた。
鬼は身の危険を感じて、川に飛び込んだ。鬼はすごい勢いで流れていった。
おばあさんは考えた。
このまま鬼は死んでくれるのではないか。
もし生きていたら桃を拾い上げてくれるかもしれない。
でも生きていても桃を拾わない可能性もある。
それなら自分も行かなくては。
- 156 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 14:13
- しかしこの中に入るのが賢明な判断とはとても思えなかった。
おばあさんは桃太郎の世界にならなかったときのことを想像してみた。
一生脇役で過ごすなんて耐えがたい。
おばあさんは意を決して川に飛び込んだ。
やがておばあさんは意識を失った。
・・・どれほどの時がたっただろうか。
おばあさんは海辺のすぐ近くの川の中で目を覚ました。
おばあさんはわずかな力で陸に上がった。
もう少しで海に流されるところだった。おばあさんは思った。
海を見たが、桃は見えなかった。
間に合ったのだろうか。
それとももう流れていってしまったのだろうか。
不思議と心は穏やかだった。
おばあさんは汚れた服を川で洗濯していた。
すると川上からどんぶらこどんぶらこと桃が流れてきた。
おばあさんは桃を拾った。
おばあさんは二度と流されないように桃を壊してしまうことにした。
おばあさんは桃を蹴りながら、鬼のことを考えた。
何の変化もないところを見ると、まだ生きているようだ。
あとは鬼を殺すだけだ。
海に流されたのなら、そのうち死ぬだろう。
途中で陸に上がったのなら、見つけるのは大変そうだ。
- 157 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 14:18
- 彼は何を考えているだろう。
彼は自分と同じように桃太郎の世界にしないと価値を失ってしまう人物だ。
しかしそのためには自分が死ななければならない。
彼はどちらを選ぶのだろうか。
いや、そのどちらでもない、第三の道があるとしたら。
おばあさんは考えながら海岸で桃を蹴っていた。
「やめろ!」そのとき、大きな声がした。
見ると鬼が何故か漁師の格好をしてこちらへ走っていた。
「しまった、そういうことか」おばあさんは必死に桃を壊そうとした。
「弱いものいじめはやめなさい」
おばあさんは死に物狂いで桃を蹴ったが、桃はなかなか壊れない。
やがて桃が少しずつ緑色に変色してきた。
「亀をいじめちゃいけない」鬼が来た。
桃は亀になっていた。
おばあさんは鬼を殺そうと殴りかかった。
しかし、鬼の方が体力の回復が早かったのか、数段上だった。
倒されたおばあさんの目に、亀に乗って海へ消えていく鬼が映った。
もう手のうちようがない。
浦島太郎が玉手箱を空けるのは海の上だからだ。
鬼の勝ちだ。
いや、もし雲が海底にまで影響を及ぼせれとしたら、あるいは亀は流されてインドに行くかもしれない。
いずれにしても、自分は脇役だ。
しかしおばあさんはそんなに悲しくなかった。
大海原の前で人間の存在はあまりにも小さく、今まで自分が追い求めていたものもちっぽけに思えてきたのだ。
そしてかすかにうれしくもあった。
ある物語が自分が主役のまま終わろうとしていることに気づいたからだ。
- 158 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 14:27
- うーん…
「川にしばかれに行きました」がイイ
- 159 :名無し物書き@推敲中? :04/02/25 16:46
- ここんとこ、短編、本格的になっとるな。
モモタローは、残念ながら、軸が決まらんままツイストしている。
ねじれ具合がもっと自然なら、さらに面白かったのじゃが。
順番が逆じゃけど、三昧のも面白い。ただし着地が微妙ー
- 160 :104〜106 :04/03/01 18:22
- >>136
一応、金貰えば「プロ」なわけだが。
著名であることが条件だと地方新聞の記者ですら名乗る権利が無いということだし。
ちなみに俺が書いたのはASCIIとPC JAPANとだいぶ昔に廃刊したPC雑誌がいくつか。
恥ずかしい過去としては金ほしさに某ゲーラボも記事書いたな。
死ぬほど原稿料安くて全く足しにならんかったけど。
- 161 :名無し物書き@推敲中? :04/03/01 20:58
- ↑
著名って、何?
署名のこと?
文がよくわからん。
- 162 :名無し物書き@推敲中? :04/03/01 21:04
- わしの場合、丸々一ページの記事で五万−七万円。
糞雑誌は二万円前後だな。一時の電●の聞き取り調査に応じたほうが、
はるかに儲かるな。
ライターって、はいて捨てるほどいるよ。160は脳内で、なに威張っているだか(藁
- 163 :104〜106 :04/03/02 19:20
- >>161
ttp://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%C3%F8%CC%BE&kind=jn&mode=0&jn.x=36&jn.y=8
>>162
俺は威張ってるつもりは無いんだけどなぁ。
世の中には数え切れないほどの書籍が出回ってることを考えれば、
掃いて捨てるどころか掃いて捨てきれないほどの数がいるだろう。
ただ、社会的責任のある立場で金貰ってるにも関わらず「自身がプロ」と名乗れないんじゃ、
逆にそっちのほうが問題だと思わね?
- 164 :名無し物書き@推敲中? :04/03/02 19:58
- なんか大見栄切ってる奴がいるな。
1ページで7万よこす出版社教えてくれ。
俺もそこに送るからさ(糞藁
- 165 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/03/02 20:08
- なんかよく解らないが、とにかく落ち着けw
- 166 :名無し物書き@推敲中? :04/03/03 04:06
- 俺もそこに送るからさ(糞藁、って……
163のいう「プロ」になってから、いってね。ド素人
- 167 :名無し物書き@推敲中? :04/03/03 04:15
- あ、通りすがりの者だが、ついでにいうと、
「ただ、社会的責任のある立場で金貰ってるにも関わらず「自身がプロ」と名乗れないんじゃ、
逆にそっちのほうが問題だと思わね?」
っての、意味ワカンネ。
PC関係の雑誌になんか書いて、社会的責任のある立場で金貰ってると、いえるんかね。
書き込みを一通り読んでの感想だが、意味通ラネ文ばかり書いてるけど、
そんなんで通用するほうが、
「逆にそっちのほうが問題だと思わね?」
- 168 :164 :04/03/03 20:23
- >>167
お前の脳ミソがカラッポだから意味ワカンネだけじゃね?
そもそも通りすがりじゃないだろ(禿藁
嘘つきの言うことなんて信用できないね〜〜(ゲラ
- 169 :名無し物書き@推敲中? :04/03/03 20:30
- 釣られんなよ、ド素人(ゲラゲラ
- 170 :名無し物書き@推敲中? :04/03/03 20:36
- (ゲラゲラ、だったね、白痴のド素人
- 171 :名無し物書き@推敲中? :04/03/03 20:57
- 近接具合からいうと、
104〜106=160=163=164=168=糞コテ
161=162=166=167=169=170、だな。
発信の記録見て、どうのこうのいうなよ、糞馬鹿ども。
- 172 :三昧 ◆LbjhdptA8Q :04/03/04 15:58
- なんか……荒れ模様だな。
このスレ、結構気に入ってるんだが。
残念。
- 173 :名無し物書き@推敲中? :04/04/23 10:55
- あげ。
- 174 :名無し物書き@推敲中? :04/05/05 02:11
- 誰もいなくなったage。
- 175 :名無し物書き@推敲中? :04/05/05 02:16
- 俺はよお、写真を撮るのが好きでよ
特によお、機関車の写真が好きだ
- 176 :名無し物書き@推敲中? :04/05/05 08:45
- これは作り話です。
私という人は工業高校に通っていたそうなんですが
その工業高校は夜間学校と普通の全日制があったらしく
私という人は全日制の3年生で、教室が下の方にあり
夜間の方と教室が共用だったそうで
よく机の中に忘れ物等をすると夜間の方に持ち去られたり
逆に教科書をおきっぱなしにされ不便な思いをさせられたようで
全日制の生徒は夜間の方をあまり良く思ってませんでした。
私という人は窓際の一番後ろの席で、夜間の方は全日制よりも人数が少ないので
その席に夜間の方が座ることは稀で、そういう被害もめったになかったのですが
あるとき机の上に「お友達になりませんか?」と女性らしいまるっこい字で
鉛筆かシャープペンで書かれていました。
あまり夜間の方のいい噂を聞かなかったので
私という人は、最初無視していたのですが
そのおそらく女性らしき方が一方的に悩み事や最近あった楽しいこと
先生の悪口などを書き込むようになって
私という人もその書き込みを見るのが楽しくなってきたので
ある日、返事を返したそうです。
その返事に女性らしき方もすごく感激されたようで
それから机上の文通がはじまりました。
- 177 :名無し物書き@推敲中? :04/05/05 08:46
- 互いの近況を書いたり、最初は楽しくやりとりをしていたんですが
私という人はかなり無精な性格だったので
返事を返すのが億劫になってきました。
そのうち完全に返事を返さなくなったのですが
徐々にその女性らしき方の書き込みが尋常ではない、狂気じみたものになってきたのです。
机一面に「さみしい」とびっしり書かれていたり
「返事をしないとただじゃすまない」等の脅しじみたものだったり
私という人も大変気味が悪かったので先生に相談しようかとも思ったそうなんですが
学期に2度ある席替えがもうすぐだったので、我慢したのです
ですが席替えでも運悪く、全く同じ席にあたってしまい
こうなったら直接本人に文句を言おうと思い、放課後夜間がはじまるまで
教室で待っていたら、先生に注意されやむなくかえる羽目になったそうです。
その次の日の書き込みが
「私は文章であなたを呪い殺すことができる、目を焼かれ耳を塞がれて苦しみながら死ぬのだ。もう一目この文章を見た時点で
あなたには呪いがかかったのだ、目をつぶっても無駄、忘却しても無駄
文章を消しても無駄、唯一払う方法があるとするならば
多くの人に呪いを広めて緩和させる事だ、ただし広めた人にも当然同様の呪いがかかる。自身で止めて終わらせるか他人を巻き込んで助かるか」
あまりにも不気味なんで先生に言いました、先生も夜間の先生に報告するといってくれたんですが、その先生から
あの教室は10にんあまりの生徒しかおらず、前2列しか机は使っていない
そもそも機械科なので女性は在籍しておらず、夜間の生徒全体でも3名しか在籍してない、と。
だから私は書いたんです、これは作り話です、と。多くの人に読んでもらうために
嘘ついでごめんなさい...
- 178 :名無し物書き@推敲中? :04/05/14 20:12
- あげときましょ
- 179 :名無し物書き@推敲中? :04/05/30 20:55
- だぶるage
- 180 :sage :04/06/02 14:46
- sage
- 181 :名無し物書き@推敲中? :04/06/05 15:58
- ∧_∧∧_∧ ∧_∧∧_∧∧_∧∧_∧
(・∀・)人( ̄ー ̄)人(´_ゝ`)ノ
- 182 :名無し物書き@推敲中? :04/06/10 00:42
- 深刻な問題が山積み
- 183 :名無し物書き@推敲中? :04/06/10 18:38
- 誤爆しました
- 184 :名無し物書き@推敲中? :04/07/16 15:57
- 桃子はじっと自分のてのひらをみつめている。
ベッドに座り、片手をベッドにおいて、
片手を見つめて、肩ひもが取れかかった白いワンピースを着ている。
はだし。
子供の頃から使っているシールだらけの洋服ダンス、棚の部分を取り外した学習机。
母のおさがりの3面の鏡台に夕陽が映りこんでオレンジ色に光っている。
桃子は、その光の反射を手にかざして見ていたのだ。
母の作ったあたたかい夕飯も、弟が湧かした風呂ももう桃子をあたためはしないから、
桃子はじっとオレンジの光に透けるてのひらを見ていた。
あと何分間、こうしていられるかな。
桃子はじっと自分のてのひらをみつめている。
てのひらが黒ずんだ。
オレンジ色に輝いていたてのひらも、白い壁は色を無くし、桃子を日常に引き戻した。
鏡台の前に、黒いずんぐりした男が立っていた。
「おとうさん、おかえり」
桃子はてのひらを背中に隠した。
- 185 :184 :04/07/16 16:00
- 校正途中でリターン押しちゃった_| ̄|○ ゴメンナサイ
- 186 :名無し物書き@推敲中? :04/10/02 10:42:41
- 「味とはなんじゃ」
ある城に若殿がおりました。
この若殿、生まれた時から舌がおかしくなっていて
どんな辛い物を口に入れても何も感じなかったという。
そのため、どのような極上の珍味を食べても若殿は少しもおいしいとか甘いとか
辛いとか苦いとか言わなかったらしい。
当然好き嫌いも無かった。
ある時若殿が、家老を呼びつけた。
「どうなさいましたか若殿様。」
家老が尋ねると若殿はこう家老に聞いた。
「味とはなんじゃ。」
「味とはぴりっとしているものやひりひりするものでございます。」
「では味とは痛いものなのか。」
「いえいえそうではございませぬ。辛かったり甘かったりするものでございます。」
「甘いとはなんじゃ。」
「甘いとは・・・甘い事でございます。」
家老も若殿の舌の事は知っていたので、ただおろおろするばかりであった。
その翌日、町にこんな立て札が立った。
「味とはなにかを若殿様に答えられる者あればほうびを授ける。」
町の者も若殿様の舌の事は知っておったのでただ考え込むばかりであった。
- 187 :名無し物書き@推敲中? :04/10/02 10:44:32
- 数日後、
城に一人の老人が登城した。
その老人の名は弦吉といい、耳の聞こえぬ男であった。
弦吉は「説明できるやもしれませぬ」と紙に書いて門番に差し出し若殿とのを面会を頼んだ。
弦吉に会見すると、若殿は弦吉に尋ねた。
「弦吉よ、味とはなんじゃ。」
若殿は紙にそう書くと、家老に紙を弦吉に渡させた。
弦吉は紙にスラスラとこう書き、家老に渡した。
家老はその紙を若殿に渡した。
紙にはこう書いてあった。
「私は耳が聞こえません。
そのため音とは何かという事をよく考えておりました。
私に音とは何かをご説明できましたら、私も味とは何かをご説明できるやもしれませぬ。」
了
- 188 :名無し物書き@推敲中? :04/10/14 14:05:02
- 一休〜
- 189 :名無し物書き@推敲中? :04/10/18 05:38:13
- 純は安堵のため息をついた。どうやら、襲ってこないらしい。
レトリーバーは再び眠りにつこうとする。
「この役立たず! 早く起きなさい!」
沙織は更に棒の一撃をレトリーバーに加えた。
それが契機となり、レトリーバーは沙織に唸り声を上げだした。
「な、なによ……あっちよ! 何をしてるの!」
レトリーバーは最早完全に沙織に狙いを定め、低く唸りながら沙織に近づいてきた。
沙織は見る間に青ざめ、後ずさりをしだしたが、すぐに壁に追いつめられた。
助けを求めて視線をおよがすと、純と沙織の目があった。
沙織は何か言いたそうに口を動かしたが、言えなかった。
この期に及んでなぜ純に助けを求められようか。
『女を守ってうけたキズなら、勲章と思え』
山田の言葉が純の脳裏に思い出された。
純はため息をつくと、石を掴んでレトリーバーに投げつけた。
「おい! こっちだ!」
沙織は信じられないものを見る目で純を見ていた。
レトリーバーは純に向き直ると、一声吼えて向かってきた。
- 190 :名無し物書き@推敲中? :04/12/06 09:43:28
- タン・ロンは中国人留学生。
日本に来て一年以上たち、だいぶ慣れて来た。
友人も多いが、女の子と話すのが苦手だった。
異性として意識しすぎてしまうのだった。
普通に接しようとしても挙動不審になってしまう。
いつしか彼は女性恐怖症になってしまった。
そんなある日、学校帰りの地下鉄の車内で一人の
女性が酔っ払いにからまらていた。
タン・ロンはしばらく見てみぬ振りをした。
イチャついいてるだけかも知れない。
でも女性が本気で嫌がって泣き始めると、タン・
ロンは酔っ払いに注意した。
「オナノコ、イヤガテルカラ、ヤメナサイ!」
「何だと?中国人のくせしやがって偉そうに!」
酔っ払いはそう言うと殴りかかった。
タン・ロンがそれを片手で受けると、酔っ払いの
腕は痺れてしまった。
- 191 :電車英雄 :04/12/06 10:21:25
- 酔っ払いは顔をしかめた。
見た目以上の威力があったようだ。
酔っ払いはもう一度殴りかかるが、タン・ロンは
は身をかわし、酔っ払いはドアに激突した。
そして今度は上着からナイフを取り出し構えた。
「俺はなあ、女を可愛がってやろうとしただけだ、
嫌がって見えても本当は喜んでんだよ。お前だっ
って触りたいんだろ?むっつり助平野郎!」
酔っ払いはそういうとナイフで切りつけてきた。
タン・ロンは女性や他の乗客を下がらせた。
今までは手加減したが、恥知らずの言動に対して
我慢の限界がきた。
タン・ロンは無造作に横蹴りをした。
それは相手のスキをさそうフェイントだ。
酔っ払いが視線を落とし、腰を引いた瞬間、蹴り
の軌道が変わり、相手の頭部に炸裂した。
- 192 :名無し物書き@推敲中? :04/12/16 22:31:32
- 小学生のころ給食に納豆が出た。
家のものは誰も食べなかったので
生まれて初めて見るものだった。
やむなくトイレに捨てに行った。
転んだ。
腹一面に納豆がへばり付いた。
それ以来納豆は食ってない。
- 193 :かみさま :04/12/16 23:20:56
- むかし、むかし、
たくさんのねがいをかなえてるカミさまというのがおりました。
いろんなたくさんねがいをかなえていて、しあわせでした。
あるひ、おとこがあらわれて、
「かみさま。ひとりでねがいをきくのはたいへんでしょう?
わたしがてつだいますから、やまのうえにいてください。」
と、いいだしました。
カミさまはやさしいので、そのとおりにしました。
すると、
かなえるねがいはへりましたが、ひとりぼっちになりました。
しばらくすると、べつのおとこがあらわれて、
「ひとりでねがいをかなえるのはたいへんでしょう?
わたしがてつだいますから、そらのうえでまっていてください。」
と、いいだしました。
カミさまはやさしいので、そのとおりにしました。
すると、
かみさまにねがいごとかなえることはなくなりましたが、ひとりぼっちになりました。
そらのうえでカミさまは、さみしそうにしてました。
ひとりぼっちのカミさまは、さみしくって、きがくるったそうです。
めでたし、めでたし。
- 194 :名無し物書き@推敲中? :04/12/16 23:52:03
- いや〜くだらん。
- 195 :髭坊主 :04/12/17 01:42:20
- 学校からの帰り道、自転車を飛ばしている。
急な坂を下ったところに雑貨屋がある。
店主はコンビニだと言い張っているが、22時閉店なのでコンビニエンスとは言えない。
特に深夜が主な活動時間になっている、ボクの様なダメ学生には。
「よぉ、ダメ学生。」
不便利な雑貨屋に入った途端、店主が話しかけてくる。
「どうも。アイツいますか?」
「ん?あぁ。アイツなら、下の子にせがまれてあそこ行ってるよ。」
「そうっすか。分かりました。」
用件だけを済まし、店を出ようとする。
「おいおい、たまには何か買ってってくれよ。」
すると、呼び止められる。
「それじゃあ、コレください。」
「えーっと、105円な。」
「はい、コレで。」
「毎度ありー。」
梅味のガムをポケットに突っ込んで、また自転車にまたがった。
向かう場所は少し遠い。自動車で10分、自転車なら…20分強。
その20分強を、これからのことを考えながら走る。
そして着いた。目的の場所、冬の砂浜に。
- 196 :髭坊主 :04/12/17 01:42:55
- 切れた息を無理矢理直しながら、アイツに話しかける。
「よぉ。」
「あぁ、来たんだ。」
「あー、お兄ちゃん!」
姉妹でそれぞれ違った反応をする。
下の子の頭を撫でながら言う。
「お前、今日のゼミ、教授怒ってたぞ。課題も出さない、姿も見せないって。」
「あー。まぁ良いんじゃん?行ったって、もう、しょうがないんだし。」
「……確かにそうだけどさ。代わりにボクが怒られるんだぞ。
っというか、まだ教授に話してないのかよ。」
「ゴメンねー。
や、なんかねー。話すと、話してる時に泣いちゃいそうでさー。」
「……そうか。でも、早めに話しとけよ。」
「うん。ほんとゴメンねー。」
無感情な言葉。でもこれでもコイツなりに感情込めてるんだろうな、と思う。
- 197 :髭坊主 :04/12/17 01:43:19
- 会話が途切れたので、海に目をむける、と。
「ねぇお兄ちゃん、遊ぼー!」
気付けばずっと頭を撫でられていた妹が、唐突に声をあげる。
そしてそれを享受する。
「おう、いいぞ、何して遊ぶ?」
「じゃあね、オニごっこ!」
「よし!
あ、ちょっと待って。始める前に、これあげるよ。」
そう言ってポケットからさっき買ったガムを取り出す。
「あ!梅ガムだ!」
一枚を妹、一枚を姉に渡し、一枚を自分の口に入れる。
この姉妹はコレが大好物だ。
「サンキュー。そんじゃちょっとの間コイツの面倒見てて。
なんか飲み物かってくるわー。」
「おう、分かった。」
「そんじゃー、お兄ちゃんがオニで、レディーゴー。」
相変わらず無感情な声で、試合の始まりを勝手に告げた。
- 198 :髭坊主 :04/12/17 01:43:54
- ごめん、長すぎるな……忘れてください。
- 199 :名無し物書き@推敲中? :04/12/17 03:32:42
- いいじゃん、書いてよ
- 200 :名無し物書き@推敲中? :04/12/17 14:41:42
- おれは自分の部屋のPCの前に座っていた。
目的も無く、掲示板群をながめていた。
何だか落ち着かない。
まるで心がどこか別の所にあるみたいだ。
その時、どこからか誰かが呼んでいる気がした。
その声は段々と大きくなり、耳元に届いた。
「おい、お前!眠ってる場合じゃないぞ!いいか、本機はあと数分で降下地点の上空だ。さっさと目を覚ませ!気合を入れろ!」
おれはハッと目が覚めた。
目の前に落下傘部隊長の顔がある。
隊長はおれにビンタをして持ち場に戻った。
「…そうだ、昨夜は緊張して眠れなかったんだ、初めて本当の戦場に出撃するとわかって…」
もうすでにハッチは開かれている。
隊長の合図とともに隊員が次々と飛び降りる。
自分の番だ。
隊長の太い腕に背中を押されて宙に舞った。
外は真っ暗。
何だか不思議な感覚、現実じゃないような。
おれの心はどうかしてしまった。
高度計を見なくちゃいかん、と思いながらも、心も体も止まってしまった。
パラシュートは閉じたままだ。
上も下も真っ暗な中で意識は遠くなる。
数秒後、激しい衝撃とともに全てが終わった。
- 201 :髭坊主 :04/12/18 00:23:08
- >>199 あと倍ぐらい残ってるけど、いいのか?
- 202 :名無し物書き@推敲中? :04/12/18 16:08:11
- 携帯用サイバー糞小説始めましたhttp://3hp.jp/?id=leader
- 203 :名無し物書き@推敲中? :04/12/18 16:43:27
- ああ、まってる 201
- 204 :髭坊主 :04/12/18 19:47:18
- 5分程走り回る。こちらが手を抜いていると分からないように。
そして頃合を見計らって標的を掴まえる。
「掴まえたー!」
言いながら、両脇を持ち抱えあげる。
わー。と叫びながら手足をジタバタさせる標的。
その標的に告げる。
「ちょっと、休憩してもいい?」
「えー……」
「ゴメンよ、ちょっと疲れちゃって。」
実際、自転車飛ばした後、ほとんど休憩なしで走り回ったので疲れている。
その場に尻餅を付き、少女を膝の上に座らせて少し休むことにした。
- 205 :名無し物書き@推敲中? :04/12/18 19:47:42
- その体勢でボーっと海を見ていると、少女が声をかけてきた。
「ねぇ、わたしって良い子?」
「急にどうした?
良い子、だと思うよ。」
「ホント!?」
「あぁ、ホントに。どうしたの?」
「あのねー。わたしが良い子にしてると、お父さんが元気になるんだって。」
あぁ……そういうことか……
「それは、誰に言われたの?」
「お姉ちゃん!」
「なら良い子にしてなきゃな。
お前のお姉ちゃん、嘘付かないもんな。」
「うん!」
元気な声が響いた。悲しいぐらいに。
- 206 :髭坊主(205も俺 :04/12/18 19:48:17
- そしてまたそのままボーっとしていた。
5分か、10分か。
すると急に頬に熱い感触が。
「熱っ!」
「ホラ、飲めよロリコン。」
ホットのコーヒーを渡してくる。
ボクは、特に反論せずに缶のフタを開け、口を付ける。
反応が無いことを予想していたのか、続いて無言でオレンジジュースを妹に渡す。
ロリコンって何?
と聞かれて、ロンリーウルフコントローラーよ、大人の魔性の女が持ってる、と返す姿が少し滑稽だった。
対照的な姉妹だ。
- 207 :髭坊主 :04/12/18 19:48:45
- 「そろそろ日も暮れるし、帰ろうかー。
自転車、積んでくでしょ?」
「頼む。」
自動車でここまで来ている、コイツの言葉に頷く。
自転車を積み、ボク達も乗り込む。
車を発進させるとすぐに、妹は後部座席で寝息を立て始めた。
「この子ー、アンタに惚れてるみたいだよ。」
バックミラーで妹を見ながら言う。
「まだ小二じゃないか。そんな感情ないんじゃないか?」
「女はねぇ、幼くてもそれなりの感情持ってるもんなのよー。
今からツバ付けときゃ、将来ウッハウハかもよー。」
- 208 :髭坊主 :04/12/18 19:49:19
- 「バカか。
っつーか、良い子にしてると親父さんが元気になるって言ったらしいな。」
「あー。父さんが最初入院したときにさ、この子手が付けられない程泣きじゃくっちゃってねー。
そんで仕方無く……」
「その時になったらどうする?」
「それはそれで経験でしょー。
いつか分かる時が来るんじゃない?」
「……お前は、大丈夫?」
「分かんない。もうすぐだって言うのにねー。自分でも不思議。」
「でも、今日見た限りでは元気そうだったけど。」
「ただレジの前に座ってるだけだからねー。
棚卸も商品揃えんのも、みんな母さんがやってんだー。今。」
いつも帰る道をそれた。話が長くなると思ったんだろうか。
- 209 :髭坊主 :04/12/18 19:49:45
- 「……店、やっぱやめるのか?」
「……うん。家族で母さんの実家に行くってことになってんの。
保険金、あんま下りないみたいだし。」
「寂しくなるな。」
「アンタお得意様だからね。
大丈夫、いつか私が継ごうと思うんだー、あの店。」
「へぇ。」
「いつになるか分からないけど、いつか、ね。」
「そう……」
そして二人とも黙った。
その沈黙を破ろうとした。
「困ったことがあったら何でも言ってこいよ。」
「……サンキュー。」
また沈黙。
- 210 :髭坊主 :04/12/18 21:26:44
- またそれを破ろうと。
「もし、ボクがそつ」
「着いたよ。」
もし、ボクが卒業したら。という言葉を遮って彼女が言った。
もう一度、言おうか。意を決するが、またかき消される。
「着いたよ。」
今はそんなこと聞きたくない、とばかりに続けざまに彼女は放つ。
「あぁ、サンキュ。」
呟いて、ポケットに残っていたガムを寝ている少女の手に握らせて、車を降りた。
- 211 :髭坊主 :04/12/18 21:27:14
- ボクが自転車を降ろしていると、運転席の方から声が聞こえた。
「ゴメンね……今は無条件で甘えちゃいそうだからさー。」
「……ん。」
「アンタがそう言ってくれるの本当に嬉しいよ。
でも今こんな状態だから……」
甘えろよって。今だけでもいいからって。
ボクの喉が、少し卑怯な言葉で震えるのは少し遅かった。
虚空に響いた独り言。それを掻き消すエンジンの音。
それが、最後の挨拶になったんだ。
- 212 :髭坊主 :04/12/18 21:27:40
- その日の夜、店主はいなくなった。
葬式に出たけど、アイツには会えなかった。
ただ、心地良い罵声がもう二度と浴びせられることはないんだと、思い知らされただけだった。
いつの間にか大学から籍も消えていた。
携帯電話にも、何度も電話したけど、留守番電話から使われていない番号に変わっただけだった。
コレで、ボクとアイツを繋ぐものは一つもなくなったんだ。
- 213 :髭坊主 :04/12/18 21:28:26
- いや、一つだけあった。
急な坂を下ったところにある雑貨屋。
閉店という張り紙が消える日。
アイツは嘘を付かないから。
いつか戻ってくると信じている。
それがボクとアイツを繋ぐ唯一のもので、ボクが信じる唯一のもの。
梅味のガムをポッケに忍ばせて、ボクはずっと待っている。
- 214 :髭坊主 :04/12/18 21:28:59
- ↑で終わりです。
長いし駄文ですいません。それでは。
- 215 :名無し物書き@推敲中? :05/01/01 20:53:08
- age
- 216 :長編書きたいなぁ〜 :05/01/02 06:27:16
- 朝食は、牛乳……だけ。
賞味期限は切れている。
もう3ヶ月も前にだ。
この微妙な味も慣れればなかなかいける。
すぐに布団に潜り、何をするわけでもなく雲が流れるのを眺めた。
きっと誰かが今の状況から助けてくれる。
そう信じて、崩壊したこの町で一人暮らしている。
- 217 :名無し物書き@推敲中? :05/01/03 13:04:52
- 「僕たちのおかわりは、僕たちの手で守る 」
バトルロワイヤル以来の衝撃があなたを襲う!
2年間の時を経て、今再び繰り広げられる学園大河ドラマ!!
前作では明らかにされなかった地鳴りの謎がいま明らかに。
前作のプロットをそのまま継承しつつ、スケールを大幅に拡大。
飛び交う怒号。耳を劈く悲鳴。個性溢れる34人の児童たち。そこには34通りのドラマがあった。
これはもうひとつの「おかわり代理戦争」・・・。
キミはこの戦いの目撃者になる・・・。
【聖戦】これはおかわり代理戦争だ!!2【勃発】
http://sakura01.bbspink.com/test/read.cgi/ascii/1104724788/
▼前作
【聖戦】これはおかわり代理戦争だ!!【勃発】
http://okazu.bbspink.com/ascii/kako/1038/10382/1038240912.html
- 218 :ゲーム 1/3 :05/01/05 16:03:28
- 僕はゲームをしている。もう何時間したっけなぁ?
とにかくこれは自由度が高くて最高だよ。
何をしてもいいし、制限なんてないんじゃないかな。GAMEOVERにならない限り。
あぁもう、ゲームがなくちゃ僕は生きていられないかもしれない。たまにそう思う。
さっきからずっとこのゲームをプレイしてるんだけど、なんだか物足りない。
・・・そうだ、現実でできないことをやってみよう!
現実でできないこと現実でできないこと・・・。
人を傷つける。
いや、それだと現実の喧嘩でもできるし・・・。
・・・いっそ殺しちゃおうかな。
僕はその考えに酔いしれた。僕はなんて頭がいいのだろう!
ほんと、ゲームじゃないとできないね。いざとなればリセットもあるし。
ゲームの中の"僕"はナイフを片手に歩いている。
誰にしようかだれにしようかダレニシヨウカ。
もう面倒くさいからそこら辺で歩いてるやつでいいや。あそこのバーコードのおっさんにしようかな。
・・・おっ、ゲームの"僕"を見て怯えている。けっこうこういう相手の姿見るの好きかも。Sっ気があるのかな?そんなことを考えながら"僕"を近づけていく。
どうやって殺っちゃおうか?
「のどを掻っ切る」「心臓をぐさりと一突き」「めったざし」「ばらばらに切る」
ん〜、選択肢が多いから悩むな〜。
心臓を一突きだと味気ないし、かといってばらばらに切るのはグロい絵が出てきそうでヤだし・・・。
- 219 :ゲーム 2/3 :05/01/05 16:06:20
- 「めったざし」←
これにしようっと。
"僕"はどんどん近づいていっておっさんは腰が抜け失禁までしちゃってる。つばまでたらして。きったねーの。クスクス笑いが出てしまう。
そして"僕"はナイフを振りかざし・・・腹に刺した。
ぶすり、と擬音なんかでは書くのだろうけど、その一言では表しきれないような甘美な音が聞こえた。
そして二度目、三度目、四度目と、位置を変えながら刺していく。刺すごとに心地よく暖かい血が僕の体に降り注ぐ。そしてその心地よさを感じたいが為また何度も何度も刺す。
何度刺したっけ、と思い始めた頃近くで悲鳴が聞こえた。
あ〜ぁ、GAMEOVERかな。
もう一回やるのもめんどいし、今日はここら辺で終わろう。
僕は現実にいる。
巨大な聖剣を振りかざし、悪魔を倒しに行くのだ。
仲間も三人いる。
賢者、戦士、格闘家・・・と仲間を見直した時、ふとあることに気付いた。
なんだろう?このみんなのプラスチックのような生気のない肌は?何で決まった動きしかしないんだろう?
・・・
・・・
あ、レ?
ここハ現じつ・・…?ぼクは・・・何をシてるンだっケ?ゲ-無ヲして手・・・????????
意識は途切れた。
- 220 :ゲーム 2/3 :05/01/05 16:08:42
- 医者らしき男と、女が簡素な白い部屋にいる。
女が口を開いた。
「先生・・・あの、息子は?」
よく見るとずいぶんやつれた顔をしている。もとは古風な美女なのだろうが、やつれているせいで台無しだ。
「お宅の息子さんは・・・。」
医者はいったん口を閉ざした。どうやらとても重大なことらしい。
「・・・大変申し上げにくいのですが、社会復帰は絶望的ですね。」
女は一瞬目を大きく見開き、絶望の色を見せた。が、もとからそう察していたのかすぐに戻った。
「あの、詳しく教えていただけますか?」
「ええ。あの事件の後ずっと病室に閉じ込めていることはご存知ですね?」
女は小さくうなずいた。
「あれからずっとゲームをやり続けているのです。息子さんはゲームに深い思い入れがあるのですか?」
「・・・息子は引きこもりがちで、家でもずっとゲームをやり続けていました。そして息子の顔はいつもうつろな目で何を考えているのかわかりませんでした。」
医者はそれを聞くと全てを察したようでこういった。
「そうでしたか・・・。それなら全て理解できます。彼は現実とゲームの区別ができないようになっています。
彼はゲームをやってるあいだは、『さぁ、次は○○の街へ行こう!早くしないと世界が滅びる!』などとはっきりとした口調で言っているのですが、ゲームを止めるとけだるそうにうつろな目をしています。
彼にとってはゲームの出来事が現実、現実の出来事がゲームと認識されているのでしょう。
そして、ゲームをしてない時に『リセット・・・リセット・・・ボタンを押すんだ・・・』などとうわごとを言うのです。」
医者の長い話が終わると女はわっと泣き出した。
そしてしばらく泣いた後、女は医者にこういった。
「先生・・・」「なんです?」
女は決意した顔でこういった。
「息子を・・・リセットさせてください。」
そして医者は黙って席を立つと、薬と少し大きめの注射器をもって病室へ向かっていった。
<了>
- 221 :218-220 :05/01/05 16:11:58
- うわぁ・・・220を2/3にしてしまった・・・。
自分にとってはこれが初の短編です。長めですが、ぬるくも辛めの評価をおねがいします。
- 222 :名無し物書き@推敲中? :05/01/06 08:35:56
- 批評ってまだやってたのか?w
- 223 :名無し物書き@推敲中? :05/01/28 03:23:24
- 基本は「そ○いけア○パンマン」の焼き直しだがリアリティーを加えた作品。とりあえず
出だしをイノセンス風に書いてみた。
黴菌男は生きた黴菌(サイボーグ)である。腕も脚も、その身体すべてが黴菌。
残されているのはわずかな悪意と、ひとりの好敵手、アンパン男の記憶だけ。
- 224 :昔々:05/01/27 00:57:49 ID:D47SMeWx :05/01/28 04:03:12
- あれは小学6年生の夏休みだったな。
友達と釣りに行った川の橋の下に何故かエロ本が大量に捨ててあった。
昔はよく川原や橋の下に落ちていましたよね?なんせ川に行けば色んな発見があった時代。
初めてみたエロ本は刺激が強く、モザイクの意味さえ分からなかった。
肛門は丸見えだったので肛門が一番エロイと思っていたし、赤ちゃんは肛門から
出てくると思っていた。
興奮した俺達は、肛門の虜になり、色んな肛門に対する情報を空が暗くなるまで
語り合っていた。
何でも知っている奴って皆の仲間にも一人はいたと思うけど、そいつが「俺の姉貴
は肛門から毎月のように血が出て大変ださ!」って言うと「嘘だ〜」って言い返す俺達馬鹿軍団。
すると、ムキになった友達が「嘘じゃないぜ!証拠持って来れば信用するんだな!」って言うので
「じゃあ明日証拠持って来いよ!な!!」と。
次の日、証拠のタンポンを盗んできたそいつは、得意げに俺達に見せ袋を破き見せてくれた。
プラスチックの中に脱脂綿が詰まっていて、注射器のように押すと脱脂綿が出て来そうになる。
「うわ〜スゲ〜!!」とか「お前天才!!」とか言われたそいつは、絶好調になりタンポンを
「自分の肛門に入れて見せてやるか?」と期待して無い最上の言葉を発する、最高に物知り野郎の天才!
皆の前で下を全部脱ぎ、足を大きく開き挿入しているそいつはその時までは最高にカッコ良く輝いていた。
まあ、今思い出してみても、何故タンポンの使い方が解かっていたのか不思議ではあるが、
そいつはやって見せた。
プラスチックを抜いたそいつの肛門を皆で覗き込むと、一本のヒモが肛門から飛び出していた。
ビビッタね!そして、不思議だったし、俺も入れてみたかった。いや、皆入れたかったはず、、、、そいつが泣き叫ぶまでは。
お尻の穴を脱脂綿で「キツキツ」にふさぐ事で血を止めるって事を目の前で見た
俺達は納得して、そいつはヤッパリなんでも知ってる凄い奴!と再認識した。
肛門から飛び出しているヒモは、脱脂綿を引っ張り出す為の物だ!って事は俺には
説明を受けなくとも解かったが、馬鹿な一人が「このヒモって導火線でしょ?」
といい、火を付けたりして笑ったっけ。
- 225 :911 :昔々:05/01/27 00:59:09 ID:D47SMeWx :05/01/28 04:03:59
-
その色々な分析タイム中天才は足をオッピロゲたまま得意な顔してヒモが飛び出している肛門を全開にして見せてくれていた。
皆納得し、引き抜く時間になり、天才は自分で引っこ抜こうとしたが、激痛で自分じゃ
抜けなく、俺がそーっと引っ張る人に任命され引っ張ったが、「うあー」とか「あいててて」
とか言って一行に抜けない。
パニクッテ泣き出す天才の姿は今でも目に焼きついている、壮絶な状況で、皆で「ガンバレーガンバレー」ってマジになって応援していたっけ。
そうこうしていると、「導火線でしょ?」と言って火を付けた馬鹿なそいつは
天才の痛がる様子なんか関係無いのか、思いっきり引っ張ったね!
すると、天才の肛門が飛び出て、像の鼻のように長くて赤いのが飛び出し、
泣き叫びもだえる天才を見た俺達は、逃げた!
走っても走っても天才の「イタイよ〜〜〜」と叫び声が聞こえてきたっけ。
それから天才は入院するハメになり、親に叱られ、坊主頭にされた。
それから1週間川に姿を出す事は無かった。
成人式の日、久しぶりの再会を祝い皆で酒を飲みに行き、天才に謝った。
天才と俺達はあんな目に遭ったにも関わらず、タンポン事件を楽しそうに話した。
天才は最後にこう言った「タンポンを肛門に挿した時は、肛門の中には潤滑になる水分
が有ったのですんなりだったが、その水分が脱脂綿に全て吸い取られ、もう潤滑剤はその時点で皆無さ!
なので痔にへばり付き、痔が飛び出したんだな」と、、、、、、、さすが天才!!
ずーっと友達でいようね!
- 226 :名無し物書き@推敲中? :05/03/13 21:58:37
- 風が窓の外から聞こえてくる。私はシャープペンをただ動かしていた。前の席にいる男の子が何か発言しているが、それは落ち着いた一つのメロディーとして私の脳に入る。だらだらとしていた私は時計に追い越されていた。帰る時間だ。
暗い階段を丁寧に一つ一つ踏み、下ってゆく。いきなり出口。そこで私は鳥みたいに、自由になる。飛び立とうと体がうずいている。それを、風がじっと見詰めている。
- 227 :名無し物書き@推敲中? :2005/04/23(土) 16:17:51
- age
- 228 :名無し物書き@推敲中? :2005/04/23(土) 17:05:03
- 柿くへば鐘がなるなり法隆
古池やかはず飛びこむ水の
芋の露連山影を正しう
- 229 :名無し物書き@推敲中? :2005/04/29(金) 03:58:13
-
もう あれから随分と時間が経ってしまった
今では何かのきっかけが無ければ、彼の事を思いだす事も無い
たとえば煙草の灰を皿に落とす瞬間や、風が葉を舞い上げる瞬間
ふと 彼の面影が胸をよぎる
思いでの中で、彼はいつも笑っていた
何故だろう、僕は彼の笑顔を一度も見たことが無かったのに…
僕と彼は同じ高校に通っていた
- 230 :名無し物書き@推敲中? :2005/04/29(金) 04:03:44
- 眠い…続きは止めた
- 231 :名無し物書き@推敲中? :2005/04/29(金) 16:20:23
- ttp://www.geocities.jp/milton_group/
昔こんなの書いたけど
- 232 :名無し物書き@推敲中? :2005/04/30(土) 21:27:13
- 「心配したんだよ」という言葉
池に石を投げて輪が広がっていく
衝動は渦巻き
わたしの体はそれを隠す役割だけをもつ
取り囲む酸素は乾いている
貴方は私の瞳を射る 一瞬で焦げた
白い長机 白い壁 白い天井 白い床
目の前にいる人間 向かい合う自分
白いドアは二つもあるのに わたしは茶色いいすにすわったままだね
- 233 :名無し物書き@推敲中? :2005/06/20(月) 13:56:31
- 仕事を終え、いつものように電車に乗り込むと
同じ車両におばあさんがぽつん、と座っていた
僕は何気なく、おばあさんと向かいの座席に腰を下ろした
景色が流れ出し、今日一日を無事終えた事を
実感した僕は、安堵からかそのままウトウトと眠りに落ちていった
・
・
「客さん、お客さん!もう終点ですよ」
僕は車掌の声で目を覚ました
いけない、寝過ごした
慌てて降車した僕は、ガラス窓に映った
自分の姿を見て、愕然とした
- 234 :名無し物書き@推敲中? :2005/06/24(金) 23:33:26
- 額に「中」だって。
やってくれるぜ、あのババァ!
- 235 :名無し物書き@推敲中? :2005/07/14(木) 23:24:33
- ババアはやっぱりババアだった
- 236 :名無し物書き@推敲中? :2005/08/07(日) 20:42:18
- 中学の時、英語の辞書忘れたから隣の女子のを共同で使わせてもらった。
家も近所だし気さくで話しやすいやつだったもんで、
彼女が見てない隙に、ふざけてその辞書の「vagina」の項を○で囲んでやった。
…あれから10年以上が経ち、そんな事ずっと忘れてた。
盆休みで実家に帰省して仕事の整理をしてた時の事。
英語の辞書が必要になって、中学時代のを探し出して使った。
そしたら憶えの無い落書きをみつけた。
「penis」が○で囲んであって余白に「お返しだバーカ昼休みに図書室で待つ」と書いてある。
それで思い出した。
あの時あたりからだったか、彼女は昼休みになると真っ先に教室から出て行くようになった。
俺は「何委員だか知らないけど忙しいんだなぁ」なんて思ってた。
中学最後の昼休みも、彼女は教室にいなかったっけ…。
で、嫁にそれ見せたら顔真っ赤にして「今頃みつけるな!」だって。
- 237 :名無し物書き@推敲中? :2005/08/07(日) 20:59:24
- >>236
もう少し溜めてからオチの方が良いかも。
面白い文章の、マッチョを彷彿させる。
ちとスレ違いだがほのぼのした。
- 238 :名無し物書き@推敲中? :2005/08/12(金) 02:36:07
- >>236
昔っからあるコピペじゃんか!
- 239 :名無し物書き@推敲中? :2005/10/05(水) 16:21:54
- 情けなく彼女にすがっていた理性が、彼女の触れるか触れないかのキスで、ついに折れてしまった。俺は胸の軋みを感じながらも、彼女にやや深めのキスをし返した。
ため息を幾度となく我慢しながら、前に向き直った。雨が、フロントガラスにはじかれて、何度も流れ落ちていく。右の拳を、ゆっくりとハンドルに押し付ける。左の腕には、彼女の頬が押し付けられている。
またため息を我慢しようとして、ふと不意に目が合った時に、彼女は口を開いた。
「――あのコと、何かあったの?」
……別に、何も、と答えるしかなかった。実際俺は、『彼女』と上手く行っている。
今、目前――キスで目を閉じているので見えないが――にいる彼女は、俺の元カノであって、俺の"彼女"ではない。彼女は、俺と『あのコ』との共通の友達で、俺と『あのコ』の間を応援してくれている、明るくて素直な子だ。
そんな彼女に、俺はさっき、確かにキスされた。そして俺も、彼女に仕返しでキスをした。そして、今しているキスは、どちらから仕掛けたのか分からない。きっと彼女も分かってないはずだ。
まだお前が好きだ、と、心底叫びたかった。だけども俺には、『彼女』を捨てることなんて、到底できなかった。ただ俺は、ごめん、と呟くだけだった。謝らないで、という彼女の言葉に、俺は少しだけ頷いて、キスでまぎらわした。
――キスだけ、何も続きをしないまま、俺は彼女を家へ送った。別れ際がいつもよりあっさりしていたのは、彼女が吹っ切れたのか、無理をしていたのか、俺の頭は、判断しようとしなかった。
もう一度、会わなくては。会って、何かをはっきり言わなくては。
---
残念ながらノンフィクションorz
もやもや系です。
- 240 :名無し物書き@推敲中? :2005/11/13(日) 20:10:57
- ほしゅ
- 241 :イヴのかざりげ-1/2 :2005/12/25(日) 23:53:51
- 真紀が出て行ってから一週間経った。
今日は十二月二十四日。なんてこった。二人ではじめて迎えるイヴなのに、、
八畳の部屋には、パソコン・オーディオ・机・ベット・散らかった雑誌、化粧品、
空いたペットボトル、夏休みが終わったことを信じたくない僕・彼女のコロン。
真紀とは、バイト先の古本屋で知り合い、居酒屋で仲良くなり、実家から僕の
アパートに歯ブラシを置いたのは八月の終わり。
徐々に増えてゆく彼女の私物で、結構すっきりしていた部屋がわらわら 色が
付いて、それは鬱陶しい反面、何やら愉しい雑然さで僕の胸を埋めていった。
折り畳みのテーブルには、一週間前に買ったシャンパンと三日前に戻ってくる
と信じて予約したケーキを並べ、駅前でついふらふら買ってしまったパーティ
バーレルの腿肉を齧りながら、彼女からの留守番電話をまた聞きなおす。
−あっ雄二、私の荷物纏めて実家の方へ送って。着払いでいいから。じゃぁ−
何があった訳じゃない。ただ彼女に好きな奴が出来ただけ。今夜はそいつと…
畜生、本数多すぎだよバーレル、おまけの絵皿なんていらねえよカーネル。
気がつくと午前二時、いつの間にか寝てしまった。体を起こせば空のベッドが
目に入った。 日付も変わり、アンハッピークリスマス!残り少ないシャンパン
注いだグラスを窓辺に掲げ飲み干す。はいお仕舞いお仕舞い、片付け開始。
ヤケクソで鳴らしたクラッカーの紙テープが床にだらしなくのびきって居た。
顔をしかめると台所から持ってきた炭カル袋に、分別しながら手際よくゴミを
放り込む。すっかり掃除モードだ。ついでに真紀も真紀の物も片付けちまえ!
押入れから出したダンボールを組み立てて、化粧品だの服だのやや乱暴に
詰め込んでこれでもかとガムテープを貼り、送り状を書いて荷造り完了!
- 242 :イヴのかざりげ-2/2 :2005/12/25(日) 23:57:48
- 簡単だね。大き目のダンボール一個で、四ヶ月分の彼女……。
…ぱんっ!両膝を叩くと、掃除機を取り出す。ねだられて買ったものの ついに
一度も彼女は使わなかったパープルマシン。八畳一間のアパートに不釣合い
な真空20万Gのパワーで、思い出も僕の散らかった気持ちも吸い込んでやる。
軽快な音をたて、たちまちキレイになってゆく部屋。 ガシャン 後ろで何かが
落ちた音がした。掃除機のホースをひっかけてしまったようだ。彼女の万華鏡。
掃除機をかけたばかりの床に、ビーズやセロハン片などが散らばっている。
何でこんな物を彼女が持ち込んだのか分からないが、気付いたらアルミラック
に飾ってあった。幸いなことに、蓋が外れただけで中の鏡や筒は壊れていなか
った。取敢えず中身を詰め蓋をしてラックに戻すと、ノズルを替えベッドカバー
を捲った。十日前に取り替えたシーツは洗わないつもりだ。まだ、もう少しの間。
スイッチを入れようとして手を止めた。一本の毛。髪でも脛毛でもない、自分の
とは明らかに違う形状の「陰毛」。 真紀の落し物。
押し遣った気持ちが溢れてくる。ふう。いとおしさにそっと口にふくんでみる。
舌先でその控えめなちぢれ具合を愉しんだあと、灯りに透かしてみた。
山の神−狼−から、褒美にその睫を貰った旅人が、町ゆく人々を透かし見ると
立派な武士が犬だったり、お坊さんは狸、美人が狐だったり…昔話が有ったな。
僕は何にみえるのだろう。立て掛けてある姿見の前で自分を透かし見てみる。
そこには、草臥れ果てたトナカイのような、それでも二十歳の青臭い僕が居た。
今度は万華鏡を入れてみた。…ベタだなぁ俺。苦笑しながらくるくる回してみると
陰毛は太目の放射線を描き、ビーズ達を邪魔し、ちょっと可愛気がなくなった。
すっかり朝になっていた。窓を開け伸びをすると空腹を覚えた。蕎麦でも喰おう。
狐や狸に会えるかな。 コートを羽織るとポケットに万華鏡を忍ばせて街に出た。
- 243 :イヴのかざりげ :2005/12/26(月) 00:30:12
- 訂正します
>>242 1行目 ×四ヶ月分の彼女……。 ○三ヶ月分の彼女……。
>242 6行目 ×落ちた音がした。掃除機のホースをひっかけてしまったようだ。彼女の万華鏡。
. ○落ちた。どうやら 掃除機のホースをひっかけてしまったようだ。彼女の万華鏡。
>242 27行目 ×今度は万華鏡を入れてみた。 ○今度は万華鏡に入れてみた。
- 244 :イヴのかざりげ :2005/12/26(月) 07:06:12
- 訂正/追加大杉のため 訂正取り纏め 見苦しくてスマソ。やっぱ下書きしないとダメか〜
>>241 3行目 ×結構すっきりしていた部屋がわらわら 色が
. ○結構すっきりしていた部屋に わらわら色が
>>242 1行目 ×四ヶ月分の彼女……。 ○三ヶ月分の彼女……。
>242 6行目 ×落ちた音がした。掃除機のホースをひっかけてしまったようだ。彼女の万華鏡。
. ..○落ちた。どうやら 掃除機のホースをひっかけてしまったようだ。彼女の万華鏡。
>242 27行目 .○今度は万華鏡に入れてみた。…ベタだなぁ俺。苦笑しながらくるくる回してみると
| .. 陰毛は太く放射を描いて ビーズ達を邪魔し、ちょっとだけ可愛気がなくなった。
.. 29行目 朝はもう動き始めている。窓を開け伸びをすると空腹を覚えた。蕎麦でも喰おう。
×今度は万華鏡を入れてみた。…ベタだなぁ俺。苦笑しながらくるくる回してみると
.. 陰毛は太目の放射線を描き、ビーズ達を邪魔し、ちょっと可愛気がなくなった。
すっかり朝になっていた。窓を開け伸びをすると空腹を覚えた。蕎麦でも喰おう。
- 245 :イヴのかざりげ :2005/12/26(月) 15:36:43
- >>244 今度は指定行の誤りorz もぅ ぐだぐだ
以下の通り 訂正
>>242 22行目 .○今度は万華鏡に入れてみた。…ベタだなぁ俺。苦笑しながらくるくる回してみると
| .. 陰毛は太く放射を描いて ビーズ達を邪魔し、ちょっとだけ可愛気がなくなった。
.. 24行目 朝はもう動き始めている。窓を開け伸びをすると空腹を覚えた。蕎麦でも喰おう。
- 246 : 垣根のなか *1/2 :2005/12/28(水) 10:42:12
- さわざわざわさわ
新緑の季節。夏に向かって白む夜明け。湿った空気が押し寄せる静寂の中。
さわざわざわさわ…… あまねのように密やかに、姦しく充満する「をと」。
思い出の庭に立つ 子供の頃の私。 誘われるように布団を抜け出し、寝惚け眼で雨音を
辿れば生垣のあたり、 朝露に光る若葉のうえに青虫二匹。
爪楊枝の、倍の太さと半分程度の丈で、脇目も振らず柔らかな緑を平らげている。
葉はくすぐられたように震え妙にたわんでいるので、ひょいと裏返せばびっしりと、青虫が
へばりついて黙々と緑を貪っている。ぎゃっと思わず飛びすさり、よくよく生垣をみれば
ほぼ全域、葉の両面に青虫が まさに鈴生りで蠢いている。一体、何匹いるのだろう。
さわざわしゃかしゃか……「咀嚼の をと」が、部外者の私を押し潰すかのように包み込む。
住宅地はまだ眠りの中。幼い私は耐え切れず部屋に戻り布団に潜り込むと耳を塞いだ。
その当時、私が暮らした家の周辺の家並みは、横一線に同じ生垣で仕切られていた。
正式名称は知らぬが、親は「まさき」と呼んでいたので ここでは「まさき」としておこう。
常緑樹で大匙ほどの大きさの葉は、秋には薄茶の鈴の様な実を控えめにつけ 葉は段々
厚みを増して色は渋く沈んでゆき、枝葉から覗く生意気に尖った若芽を見守り春を待つ。
やがて生垣は古葉を押し出すように若葉が吹き出て、青い空気を撒き散らす季節を迎え
る。すると回覧板が回り、家並みの始まりから順番に生垣の一斉消毒が始まるのだ。
生垣は白く粉噴くが、梅雨のはしり雨に洗われ次第にもとの翠を取り戻す。
母が目覚めるのを待ち構え、やや興奮気味に「鈴生りの青虫」の件を報告すると
「今年は雨が多かったから、薬が直ぐに流れてしまったのかしらねえ。」
こともなげに片付けられたのが不満で、洗濯物や干したお布団につくのは嫌だと口を尖ら
せ言い募れば、それでは明日は休みだから一緒に退治しましょうと母は話を落着させる。
「退治」という言葉から悪者をやっつける連想をした小学2年生は明日が待ち遠しかった。
- 247 : 垣根のなか * 2/2 :2005/12/28(水) 10:50:10
- 首にタオルを巻き帽子を被りゴム手袋をはめ、圧倒的な数の敵に対抗すべく完全防備で
青虫退治に臨んだ当日、母は苺の入っていたプラスティック容器二つに水を張り、灯油
を数滴たらした。割り箸で青虫を摘んだら容器に落としなさいと指示を出し、どちらが多く
捕れるか競争と付け加えるのも忘れない。どうやら母は今迄一人で虫退治してきたのだ。
手馴れたリズムで青虫を苺パックに落とし込んでゆく。いちいち捕らえた青虫を観察して
落とす私は、なかなか進まない。傍らの母の容器は、順調に虫で一杯になっていった。
勝負になどなる訳なく、母は私の容器迄一杯にした。私は途中で飽きてしまい、差当たり
見える範囲の青虫を退治した母は勝利宣言をして、夕食の支度に家へ入っていった。
虫を落とした苺パックは庭の片隅に置かれたまま、いつしか存在自体忘れていた或る日。
庭の隅になにやら点々と広がっていた。最初は何か分からなかったので近寄ってみると
ぱんぱんに膨んだ溺死体の青虫が、ぞろぞろと恨めしげに苺パックから這い出ている。
- 248 :名無し物書き@推敲中? :2005/12/28(水) 10:52:10
- 垣根のなか * 2+a/2長文エラーノタメ
と、思ったが昨夜の大雨で溢れ出た現場だった。パックにはまだ大方の死骸が浮かんで
いる。嫌なものを見たと新聞紙を被せ、仕事から帰った母に伝えると又、事も無げに燐寸
と割り箸を持ち庭に出た。溢れ出た虫をひょいひょい摘んでパックに戻し水を抜き、少し
灯油を足した。庭の中央に寄せ新聞紙に火を点けてパックごと火葬にする。母は無言だ。
昨夜、父に殴られた左目の下をちろちろ火が照らす。痛いよね 何で痛いことするんだろ。
母は目を瞑り手を合わせる。私も真似をする。父はすぐ母を殴る。垣根の虫を潰す様に。
五分の魂だからね。−笑顔でそう言って後始末をすると夕飯の支度に家に入っていった。
母はどんな気持ちで虫を摘んで苺パックに落とし込んでいたのだろう。父と母との垣根。
生垣の一年は同じようだ。虫の多い年は殆ど食いちぎられてしまうが、また若葉がでて
元に戻る。私も相変わらず青虫退治をしている。腕も上がり、学年も4年生に上がった。
庭の生垣に目をやると、葉の上で蛾が交尾している。あの青虫の変体だ。いつもは気に
留めないがじっくり見てみる。繋がった二匹の蛾は神事でも行う様に只管、交わっている。
よく見れば垣根のそこやここ蛾が交尾している。淫靡で厳かな空気がまた私を追い出す。
- 249 :名無し物書き@推敲中? :2006/01/07(土) 22:28:33
- >>104-106さんまだいますか?
すごく気に入ったんで漫画化したいです
商業用でもなんでもなく素人が自分のHPで公開する程度です。
金等は一切絡みません。
いれば許可くださいませんか?
もしよければ原作のとこに載せる名前も
- 250 :名無し物書き@推敲中? :2006/01/09(月) 13:04:05
- こんな1スレに晒したしがない文なんて
コピペと同じだ
勝手に使ってもいいと思うよ
- 251 :名無し物書き@推敲中? :2006/01/10(火) 00:44:14
- 僕はいつも一人だ
特技があるわけでもない普通の人間だ
普通じゃないとすれば中学二年にして身長が180を越えた身体と
正常なのに進級に二度も落第している頭だけだ
彼が来るまで僕には知能がなかった、無能だった
僕には週にやらなければならない事が二つあった
一つは屋根の修理の手伝い、一つは学習遅延児童のための読書教室通い
彼は読書教室の読書コーチだった
彼はある日、家の隣の空き家に越してきた
彼は勇敢でなんでも知っていたが、身体障害者だった
彼は僕に本を渡した、僕は読めなかった
彼は呆れていた
彼は言った。文字は絵だと、想像し作り出すのは人間の脳だ
彼は僕に知恵を与え、僕は彼を手伝った
彼は誇り高い人間だった
彼は言った
「死を恐れる騎士はいない」「だから生を喜ばない騎士はいない」
僕は彼と出会い騎士になった。誇り高い騎士に
彼は犯罪を見過ごさなかった、時には彼が命を賭して排除した
僕らは誰にも負けなかった
ある日、彼は何の記念日でもないのに僕に何も書かれていない本をくれた
彼は内容を「目を瞑って想像しろ」と言った
次の日、彼は死んでいた
自分の死期を感じていたらしい
僕は泣いた。泣いた。叫んだ。泣いた。
そして泣き飽きた。僕の中で何かが変わった
僕は物事を深く考えるようになった
僕は本を創造する事にした
手始めにこう書いた
ライトノベルを住人みんなで作ってみませんか。
- 252 :名無し物書き@推敲中? :2006/01/10(火) 01:02:12
- >>249
>>250に同意
でも>>249の書きこみを知らない人に「パクリ?」とか思われないように
引用元としてこのスレのことは明記しておいた方が良いかもね
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