スペクトラルシリーズのエロ小説2
- 1 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 19:18:56 ID:RnvEI/OR
- IDEA FACTORY製作、スペクトラルシリーズでSSを書くスレです。
ソウルズ、フォース、ブレイド、タワー、何でもOK。
同社製作のシリーズ外の作品については応相談。
@前スレ
スペクトラルシリーズのエロ小説
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1066514726/
@これまでに投下されたSSの保管庫
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/
- 2 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 19:23:01 ID:RnvEI/OR
- 自分で2get
- 3 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 19:43:53 ID:4m5UBCUp
- 他人の俺が3獲得
- 4 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 19:46:46 ID:4m5UBCUp
- 即4にスーパーひとし君人形。
- 5 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 20:47:11 ID:4m5UBCUp
- 即死が笑い事に感じられなくなってきた。
- 6 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 21:06:38 ID:axaHPhLP
- 書き込みに関してのルール
ルール01
話を投下するのは別として、特定のカップリングやキャラを過剰に強調してはいけない。
度が過ぎる場合は荒らしと認定されるので気をつけること。
ルール02
嵐、煽り、気に食わないコテは徹底放置。自然現象として脳内あぼーんしましょう。
ルール03
気に食わないレスを、気に食わないコテハンまたは気に食わない人間のものと根拠無く認定するなかれ。
- 7 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 21:07:12 ID:axaHPhLP
- これでよろしいですよね?
- 8 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 21:08:17 ID:axaHPhLP
- 後は30超えればひとまず大丈夫
- 9 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 21:12:38 ID:SKxKVbHN
- 厨臭いスレに颯爽と現れたグリーザ様が9get!
ひれ伏せ愚民共! 聖剣ラングート!!
ラ>>1ラ・ドル お互い不幸だな
ヒロ>>2 その内脱衣麻雀の犠牲になりそうだな。でもオマエの裸は悲惨だからなー
>>3キフォン 私のパンツ盗んだのお前だろ。ミューファがキモがってたぞ
>>4フォン タワー1の番外漫画、なかったことにされてるぞ
>>5リーア様 中性的って事はフタナリなんですよねハァハァコリーア様マンセー
シャ>>6ン 高齢出産がんばれよ
ティ>>7 電波なヒロインて今どき流行んねーんだよww
シン>>8 ていうかさー、オマエのキャラデザドラクエ7の主人公並みにダサくね?
ジャ>>10 親父に捨てられたからって未成年略取に走るな、このマザコン野郎ッッッ!
>>987 厄3マダー(AA略
- 10 :名無しさん@ピンキー :04/10/16 22:56:51 ID:ma1yBwLP
- このスレもここまできたのか〜感動
- 11 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 01:47:49 ID:k5/Y1RGC
- age
- 12 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 02:33:25 ID:dmFoBaNH
- 始まった矢先に荒し・・・不安だ・・・
- 13 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 11:51:14 ID:IMnioJ+/
- 荒らし?
- 14 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 12:48:37 ID:Cw/kBAxB
- 特に書き込むネタもないがつぶれんように書き込む。
- 15 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 13:47:35 ID:KYja2L48
- \ Λ《Λ ズザーーーーーッ /______
,ー./ハ,\ ( / ⌒ヽ / ,、|,、
〈:://二§\ ノノ ノ (´´;;/ (f⌒i
/ヽ ヽ ヽ\ (ノ /ノ ≡≡≡ / U .j.|
|:: |::.. | | \ ノ ノノ ≡≡≡≡/ | サア… イコウカ…
. |:: |:::. | | \(ノノ (´/ .| | UJ
|: 〉:: | / | \∧∧∧∧/ | |/
. |:: |:: l | < 首 > _|, '|
. |:: |____∧_,| < 予 吊 > | | _ __-__-__-__ _
(((〈::: _ / /) < り > _| /_/ ━ ━ ━ ━
──────────< 感 の >───────────
|| ⊂⊃ < > ∧||∧
|| ∧ ∧ < !!!! >( ⌒/
|| ( ⌒ ヽ /∨∨∨∨\ ∪ / / ヽ
∧||∧ ∪ ノ / || \ / ノ
( ⌒ ヽ 彡 V / ノ⌒||^ヽ \ ∪∪ ∧ ∧,〜
∪ ノ フワーリ/ 彡/‖ ̄ ヽ \ ( (⌒ ̄ `ヽ
∪∪ / | |`====′ \ \ \ `
/ | |__| \ /∠_,ノ _
- 16 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 14:41:26 ID:Cw/kBAxB
- 結構バリエーションがあるな…あってもうれしくないけど
- 17 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 15:14:31 ID:sGRjIlJK
- 結局コリーアって女?それとも男?
- 18 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 19:52:45 ID:rA7J5jl8
- フタ厨
- 19 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 20:23:09 ID:wtczPMGr
- 強制進化の果てに神になったからその可能性大。
- 20 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 20:35:32 ID:VzGvHTFC
- ホモ
- 21 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 20:48:38 ID:5jPX1Ewb
- またかよ
- 22 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 20:50:02 ID:k5/Y1RGC
- イプシロン、今はジジィだが昔は女だったらショック死
- 23 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 23:02:04 ID:pz4/c73z
- ワロタ
- 24 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 23:48:00 ID:iENyaC6S
- 取り敢えず30までは目を瞑ろう
- 25 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 23:50:18 ID:sGRjIlJK
- あと5つ
- 26 :名無しさん@ピンキー :04/10/17 23:52:17 ID:sGRjIlJK
- 瞑る間に消えてそう。
- 27 :名無しさん@ピンキー :04/10/18 00:11:48 ID:VFlZdoTS
- 銀髪っちゃん来てるのかな?
- 28 :名無しさん@ピンキー :04/10/18 00:51:12 ID:fEud6BNp
- さあ?
- 29 :名無しさん@ピンキー :04/10/18 09:18:36 ID:weFnFRXa
- あと少し…
- 30 :名無しさん@ピンキー :04/10/18 21:16:11 ID:9RTW8L7N
- 30
- 31 :名無しさん@ピンキー :04/10/18 22:23:18 ID:BDMkSwF3
- これで即死は・・・
- 32 :名無しさん@ピンキー :04/10/18 22:38:21 ID:UIoHcI+c
- まーだ死んでなかったの?
- 33 :名無しさん@ピンキー :04/10/20 13:53:09 ID:XdvmSjOd
- 一つネタ浮かんだので投稿します。
- 34 :名無しさん@ピンキー :04/10/20 13:57:36 ID:XdvmSjOd
- この日記をつけ始めてから2年の歳月が経った。
それは僕が今は亡きメイマイ国の王グラン様の意志を継ぐため
この国に来てからの年月でもある。最初はただの一島国に過ぎなかった
この国も、今ではノートリオン、イズルヒ、トラテペスの3ヶ国を支配し
勢力を拡大しつつある。国が強固になるのはいい。
だが僕は、勢力拡大に伴うティナ達の行動に耐えられないモノを感じてきた。
あの狂気にも似た行動に。
「おーい、フォルト居るかい?」
フォルトが日記を書き終えた頃、自室のドアを開けアニータが入ってきた。
「やあ、アニータ。何のようだい?」
フォルトは日記をしまいながらわかりっきった答えを聞く。
「何って、決まってるじゃないか。今日はアタシの番なんだ。
タップリ可愛がってあげるから早く準備しなよ。」
いつの頃からか、フォルトはメイマイ騎士団の少女達と毎晩の関係を持つようになっていた。
行為を繰り返すにつれて彼女達は、フォルトにサディスト的な行動をするようになってきた。
それは日に日にエスカレートしていったがフォルトにすれば耐えられぬモノでは無かった。
少女達のあの忌まわしき行為に比べれば。
- 35 :名無しさん@ピンキー :04/10/20 13:59:49 ID:XdvmSjOd
- 「これより、プリエスタ攻略の作戦会議を行います。」
ティナの凛とした声により会議が行われた。
出席者はティナ、ラト、リム、キラット、アニータのメイマイ騎士団の面々に
フォルトを加えた各部隊の指揮官達である。
円卓のテーブルで行われるごく普通の会議。ただテーブルの下で女性がティナの秘所を舐めている以外は。
「やめろ!ティナ。」
「あら、妬いてるの?それならアナタが代わりに奉仕する?私はそれでも良いけど。」
フォルトの怒りの抗議を笑って返すティナ。「舐めるんなら私のを」と野次を飛ばす周り。
これこそがフォルトが耐えられない原因である。
「違う!僕が言いたいのは、そんな事させるなって事だ。彼女が可哀相じゃないか!」
「そんな事は無いわ。だってこれは彼女が望んでいる事だもの。ねぇ、サイトゥス?」
「はい。」
そう答えるとサイトゥスは再びティナの秘所を舐めだした。その姿にはかつての批評家であった面影すら無い。
かつてサイトゥスはノートリオンの君主の君主であったがメイマイに敗北し、
部下のコジョンとマイミンはリムとキラットに、そしてサイトゥスはティナに強制進化された。
- 36 :名無しさん@ピンキー :04/10/20 14:01:55 ID:XdvmSjOd
- 強制進化。相手と交わる事により魂を重ね、自らを強化する邪法。
魂を重ねる瞬間にくる快楽からか、それとも交わる時に騎士団に受けた愛撫の凄さからか、
彼女達は騎士団の虜となった。フォルトはそれが許せなかった。
そうなった事を受け入れて、調教する彼女たちが。
しかしこの場ではサイトゥスがはいと言っている以上引き下がるしか無かった。
くやしさと無力さに染まるフォルトの顔を嬉しそうに見ながらティナが会議を再開する。
「まずは現状の把握。リム、お願いできる?」
「はい。プリエスタは女王アゼレアを中心としたエルフとダークエルフの国家で兵力は600兵程度です。
また、こちらの進軍ですので戦場はプリエスタ城周辺の森林となります。
そして、自軍の進軍に割ける戦力はアニータ様のデビル800兵、キラット様の魔法生物400兵、
私と姉さんの戦士900兵にティナ様の親衛隊600兵、そしてフォルトさんのナイト120兵です。」
リムの淡々とした声でメイマイとエルフ軍の圧倒的な戦力差が告げられる。
そんな中、フォルトは一人考えた。この戦、メイマイは間違いなく勝つ。
そうなれば、エルフの女王アゼレアやダークエルフのリーガルリリーは間違いなく強制進化されるだろう。
最悪の場合、幼女のスタリナでさえその毒牙にかかるかもしれない。そんな事をさせてはいけない。
しかし、自分に与えられた兵士は極わずか。フォルトが思考を巡らすなか、プリエスタ進軍の日取が決まった。
最早迷う暇は無い。例え助けられたとしても、自分は酷い目にあうだろう。
けれども彼女達を止めるためフォルトは覚悟を決めた。
「先代メイマイ国王グランよ。僕に力を。彼女達の狂気を止める力を!」
皆が退出し誰も居なくなった会議室にフォルトの声が響き渡る。
賽は、投げられた。
- 37 :名無しさん@ピンキー :04/10/20 14:04:22 ID:XdvmSjOd
- どうも。初投稿です。
ヘタな文章の上、あまりエロく無くてスイマセン。
評価が好かったら続きを書きます。
- 38 :名無しさん@ピンキー :04/10/21 18:53:48 ID:vBoVcZpX
- やっぱりこの世界の神も男女の性を越えた存在なのか
となると、ウエイブも神たる存在になったら半分女性化するのであろうか
- 39 :名無しさん@ピンキー :04/10/21 22:19:31 ID:JB4AYHTt
- アンドロギュヌス化したウエイブの相手はアルなのかブレイクなのか
- 40 :名無しさん@ピンキー :04/10/22 01:56:42 ID:8gZGVKoK
- 本人の意思次第で自由にアレンジ可能なんじゃないか?
- 41 :名無しさん@ピンキー :04/10/22 20:28:25 ID:9JD44OYf
- それはそれでなあ・・・キモいし萎えそう。
- 42 :名無しさん@ピンキー :04/10/22 23:40:59 ID:tldhD6w9
- >6
自分の好きなカップルを公式だと言い張らない、
もあった方がよかった気がする。
>38
イプシロンやジャネスはどこ行った。
アースも。
双女神やプラーナ、ザラック、ルドーラ、ゴルベリアスも存在するし、
クイーンローズやヒュリナスも設定上は存在するぞ。
そいつらは?
- 43 :名無しさん@ピンキー :04/10/23 00:03:41 ID:TpUw3dpy
- >自分の好きなカップルを公式だと言い張らない、
今更言ってもしょうがないと。
なおヘブライの神々の使徒である天使は皆基本的に両性具有であるという。
- 44 :名無しさん@ピンキー :04/10/23 01:11:48 ID:mpuYe4/5
- 下らん妄想だがイプシロンってコーリアに搾り取られたからあんなじい様になっちまんたんのかな。
基本的に宗教の神様って性欲とは無縁だよな?
- 45 :名無しさん@ピンキー :04/10/23 01:27:18 ID:M2NFIfca
- 志村ー!
帝釈天!!帝釈天!!
- 46 :名無しさん@ピンキー :04/10/23 09:12:18 ID:iaC/pbum
- ほとんどの宗教だと性欲はタブーとされているから神様もそうなんじゃない?
- 47 :名無しさん@ピンキー :04/10/23 09:19:24 ID:lBuvwWwW
- 別に性欲をタブー視してる宗教は多くない気がするが
- 48 :名無しさん@ピンキー :04/10/23 09:19:57 ID:lBuvwWwW
- ってwWwWってなんだよ…
- 49 :名無しさん@ピンキー :04/10/23 18:16:41 ID:hlNXE4aL
- キリストやイスラムはそうじゃないの。
- 50 :名無しさん@ピンキー :04/10/23 18:56:43 ID:o31E2ij1
- まあ、コリーアもさんざか強制進化やりまくってネバーランドの覇権を奪い取ったわけだし。
大戦のさなかにぶっ殺されるまでは自分に仕える神官とか巫女とかを喰いまくってたしな。
- 51 :名無しさん@ピンキー :04/10/23 22:47:07 ID:ZIls6Lz4
- 強制進化ってセックスでしかできないのか?
考え方によってはずいぶん不便な気がするな〜。
- 52 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 01:02:58 ID:/kKg51/f
- 個人的にウェイブはムッコロして魂を直接吸収してるような気がする。
最後の輝きどうこう言ってるし。三欲ない気がするし
- 53 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/24 02:26:27 ID:YGL0SGRm
- ヘルハンプールの港町へ入ったアゼレア一行は取り敢えず朝食を取るため飲食店街を探した。
「私が子供の頃に来てた時と、だいぶ様子が変わってるなぁ」
数年前、この国でモンコン大会が開催されていた少女時代に、幾度もこの地を訪れたことのあるラトが寂れた町並みを見回しながら呟く。
かつて港には外国からの荷が溢れ、いたる所が活気に満ちた喧噪に包まれていたこの町に以前の面影はなく、薄汚れた建物の間には無気力そうな表情をした浮浪者がたむろしていた。
浮浪者達はアゼレア一行に好奇の目を向けるが、あからさまな海賊船から下りてきた彼女らを警戒してか襲ってくる様子は無かった。
「ルーチェさんのお友達とはどこで待ち合わせなのですか」
この町でルーチェを友人に引き合わせれば、すっかり親しくなった彼女ともお別れになる。
「町はずれの教会なんですが、あちらの到着は明日、明後日頃になりそうです」
ルーチェは頭の中でカレンダーを確認しながら答える。
「それじゃ、私たちもそれまで一緒に宿を取りましょう。こんな町にあなた一人置いてはいけそうにありません」
アゼレアは固辞するルーチェに乗りかかった船と納得させる。
「となると、まずは腹ごしらえだね」
ようやく船酔いを気にしなくてよくなったスタリナが歓声を上げた。
※
「あっちの通りに美味いヌードルスープ食べさせてくれる店があったんだけどな」
ラトの案内で向かいの通りに入った一行は、ならず者が3人掛かりで少年を蹴り回している現場に出くわした。
周囲には何人もの大人がいるのにも関わらず、誰も止めようとする者はいない。
「お止めなさいっ」
見かねたアゼレアが厳しい口調でならず者達を制止する。
「いっ、行こうぜ」
アゼレアの剣幕に恐れをなしたのか、3人は唾を吐きながらその場を離れて去っていった。
- 54 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/24 02:27:11 ID:YGL0SGRm
- 「大丈夫ですか」
アゼレアは少年を助け起こしながら衣服に付いた泥を払い落としてやる。
「このくらいへっちゃらさ。お姉ちゃん達、旅行者かい」
強がりを言った少年は澄んだ瞳をアゼレアに向けた。
「そうよ。食事をする所と宿を探しているところです」
「それならオイラがいい宿案内してあげるよ。食事は美味いし料金も格安だよ」
少年は何とか恩人の役に立とうと誠意のこもった表情で誘う。
「それじゃ、お言葉に甘えようかしら」
折角の申し出を断って少年を落胆させたくないアゼレアはニッコリ笑って頷いた。
「それじゃ荷物を持ってあげるよ。オイラ、リュウってんだ」
「アゼレアよ」
アゼレアは両手でドレスの裾を引き上げながらペコリとお辞儀した。
※
「リュウはなぜあんなひどい目に遭っていたのです」
アゼレアは先頭に立って歩くリュウに尋ねてみた。
「あいつらクズさ。オイラみたいな戦災孤児を集めてヤバい仕事させといて、その上前はねやがるんだ」
リュウは吐き捨てるように答える。
「オイラそんなのは嫌だって逆らったら・・・」
「何者なのです」
「町はずれのタワーを根城にしている盗賊の手下さ。通称シーフタワー。今まで何人か盗賊退治に出掛けていったけど、帰ってきた者は誰もいないって」
アゼレアは自分の眉間に縦皺が寄ってくるのを感じる。
「そう言う輩が悪いお手本を見せるから、年少者が真っ当に生きるのがバカらしく思うようになるのです」
アゼレアが腹の中で怒りを沸々と煮えたぎらせ始めたころ、ようやく目的の宿に到着した。
「アゼレア姉ちゃん、ここだよ。オイラ先にいい部屋取って荷物置いてきてやるから、食事でもしてなよ」
- 55 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/24 02:27:55 ID:YGL0SGRm
- リュウは『フラワー』と書かれた真新しい扉を開くと一人で宿の中に入っていった。
やや遅れて歩いていたルーチェ達を待って、アゼレアも宿の扉を開ける。
薄暗い店内には活気が無く、しけた雰囲気が漂っていた。
一階のフロアはカウンターとテーブルの置かれた食堂になっており、どこにも帳場らしい物は見当たらなかった。
アゼレアは自分の趣味とは相容れない雰囲気に一瞬躊躇したが、リュウの折角の好意を無にするのも気が引けたので、カウンターの内側でグラスを磨いていた皮肉っぽそうな顔をした金髪男に声を掛けた。
「朝食を、5人分お願い出来るかしら」
アゼレアは食事をしながらシーフタワーについて詳しく聞こうと、リュウの分も含めて朝食を注文をする。
人を小馬鹿にしたような表情を浮かべた男は手振りでアゼレア達にテーブルを薦める。
「またおやりになるのですか」
やがて運ばれてきたスープに口を付けながらルーチェが上目使いにアゼレアを見る。
「この町の退廃の元凶はそのタワーにあると見ました。リュウみたいな少年をこれ以上食い物にさせないためにも、放ってはおけないでしょう」
アゼレアは当然といった風に答える。
「それでは食事を終えたら、タワーの様子を探りにいってみませんか」
いつになく積極的な意見を具申するルーチェ。
「ひょっとして、キミも戦災孤児なわけ?」
自分だけ2人分の食事を準備させたラトが香ばしいトーストを頬張りながら意外そうに聞く。
「そう言う訳じゃないですけど・・・それにしてもリュウさん、遅いですねぇ」
ルーチェは曖昧に言葉を濁しながら、巧みに話題をすり替える。
「早く降りてこないと、あたしが全部食っちゃうぞ」
ラトが本当にリュウのために用意させた食事に手を付けかけた時、おもむろにカウンター内のマスターが口を開いた。
「アンタ達ぃ、あの青い髪のガキと知り合いなわけ?」
マスターの思っても見なかったオカマ言葉に唖然となる一行。
- 56 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/24 02:28:34 ID:YGL0SGRm
- しかし次にマスターの口から出た意外な言葉は一行を更に愕然とさせた。
「あのガキなら入り口から入ってきて、直ぐにその裏口から外に出てったわよ」
マスターの指先が示す通用口を見つめながら、アゼレア一行はフリーズしていた。
※
「どなたがお食事代払ってくれるのかしら?」
マスターの言葉に対し、再び無一文になったアゼレア達はうつむいて返事も出来ない。
自分の被保護者であるスタリナは勿論、出会った時には衣服さえ奪われていたルーチェにも持ち合わせがあるはずもなく、アゼレアは一縷の望みを持ってラトに目を向ける。
「ダメダメッ。あたしにお金があったら、そもそも食いつなぐために道場破りなんかしていないし、キミ達なんかにくっついていないって」
1人で2食分平らげてしまったラトは慌てて手と首を同時に振る。
「そうだっ、アゼレアさん。例の宝玉があるじゃない」
ラトはエルフの女王の証を思い出しアゼレアに詰め寄る。
「駄目です、これを食事代の払いなんかに使える訳がないでしょう」
アゼレアは豊かな胸の谷間に挟み込んで隠し持っていたエメラルドを両手で庇う。
「冗談だよ。肌身離さず持ってるとは、少しは進歩してたんだ。安心したよ」
面白くもないラトのジョークにアゼレアはキィキィ声で抗議する。
「アンタ達の下らない漫才に付き合ってる暇なんて無いのよ。さぁどなたが払ってくださるのかしら」
マスターは相変わらずオカマ言葉でアゼレア達を冷たく問い詰める。
「お金が無いのなら、体で払って貰おうかしら。まだ開店したばかりで丁度女の子の人手が足りなかったのよ」
降って湧いたような災難に一行はげんなりとする。
「早速今晩から働いて頂戴。私はギャリン・・・よろしくね」
みんながガックリとうなだれる中、一人前の仕事を任されることになったスタリナだけがはしゃいでいた。
※
その日の日没後、フラワーのカウンターの外で所在なげに1人佇むアゼレアは自己嫌悪に陥っていた。
- 57 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/24 02:29:17 ID:YGL0SGRm
- 接客をさせれば慣れないハイヒールに足を取られ客の頭に食事を落とし、皿洗いをさせれば高く積み上げられた新品の皿を粉々にするアゼレアにとうとうギャリンは悲鳴を上げた。
「お願いだから、あなたは何もしないで頂戴」
仕事を取り上げられたアゼレアとは対照的に、体にフィットした純白のワンピースに身を包んだラトとルーチェは客の間を颯爽と立ち回って次々とオーダーをこなしていく。
幼いスタリナさえカウンターの内側の厨房で、テキパキと皿洗いを済ませていく。
「こんな細くて高い踵の靴がいけないんだわ」
敢えて動きを悪くさせるような珍妙な靴をデザインした職人を真剣に呪うアゼレアであった。
新しいスタッフのお陰で客の入りも上々のギャリンは満足げな表情でカウンターに座った客をあしらっていた。
その様子を見ていたアゼレアはギャリンが一定の法則を持って客と喋っていることに気が付いた。
ギャリンは客に対して型どおり何処から来たのか尋ね、それに見合った話題を振るのであるが、フェリアス方面から来た客にのみワインなどをサービスしながら熱心に話し込むのであった。
「マスターはやけにフェリアスにご執心のようね」
カウンターの客が捌けるのを待って、アゼレアはギャリンに話し掛けてみた。
「あっ・・・あらやだっ。フェリアスは風光明媚な避暑地っていうじゃない。お金が貯まったら、あたしあそこに別荘でも建てようって思ってるのよ」
見事な慌てっぷりでギャリンが答えるのを見て、アゼレアは探りを入れてみる。
「けどフェリアスがエイクスと隣接してるのはご存じでしょう。いつドウムが攻め込んでくるか分かったものじゃないわ」
ドウムの名が出た瞬間、ギャリンの目が怪しく光るのをアゼレアは見逃さなかった。
「ドウムってそんなに怖いのかしら。そう言えばドウムの兵隊がフェリアスの森林地帯で目撃されたって話、聞いたことあるけど・・・」
話がいよいよ核心に迫ってきたとアゼレアが思った時、1人の客がカウンターにやって来て、話は途切れてしまった。
- 58 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/24 02:30:05 ID:YGL0SGRm
- その汚らしい客は抜群のスタイルを誇るアゼレアのミニスカワンピース姿をジロジロ眺め回して口を開いた。
「ねえちゃん、なんぼや?」
※
「ルーチェさん、歌でも歌ってみれば」
あわや乱闘になりかけた店内の雰囲気を盛り上げるためにラトが提案した。
「そっ、そうね」
ルーチェはカウンターに突っ伏してしゃくり上げているアゼレアのそばを離れると、店の装飾品である手琴を手に取り歌い始めた。
朗々と流れ始めた美しい歌声と旋律に店内の客は聞き惚れてしまい、喧噪は静まりかえる。
詩人ルーチェの歌声は売春婦と間違えられ、ささくれ立っていたアゼレアの心にも安らぎを与えていった。
しかしどんな真心のこもった歌声も、最初から聞く耳を持たない人種のハートには届かないというものであった。
「止めろ、止めろぉ。辛気くさい歌なんか止めちまえ」
いかにもならず者と言った風体の男5,6人が立ち上がり折角の歌声を台無しにしてしまった。
「何事なのよっ、私のお店で乱暴はよしてっ」
血相を変えたギャリンが慌てて男達を制止にかかる。
「うるせぇ、このオカマ野郎。引っ込んでろぃ」
大男の一喝に情けなくカウンター内に逃げ帰るギャリンに代わってアゼレアが進み出る。
「あなた達、いい加減にしなさい。みなルーチェさんの歌を楽しんでいるのです。気に入らないのならあなた達が外に出なさい」
「なんだぁ、この売女は?」
「外に出したら勿体ない、中に出してやるぜ」
挑発的な服装のアゼレアを見て下品にからかうならず者達。
「静かにしろ・・・」
男達の背後から呟きにも似た乾いた声が上がった瞬間、ならず者達は雷に打たれたようにしんと静まりかえった。
- 59 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/24 02:30:38 ID:YGL0SGRm
- ならず者達が左右に開くと、椅子に座ってグラスを傾けている黒ずくめの男が現れた。
くせの強い金髪は背中まで届き、細面な顔の作りは美男子と言って差し支えなく、男の美を追究するギャリンも思わずドキリとする。
しかし半分眠ったような空虚な双眸と皮肉っぽく歪められた薄い唇のせいで陰鬱な黒騎士のイメージを拭い去れない。
「ギャプ様・・・申し訳ありません」
手下にギャプと呼ばれた金髪の黒騎士は手振りで男共を下げさせる。
「折角の歌を・・・悪いな」
ギャプはグラスをテーブルに置くとゆっくりと立ち上がった。
ギャプの体から流れてくる冷たい妖気にアゼレアはめまいを起こしかける。
「ところでアンタ、スイート・ポイズン号から降りてきたそうだが・・・トリトフの奴は元気だったかい」
ギャプは全く表情を動かさずに喋るため、言葉の真意が見えない。
「トリトフのお友達でしたか。彼なら元気・・・」
言葉を最後まで終える前に胸に強烈な衝撃を受けたアゼレアは後方に吹っ飛んでいた。
息が出来なくなり、苦しさに喘ぎまくるアゼレア。
胸の谷間に挟んでおいた女王の宝玉が無ければ、アゼレアの体は抜く手も見せず繰り出されたギャプの必殺剣に貫かれて死んでいたところだった。
その事実に気付いたアゼレアは心の底から恐怖した。
アゼレアの刺殺に失敗したというのに、ギャプは憤りも悪びれもせずに、全く無表情のまま剣を鞘に収める。
「な・・・なにを・・・」
ようやく声を出せるようになったアゼレアは喘ぎながらしゃがれ声を絞り出す。
「トリトフの奴には借りがあってな。奴も奴の仲間も皆死んで貰うことにしている」
ギャプは改めてアゼレアに正対し、剣を左の腰に持ってくる。
「大事な仲間を殺されたトリトフの悲しむ顔が目に浮かぶよ・・・」
薄ら笑いすら浮かべてギャプがアゼレアに近付いてくる。
「アゼレアさんっ。このぉっ」
友人の危機に、ラトはステーキ用のナイフを拾ってギャプ目掛けて投げつけた。
- 60 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/24 02:31:10 ID:YGL0SGRm
- ギャプは側面から飛んできたナイフを抜き打ちざまに弾き返す。
視線も向けずに行われた目にも止まらぬ早業に、ラトは相手の並々ならぬ力量を知る。
剣を鞘に戻したギャプは冷笑を保ったまま前進を再開した。
「どうかしてるわ」
今度突かれたら、アゼレアにはギャプの切っ先を避ける自信は全く無かった。
震える足で後ずさるアゼレア。
その足がカウンターに遮られて止まる。
ギャプの目に狂気を帯びた光が宿り、唇の両端が大きく吊り上がる。
アゼレアが死を覚悟して目を瞑った時、ギャプは背後のドアが開かれるのを感じて動きを止めた。
ゆっくりと振り返ったギャプは店内に入ってくる3名の男女の姿を視野に捉えた。
マントを羽織った若者を中心に、左にクレリックの装束を着た少女、右に黒いベレー帽を被った年長の若者を配した一団はドアの前に立ち、店内の様子を眺め回すように首を巡らせた。
「三勇者だ・・・大魔王ジャネスを倒した三勇者だ・・・」
客の誰かが呟く声がした。
(つづく)
- 61 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 10:08:15 ID:uE3BPrcd
- 確か闘神は剣に宿った魔物とか人間の魂(=今までぬっ殺した香具師)
を強制進化に使ったと思う。
ハァハァ進化はルドーラとドリファンのやり方なだけで、別にメジャーな訳じゃない
コリーアは…どうだったかな
- 62 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 12:21:32 ID:ixPMRnO1
- つぎはヘタレ勇者の登場か
アゼレアにどんな説教かまされんのかね
- 63 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 19:20:08 ID:lV77j2BS
- >>34を書いた者です。
評判好かったらと言っておきながら>>40からのスレ見てネタ思いついたんで
投稿します。
- 64 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 19:20:47 ID:lV77j2BS
- プリエスタ城王の間の玉座。
エルフを束ねる者のみが座る事を許されるそのイスに一人の少女が座っている。
メイマイ国王女にして此度の戦争の勝利者であるティナだ。
「今の戦局は?」
ティナが玉座の横に立つリムに問いかける。
「はい。先程抵抗を続けていた最後のエルフ軍も降伏。アゼレア以下、主だった
武将は全て捕らえました。今は個別に拘束しております。」
「そう。武将の待遇については捕虜として最高のものを。」
ティナ達は捕らえた女性武将を強制進化するという狂気にも似た行為をする一方
内政や民衆への配慮は賢王そのものだった。
捕らえた武将の内、国民の支持の厚い者にはその国の治安をまかせた。
また侵略後も一般兵の民衆への暴力や略奪を禁じ、破る者を厳しく罰した。
その為、民衆の支持は厚く、彼女らの狂気をも隠す程だった。
「あと、アゼレア、リーガルリリー、スタリナの三人は今どうしてる?」
「はい。スタリナは現在、キラット様が御使用になっております。
アゼレアとリーガルリリーに就きましては、只今準備をさせております。」
「そう、気が利いてるわね。」
それからしばらくして、リーガルリリーが親衛隊の女性に連れられてきた。
その姿は、全裸で口に猿轡をされ、両腕と首を一つの枷でつながれていた。
「アゼレアの方は今しばらくお待ちください。」
リムの補足に構わないといった風にティナがリーガルリリーに近づく。
「こんな格好で連れて来られたって事は何をされるか解るわよね?」
ティナの問いにリーガルリリーはきつく睨付ける。
「そんな恐い顔しないで。いい物見せてあげるから。」
そう言うとティナはおもむろに下半身の鎧を脱ぎ出した。
そして呪文を唱えると陰核が大きくなっていった。
「どお?結構な大きさでしょ?これであなたを強制進化するの。」
ティナのその言葉にリーガルリリーの顔は青ざめた。
- 65 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 19:21:36 ID:lV77j2BS
- リーガルリリーには思い出したく無い過去があった。
それは数年前、魔族のルドーラに捕まりレイプされ強制進化された事だ。
その忌まわしき記憶は今でもリーガルリリーを苛んでいた。
それが今もう一度行われようとしている。
リーガルリリーは恐怖のあまり逃げ出そうとするが押さえつけられ身動きがとれない。
そして無情にもティナの疑似ペニスがリーガルリリーの秘所を貫いた。
リーガルリリーは悲鳴をあげティナのモノを引き抜こうと腰を動かすが
それがかえってティナを悦ばせる。
「ああっ、エルフは名器揃いって話は本当みたいんね。」
ティナはリーガルリリーの膣の感触を楽しみながら腰の動きを早めていく。
初めは悲鳴をあげていたリーガルリリーも次第に快楽を感じ始め自ら腰を振る
「あっ、そろそろ。」
その声と共にティナの体が大きく震え、大量の白濁液を流し込んだ。
その瞬間、リーガルリリーの体を凄まじい快楽が駆け絶頂し、魔力をティナに送る。
こうして強制進化は終わり、これで自分は解放されるとリーガルリリーは安堵の顔を浮かべた。
しかし
「それではもう一度。」
そう言ってティナは再び腰を振り始める。
絶頂ったばかりのリーガルリリーの体は腰を打ち付けられる度に痙攣を起こす。
第二ラウンドを開始したティナ達に、今まで黙って見ていたリムが近づく。
下半身にはティナと同じように疑似ペニスが生え、それは痛いほど怒張していた。
「ティナ様。私にも御慈悲を。」
「いいわ。後ろを使いなさい。」
そういうとティナはリーガルリリーのアナルを広げる。
リーガルリリーは逃げようとするがティナの手がそれを許さない。
リムのモノがアナルにあてがわれ、挿入しようとしたその時、
親衛隊の一人が駆け込んできた。
「大変です。フォルト様がアゼレアを連れて逃走しました。
現在、ラト様とアニータ様が捕獲に向っております。」
- 66 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 19:22:43 ID:lV77j2BS
- ティナにとってそれは予想外の出来事だった。
あのフォルトがそんな大それた事をするなんて。しかし考えている暇は無い。
「直に街道を封鎖。それから捕獲には親衛隊も出して。私もすぐに出るわ。」
「その必要は有りません。」
ティナの指示をリムが止める。
「フォルトさんの行動は予想しておりました。そしてその対策も万全です。
ですから、このままで何の問題もありません。」
そう言ってリムは、そのままリーガルリリーのアナルに疑似ペニスを挿入した。
フォルトとアゼレアは森を抜けプリエスタ城南の海岸まで来ていた。
「さあ、アゼレアさん。この小船に乗って南に向うと僕の部下が船で待機しています。
彼等と共にあなたの同盟国でるペトゥンに逃げてください。」
しかし、アゼレアは迷っていた。自分だけが逃げていいものだろうかと。
そんなアゼレアをフォルトは優しく諭す。
「スタリナさんやリーガルリリーさんの事は僕の力足らずですいません。
でも、いつか必ず助けます。だから辛いでしょうが今は逃げて下さい。」
その言葉にアゼレアは心を打たれた。
「解りました。けれども貴方、フォルトと言いましたね。
貴方も一緒に来なさい。私を逃がした事で貴方は反逆者です。
そのような立場ではとても二人を助けられません。ならば私と一緒に逃げ、
別の方法で彼女達を助けなさい。」
「しかし・・・。」
迷うフォルトの手をアゼレアが強引に掴み小船に乗せようとした、その時。
「見ーつけた。」
二人が驚いて後ろを振り返るととそこには、
猫が獲物を捕まえたような笑みを浮かべたラトが立っていた。
- 67 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 19:24:16 ID:lV77j2BS
- 「酷いよフォルト。私という者がありながら他の女と逃避行なんて。」
口調はおどけているが、ラトの体からは闘気が流れている。
「投降してフォルト。今ならきついお仕置きだけで許してあげるから。」
「そういう訳にはいきません。」
フォルトは急いでアゼレアの乗った小船を沖に出した。
「逃がさない。」
ラトが小船に向って気功弾を撃つがフォルトがそれを弾く。
「アゼレアさん。ここは僕が食い止めます。早く逃げて。」
「調教し足りなかったみたいね。フォルト。」
ラトの闘気が殺気に変わった。
ラトは拳法の達人でその実力は暗黒竜をも退けるほどの物だ。
加えて強制進化もしており、今のフォルトでは太刀打ちできない。
けれどもやるしかなかった。
「でりぁぁぁぁ!」
かけ声と共にラトが凄まじいスピードでフォルトに突っ込む。
あまりの速さに地面が砂浜というのを忘れてしまう程だ。
そして高速のラッシュがフォルトを襲う。
フォルトも竜剣カシュシリアスでそれを防ぐが、威力が凄まじくガードの上から
体力を削られる。
「これで終わりよ。」
ラトが止めを刺そうと腕を大振りにしたその時、フォルトが地面を蹴り上げた。
「くっ。」
砂がラトの目に入り一瞬だけ怯ませる。しかしフォルトにはそれで十分だった。
「天地破滅斬!」
竜剣から放たれる十字の衝撃がラトに直撃し辺りの砂塵を巻き上げる。
フォルトは勝利を確信した。しかし、
「甘いねフォルト。今殺さないようにと思って手を抜いたでしょ。」
悪夢だった。確かに手は抜いたがフォルトの最強の技である。
まともに食らえば大型の魔獣でさえ一撃で仕留められる。
なのにラトはキズ一つ負っていない。
呆然とするフォルトの腹にラトの拳が突き刺さり、フォルトは気絶した。
- 68 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 19:25:21 ID:lV77j2BS
- 「起きて下さい、フォルトさん。」
リムの声でフォルトが目を覚ますとそこはプリエスタ城の王の間だった。
目の前ではティナがまだリーガルリリーを犯していた。
フォルトが抗議しようとするが猿轡をされた上、両腕を後ろで拘束せれて動けなかった。
「じっとしていて下さいフォルトさん。まだ怪我が治っていないんですから。
まったく、姉さんは加減を知らないんだから。」
しかしフォルトは拘束を外そうと暴れる。
そんなフォルトをリムは押さえつけると耳元で囁く。
「いい事教えてあげます、フォルトさん。貴方に与えた部下。
実は全部私の部下なんです。この意味解りますよね。」
フォルトの頭の中に最悪の事態が浮かんだ。
そしてそれは現実の物となった。
アゼレアが一糸纏わぬ姿でアニータに連れて来られた。
「まったく。リム、アンタだけは敵にしたくないよ。」
「こういう事です。」
リムの笑顔は悪魔そのものだっだ。
- 69 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 19:26:14 ID:lV77j2BS
- 「さて、ラトには悪いけどアタシが捕まえたんだ。こいつはアタシが貰うよ。」
「何をするつもりですか。」
「ニブイ姫さんだねー。こうするのさ。」
そう言うとアニータは後ろからアゼレアの両胸をもみ出した。
「やっ、やめなさい。こんな汚らわしい行為。」
「そんな事言っても、ココをこんなにしてちゃ説得力無いよ。」
そう言ってアニータは片方の手をアゼレアの秘所を弄る。
そこは既に濡れていた。
「アンタ、初めては何時?」
その問いにアゼレアは赤面してしまう。
「フーン。まだなんだ。それなら優しくしないと。」
そう言うとアニータはアゼレアの頬に舌を這わせる。
「ひゃうっ。」
未知の感覚にアゼレアは声をあげる。
「まずは王女様が何処が好きか調べないと。」
アニータは耳、うなじ、鎖骨、と上から順に様々な場所に舌を這わせる。
「あっ。」
アニータの舌が腋を這うとアゼレアは声をあげた。
「ヘー、王女様は腋が好きなんだ。変わった趣味してるねぇ。」
「そんなっ、違っ、あっ。」
アゼレアは反論しようとするが、アニータに腋を攻められ黙ってしまう。
「それじゃ、次は一度イこうか。」
アニータの舌と両腕の動きが早くなる。
「あっ、駄目、ちょっ、あぁぁぁ。」
アゼレアの体が大きく震え絶頂を迎えた。
- 70 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 19:27:16 ID:lV77j2BS
- 「それじゃあ、本番といこう。」
アニータはぐったりしているアゼレアを寝かせると、ティナ達同様疑似ペニスを生やし
アゼレアの秘所にあてがった。
「力抜いてって、聞こえないか。」
ゆっくりとアゼレアの秘所に疑似ペニスが挿入されていく。
「痛っ。」
アゼレアの声と共に秘所から一筋の血が流れる。
「とりあえずは処女開通おめでと。でも本番はこれからだよ。」
アニータはゆっくりと腰を動かし始める。
最初は痛がっていたアゼレアも次第に快楽を感じ始めた。
「初めてでイキナリ感じ始めるなんて、淫乱な王女様だねぇ。」
アニータの皮肉めいた声も最早アゼレアの耳には届かず、しまいには自ら腰を振り出した。
「これなら本気で動かしても平気みたいだね。」
アニータの腰使いが早くなりアゼレアは二度目の絶頂を迎えると共に
アニータもアゼレアの膣に白濁液を流しこみ、強制進化を行った。
「さて、お次はフォルトのお仕置タイムっとって、えっ。」
強制進化を終わらせたアニータはアゼレアから自分のモノを引き抜こうとするが
アゼレアが両足でガッチリと腰を挟んで離さない。
「も、もっと、お、お願い。」
「困ったねぇ。」
アニータが足をどかそうとするがビクともしない。
「いいじゃないですか。シてあげれば。フォルトさんへのお仕置は私がやっておきます。」
「リム、アンタ、一番オイシい所もってってない?」
「そんな事有りません。私も辛いんです。」
仕方なさそうに言うリムだが、声はどことなく嬉しそうだった。
「まあ、たまにはこういうのもイイかもね。」
そう言ってアニータ再び腰を動かし始める。
こうして王の間で繰り広げられた宴は朝まで続き
プリエスタとメイマイの戦争は終わった。
- 71 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 23:30:07 ID:+IJqXGT5
- 新潟じゃしつこくギガントが暴れてるようだな
リアルであんな技があったら周辺住民にとっては迷惑この上ないな
- 72 :名無しさん@ピンキー :04/10/24 23:34:36 ID:yjwCfu+R
- >>71
かつて神戸で震災に遭った身としてはネタとしても笑えない
- 73 :名無しさん@ピンキー :04/10/25 00:26:05 ID:EN0PisTI
- >>72
ごめん不謹慎だった
因みに漏れもあの時は東灘にいて・・・
- 74 :名無しさん@ピンキー :04/10/25 00:53:22 ID:c9ZJ7XAY
- グリーザはシャロンとかとハァハァ進化したくなかったのかな
彼なら地位を利用してよりどりみどりだろうに
勿体ない
- 75 :名無しさん@ピンキー :04/10/25 01:42:21 ID:842w/HaO
- グリーザのチンコは天狗の鼻ともどもジャドウに折られているから無理だな
- 76 :名無しさん@ピンキー :04/10/25 03:01:34 ID:vQp6WQod
- メイマイの話はブラックユーモアだね・・・。
- 77 :名無しさん@ピンキー :04/10/25 07:17:24 ID:yai0htuO
- 正直一発ネタのようなもので続きがあるとは思わなかった。
- 78 :名無しさん@ピンキー :04/10/25 09:42:15 ID:yai0htuO
- 所詮女は魔性の魔物さ・・・・。
- 79 :名無しさん@ピンキー :04/10/25 16:58:12 ID:tNdywyXC
- 怖いよ・・・この話
- 80 :名無しさん@ピンキー :04/10/25 19:31:51 ID:I1AYZSTj
- たまには短編ものも読みたいともらしてみる。
- 81 :名無しさん@ピンキー :04/10/26 01:31:04 ID:WqtS31LX
- じゃどんなのがあなたはいいの?
じーっくり聞かせてほしい。
- 82 :名無しさん@ピンキー :04/10/26 16:26:26 ID:CFHpohXS
- アキラ×ル・フェイ
- 83 :名無しさん@ピンキー :04/10/26 16:29:18 ID:1YLAz33i
- yai0htuO自演乙
- 84 :名無しさん@ピンキー :04/10/26 16:29:51 ID:BOHoEJkp
- 鈴魚×シロー
- 85 :名無しさん@ピンキー :04/10/26 23:02:12 ID:2TDyBoa5
- 自演だと思っても黙ってスルーするのが大人。
サトヒロと雪邪、それ以外は認めたくない。
- 86 :名無しさん@ピンキー :04/10/26 23:58:39 ID:lW0hNJYc
- 面白いな、メイマイ話。
もっと読みたい。
- 87 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 00:03:18 ID:2PKSfjUg
- メイマイ陣営の中にヒロとマユラも入れて壮絶なフォルト争奪戦を行ってほしい。
- 88 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 00:11:21 ID:TmNuqaHS
- ヒロとマユラも強制進化しつつフォルトをアナルファックするわけだな。
- 89 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 00:25:13 ID:VLA24Zk7
- 正直、一発ネタでとどまってほしい
- 90 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 00:32:10 ID:TmNuqaHS
- 偽善の下に隠された狂気がイイと思うけど。
- 91 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 00:37:03 ID:p5brEmuo
- 銀髪っちゃんキタァー
- 92 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 00:43:04 ID:/rREeA7e
- ウェヒロキボンと言ってみるテスト
- 93 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 04:08:59 ID:0mQuMfrZ
- メイマイっ娘達は脱落して最終的にはヒロとマユラの一騎打ちになりそう♪
- 94 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 04:50:02 ID:KJnD8LO9
- 二人でフォルトを調教しつつ、捕虜の女をレイプですか。
- 95 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 08:23:36 ID:H3TNsg/D
- ♪ じゃねーよ
- 96 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 11:00:45 ID:wf00DuUS
- いや、戦いじゃ埒があかないから誰がフォルトを気持ちよくいかせられるかというセックス勝負に変わるんじゃない?
- 97 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 11:34:14 ID:rmzhqipJ
- 毒まみれのメイマイ戦記続編キボーン
- 98 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 13:43:45 ID:VLA24Zk7
- お前らどっかおかしい・・・
- 99 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 15:22:07 ID:2drEMhyr
- 自分に合わないものをおかしいというお前は(ry
- 100 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 18:42:12 ID:fsc9mZ7h
- 銀髪っちゃんが来てくれると一気にレスが伸びるなあ
- 101 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 21:17:05 ID:FCOmGGCB
- 同感だ。でもスノーは話事態出てこない
- 102 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 23:45:26 ID:mfNz+oMB
- 毒まみれメイマイ戦記って、途中で最強魔族系か闘神コンパチな面々に最後はなで斬りに
されそうな気が…。
そうでなくても大蛇丸あたりに全員腰抜けるまでぶっ壊されそうだし…。
- 103 :名無しさん@ピンキー :04/10/27 23:51:58 ID:FCOmGGCB
- 俺的に大蛇丸はちょっと好きになれないキャラの一人なのだが皆はどう思う?
- 104 :名無しさん@ピンキー :04/10/28 00:09:07 ID:dpWGad+b
- シフォンやラーデゥイよりは好きだけどなあ…>大蛇丸
- 105 :名無しさん@ピンキー :04/10/28 00:11:02 ID:pVin/Vg1
- 後付だか、馬鹿なファンの声をきいたのか知らんが
老化しないようになったのがきにくわん
- 106 :名無しさん@ピンキー :04/10/28 00:11:05 ID:/s2mN+X3
- 確かにあんまり好きにはなれないな。
手元に典型的なお色気くの一置いといて他の国の女ナンパしてんじゃねえ。
- 107 :名無しさん@ピンキー :04/10/28 04:24:01 ID:SwOV6peU
- すいませーん、ちょっとお尋ねしたいんですが、フォルトとエリルって主役張ってた時、何歳でしたっけ?
- 108 :名無しさん@ピンキー :04/10/28 08:17:47 ID:kWb08LXW
- 皇竜の力のすねかじりみたいなものだからかな?
不如帰も報われないよなあ・・・・。
- 109 :名無しさん@ピンキー :04/10/28 08:38:52 ID:5ZO+AqLB
- 鈴魚姫は不如帰と大蛇丸の子供じゃなっていうしさ・・・これにはショックだったよ。
- 110 :名無しさん@ピンキー :04/10/28 09:19:46 ID:PyChUNse
- >>107
エリル13歳。フォルト不明。
>>109
マジで?ソースキボン
- 111 :107 :04/10/28 11:09:45 ID:1NOHVjta
- >>110
どうもありがdです。
エリル13歳なんだ…見えないな、15くらいだと思ってた。
- 112 :名無しさん@ピンキー :04/10/28 11:39:00 ID:kWb08LXW
- >>110
情報源は色々なスペクトラルサイトからなんだが、彼女の母親は不明というのが公式らしい。
- 113 :名無しさん@ピンキー :04/10/28 22:02:32 ID:Ir9VzfE2
- 母親が不明な彼女がよく一国の姫になれたな・・。
父親譲りのナンパ好きな性格で認められたりして。(;^_^)
- 114 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 00:31:06 ID:Mw3C1UZK
- ここで一つイヤな妄想
ぢつは卵で産まれましry
- 115 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 03:13:46 ID:JQfvBcDd
- おへそは無いのかと問いかけたい。
- 116 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 08:53:16 ID:VnXcqWMH
- 父親は卵から産まれたくせにヘソあるからな…
その証拠にはならんぞ
- 117 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 10:10:13 ID:bEHBhUpy
- 肝心の卵は一体どこからきたんだよ・・・・・・・・・。
- 118 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 16:54:58 ID:yGEQ+SP/
- フォルトなんか実在していない
漏れのメイマイの中じゃティナ達に奴のことを「チンポ様」と呼ばせている
- 119 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 17:37:27 ID:jd0KNE6I
- >>118
で?
- 120 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 20:07:52 ID:3c8GW8El
- まさかドラゴンとでも結婚したってのか!?
あの好色の大蛇丸が…それこそ絶対ありえん。
- 121 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 20:42:19 ID:Rtf76cpS
- 腐れ卵
- 122 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 20:46:23 ID:O8fwtaQZ
- 漏れもメイマイの主人公は最初の何周かは自分の名前でプレイしていたが
飽きてきてからは色々卑猥な名前を登録してティナ達に呼ばせてたっけ
- 123 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 23:03:53 ID:3c8GW8El
- ……これにはどう返答すべきか困るな。
実際にそんな名前をつけられてる奴がいたら同情するよ。
- 124 :名無しさん@ピンキー :04/10/29 23:15:38 ID:Rtf76cpS
- >>123
よう、チンポ様。
- 125 :名無しさん@ピンキー :04/10/30 00:45:04 ID:QdODI+9a
- 分かってねェ奴らだな。
そーゆーネタの定石としては
「マーラ様」
に決まってンだろうがっっっ!
- 126 :名無しさん@ピンキー :04/10/30 01:06:19 ID:+JOCDwiq
- 国内ならともかく外国だと日本人から見れば変だったりする名前の人は結構いると思うが。
マーラって真・女神転生に登場したあのマーラか?
- 127 :名無しさん@ピンキー :04/10/30 09:29:19 ID:HTbPImyL
- チンコの顔した魔王マーラ様〜〜〜〜★♪☆
- 128 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/30 13:24:52 ID:ZLtPaMg+
- 「三勇者・・・」
その名前だけはアゼレアも知っていた。
魔導世紀996年、闇エルフ軍による独立戦争が開始されたのと同じ年、大魔王討伐のためネウガード深く侵攻した彼らは味方に多大な犠牲を出しながらも、最後には見事ジャネスを屠ったという。
この世界における勇者とは大魔王ジャネスや魔将軍に直接戦いを挑んだ者のことを指すが、その条件の厳しさから多くの場合は故人を讃えるための称号となっている。
今、この世に生きてその称号を与えられた者は10人といない。
この世で一番新しい勇者、生きたまま伝説となった3人の若者を前に、フラワーの店内は水を打ったように静まりかえった。
「とんだ邪魔が入ったな。今日のところは帰るとしよう」
ギャプは三勇者を前に強がるでも無し臆するでも無し、ただやる気が失せたように腰だめしていた剣を下ろすと、ゆっくり店から出ていった。
「どけ、どけっ。見せモンじゃねぇぞっ」
ギャプの手下達は必死で虚勢を張りながらボスの後に続くが、まともに三勇者の顔を見られる者は1人もいなかった。
「ありがとう。危ないところでした」
三勇者の登場により、命を救われた形となったアゼレアはきちんとお辞儀する。
完全には事情が飲み込めない三勇者は説明を求めるように美しいエルフに向き直る。
経緯を話すため口を開き掛けたアゼレアの傍らをルーチェが走り抜け、ベレー帽の若者に飛び掛かった。
「クリスゥッ」
ルーチェは男の首にしがみつくと、その頬に何度も接吻を繰り返して頬ずりする。
「ルッ、ルーチェ・・・なんだってそんな格好を。それよりどうしてこんな所にいるんだ」
場所をわきまえずに演じられた媚態に衆目は唖然とするばかり。
「ルーチェさんの待ち人ってもしかして・・・」
勘を働かせたスタリナが問い掛ける。
「そうよ。ヘルハンプール解放のためこの地を訪れた三勇者様よ」
ルーチェはクリスにお姫様だっこされたまま自慢げに微笑んだ。
「エヘンッ、エヘンッ。ところでルーチェ、タワーの下調べは終わったの」
クレリックの美少女が咳払いして会話に割り込み、ルーチェは恐縮したように俯く。
- 129 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/30 13:27:43 ID:ZLtPaMg+
- 「それがランジェ、ここへ向かう途中バウラス・ヌイの奴隷商人に騙されたり色々あって・・・この町には今朝早く付いたところなのよ。危ないところを何度もこのアゼレア様に助けていただいたの」
流石に三勇者も音に聞こえたエルフの女王の名は知っていたと見えて帽子を取って頭を下げる。
「義軍イプシロイヤのシフォンです。仲間の危難を救って下さってありがとうございます」
アゼレアはマントを外して礼を述べる勇者の体が意外に貧弱なことに気付く。
「それではおあいこ様ということにしましょうか」
アゼレアの気さくな申し出により互いの緊張感がようやく解れた。
店内の張りつめた空気が霧散するのを待って、ラトは裏口からこっそりと店外へ出る。
「奴等の後を追っかけて、ねぐらを突き止めとかなくちゃ」
今後ギャプ達に奇襲攻撃を掛けるにしても、余りにも情報が少ない状況では作戦の立てようもない。
裏路地へと走り出たラトは正面からいきなり襲い掛かってきた殺気を全身で感じた。
「待ち伏せっ?」
※
考えるよりも早く、研ぎ澄まされた反射神経をフル回転させたラトの体はスエーバックに入っていた。
殺気が通り過ぎた直後、風のような速度で飛んできた何かがラトの鼻先を掠めていく。
卓越した動体視力により、それが自分に向かって放たれた跳び蹴りであると看破したラトは素早くサイドステップして敵の間合いから離脱した。
肩のはだけた緩い意匠のワンピースを着た少女が街灯の明かりの下に着地してラトの方を振り返る。
少女は自分の跳び蹴りに絶対の自信を持っていたのか、意外そうな顔をしてラトを見つめていたが、フッと笑みを漏らすと拳を腰の左右に置き、広いスタンスで両足を踏ん張る。
「ラコルム流派か。なるほど、マリルさんの件での意趣返しかな」
少女の正体をラコルム武術界が送り込んできた刺客と判断したラトは両拳をこめかみの高さまで引き上げ、両脇を大きく開いたメイマイ式のファイティングポーズを取る。
先に攻撃を仕掛けたのはラコルム少女の方であった。
電光石火の飛び込みで一気にラトの懐に飛び込んだ少女は右の正拳突きを繰り出すが、ラトはセオリー通りに左へサイドステップして伸びてきた拳の外側へ逃れる。
- 130 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/30 13:29:43 ID:ZLtPaMg+
- その動きを読んでいたかのように、少女の左の掌底打ちが横殴りにラトの右頬に襲い掛かる。
ラトがダッキングで掌底打ちをかわすと、勢い余ったビンタは軌道上にあったレンガ造りの塀を積木のように掻き崩してしまった。
少女の華奢な体に秘められた強烈な破壊力にラトも一瞬慄然とする。
「凄いね。でも、まず当てることを考えなくっちゃ」
ラトは体勢を大きく崩した少女の左の太もも目掛けて重いローキックを放った。
すると驚いたことに少女は左の膝を外側に開くと、傾斜させた下腿でラトの脛を受け止めてしまった。
少女は左足を地面に降ろした反動を使って再び宙に跳ね上げると、ラトの肝臓目掛けてレバーキックを放つ。
「これってメイマイスタイルそのままじゃん」
ラトは驚きながらも右脛で少女のミドルキックをカットし、直ぐさま敵の動きをそのまま再現するように逆襲のミドルキックを脇腹に叩き込む。
重い手応えがあり、少女の体が大きくよろめく。
自身も体勢を崩しながら、ムチムチの太ももで何とかバランスを保ちきったラトは軸足を素早く入れ替えると、すかさず追い打ちの左ミドルを繰り出す。
「勝った」
自分の左脛が少女の肝臓を破裂させるイメージを脳裏に描いたラトは勝利を確信した。
しかし大きくバランスを崩していたはずの少女は常識外れの運動神経で後方へバック宙返りを見せた。
まさに雌豹を思わせるしなやかさと俊敏さであった。
「あんた、ひょっとして猫年の生まれ?」
ラコルム武術の使い手かと思えば、ラトのお株を奪うようなメイマイ式のカウンターコンビネーション、そして今度はペトゥンの野獣格闘法を思わせる動きを見せる謎の少女。
両者は再び大きく間合いを外れて対峙した。
※
「そう言う訳で私がヘルハンプールへ来た目的は三勇者に先行して敵の本拠であるシーフタワーを偵察し、出来るだけ多くの情報を入手しておく事だったのです」
ルーチェはアゼレアに詫びながら、旅の本当の目的を告白する。
「マハラージャの手下にしつこく乞われて・・・断り切れずにバウラス・ヌイなんかに立ち寄ったのが間違いでしたが、お陰でアゼレア様ともこうしてお知り合いになれました」
- 131 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/30 13:33:28 ID:ZLtPaMg+
- ルーチェは本当なら人間とは距離を取って暮らすウッドエルフの女王と既知を得た幸運に感謝する。
「でも、どうしましょう。タワーの偵察は改めて行った方がいいかしら」
ルーチェが任務続行の必要性についてリーダーのシフォンに確認する。
「いいよ、この町にはボクの幼なじみが住んでいるんだよ。もう彼女に協力して貰う話しは出来てるんだ」
シフォンはルーチェの無事を喜んでやりこそすれ、決して責めたりはしなかった。
「いつか話したエリシオンさんの娘のエルティナ。彼女ならシーフタワーの案内役にはうってつけさ。実は彼女と一緒にキミとの待ち合わせの教会に向かってるところだったんだ」
「その途中、この店での騒ぎを聞きつけて、仲裁のため顔を出したって訳よ」
ランジェがリーダーの後を引き継いで説明する。
「拳法使いの彼女にはこのお店の通用口を固めて貰って、こっそり裏から逃げるネズミがいたら生け捕りするようお願いしてたの」
仲間の言葉に一安心したルーチェはスタリナに対して向き直り、改めてお詫びの言葉を口にする。
「ごめんねスタリナちゃん。ホントのこと黙ってて」
「気にしてないからいいよ。けどルーチェはそれで今朝あんなにシーフタワーのこと気にしてたんだね。ラトったら早とちりしてルーチェさんを戦災孤児だなんて」
スタリナの言葉に笑みを漏らしたアゼレアだったが、その時になってようやくラトの姿が見えないことに気付いた。
「ああ。ラトちゃんなら、奴等の後をつけるって。さっき裏口から出てったわよ」
マスターのギャリンがタバコに火を付けながら見たままを説明する。
「それって拙いんじゃ・・・」
※
三勇者とアゼレア一行に強引に分けられた時、ラトもエルティナも互いに決め手を失い、いよいよ双方の必殺技による勝負を決意していたところであった。
「キミ、強いね。まるで雌豹を相手にしてるようだったよ」
「あなたがあのラト・リンネイだったなんて。チャンプだと気付いてたら逃げていたわ」
取り敢えず、戦う必要のなくなった2人の拳法使いは互いの健闘を称え合った。
「全く、とんでも無い娘たちね。崩れたレンガ塀もきちんと弁償して貰うから」
ギャリンは呆れたように2人を見比べながら苦言を吐く。
- 132 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/30 13:35:50 ID:ZLtPaMg+
- 「ところでマスター、さっきのお話の続きですが」
アゼレアは気になっていたフェリアスの話しを再開する。
「あぁ、ドウムのお話ね。何でもフェリアス南部の森林地帯で、お山一つが一晩のうちに丸々禿げ山になっちゃう事件があったんだって」
ギャリンがひそひそ声でささやく。
「現場の近くに奇妙な建物があるだとか、事件の前日に変なマスク被った連中がうろついてたって噂だけど。どう考えても、あれは間違いなくドウムの新兵器実験の結果ね」
遂に掴んだドウムの新兵器に関する情報は、森の緑を何よりも大事に思うアゼレアにとって余りに残酷なものであった。
「森なんか枯らしたりして、どうするつもりなのかしらね。ドウムは空気も科学とやらで作っちゃう気なのかしら」
黙り込んだアゼレアは下唇を噛みしめて、胸の潰れるような思いに必死で耐える。
「一刻も早くフェリアスに向かい、ドウムの野望を叩かなくては」
- 133 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/30 13:39:24 ID:ZLtPaMg+
- ※
同じ頃、シーフタワーへと帰還したギャプは最上階の50階に首領を訪ねていた。
「仇の仲間を見逃すなんて、お前らしくもないね。折角リュウが情報をくれたのに」
艶やかな褐色の肌と銀髪が印象的なヴァングル盗賊団の女ボス、キュネが皮肉っぽく笑う。
「キュネ様の言う通り、あんな正義面した偽善者はぶっ殺してやればいいんだっ」
盗品の献上のため、先にボスの元を訪れていたリュウが憎々しげに吐き捨てた。
「見逃した訳じゃない、楽しみを後に回しただけさ」
この国を仕切っていたヴァングル盗賊団を丸々乗っ取ってまだ日の浅いキュネだったが、孤高の剣士であるこの男の口の利き方を改めさせるのは既に諦めていた。
「それより面白いお客が舞い込んできた。ジャネスを殺して、俺達が世に出る機会を与えて下さった恩人だ」
「そいつは確かに面白いね。今度は三勇者がアタイらを退治しにやって来たって訳か」
有名な三勇者を倒したとなるとヴァングル盗賊団の名は否が応でも高まり、更に近隣に対して睨みが利くようになる。
「その上、奴等がエスコートするのはエルフの女王様と来たもんだ」
アゼレアの存在を知ったキュネの目が妖しく光る。
「何ぃ、あの世間知らずの女王様がかい?」
キュネはしばらくの間何か考え事をしていたが、やがて顔を上げるとギャプに命じた。
「雌エルフをかっさらって来るよう、前君主様に骨折って貰いな」
※
- 134 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/30 13:40:04 ID:ZLtPaMg+
- 今夜は取り敢えずフラワーの2階に宿を取ることになったアゼレア一行と三勇者はそれぞれ寝室へ入っていった。
三勇者の一行の部屋割りは、1号室にシフォンとクリス、2号室にランジェ、そして3号室にルーチェとエルティナとなっていた。
しかしながらクリスとエルティナがこっそりと部屋を入れ替わったのは、それこそ当然の成り行きといえた。
全裸になったエルティナは自分の額をシフォンの額にくっつけながら上目遣いに微笑む。
「こんな事するの、納屋の中でやったお医者さんごっこ以来だね。シフォン、覚えてる?」
シフォンは照れ臭そうに笑うとエルティナをベッドに押し倒して両足を開かせる。
「エリシオンさんに見つかりはしないか、ビクビクしながらキミのを見せてもらったっけ」
シフォンは剥き出しになったエルティナの縦筋を指先でなぞりながら、幼い日の禁じられた遊びに思いを馳せる。
「もうっ、シフォンたらエッチだったんだからぁ。まさかシフォンが勇者様になっちゃうなんて想像もしなかったわ」
エルティナの発した勇者という言葉に一瞬ビクリとしたシフォン。
「ボクだっていつまでも子供じゃないさ」
シフォンは自嘲的な笑いを悟られまいとするように、美しく成長した幼なじみの股間に顔を埋める。
「あぁっ、シフォン・・・そこっ・・・」
エルティナは背筋に電流が走ったように仰け反り、シフォンの頭に爪を立てる。
「シッ、シフォン・・・あなたのも・・・早くぅっ」
エルティナは体を前後に、そして上下にも180度回転させると、シフォンの上に覆い被さって愛しい人の分身を口に含んだ。
「あぁっ、エルティナ・・・どっ、どこでこんな」
「あたしだって、いつまでも子供じゃないわ」
シフォンの分身はエルティナの舌に転がされながら口一杯に膨張してくる。
やがて久し振りに再開した恋人達は身も心も一つになった。
※
一方の3号室でも2人の愛は燃え上がっていた。
「畜生っ、マハラージャの奴がキミの美しい体を見て何もしない訳が無いじゃないか」
大事なルーチェが奴隷商人風情に自由にされたと思うと、プライドの高いクリスには我慢出来なかった。
- 135 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/30 13:40:46 ID:ZLtPaMg+
- 「ハァッ、ハァッ、ハァァァーッ、クリスッ・・・こんなっ・・・激し過ぎっ・・・」
嫉妬に燃え狂ったクリスはいつもの淡白さは何処へやら、高速ピストンでルーチェの体内を抉りまくる。
「こっ・・・壊れちゃうぅぅ〜っ」
クリスの肉棒が引く度に、大きく張り出した亀頭が膣道を掻きむしり、ルーチェは目から火花が散るような快感に溺れていく。
「こうもされたんだろっ」
クリスはルーチェの体を四つん這いにさせると背後から挿入し、荒々しく腰を突き立てて責め立てる。
「いやぁっ・・・こんなぁ。あンッ、いいっ・・・これ、いいわっ」
日頃の物足りなさを帳消しにするようなクリスの責めに、ルーチェは自ら尻を振り乱して乱れまくる。
「あぁっ・・・クリス。イクッ・・・私イクわっ・・・イクッ、イクゥゥゥーッ」
お漏らししたように結合部から汁を吹き上げたルーチェは、大声を上げながら失神した。
※
「ここは淫売宿じゃないのよ・・・いい加減にしてよぉっ」
2号室で1人ベッドに入っていたランジェは両隣から筒抜けに漏れてくる2組の恋人達の嬌声にまんじりとも出来ないでいた。
神に仕える身として、自らを慰める事も許されていないランジェは頭まで布団を被り、無視を決め込もうとする。
しかし心は閉ざせても自分の若く健康な肉体までは欺ける筈もなく、金色の飾毛に覆われたクレバスは自然と潤みを帯びてくる。
やがて泉の奥から溢れ出した体液がむっちりした太股まで濡らし始めた時、ランジェの忍耐に限界が訪れた。
ランジェはシフォンとクリスに2人掛かりで輪姦される妄想に浸りつつ、自分の中指を深々と秘裂に沈めていった。
妄想の中のシフォンは無理矢理上に跨らせたランジェを下から激しく突き上げる。
「あンッ・・・あぁんっ。やめて、シフォン・・・駄目よ。私たちはチームメイトなのよ・・・あぁっ。嫌っ、もう許して」
固く目を閉じたランジェは右手の中指を蜜壷に激しく突き入れながら、腰を淫らにくねらせる。
続いて左手を後ろに回したランジェは、愛液をまぶした中指で菊座を刺激する。
- 136 :聖女アゼレアの冒険 :04/10/30 13:41:29 ID:ZLtPaMg+
- 「なっ・・・何をするのクリス。お願い、やめてっ。そこは嫌ぁぁぁっ・・・」
妄想のクリスがランジェのアヌスを貫くのと同時に、彼女は中指を深々と埋没させる。
「ちょっ、腸が痺れるぅぅっ。くはぁぁぁ〜っ」
妄想のチームメイトに同時に注ぎ込まれたランジェは白目を剥きながら体を激しく痙攣させて果てる。
※
「最低だわ・・・」
己の愛液にヌラヌラ光る指先を見つめながらランジェは自己嫌悪に浸っていた。
「2人が悪いのよ」
両隣から聞こえてくる艶めかしい嬌声は収まるどころか、ますます激しさを増してくる。
ランジェは新たな欲望が湧き上がってくるのを押さえつつ寝室を飛び出した。
一階のレストランへ降りたランジェは、まだカウンター席に1人座って考え事をしていたアゼレアと目が合う。
全てを見透かすような緑色の目に見据えられたランジェは逃げるように裏口から屋外に出ると、小走りで郊外の教会を目指した。
1人残されたアゼレアは黙り込んだまま迷っていた。
三勇者と共にシーフタワーを攻略した後、彼らにドウム研究所攻撃の協力を依頼するか。
タワーは彼らに任せて一刻も早くフェリアスの地を目指すとしても、スタリナ達まで危険に晒していいものか。
またフェリアスのトリック・ブルーは自国の領内に侵入したドウムを駆逐するために、果たして協力してくれるであろうか。
謎に包まれたドウムの実力が未知数な今、相談する者とて持たぬアゼレアは決断をしかねていた。
「何て面してんだい」
不意に背後から掛けられた声に振り返るアゼレア。
そこにはテーブル席に座ってグラスを傾けている1人の男が端正な横顔を見せていた。
「そんなんじゃ折角の美人が台無しだぜ」
そう言って正面を向いた男がニッコリ笑うと、左頬にある大きな刀傷が醜く歪んだ。
(つづく)
- 137 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 00:30:07 ID:ApU5Rcsg
- この話が唯一の楽しみです。
- 138 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 07:50:07 ID:T71T61V+
- >>64書いた者です。
ネタ思いついたんで続き載せます。
- 139 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 07:50:51 ID:T71T61V+
- 僕がメイマイを奔出してから今日で3ヶ月になる。
彼女達の行動に耐えられなくなり国を出たが、今思うと後悔してくる。
僕が居なくなり彼女達の枷が外れたのか、彼女達は侵略を繰り返し、
既にペトゥン、ゴルデン、パウラス・ヌイが陥落した。
此処に来るのも時間の問題だ。そうなれば僕は彼女達と戦わねばならない。
僕が彼女達を止められるだろうか。それが不安でならない。
「フォルト、大変だよ。すぐに会議室に来て。」
深夜、フォルトが日記を書き終えると自室のドアの前から少年の声が聞こえる。
ムロマチの新君主にして少年王の異名を持つシンバの声だ。
フォルトはメイマイを奔出した後ムロマチに仕えていた。
初めはよそ者扱いのフォルトだったが、持前の天性の人を惹きつける才能で、
今では立派なムロマチの武将となっていた。
「わかった、すぐ行く。」
その声と共にフォルトは日記をしまい、会議室に向かった。
会議室には既にシンバ、ソルティ、蓮撃、大蛇丸、そしてヒロが揃っていた。
「みんな、揃ったな。」
ソルティが言う。どうやらみんなを集めたのはソルティらしい。
「おうおう、こんな夜更けに何のようだよ。」
大蛇丸が緊急会議の主催者であるソルティに文句を言う。
先程まで酒を飲んでいたらしく、かなり酔っている。
「大変だ。ロギオンが陥落した。それもたった一夜で。」
ソルティの一言に、場が凍り付いた。
- 140 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 07:51:29 ID:T71T61V+
- ロギオンは軍事国家として有名な国である。
又、ロギオンを治める覇王ザーフラクが率いるフラスター兵団は、
大陸最強と噂される程、強力な部隊だ。それが一夜で落ちるとは。
「何処の国の仕業だ。」
ヒロが冷静に問う。魔王の娘だけあって、こんな時でも余り動じていない。
「・・・・・・メイマイだ。」
ソルティが静かに語る。
その言葉にフォルトは顔を青ざめさせる。
まさか、メイマイがそれ程強力になっていようとは。
彼女達の事だ。捕らえられた女武将は必ず強制進化の犠牲になるだろう。
そう思うと、フォルトは自分がメイマイを奔出した事を後悔した。
「これは、調べる必要がありますな。」
そんな中、蓮撃が提案をする。
「そりゃあ、いい考えだな。不如帰。そこに居るんだろ。出てこい。」
大蛇丸がそう叫ぶと、天井から不如帰が降りてきた。
「聞いた通りだ。メイマイを調べて来てくれ。」
「解りました。」
そう言うと、不如帰は瞬時に姿を消した。
- 141 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 07:51:59 ID:T71T61V+
- ロギオンに潜入した不如帰だったが、天井上から見たその光景に言葉を失った。
幼い少女の下半身に不釣り合いな大きさのペニスが生えており、それを
秘所とアナルに張り型を入れた裸の女性が必死に舐めていた。
二人には見覚えがあった。確か女性はロギオンの武将、で三勇者の一人であるランジェで、
少女の方はメイマイの魔術師のキラットだ。
「あはは。三勇者サンってただの牝犬だったんだねー。こーんな事されても、
喜んで奉仕するんだから。」
そう言ってキラットはランジェの張り型を激しく動かす。それと合わせて
ランジェはキラットのモノを更に激しく舐めあげる。
「あっ、そっ、そろそろ、出る。」
それから程なくして、キラットのモノから大量の白濁液が射精される。
ランジェはそれを嬉しそうに全て飲み干すが、まだ物足りないようで
キラットのモノの奥に残っている物まで吸い出そうとする。
「あっ、慌てないで。今度はコッチの口に出してあげるから。」
そう言うとキラットはランジェの秘所の方の張り型を抜き、
そこに自分のペニスを挿入し、激しく腰を動かす。
「まさか、フォルトさんが言ってた耐えられない事って。」
以前フォルトに、何故メイマイを奔出したかを聞いた時、フォルトは一言だけ、
「どうしても耐えられない事があったんです。」
と言った。詳しく聞こうとしたがフォルトは口を閉ざした為、それ以上知る事は出来なかった。
「その話、詳しく聞かせて下さい。」
不如帰の後ろから声が聞こえた。
気づかれた。不如帰がそう感じた瞬間、頭に衝撃を受け,不如帰は気を失った。
「これは意外な収穫ですね。」
不如帰の後ろに居たリムが邪悪な笑みを浮かべて言った。
- 142 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 07:53:30 ID:T71T61V+
- その後、目を覚ました不如帰は、自分の今の状況に絶望した。
全裸で後ろ手を縛られてる上、足はM字型に固定され、
更には天井から吊るされていた。どうやら地下室らしく、辺りは薄暗い。
「起きたみたいですね。」
不如帰が声のする方に目をやると、そこにはメイド服姿のリムが立っ居た。
「色々とお聞きしたい事が有るんですけど・・・、その顔では無理の様ですね。」
そう言ってリムは不如帰の正面に移動し、下着を脱いで下半身を露にする。
そしてリムの陰核がみるみる大きくなり、やがてそれはペニスをかたどっていく。
不如帰は目を疑った。
「驚いた様ですね。これで話す気になりましたか。」
リムの問いに不如帰は黙ってリムを見返す。
「そうですか。それでは残念ですけど体に聞くしかありませんね。」
そう言うと同時にリムが不如帰の秘所に自分の疑似ペニスを突っ込む。
今まで感じた事の無いソレの大きさに不如帰の顔が歪む。だがリムはかまわず
腰を激しく振り始める。
「こんなので痛がっては駄目ですよ。次からが凄いんですから。」
リムは不如帰の耳元でそう呟くと、胸ポケットから細長い棒を取り出す。
そしてそれを不如帰の尿道に突っ込み、掻き回す。
不如帰はあまりの衝撃に体を仰け反らせる。
「どうです。話す気になりましたか。」
不如帰は喋らない。仕方なくリムは腰と尿道を攻める手を早める。
そしてリムが射精するのに合わせて不如帰も絶頂し失禁した。
「お漏らしなんてはしたない人ですね。浣腸でお仕置です。」
そう言ってリムが妖しく微笑んだ。
- 143 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 07:54:17 ID:T71T61V+
- 「リム、アンタ解っててやってる?」
浣腸の準備をしていたリムに、先程来たラトが問う。
「何の事ですか。」
「話すも何も、ギャグを噛ませてたら喋れないでしょ。」
「話されたら拷問が出来ませんから。」
リムはフォルトが奔出して以来、サディズムな欲求が溜まっていた。
妹のそんな答えにラトは苦笑する。
「所で何の用です、姉さん。」
「ティナがみんなを会議室に集めろって。」
その言葉にリムは思考を巡らす。君主のティナがみんなを集めるなんて重大な事だ。
もしかしたらフォルトの事かも知れない。
「解りました、直ぐに行きます。それからカミシア。」
リムは返事をした後、部屋の外に待たせていたカミシアを呼んだ。
「私が戻って来るまで、彼女を洗っておいて。」
そう命令してリムが部屋を出た後、カミシアは不如帰に近寄り秘所を舐め始めた。
「みんな、喜んで。フォルトがムロマチに居る事が解ったわ。」
ティナの発言に会議室が沸き立つ。これで次の進軍先は決まった。
「そうなると極東の飛竜と爆炎の申し子が相手か。かなりのデビルが必要になるね。」
アニータが言う。ムロマチはロギオンに比べて数こそ劣るものの、大蛇丸とヒロの
強大な力を持つ二人によって強国とされていた。
「それなら問題無いわ。ヒロの方だけど、彼女には何度か会ったことがあるの。
彼女、私達と同じ目をしていたわ。」
そう言ってティナが不敵に笑った。
- 144 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 07:56:20 ID:T71T61V+
- 続きはできれば3日以内に。
次では、ウケを狙っていきたいと思います。
- 145 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 08:11:31 ID:+gH7+J2b
- 毒メイマイが唯一の楽しみです。
- 146 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 10:37:19 ID:eOpSWb4b
- 最後にはこのメイマイ連中に天誅は下るの?
毒が主題ならそうならないだろうな・・・
- 147 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 11:14:40 ID:uX1I5yC9
- >>144
ウケは無理して狙うなよ。
お前が書いてる最中にニヨニヨ出来る話を書けばそれでいい。
- 148 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 12:29:43 ID:eW7AMWVD
- 欲望のままに書け
- 149 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 15:12:36 ID:agSKjfDf
- 捕虜になった女の処遇は分かったけど、男はどうなってるんだろ…
シンバとかのかわいい系はフォルト共々調教きぼん(w
- 150 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 16:20:33 ID:eOpSWb4b
- もう個人的にはこの辺で完結させてくれないかと思ってるんだが
キャラがどんどん餌食になってく展開って俺みたいな軟弱者には堪えるんだよ結構
だったらみるなという意見がでるのも承知で言うが
- 151 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 20:48:59 ID:YSw4oBOb
- >>150
代わりにお前がなんか書いてくれるなら良いんじゃない?
そうじゃないなら荷物をまとめてとっとと(・∀・)ウセロ!!
- 152 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 22:18:20 ID:KGnv77WL
- >>149
殺されてると思うのが普通だが
調教用チンポとして有効活用されてるのもいいな
- 153 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 23:19:23 ID:T71T61V+
- >>149
>>64の10行と11行
- 154 :名無しさん@ピンキー :04/10/31 23:53:41 ID:eOpSWb4b
- >>151
ああもうこねーよ
だが、既存のキャラを黒くして陵辱させまくってそれでイイなんて頭おかしいんじゃねーの
って思っただけだからよ
- 155 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 00:25:49 ID:FfA65uc+
- グロいと叩かれ、エロくないとスルーされ大変だな
やはり純愛しか書いては駄目なのか・・・
- 156 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 01:47:29 ID:hov73ceF
- そろそろヴァラかソウルズのきぼん。
- 157 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 01:54:45 ID:Werzg4aL
- 弟のように面倒見てきたレンにイかされるタルちゃん萌え
- 158 :149 :04/11/01 02:52:14 ID:TEcGC3W4
- >>152
あぼーんされてるんだろうとは思ったんだけど、それじゃあまりにありきたりなんで(w
>>153
一応最初から読み直したんですが、ここにちょっと書いてありましたね。
信頼されてない奴はやっぱり…
- 159 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 03:22:53 ID:yS+zhA5e
- 短編物は連載物よりは書きやすいと思いますが。
- 160 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 08:26:15 ID:/UbTB+/F
- やっと18禁らしい展開になってるな。
- 161 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 11:05:22 ID:GyGGNdJE
- レズ分が不足している! 投下をキボン。
- 162 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 13:20:16 ID:NZy6iPY4
- >92
書いてみたくはあるが、シチュが思い付かん。
タワーでの出来事だと思いっ切りロリだし。
個人的にはタワーかフォース2の設定で話を書きたいが、
それが無理なら愛邪。
タワーと愛邪なら多分和姦で、2だとまず間違い無く強姦になると思いますが。
- 163 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 13:32:36 ID:RPCz7oEd
- 強姦陵辱キボン
- 164 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 20:51:38 ID:W1QODQx5
- 和姦希望。
- 165 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 20:57:56 ID:0sQL8xlo
- 実際の戦争じゃ、普通の強姦殺人ならまだましみたいな事もあっただろうからなー
このくらいでグロとか言ってるんじゃないよと
- 166 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 21:14:36 ID:kp+Xi5AR
- そういえば、GOCのフェルミダだったか?
上司たちに無理やり輪姦された挙句、
あまりのショックで強姦してきた奴らを後になって全員ぶった斬ったんだっけか。
- 167 :サンドイッチファック :04/11/01 22:57:47 ID:OU6AA/JA
- それは月のきれいな夜だった。やわらかな光はトリスタンの山々を照らし、山
肌にまるで金粉を振りまいたかのような情景を作り上げる。その白銀の山脈の間
に帝国の王宮はあった。
城の最上階に皇帝ジュノーンの私室はあるが、その戸は固く閉ざされていた。
窓も分厚いカーテンで仕切られ、外からも中をうかがい知ることはできないだろ
う。その禁域の内部を知るものは誰もいない、唯一入室を許されている参謀ミュ
リカ以外には。
その夜、彼女の部屋の中には1本のろうそくしかなかった。それでも、ぼんや
りとした炎はベッドの中で絡み合う二人を妖しく照らした。部屋の主は薄い下着
のみをまとい、黄金の髪の毛を波のようにシーツにうねらせ、ベッドの上に腹ば
いになって寝そべっている。冷たい美貌を持つ参謀は覆いかぶさるように主君を
抱き寄せ、その体に奉仕した。彼女の舌がうなじを這うと、ジュノーンは肩を震
わせ、肉体をこわばらせた。その緊張をほぐすようにミュリカは右手でパンティ
の中を布越しに指先でかき回し、もう一方の手で乳首を挟み転がした。彼女が抑
えた嬌声をあげるたびにミュリカの愛撫は激しさを増す。
「ミュリカ……いじわるしないで…」
ジュノーンは弱弱しく言葉をつむいだ。下着の上から感じる場所全てをしだか
れる続ける彼女は、すでに限界を迎えていた。ミュリカの指先は下着共々、布か
ら染み出た彼女の愛液で汚れてしまっている。
ふいにミュリカは下着を全て剥ぎ取り、かきむしるようにその股を裂いた。ク
リトリスの皮を剥き、ヴァギナ大きく広げ、閉じていたジュノーンの花びらを開
く。しかし、すでに勃起していたクリトリスには触れず、裂け目の入り口を指で
丁寧になぞり始めた。一番肝心な場所に触れられず焦れたジュノーンは声になら
ない悲鳴を挙げ、刺激を求め、体をくねらせる。
- 168 :名無しさん@ピンキー :04/11/01 22:58:36 ID:OU6AA/JA
- すいません。誤爆しました。orz
- 169 :名無しさん@ピンキー :04/11/02 01:28:42 ID:K0QJW1DW
- これはドラゴンフォースだったかと。
- 170 :名無しさん@ピンキー :04/11/02 03:29:39 ID:Nhzj8SQQ
- >162
俺が妄想するとタワーはワカーン、2はゴカーン、3は逆ゴカーンになる。
タワーのヒロは外面如少女内面如幼女
ちみったいと鎌使えないんで、魔族パワーで期間限定で大人になってる。
とか妄想しとるよ。
でも人外ロリ萌えだから幼女でも何の問題もなry
- 171 :名無しさん@ピンキー :04/11/02 11:12:15 ID:RYgrMm8J
- とにかくあるのなら投下を頼む!!!!
- 172 :名無しさん@ピンキー :04/11/02 17:49:55 ID:yI0lq3/n
- ドラゴンフォースって面白い?
- 173 :名無しさん@ピンキー :04/11/02 22:36:19 ID:or96yYHj
- スペクトラルフォースの頃のキャラのイラストを書いてる人と同じ。
- 174 :名無しさん@ピンキー :04/11/03 00:09:09 ID:5juOQ896
- サターンで1と2が発売されたがこのシリーズとの関連性はイラストレーターが特定作品で同じというだけでそれ以外は無いぞ。
- 175 :名無しさん@ピンキー :04/11/03 00:28:10 ID:B6k/3dVE
- スペクトラルフォースはドラゴンフォースを劣化コピーした。
それだけの話。
- 176 :名無しさん@ピンキー :04/11/03 02:42:26 ID:NhGxnnU3
- そうなのか・・・?かなり違うと思うのだが・・・・・・。
- 177 :名無しさん@ピンキー :04/11/03 03:41:08 ID:qbyQPfG0
- スタッフが一部同じだったそうだ。
営業がゲームショップに「ドラゴンフォースみたいなの作りました」と言ったとか。
- 178 :名無しさん@ピンキー :04/11/03 15:25:21 ID:KOi7zmCH
- 意外な真相が明らかになったがそろそろ本題に戻らないか?
- 179 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 00:18:33 ID:p3/pLFAx
- 本題に戻して少し遅れましたが>>143の続きです。
ソルティが凄く壊れてます。
- 180 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 00:19:17 ID:p3/pLFAx
- あの会議から数日たったある日の夜。
フォルトはムロマチの城にある露天風呂に一人で入っていた。
「ふぅ。ここの風呂はいつ入っても気持ちがいいなぁ。」
フォルトはここの風呂が好きだった。
メイマイの大浴場と違って純粋に風呂にだけ入れるからだ。
「・・・・・、このままで良いんだろうか。」
近頃フォルトはそんな事ばかり考えていた。
そもそも自分がこの大陸に来たのは先代のメイマイ国王との約束で
メイマイを守るためだ。なのに自分はメイマイから逃げ出した。
今の自分を先代国王グランが見たらどう思うだろう。
フォルトがそう悩んでいると、露天風呂に一人の少年が入ってきた。
ムロマチの現在の君主、シンバだ。
「あっ、フォルトも入ってたんだ。奇遇だね。」
そう言ってシンバはフォルトの隣に入浴した。
まだ少年の域を出ていないシンバは、人当たりがよく自分の君主としての悩み
を親身に聞いてくれるフォルトの事を、頼れる兄のような存在に思っていた。
「浮かない顔して、何か心配事でもあるの。」
悩んでいるフォルトの顔を見てシンバが心配そうに聞いた。
フォルトにとって、そんなシンバの心遣いが嬉しかった。
「何でもないよ。」
フォルトはシンバの頭を撫でながら、笑って答えた。
「それなら良いんだ。所でフォルト。僕、悩みがあるんだ。」
シンバが心配そうに言う。きっとメイマイとの事だ。シンバは君主といってもまだ子供だ。
多くの人の命を左右する決断で迷わないはずがない。フォルトはそう思った。だが、
「最近、ソルティが変なんだ。」
フォルトは固まった。
- 181 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 00:21:49 ID:p3/pLFAx
- 「ソルティがね、最近一緒にお風呂に入ろうとか一緒に寝ようとか言うんだ。
もうそんな歳じゃないのに。それに時々、僕を見る目が凄く恐いんだ。」
フォルトは返答に困った。なんと言ったら良いだろう。
まさか、「ソルティはアナタのお尻を狙ってます。」とは絶対に言えない。
「そ、そうだね。ソルティとは距離を置いた方が良いと思うよ。」
フォルトは苦笑しながら何とかそう答えた。
「うーん。フォルトが言うんだったらそうするよ。あっ、僕もうあがるね。」
そう言ってシンバは風呂から出ようとしたが、急に倒れた。
「シンバ!」
フォルトが慌ててシンバに駆け寄った。
「だ、大丈夫だよ。の、のぼ、せ、た・・・。」
シンバはそう言って気を失った。
「なんだ。湯に浸かりすぎただけか。」
フォルトは安心するとシンバを抱えあげ脱衣所に連れて行き横に寝かせた。
「これで、ひとまずは安心だな。」
「何が安心なんだ。」
突如後ろから声が聞こえる。フォルトが振り返ると、其処にはソルティが立っていた。
「あっ、ソルティ。良い所に来た。実はシンバが・・・。」
フォルトが状況を説明しようとした突如、ソルティがフォルトに斬撃を放った。
フォルトはソレを辛うじて避ける。何事かとフォルトはソルティを見るが、
ソルティは体中から殺気を放っていた。
「そうか。そうだったんだな。最近シンバが僕の事を避けていると思ったら、
こんな、こんな奴の毒牙にかかっていたから、僕に合わせる顔が無いって
避けてたんだね。」
ソルテイは何やら妖しい発言をする。
「ち、違う。誤解だ。僕は何もして無い」
フォルトの叫びも最早ソルティの耳には届かない。
「大丈夫だよ、シンバ。僕がコイツを殺せば全て元通りだよ。」
ソルティがフォルトに襲いかかった。
- 182 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 00:22:26 ID:p3/pLFAx
- その頃、ある一室にて大蛇丸は酒を飲みながら今後を考えていた。
「やれやれ、メイマイか・・・。女の相手はベットの上だけで十分だってのに。」
どうやらかなり酔っているらしい。
「それなら俺の昇竜で一撃なんだけどな。」
そう大蛇丸は言った後、自分でも上手い事を言ったと思い大笑いする。
「助けて下さい。大蛇丸さん。」
そんな中、フォルトが全裸で駆け込んでくる。
「おぅ、どうしたんだ。フォル・・・・・・。」
大蛇丸の目がフォルトの一点に集中し固まる。
「・・・・・・・ラングード。」
大蛇丸がフォルトのソレをそう例える。
「ちょっ、何見てるんですか。それよりソルティが大変なんです。」
「こいつぁ凄ぇ。勝てる気がしねぇ。」
初めて完全な敗北を知った極東の飛竜は放心し、何を言っても通じない。
フォルトは仕方なくその場を後にした。
「どうしよう。部屋に戻るにはソルティのいる道を通らないといけないし、
この格好じゃ外にも出られない。」
そうこう悩んでいる内にソルティの足音が近づいてくる。
フォルトが覚悟を決めた、その時。
「こっちだ。フォルト。」
フォルトは何者かに手をつかまれ、部屋に連れ込まれた。
- 183 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 00:23:13 ID:p3/pLFAx
- 「どうやら行ったようだ。だが念の為、暫くここにいろ。」
フォルトを助けたこの部屋の主であるヒロがそう言う。
「あ、有り難うございます。助かりました。」
以外な人物の助けに戸惑いながらもフォルトは礼をいう。
「折角だから、一杯やっていけ。」
そう言ってヒロが部屋の中央にあるテーブルを指差す。
つい先程まで飲んでいたらしく上にはワインが置いてある。
「そ、そんな、悪いですよ。」
「貴様が立っていると目のやり場に困る。早く座るなりして隠せ。」
ヒロのその言葉に自分が裸だった事を思い出したフォルトは慌ててイスに座る。
「ふふ、貴様とこうして二人きりで話すのは二度目だな。」
前にフォルトは一度だけヒロと二人きりで話した事があった。
話したと言ってもヒロがフォルトに一方的に、何の為に戦うかと問いただけだった。
その時フォルトは大切な物や人を守る為と答え、それを聞いたヒロは
黙って去っていってしまい、とても会話とは呼べるモノでは無かった。
「貴様に会ってから私は随分と変わった。」
ヒロはそう言ってグラスにワインを注ぎ、フォルトに渡した。
「どんな風にですか。」
フォルトはワインを飲みながら聞く。
「人と言うモノを好きになった。」
それは告白にも似た答えだった。
「ははっ。少し飲みすぎてる様ですね。」
「そうかもな。酔っていなければこんな事も出来ない。」
そう言うとヒロは右手でフォルトの顎を押さえ、唇を近づけた。
- 184 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 00:25:08 ID:p3/pLFAx
- エロく無い上、中途半端ですいません。
続きは明日の夜にでも。
- 185 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 00:41:28 ID:aptDyB2y
- フォルト×ヒロ、フォルヒロがキター!。
続きを楽しみにしてますわ。
できればマユラも登場させてくれれば言う事なしです。
- 186 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 04:40:33 ID:L2WqJC+E
- 続きキター!今回もGJ!!
- 187 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 06:30:45 ID:qu0PlKAK
- しかしこの話の全体的な先の展開を考えればそうも言えないんじゃないか?
- 188 :名無しさん@ピンキー :04/11/04 19:51:31 ID:aCsgAasC
- さて再び夜が来ましたよ。
投下される続編が楽しみですな(^∇^)
- 189 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 01:25:45 ID:a5TLjpAZ
- 遅れてすいません。>>183の続きです。
サトーの扱いが少し酷いのでそれが嫌な人はスルーしてください。
- 190 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 01:26:39 ID:a5TLjpAZ
- 急な出来事に驚くフォルト。
ほのかに笑みを浮かべるヒロ。
二人の顔が次第に近づき、その距離が無くなろうとした、その時。
「止めろぉぉぉぉぉーーーーーーーー。」
突如、天井から魂の咆哮にも似た悲痛な叫び声がした。
どうやら上に誰かいるようだ。だがヒロはその正体を知っていた。
「サトー。貴様、人の部屋を覗くなと何度言ったら分かる。」
そう言ってヒロは腰に付けた剣を抜くと同時に声のする天井に投げた。
「ぎゃぁ。」
悲鳴と共に天井から血が流れる。
「全く、とんだ邪魔が入ったな。フォル・・・。」
そこにフォルトの姿は無かった。
フォルトはどさくさに紛れて自室に戻っていた。
「ふぅ、何とか戻ってこれた。」
今日は色々あってとても疲れた。早く休みたい。
そう思ってベットに入ろうとしたフォルトだったが、
そこにはヒロが座ってフォルトを待っていた。
「全く、勝手に部屋を出て行くとは貴様は失礼な奴だな。」
「ヒ、ヒロ。な、何でここに。」
慌てるフォルトだったが、ヒロはそんな事は如何でも良いと
いった顔で立ち上がり、おもむろに服を脱ぎ出した。
ヒロの裸体が露になる。それを見てフォルトは驚いた。
フォルトは今まで数多くの女性の裸を見てきたが
ヒロは他の女性と異なる部分があった。
そう、左腕だけがまるで全く違う生物の様だった。
「やはり、貴様も私が恐ろしいか。」
- 191 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 01:27:34 ID:a5TLjpAZ
- 以前、フォルトは大蛇丸から聞いた事があった。
ヒロは子供の頃、心無い人間によって左腕を切られ、それを魔力で再生した。
だが、その出来事が心の奥底で人を信用出来なくしているという事を。
「そうだろうな。この様な姿をした者など、恐れぬ者の方がおかしい。」
ヒロの頬を一筋の涙が流れる。
「泣いている。この私が泣いているのか。涙などお父様が死んだ時に捨てた
つもりだったが・・・。ふっ、やはり人など好きになるべきでは無かった。」
ヒロが悲しそうにそう話した直後、
フォルトはヒロの口を自分の口で塞ぎ、ベットに押し倒した。
ヒロは驚いてフォルトを見るが、フォルトは泣いていた。
「そんな事、そんな事無いよ。僕は君を怖がったりはしないよ。」
フォルトはそう言ってヒロを抱きしめた。
「フォルト・・・。好きだよ。大好きだ。」
ヒロもフォルトを抱きしめる。
この時フォルトは気付かなかった。
フォルトを抱きしめたヒロの顔が一瞬だけ妖しく笑った事を。
- 192 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 01:28:06 ID:a5TLjpAZ
- ムロマチの城の一室。
そこでヒロとフォルトはお互いを求め合ってた。
「んっ、あぁ。」
フォルトがヒロの体を愛撫する度にヒロはくぐもった声をあげる。
フォルトもそれに答えて更に激しく、優しく愛撫する。
「ヒロ。僕は君の全てを受け入れるよ。」
そう言ってフォルトはヒロの左腕を優しく舐めあげる。
その異質でもある行為にヒロは官能をさらに高める。
「ココもすっかり濡れているね。」
フォルトがヒロの秘所に手をやる。そこは既に洪水だった。
「ううっ、あっ、フォルト。そ、そろそろ。」
「うん。入れるよ、ヒロ。」
フォルトのペニスがヒロの秘所にゆっくりと挿入される。
ヒロはたまらず声をあげる。
「動かすよ。」
フォルトはゆっくりと、相手を思いやるように腰を動かす。
その動きにヒロは歓喜の声をあげる。
「フォ、フォルト。わた、もう。」
「ぼ、僕も、だよ。ヒ、ヒロ。い、一緒に。」
ヒロが絶頂すると同時にフォルトのモノを締め上げ、
フォルトもヒロの膣に全てを出した。
- 193 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 01:28:39 ID:a5TLjpAZ
- しばらく余韻に浸っていた二人だったが、落ち着いてきたフォルトがヒロから
自分のモノを引き抜こうとする。だが、
「ヒロ。あの、その、足が邪魔で、その。」
ヒロが足でガッチリとフォルトの腰を挟んで離さない。
「フォルト。貴様、まさか自分だけ挿入れて終わすつもりでは無いだろうな。」
ヒロのその言葉の意味がいまいち掴めないフォルト。
そんなフォルトの尻にヒロの左指があたる。
「ま、まさか。」
フォルトは顔が青ざめる。
「安心しろ。苦痛を感じるのは始めだけだ。その内病み付きになる。姉様だって
そうだった。初めは嫌がっていたが、最後には自ら強請り出した。」
ヒロは驚くべき事を口にした。どうやらヒロは姉とも関係を持っていたようだ。
「ちょ、ちょっと待ってくだ、あっ。」
フォルトの中に指先が入る。
「なんだ。以外とすんなり入ったな。やはりティナの言っていた事は正しい
ようだ。」
ヒロは笑みを浮かべながら言う。
「えっ、ティナって・・・・。」
ティナという単語にフォルトは昔のトラウマがよみがえる。
「他にも色々聞いている。お人好しで、騙され易い事とかな。」
ここでフォルトは初めて自分が嵌められた事に気付く。
慌ててヒロから離れようとするがガッチリと足で挟められ離れられない。
「全く、貴様は往生際が悪いな。私の全てを受け入れるんじゃ無かったのか。」
そう言ってヒロの左指が一気に差し込まれる。
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
絶叫が響き渡る。そしてそれは朝まで途絶える事が無かった。
その後、フォルトは気がつくとムロマチを逃げ出していた。
- 194 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 01:31:31 ID:a5TLjpAZ
- とりあえずムロマチ編は完結です。これからは
ネタが思いつく度に断続的に続けていきたいと思います。
- 195 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 01:48:05 ID:a6zCquf5
- 国へ帰れフォルト・・・w
- 196 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 02:01:08 ID:a6zCquf5
- 故郷と書いてくにとした方がよかったな
- 197 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 02:25:49 ID:Rvninogp
- 次のフォルトの相手はマユラか?
- 198 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 04:58:09 ID:9LM/nvSb
- GJ!>>190-193
- 199 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 08:13:40 ID:SaHKwbOL
- ちょっと不完全燃焼っぽかったな・・やっぱり連載じゃなく短編ならまた評価も違ったかもしれない。
- 200 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 12:41:07 ID:yq5wQbAx
- やたらと短編にこだわる短編厨がうざいですね
それじゃあなたも何か一本でも書いてみたらいかがです
書けはしないでしょうけど
- 201 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 14:58:53 ID:qrq+QVOf
- 別に萌えられるならどっちでもいいよ。
つまんないことで張り合ってる暇があるなら書くなり妄想なりしる!
- 202 :名無しさん@ピンキー :04/11/05 15:05:29 ID:kOuUIiYQ
- ギャグとして十分笑えるがな。
好きだ。
- 203 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/05 23:04:59 ID:hHRXNkkZ
- 「あなたは・・・いつの間に」
気付かぬうちに背後を取られていた事に狼狽えるアゼレア。
「あんなに思い詰めてちゃ、雷が落ちたって気が付かないよ」
スカーフェイスの男は椅子から立ち上がると恭しくお辞儀してみせた。
「ヴァングル盗賊団の元首領、マンビーだ。そっち行っていいか?」
許可を得るのも待たず、カウンターに近づいたマンビーは厚かましくもアゼレアの隣の席に座る。
「あんたらシーフタワーを攻撃するんだろ。おっと隠したってもう分かってるんだ」
マンビーは口を開きかけたアゼレアを手で制しながら笑った。
「あなたから殺してさし上げましょうか」
アゼレアは相手が盗賊団の関係者と知って鋭い視線で射抜く。
「アンタに睨み付けられるとゾクゾクしていけねえや。俺は元首領って言ったろ」
「どうせ公職を追われた今でも、自営で盗賊をやっているのでしょう」
「自分で言うのも何だけど。俺がこの町を仕切ってた頃は、それなりに上手いこと行ってたんだ。それが北方から流れてきた魔女に占拠されてからは、見た通りさ」
微笑みを消したマンビーは忌々しそうにアゼレアのグラスをあおった。
「俺は大事な金蔓である住民を守ろうとしたんだが、魔女の奴とんでも無い呪術を使いやがって・・・この通りさね」
マンビーは左頬の傷をさすりながらカウンターにグラスを置く。
「それはゴロツキが縄張り争いに敗れただけの事じゃないのですか」
アゼレアはいい気味だと言わんばかりに蔑んだ目でマンビーに一瞥をくれる。
「そう言われたんじゃ身も蓋もないが・・・可愛い子分共を魔女の奴隷にされた俺の気持ちも分かってくれ。俺は何とかして奴等を解放してあげたいんだ」
真っ正面からアゼレアを見つめるマンビーの目には涙が滲んでいた。
「頼む、タワーのことなら俺が案内するから・・・魔女退治に手を貸してくれ。子分さえ取り返したら俺達はこの町から出て行ってもいい」
「部下を・・・全員奪われたのですか?」
アゼレアは涙を流して拝み込むマンビーを半信半疑で見つめる。
「俺とナンバー2だったトリック・ブルーを残して全員が呪いを掛けられちまった。魔女に逆らえば、たちどころに生き腐れさせられちまうんだ」
- 204 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/05 23:05:40 ID:hHRXNkkZ
- 「トリック・ブルーですって。あなたトリック・ブルーのお友達なんですか」
マンビーの口から出た意外な名前に驚くアゼレア。
「ああ、奴は一番の部下でもあり、無二の親友だった。今はフェリアスで力を蓄えつつ魔女への復讐の準備中だがな」
アゼレアは黙り込み、頭脳を高速で回転させる。
「分かりました。魔女を倒して手下共を解放するお手伝いはしましょう。その代わりその後は直ぐさまこの国を出ていくのです」
「助けてくれるのか。ありがとう、ありがとう」
マンビーは両手でアゼレアの手を握りしめると深々と頭を下げた。
「私の連れに気付かれると邪魔が入ります。裏口からこっそり出てください」
アゼレアは無表情を保ったまま、汚らわしそうにマンビーの手を振り解いた。
※
その頃、教会へと向かっていたランジェは戒律を破ってしまったことを後悔していた。
「私のせいじゃないわ。けど牧師様に懺悔してお許しを請わなければ」
牧師に対してオナニー報告するなんて死ぬほど恥ずかしいが、もっと恥ずべき行為を行ったのは自分なのである。
自虐的な事を考えていると再び股間に熱いものがこみ上げてきてしまい、ランジェは歩けなくなってしまう。
休憩のために街灯の土台に座り込んだランジェの耳に、ただならぬ物音が飛び込んできた。
「このガキャーッ。戦災孤児のくせして」
見れば通りの向こうで数人のならず者が1人の少年を蹴り上げているところであった。
「おやめなさいっ」
ランジェが上げた制止の叫び声に、思わずニヤリとした少年は勿論リュウであった。
「いつもの通り適当に切り上げろよ」
リュウは実は手下のならず者達に命令すると地面に倒れ込んだ。
被害者を装って敵の目を欺くリュウの十八番であり、彼はこの手に引っ掛かる偽善者達のことを嫌っていた。
- 205 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/05 23:06:28 ID:hHRXNkkZ
- 「オイラが本当に困っていた時、お前らが一体何をしてくれたんだ」
拳法で鍛えた体に手下の蹴りを受けながらリュウは怒りに燃えていた。
リュウの体にいきなり何かが覆い被さり、甘酸っぱい匂いに包まれたのはその時であった。
体を張ってリュウを庇ったランジェの背中にならず者達の靴がめり込み、骨の軋む音が数度リュウにも伝わった。
「ケッ、二度と逆らうんじゃねぇぞ」
ならず者達は与えられた役割を果たすと、お決まりの台詞を残して立ち去った。
「お姉ちゃん重くてゴメンね。大丈夫だった?」
ランジェは弱々しく笑いながらリュウの上から離れる。
いつもと違う展開にリュウは戸惑いの表情を見せて狼狽える。
「ここ、腫れてるわ。ちょっと待ってて」
ランジェは左手をリュウの肩口に当てると右手で印を切りながら呪文を唱え始めた。
体中からみるみる痛みの消えていく奇跡の技を目の当たりにし、リュウの頭は訳の分からない感情で一杯になった。
「はいっ、もう大丈夫よ。どうしてあんな奴等に絡まれてたの?」
リュウと目線を合わせるようにしゃがみ込んだランジェはニッコリ微笑む。
「うるさいっ」
思いっきりランジェを突き飛ばしたリュウはいきなり駆けだした。
「畜生っ、畜生っ」
思考回路に混乱をきたしたリュウは意味もなく罵り声を上げる。
心の底から湧き上がってきた感情に、遠い日の記憶を蘇らせたリュウの目から涙がこぼれ落ちた。
※
「大変な事になった。このままじゃ日没と共にアゼレアさんが処刑されちゃう」
翌朝、マンビーの置き手紙により、アゼレアが敵の手に落ちた事を知ったシフォンは直ちにシーフタワー攻略に出発することを決意した。
「わざわざこんな置き手紙していくようじゃあ、罠を張って待っていると見た方がいいね」
ラトも勇者チームに同行してアゼレア救出に向かうべく身支度を始める。
- 206 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/05 23:07:03 ID:hHRXNkkZ
- 「マスター。スタリナのこと頼むよ」
「任せといて。お掃除とか、やって貰うこと一杯あるんだから。扱き使ってあげる」
ギャリンはスタリナの両肩に手を置いてラトに頷く。
自分の存在が仲間の足を引っ張る原因になりかねない事を知っているスタリナは聞き分けよく留守番を引き受けた。
「早く帰ってきてよぉ」
心配顔を隠せないスタリナに対し、ラトはただ笑って手を振った。
※
「半月前に比べて、かなり改築されているわ。ゴメン、余り役には立てそうにもないわ」
草むらに隠れながら、シーフタワー近くまで三勇者達を先導してきたエルティナは残念そうに囁く。
この土地に生家を持つエルティナにとって、盗賊共の巣になる前のシーフタワーは遊び場であり、拳法の修行場であった。
元は何かの研究施設であったと噂される50階の巨塔を見上げるシフォン。
「考えていても仕方がない。行こう」
連絡員としてその場にルーチェを残し、三勇者とエルティナ、そしてラトの5人はタワーに向かって走り出した。
「クリス。みんな気を付けて」
三勇者に事あらば、カムリアの冒険者ギルドへ報告しなければならないルーチェは、連絡員が持つ役割の重要性を良く理解していた。
※
鍵の掛かっていない入り口からタワー1階へ入り込んだ一行は、背後で自動的に閉じられたドアを無視してフロアの中央まで進んでいく。
暗闇に目が慣れるにつれ、高い天井を持つタワーの1階は中心に伸びた太い主柱を除いて完全に遮蔽物を持たない事が分かってきた。
「いるね、いるね。害虫共が一杯」
異常に夜目の発達したクリスに言われるまでもなく、漆黒の闇に息を殺して潜んでいる複数の波動は全員に伝わっている。
前へ出ようとしたエルティナをラトが手で制する。
「キミにそんな楽はさせないよ。ここは怪我人のあたしが引き受けるから」
ラトは骨折している脇腹を大げさにさすりながらフロアの奥にある階段を指さした。
- 207 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/05 23:07:59 ID:hHRXNkkZ
- 「それじゃ・・・ラトさん頼むっ」
先を急ぐシフォンは唯一の出入り口がある1階フロアの制圧をラトに任せて階段へと走った。
ラトは床に落ちていたこぶし大の石片を掴むと、黒いカーテンに覆われた窓に向かって投げつけた。
ガラスの割れる激しい音と共に眩しい日の光が差し込み、50人程の黒ずくめの男達が姿を現した。
手に手にナイフを持った男達は素早く移動し、ラトをぐるりと何重にも取り囲む。
「うわぁ〜、懐かしいな。100人スパーリングを思い出すよ」
あくまで余裕の笑みを絶やさないラトに対し、鶏のような気合いを上げた3人の男が同時に飛び掛かる。
ラトはピンと立てた右爪先を軸にして胴ごと左足を振り回し、急降下してきた3人を一蹴りで迎撃する。
「たったの3人で掛かってくるなんて、キミたち勇気あるね」
ラトはギャアギャア喚いて床を転がる男の脇腹にとどめの一撃を加えながら笑った。
※
2階、3階と何事もなく駆け上がったシフォンたち。
「そろそろ何か出てきそうな感じだけど」
しかし8階、9階と何事もなく進むうち、積み重なっていく疲労感に反比例するように自然と警戒心が薄れてくる。
それを計算していたかのように10階へ通じる階段の中腹まで上がった時、上のフロアから一抱えもある岩石が転がり落ちてきた。
この広くもない階段では彼らに逃げ場はない。
一瞬の判断で階段を駆け上がったエルティナは、転がり始めでまだ加速の乗っていない岩石を身をもって受け止めた。
巨岩の重みに全身真っ赤になって踏ん張るエルティナ。
「フゥンンンーッ」
全身の力を腰に込めたエルティナは岩石を持ち上げるとエビぞりになりながら後方に投げ捨てた。
- 208 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/05 23:08:30 ID:hHRXNkkZ
- 「ありがとう、危なかったよ。緊張感を持っていこう」
シフォンはエルティナの肩に手を置いて溜息をつく。
※
順調に一階一階駆け上がっていった勇者たちはようやく20階へ辿り着いた。
この間、散発的な敵の襲撃を何回か受けたが、戦意に乏しい敵は数度切り結んだだけで、直ぐに隠し扉の中に逃げ込んでしまう。
「さっきからウロチョロしている連中は同じ顔ぶれだぞ」
「入れ替わり立ち替わり現れて、私たちに少ない人数を悟られないようにしているのね」
敵の意図を見抜いた勇者たちは以後、雑兵を相手にしないことにする。
慎重に上がった21階は総石造りのフロアで、四方を囲む壁は切り出した岩がそのまま剥き出しになっていた。
仕掛けを気にしたクリスはコツコツとあちこちを叩いて回るうちに、岩肌の表面が微妙に焦げていることに気が付いた。
「みんな走れっ」
クリスが叫ぶと同時に天井一面に開いた穴から刺激臭のする液体が降り注いできた。
次の階段まで走り抜けようとした勇者たちの足がぬめる液体に取られて滑る。
しかしこのフロアに仕掛けられた本当の罠はこれからが本番であった。
「火よっ、黒い水が燃えてる」
たちまち部屋中に燃え広がった火の勢いは照明用に使う菜種油のものとは比べものにならなかった。
その上、もうもうと上がる黒煙の臭いは耐えきれるものではなかった。
「このままじゃ窒息死してしまう。みんな壁まで下がって」
クリスは全員が背後の壁に下がるのを待って風の呪文を唱えた。
たちまち巻き起こった旋風は一瞬火の勢いを増させたが、叩き付けるような爆風は気化ガスを霧散させ、蝋燭を吹き消すように一気に業火を消し止めてしまった。
「やばかったな」
流石に疲労感を覚えた一行だったが、それでも次の階への階段を登り始めた。
先導役のエルティナを先頭にシフォン、クリスが石段を上がっていき、それにランジェが続いた時であった。
- 209 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/05 23:09:10 ID:hHRXNkkZ
- 踏み出したランジェの足元が重みに耐えかねたようにいきなり崩れ始めた。
差し伸べられたクリスの手も虚しく、ランジェの体は尾を引くような悲鳴を上げながら奈落の底へ落ちていった。
「ランジェッ」
慌てて元来た階段を降りようとするシフォンをクリスが引き止める。
「時間がない、先へ進もう。アゼレアさんにもしもの事があったら、俺達の名に傷が付く」
クリスの冷たい言葉にシフォンは憤慨する。
「それじゃお前は、落ちたのがルーチェでも同じ言葉を吐けるのかっ」
「あぁ。それにランジェは三勇者の1人だ。簡単には死なんよ」
シフォンはあくまで冷静に判断を下すクリスを睨み付けていたが、やがて同僚の正しさを認めて階段を上がり始めた。
※
「キュネ様。予定通りクレリックの少娘を奴等から分断しましたぜ」
50階の首領室でマンビーが手揉みしながら卑屈な笑いをみせる。
「1人が前衛で直接的と戦い、1人がそれを援護。そしてクレリックが防壁や回復の呪文で2人をサポートする。奴等の戦術は先刻ご承知よ」
キュネは高笑いしながらマンビーの差し出したワイングラスを受け取る。
「小娘さえ引き離しちまえば、奴等もちょいとチャンバラの得意な坊やさ」
「流石は眉目秀麗にして頭脳明晰な我らの女王キュネ様。それに引き替えこのガキはっ。てめえが小娘さらってくるのをしくじったからキュネ様が苦労なさるんでぇ」
露骨に顔つきを変えたマンビーはキュネの傍に跪いていたリュウを思い切り蹴飛ばした。
力無く立ち上がったリュウは俯いたまま部屋を出ていく。
「女王様といえばそちらの女王様の調子はどうだい」
キュネはほくそ笑みながら部屋の片隅に視線を向ける。
その視線の先には全裸に剥かれた上、天井から下がったロープで四肢の自由を奪われたアゼレアの姿があった。
体が床と平行になるよう俯せに吊されたアゼレアの体中には気持ちの悪い色をしたカタツムリが何匹も貼り付いていた。
- 210 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/05 23:10:20 ID:hHRXNkkZ
- 「どうだい。新芽を囓る樹木の天敵、マイマイはお前にとっても憎い敵なんだろ」
生きるために木の芽を食するカタツムリは憎いはずもないが、ヌメヌメとした皮膚感覚はアゼレアにとって確かに苦手な存在であった。
そのカタツムリが脇腹や腋の下、そしてもっと敏感な部分を這い回るおぞましさにアゼレアは身を震わせて悶える。
「ひっ・・ひぁっ・・・くはぁぁぁ・・・」
カタツムリはアゼレアの皮膚から吹き出てくる汗を嫌って逃げ回るが、何処にも逃げ場があるはずもなく延々と体表を這いずり続ける。
「こいつはいい。この雌エルフ、生意気に発情してますぜ」
マンビーはアゼレアの股間から床にポタポタと落ちる滴を見て笑い声を上げる。
「さぞかし極楽気分だろう。なっ、悪いようにはしねえって言ったの嘘じゃなかったろ」
フェリアスへ急ぐ余り、詐術に乗ってしまったアゼレアは潤みを帯びた目でマンビーを睨み付ける。
「おっと、俺達ゃ悪いと知った上で人を殺めたり騙したりしてるんだぜ。滅多やたらに人を斬りまくる勇者様の方がもっとタチが悪いってもんだ」
勝手な論法で誤魔化しを図るマンビーを押しのけるようにしてキュネが近づいてくる。
「まぁ、そのマイマイに大事なとこ潜り込まれないようにするんだね。そいつらがアソコの中に卵産み付けたら手術でも取れないからね」
キュネがヒヒヒッと笑いながらアゼレアを脅しに掛かる。
「やがて孵った子虫はアンタの体の中、食い荒らして成長するんだよ」
それを信じたアゼレアは直ぐに股間を閉じようとするが、両膝に括り付けられた横棒のせいでままならない。
「ヒッ・・・ヒィィィーッ」
偶然股間に忍び寄ったカタツムリを感じて、アゼレアは思わずお漏らしをしてしまう。
勢いよくほとばしる黄金色の水を見て盗賊団の幹部たちは転げ回って大笑いした。
※
一方落とし穴にはまったランジェは複雑な曲線を描くパイプを通って、石造りの小部屋へと落ち込んでいた。
- 211 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/05 23:10:51 ID:hHRXNkkZ
- 「誰かっ・・・誰もいないのぉっ」
声を虚しく反響させる分厚い石造りの壁はランジェの力では破壊出来そうにないし、落ちてきた穴は高すぎて手も届かない。
「あぁん・・あたし1人、こんな所で遊んでる場合じゃないのに」
ブロックの隙間から漏れてくる薄明かりの中でランジェは途方に暮れる。
そのランジェの耳に何か固い物が擦り合わされる音が聞こえた。
「うそっ」
頭上を見上げたランジェは重そうな天井が徐々にだが確実に下がってきているのを認めた。
「いやぁぁぁっ。シフォーン、クリスゥゥゥーッ」
石造りの狭い部屋の中でランジェの悲鳴がこだまする。
※
「完全にいっちまってるな、この雌エルフ」
全身のカタツムリを取り除かれた後も、アゼレアの目はしばらく焦点を結ばない。
「へへっ、キュネ様の例の禁呪法。あれって女同士でも効果あるんですかね。どうです、こいつも俺達の手駒にしちゃうってのは」
マンビーは女首領を煽てながら、さり気なく自らに掛けられた呪いについて少しでも情報を引き出そうと試みる。
「駄目だ。こいつはアタイの復讐の囮に使った後、食肉植物の餌にしてやるんだ。こいつが大好きな植物のために、一番直接的な方法で役立って貰うのさ」
「へっ?復讐って・・・」
マンビーの問い掛けには答えず、キュネはしばらくの間、遠い所を見るような目をする。
やがて思考を現実に戻したキュネはマンビー達に命を下した。
「それじゃ、そろそろ坊やたちを歓迎してやりな」
(つづく)
- 212 :名無しさん@ピンキー :04/11/06 00:33:21 ID:I/d4l+mX
- ランジェピンチ!
次回がとても気になり早く読みたくてたまりません。
- 213 :名無しさん@ピンキー :04/11/06 08:27:46 ID:FW5dXl1W
- よく質を落とさずにこうして連載できますな…。
正直うらやましいです。
私も話を書こうとしてるのですが中々うまくいかなくて。
よければコツを教えてください。
- 214 :名無しさん@ピンキー :04/11/06 16:10:40 ID:EB68lzo6
- これ終わったらいよいよドウム編ですか?
- 215 :名無しさん@ピンキー :04/11/06 19:31:00 ID:ybip8loW
- 毒が足りない。
- 216 :名無しさん@ピンキー :04/11/06 22:28:33 ID:ZbT0dJhO
- あのー、特定のカップリングやキャラを過剰に強調してはいけない
とありますけど、リクってできるとしたら
どの程度までOKなのでしょうか?
- 217 :名無しさん@ピンキー :04/11/06 23:40:42 ID:XnLgBw9X
- リクしてもいいのはアキラ×ル・フェイだけ
- 218 :216 :04/11/06 23:53:48 ID:ZbT0dJhO
- どうやら無を呼び寄せてしまったようです。
よく考えたら自分の考えていたものももろアウトだし。
すいません、消えることにします。
- 219 :名無しさん@ピンキー :04/11/07 00:19:27 ID:u/Pii/f4
- ソードの場合の利点を必死で考えた
武装が対艦刀とブーメランだけだからパイロットに優しい(使い分けることをほとんど考えなくていい)
- 220 :名無しさん@ピンキー :04/11/07 00:20:28 ID:u/Pii/f4
- 誤爆すまんな種死のことだ
- 221 :名無しさん@ピンキー :04/11/07 00:44:30 ID:EIIKNbs/
- >リクしてもいいのはアキラ×ル・フェイだけ。
どうせ反応を楽しみにしてる愉快犯だろうがいい加減にするべき。
他のアキラ×ル・フェイファンにも疑いがかかり迷惑だし話の投下の妨げになる。
- 222 :名無しさん@ピンキー :04/11/07 03:20:44 ID:XzryQqhh
- この手のはかまうとズルズル続くからスルーして気持ちを切り替えて
- 223 :名無しさん@ピンキー :04/11/07 12:32:44 ID:KRp8Andi
- 鈴魚姫は大人になってもぺチャパイな予感だといってみる。
- 224 :名無しさん@ピンキー :04/11/07 12:53:33 ID:aJIlbfCb
- チンポ様マダー?
- 225 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 00:56:02 ID:Zv38Rv3Q
- >>193の続きです。
衝動的に思い浮かんだネタのため凄く電波が入ってる上に、
かなりエロが無いです。
- 226 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 00:57:12 ID:Zv38Rv3Q
- ムロマチを出てから二ヶ月程立った。
あの後、行き倒れになった僕を助けてくれたガルカシュの人達には今でも
感謝している。彼等と遊牧民の暮らしをしている内に、このまま何もかも
忘れてこのまま遊牧民として生きていくのも良いなと思い始めた。
「フォルト、居る。」
フォルトのテントに静かにマリルが入ってくる。
「あっ、マリルどうしたんだい。」
フォルトは日記をしまいながら振り返る。思えばメイマイからの持ち物は
竜剣カシュシリアスとこの日記だけだ。
「今日のフーリュンとの同盟会議、私の代わりに出てってクルが・・・」
そう言うマリルだったが、その顔はどこか浮かない。
「解った、今用意するよ。」
「現在、メイマイはムロマチ、ボローニャを侵略して東を全て支配しました。
次の目標は間違いなく我々でしょう。」
フォルトは今日の同盟会議で現状を述べが場の空気は重い。
現在この場にガルカシュ側からハン・デ・クルとフォルト、フーリュン側から
ハマオウ、ザンゲキ、フェイフが代表として居る。
フーリュンとガルカシュは昔からの同盟を組んおり仲もよかった。
しかし今、両者の関係はとても悪く、君主であるクルとハマオウに至っては
にらみ合ってさえいる。
「やれやれ、国の事よりまずこちらを解決せねばなりませんな。」
溜め息をつきながらザンゲキが言う。
「何の事です。」
フォルトが問う。フォルトはまだこの国に来て日からが浅いため
事情を知らなかった
「マリル殿の事です。」
- 227 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 00:57:48 ID:Zv38Rv3Q
- ザンゲキの話を要約するとこうだ。
マリルは元はフーリュンに居たが、今はガルカシュに居る。
フーリュンはマリルの帰還を求めるがガルカシュはそれに応じない。
「マリルはおまえ達にさらわれたんだ。マリルを返せ。」
ハマオウが叫ぶ。ハマオウはマリルに幼なじみ以上の感情を持っていた。
「それは出来ない。マリルがここに居るのはマリルの意志だからだ。」
同じく、マリルに想いを寄せるハン・デ・クルも言い返す。
「ならば何故、マリルをここに連れてこない。彼女が自分の意志で来たのなら
ここに連れてきても平気なはずだ。」
「マリルが君達に会いたくないんだ。だからフーリュンを黙って去ったたんだ。
そんな簡単な事も解らないのか。」
両者は一歩も引かず、言い争いは加速していく。
「お止めなさい。二人とも。」
ザンゲキが一喝し周りが静まりかえる。
「このままでは埒が開きません。如何でしょう。ここは一つ、両者で戦って
勝った方のマリル殿を任せるというのは。」
更にザンゲキは提案を出す。
「面白い。俺もこいつとはいつか決着を付けねばならないと思っていた所だ。」
「いいでしょう。僕もこの勝負、受けて立ちます」
その提案に両者は納得する。
「決まりましたね。勝負は明日の午後。立会人はここに居るものにマリル殿を
加えた四人のみにしましょう。」
こうしてこの日の同盟会議は幕を閉じた。
- 228 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 00:58:26 ID:Zv38Rv3Q
- その日の夜。フォルトは、ふと目を覚ました。何故だか酷く目覚めが悪かった。
気分転換のため水でも飲もうとテントから出たフォルトだったがそこで怪しい
人影を発見する。こんな夜更けに誰だろう。そう思いフォルトは呼び止めた。
「そこで何をしている・・・、ってマリル、どうしたんだいそんな格好で。」
それはマリルだった。しかもマリルはこれから旅に出るような姿をしていた。
「フォルト・・・。お願い。何も見なかった事にして黙って私を行かせて。」
マリルはいきなりフォルトにそう頼み込んだ。目には涙さえ浮かべている。
「落ち着いてマリル。とりあえず場所を変えよう。」
フォルトは只ならぬ事態を感じた。
フォルトのテントの中。そこでフォルトはマリルに事情を聞いた。
「・・・・・要するに君は、自分のせいで両国の関係が悪化している事に
罪悪感を感じて今日の内にこの国を去ろうとしたわけだ。」
フォルトが確認するとマリルはそれに黙ってうなずく。
「確かに、君が去れば全て丸く収まるかもしれない。けれどそれが、本当に
ハンやハマオウ、そして何より君自身の為になるのかい。」
フォルトのその言葉にマリルは黙ってうつむいてしまう。
マリルだって本心は出て行きたくなど無かった。だが自分にはこうするしか
方法が思い浮かばなかった。
「マリル。君はとても強い女性だ。けど弱い一面もあるのを僕は知っている。
気丈に振る舞うのもいい。だけど周りに助けを求める事も必要だよ。」
今にも泣き出しそうなマリルに、フォルトは優しく語りかける。
その言葉にマリルは勇気付けられた。
「あはっ、私何て事考えてたんだろ。ありがとね、フォルト。みんな心配する
から私、もう戻るね。」
そう言うとマリルは立ち上がりテントから出ていった。
「フォルト。貴方、とても優しいのね。」
「マリルも素敵だよ。ハンやハマオウが夢中になるのも分かる気がする。」
去り際に自分を誉めたマリルにそう返すとフォルトはベットに戻った。
目覚めの悪さは既に消えていた。
- 229 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 00:59:50 ID:Zv38Rv3Q
- 次の日の午後。
遊牧民の集落から少し離れた草原で決闘は行われようとしていた。
「この勝負、俺が勝ってマリルを連れ戻す。」
「僕だって、マリルの為に負けない。」
両者も既に戦闘態勢に入っている。
「勝負はこのコインが落ちると同時に開始。勝敗は一方の降伏か戦闘不能。
二人とも・・・、覚悟はいいですね。」
フェイフが決闘のルールを説明する。ザンゲキとフォルト、そしてマリルは
黙って開始を待つ。降伏か戦闘不能と言っても、絶対に降伏はしないだろう。
更に両者は名のある武将だ。戦えば必ずどちらかが死ぬだろう。
周りが不安に見守る中、コインは投げられる。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
コインが落ちると同時にハマオウが仕掛ける。拳聖と呼ばれる程の武術で
次々と打撃を繰り出し、クルに確実にダメージを与えていく。
「はっ、とう、やぁ!」
対するクルも攻撃を巧みに躱しながらハマオウに斬撃を放つ。
両者の力が互角なため、中々致命傷となる攻撃が決まらず戦いが長引く。
「お願い。もう止めて。」
耐えられなくなったマリルが叫ぶ。だが二人は止まらない。
「死ねえぇぇぇぇぇぇ!」
ハマオウの渾身の一撃が放たれる。
「どりゃぁぁぁぁぁぁ!」
クルも最高の一撃を撃つ。
マリルはおもわず目をつむった。
- 230 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 01:02:56 ID:Zv38Rv3Q
- 轟音と共に静寂が流れる。マリルは恐る恐る目を開けるとそこには、
両者の攻撃を受け止め大怪我を負ったフォルトが居た。
「二人とも、いい加減にしろ。マリルは本当はとても繊細な女性だ。
そんなマリルが、こんな事で決めて喜ぶとでも思っているのか。」
フォルトはそう叫んだ後倒れた。
「フォルト!」
慌ててマリルはフォルトに近寄る。周りもそれに合わせて駆け寄った。
「僕は大丈夫だ。それよりマリル、勇気を出して。」
自分の怪我よりもマリルの事を心配するフォルトにマリルは決心がついた。
「フォルト、みんな、私が臆病なばっかりに迷惑をかけてごめんなさい。
でも私、決心がつきました。本当の気持ちを伝えます。」
- 231 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 01:03:31 ID:Zv38Rv3Q
- 「私が本当に好きなのは、フェイフ。貴方なの。」
そう言ってマリルはフェイフに抱きついた。
「えっ、ええっ、アタシィ?」
あまりの出来事に驚くフェイフ。
「そうよ、貴方なの。私、貴方の事忘れようとしたわ。その為に国も捨てた。
だけど、どうしても貴方の事が忘れられないの。」
マリルがそう告白する。以外な結末に周りはまだ事態を理解しきれていない。
「ごめんなさい。アタシ、心に決めた人がいるの。だから、あなたの想いには
答えられない。」
マリルの告白をフェイフは断る。普通に考えれば当たり前だ。
「そんな・・・・。それじゃ、フーリュンで私を後ろまで愛してくれたのは
嘘だったの。貴方は私の身体だげが目的だったの。」
マリルが衝撃の発言にクルとハマオウは固まった。
「ごめんなさい。アタシ、寂しかったの。ラトお姉様がアタシを置いて旅に
出ていってしまって。今はアナタにした事をとても後悔してるの。」
どうやらフェイフの想い人はラトらしい。そう言えば以前、ラトは修行の為に
世界を回っていた事をフォルトは思い出した。
「そんな、嫌。私、性奴隷でも肉便器でも貴方が望むならなんでもするから。
だからお願い。私を捨てないで。」
自分の弱さをさらけ出しフェイフに迫るマリル。だが、フェイフの答えはノー
だった。因みに、この時点でクルとハマオウは真っ白に燃え尽きていた。
「結局、僕のした事って・・・・。」
フォルトは自分のした事に後悔しながら意識を失った。
- 232 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 01:04:48 ID:Zv38Rv3Q
- 「ここは・・・」
フォルトは気がつくと馬車の中にいた。
「あっ、良かった、目が覚めたのねフォルト。」
そこにはマリルが居た。驚いたフォルトは起き上がろうとするが体中に激痛が
走る。
「動かないで。まだ傷が塞がってないんだから。」
マリルの説明に、意識を失う前の記憶が蘇る。
「あれからどうなったんだ。」
フォルトはマリルに聞く。それがとても気がかりだった。
「今、私達はメイマイに向っているの。そこで全てを決めるわ。」
「マリル、そろそろ待ち合わせの場所だから出てきて。」
マリルの答えと同時にフェイフの声が聞こえる。
「それじゃ、私行くから、くれぐれも動かないようにね。」
そう言ってマリルは馬車の外に出た。
「ラトお姉様、会いたかった。」
待ち合わせ場所でラトと再開したフェイフはいきなりラトに抱き着く。
マリルはそれを殺意の篭った目で見る。
「いろいろ話す事もあるけど、その前にフォルトが居るって本当。」
「はい。今この馬車の中にいます。」
ラトの質問に、自信満々にフェイフは馬車の扉を開けるがそこには、
既にフォルトとフォルトの荷物一式が消えていた。
その後、一時期、ガルカシュの君主とフーリュンの君主が同性愛に走ったと
風の噂が流れたが真偽のほどは定かではない。
- 233 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 01:06:23 ID:Zv38Rv3Q
- エロパロなのにエロ無くてスイマセン。
次はエロと毒を入れる予定です。
- 234 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 03:21:38 ID:WG2+QOS0
- ホモも・・・もう何でもありっすな〜〜〜。
- 235 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 04:11:55 ID:ILpbNXwC
- 作者さんGJ!!
しかしフォルトはいい奴なのに不憫ですな。
最後には幸せになってもらいたいが…
- 236 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 08:09:49 ID:+2qEpsKl
- ウホッをさらに濃くしてほしい
- 237 :名無しさん@ピンキー :04/11/09 08:45:00 ID:ifA0D6Wc
- ムロマチおちたんか・・・
大蛇丸サイズ比べに負けたのが大きいのか
- 238 :名無しさん@ピンキー :04/11/10 00:05:31 ID:Vdmj4ZWU
- あのーーー確認しておきたいんですが
メイマイの方々のフォルトへの感情は何ですか?
性奴隷としか思ってない?多分、そうだろうな・・・
- 239 :名無しさん@ピンキー :04/11/10 00:24:48 ID:UgmctPik
- このスレってこの板の中でも空気違うよね
- 240 :名無しさん@ピンキー :04/11/10 01:32:33 ID:r2YEj1zE
- どういうところが?
- 241 :名無しさん@ピンキー :04/11/12 09:12:43 ID:rwjVeOVT
- 空気が違うって801?
- 242 :名無しさん@ピンキー :04/11/12 15:25:02 ID:8POZsUxY
- さあ…別に801っぽいとも思わないし、他のスレと雰囲気違うとも思わないよ。
- 243 :名無しさん@ピンキー :04/11/12 16:09:08 ID:E6R1dVhF
- 以前は作家の書くもんに文句言って、あれキボンこれキボン言ってるのが居たけど最近は落ち着いてきた気がする
- 244 :名無しさん@ピンキー :04/11/12 16:30:17 ID:AP5wZzWP
- 毒のおかげだな
- 245 :名無しさん@ピンキー :04/11/12 22:36:26 ID:BXl+GOkP
- 愛しき邪悪ってやったことないんだけど、シンバとソルティのそういう関係ってオフィシャルなの?
- 246 :名無しさん@ピンキー :04/11/12 22:59:07 ID:UUCfIuV+
- 腐女子思考じゃねーの?友情を801にすぐむすびつけるような
- 247 :名無しさん@ピンキー :04/11/12 23:16:36 ID:i7BL1DB0
- シンバとソルティの小説読んだ事あるけどホモっぽい。
- 248 :名無しさん@ピンキー :04/11/13 12:53:20 ID:v2L7mGmY
- ソルティが攻でシンバが受でしょ?
- 249 :名無しさん@ピンキー :04/11/13 18:46:11 ID:Wm9ZAvQU
- >>248
そうだね、シンバがそっち関係には疎そうだから大抵そう書かれるみたい。
- 250 :名無しさん@ピンキー :04/11/13 20:07:02 ID:rrsfVgUa
- オフィシャルでは無いが冥界住人のほとんどが塩はホモ臭いと思ってるのは本スレの歴史からしても明らか…
- 251 :名無しさん@ピンキー :04/11/13 22:59:57 ID:HO4ngmiJ
- もしも、もしもだが最近読んでみたいカプって皆はどういうのがいい?
- 252 :名無しさん@ピンキー :04/11/13 23:08:45 ID:oI3AzusP
- 基本的には職人の好み次第であってROMがなにか言うものじゃないんだけどな
- 253 :名無しさん@ピンキー :04/11/14 01:05:51 ID:ZCc6KSIs
- >>251
君はアキラ×ル・フェイなんだろ?
だから専用スレ立てろって言ってるだろ
- 254 :名無しさん@ピンキー :04/11/14 02:02:34 ID:jYa9K83u
- >>253
1作品1スレのローカルルールも理解できない人は…
- 255 :名無しさん@ピンキー :04/11/14 05:05:18 ID:PHRCAYTA
- 怪しいからといって断言するのはどうかと思うがな。
- 256 :名無しさん@ピンキー :04/11/14 10:23:27 ID:TUQ6xTb4
- アキラ×ル・フェイを推薦するのは沈静化したが今度はちょっとでも怪しいとすぐに決めつける奴が問題になってないか?
- 257 :名無しさん@ピンキー :04/11/14 19:07:36 ID:/2rZFxl5
- 人のふり見て我がふり直せ
- 258 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/16 22:49:32 ID:Uvla4Nv6
- 「合点でさぁ。奴等の始末は、この勇者マンビーにお任せを」
自称勇者は胸を反らしてキュネに頭を垂れると階段へ向かって歩き始める。
「トリック・ブルーの奴に会う時にゃ、間違っても俺の紹介なんて言うんじゃないぜ」
マンビーはアゼレアの傍らを通り過ぎざまに小声でささやくと、思わせぶりなウインクをくれた。
トリック・ブルーの名を耳にして、アゼレアの瞳に光が戻る。
アゼレアは背後を振り返るが、声の主は既に階段を下って姿を消していた。
「・・・どういう事なの?」
アゼレアは自分を騙してタワーへと拉致したはずのマンビーが、立ち去り際に発した言葉を頭の中で反芻する。
彼等の思惑通りに、アゼレアがここで処刑されるようなことになれば、トリック・ブルーとの会見などあり得ない筈である。
「まさか・・・敵を欺くにはまず味方からって事なの?」
思いも寄らぬ敵の言葉にアゼレアの思考は混乱を来したが、一縷の望みもまた見えてきた。
「とにかくこの状態を何とかしないと。シフォンでは奴等の奸計と殺人剣には勝てないかも知れないわ」
シフォンの華奢な体つきと、伝わり来る波動の弱々しさに危惧を抱くアゼレアだったが、天井から吊されて身動き出来ない身ではどうすることも出来ない。
無駄な足掻きと知りつつ必死で身を揺するアゼレアに、皮肉っぽい笑みをたたえたキュネが近づいてくる。
「エルフの女王さん。家臣にかしずかれて、不自由なく暮らしていたお前にしたら、こんな酷い目に遭うなんてこと、想像もしなかったろうねぇ」
キュネはいい気味だと言わんばかりに蔑みの眼差しを送ってくる。
「まだガキの頃、親に捨てられたアタイの苦労なんてお前には分かりっこないだろう」
白桃のような瑞々しさを誇るアゼレアの尻を思いっきりつねり上げるキュネ。
「さっき復讐とか言っていましたが・・・自分の境遇に対する恨みなのですか」
アゼレアは悲鳴を押し殺し、肩越しにキュネを睨み付ける。
一瞬、キュネの瞳が殺気に満ちたが、コントロールされた感情は何とか平静さを保つ。
「アタイの復讐はそんな安っぽいモンじゃないんだ。お前なんかは復讐の生け贄に過ぎん」
- 259 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/16 22:50:11 ID:Uvla4Nv6
- 「生け贄?」
「そうよ生け贄さ。親代わりにアタイを育ててくれた家族を、村ごと皆殺しにした竜への復讐の生け贄さ」
キュネの瞳が今一度大きく燃え上がる。
「アタイはこの世の竜という竜を根絶やしにして、家族の復讐をしてやるんだ。そのためにこの国を乗っ取って戦力を蓄えている真っ最中と言う訳さ」
「その竜と私に何の関係があるというのです」
さっぱり訳の分からないという風にアゼレアは眉をひそめる。
「アンタを虐めると、取り敢えず竜が一匹来てくれるのさ。極東の飛竜の姿を借りてね」
「大蛇丸・・・が・・・?」
「あいつが体に皇竜スペクトラルの魂を宿していることは先刻ご承知よ。奴がお前にぞっこんだってこともな」
そう言うとキュネは手にした革製のスパンク板をアゼレアの尻に振り下ろした。
※
その頃、シフォン達は各階に張り巡らされた数々の罠と度重なる盗賊団の襲撃を退け、ようやく塔の40階に到達していた。
階段を登りきり、タイル張りになった床に足を下ろした途端、エルティナはこの階の主が発する強い気を感じ取った。
「シフォン、どうやらあたしのガイドもここでお終いみたいよ」
3人はフロア中央で自分たちを待ち受ける少年、リュウの姿を認めた。
険のある目をした少年は武器も持たない素手であり、何の構えもとっていないにもかかわらず、恐ろしいまでの闘気がビリビリと伝わってくる。
「こいつも拳法使いだわ。ここはあたしに任せて、シフォンは先へ急いで」
返事も待たず、いきなりの跳び蹴りをリュウに向けて放つエルティナ。
全体重を乗せた重い蹴りを、リュウは顔の前でクロスさせた腕でがっしりと受け止めた。
数拍後、エルティナはリュウの腕を支点に再度宙へ飛び上がり、後方宙返りで着地する。
「相変わらず気が短いんだな、君は」
「うっさい」
幼い頃そのままのやりとりに、シフォンは知らず知らずのうちに口元をほころばせる。
「それじゃエルティナ。ここは頼んだぜ」
フロアの奥に設置された階段を目指して、リュウの傍らを走り抜けるシフォンとクリス。
- 260 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/16 22:50:50 ID:Uvla4Nv6
- それを阻止しようとしたリュウに2発目のエルティナキックが炸裂する。
「アンタの相手はこのあたしよ」
幼なじみの実力に微塵も不安を抱かないシフォンは、後を振り返ろうともせずに階段を駆け上がっていく。
「さぁ、どこからでも掛かってらっしゃい。女だと思って甘く見てると痛い目見るわよ」
エルティナは大きく足を開いて腰を落としたラコルム武術の基本姿勢でリュウに向き直る。
ほぅ、という顔をしたリュウも同じく腰を落として両拳を腰の両脇に添えて身構える。
先に手を出したのは短気なエルティナであった。
気合いと共に繰り出されたエルティナの右拳を、斜め下方に捌いてカウンターを取りにいくリュウ。
腕を斜め下方に捌かれたことにより連打を封じられたエルティナは、やむなくリュウの攻撃を左の掌で受け流して跳び下がる。
「やるじゃない。ラコルム流の封殺法ね」
再び対峙した2人はジリジリと間合いを詰めていく。
前蹴りの間合いに入った途端、リュウの歩法が変わる。
その瞬間、思わず吊り出されたエルティナの左前蹴りが中途半端な勢いで伸び、横飛びでその延長線上から逃れたリュウは側面から短く素早い蹴りを放つ。
「こんな初歩的な誘敵法に引っ掛かるなんて」
脇腹に一撃を食らい、頭に血の上ったエルティナは、一気に間合いを詰めて乱打戦に持ち込む。
ラトが言ったように、こんな敵と戦うのであれば、只の盗賊50人を相手にしている方が余程楽である。
互いに急所を庇いながら打ち合っているうちに、エルティナは相手の技術が幼い頃に親しんだラコルム独習書の内容そのままであることに気付いた。
独習書はラコルム武術を志しながら、訳あって入門出来ない者のために書かれた教科書であり、シフォンとの離別の後、エルティナの寂しさを紛らわせてくれた愛読書である。
挿絵に従って型の稽古に励んだ幼い日の思い出がエルティナの脳裏に浮かぶ。
「そう・・・アンタも独りぼっちだったんだね」
※
「ずいぶん遅いわ、もう日が暮れるというのに」
タワー近くの茂みに潜んで三勇者からの合図を待ち続けるルーチェは、夕日に照らされた外壁を見つめながら呟いた。
- 261 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/16 22:52:36 ID:Uvla4Nv6
- 一時はタワー中腹から黒煙が上がったものの、それ以降タワーに全く変化は見られない。
「誰っ」
突然、背後に感じた人の気配に、ルーチェは含み針の束をくわえながら振り返った。
「うそっ、あなたは・・・」
意外な人物の登場に、ルーチェは唇の隙間から含み針を落下させていた。
※
「待ちかねたぜ。ようやく勇者様のお出ましだ」
首領室の絶対防衛圏として設定された45階のフロアで、シフォンとクリスの2人はマンビー、ギャプのタッグと対峙していた。
「こいつらおっちょこちょいが大魔王を倒してくれたお陰で世は乱れに乱れ、こちとらこの世の春を謳歌出来るって訳よ」
マンビーは言葉のメスを振るい、巧みにシフォン達を心理的に傷つけていく。
「聞けばジャネスを倒したってのも不意打ちらしいじゃねえか。俺達も真っ青な卑怯なやり口じゃ勇者の名が泣くってもんだ」
「お前らに何が分かる」
青ざめて小刻みに震えるシフォンに代わり、クリスが答える。
「お前さんかい。この卑怯者に金魚の糞みたいにくっついていったお陰で、幸運にも勇者の称号にありつけた果報者ってのは」
「なにぃ・・・」
一番触れて欲しくない部分をマンビーに突かれて、自制心の強いクリスも怒りに震える。
マンビーに言われるまでもなく、直接ジャネスを屠ったシフォンと自分との間に存在している差は、クリスにとって消し去ることの出来ないコンプレックスの種となっていた。
「僕が卑怯な手を使ったのは事実だし、ジャネスが天魔剣を封印するため、わざと討たれた事も知っている。しかし僕らが大魔王を倒したのは純粋に平和を望んでの事だった。」
シフォンは渇ききった口を開いて語り始めた。
「僕らは大魔王を倒したことで確かに勇者の称号を得たが、同時に過大な評価も背負ってしまった。勇者の名を真実のものとするには、お前達小悪党を一つ一つ潰して世に信を問うしかないんだ」
今度は小悪党扱いされたマンビーが舞い上がる。
「このガキが。てめぇに俺の何が分かる」
逆上した自称勇者は剣を抜くと半熟勇者に斬りかかっていった。
※
- 262 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/16 22:54:52 ID:Uvla4Nv6
- 剣と剣とがぶつかり合う度に幾つもの火花が飛び散り、意外に使える互いの剣技に驚く2人。
いつもの通りシフォンの数歩後ろに位置して、ショートソードを逆手に構えるクリスに、剣を腰だめにしたギャプがゆっくりと迫る。
クリスはギャプに向き直ると左手にダガーを持って身構えた。
「笑止。二刀流とは片手で常人の両手に匹敵する膂力があって、はじめて意味をなすもの」
一旦跳び下がり距離を取ったクリスは、体の回転を利用して左手のダガーを投げつけた。
音速を超えるヤクトダガーを、ギャプは瞬きもせず剣の束で弾き返す。
「未熟」
既にクリスの力量を見切ったギャプは一気に間合いを詰めて必殺の抜き打ちを放った。
※
「キャハハッ。どうだい、愛する男を待ちながら拷問に耐えるってのは」
ラケットのような形をした革製のスパンク板は皮膚に傷こそ付けないものの、処女雪のようなアゼレアの尻を真っ赤に染めていった。
ともすれば消え入りそうなアゼレアの意識が、尻への痛打を受けた刹那だけ現実に引き戻される。
「お前の処刑はムロマチにいる手下共が大々的に報じているはずだから、お前のいい人も来週あたりには来てくれるはずだよ。それまでは生かしといてやるさ」
キュネは高笑いしながら、狂喜の表情でスパンクを続ける。
「あぁ・・・来ないで大蛇丸・・・これは罠よ・・・」
アゼレアは朦朧とした意識の中でぼんやりと考えていたが、やがてとんでも無い事実に思い当たる。
「この人は勘違いしている・・・私と大蛇丸には何の関係もないのに」
おそらくバウラス・ヌイでの一件が曲解されて伝わっているのであろうが、今それが知れるとアゼレアが即処刑の憂き目を見るのは確実であった。
「来てくれる訳が・・・ないわ・・・」
ガックリと項垂れて気を失ったアゼレアを満足そうに見下ろしながら、キュネはスパンク板を投げ捨てる。
「フン、いにしえの禁呪法が女同士でも通じるか・・・か。試してみるのもおつなものかな」
キュネはアゼレアの傍にひざまずくと、赤く腫れ上がった尻に舌を這わせ始めた。
心の奥底に湧き上がってきた背徳的な疼きに、キュネの下半身に熱いものが込み上げてくる。
- 263 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/16 22:55:35 ID:Uvla4Nv6
- 「ヤバいよ・・・このままじゃ、こっちが。うぅっ、くそっ・・・この尻・・・」
たまらず着衣を脱ぎ捨てて、アゼレアの尻にむしゃぶりつくキュネ。
キュネはアゼレアの尻を左右に割ると、そこに現れた菊の花を舌先で突っつく。
「うぅっ・・・なんて色っぽい尻の穴してやがるんだい」
我慢出来なくなったキュネはアゼレアの尻に唇を密着させると、舌先を固めてアヌスを深々と貫いた。
キュネは易々と異物を受け入れたアゼレアの尻の穴を意外に思いながら、ゆっくりと味わいながら舌を出し入れする。
「あふぅぅぅん」
下半身の甘美な疼きに、意識のないアゼレアの腰がくねり始める。
「こいつ寝ながら感じてやがる」
キュネはアゼレアの手足の戒めを解き、仰向けに寝かせると、その上に跨るようにのし掛かった。
アゼレアの豊満な乳房にむしゃぶりついたキュネは、口に含んだ右の乳首を舌先で転がしながら、左の乳首を指でこね回す。
同時にキュネは溢れ始めた股間をアゼレアの腹に擦りつけて自らの快感を貪る。
「ふふっ、お前もこんなに溢れさせて・・・アタイの愛撫がそんなにいいのかい」
キュネはアゼレアの片足を持ち上げて秘裂の様子を確認すると、そのまま松葉崩しの体位で互いの股間を近づける。
使い込まれたキュネの性器がアゼレアの最も神聖な部分に押し当てられ、秘裂同士が互いに噛み合った。
「こっ・・・これがエルフの女王のオマンピー・・・うくっ」
キュネは眉間に縦皺を刻みながら、激しく腰を揺すり始めた。
※
「うっひょぉ〜。こいつはすげぇ眺めだな」
突然、背後から掛けられた声にキュネの心臓は破裂しそうになった。
「きっ、貴様・・・どうして」
振り返ったキュネの目に飛び込んできたのは、窓辺に腰掛けた大蛇丸の姿であった。
「自分で招待しといて、そいつはご挨拶だな。へへっ、種明かしするとバウラス・ヌイ以来、エルフの女王様の身辺には手下の忍び組を張り付かせて、ずっと身辺を見張らせていたってわけさ」
- 264 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/16 22:56:12 ID:Uvla4Nv6
- 計算では、到着まで数日のゆとりがあった大蛇丸の出現に、一人きりのキュネは狼狽の色を隠せない。
「この50階まで、外壁を登ってきたのか」
アゼレアから離れたキュネは、喋りながらジリジリと階段を背負う位置に移動していく。
「お前は女の部屋を訪問するのに窓から入ってくるのかい」
「ああ。正式な招待状を受けていない時には、大概な」
しゃあしゃあと答える大蛇丸の隙を突いて、キュネは階下に向けて階段を滑り降りた。
「こらぁ待てぇ」
大蛇丸は体躯に似合わぬすばしっこさで階段を駆け下りてキュネに追いつくと、褐色の裸体を床に押さえ込む。
「ちくしょお、アタイの負けだよ」
キュネは絨毯の上に俯せになりひとしきり泣いた後、いきなり体を回転させて仰向けになると、開き直ったように股を開いた。
「さぁ、好きにしておくれ」
「何だぁ、お前は。少し頭がおかしいのと違うか」
キュネの態度に流石の大蛇丸も呆れ果てる。
「この上、アタイに恥かかせようってのかい」
キュネの全く無駄のない褐色の体を見ているうちに大蛇丸の悪い癖がムクムクと頭をもたげ始める。
「ふむ、女に恥をかかせるのは俺の趣味じゃないし。据え膳食わぬは男の恥って言うしな」
大蛇丸は下帯を解くとキュネの体にのし掛かっていった。
アゼレアとの絡みで既にスタインバイ状態にあったキュネの女の部分に、大蛇丸のモノが深々と沈み込んでいく。
「あぁ〜っ。いいっ・・・いいよぉぉぉ〜っ」
嬌声を上げながら大蛇丸の首筋にすがりつくキュネの目が妖しく光る。
※
「アンタも独習書を見ながら、1人で寂しく拳法のお稽古に励んだんだね」
リュウの双手突きを手首を掴んで防いだエルティナは、そのままリュウの体を抱き寄せて密着する。
「でもね、それだけじゃ駄目なんだよ」
身を捻ったエルティナは腰の上にリュウを乗せると、伸び上がる力を利用して前方に大きく投げ飛ばす。
- 265 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/16 22:56:49 ID:Uvla4Nv6
- リュウは空中で身を翻すと、猫のようなしなやかさをもって足から地面に降り立った。
リュウが振り返った瞬間、エルティナは全身のバネを生かして虚空に舞い上がる。
エルティナは天馬のように宙を滑りながら右足を蹴り出し、リュウはそれを十字に構えた両腕でがっしりと受け止めた。
単純な跳び蹴りであればそれで防御出来たのであろうが、エルティナの見せた蹴りはラコルム独習書にも記述のないオリジナル技であった。
引き返していく右足と入れ替わるように繰り出された彼女の左足が、鉄壁のブロックをかいくぐってリュウの胸板にめり込む。
肋骨がへし折れる嫌な音と共にリュウの体は階段の手前まで吹っ飛ばされた。
「拳法のお稽古だけじゃなく、世の中には独りぼっちじゃ出来ないこともあるのよ。ううん、独りぼっちより辛いことだってたくさんあるんだから・・・」
折れた肋骨が肺に食い込んだのかリュウは激しく吐血しながら、それでも弱々しく立ち上がると、よろめきながら階下へと降り始めた。
彼の死期が近いことを悟ったエルティナは敢えて後を追おうとはしなかった。
※
全身を苛む激痛に耐えながら20階へと降り立ったリュウは、隠し扉を開けて秘密の小部屋に入った。
複雑に組み合わされた歯車がゴトゴト音を立てる中を、必死に制御板まで歩いたリュウは1本のレバーを引き下げ、更に別のレバーにすがりつくと、そのままガックリと倒れ込んだ。
石造りの壁がせり上がり、開いた穴からランジェが転がり出てくる。
停止した天井の位置は、既にランジェの膝の高さを割っていた。
涙と鼻水を拭いて帽子を被り直したランジェは、制御板の前で倒れているリュウに気付いて軽い悲鳴を上げる。
「ボク、しっかりして。ボクが助けてくれたのね」
ランジェの腕の中でリュウの目の光は急速に光を失っていった。
「か・・・母さん・・・」
それだけ呟くとリュウは血の固まりを吐き出してダラリと首を折った。
(つづく)
- 266 :名無しさん@ピンキー :04/11/16 23:07:35 ID:P4xHjJ5h
- 大蛇丸..あっさり罠にかかりそうですね。
リュウは死んじゃったのか?
相変わらず続きが気になる終わりかたです。
- 267 :名無しさん@ピンキー :04/11/17 01:09:27 ID:MutjrXYr
- まぁ死んだでしょうね
- 268 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/17 23:57:21 ID:Sohqg9i6
- 「あぁんっ、凄い。本気でいっちゃうぅぅ〜っ・・・くそっ・・・この・・・アヒィィ」
大蛇丸に突きまくられて、切なげな顔と憎しみに歪む表情を目まぐるしく入れ替える毒婦キュネ。
男女の睦み合いを通じて仕掛けるキュネの禁呪法だったが、肝心の術者が相手のテクニックに翻弄されていては施術どころではなかった。
「なんだっ、自分からおねだりしといて。まだまだぁっ」
子宮を突き破らんばかりの突進と、内臓を引きずり出しそうな退却を繰り返す大蛇丸のモノの前に女首領は思考力を失い、一匹の雌に成り下がっていった。
「こっ・・・これが竜の力のスネかじり・・・あぁっ、またイクッ・・・イクゥゥゥッ」
何度目かの失禁の後、遂に気を失ってしまったキュネから分身を抜き去る大蛇丸。
「ちぇっ、この女でも射精けなかったか」
大蛇丸は愛液にまみれた不発の砲身を拭うと、アゼレアの身を案じて最上階へと戻った。
※
大蛇丸は床の上で失神したままのアゼレアを抱き上げると、頬をさすりながら声を掛ける。
心配そうに見つめる大蛇丸の腕の中で、徐々に覚醒を始めるアゼレア。
「ご免なさいスタリナ・・・お兄様の壷を割って、あなたに罪を擦り付けたのは私です」
半覚醒状態のアゼレアは精神を混濁させて寝言を言い始めた。
「しっかりしろアゼレア。俺は大蛇丸だ、スタリナじゃねぇぞ。おいっ」
大蛇丸は呆れたようにアゼレアの頬をピシャピシャと叩き始める。
「大蛇丸?・・・大蛇丸は来ます・・・私のことを愛していますから・・・」
いきなりの寝言に大蛇丸の手が止まる。
※
その時、アゼレアの夢の中ではキュネがビンタをくれながら尋問を続けていた。
「大蛇丸がお前を愛してるのはよく分かったよ。で、お前の方はどうなんだい」
ここでキュネに2人の仲を疑われるようなことになれば、時間稼ぎをする暇も与えられず処刑執行されるおそれがある。
アゼレアはしばらく黙り込んで回答を保留していたが、やがてゆっくりと口を開く。
「私・・・私も大蛇丸のことを愛しています・・・」
※
- 269 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/17 23:58:03 ID:Sohqg9i6
- 「ホントかよっ」
突然耳元で上がった大声で我に返ったアゼレアは、鼻と鼻が触れ合うような距離に大蛇丸の顔を認めて驚く。
「・・・いやぁぁぁーっ」
悲鳴を上げたアゼレアは大蛇丸の横っ面を思い切り引っぱたいた。
「大蛇丸っ。あなたって人は、どうしていつもこんな場面に・・・私が気を失っているのをいいことに、変なことしなかったでしょうね」
後ろ向きになったアゼレアは素早く体をまさぐり全身を点検すると、振り返って大蛇丸を睨み付ける。
「何だって俺がぶたれなければならないんだっ。それより、さっきの・・・あれ、本当か?」
夢うつつで口走ってしまった台詞を思い出し、真っ赤に染まるアゼレアの頬。
「嘘に決まっているでしょう、ああ言わなければ即処刑されていたのです。何ですか、そのガッカリしたような顔は?あなたは私に何か期待していたのですか」
黙ると不利になると思い、アゼレアは火を噴くような勢いでまくし立てる。
「だいたい、あなたが誤解を招くような事ばかりするから、今回のように私まで迷惑するのです。それに最近あなた、男性からも評判悪いようですよ」
「もてない男の僻みは勲章と思っておこう」
「あなたって人はっ」
また殴られると思って目を瞑った大蛇丸の頬に、湿り気を帯びた柔らかい物が触れる。
「あれあれっ?」
突然頬に受けたキスに戸惑う大蛇丸。
「きょっ、今日は特別ですからねっ。そっ、そう・・・バウラス・ヌイでのお礼に利子が付いたということです」
アゼレアはいかにも不本意なことをしたといわんばかりに吐き捨てる。
「さぁ、行きますよ。下ではまだ仲間が戦っているのです」
※
「ほれほれっ、勇者様の力はそんなもんかよ。あんた全然普通の人間だぜぇ」
撃剣を打ちかわしながらマンビーはシフォンを罵る。
「やたらと勇者の称号にこだわるな。お前だって勇者に憧れた純真な時期があったろうに」
耳の痛い反論に激昂したマンビーは懐から目潰しの粉を取り出すと、シフォン目掛けて投げつけた。
- 270 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/17 23:58:44 ID:Sohqg9i6
- 「卑怯だぞ」
「合理的と言って貰おうか」
敵を見失ったシフォンに非情の剣が振り下ろされる。
※
一方のクリスも大陸屈指の剣客相手に苦戦を免れないでいた。
「お前程の腕がありながら、どうして殺人剣になりさがる」
クリスは純粋な疑問をギャプにぶつけてみる。
「それは・・・剣が心を映し出す鏡だから・・・だろうな」
「お前の心」
クリスは心眼を使い、目にも止まらないギャプの剣先をギリギリでかわす。
「かつて惚れた女を病から救うため、財宝を集めまくった。しかし仲間の裏切りで、全てを台無しにされたあの日から、俺の心にはもう何も残っていない」
ギャプは空虚な目でクリスを見つめる。
「財宝を持ち逃げした裏切り者への復讐心だけが、今の俺を動かす力の源だ」
ガラにもない長台詞にギャプは自嘲的に唇を少しだけ歪めた。
クリスは口では喋りながらも、この危機を脱する戦術を冷静に組み立てていた。
「ショートソードを剣で迎撃させておいて、その隙にダガーを撃ち込む。相打ちか、コンマ数秒で勝てるはず」
クリスは右手のソードを内側から回し込んで、ギャプの右側から斬りかかる。
鼻で笑ったギャプはソードを易々と剣で受け止めると、クリスのバランスを崩させるため押し返そうとした。
敢えてその動きに逆らわずギャプの長剣を受け流すクリス。
無視された反作用がギャプの体を大きく前に釣り出し、彼のバランスを奪った。
「今だ、ヤクトダガーを・・・」
ギャプの長剣は大きく右に開かれ、今やっとクリスに斬りかかるために左へと移動を始めたばかりである。
「これは・・・間に合わんな・・・」
ギャプは互いの動きをスローモーションのように感じながら、クリスを切り捨てるのに必要な時間を計算した。
敗北、つまり死を覚悟したギャプは次の瞬間、クリスの信じられない行動を目の当たりにした。
- 271 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/17 23:59:24 ID:Sohqg9i6
- 後はダガーを投げるだけになっていたクリスは、身を捻ると見当違いの方向に向けて銀色の光を迸らせた。
音速のヤクトダガーが、今まさにシフォンを切り捨てようとしていたマンビーの背中を貫き通し、クリスは会心の笑みを漏らす。
そして数瞬後、クリスの脇腹は横殴りに襲ってきたギャプの剣によって切り裂かれていた。
「お前・・・仲間を救うために・・・勝っていた勝負を捨てたというのか・・・」
思いも寄らない出来事にギャプは呆然と立ちすくむ。
「貴様ぁぁぁっ」
怒りに燃えたシフォンの流星剣が、棒立ちになったギャプの腹を貫き通す。
「まだ・・・お前らのような漢が・・・この世に残っていたとはな・・・」
それだけ口走ると、ギャプは吐血して床に崩れ落ちた。
※
「クリスッ、クリスッ。しっかりして」
アゼレアと大蛇丸、そしてエルティナが45階の決戦場へ姿を現せた時、既に戦いは終わりを迎えていた。
シフォンと大蛇丸、勇魔戦争以来となる戦友2人の再開も、とても互いを懐かしむようなムードではなかった。
「アゼレア様。死者をも蘇らせるというあなたの魔力で、クリスを助けてあげて」
両手を合わせ、必死で頼み込むエルティナに対して、アゼレアは静かに首を振る。
「駄目なのです。拷問から心身を守るのに気力を使い果たしてしまった今、グリーン・ノアを発動させることは出来ないのです」
アゼレアは静かな口調で言葉を続ける。
「それに人の生や死というものは、そんなに軽々しく扱って良いものではないでしょう。その事はあなたのお友達が一番良く分かっているはずです」
そう言うアゼレアの視線の先には、仲間の命を助けるため、自らの死を選択したクリスの姿があった。
「愛してたって、ルーチェに伝えてくれ。もうお前を援護してやることは出来んが、二勇者になってもしっかりやれよな」
死に瀕したクリスは逆にシフォンを元気づけようとする。
- 272 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/18 00:00:02 ID:0tnjJUke
- 「ありがとう」
シフォンにはそれ以外に言うべき言葉が見つからなかった。
そこにリュウの亡骸を抱えたランジェが上がってくる。
※
アゼレアは勇者達の別れの邪魔をしないように、マンビーとギャプの枕元まで移動した。
「これも自業自得と思って諦めて下さい」
アゼレアは穏やかな表情で、まだ息のあるギャプに話し掛ける。
「何故だか知らんが妙にいい気分だよ。最期にいいもの見せて貰ったせいかな」
ギャプは苦しい息の下から呟くように答える。
「マンビーの奴を許してやってくれ。奴は人一倍勇者に憧れて、奴なりに努力したんだが挫折した過去が・・・勇者への劣等感が奴を狂わせているんだ・・・それから・・・」
激しく咳き込んだギャプの背中をアゼレアは優しくさすってあげる。
「トリトフに会ったら、もう怒っていないと伝えてくれ。折角集めた財宝を奪われた時には殺してやろうと思ったが・・・殺人鬼のままで会いに行ったら・・・愛しい・・・あの娘が・・・」
最期に殺人鬼から人間に戻ったギャプは、それだけ口走ると死の痙攣に包まれた。
次いでマンビーの亡骸に視線を移したアゼレアは憐れみの表情になる。
「あなたの真意は遂に聞けず終いでしたね。あなたは本当に私を助けてくれる積もりだったのですか」
これからフェリアスへ殴り込みを掛けるアゼレアとしては、せめて彼とトリック・ブルーの関係だけでも聞いておきたかった。
「ルーチェさんに何て言えばいいの。ランジェ、あなたの治癒の祈りで何とかならないの」
エルティナがランジェを振り返って叫ぶ。
アゼレアの診たところ、クリスの負った傷はグリーン・ノアでも傷口を塞ぐのがやっとという深手であり、治癒の呪文程度ではどうにもならないと思われた。
それでもランジェは頷き、リュウの亡骸を床にそっと横たえると、部屋の中心へと進み出て呪文を唱え始めた。
「癒しの光、森の息吹、愚かなる我々にその偉大なる恵みをもたらす事を願わん」
床に跪き、一心不乱に祈りを捧げ続けるランジェの真心を、コリーア神は見捨てたりはしなかった。
- 273 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/18 00:00:35 ID:0tnjJUke
- 夕日の差し込む45階のフロアが、厳かに天から降りてきた聖なる光に満たされる。
「こっ、これは・・・」
アゼレアの顔が驚愕に固まる。
眩い光の洪水は大きな渦へと変わり、部屋中を飲み込んでいった。
渦巻く光の中でクリスの脇腹の傷はみるみる塞がり、土気色をした顔に赤みが差してくる。
やがて部屋中に満ちあふれた光のうねりは始まりと同様、唐突に掻き消えた。
「・・・女神降臨?・・・人間の娘が・・・」
アゼレアは回復系では最上級魔法にあたる天魔慈愛祈をも凌ぐ、奇跡の技を目の当たりにして声を失う。
後年、多くの将兵をして『カムリアの魔女』と言わしめた、ランジェの天賦の才が開花した瞬間であった。
※
「何してんだいっ。さっさとこいつらを殺してしまうんだよ」
突然響いた金切り声の主は失神から回復したキュネであった。
我に返ったアゼレアは床から立ち上がるマンビー、ギャプそしてリュウの姿に気付く。
「奴等にまで女神降臨の恩恵が・・・」
思わぬ展開にアゼレアの頬に冷汗が流れる。
ところが、アゼレア達に向かって歩み始めたギャプとリュウを、両手を広げたマンビーが制した。
「マンビー、何の真似だい。お前らを生かすも殺すもアタイの意思一つだってこと、忘れたんじゃないだろうね」
マンビーの造反に対し、憎々しげに眉を逆立てるキュネ。
「ああ、お前のお粗末なオマンピーを使った例の呪術は忘れっこないさ」
何故か余裕のマンビーと対照的に、ギャプとリュウはオロオロする。
「お前らがアタイの体欲しさに目が眩んで、エロ根性出したんが運の尽きだったんだよ」
「なんだっ。お前ら、俺と穴兄弟だったのかよ」
思わず叫んでしまった大蛇丸を、もの凄い形相で睨み付けるアゼレア。
「やいっ、竜のスネかじりっ。お前も後でアタイの性奴にしてやるよ」
大蛇丸に妖艶な流し目をくれるキュネ。
- 274 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/18 00:01:12 ID:0tnjJUke
- 「言うこと聞けないんじゃ、マンビー。お前らをたった今、生き腐れさせてやる」
「どうぞご勝手に。テメエにヘコヘコするのはもう飽きたんだよ」
怒り心頭に達したキュネは、マンビーの顔を睨み据えると呪文を唱え始める。
マンビーの巻き添えを食らい、生きながら腐れ落ちる自分達の姿を想像したギャプとリュウは思わず床に倒れ伏して目を瞑った。
しかし・・・。
「ククク・・・うわははははっ」
突然部屋中にこだまするマンビーの哄笑。
満足するまでタップリ笑い続けた後、マンビーはアゼレアに向かい恭しく一礼する。
「やっぱりアンタが魔法で蘇らせてくれたな。これで俺達に掛けられた禁呪法はキャンセルされたって訳だ。おいっ、起きろ。俺達はもう自由なんだぞ」
マンビーは倒れたままのギャプとリュウに蹴りを入れながら腹を抱えて笑い続ける。
「こりゃ・・・いったい?」
訳の分からないギャプとリュウは顔を見合わせて瞬きを繰り返す。
「俺は禁呪法って奴を研究した挙げ句、一旦死ねば呪いが解けるかも知れないという結論に辿り着いたのよ。まあ結果については一か八かの賭だったけどな」
そして賭に勝ったマンビーの笑いは止まらない。
「エルフの女王さんの欲しがりそうな情報を中途半端に教えといて、その後死んでみせりゃ、情報欲しさに嫌でも蘇生させてくれるってもんよ」
考えてもみなかった方法で呪いをキャンセルされ、手駒を失ったキュネは力無く床にへたり込む。
「それじゃ、お前はわざと討たれたってのか。何て奴だ、お前とは二度とポーカーはやらんからな」
ギャプは呆れ顔を頻りに左右に振る。
「あんな呪いを掛けられたままじゃ、死んだと同じ。いいや、死んだ方がまだましだからな」
マンビーはしてやったりと得意満面である。
かくして戒めを解かれた狼は、再び野に放たれた。
「騙して悪かったな、女王さんよ。俺ぁ確かに悪党だが、死ぬ時と場所は自分で決めたい主義なんでな。しかしまあ、アンタお目出たい人だよ全く」
- 275 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/18 00:01:46 ID:0tnjJUke
- はしゃぎまくるマンビーを、アゼレアは憐れみと蔑みの混じり合った目で見つめる。
「私は自らの信ずる道を歩むために、あなた方のような輩の助けを必要とはしません。自分の命を削ってあなた達を復活させてくれたのは、あの娘さんです」
アゼレアの視線を追ったマンビーは、そこにランジェの姿を認める。
「あんたが・・・なんだって・・・」
計算外の出来事に目を白黒させるマンビー。
「ランジェ、なんだってこんな奴等まで生き返らせたりしたんだ」
シフォンも納得いかないようにランジェを問い詰める。
「三勇者の名を上げるためだけの私戦で、もうこれ以上誰にも死んで欲しくないの。自分の名誉のためだけに人殺しをするのでは、殺人鬼も同じよ。勇者の名誉って、そんな安っぽいものじゃないはずだわ」
ランジェの辛辣な言葉に勇者チームも盗賊団もうなだれてしまう。
「ちぇっ、やめだやめだっ。これだから説教臭い牧師や尼さんって奴は大嫌いなんでぇ」
マンビーは面白くなさそうに吐き捨てると、仲間を誘って部屋を出ていこうとしたが、階段の手前で立ち止まる。
「トリック・ブルーの奴が俺の手下だったってのは本当のことだ。ただ、俺のやり方が気に入らねぇって出て行きやがったんだが。俺を暗殺しそこなってな」
マンビーはアゼレアを振り返りながら左頬の傷をピシャピシャと叩く。
「だから奴に協力を頼む気なら、アンタが俺の敵だってことを強調するんだな。俺を心底から憎んでいるあいつは何だってしてくれらぁ」
ぶっきらぼうにそれだけ言うとマンビーは階段を降りていく。
「おい、キュネの奴はどうするんだ」
「ほっとけ、殺る気も失せちまった。生還記念に飲みに行くぞ」
強がりを言いつつ階下へ消えていったマンビー達だったが、この後、アゼレアの追撃を恐れて一目散に逃走し、何処かへと身を隠してしまった。
「ありがとな」
シフォンは自分の危機を命懸けで救ってくれたクリスに改めて礼を言う。
「なに、お前を後方から援護するのは僕の担当だからね」
「そして2人の回復を担当するのが私の役目よ」
当然の仕事をしただけという顔のクリスとランジェを見てシフォンは深く恥じ入る。
- 276 :聖女アゼレアの冒険 :04/11/18 00:02:20 ID:0tnjJUke
- シフォンはマンビーの言った通り、2人に勇者の称号を与えたのは自分であると慢心する一方、それをコンプレックスとする2人が、自分に反感と嫉妬の念を抱いていると感じていたのである。
「これからもよろしく頼むよ」
がっしりと握手した3人は、久し振りに心のこもった笑顔をかわす。
「私からもお礼を言いましょう」
三勇者の活躍で窮地を救われたアゼレアは3人に向かってペコリと頭を下げる。
「あなたたち個人の力はまだ発展途上ですが、3人が互いを信頼する気持ちを持ち続ける限り、勇者の名に恥じない力を発揮していくことでしょう。ともかく今日の働きはお見事でした」
音に聞こえたエルフの女王に賛美されて恐縮する若き勇者達。
「おいっ。実際にお前さんを救った、俺の働きはどういう評価なんだ」
存在を完璧に無視されて鼻白む大蛇丸。
「あなたって人は。人が命懸けで剣を振るっていた時に・・・一体何を振るっていたのですか」
「こりゃ薮蛇だった」
頭を抱える大蛇丸を見て爆笑する三勇者とエルティナに、アゼレアもつられて吹き出してしまう。
「さあ、そろそろ帰りましょう。下でラトとルーチェが待ちくたびれています」
勝利の喜びに満ちあふれた一同の笑い声は、月明かりに浮かぶシーフタワーを制した。
(『女王の涙と黒い雨』編へつづく)
- 277 :名無しさん@ピンキー :04/11/18 20:46:15 ID:nBH+RkPM
- シーフタワーから後ドウムまでどれくらいかかりそうですかね?
具体的な位置とか教えてもらえると想像しやすいのですが。
- 278 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 00:28:52 ID:kVdm2kVu
- この調子じゃ大蛇丸はドウムまでついてきそうな予感。やっぱり彼女が好きだから?不如帰も報われねえ・・・・。
- 279 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 17:30:37 ID:qQIkLEgN
- 結構前から遅れましたが
>>226の続きです。
- 280 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 17:32:21 ID:qQIkLEgN
- ネバーランド北部に位置するボルルホコ。
ここで第一次ネバーランド大戦始まって以来、最大の戦いが行われた。
神の末裔を名乗るバードマンに聖神コリーアとその一派。
対するはネバーランドの半分を支配するメイマイ。
両者の争いは熾烈を極めたが、数日に及ぶ激戦の末にメイマイが勝利した。
ボルホコに聳えるバードマンの拠点だった城。
その一室にラトはいた。
「痛っ。もう少し優しく出来ないの、マリル。」
そこでラトは自分の怪我を手当てするマリルに文句を言う。
フェイフとマリルの一件はラトがマリル身体に説得した事で収拾がついた。
「姉さん。大丈夫ですか。」
そこにリムが姉を心配して様子を見に来た。
「あっ、リム。私なら平気よ。それにしても、今回は被害が多すぎ。」
ラトが言うのも尤もだった。この戦いでメイマイは投入したデビル1万の内、
半数以上を失った。
「その代わり得た物も大きいです。それに、兵の事なら大丈夫です。
キラットがデビルの後続兵の開発と量産に成功しました。次から出せます。」
リムが笑顔で答える。
「そう、なら安心。所で今回の収穫は誰。」
リムのその顔に安心したラトは、捕らえた女武将の誰と強制進化出来るかを
心配する。今回はコリーアを初め、多くの女武将を捕らえた。誰と出来るかが
楽しみだった。
「今、連れてきます。」
そう言ってリムが合図すると、女性兵士に連れられクールクムが入ってくる。
「エンジェルでは無くバードマンですけど、彼女は処女ですから、十分に楽しめますよ。」
そう言ってリムがクールクムの秘所を弄ると彼女は赤面して身を捩る。
その反応に興奮したラトはクールクムに襲いかかった。
- 281 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 17:33:15 ID:qQIkLEgN
- その頃、別室ではヒロが自らの陰核を肥大化させた疑似ペニスでコリーアを
後ろから犯していた。
「随分感じているな、コリーア。」
ヒロが左指でコリーアの乳首をつつく。そこは痛々しい程に固くなっていた。
「くっ、魔族ごときが。」
コリーアが精一杯の強がりを言う。だがコリーアの身体は心とは裏腹に
ヒロの攻めに感じていた。
「魔族か、ならば貴様は何だ。聖神か、違う。貴様ら神も、私達魔族も、
元は同じ人間だ。それが私達の今している行動で巨大な力を得たに過ぎん。」
コリーアの言葉にヒロは真実で返すと、コリーアの秘所から生えている
疑似ペニスを右腕で強く握り締めた。
コリーアもかつては強制進化を行っていた者だった。
「もっとも、私は貴様と違い、常に出してはいないがな。」
仰け反るコリーアに耳元で呟きながら、更に強く握るヒロ。
堪らずコリーアは射精してしまった。
「なんだ、もう出たのか。早いと嫌われるぞ。」
ヒロはそう言うと近くから細い糸と尿道攻め用の棒を手繰りよせた。
「何を、まさか・・・止め、あぁぁ。」
コリーアの疑似ペニスの穴に棒が挿され、更に糸で縛られた。
今まで感じた事の無い痛みがコリーアを走る。
「これで、いきなり射精する心配は無くなったな。」
ヒロはそう安心すると腰を動かし始める。ヒロが腰を動かす度にコリーアは
秘所の快楽と疑似ペニスの痛みを受ける。
「出るぞ。」
「あぅ、駄目、抜いてぇ」
ヒロがコリーアの中に勢いよく射精するのに合わせてコリーアも絶頂を迎える。
その瞬間、射精しようとするペニスが、それを防がれ激痛が走る。
あまりの痛みにコリーアは気絶し、ヒロに倒れこんだ。
- 282 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 17:33:55 ID:qQIkLEgN
- 「そっちは、まだ楽しんでるみたいね。」
ティナがアイラを連れて入ってくる。どうやらこちらは強制進化とアイラの
調教を終えたようだ。
「以外に早いな。全く、母様が可哀相だよ。そんな、淫乱の魂を入れられて。」
ヒロは全裸で四つんばいの上、首輪までされているアイラを見て、軽蔑の言葉
を放つ。しかしその顔は邪悪な笑みを浮かべていた。
アイラ。コリーアが地上を統一するために、ヒロの母であるマリアの体を
用いて創られた神の使徒。しかし今の姿にはその面影すら無かった。
「それにしても、ヒロ。貴方は少しやりすぎよ。こんなに充血させて。
アイラ、舐めて静めてあげて。」
コリーアの疑似ペニスを見かねたティナがアイラに指示をだす。
アイラが言われるままにコリーアの疑似ペニスに舌を這わせる。
痛みで目を覚ますコリーア。本来、快楽を感じるその行為も今のコリーア
にとっては苦痛でしかなかった。
「そうそう。胸も使ってもっと激しく。」
ティナもそれを解っているらしく、恍惚の表情でそれを見る。
「アイラ。もう良いわ。」
しばらくアイラに舐めさせた後、ティナはアイラを下がらせ、コリーアの
疑似ペニスをそっと掴む。
「そろそろ、出してあげましょうか。」
ティナのその問いにコリーアは嬉しそうに、はいと答える。快楽に支配された
その姿からは、かつての聖神の名は消え失せていた。
- 283 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 17:34:23 ID:qQIkLEgN
- 「それじゃあ、何処に出したいの。手、胸、口、膣、どれがいい。」
「な、中に。」
コリーアのその答えに、ティナは一瞬、ニコリと笑みを浮かべると
コリーアの疑似ペニスを思いきり握りしめた。激痛に仰け反るコリーア。
「私達の中に入れていいのはこの世で唯一人だけなの。解った。」
静かに、しかし威圧する口調でコリーアの耳元で囁き、更に握力を加えるティナ。
「は、はい。」
痛みと恐怖を感じたコリーアは必死にうなずく。
「解ればいいのよ。それじゃあ、外してあげるから自分の口でしなさい。」
ティナは再び笑顔に戻り、コリーアの疑似ペニスから糸を外し棒を抜き取ると、
コリーアの頭を掴み、自分自身のモノを咥えさせた。
「むぐぅ。」
驚くコリーア。慌てて口から出そうとするが、ティナがしっかりと頭を押さえて
離さない。
「どうしたの。出してもいいのよ。」
更にコリーアの頭を小刻みに動かしペニスに刺激を与えるティナ。
そんな屈辱的な事をされるわけにはいかないと、必死に堪えるコリーア。
「仕方ないわ。ヒロ、あなたも手伝って。」
耐えるコリーアに見かねたティナは、先程からコリーアに差し込んだまま
静観していたヒロに指示をだす。
「全く、貴様も相当酷い奴だな。まさかとは思うが、同じ事をフォルトのヤツ
にもしていたのか。」
その問いに、まさか、という顔をしたティナに安心したヒロは、コリーアの
アナルに狙いを定めると、思いきり右指をアナルに差し込んだ。
「う、んぐぅ、ふーーーーーーー」
とうとう耐え切れなくなったコリーアは、自分の口の中に盛大に白濁液を
ぶちまけ、その場に倒れた。
- 284 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 17:36:02 ID:qQIkLEgN
- 「天界の方はこれで大丈夫ね。」
自分の疑似ペニスを必死に奉仕するコリーアを見て、ティナが呟く。
「ああ。これで残るは暗黒竜アビスフィアー、冥王ムゲン、それに大宇宙の意志
ネクストの三つだな。」
ヒロもアイラに奉仕させながらそう答える。
彼女達は本当の脅威を知っていた。
「ええ、そうね。でもコリーア達を従えた今、暗黒竜と冥王は敵じゃ無いわ。
後は、ネクストに備えて早く世界を統一しなきゃ。」
ティナにとってこの戦争は通過点に過ぎなかった。
ティナは統一の先の事、先の先の事、更に先の事までも考えていた。
- 285 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 17:37:49 ID:qQIkLEgN
- 少し不完全燃焼ぎみですが、
次へのつなぎですので勘弁してください。
- 286 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 18:27:38 ID:GLBzQR44
- 最終回はみんな纏めてキチガイ闘神に最後の輝きを見せる羽目になりそうな悪寒…
何はともあれお疲れさま。ゆっくり自分のペースで書いてくださいやヽ( ´ー`)ノ
- 287 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 19:09:08 ID:R8q1ovH6
- むしろ闘神さますら退けそうでこわい
- 288 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 20:38:43 ID:QWYMWas4
- そろそろヴァラかソウルズのきぼん。
- 289 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 20:57:43 ID:b+GdqpPD
- メイマイの〜〜やつら〜は〜〜むかうとこ〜〜ろ、敵無しだ〜〜〜
- 290 :名無しさん@ピンキー :04/11/19 22:55:23 ID:mDr/mBmn
- 何号だね、君は?
- 291 :名無しさん@ピンキー :04/11/20 12:34:10 ID:MCsPiu0f
- ニゴウ
- 292 :名無しさん@ピンキー :04/11/20 12:51:22 ID:uzBFUh6B
- フォルトとマユラのを読んでみたいと世界の中心で叫んでみる。
- 293 :名無しさん@ピンキー :04/11/20 13:25:22 ID:vKbCKOuw
- 女キャラみんな餌食にしそうで怖い
まぁ作者さん乙
- 294 :名無しさん@ピンキー :04/11/20 14:21:56 ID:xsXgvSlY
- 銀髪っちゃんキターッ
- 295 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 01:00:11 ID:ky08fe2C
- 誰でも餌食にするのはさすがになあ…
最後にメイマイズがしっぺ返し食らうんならいいけど、この調子ならありえなさそう
- 296 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 01:20:40 ID:iI2ZiqP3
- こいつだけは勘弁ってキャラいる?
おれはリトルスノーとかやられたらちとキツイ
まぁけど、書く人の自由だからあまり文句も言えないし言える立場じゃないし
- 297 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 01:22:36 ID:J8REVoe/
- だって苦手なら読まなきゃいいだけだし
- 298 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 02:43:47 ID:GFsWE/Jn
- ドウムの改造兵の股間はバイブなのか?
- 299 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 11:13:53 ID:Tm34XZoY
- まあ、メイマイズはウェイブかジャドウあたりに死ぬほど痛いしっぺ返し食らって、結局それを
見捨てられずにフォルトがまた痛い目にあいそうな気がするんだけどなあ…。
- 300 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 12:07:23 ID:iI2ZiqP3
- コリーア越えしてるからジャドウも一蹴のような・・・
- 301 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 12:23:21 ID:j0QAPA23
- ウェイブはネクスト越えしてるからメイマイズでも無理だな…。
小雪のバックアップがあったらジャドウも大丈夫そうだが。
まあ俺も小雪はされたくないけど、読まないように努めりゃいい
- 302 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 15:28:41 ID:r1cXj3Zn
- このまま世界を汚しつくしてくれ
- 303 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 15:34:42 ID:iI2ZiqP3
- いや別に世界を汚してはいないな
汚してるのは女だけ
- 304 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 21:55:55 ID:S0uRRlwv
- >>280書いた者です。
すいません。次はリトルスノーです。
- 305 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 22:16:28 ID:NDl2ytg9
- シャドウの怒りの形相が見える・・・血の涙を流しながら
- 306 :名無しさん@ピンキー :04/11/21 23:58:27 ID:hVPTLb/p
- 言ってくれてありがとうと言うべきだろうな。
それ知ってちょっと凹むのと、何も知らずに読んで激しく凹む差は大きいから…
実際はスノー出さないでいてくれることが一番いいんだが、ワガママは言うまい。がんがれ。
- 307 :名無しさん@ピンキー :04/11/22 00:21:48 ID:SqUyar1X
- >>305
怒りのガイツシュトロームがいずれ炸裂することを祈れば?
- 308 :名無しさん@ピンキー :04/11/22 15:25:07 ID:7xKXkeLA
- そろそろageとくよ
- 309 :名無しさん@ピンキー :04/11/23 07:32:49 ID:upYCuJ8b
- シャドウとスノーのセックスはどう考えても強姦っぽいものしか思いつかん。
- 310 :名無しさん@ピンキー :04/11/23 10:16:15 ID:VauMtDeu
- 触手もあるし、実際に強姦系が多そうだ>ジャドウとスノー
メイマイ組強くなり過ぎの展開は萎えるから、最後のしっぺ返しはあってほしい
- 311 :名無しさん@ピンキー :04/11/23 10:54:28 ID:wixMU2fe
- なんとなく、
ティナ「初物かと思ったのに、道つけたやつがいる…なんか許せないわねえ」
とかいっていたぶりそうな気が…。
チキュウにいたときのいじめられっ子の記憶が微妙に蘇ってメス犬化しそうでなんかウツ。
- 312 :名無しさん@ピンキー :04/11/23 13:03:14 ID:sg6wOxwi
- 強制進化の犠牲者そのものになんか影響ってでるものなの?
- 313 :名無しさん@ピンキー :04/11/23 13:51:35 ID:01zhwe1r
- >>312
トラウマ化。
リーガルリリーは傷心のあまり記憶喪失になった。
ルドーラ相手でも精神崩壊まで起こしてる香具師はいない。
小雪…(つД`)
- 314 :名無しさん@ピンキー :04/11/23 14:03:01 ID:sg6wOxwi
- やはり結末は最後の輝きをはなつしかないね
- 315 :名無しさん@ピンキー :04/11/23 20:45:22 ID:bl2NbSHu
- ルドーラのエッチを想像したが口では紳士的でも実際の行動はかなーり鬼畜っぽい感じ。
- 316 :名無しさん@ピンキー :04/11/24 23:27:32 ID:lEf7FwbR
- >>311
んなこと言うのはヒロだろ。
そんでもってジャドウにブチ切れってわけだ。
- 317 :名無しさん@ピンキー :04/11/24 23:56:10 ID:6Xt9hcvJ
- 飼い犬に手をかまれるような展開キボン
- 318 :名無しさん@ピンキー :04/11/25 02:23:11 ID:P6FkI01E
- ルドーラは万年発情期野郎だと言ってみる
- 319 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 20:58:08 ID:SYmv7sNF
- >>304の者です。
続き出来たんでのせます。
魔王軍、特にジャドウの壊れ具合がすごいです。
- 320 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 20:58:59 ID:SYmv7sNF
- 気付いたら朝になっていた。昨日は飲みすぎたようだ。
まだ頭痛がする。昨日のの宴会でジャドウさんが暴れたまでは覚えているが、
それ以降の記憶が全く無い。
キース同盟を退けたとはいえまだこの国は予断の許されない状況だ。
今後は飲みすぎないよう気を付けよう。
フォルトはガルカシュを離れてから魔王軍に身を寄せていた。
かつて魔王軍はネウガードを拠点におき、その圧倒的戦力で諸国を統治して
いったがある日、隙を突かれキース同盟にネウガードを奪われて以来、次々と
キース同盟に領土を奪われいき、今ではカイゼルオーンを残すのみとなった。
そんなある日、カイゼルオーンの地にて魔王軍はキース同盟の撃退を祝して宴会
を行っていた。
「うぅ、最近娘のメイミーが酷いのだよ。私と会う度に裏切り者だの、一族
の誇りを捨てた恥知らずだのと罵って。昔は素直でとてもいい娘だったのに。」
すっかり酔いの回ったバイアードが泣きながらゴルベリアスに愚痴をこぼす。
どうやら家族関係が上手くいってないらしい。ゴルベリアスの方は迷惑そうに
バイアードの愚痴に付き合っている。フォルトはそんな様子を見ながら一人
静かに酒を飲んでいた。
「楽しんでいますか。」
そんなフォルトにザラックが声をかける。
「その様子ではあまり楽しんでないようですね。」
ザラックの言うようにフォルトは悩んでいた。
「今日、キース同盟を退けたと言っても一時的なものです。また来るでしょう。
それなのにこんなに騒いでいてよいのでしょうか。」
フォルトの言う事はもっともだった。魔王軍は今、西側はキース同盟に、
東側はメイマイに囲まれて、滅亡の危機にあった。
「それに・・・」
「何故、何故なんだ。スノーーーーーーーーーーー。」
更に何か言おうとしたフォルトだったが、突如辺りに響き渡ったジャドウの
叫びによって遮られる。
- 321 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 20:59:45 ID:SYmv7sNF
- 「うぅ。スノー。何故なんだ。俺の何処が気に入らないんだ。」
ジャドウは相当酔いが回っているらしく、ただでさえ青白い顔を更に真っ青に
させて涙を流していた。以前リトルスノーに拒絶されたのをまだ根に持っている
ようだ。
「落ち着いて下さいジャドウ様。私が言うのもなんでしょうが、唯でさえ
ジャドウ様は女性の方が嫌われになる極度のマザコンなのです。それに加えて
触手プレイまで強要されては、嫌われて当然です。」
全く人のを言えないルドーラがフォローになっていないフォローをする。
「お、俺はただ、スノーが喜ぶと思って・・・うわぁぁぁぁ。」
ジャドウは更に涙を流しながら触手を振り回して暴れる。
フォルトはその光景を唖然として見ていた。
「気にしないで下さい。お酒が入るといつもああなんです。それよりフォルト、
彼方の言う事も十分わからます。でも皆嬉しいのですよ。キース同盟に拠点
であるネウガードを奪われて以来、殆どの兵がキース同盟に寝返り、アナタが
来るまで敗戦続きだったのですから。」
ザラックが言うように、魔王軍はこの所キース同盟に寝返る魔族が多く、深刻な
人材不足に悩んでいた。そのため、フォルトの様な人間でも魔王軍に入る事が出来た。
「今日の勝利だって彼方の作戦の御陰です。彼方が楽しまないでどうするんですか。」
「そ、そんな、僕は大した事はしていませんよ。」
ザラックの賞賛に照れながらもフォルトは納得し、自分も宴会を楽しもうと思い
近くにあったワインを飲み干した。
こうしてこの日の宴会は深夜までつづいた。
- 322 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 21:00:15 ID:SYmv7sNF
- 「ううぅ、まだ頭がクラクラする。」
日記を書き終えたフォルトはまだ残っている酔いを覚まそうと外の風に当たる
為に城壁の上に上がった。
「・・・ここも随分と荒れ果てたな。」
城壁から見える景色に溜め息をつくフォルト。城の周りの木々は焼け落ち
大地は枯れ果て、先日の戦闘の傷跡を生々しく残していた。
その光景を眺める度にフォルトは悩まされる。
自分はどうすればいいだろう。元は先代メイマイ王グランの頼みでメイマイ国
を救うためきたが、ティナ達の趣味に耐えられず逃げ出した。そのまま祖国に
帰らなかったのは、心の何処かで別の方法でメイマイ国を助けたいと思ってい
たからだ。だがメイマイはもう、自分の助けが必要無い程強大な国になった。
それに今自分は何をしているだろう。彼女達に追われる度に逃げ、所々で戦火
に身を投じ、放浪を繰り返す。
そんな思いと別の行動をしている自分にフォルトは葛藤する。
「本当に、僕はどうすればいいんだろう・・・・・えっ。」
深く悩み、思わず独り言を漏らすフォルトだったが、ある異変に気付く。
遠く離れた東の方に動く物体があった。それも一つではない。
沢山の物がこちらに向っていた。
「あ、あれはメイマイのデビル達。ついに来たのか。」
それらをはっきりと確認したフォルトは急いでみんなを呼びに戻った。
- 323 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 21:00:54 ID:SYmv7sNF
- 魔王軍の武将全員が城壁に上がり、進軍してくるメイマイ軍を見る。
「おいおい、随分少なくねえか。」
ゴルベリアスの言うように、メイマイ軍はデビルが僅か百匹程で極端に少なかった。
しかも数百メートルほど離れて待機している。
「なにか様子が変ですね。」
ルドーラが言うと同時に、デビルの群れの中から一匹がおもむろに前に出る。
それに引かれて、後ろ手を縛られたリトル・スノーが前に出てくる。
「これは明らかな罠です。ジャドウさん、注意して下さい・・・って、アレ?」
フォルトはジャドウに警告しようとするが、既にそこにジャドウの姿は無かった。
ジャドウはリトル・スノーが見えた途端に直接攻撃を仕掛けていた。
「待ってろよスノー。今助ける。」
物凄い勢いで敵軍に向うジャドウ。どうやらリトル・スノーの事になると見境が
無くなるようだ。
「全く。私はこんな馬鹿に負けたのか。」
ジャドウがリトル・スノーに触れようとした、その瞬間。ジャドウは何者かに
弾き飛ばされる。
「久しぶりだな。ジャドウ。」
そこには、ジャドウの妹である爆炎の申し子ヒロが立っていた。
「ヒロ。貴様がスノーを・・・・」
「だとしたらどうする。」
「貴様を殺す。」
ジャドウの触手が目に見えぬ速さでヒロに襲い掛かる。
だがヒロは一瞬の内にゲートオブヘヴンて触手をなぎ払った。
「なっ。」
「遅い。」
驚くジャドウを瞬く間に間合いを詰めたヒロが左腕で殴り飛ばした。
- 324 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 21:01:23 ID:SYmv7sNF
- ジャドウは目の前の出来事に信じられなかった。
四年前ヒロと戦った時は自分の圧勝だった。だが今は自分が手も足も出ない。
ジャドウが繰り出す攻撃は全て躱され、放った氷もヒロの炎に消される。
「何故だ。何故俺が押される。」
追いつめられたジャドウは最大の必殺技G・シュトロームを放つ。だが、
「無駄だ。烈火死霊斬。」
ヒロの鎌より放たれた死霊がジャドウごとG・シュトロームを潰す。
死霊が直撃したジャドウはその場に倒れ動けなくなった。
「終わりだ、ジャドウ。貴様は父様の苦悩によって生まれた存在。憎しみに
満ちていた四年前ならともかく、今の貴様では私に勝つ事は出来ない。それは
貴様が一番解っているだろう。」
ヒロの言う通りだった。ジャドウもリトル・スノーやフォルトといった様々な
人間と出会う内に、次第に人間達への憎悪が薄れていった。しかし母代わりの
存在だったホワイトスノーを欲深い人間に殺された事が、ジャドウにその事を
認めさせなかった。
「お、俺は。俺は。」
なおも立ち上がろうとするジャドウ。しかし傷ついた体が言う事を聞かない。
「それからな、ジャドウ。貴様に言うのも気が引けるが、このさ・・・・」
「ヒーロー。」
ジャドウに何か言おうとしたヒロだったが、そこへ何故か捕まっていたはずの
リトル・スノーが駆け寄ってきて、ヒロに抱き着いた。唖然とするジャドウ。
「どうだった。私の作戦。上手くいったでしょう。」
「ああ。まさかここまで上手くいくとは思わなかったよ。」
「それじゃ・・・その、今夜は・・・その。」
二人のそんな会話を聞いて、ジャドウは全てを理解した。
「すまぬなジャドウ。こういう事だ。」
「ごめんなさい、ジャドウ。貴方との恋は、辛く悲しい恋でした。」
「そ、そんな。スノーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」
ジャドウの悲痛な叫びが辺りに響き渡った。
- 325 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 21:02:03 ID:SYmv7sNF
- 「ったく、あの馬鹿。見事に捕まりやがった。」
ゴルベリアスが壁を叩いて怒りを露わにする。当然と言えば当然だ。
「困りましたね。」
ザラックが冷静に言うが、仮面の下では心底呆れていた。
「まあ、幸いメイマイの君主は善政で有名な方です。いきなり殺されるような
事はありませんから、ジャドウ様には悪いですがここは見捨てましょう。」
ルドーラはあっさり切り捨て案をだす。さすが悪名高い事だけはある。
「確かに。今の我々の戦力ではジャドウ様をお助けする事は出来ないでしょうし。」
バイアードを初め他の五魔将もルドーラの案に納得し始める。
「ちょっと待って下さい皆さん。」
ジャドウの切り捨て案にフォルトが待ったをかける。
「仮に、今ここでジャドウさん見捨てて危機を避けても、このままでは魔王軍に
未来は有りません。そこで僕に考えが有ります。これは賭けになりますが上手く
行けばジャドウさんを助けられますし、なによりこの二大強国に挟まれた苦しい
状況を抜け出せます。」
そう言ってフォルトは自分の考えた作戦を話した。
「面白れぇ。その話、乗った。」
「兵の方は私とバイアードに任せて下さい。必ず集めます。」
「それしか方法は無い様ですし、私も乗りましょう。」
フォルトの作戦に全員が賛成する。
ここに魔王軍一世一代の作戦が決行される事が決まった。
- 326 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 21:03:20 ID:SYmv7sNF
- ジャドウの扱い酷くてすいません。
ジャドウは次で暴れる予定です。
- 327 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 22:56:50 ID:Cei830yt
- ジャドウよりむしろ毒が壊れてるな
- 328 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 23:09:24 ID:9fIbiqlu
- なんかフォルトが助っ人稼業してるみたいだ
- 329 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 23:28:58 ID:HNpI4dd2
- 叩かれると知って小雪の扱いを変更しただろう?
- 330 :名無しさん@ピンキー :04/11/26 23:40:31 ID:winI5i97
- いちいち謝るぐらいなら
やめりゃいいのに
- 331 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 00:00:00 ID:uXHOYX+1
- しかし笑えたからいいとしようよ!
シャドウが哀れ、次でどうなるか、さらに壊れ逆キャラになるに一票。
- 332 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 00:08:24 ID:ZwGBEcyq
- ノリがちぐはぐじゃないのか
毒ありきでいくならこういうのはあわんだろ
- 333 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 00:30:17 ID:PTMlBnQf
- >>331
いや、一向に笑えんのだが
毒は余計な導入部分をバッサリ切り捨てて
大好きなフタナリキャラでズコズコやってりゃいいよ
- 334 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 04:29:47 ID:s/lL3wVw
- むしろグロを(ry
- 335 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 10:15:26 ID:D9fyRsPG
- ガキじゃねえんだから、
嫌なら無視するなりすればいいだろうが。
- 336 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 12:46:57 ID:/BKdxvbQ
- 初めは小雪があからさまに餌食になるような予告だったろ。
それでみな、覚悟してたじゃないか。
つらいけど、それはこっちが見なければいいって感じで。
それなのにこれだと興がそがれた気分だよ。
それに対する反発だと思うぞ
- 337 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 18:42:00 ID:J/EIVoh2
- >>336
なんかそれってすごく勝手…
- 338 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 19:09:33 ID:qX+rsoF0
- 確かに小雪の扱いを微妙に変更したっぽいのは嫌だ。
さくっと陵辱してさくっと次の話に移ってほしかった。
- 339 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 19:28:30 ID:ZwGBEcyq
- だからやるならやれってことだよ
今までだって散々キャラくってきたんだから
- 340 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 23:41:22 ID:Q0OjzDgI
- >>320書いた者です。
とりあえず続き載せます。
- 341 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 23:41:42 ID:Q0OjzDgI
- その日の満月の夜。プラティセルバとカイゼルオーンの国境沿いに建てられた
拠点用の砦にヒロとリトル・スノーは戻っていた。
「どお、ヒロ。気持ちいい。」
その一室。リトル・スノーは騎上位で腰を振りながらヒロに尋ねる。
「ああ。」
その答えにリトル・スノーは喜びながら動きを早めていく。
そこへ天井から不如帰が降りてくる。
「なんだ、お前も入りたいのか。」
「いえ、そんなんじゃありません。魔王軍に動きがあったのです。」
ヒロの言葉に赤面しながらも、不如帰は偵察してきた情報を伝える。
「五魔将と思われる者達がジャピトス方面に向っております。数から言って
キース同盟への降伏だと思われます。」
「そうか。」
その情報に不敵に笑みを浮かべるヒロ。
「スノー、続きは後だ。不如帰はリムの軍に連絡をとれ。我らは今から進軍する。」
そう言うとヒロはリトル・スノーから自分のモノを引き抜き、服を着はじめる。
「捕虜はどういたしましょう。」
「見張りと数十名の兵だけ残して置いていく。それより兵の準備を急がせろ。」
ヒロの軍が出発して静まりかえった砦。その奥にジャドウは捕らえられていた。
「ううぅ。頼む、捨てないでくれスノー。もう触手を強要したりしないし、
生理の日は諦める。それにヒロの衣装を着させてするのも止める。だからさぁ。」
完全にリトル・スノーに捨てられたジャドウは、涙を流しながら独り言を言いつづける。
連れて来られてからずっと続くジャドウの独り言に見張りの兵士も半ば呆れていた。
「見張り、代わりましょうか。」
そこへ鎧に身を包んだ一人の兵士が入ってくる。
「えっ、いいの。ありがとう。いい加減私も限界にきてた所だったの。」
見張りは兵士に鍵を渡すとその場を去って行った。見張りが居なくなったのを
確認すると兵士はおもむろに被っていた鉄仮面を脱ぐ。
「ジャドウさん。助けに来ました。」
それは砦に侵入したフォルトだった。
- 342 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 23:42:35 ID:Q0OjzDgI
- フォルトとジャドウは砦を逃げ出し森の中を走っていた。
「とりあえず、救出は成功ですね。」
作戦の一つが成功した事に笑みを漏らすフォルト。
フォルトの魔王軍に提案した作戦はこうだった。
まず五魔将を装った兵士を囮に使い砦を手薄にする。その隙にフォルトがジャドウ
を助け、あらかじめジャピトスとは反対方向のボルホコ付近にに潜ませていた
本隊と合流する。それから軍を率いて、現在手薄になっているボルホコを落す。
あとは岩山に囲まれ天然の城壁となっているボルホコに篭り、力を貯える。
成功すれば君主も戻り生き残る道も広がる。だが失敗すればその日の内に魔王軍は終わる。
追いつめられていた魔王軍にとってこの作戦は賭けだった。
「そろそろ追手が来ます。僕が引き付けますからジャドウさんはさっき話した通り
本隊に合流して下さい。僕も後で必ず行きますから。」
フォルトの作戦を聞いたジャドウは静かにうなずく。その顔は先程までのフラれて
嘆いてる顔ではなく、かつての魔王の顔だった。
「それから。」
本隊に合流しようと別方向に走り出そうとするジャドウを、フォルトが不意に止める。
「貴方の母親は復讐なんて望んでいませよ。」
フォルトはそう言い残して森の中に消えた。
「ふっ、人間が。馬鹿な事を。」
言葉とは裏腹に優しく微笑むジャドウ。
それは彼が母を亡くして以来、見せた事の無い顔だった。
- 343 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 23:43:03 ID:Q0OjzDgI
- 「これは・・・。よくここまで集まったものだな。」
本隊と合流したジャドウは兵士達の数に驚く。城には300兵程しか残って
いなかった筈なのに、目の前には魔族の兵だけでなく、ゴブリンやワーウルフ、
ティターンにディアボロスなど総勢1500もの兵が集まっていた。
「驚きましたか。ゴブリンの残党や近くにいた闇の眷族を全て集めました。
この数なら確実にボルホコを落せます。」
ザラックがジャドウに説明をする。フォルトが救出に向っている間、五魔将達は
集められるだけの兵力を集めていた。
「これなら勝てる。皆の者、俺に続け。」
ジャドウの声を共に軍が叫びを上げる。魔王軍はボルホコに進軍を開始した。
「おかしい。誰も居ない。」
魔王軍はボルホコの城を包囲したが、おかしな事に抵抗が全く無かった。
そこでジャドウ達が城の中に入って様子を見たが、城の中はもぬけの空だった。
「大変です。皆さん来て下さい。」
バイアードの声に引かれ外に出たジャドウだったが目の前の光景に言葉を失った。
城の周りを7000近いエンジェルとデビルが取り囲んでいた。
「くそっ、まんまとやられたぜ。城の中の食料と武器は全部空だ。」
遅れて外に出てきたゴルベリアスが怒りの言葉を吐き捨てる。
魔王軍の作戦は全てメイマイに読まれていた。
「しかしよく解ったな、リム。」
遅れて合流したヒロがリムに素直に感心する。魔王軍の作戦を全て呼んだリムは
あらかじめヒロにわざと砦を手薄にするように指示を出していた。
「これであなた方の負けです。大人しく降伏して下さい。」
リムが降伏を要求する。魔王軍のほとんどが勝利を諦めていた。
「人間が、なめるなぁぁぁぁぁぁ。」
突如ジャドウが叫び声を上げる。
その途端ジャドウの体が変化し一匹の巨大な魔獣となった。
- 344 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 23:43:38 ID:Q0OjzDgI
- 「グォォォォォォォォォォォォォ」
ジャドウの咆哮と共に大地から死霊が解き放たれる。死霊達は大地を砕き、
山を削り、全ての生きる者に襲いかかる。
「くっ、これが奴の真の姿か。リム、貴様は急いでプラティセルバの本隊を
連れてこい。ぐずぐずしているとネバーランドが滅ぶぞ。」
ヒロが死霊を避けながらリムに指示をだす。ヒロは四年前にジャドウと対峙した
時以上の恐怖と危機を感じた。
「一体何が起こっているんだ。」
ボルホコから少し離れた森の中。そこでフォルトはボルホコを見て思わず口に
出してしまった。突如一匹の巨大な怪物が現れ全てを破壊していく。
「みんなが心配だ。早く僕もいかなければ。」
魔王軍の事が心配になったフォルトは急いでボルホコにむかった。
- 345 :名無しさん@ピンキー :04/11/27 23:47:31 ID:Q0OjzDgI
- 続きは近々載せます。
長編かくの初めての上、思いつきのネタでやってるんでかなり雰囲気に
差が出たりしますが、ある程度は勘弁して下さい。
- 346 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 00:07:06 ID:JP8ho8ON
- >思いつきのネタでやってるんで
それもかまわんがさ。説得力はある程度必要じゃないの?
人それぞれだからこれは個人的な意見として流してもらってもかまわんが、
リムがなぜ相手の作戦をこうも見抜けるの?一枚上手だったってことを表現したつもりだろうけど、
よくわかったなって劇中の人物はそう言ったが読者にしてみれば、なんで?でしかないんだけど。
- 347 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 00:34:41 ID:i5JJE1Ho
- 思いつきなのは連載始まったぐらいから感じてたし
- 348 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 02:24:06 ID:LdOev+e+
- あのさあ、不満があるのは分かるけどちょっとしつこいんじゃないの?
金払って読んでるならまだ分かるけど
そういうわけじゃないだろうし、
作者さんを伸ばすためのきつい言葉とも思えない。
結局はただ連載をやめさせたいだけとしか見えないんだけど。
見たくない人は無視してればいいんだから、余計な茶々入れないでくれる?
楽しみに読んでる人だっているんだから…
- 349 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 02:33:37 ID:6PmudmUs
- 要は気にいらないならスルー
ただそれだけのことなんだけどな
- 350 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 07:40:30 ID:wmwnAqfj
- それぐらいにしておくべき、これ以上叩くとますます話を書いてくれる人がいなくなるよ。
- 351 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 15:16:13 ID:rOI0/yUZ
- フォルトがどんな名案を考えているのか、煽りを見て楽しみにしていたのだが
魔王軍一世一代の作戦ってこの程度の物だったの?
これじゃリムじゃなくても簡単に見破れるだろ。
毒は毒らしく前置きの戦闘部分は
ジャドウはリトルスノーを囮に使った作戦で捕まった。
ジャドウを救おうとしたフォルトの作戦は逆に裏をかかれて失敗した。
魔王軍はメイマイとの圧倒的な兵力差の前に敗れ去った。
くらいの3行ですっ飛ばして、後はズコズコやってりゃいいんだ。
- 352 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 16:10:17 ID:JP8ho8ON
- あんたも結構きついな
- 353 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 22:13:40 ID:lFQJKB10
- >>351
わざわざ長文乙。
そんな皮肉書く暇あるんだったら
ヤッてるだけでいいから書いて晒してくれない?
- 354 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 22:50:54 ID:M40FC3gI
- 352と353は毒の反撃レスと見た
ここに来て毒の残虐性に対する読者の不満が一気に爆発したみたいだな
351の言ってるのは毒にはグロに特化しろという事だろ?
- 355 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 22:57:56 ID:fWYTJgG4
- 駄目だこりゃ
- 356 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 23:27:00 ID:JP8ho8ON
- >>354
そうか?>>351は素直にエロエロしてればいいってことじゃないの?
戦術等がちゃちいからできないことはやるなってことだろ
- 357 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 23:28:44 ID:SvhrHOS4
- 毒をもっと。
- 358 :名無しさん@ピンキー :04/11/28 23:44:07 ID:oILMIvKs
- 一つ真面目な忠告をすると
籠城は持久戦に持ち込んで、援軍に来てくれる味方を待つための時間稼ぎであり、
大陸のどこにも味方など存在しない、現在の魔王軍が取るべき戦術ではなかったね。
ボルホコ山に籠もりながら、「裏切り者のヒロ憎し」を煽ることにより、同じ魔族の
キース同盟軍に共闘を求めるようなくだりが加わってれば作戦としては良かったと思うよ。
けどそれじゃ魔王軍との戦闘が長引くから、ハァハァに持ち込みにくくなっちゃうね。(w
それじゃ、ティナの考えているこの先の壮大な戦略プランとやらが、どう展開されていくか、
楽しみにしているよ。(長文御免
- 359 :名無しさん@ピンキー :04/11/29 00:36:01 ID:gvBj5t0y
- 他の作家も書き込みにくくなると思うしこれ以上の叩くのはやめたほうがいいかと。
- 360 :名無しさん@ピンキー :04/11/29 00:41:38 ID:QYcMY6/Q
- 叩きになっちまうんだ・・・
- 361 :名無しさん@ピンキー :04/11/29 00:47:35 ID:oYGd7TiP
- もう残ってる書き手は毒だけか
- 362 :名無しさん@ピンキー :04/11/29 00:50:46 ID:QYcMY6/Q
- もう斜陽ってことか
盛り上がってたかどうかは知らんけど
- 363 :名無しさん@ピンキー :04/11/29 13:48:38 ID:OBQoIo0d
- ここまで荒れたら書き手さんには悪いけどもう止めてもらった方がいいんじゃない?
- 364 :名無しさん@ピンキー :04/11/29 17:35:37 ID:KIkslWjd
- 自作自演乙
- 365 :名無しさん@ピンキー :04/11/29 21:17:53 ID:dtrg4iqM
- ここはやはりアキラ×ル・フェイか
ソウルズってやったこと無いから全然キャラ知らないんだが
参考に攻略本でも買ってみるかな
- 366 :名無しさん@ピンキー :04/11/29 23:26:01 ID:F3VKqfee
- どこかにゲーム中の台詞集なんてないものかな?
- 367 :名無しさん@ピンキー :04/11/29 23:34:46 ID:QYcMY6/Q
- 以前、魂2スレでうpされてたよ
残念だがもうない
- 368 :名無しさん@ピンキー :04/11/30 08:04:10 ID:KX7hvS9J
- そういうのをまとめているサイトは?
- 369 :名無しさん@ピンキー :04/11/30 13:05:36 ID:Qv1DIO35
- ttp://grun.ifdef.jp/souls/souls.html
まだ完全じゃないけど
- 370 :名無しさん@ピンキー :04/11/30 19:39:06 ID:awcRFixe
- ふたなり陵辱ー。
- 371 :名無しさん@ピンキー :04/12/01 15:14:18 ID:mCejzXCC
- 毒も空気読んで連載止めてくれたようだし
季節はずれになっちゃたけど、またキャラの水着でも考えるか
- 372 :名無しさん@ピンキー :04/12/01 16:16:23 ID:cnTMOKAU
- 一人でやってろ
- 373 :名無しさん@ピンキー :04/12/01 19:48:03 ID:yxU5fjhl
- なんで水着談義なんてつまらないことしかできないのに
他人のSSを叩いてどんどんスレを過疎化させるの?
マイナー作品のエロパロ書いてくれる人なんて貴重なんだからさあ…
- 374 :名無しさん@ピンキー :04/12/01 19:52:44 ID:cnTMOKAU
- どこからが叩きでどこまでが批評になるんだ?
- 375 :名無しさん@ピンキー :04/12/01 19:53:50 ID:O4YJ5Uwt
- 毒も長編だから粗が出てこれだけ叩かれたと思う
こんな時だからこそやはり短編を読んでみたい
- 376 :名無しさん@ピンキー :04/12/01 20:13:36 ID:+cOMYfoo
- そこで提案
ソウルズのメンバーで温泉に行く話はどうだろう
- 377 :名無しさん@ピンキー :04/12/01 23:54:57 ID:aCG99Ejd
- 提案した所で誰が書くんだよ…
もう職人なんてだれもいないよ
- 378 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 00:06:59 ID:/ItPXq01
- 377、おまい毒だろ?
- 379 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 00:31:29 ID:qFNhg5qk
- あーーあ
終わりか
- 380 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 00:50:41 ID:bheeyEWa
- そういってる暇があるなら新作のネタになりそうな雑談でもしたほうがよほど建設的だと思うがね。
- 381 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 00:54:26 ID:qFNhg5qk
- >>377
- 382 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 06:09:17 ID:Fp8QcLpi
- でも水着はいらん。
- 383 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 09:33:00 ID:3OBwq+40
- それ前に一回やったし。
- 384 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 21:42:18 ID:/JvtDdXf
- アゼレアに期待しよう。
- 385 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 21:49:16 ID:RJJ6ZZoy
- チンポが生えてしまい狂ったアゼレアが、鎖に繋がれて大通りを引き回される。
- 386 :元職人 :04/12/02 21:54:38 ID:PJGaAL5Q
- 毒さんやめるのか・・・
漏れ結構好きだったんだけどな
とりあえず、批評、叩きどっちでもいいうだうだやってるなら、一本書いて「こんな漢字で書いてミロや」とやってくれ
口だけの奴が叩いているのは、傍目から見てて気分悪い
- 387 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 22:08:17 ID:qFNhg5qk
- こういうスレはマンセーしかいらない
口の利き方には気をつけろってことですか
- 388 :386 :04/12/02 22:48:18 ID:PJGaAL5Q
- 387氏
君にはそう読めるのか。
そうとしか読めないなら寂しいね
- 389 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 22:59:18 ID:uoig+Y6u
- ぶっちゃけた話マンセー以外いらないよ
だって職人他にいないんだし
職人いなかったらいずれこのスレがなくなるだけ
- 390 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 23:10:02 ID:qFNhg5qk
- ふーんなら俺は場違いみたいだから以後、立ち入らない事にします
- 391 :名無しさん@ピンキー :04/12/02 23:17:08 ID:MEGMW3fH
- ま、落ち着いてお茶でも飲めや
- 392 :名無しさん@ピンキー :04/12/03 14:25:08 ID:52ebvqAC
- ROMりながら気長に待ちますか……
- 393 :名無しさん@ピンキー :04/12/03 16:33:38 ID:G9L36DY6
- GOCのSSはダメなの?
- 394 :名無しさん@ピンキー :04/12/04 00:27:11 ID:0J/bi+q4
- >>393
1でも2でも3でもよし!
そーいや今度出る4で大蛇丸が出てくるみたいだな。(公式HP)
フクロウも。
- 395 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/05 18:58:50 ID:3/Thqx5r
- 「いたぞっ、こっちだぁ」
「逃がすなっ」
霧がたちこめた幻想的な樹海の中を、一団の兵士達がシルエットとなって走り去る。
出し抜けに連続的で軽快な破裂音がしたかと思うと、直ぐに金属同士がぶつかり合う乾いた響きへと変わり、やがて静寂が訪れた。
水を蹴散らしながら走る足音と共に、霧の中から現れたのはエルフの女王、アゼレアであった。
アゼレアの薄汚れた頬はゲッソリとやつれ、目だけがギラギラと殺意に満ちた輝きを放っている。
泥にまみれたドレスのあちこちには血が滲み、裾はノコギリの様にささくれだっていた。
「ふぅぅぅ〜」
アゼレアは血脂が巻き、刃がボロボロにこぼれた金砂地の太刀を見つめて、大きく溜息をついた。
フェリアスの樹海に入ってから何回目の夜なのか、今斬った兵士が何人目の餌食になるのかすら覚えていない。
林檎の樹を見つけたアゼレアは、果実をもぐと幹にもたれ掛かって小休止に入った。
野生の林檎は、いつもプリエスタの城で食べている献上品に比べて、水分も糖度も少なかった。
大木の根元にへたり込んだアゼレアは、まどろみながらフェリアスに乗り込んできた時のことを思い出していた。
※
シーフタワーを制したその夜、たった1人で宿を抜け出したアゼレアは、馬を飛ばしてフェリアスとの国境を越えた。
「みなさん、黙って出ていったりしてごめんなさい。これから先は個人の戦いなのです」
世界の緑を守り抜くことを自らの使命として課しているアゼレアは、どんな危険が待ち受けていようともドウムの暴挙を食い止めなければならなかった。
ストーンカ文化の特徴が色濃く残るフェリアス城に君主トリック・ブルーを訪ねたアゼレアは、同国内に建設されたドウム前線基地攻撃の助力を求めた。
「お話は理解出来た」
腕組みをしたトリック・ブルーは、無愛想な顔のまま頷く。
- 396 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/05 18:59:29 ID:3/Thqx5r
- 「では・・・」
アゼレアは目を輝かせながら身を乗り出す。
しかし返ってきた答えはアゼレアが望んだものではなかった。
「だが、今の我々には国力を高めることが先決。とてもドウムを相手に戦う余裕などない」
トリック・ブルーは真っ直ぐにアゼレアを見つめながら呟いた。
「それに南の森を、半ば強引に貸与させられているのは確かに気に食わぬが、森から外へは出ないという約束は今のところ守られている」
「ですが、ドウムの所業はこの大陸に住む全ての者にとって、良からぬ結果を生み出すのですよ。今叩かなければ必ず後悔することになるのは、火を見るより明らかです」
アゼレアは諦められずに食い下がる。
「あなたはそれで良い。だがあなたが去った後、本腰を入れて侵攻してくるドウム本国部隊を追い返す力は、今の我々には無い」
トリック・ブルーは重々しい口調で続ける。
「私を信じてついてきてくれる同志のためにも、無理は出来ないのだ。はっきり言って、こうして助力を乞われただけでも迷惑千万。我らを攻撃する口実をドウムに与えかねん」
トリック・ブルーはそう言うと、傍らで青ざめているアナベルをいたわるように見つめる。
そう言われると、もうアゼレアに語る言葉は無かった。
「では、私がここを訪れたことを、ドウム側に通報するのですか」
「ああ、悪いがそうさせていただく・・・」
眉一つ動かさずに言ったトリック・ブルーの言葉に、アゼレアは身を固くする。
「だが、次回ドウムの使節がこの城に来るのは来週の予定だ。連絡はその時にしよう」
トリック・ブルーの告げた二の句に、アゼレアよりも喜びの表情を見せるアナベル。
こうしてフェリアスの通行権だけは何とか手に入れたアゼレアは、孤独な戦いへと突入していった。
※
フェリアスは樹木の鬱蒼と茂る湿地帯と湖沼群で構成された古代都市国家であり、数多くある湖の中でも、ジャネスが放った魔法により作られたという魔弾湖は最も有名な観光スポットであった。
かつて貴族達の避暑地として風光明媚を誇ったこの地も、相次ぐ戦乱の余波を受けて今や往年の栄華は見る影もない。
- 397 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/05 19:00:08 ID:3/Thqx5r
- そして今、南方から国境を割って進出してきたドウム戦闘国家は、南東部のジャングル地帯に前進基地を建設し、この国に新たな火種を起こそうとしていた。
シュラク海に面した東海岸沿いに南下すれば危険は少ないが、一刻を争うアゼレアは敢えて人の手の入らないジャングル地帯を中央突破する事を選択した。
ジャングルに踏み込んで3日目の朝、ドウムの張り巡らせた哨戒線に掛かったアゼレアは敵のゲリラ兵と最初の遭遇を果たした。
「無益な戦いは望みません。黙ってここを通しなさい」
アゼレアの丁寧だが厳しい口調の警告に、ドウム兵士は火力をもって返答した。
超音速で飛来した金属の粒が、空気を切り裂きながらアゼレアの体を掠めていく。
「口で言っても、分かっていただけないようね」
アゼレアは腰に下げた金砂地の太刀を抜くと、敵の銃列を目掛けて突っ込んでいった。
横一文字に太刀を構えて直線的に突っ込んでくるアゼレアに向け、ゲリラ兵の持つ10丁以上の制式拳銃が火を噴いた。
アゼレアはこの日のためにと、今まで使わずに蓄えていた魔力を解放する。
「癒しの光、今ここに導かん、月の女神よ我らの願い、聞き届けたまえ。ムーンセイバー!」
火薬の爆圧を利用して高速を得た銃弾は、アゼレアが張り巡らせた絶対防壁に遮られ、あらぬ方向に弾き返されてしまう。
狼狽えるゲリラ兵の真っ只中に突っ込んだアゼレアは、鉈とも見まがう幅広の太刀を振るって敵を血祭りに上げていった。
※
それから更に4日後、南部地域に到達したアゼレアは、目の前に広がる見るも無惨な光景に呆然としていた。
そこには既に生は存在しておらず、ただ葉っぱ1枚付けていない枯れ木だけが無限に続いていた。
その光景はさながら無名兵士の眠る墓石群のようであった。
「・・・こんな・・・」
地面には枯れ葉に混じって鳥や小動物の死骸が点在している。
アゼレアの耳には彼等の苦悶の声が聞こえてくるようであった。
想像していた以上に惨い有様に、言葉無く立ちつくすアゼレアの目から止めどなく涙が溢れてきた。
- 398 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/05 19:00:41 ID:3/Thqx5r
- ※
囓りかけの林檎を手にしたまま、仮眠を貪るアゼレアの瞼の隙間から涙が筋を引くように流れ落ちる。
あれから枯れ木地帯を南に抜け、再びジャングル地帯に入ったアゼレアは、数度に渡りドウムの防衛ラインを突破していたが、心身の疲労はピークに達していた。
更に悪いことには女性特有の生理機能のサイクルが、彼女の体に一層の負担を掛けようとしている。
まさに満身創痍のアゼレアだったが、ドウムに対する怒りの感情だけが、今の彼女を動かす原動力になっていた。
※
けたたましい水鳥の叫び声と羽ばたきの音がアゼレアの意識を現実に引き戻す。
アゼレアの超感覚は、濃霧に紛れて四方から迫りつつあるドウム兵士の存在を捉えた。
「まずい・・・数が多いわ」
足音の数から敵の人数を正確に割り出したアゼレアは、最も手薄な東側のラインを強行突破する策に出た。
この濃霧の中では、敵は互いの連携が取れず、数の優位を活かせない。
一方、アゼレアにとっては自分以外は全てが敵であり、乱戦になっても同士討ちのおそれはない。
アゼレアは無言のまま駆け出すと、太刀を振るって敵集団の真っ只中に飛び込んでいった。
「ギャッ、出たぁっ」
急に目の前に現れたアゼレアに逆奇襲を受け、ドウム兵士は無様なまでに狼狽えた。
敵より遙かに夜目の効くアゼレアは、逃げ腰の敵兵達に的確な斬撃を浴びせていく。
しかし血脂と刃こぼれのため、既に斬る機能を喪失していた太刀では全員に致命傷を与えられず、アゼレアは生き残った数人の敵兵を尻目に濃霧の中へ逃げ込もうとした。
「逃がすなっ。ネットガンを使えっ」
軽傷の打ち身を負っただけの兵士が、太い筒状の銃器を構えてアゼレアに狙いを付ける。
圧搾空気を利用して筒先から発射されたのは、しなやかな繊維で作られた投網であった。
飛び出した投網は、狙い違わずアゼレアの全身を包み込む。
「あぁっ」
- 399 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/05 19:01:13 ID:3/Thqx5r
- 体のバランスを崩したアゼレアは、湿地に転倒して激しく水柱を上げた。
「やったぞ。捕らえろっ」
アゼレアは直ぐに立ち上がろうとしたが、手足が目の粗い網に絡まってしまい自由が利かなくなる。
「うぅっ・・・」
家畜のような扱いにアゼレアは歯ぎしりするが、網を作っている繊維は鉄線のように丈夫であり、彼女の力では切れそうにない。
水たまりの中で惨めに藻掻き続けるアゼレアに、拳銃を構えた2人の兵士が迫る。
兵士達はアゼレアの太刀を奪い、彼女の両手両足に鎖のついた枷を取り付けると、ようやく網を取り除いた。
「よし、ゆっくりと立て」
拳銃を突きつけながら命令する兵士に対し、アゼレアは言葉が分からない振りをして、呼吸を整えるための時間を稼ぐ。
「立てと言っているんだ。解らないのか?」
金砂地の太刀を持った兵士が不用意に近づいてくるのを待って、アゼレアはいきなり体を逆立ちさせた。
呆気にとられた兵士の首に、アゼレアの両足を繋いだ鎖が巻き付けられる。
アゼレアと兵士はもつれ合って湿地に倒れ込み、水しぶきが上がった。
次にアゼレアが立ち上がった時、その手には奪い返した金砂地の太刀が握られていた。
「無駄な抵抗はやめろ。大人しく降伏せよ」
1人生き残った男は太刀の間合いから離れた距離で拳銃を構え、アゼレアに投降を迫る。
アゼレアは女王の誇りに掛けても、宿敵ドウムの捕虜になることなど出来ない。
「いやぁぁぁぁーっ」
掛け声と共に走り始めたアゼレアに非情の銃口が突きつけられる。
トリガーに掛かった指がまさに引き絞られようとした時、頭上の枝から1羽のフクロウが兵士目掛けて急降下した。
「うわっ、くそ。やめろっ」
フクロウの鋭い爪と嘴に襲われた兵士は、防戦に追われて拳銃を撃つどころではない。
がら空きの胴にアゼレアの太刀が深々と突き刺さり、兵士は敢え無く絶命した。
「ありがとう」
- 400 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/05 19:01:48 ID:3/Thqx5r
- アゼレアの差し出した腕にとまり、誇らしげに胸を張るフクロウ。
森の中でアゼレアと戦うということは、森そのものも敵に回さなければならないということを、ドウム軍は知っておくべきであった。
※
「間もなく夜が明けるわ」
しらみ始めた東の空を見上げてアゼレアが呟く。
太陽が昇り、日の光を受けた森の木々が息吹を蘇らせれば、衰えたアゼレアの気力体力もかなり回復できるはずである。
アゼレアは手足を繋ぐ枷と鎖の重さに耐えながら、茂みの中を移動していく。
「ねっ・・・眠いわ・・・」
アゼレアに回復の時間を与えないようにと、計算されたドウムの波状攻撃は確実に効果を上げていた。
「少し・・・だけ・・・」
茂みの中に身を横たえて、半ば失神するように仮眠に入るアゼレア。
※
「重りを付けた体で、そう遠くへは行けないだろ。辺りに潜んでやがるに決まってる」
アゼレアの心地よいまどろみを邪魔したのは、近くを捜索していたドウム軍兵士の会話であった。
「忌々しい樹海だぜ。こんな時のための新兵器だろうによ」
「物騒なこというな。今使われたんじゃ俺達までお陀仏だぜ」
茂みの中のアゼレアは、遂に辿り着いた敵の新兵器の情報に身を固くする。
「それにアレはまだ開発中の試作品だから、サンプルはもう数発しかないって話だしよ」
「今日明日にも、学者の先生がこれまでの開発データを持って本国へ帰るって聞いたぜ。アレさえ量産出来りゃ、深緑エルフなんざ目じゃねえよ」
兵士達はぼやきながら見当違いの方向へと去っていった。
「もう時間がないわ。今日中に前進基地を攻撃して、開発データとやらを破壊してしまわなければ」
先を急ぐアゼレアを更に焦らせるように、別の一団が東から近づいてくる。
「いいか、日が昇れば雌エルフの力は倍増する。それまでに必ず捕獲するのだ」
アゼレアは無駄口を叩きながら接近してくる兵士達を見て青ざめる。
- 401 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/05 19:02:23 ID:3/Thqx5r
- 「まずいわ。奴らケルベロスを連れている」
兵士達は超感覚を持つアゼレアに対抗するため、嗅覚の優れた魔狼ケルベロスを先頭に立てて捜索をしていた。
如何にも凶暴そうな魔狼は、鼻先を地面に擦りつけるようにして辺りを窺っていたが、やがてエルフの臭いを探り当てたのか、身を低く構えて唸り声を上げ始める。
「ゲッ、近くに潜んでるのか。犬を放せ」
鎖から解き放たれて自由の身となった巨大な魔狼は、アゼレアの隠れている茂みに向かってまっしぐらに走り始めた。
「やっぱり見つかってる」
獣の鼻の前には、茂みに潜み続けることなど無意味だと悟ったアゼレアは、兵士達とは反対方向へと駆け出した。
「出たぞっ、各班に通報。包囲しろ」
必死で湿地帯を走るアゼレアだったが、手足にズシリと掛かる枷の重みが邪魔になり、思うように動けない。
それでなくても追跡者の運動能力はアゼレアを凌駕していた。
絶滅危惧種として知られるケルベロスが、只の野犬や狼より遙かに攻撃力や敏捷性に富んでいるのは有名な事実である。
ほんの50歩も走らないうちに、背後から強烈な体当たりを食らったアゼレアは無様に転がる。
「乱暴はお止めなさい」
どんな動物とも意思を疎通させて、仲良しになれるアゼレアだったが、そのケルベロスは薬物でも打たれているのか目の色が普通ではなかった。
荒々しい息遣いと共に、牙を剥き出しにした口からは涎が垂れ流しになり、股間では生殖器官がビキビキと音を立てんばかりに膨張している。
「何を考えているのですっ。バカなことはお止しなさい」
魔狼の意図を察知したアゼレアは真っ青になって後ずさる。
しかし魔狼の態度に、説得は不可能と判断したアゼレアは、身を翻して逃げに掛かる。
逃げる獲物に対し、ほとんど本能的に飛び掛かったケルベロスは、アゼレアを背後から噛み伏せる。
「キャアァァァーッ」
- 402 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/05 19:02:59 ID:3/Thqx5r
- 悲鳴を上げて前のめりに倒れたアゼレアの下履きが、無慈悲な牙に掛かって引き裂かれた。
狂える魔狼は剥き出しになったアゼレアの秘所に鼻先をあてがってむしゃぶりつく。
「いやぁっ、臭いを嗅いでるぅっ。やめてぇぇぇっ」
この数日、沐浴する暇もなかったアゼレアは、羞恥の余りに絶叫する。
「雌エルフの奴、お犬様とお楽しみのようだぜ」
追いついてきた兵士達がアゼレアの痴態を遠巻きに楽しみ始める。
暴れ回る舌先から逃れようと必死で尻をくねらせるアゼレアだったが、魔狼の力の前には無駄な足掻きで、兵士達の目を楽しませるだけに終わった。
「流石はエルフの女王様、下にも緑のジャングルをお持ちだ」
「お犬様は雌エルフの臭いが、ことのほかお気に召されたようだな」
下品な野次につられて下卑た笑い声が辺りを包み込む。
「ひぁっ・・・くぅぅぅ・・・」
敏感な秘所の奥まで出入りするざらざらの舌に、アゼレアは声を漏らせてしまう。
やがてアゼレアの味を堪能し尽くした魔狼は、組み敷いた彼女にのし掛かった。
「やめてっ、お願い。やめてちょうだい」
アゼレアの哀願も興奮しきった野獣の耳には届かない。
固く膨張したケルベロスの生殖器官がアゼレアの秘裂に押し当てられる。
折しも昇ってきた朝日に照らされて、隠しようもないアゼレアの痴態を前に、ドウムの兵士達はズボンの前を膨らませながら生唾を飲み込んだ。
※
「はっ・・・力が・・・湧き上がってくる・・・」
日の光を受けて長い眠りから覚めた森の木々が、一斉に新たな息吹をアゼレアの体へ送り始めた。
「お願い緑の精霊達、私の呼びかけに応えて。グリーンノア!!」
地形にも天候にも制限されることのないアゼレアの専用グリーンノアは、人間が放つそれより数段高い効果を示す。
一瞬で体の毒素を排出させられた魔狼は、アゼレアに挿入する一歩手前で我に返った。
アゼレアの体から降りた魔狼は、憎しみの籠もった目でドウムの兵士を睨み付けると、牙を剥いて彼等に襲い掛かった。
- 403 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/05 19:04:14 ID:3/Thqx5r
- 「ヒィィィッ」
「ギャァァァッ」
兵士達の逃げ込んだ森のあちらこちらで悲鳴が上がり、完全に静けさが戻るのに1分を要さなかった。
やがてアゼレアの元に戻ってきた血塗れの魔狼は、申し訳なさそうにうなだれて鼻を鳴らす。
「もうあなたは自由なのです。お好きにしなさい」
全ては彼に薬物を投与したドウムのせいであり、アゼレアには、むしろ犠牲者とも言える魔狼を恨む積もりはなかった。
「えぇっ、もう人間から逃げるのには疲れた。私を主人として仕えたいですって?」
魔狼の急な申し出にアゼレアは戸惑う。
「駄目です。私はこれからとても危険な所に行くのです。あなたを連れて行く訳にはいきません」
アゼレアにキッパリと拒絶されションボリとなる魔狼。
それでも魔狼はせめてものお詫びにと、アゼレアの手足の枷を噛み砕くと、名残惜しそうに何度も振り返りながら森の中へ消えていった。
「良い主人に巡り会うのですよ」
アゼレアは不幸な魔狼を見送りながら、そう祈らずにはおられなかった。
(つづく)
- 404 :名無しさん@ピンキー :04/12/05 23:01:41 ID:/7aVH1Z+
- 久しぶりの続編ご苦労様です。
- 405 :戦記作家へ :04/12/06 00:33:17 ID:ieOGrleE
- 前スレからのROMだが、藻前はえらいと思う
前スレの後半からたった一人でこのスレのSSを支えてきたのも藻前だし
スレが荒れても連載を投げ出さず、きちんと最後まで続けようという態度も立派だ
毒も「このスレのエロ分は、漏れに任せろ」ぐらいの気構えでガンバレ
- 406 :名無しさん@ピンキー :04/12/07 00:40:40 ID:fQQNnbvT
- >>341を書いた者、と言うかもう毒と言った方が解りやすいかもしれません。
>>341からは改めて自分で確認しても粗が目立ったので今日は修正させて下さい。
- 407 :名無しさん@ピンキー :04/12/07 00:42:01 ID:fQQNnbvT
- その日の満月の夜。プラティセルバとカイゼルオーンの国境沿いに建てられた
拠点用の砦にヒロとリトル・スノーは戻っていた。
「どお、ヒロ。気持ちいい。」
その一室。リトル・スノーは騎上位で腰を振りながらヒロに尋ねる。
「ああ。」
その答えにリトル・スノーは喜びながら動きを早めていく。
そこへ天井から不如帰が降りてくる。
「なんだ、お前も入りたいのか。」
「いえ、そんなんじゃありません。ボルホコよりリム様から連絡が入りました。」
ヒロの言葉に赤面しながらも、不如帰は連絡を伝える。
「五魔将の一人、ルドーラがボルホコに投降しました。彼の情報によりますと
現在、魔王軍は君主の不在により混乱状態にあるようです。」
「そうか。」
その情報に不敵に笑みを浮かべるヒロ。
「スノー、続きは後だ。我らはこれよりカイゼルオーンに進軍する。」
そう言うとヒロはリトル・スノーから自分のモノを引き抜き、服を着はじめる。
「捕虜はどういたしましょう。」
「見張りと数十名の兵だけ残して置いていく。それより兵の準備を急がせろ。」
ヒロの軍が出発して静まりかえった砦。その奥にジャドウは捕らえられていた。
「ううぅ。頼む、捨てないでくれスノー。もう触手を強要したりしないし、
生理の日は諦める。それにヒロの衣装を着させてするのも止める。だからさぁ。」
完全にリトル・スノーに捨てられたジャドウは、涙を流しながら独り言を言いつづける。
連れて来られてからずっと続くジャドウの独り言に見張りの兵士も半ば呆れていた。
「見張り、代わりましょうか。」
そこへ鎧に身を包んだ一人の兵士が入ってくる。
「えっ、いいの。ありがとう。いい加減私も限界にきてた所だったの。」
見張りは兵士に鍵を渡すとその場を去って行った。見張りが居なくなったのを
確認すると兵士はおもむろに被っていた鉄仮面を脱ぐ。
「ジャドウさん。助けに来ました。」
それは砦に侵入したフォルトだった。
- 408 :名無しさん@ピンキー :04/12/07 00:42:44 ID:fQQNnbvT
- フォルトとジャドウは砦を逃げ出し森の中を走っていた。
「おい、何処に連れて行く。カイゼルオーンとは方向が違うぞ。」
ジャドウがフォルトに問う。現在、ヒロの軍勢がカイゼルオーンに進軍中であり
一刻も早くカイゼルオーンに戻り防衛の準備をしなければならなかった。
「大丈夫です。もう既にカイゼルオーンは蛻の殻です。」
フォルトが笑みを浮かべて言う。敵に偽の情報を与えカイゼルオーンに注意を
引き付けさせ手薄になったその間に、プラティセルバに駐軍中のメイマイの
本隊を一気に攻める。これこそがフォルトの考えた作戦だった。
「成程。確かに今ならメイマイの本隊を叩ける。だが貴様はそれで良いのか。」
フォルトの作戦にジャドウは納得したが、それと同時に疑問も浮かんだ。
この作戦が成功すればメイマイは甚大な被害を受ける。だがそれはフォルトが
この大陸に来た理由である先代メイマイ王グランの意志に背く事に他ならない。
「構いません。きっとグラン様もそれを望んでいます。」
メイマイは人質を使うなど、大陸の統一に手段を選ばなくなってきた。このまま
だといずれ大陸はメイマイ、いや、彼女達の狂気に包まれるだろう。
そうなる前に彼女達を止めねば。最早フォルトの心に迷いは無かった。
「それじゃあ僕が追手を引き付けますから、ジャドウさんは先に本隊に合流して
プラティセルバに向って下さい。」
フォルトの決意を信じたジャドウは、フォルトの指示に静かにうなずくと、本隊
に合流すべく走り出そうとした。
「それから。」
だがそれを急に止めるフォルト。
「貴方の母親は復讐なんて望んでいませんよ。」
「貴様。何故それを・・・」
フォルトの言った一言に驚くジャドウ。リトル・スノーにしか話した事の無い
自分の忌まわしき過去。なのに何故フォルトは知っているのか。
「大蛇丸さんに知られたのがまずかったですね。結構有名な話ですよ。」
そう笑って言い残すとフォルトは森の中に消えた。
「ふっ、人間が・・・言ってくれる。」
フォルトの姿が消えた後、残されたジャドウは独り言を呟く。
その顔にはほんの微かだが笑みが浮かんでいた。
- 409 :名無しさん@ピンキー :04/12/07 00:43:34 ID:fQQNnbvT
- 「これは・・・。よくここまで集まったものだな。」
ボルホコ、カイゼルオーン、プラティセルバの国境付近の森林で本隊と合流した
ジャドウは兵士達の数に驚く。城には300兵程しか残っていなかった筈なのに、
目の前には魔族の兵だけでなく、ゴブリンやワーウルフ、ティターンに
ディアボロスなど総勢2000もの兵が集まっていた。
「驚きましたか。ゴブリンの残党や近くにいた闇の眷族を全て集めました。
これだけの数、メイマイも予測していないでしょう。」
ザラックがジャドウに説明をする。フォルトが救出に向っている間、ザラックと
バイアードが集められるだけの兵力を集めていた。
「これなら勝てるな。」
ジャドウは勝利を確信した。だがその時、突如魔王軍に爆雷が降り注いだ。
「何事だ。」
突然の出来事に慌てて空を見るバイアードだったが、其処には4000を
超えるエンジェルが魔王軍の周りを包囲していた。
「ジャドウ様。貴方の負けです。」
そう言いながらルドーラが静かに姿を現す。どうやら先程の爆雷は彼の仕業のようだ。
「ルドーラ。テメェ裏切りやがったな。」
ゴルベリアスが怒りを露わにする。だがルドーラは全く動じない。
「私は賢いのですよ。己の力を理解し、従えるべき者にしたがえる。私も仲間を
裏切るのは悪いと思っています。ですが許してもらう必要はありません。」
冷たく言い放たれたルドーラの言葉を皮切りに、上空で構えていたエンジェル達
が一斉に魔王軍に襲いかかった。
- 410 :名無しさん@ピンキー :04/12/07 00:44:03 ID:fQQNnbvT
- 戦場と化した森から離れた丘の上。リムはそこに陣を布き様子を見ていた。
「流石は魔王軍、と言った所ですね。」
リムは魔王軍の戦いに素直に感心する。
数ではエンジェル達の半数程だった魔王軍だったが、ジャドウと五魔将の三人
の圧倒的な強さに加え、地形や天候も魔王軍に味方して、魔王軍が押していた。
だが、そんな不利な戦況でもリムは全くの余裕の表情でいた。
「そろそろ、でしょうか。」
リムのその言葉と同時に、戦場に爆炎が上がった。
「全く、この私を囮に使うとは、やってくれる。」
一度はカイゼルオーンに進軍していたヒロだったが、その後不如帰のから真の
伝言を聞き、急いで軍を引き返して戻ってきた。
「四年前の借り、ここで返させてもらう。」
ヒロの軍が魔王軍の背後から参戦した事で戦況が一変する。次第に魔王軍は
追いつめられ、遂に一体のエンジェルの槍がジャドウの右胸を貫いた。
「ジャドウ様。」
ザラックが急いでそのエンジェルを殺すが時既に遅く、ジャドウの胸には槍が
深々と突き刺さっていた。初め、自分に突き刺さった槍を呆然と見るジャドウ
だったが、おもむろに槍を引き抜く。辺りに大量の血が流れる。
「ウジ虫共が、なめるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
ジャドウが怒りに身を任せて叫ぶ。するとジャドウの体がみるみると変化していき
やがてそれは一匹の巨大な魔獣となった。
- 411 :名無しさん@ピンキー :04/12/07 00:44:29 ID:fQQNnbvT
- 「グオォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
魔獣と化したジャドウの咆哮が大地から死霊達を呼び集める。
地上に放たれた死霊は木々をなぎ払い、大地を砕き、生きる者全てに牙を剥く。
「これが奴の真の力か。」
ジャドウの余りの強大な力に絶句するヒロ。そして自分がパンドラの箱を開けた
事を知る。
「奴は私が止める。他の者は急いで撤退して本隊を合流しろ。」
ヒロが生き残っている軍に命令する。だがジャドウを止めるとは言ったものの、
正直一人で勝てる気がしない。なのに何故そんな事を言ってしまったのか。
ジャドウを真の姿にした贖罪の為。いや違う。ジャドウは遅かれ早かれいずれは
こうなった。ならば何故か。きっとそれは宿命だからだ。今のジャドウは迫害
され続けた魔族の怒り、悲しみ、恨み、全ての苦悩そのものだ。それを受け止めず
して自分の願い、全ての種族の共存な到底出来はしないからだ。
だからこそヒロは敢えて一人で戦う事を選んだ。
「負けないよ、ジャドウ。」
そう言うとヒロはジャドウに向って行った。
- 412 :名無しさん@ピンキー :04/12/07 00:45:23 ID:fQQNnbvT
- 続きは出来れば三日以内に。
- 413 :名無しさん@ピンキー :04/12/07 08:25:42 ID:OatA3gOO
- てっきり連載するのをやめたと思っていたからうれしいね
- 414 :名無しさん@ピンキー :04/12/07 10:49:56 ID:7OtnmWXw
- 焦るなよ。
変に焦っていらないテーマに手付けるとグダグダになる。
がんがれ。
- 415 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 00:50:33 ID:yIlr6rYm
- >>407を書いた者です。
続きで魔王軍の完結編です。
結構当初と雰囲気が変わってきてます。
- 416 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 00:51:15 ID:yIlr6rYm
- 人への憎しみを捨てられないジャドウ。
人への憎しみを捨てたヒロ。
四年の間に様々の想いを背負った二人は再び刃を交える。
「魔招・煉獄。」
ヒロが幾度と無く業火を浴びせる。だがジャドウには傷一つ付かない。
力の差は歴然としていた。だがヒロは諦める気にはならなかった。
父と自分の理想、そして全ての人と魔族の共存の為に。
「グァァァァァァァァァァァァァ」
だが、そんなヒロの理想を砕くかの様にジャドウが大量の巨大な氷柱を放つ。
「くっ。」
ヒロは必死に避けるが躱し切れず左腕が吹き飛ばされる。そして更に追い討ち
をかけるように死霊達が襲いかかる。ヒロは何とか残った右腕で防ぐが片腕だけ
では限界がある。次第に追いつめられていき、遂に一匹の死霊をなぎ払い無防備
になった所に別の死霊が直撃する。
「かはっ。」
吹き飛ばされ倒れるヒロ。そこに止めを刺そうと襲い来る死霊。
ヒロは自分の死を覚悟した。
- 417 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 00:52:48 ID:yIlr6rYm
- 「ヒロ、危ない。」
死霊がヒロに直撃しようとした正にその時、一つの影がヒロの前に立ちふさがり
死霊達をなぎ払う。
「フォルト。」
それは遅れて戦場にやって来たフォルトだった。フォルトは辺りを見回すと、
ジャドウを睨み付け力の限り叫ぶ。
「ジャドウさん。見て下さいこの惨状を。貴方は一体何をやってるんです。」
そのフォルトの言葉に我に返り、辺りを見渡すジャドウ。そこは地獄だった。
死霊に体の半分を食われた魔族の兵士、氷柱に貫かれ息絶えるゴブリン。
ジャドウの攻撃は敵だけでなく魔王軍まで襲っていた。五魔将を始め、生き残った
者もいるが、その数は余りに少なく、百にも満たなかった。
「憎しみのままに敵を滅ぼし、貴方を信じついて来た者まで滅ぼす。それが貴方
の望みですか。貴方の母親が望んでいた事なんですか。」
更に続くフォルトの悲痛な叫びがジャドウの脳裏にある記憶を思いださせる。
幼き頃の遠い記憶。魔族の自分を最後まで息子と呼んだ人間の母親の最後。
長い逃亡生活で体を壊し、今正に天に召されようとする母。それを見る事しか
出来ない自分。母をこんな目に会せた人間を、何も出来ない自分を恨み涙を溢した。
そんな自分の涙を母はそっと拭うと精一杯の笑顔を作り言った。
「ジャドウ、私の可愛い息子。ごめんね、お母さんはもう彼方の事守ってあげられ
ない。だから最後に約束して。憎しみに染まらないで。これから先、彼方はきっと
沢山の辛い思いをするわ。でもきっと彼方の事を理解してくれる人が現れる筈。
でも、その時彼方が憎しみに染まっていたらその人を傷つけちゃうわ。だからね
お母さんのお・・ね・・・が・・・・」
それが母の最期の言葉だった。
「オレハ・・オレハ・・・グォォォォォォォォォォォォォ」
甦った母の言葉に自分の過ちに気付き叫ぶジャドウ。その姿は次第に元の人の
形を取り戻し、完全に元に戻った段階でその場に倒れた。
「ジャドウ様。」
五魔将が慌てて駆寄る。
「みんな、すまない。魔王軍は降伏する。」
ジャドウはそう言って気を失う。
それはジャドウの生れて初めての謝罪の言葉だった。
- 418 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 00:53:53 ID:yIlr6rYm
- 「やれやれ。一時はどうなるかと思いましたがこれで一件落着ですね。」
いつの間にか戻ってきたルドーラが締めようとする。だがそれを周りが許す筈が無い。
「元はと言えば、誰の所為でこうなったんでしょう。」
「ルドーラ。テメェ、覚悟は出来てんだろーな。」
「裏切りの代償は血で償って貰いましょうか。」
「まっ、待って下さい。私は唯、魔王軍の未来を思って・・・」
言い逃れをするルドーラを暗闇に連れて行く五魔将。この後、ルドーラがどんな
目に会ったかは言うまでも無い。
フォルトは安堵の息を漏らすが、何か大事な事を忘れているような気がした。
「全く、貴様は大した奴だよ。」
ヒロが後ろから抱き付く。フォルトはとても大事な事を思い出した。
「私の想いも、ジャドウの苦悩を受け止めようとした決意も、四年前の借りも
何もかも全て台無しだ。」
フォルトに抱きついてる腕に力がこもる。
「今回の戦いでかなりの兵を失った。一度本国に戻り力を貯えねばなるまい。」
脂汗をだらだらと流すフォルト。メイマイの本国の地下室には、調教用の道具
から拷問器具、果ては処罰用の刑具まで、サディズムを満たす有りとあらゆる
道具が揃えられていた。フォルトは今更ながら、衝動的とはいえヒロを助けた事を
後悔した。
「先程の礼も込めて、逃げる気も無くなる位教育し直してやるから覚悟しろ。」
「ハハ、ハハハ、ハハハハハハハハハハハハハハ。」
フォルトは笑うしか無かった。自分のこれからの運命に。静まり返った戦場に響く
フォルトの笑いはメイマイの本隊が到着するまで止む事は無かった。
- 419 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 00:56:36 ID:yIlr6rYm
- この後も色々ネタが浮かんでいるんで、
とりあえず続けさせて下さい。
- 420 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 01:20:26 ID:yqhQWq2t
- 頼む頑張ってくれ!このスレの精子は君にかかっている!
- 421 :420 :04/12/08 01:21:44 ID:yqhQWq2t
- 精子じゃなくて生死な。
精子と言う語句を使いまくっているのがあからさまにバレるよ・・。
- 422 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 02:46:48 ID:LEGZAxzw
- 一旦公開したSSを修正して再投下するのは、言い訳レスと共に一番みっともない行為だな
話の展開も相変わらずご都合主義で全く説得力ないし
何でジャドウがフォルトの一言でこうも簡単に説得されちゃうわけ?
赤の他人のフォルトなんかに母親の話されたらぶち切れるでしょ
毒はズコズコやってろって言ったろうが
- 423 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 02:53:01 ID:FUEjquBI
- 口だけでSSも書けないクズが何言ってんだか…
- 424 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 03:03:38 ID:P2b5GsNX
- またいい具合に活気づいてきたな
せっかく落ち着いてきたと思ったら…
毒の破壊力は大したもんだ
- 425 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 03:09:32 ID:FeMi8Re5
- >>351は>>422あんたなのね?
- 426 :名無しさん@ピンキー :04/12/08 15:44:56 ID:C2Y0WeEu
- うおっ?
351は漏れだが、422は偽物
叩きにまでなりすましがいるのかよ
しかし大意においては賛成だな
- 427 :名無しさん@ピンキー :04/12/10 01:42:56 ID:Hiee+5tg
- いるヤシ→毒などSS書いてくれる神。
いらんヤシ→叩きだけのアホ。
俺達はエロを見に来てるんだ。
351も422も消えてくれ
- 428 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 03:18:22 ID:dKMifEkA
- 保守ル?
- 429 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 13:56:19 ID:ZL7ACbTG
- 「など」かよ
- 430 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 19:19:44 ID:ADvBq1cW
- お茶はお茶でも紅茶でも飲んで落ち着いたら?
ネタ雑談でもしつつ。
- 431 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 19:59:56 ID:enBKTrug
- ルキ×リュートで書いてくれる神はいないだろうか
- 432 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 20:05:06 ID:7xPZud7C
- 個人的にはアキラ×リューンエルバがツボ。
だってデカイし。
- 433 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 20:28:33 ID:zipyOUwF
- >>432
同志よ・・一応リーエ先生→アキラの親愛値は少し高くなってるんだよね
イベントは一個もなしだが
- 434 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 20:52:53 ID:FCiiTO9I
- リーエ先生はエロいからな。
かわいけりゃ誰でもオッケーみたいなノリでハァハァ(´Д`;)
- 435 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 21:09:44 ID:7xPZud7C
- 他スレでSS投下中だから今直ぐはムリだけどアキラ×リーエのSS
書いて良い?
藻前ら、取り合えずリーエ先生が処女か非処女かどうかを教えてくれませんか?
- 436 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 21:11:11 ID:nXpfX59T
- ソウルズのビジュアルガイド買って、初めてル・フェイって見たけど
あれはちょっと狙い過ぎのキャラだな
ゲームの方の出来はどうなのかな?
- 437 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 21:19:27 ID:zipyOUwF
- >>435
ぜひお願いしますハァハァ(´Д`;)しながら待ってるよ
恋人いたんだよね・・故人だが どこまでいってたかは不明
- 438 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 21:46:29 ID:Bede565d
- スペクトラルでメジャー(公式?)CPってどれ?
- 439 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 22:02:56 ID:FCiiTO9I
- ジャドウとリトル・スノー。
現在一人娘が大陸の皇帝やってる。
- 440 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 22:10:43 ID:dKMifEkA
- >>436
やりこみゲーとしてはそこそこはまれる
ストーリーはクソ
- 441 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 22:21:31 ID:FCiiTO9I
- リーエ先生は…ちょっと調べたけど分からん。
ソウルズの敵キャラに「今からでも俺の女になれよ」と言われてる。
(当然その誘いに動じない。)
可愛い生徒に数多のセクハラする。
酔うと脱ぐ。
薔薇でのミュウとのエンディングが危ない。
以上のことから判断してほしい。
がんがれ!
- 442 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 22:26:10 ID:dKMifEkA
- リーエは昔の恋人をヒュードルに殺されてる
マックスやイグリアスとも同級生
- 443 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 22:38:42 ID:7xPZud7C
- >437>441
推測すると(推測するのも不毛な希ガス)非処女と言うことで良いですかね?
処女じゃないと抜けねーよ馬鹿。って言う人がいれば非処女にしますが・・・。
- 444 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 22:40:05 ID:7xPZud7C
- >非処女にしますが
「処女にしますが」の間違いです。
済みません・・・・。
- 445 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 22:51:27 ID:dKMifEkA
- 大人キャラに対しても処女じゃ抜けねーよって言う奴いるのか・・・
- 446 :名無しさん@ピンキー :04/12/11 22:58:56 ID:FCiiTO9I
- エロゲの人妻スレとかでたまに見る。>大人で処女固執派
けどリーエ先生にはそんなマニアックな奴付かないと思うけどな。
むしろイグリアスがそれっぽいが。
- 447 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 01:44:32 ID:KICP8LmS
- 「せ…せんせぇ…」
手が届きそうも無いくらいの暗闇の隙間を縫うように、淫らさを塗りたくった荒い少女の声が聞こえてくる。
背後から下着の越しに性器を弄ってくるリーエの指に翻弄されながら、いや翻弄されているからこそ
その奥へ彼女の指を催促するかのように自身の手を押し当て腰を揺らしているのだろう。
下着越しに伝わるヌルヌル感に、少女の奥が生(なま)の快楽を欲して痛いほど張り詰めているのが分かる。
「どうしたのミュウちゃん?」
余裕を見せるもリーエの頬は微かに、紅い。
男のギラギラした本能的な光ではなく、女特有の蛇のような粘っこい光が緑の瞳で揺らめいている。
「もっ…さっきからずっと…」
このまま。焦らされて焦らされて濡れるだけ濡れても、一向にリーエはそれ以上のコトを与えてくれない。
―こんなに我慢してるのに―
「……入れて欲しい?」
急いで首を縦に振るミュウ、そんな少女の必死さに思わず笑みをこぼす。
「ごめんね我慢させちゃって…でも先生ももう…ほら…」
ミュウの手を一糸まとわぬ己の秘所へ―導く。
- 448 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 01:45:10 ID:KICP8LmS
- 「…あ…」
太ももまで伝う愛液、リーエのソコも充分に…―
「いくわよ?」
ゆっくりと、最後までじらすように下着をめくり上げる。
空気に触れたミュウのソコがぐっと引き締まり、リーエは2本指を添え少々強引に中へと潜り込ました。
「あぅっ!」
ミュウの体が固まる。
「ふふ、いいわ…そんなに先生が欲しかったのねぇ?」
ぎゅうぎゅうと吸い付くように締め付けてくる内壁、奥へ奥へ―子宮へと導こうとする健気なソコにリーエはくすくすと笑った。
どんなに子宮があの熱い精液を欲しがっても、与えられるのはただ快感だけだ。
満たされることの無い、しかし満たされるまで求める肉体。
指を限界まで入れ左右に奥にかき乱し、抜けるか抜けないかの処まで抜いて今度は3本になった指を一気に押し入れると同時に、
空いていた片方の手でミュウのクリトリスをつねり上げ、その背中に自らの腰を押し付け上下に動かす。
「あっ…ああやぁぁ…!」
「ミュウちゃん、お胸が恋しかったら…自分でね?」
「…ううっ…」
「ミュウちゃん」
促されるように、ミュウの手が自らの乳房を掴み―
エロくねー('A`)
- 449 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 01:53:57 ID:5fvMauWC
- 何を言う。GJ
- 450 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 03:25:47 ID:0w9l0Oas
- 久しぶりにアゼレアとメイマイの連載物以外の話を読んだよ!
書いてくれた人ありがとう!
- 451 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 14:54:23 ID:ss2iMfn6
- 乙
中年向け読み物雑誌かスポーツ新聞のエロ小説みたいなノリだな
- 452 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 15:49:57 ID:/EW75UFd
- >>445
>処女じゃ抜けねーよって→処女でなきゃ抜けねーよ
だな
- 453 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 16:22:03 ID:Nx6zN2PZ
- このスレが始まってから初のレズネタに感謝。
- 454 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 23:39:36 ID:k5s1ILL9
- >>416書いた者です。とりあえず続き載せます。
前回は冒険して失敗したんで今回は初期頃に戻ります。
- 455 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 23:40:25 ID:k5s1ILL9
- この日記を書きはじめてから二ヶ月の月日が流れた。
こうやって日記を書いてると何故か安心する。多分、昔と関係あるのだろう。
でも何故だか、昔を思い出そうとすると頭が痛くなる。そう、まるで昔を
思い出すのを身体が拒むように。もしかしたらこのまま思い出さない方が幸せ
なのかもしれない。でもそれじゃ駄目だ。たとえどんな辛い記憶であっても
思い出さなくては。僕と僕を支えてくれてるみんなの為に。
「・・・・雪か。」
日記を書き終えたフォルトが何気なく外を見ると雪が降っていた。
「ここに居着いて随分経ったな。」
降り頻る雪に溜め息を吐きながら、自分の今の環境に悩むフォルト。
「・・・・・僕は、一体誰なんだろ。」
カイゼルオーンの戦いから三ヶ月。
魔族の聖地たるネウガードの地にて、フォルトは記憶を失っていた。
- 456 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 23:41:15 ID:k5s1ILL9
- 二ヶ月前ジャピトス。
「あー、全く人騒がせな連中だよ。」
ラミアが部下に愚痴をもらす。ジャピトスとカイゼルオーンの国境付近でメイマイ
に動きがあり、遂に進軍するのかと思い様子を見に来てみたが、相手は少数の上
何かを探してるようでこちらに全く興味が無い。ラミアの心配は無駄に終わった。
「どうします、殺りますか。」
「止めとく。ここで争っても何の得も無いもの。それよりこっちも引き上げの準備。
あんま長くいると逆に警戒されるよ。」
メイマイの目的が進軍でない以上長居は無用。そう思いラミアは撤退の準備をさせる
だがその時、偵察に行かせていた部下が慌てて戻ってくる。
「ラミア様、大変です。崖から落ちて気絶している人間を発見しました。」
「なんだい大袈裟な。人間の一匹や二匹、構う事ないよ。」
「で、ですが、とにかく来て下さい。」
部下が余りに必死なので仕方なく見に行ったラミアだったがその人間を見て驚く。
「この変わった剣は・・・・・まさかっ。」
それは紛れもなく竜剣カシュシリアスであり、倒れている人間はその剣の持ち主
であるメイマイ唯一の男性武将、フォルトだった。
「確かにこりゃ大変だね。まっ、とにかくコイツは城まで運ぶよ。」
- 457 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 23:41:52 ID:k5s1ILL9
- 「ううぅ・・・・此処は。」
フォルトが目を覚ますとそこは城の一室だった。辺りを確認しようとするフォルト
だったが唐突に後ろから首筋に刃をあてられ動きを止める。
「動くな。」
恐る恐るフォルトが後ろに目をやるとそこにはスガタが剣を向けて立っていた。
「今マユラを呼んでいる。それまで少しでも怪し動きをしたら、殺す。」
強烈な殺気を放つスガタにフォルトは全く動く事が出来なかった。それから暫く
してマユラがラミアを連れて部屋に入ってくる。
「気が付いた様だな。」
「えっ、えっと、君は・・・・」
「なんだ、お前は私の顔を忘れたのか。確かにこうやって話し合うのはお互い
初めてだが、戦場で何度か顔を合わせてるだろう。」
マユラの言葉にもいまいち解らないといった顔をするフォルト。
「まあそんな事など、どうでも良い。それより何故お前はあの場所に居た。」
「えっ、確か・・・アレっ、なんでだろ。」
「貴様。真面目に答えろ。それとも今この場で首を地面に落したいのか。」
フォルトの曖昧な答えに刃を更に近づけ殺気を強めるスガタ。
「止めろスガタ。コイツはどうやら本気のようだ。・・・質問を変えよう。お前、
自分の名前は言えるか。」
「えっと、僕の名前は・・・・名前は・・・・駄目だ、思い出せない。」
真剣に悩むフォルトに途惑う一同。どうやらフォルトは本気で記憶を失ってるようだ。
「で、どうします。メイマイに送り返して恩を売りますか。」
半ば呆れたようにラミアが聞く。記憶を失っていては何を聞いても無駄だ。それなら
いっそ返して恩を売った方がましだ。だがマユラは暫し悩んだ後、何かを思い付いた
ようで笑みを浮かべる。
「いや、コイツはここで働かせよう。なあに、いざとなった時は人質にも使える。」
マユラのその発言に驚くスガタとラミア。敵軍、しかも人間を働かせるなんて。
二人が必死に思いとどまるよう説得するがマユラは決して意見を変えようとしなかった。
こうしてフォルトはネウガードに身を置く事となった。
- 458 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 23:42:26 ID:k5s1ILL9
- 「ああっ、激し・・・すぎるぅ・・・。」
その頃、メイマイではラトが自分のモノでエルティナのアナルを犯していた。
ラトが腰を打ちつける度にエルティナの秘所から零れ落ちる白濁液が既に何度も
交わった事を証明させる。
「あうっ、もう、ダメ、イッちゃうーーーーーー。」
一際大きい声を上げ絶頂し気を失うエルティナ。それを見たラトは僅かに舌打ち
をするとエルティナから自分のモノを引き抜き、次の相手を求める。
「随分荒れてるわね、ラト。」
少し前から事の始終を見ていたティナがラトに声をかける。既にラトの周りには
エルティナを始め、何人も女性が気を失って倒れていた。
「何言ってるのティナ。元はと言えば貴方達の所為じゃない。」
ラトが荒れているのには理由があった。カイゼルオーンの戦いの後、メイマイに
連れ戻したフォルトの相手の順番を決める際運悪く最後になってしまい、更に
自分の番直前でフォルトに逃げられてしまったのだ。
「大体、皆やりすぎなのよ。入れっぱなしで丸一日とか、親衛隊の人まで使って
100人切りさせたりとか、少しは後の人の事も考えなさい。」
堰を切ったように今までの不満をブチ撒けるラト。どうやら自分の番だけ来なかった
のが余程悔しかったらしい。
「ちょ、ちょっと落ち着いてラト。フォルトの事は私に任せて、私に考えがあるの。」
ティナのその制止にラトは不満を言うのを止める。
「信用できるの。」
「任せて。私、こう見えても友達多いのよ。」
ラトはティナの言葉の最後の意味が分からなかったが、一つだけ分かった事があった。
それはティナの顔に自信から来る笑みが浮かんでいた事だった。
- 459 :名無しさん@ピンキー :04/12/12 23:43:51 ID:k5s1ILL9
- そろそろ短編か外伝書こうと思ってますがなにかネタ無いでしょうか?
- 460 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 00:12:31 ID:SbYv54Pl
- ティナの考えている先の先のそのまた先の事が判明しないうちから
何言ってるのアンタは?
連載打ち切る気か
- 461 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 00:16:56 ID:MAom78gJ
- ソウルズネタとかGOCネタなら結構あるよ。
GOCならジル×マーガレット(×キーナ)みたいな。
取り合えず乙。漏れもいまSS製作してるとこですから
お互い頑張りますか。
- 462 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 00:26:24 ID:PjbYg+TZ
- フォルトを人格崩壊+闘神化させれば?
- 463 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 01:52:45 ID:BvVDFbcA
- デ・フォルトはチンポ様に進化汁
- 464 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 04:12:28 ID:H0rFx5dT
- いよいよマユラの登場ですか。どうなるか楽しみにしてますので。
- 465 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 17:22:45 ID:PjbYg+TZ
- ティナとつながってます。ヒロと同様に。
- 466 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 19:32:02 ID:jrHZSmcn
- それじゃ面白くないからどっかひねってほしい
- 467 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 20:23:46 ID:PjbYg+TZ
- いいんじゃないの?ある意味これってフォルト受難記なんだし
どこに逃げても結局、ひどい目にあう話でしょ
- 468 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 20:32:02 ID:mRmXWWna
- そんな予感はしてた>ティナと繋がる
この調子だとメイマイ組が最後にしっぺ返し食らうなんてことはなさそうだな
- 469 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 20:37:12 ID:PjbYg+TZ
- まぁ因果応報はおいといて連載がまともに続く事の方が重要かもね
毒話は読む人を選ぶし
- 470 :名無しさん@ピンキー :04/12/13 23:37:16 ID:y/woVbKb
- これまでここだとGOCの話は全然投下されてないな〜なんでよ・・?
だからアンクロゼ読んでみたい、ロゼは長髪バージョンの甘甘で。
- 471 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 00:20:31 ID:1Ripw0yz
- そりゃあ…やっぱり原因はスレタイじゃないの?
- 472 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 07:02:31 ID:BmVtZALo
- 次のスレ作る時はアイデアファクトリーのエロ小説という名にするか?
- 473 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 14:04:20 ID:JiWkvLNu
- 同じ会社から発売されているステディ×スタディの話はダメですか?
小雪ちゃんも登場するけど。
- 474 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 15:03:42 ID:q07/NhOj
- 結局フォルトの行く先々が裏でティナと繋がっていて
売られて、逃げての繰り返しか
それがデュークランドまで延々と続く訳だな
- 475 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 16:12:11 ID:AzO8diKq
- だからもう人間不信になって闘神化してもいいと思うんだがな
病的にお人よしだな
- 476 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 17:35:33 ID:kqtEGPP7
- いいじゃんお人好し。
- 477 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 17:42:55 ID:cMqpCcMP
- >>473
一応いいんじゃね?需要はあるかどうかは分からんけど。
小雪は見てて辛くなるんだよなあ…声もあれだし。失敗したパラレルだからか。
- 478 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 17:53:15 ID:AzO8diKq
- >>476
どうかな?何をされても信じるキャラって一見かっこいいけど
この物語の場合、フォルトが都合のいい道化っぽいよ
- 479 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 18:09:23 ID:XgksMqHX
- 密かにアキラ×リーエ先生のSSに期待…
- 480 :435 :04/12/14 19:27:46 ID:6rsqjo/t
- >479
今作ってるんでチョットばかり待っててください。
まだ冒頭部分しか出来てないですが今週中には投下
できるようにします。
- 481 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 20:24:12 ID:ddjEryfl
- >>474
つーか、登場人物の性格もワンパターンで全然キャラ立ちしてねぇし
犯るキャラと、犯られるキャラとの二種類のパーソナリティしか存在してない
違うのは性別と名前だけだし
- 482 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 20:39:35 ID:RbsGa+tb
- >>480
職人さんガンガレー。
ゆっくりじっくり書いて下さい。
- 483 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 21:05:14 ID:CklvNas1
- それが起爆剤となって連載以外の話の増加に繋がることを期待。
- 484 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 21:20:30 ID:rDC6cYPq
- >>480
職人さん頑張ってください!
応援してますよ
- 485 :名無しさん@ピンキー :04/12/14 21:30:38 ID:40YQgCQm
- 短編厨キタァーッ
- 486 :名無しさん@ピンキー :04/12/15 01:24:45 ID:edxPQZDb
- 連載イラネ?
- 487 :名無しさん@ピンキー :04/12/15 01:26:36 ID:cGWSFvEA
- >>486
毒の人?
- 488 :名無しさん@ピンキー :04/12/15 09:35:13 ID:1/SNUsLd
- ttp://home.att.ne.jp/iota/nigou/lss.html
こういうのキボン
- 489 :名無しさん@ピンキー :04/12/15 15:04:16 ID:cGWSFvEA
- >>488
しねよ
- 490 :名無しさん@ピンキー :04/12/15 17:41:10 ID:L1GLNlcz
- そういうのはよそに行ってやること
- 491 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 02:30:36 ID:Fhl4drv4
- 気を取り直していきましょ。
- 492 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 17:35:53 ID:y7epa9pm
- 俺もなんか書いてみようかな
初心者なんでなにか気をつけなければならない事って何ですかね?
- 493 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 18:48:00 ID:wcFWwZL+
- 喘ぎ声とか?俺もまだ少ししかSS書いてない初心者だからこのスレで学んだ。
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1065614854/l50#tag894
- 494 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 18:49:32 ID:y7epa9pm
- なるほど・・・
むずかしいな
- 495 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 18:53:15 ID:y7epa9pm
- 正直、エロに入る前の前置きが長くなりそうなんだけど
そういうのって萎える?
最初の構成から考え直そうかな?
- 496 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 19:30:45 ID:cel5qkNe
- いや、それではただのエッチになっちゃうから前置きによって話に深みを与える事もできる。
長すぎるのも問題だけど一通り話ができているならまず投下してみては?
- 497 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 19:32:54 ID:y7epa9pm
- まだ半分ちょいでまだかかりそうだ
書いてる途中で投げ出さない程度にこつこつと書いてきますわ
- 498 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 19:35:35 ID:O7GZAVjb
- 物にもよるけど、自分は前置きとか読むの好きだからいいと思う。
個人的にリュート受な職人さん期待
- 499 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 22:11:53 ID:RG3GdVHx
- その場合相手はルキ?
- 500 :名無しさん@ピンキー :04/12/16 23:49:09 ID:O7GZAVjb
- できればファーストで。どうも薔薇の印象のが自分は強くて
- 501 :名無しさん@ピンキー :04/12/17 16:25:49 ID:RvHdZ5K+
- 漫画とOVAはもろそうだったなあ。
- 502 :名無しさん@ピンキー :04/12/17 21:53:09 ID:von+BuN6
- IF THE カップルクラッシャー
- 503 :名無しさん@ピンキー :04/12/17 21:57:18 ID:Ip2Vwrn9
- ヴァラノワールのCPはシュウネーといいガラミュウといいファーリューといい
本当にクラッシュされまくりだ。
なんでこうもするかね
- 504 :名無しさん@ピンキー :04/12/17 22:03:19 ID:WJJbNxdG
- SF2からメイマイまでしか知らない漏れにとっては
別の言語の会話を聞いているようだよ
- 505 :名無しさん@ピンキー :04/12/17 22:35:39 ID:TVQpWQ/x
- ここで一番人気無いのはGOCシリーズか・・・。
- 506 :名無しさん@ピンキー :04/12/17 23:40:33 ID:9tN9hMiu
- エロ描写って難しいな
職人さんたち尊敬するよ
- 507 :名無しさん@ピンキー :04/12/18 01:04:33 ID:nJ7HF+eZ
- 失敗を怖れずにガンガレ、俺は中年スポーツ小説になったが'`,、 ( ´∀`) '`,、
- 508 :名無しさん@ピンキー :04/12/18 01:12:30 ID:lJFCEwGj
- レスサンクス
なんか自分で書いてて虫唾が走った・・・
よく耐えられるな、職人たち
- 509 :名無しさん@ピンキー :04/12/18 22:34:48 ID:bPyPLV7J
- アキラ×リーエを製作してる者ですが、アキラを襲う発情したリーエになりそうです。
それでも良いですか?
- 510 :名無しさん@ピンキー :04/12/18 23:11:12 ID:wKE1lwCR
- 個人的には全然問題ありません。
むしろアキラ×リーエよりも地味にそっちが見たかったので正直言って嬉しいです。
応援してます、職人さん。
- 511 :名無しさん@ピンキー :04/12/18 23:26:40 ID:hKa4s6Js
- >>455書いた者です。続き出来たんで載せます。
今回エロ無いです。
- 512 :名無しさん@ピンキー :04/12/18 23:27:26 ID:hKa4s6Js
- ある日の夜。フォルトはいつもの様に軍の雑務をこなして部屋に戻った。
あとは日記を書き寝るだけ。いつもと同じ変わらぬ行動。
だがその日は少しだけ違った。
「随分遅かったな。」
なんと、マユラが部屋の中心に置かれたテーブルでフォルトを待っていた。
何故マユラが自分の部屋でイスに座っているのか。フォルトは状況が飲み込めず
その場で固まってしまった。
「どうした。座らないのか。」
それに対しマユラはいつものように冷静だった。フォルトはそのマユラの言葉で
我を取り戻すと、途惑いながらもマユラの向かいに座った。
「僕に何の用ですか。」
フォルトが問うが、マユラは黙ったままフォルトを見続ける。
部屋を重い静寂が包み込む。
「・・・・お前は、記憶が戻ったらこの国を去るか。」
永遠に続くかと思われた静寂だったが、マユラがそれを静かに打ち破る。
「えっ、僕は・・・。」
フォルトは返答に困ってしまう。記憶を戻す事を考えてばかりで、そんな事を
考えた事も無かった。聞いた話では自分は敵国であるメイマイの武将らしい。
それなら記憶が戻ったらメイマイに帰るのが普通だ。だがそれは同時にマユラ達
を裏切る事になる。
過去の自分と今の自分。両方からのジレンマに陥り、フォルトは下を向いたまま
黙ってしまう。
部屋に先程より重く静かな静寂が流れる。
「・・・・私は、十四の時に母親を殺した。」
静寂を打ち消すように放たれたマユラのその言葉は、
余りに唐突で、衝撃的だった。
- 513 :名無しさん@ピンキー :04/12/18 23:28:14 ID:hKa4s6Js
- マユラは更に言い続ける。
「私の母は氷の魔女と言われるほど強力な魔術師だった。そんな母を私は尊敬
していた。母の様になりたかった。だから魔法を必死で勉強した。七歳の時に
ガジュウの力をこの身に宿す事も躊躇わなかった。けれど、母にとって私は魔王
を倒す為の道具でしか無かった。私はそれを知った時、家を出た。それから歳月
が経ち、私が十三になった頃、私の前に初めての刺客が現れた。差し向けた
のは母、目的は力の強まった私を連れ戻す事だった。私は戦い、それを退けた。
それから何度も刺客が現れ、その度に戦い、勝利していった。そんな生活が続き、
私が十四になった時だ。等々、母自ら私の前に現れた。目的は連れ戻す事では
無く私の命。だから私は・・・母を・・・・殺した。」
マユラは最後まで冷静に語った。だがその顔からは、その時の悲しみや苦しみが
伝わってくる。
「私は、私はもう嫌なのだ。私の大切な者が、私から去って行くのが。」
そう言った後、マユラはその場で震えてしまう。それは普段の冷静な彼女からは
想像も出来ない姿だった。
マユラの悲痛な想い。それを知ったフォルトはゆっくりとマユラの手の取り、
震えを止める。
「大丈夫、大丈夫だから。僕は黙って去ったりはしないよ。」
「フォルト・・・・。」
二人の視線が交わる。自然と二人の唇がゆっくり近づいていく。
- 514 :名無しさん@ピンキー :04/12/18 23:29:01 ID:hKa4s6Js
- 次第に近づく両者の顔。そして今正に二人の唇が触れようとしたその時、
フォルトの頭の中を、一部の知らない過去が黒い衝撃と共に駆け抜ける。
フォルトはおもわずマユラを突き飛ばしてしまう。
「一体どうした。」
「ご、ごめん。何故か身体が勝手に・・・・。」
自分でも何がなんだか全く分からないフォルト。ただ以前、似たような場面に会い
酷い目にあった。そんな気だけがした。
「そうか。予想の範囲内だな。」
フォルトの言葉を聞いていつもの様に冷静な姿に戻るマユラ。どうやら彼女には
心当たりが有るようだ。
「出来ればベットまではこのまま行きたかったが、こうなっては仕方が無い。」
「えっ、何の・・・・うっ」
何か言おうとしたフォルトだったが突如、巨大な氷塊が頭に直撃する。
フォルトはそのまま気を失ってしまった。
- 515 :名無しさん@ピンキー :04/12/18 23:29:56 ID:hKa4s6Js
- 続きは事情があって少し遅れます
- 516 :名無しさん@ピンキー :04/12/19 00:49:09 ID:w2TeiDDz
- >>509
発情リーエハァハァ(´Д`;)
楽しみにしてるよ
毒の人もがんがれ
- 517 :名無しさん@ピンキー :04/12/19 05:08:04 ID:JexqXn8Z
- またフォルト、やられんだ・・・
- 518 :名無しさん@ピンキー :04/12/19 12:21:37 ID:1MwIH5KC
- それも予想の範囲内だな
- 519 :初心者 :04/12/20 00:47:25 ID:JKBKV7eS
- 書き上げてみたので投下
正直はじめてなんで出来には期待しないで…
とりあえず、ソウルズもの
ちと長いかも
- 520 :初心者 :04/12/20 00:47:53 ID:JKBKV7eS
- 「異界の魂」
チキュウからネバーランドに呼び出された人間は元の世界にいたときには、
考えられない超常な力を得るという。
*
俺を呼び出したという神官は言った。
君の力が必要だ。奇跡を起こせ。
だがそんな事言われても普通の人間にできるわけがない。
そう、俺は普通の人間に過ぎなかった。
ちやほやされた時間はほんの数分で終わりを告げ、俺は放逐された。
混乱する暇もなく状況が変わっていった。
すぐさま証拠隠滅を図る神官のはなった暗殺者に命を狙われた。
たまたま通りがかったゲイルとマックスのおかげで危機を脱する事ができた。
そして瀕死の男から神器を受け取り、しゃべる白いヒヨコ虫のシロを拾ったり・・・
状況が落ち着くと同時に俺は先の見えない不安感に襲われた。
何をしたらいいのだろう、どうすれば帰れるのだろう。
今後の事について考えていると、シロが言った。
天魔王とやらの力を封じているというその神器を集めていけば
帰る方法が見つかるかもしれない、と。
- 521 :初心者 :04/12/20 00:49:43 ID:JKBKV7eS
- *
俺は藁にもすがる気持ちでそれにかけた。
俺が受け取った神器は特別らしくそれを狙う別勢力が存在した。
そいつらの手を何とか神器を守りつつ、他の神器を回収する。
そんな旅にいろんな連中が加わっていった。
加わった面子にヴァラノワールとかいう学園に通う連中がいる。
メンバーの大半が女。それだけならまだしも、
女が三人集まれば姦しいとはよくいったもので、騒がしい奴らばかりだ。
しかもそいつらは、度がつくほどにお節介が多く、
俺がチキュウから召還されたという境遇を知ってか、俺に気をかけてくれてるようだ。
だが俺はどうも素直に受け止める事ができない。
- 522 :初心者 :04/12/20 00:50:58 ID:JKBKV7eS
- 「俺の事は放っておいてくれ」
話しかけてくる物好きな「仲間」に対してそっけない態度をとるたびに、
またやっちまったと思うことが何度あっただろうか。
いつだって、何かをやってしまった後に後悔する…
こんな性格、変われるものなら変わりたい。
ぼんやりとそんな事を考えつつ、オルルの町を歩いていると、
「アキラ様」
「ん?」
この変な呼び方は…
「ノーラ・ノーラ…か、何のようだ?」
見れば、手に大き目の籠と図鑑を持ってる。
「アキラ様、今時間はおありですか?」
しまった!こいつはキノコ好きの少し変わった奴だった。
以前ミュウとヘレネと一緒に付き合わされてえらい目に会った。
「この前の場所のほかに穴場を見つけまして、それで是非と思いまして」
やっぱりか!
「すまんな、これからマックスと用があったんだ」
「マックス様なら、イグリアス先生と二人で歩いてるのを見ましたけど」
マックスの奴…あっちこっちで女つくってるくせにイグリアスの前ではいい子ぶりやがって。
「ミュウ様もナギ様とリーエ先生に呼ばれてるようなので」
はぁ?マジかよ。
「ミュウ様がおっしゃるにはアキラがさっき暇そうに歩いてるのをみたから誘ってあげたらと
おっしゃられていまして」
- 523 :初心者 :04/12/20 00:54:03 ID:JKBKV7eS
- あのアマ、俺に押し付けるつもりだな。うまく言い逃れやがって。
仕方ない…俺は覚悟を決めると、
「はぁ、わかったよ。けどあんまり疲れるのはごめんだぞ」
「ありがとうございます。では早速参りましょう」
そう言うと、ノーラは俺の手を引っ張って歩き出した。
「そ、そんなにひっぱるな」
「光陰矢のごとし。時間は無駄にはできません。フフフ…」
*
オルルの町の外れにその穴場はあるそうだ。
作業前に、ノーラは図鑑を見せて食べられるものかそうでないものかを説明しだした。
以前行ったときは俺は言われるままに取ったり、荷物運びばかりで種類まではよくわからなかった。
ふとノーラの顔を見てみる。前髪で目が隠れてるがその口調や表情はどこかうれしそうだ。
「では、早速始めましょう。アキラ様はそちらをお願いします」
俺は、図鑑とにらめっこしながらなんとかキノコを籠に放り込んでいく。
やはり、チキュウのものとは違うんだな。
しばらくして、ふとノーラの方に目を向けてみる。
ノーラの手つきは手馴れたもので、すばやく、丁寧にキノコを集めていく。
- 524 :初心者 :04/12/20 01:00:41 ID:JKBKV7eS
- その表情は真剣そのもので、
へー、こいつって結構…
「どうしたんですか?何かわからないものでも?」
俺の視線に気づいたのか、ノーラが聞いてきた。
「い、いや、何でもないっていうかその、これはどうだ?」
俺はとっさに手近なキノコを見せて何とかごまかそうとする。
「こ、これは!」
ノーラが突然大きい声を出した。
「な、何だ?やばいもんなのか?性格反転ダケとか」
「?、それは分かりませんが、これは十年に一度と言われるぐらいの貴重なもので……」
ノーラは嬉々としてそのキノコについて語り始めた。
なんでも、香りよし味よしの一品で結構な高値がつくとか。
これが長いんだよな。俺はため息をつきながらもノーラの様子を眺める。
「ふっ」
「な、なにか変でしょうか?」
どうやら声に出たようだ。
「いや、好きなんだなとおもってな」
「す、すみません。つい夢中になってしまって…」
「いいんじゃないか?なにか夢中になれるものがあるっていうのはいい事さ」
俺はふと剣道に打ち込んでた自分を思い出したが、すぐに打ち消した。
- 525 :初心者 :04/12/20 01:05:23 ID:JKBKV7eS
- 「でもアキラ様は迷惑だったんでは?」
ノーラは俺に上目で俺に見上げてきた。さすがに長時間つき合わせてしまった事を
気にしているのだろうか。
「気にするなよ。結構おもしろかった」
まぁいい暇つぶしにはなったと思う。毎回は勘弁だが…
「よかった…」
ノーラが安堵した声をだす。そこで俺は疑問を口にする。
「なんで俺を誘ったんだ?暇人ならまだ他にもいただろうに」
俺の言葉にノーラは少し慌てて、
「そ、それはその…」
「最近、アキラ様、何かお悩みになられているんではないかと思いまして」
そんなに顔に出ていたのだろうか
「なにか気を紛らわせる事ができないかなと思っていたのです」
「気を使わせてすまなかったな」
俺は自分でも驚くほど素直に言う事ができた。
「お礼を言うのは私のほうです…ほんとうにありがとうございます」
日もそろそろ暮れそうだ。早いところ宿に戻った方が良いだろう。
採ったキノコはノーラに任せる事にした。
「どうした?」
ノーラが俺を眺めている。その表情はどこか赤くなっているようだが…
- 526 :初心者 :04/12/20 01:07:12 ID:JKBKV7eS
- 「い、いえアキラ様が笑ってるところ、初めてみました…」
「か、からかうなよ。先に宿に戻るぞ」
そういうと俺は、後片付けして、さっさと宿に向かって歩き出す。
まってくださいというノーラの声が背後から聞こえてきた。
穏やかな休日は終わりを告げ、また戦いの日々が始まった。
あの休日の一件以降、戦闘でノーラが俺の支援をするようになった。
俺に気を許したのか、まぁ悪い気はしない…俺も少しは変われてきているのか…
*
旅は進んでいく。
神器を回収していく中で、俺の中で一つのわだかまりが生まれた。
はっきり認識したのはサディム遺跡で天魔王の存在とその意義を知ってからだ。
チキュウとネバーランドを繋ぎ、目覚めれば全てを無に帰す破壊の権化
クリングゾールはそれを呼出すために神器を集めてるのだろう。
改めてみなの目的がクリングゾールの野望を阻止して平和を守るという決意を強めていた。
単純なミュウを初めとする学園都市の連中はとくに野望阻止のためにいきり立ってるようだ。
正直に言えば、俺はこの世界の危機といわれてもピンとこなかった。
- 527 :初心者 :04/12/20 01:20:01 ID:JKBKV7eS
- ただチキュウに帰還すること。そのために俺はここまで進んできた。
みなの目的と俺の目的のズレ。これが俺とそのほかの連中の間に影を落とした。
「アキラさん、大丈夫ですか」
町に戻った後、俺の様子が気になったのかネージュが話しかけてきた。
「別にどうってわけじゃない」
彼女は俺に気をかけてくれた人間のひとりだ。無論感謝はしている。
が、どこか気に入らない事も事実だ。なぜなら彼女はどこか俺を哀れんでいる。
「仲間」の中では彼女が特にその傾向が強い。生まれもった性格がそうさせるのか。
そんな目をされてはいい気持ちにはなれなかった。
どこか気持ちがささくれたっているのか厚意を厚意と受け入れられない、
少しは改善されたと思っていたひねくれ物の俺が顔をだす。
返事もそこそこに俺はその場を後にし、宿の俺の部屋のベッドに寝転んだ。
コンコン
部屋のドアがノックされた。
- 528 :初心者 :04/12/20 01:23:33 ID:JKBKV7eS
- とりあえず、もう寝ます
まだしばらくエロにははいらないな…
だめならとばしちゃってもかまわないんで
- 529 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 03:03:27 ID:gcEc37eY
- いや面白いです。
心理状態も良く書けてます。
部屋に入ってくる人が誰なのか気になりますね、やはりノーラですかね?
応援してるので自分自身のやり方でがんばってください
- 530 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 07:13:12 ID:1aMoSAQh
- 乙 この調子で頑張れ!
読みやすくてイイ!と思うよ
- 531 :初心者 :04/12/20 10:12:40 ID:JKBKV7eS
- >>529-530
感想どうも
初めて書いたものだったんで正直不安でしたが
ありがとうございます
で、つづき
エロはまだ先かな…すんません
- 532 :初心者 :04/12/20 10:13:01 ID:JKBKV7eS
- 「誰だ?」
「ノーラです。入ってもよろしいでしょうか?」
いちいち拒んでも角がたつ。俺は立ち上がってドアを開ける。
「何のようだ?」
「用と言うわけではないのですが、遺跡でのアキラ様の様子が気になって…」
目敏いと言うべきだろうか。
「そんなにおかしかったか?俺は」
「急がば回れ、あせる気持ちも分かりますが…」
俺は、ノーラの言葉を打ち切るように、
「別にあせっちゃいない。心配かけてすまなかった。疲れたから、少し休ませてくれ」
「アキラ様…」
ドアをしめ、寄りかかりながら俺はため息をつく。
またか…ちっとも進歩しない自分につくづく呆れる。
せっかく、気にしてくれてるのに…本当は嬉しいくせに…
俺は再びベッドに横たわり、ただ天井を見つめた。
- 533 :初心者 :04/12/20 10:13:58 ID:JKBKV7eS
- *
二つの鍵と四つの神器、そのうちの一つを除いて神器を回収する事ができた。
俺たちは最後の神器を取り戻すためにあえて敵のボス、クリングゾールの誘いに乗った。
奴の指定するモリア神殿でついに対峙する時が来た。
「欲しくば、我が手より奪ってみせるがよい」
クリングゾールの言葉がきっかけとなって戦いは始まった。
不死兵をなぎ払い残るクリングゾールに迫る。
「あんたが・・・・・・」
「初めまして、かな?不完全なる異界の魂よ」
なぜ、俺の名前を…俺の疑問に対し、
「答えは、我を打ち倒すことができれば、教えてやろう」
「その言葉、忘れるな」
奴の武器はその両拳のようだ。なにか武術をやっていたのだろうか。
正直、強い。
「なめるな!」
俺は剣に聖なる力をこめて振り下ろす。この世界に来て覚えた魔法剣の一つだ。
ドガァ!!
ヒットしたにも関わらず、クリングゾールは平然としていた。
どういう耐久力をしているんだ?こいつは。
「頃合か」
その言葉にイグレーヌは軽口をたたくが、気にも留めず
クリングゾールは俺に語りかける。
- 534 :初心者 :04/12/20 10:14:46 ID:JKBKV7eS
- 「自分もおまえと同じ、不完全な異界の魂だ」
「こんな世界のために命をかける必要などないではないか」
「だれもお前の心情など理解していない。わたしに協力すればチキュウに帰れる。」
たたみかけるクリングゾールの言葉。
それはまるで麻薬のようにおれの心をとろけさせる。
ごくっ
思わずつばを飲み込む。
そしてクリングゾールがつぎなる一言を放つ。
「今しかないのだよ。この機会を逃せば、二度とチキュウに戻ることは叶わぬぞ」
その言葉に、「仲間」達がざわめく。
イグリアスは言う。「そんな言葉なんて聞いてはだめよ」
ミュウは言う。「そうだ。自分だけよければいいなんて、そんなの絶対に間違ってる」
クリングゾールはそれらの言葉を聞いて何かを確信したように、俺に告げる。
「無知な者どもよ。こやつの心情を察しえぬとはな。よく理解できたであろう。
こやつらこそ、己のことしか考えておらぬ、愚か者であるということが。
おまえの心情を理解しえるのはこの世界でただ1人、我だけであるということがな」
- 535 :初心者 :04/12/20 10:16:06 ID:JKBKV7eS
- この言葉が決定的となった俺は言われるままに封印の神器を渡していた。
満足したクリングゾールは復活の儀式の場所を言い、この場を去っていった。
後に残るのは「仲間」の叱責だけだった。
売り言葉に買い言葉、たまった鬱憤を吐き出すように怒鳴り散らした。
マックスを初めとする大人たちがこの場をおさめ、一時町に戻る事になった。
*
部屋に戻ると俺はすぐさまベッドに横になった。
頭が冷えてくると後悔ばかりが頭に浮かぶ。
しばらくしてノックの音ともに誰かが入ってくる。
断りぐらいいれろ、と起き上がると、
二人分の食事を載せたお盆を持ったノーラ・ノーラがいた。
「何の用だよ?ミュウに言われてきたのか?」
だがノーラは意に介さず、
「食事です。降りてきづらいでしょうから…一緒に食べませんか?」
部屋に備え付けてあるテーブルにお盆を置き、俺にテーブルにつくように促す。
- 536 :初心者 :04/12/20 10:22:25 ID:JKBKV7eS
- 「お、おい」
今はそんな気ではないというのに…わざわざどういうつもりなのか。
俺はノーラに問い詰めようとするが、ノーラはマイペースにご飯を口に運んでいる。
「冷めてはおいしくありませんよ」
俺は、あきらめて自分の茶碗を見やる。
炊き込みご飯とお吸い物。具はやはりキノコか。
結構、うまいな。
息で少しずつ冷ましながらも、あっという間に食べ終えてしまう。
ノーラを見ると、彼女も食べ終えたようだ。
空のお椀をテーブルに置くと、彼女はベッドの俺の横に座った。
一息つくと、俺は改めて彼女に聞いた。
「なんでこんな事を?」
だがノーラは逆に聞き返してきた。
「どうでした?」
「どうって?」
「料理です。私が作ったんですけど…」
「あ、ああ。うまかったよ。すごく…」
「よかったです。喜んでもらえて」
「だ、だから、そうじゃないだろ!」
つい語気を荒げてしまう、が…
「キノコはあの時採ったものなのです」
- 537 :初心者 :04/12/20 14:14:58 ID:JKBKV7eS
- 以前、あの穴場で取ったあれか。お吸い物の方には貴重品だという方のキノコを使ってるという。
「へー、そうなのか?売っぱらったと思ったよ」
「宿の主人に保管を頼んだのです。貴重なキノコなんですよ?私も一度食べてみたかったので」
ノーラは話を続ける。売ってくれと頼み込まれたとか。こういう調理法もあるとか。
気がつくと、俺はすっかりノーラのペースに巻き込まれていた。
「落ち着きましたか?」
「え?」
言われてみれば、少し落ち着いたかもしれない。
「やっぱり、アキラ様はそんな顔が一番です」
唐突にノーラが俺に言う。
「アキラ様は、いつもしかめっ面で無愛想で…意地っ張りで…」
ほめてねーよ。
「でも…」
「ホントはすごく優しい人…」
何を言ってるんだこいつ。俺はそんな人種じゃない。
沈黙が場を支配する。
うつむく俺をノーラはじっと見つめ、静かに口を開く。
- 538 :初心者 :04/12/20 15:40:59 ID:JKBKV7eS
- 「弘法も筆の誤り」
あの事を言ってるのか?結局おまえも説教か…
「違う…」
とっさに言い返す。
あのとき、クリングゾールは巧みに俺の心を読んだかのように俺を誘惑した。
だが、神器を渡したのは紛れもない俺の意思だ。
帰るか?残るか?どちらだといわれれば前者をとったのは俺だ。
下手な慰めなら要らない。
だがノーラは続ける。
「雨降って地固まる、という言葉もあります。みなさんもあの一件でアキラ様の
心情を理解したはずです。アキラ様もみなさんに遠慮する必要はないんです。
そうすれば私たちは本当の仲間になれるはずです」
「誰もアキラ様を責める人はいませんし、責められません」
やけに饒舌だ。いつもの大人しいノーラとは思えない。
「後悔先に立たず、後はどう行動していくかです」
「…………」
この世界に強引につれてこられて、俺は常に被害者という視点で物事を捉えていた。
そのせいでいろんなものを見落としていた。
早々とマックスとゲイルが、みなが純粋に手を差し伸べてくれたのに…
それは純粋な善意からだったのに…
別に俺なんかにかまう義理はないのにな。
わかっていたんだ。本当は。皆がいてくれなければ俺はとっくにのたれ死んでた。
俺は向こうから与えられる事ばかり望んで、自分から与えようとしなかった。
俺の気持ちなんてお前等にはわからない?分かろうともしなかったくせに…
勝手に壁を作って、勝手に悲劇のヒーローぶって……
くそ! くそ!
- 539 :初心者 :04/12/20 15:41:30 ID:JKBKV7eS
- 「アキラ様…」
うつむいていた顔を上げると、ノーラは両手で俺の顔を包むように触れ、
俺に、口付けをした。
「?!…」
な、なんだ?やわらかい感触が伝わる。
どうやらキスされているようだ。
ノーラの唇が離れる。
「ど、どういうつもりだよ…」
「元気…出してください…私、こんなことしかできませんけど…」
わからない…女と言うのはこうも大胆なのか?
なんで、そこまでする必要があるんだ?俺なんかに…
「アキラ様…」
少し潤んだ瞳で俺を見つめる。
「わかってるのか?」
コクッ
顔を近づける。
ノーラは目を閉じ無言で俺の行為を受け入れる。
唇が合わさった。
- 540 :初心者 :04/12/20 15:41:59 ID:JKBKV7eS
- 「……んんっ……」
そのまま俺はノーラをベッドに横たえる。
「あの…私、初めてですから…」
声も小さく、つぶやいた。
すでに顔が真っ赤だ。それにどことなく震えているように見える。
「怖がる事ないから…」
「優しく…お願いします…」
返事の変わりに俺はもう一度、キスをする。
今度は深く、ノーラの口内に舌を進入させる。
「ン、ン…ハァ…ンッ」
ノーラの舌に俺のそれを絡め唾液を交換する。
長く舌を絡めているうちに、ノーラの緊張も少しは解けてきたようだ。
唇を離すと銀の糸が引いた…
「ふぇ…」
唐突にキスの感触がなくなった事が不満なのか、目で訴えかけてきた。
俺が前髪に触れると、ノーラはビクッと反応した。
「嫌なのか?」
「そ、そういうわけではなくて…は、恥ずかしい…」
ボソッと、声を絞り出すように言う。
ノーラは前髪で目が隠されている。いい機会だ。
「目、よく見せろよ」
前髪を掻き揚げて顔を眺める。
- 541 :初心者 :04/12/20 16:48:24 ID:JKBKV7eS
- 「……ッ」
恥ずかしいのだろうか、目をきつく閉じている。
「目、開けろって…」
そういわれておずおずと目を開く。
普段見たことのない、ノーラの素顔は素直に可愛いと思った…
「アキラ様?」
「い、いやその…」
照れくさくなった俺はごまかすように額にキスをする。
「ずるいです…」
俺はそのまま、耳、首筋に舌を這わす。
「あ、あ、はぁ…ん…」
俺はノーラの胸に触れる。
「あっ」
突然の感触に驚いたのか、ノーラは声を上げる。
ノーラの服はプロテクターが一体となっているため乳房を持ち上げるように
できるだけ優しく揉む。
「や、やぁ…、ふぁ、ああ…」
ノーラが甘い声を漏らす。
「服、脱がすぞ」
俺もいっぱいいっぱいだったため手つきがおぼつかない。
しかもどういう構造だ、この服は?
たどたどしい手つきに見かねたのか、ノーラは自分から脱ぐ。
「そ、そんなに見ないでください…」
かわいらしいブラに包まれた胸を両手で隠しながら言った。
「無理だ」
俺はあらためてノーラの体を押し倒し、両手を取り払う。
大きすぎず、小さすぎず、形のいい双丘は俺の手にぴったりと合う。
左手で左の乳首をつまみながら、右の乳首をなめる。
- 542 :初心者 :04/12/20 16:48:53 ID:JKBKV7eS
- 「んふっ、ふぅ、ふぅ……ふぁぁぁ……」
左手の人差し指で乳首を押したりこねくりまわし、右の乳首を甘がみする。
ノーラは胸が弱いのか、絶え間ない刺激に身をよじる。
「は、はぅ! くふっ!だ、 だめです、乳首ぃ噛んじゃ…だめぇ……っ!!」
ノーラはどうやらイッたようだ。
「はぁ…はぁ…」
息をついたノーラをみるが、俺はまだ満足してない
「続けるぞ…」
「ハイ…」
俺は胸への愛撫を続ける一方、俺はノーラの下腹部に下を這わす。
「ン…」
切なげに身をよじるノーラ。
そして俺は、ノーラの秘部に手を触れる。
「あ!」
今までの刺激によって、準備ができたかのように
下着越しでもはっきり分かるくらいにそこは濡れそぼっていた。
「ぬれてるな…」
俺は、ボソッとつぶやく。
が、ノーラにははっきり聞こえたようで、
「いやぁ…そんなこと言わないでください…」
下着の上からなぞるようにノーラの秘部をさする。
筋に沿って指を上下し、入り口あたりで指を差し込む。
「あ、あ、ああ…、ん、ふああ…」
「すごいな、まるで洪水だ。パンツびしょ濡れだ」
「あ、ああ、い、嫌ぁ…そんな事…いじめないでくださいぃ…」
刺激と羞恥を同時に与えられノーラの顔が真っ赤に染まる。
「脱がすよ」
真っ赤になってる顔を両手で隠す。
「あ…イヤァ…」
俺はその濡れた秘部に直接舌を這わす。
- 543 :初心者 :04/12/20 16:50:07 ID:JKBKV7eS
- あふれる愛液をわざと音をたてて吸い上げ、ぷっくり膨らんだクリトリスを軽く摘む。
「そ、そんなところ、汚い…ですぅ…ん、摘むなんて…あ、あああ!、はぁ、ふああああっ!」
われながら古典的なやり方だが俺はノーラを攻めるのをやめない。
「く、ふぁ…だ、駄目…また…私だけ…」
ノーラは強引に俺を引き離すと、俺と体の位置を入れ替える。
「アキラ様も…脱いで、ください…」
そういうとノーラが一つ一つ俺の服を脱がしていく。
そしてズボンのベルトに手をかけおろしていく。お互い一糸纏わぬ姿になる。
一見華奢な体のどこにあんな無骨な槍を振り回す力があるのか…
「これが…アキラ様の…」
ノーラがマジマジと俺のモノを眺める。
「そ、そんなに見るな…」
「お返しです」
気づいてるのか?お前、別にことわざ引用しなくたってしゃべれるじゃないか…
ノーラの両手が俺のモノをそっと包む。
「んっ」
すでに大きくカチカチに固まった俺のそれは敏感に反応する。
- 544 :初心者 :04/12/20 16:51:00 ID:JKBKV7eS
- 「それでは…」
ためらいがちに、チロっと舌をだし先走りを舐めとる。
そして決心したのか俺のモノを口に含む。
ノーラの舌が絡みつき鈴口を舐めまわす。
そして口内全体で俺のモノを包み込み、上下にしごく。
「う、うわ…」
思わず、言葉が漏れる。
「ろうれすか?…ひもひいいれすか?…」
「くわえたまま、しゃ、しゃべるな、いいよ、すごく」
ノーラの攻めに俺も、やばくなってきた。
「くっ!出る…」
俺はノーラの顔を引き離そうとするが、ノーラはモノをくわえ込んで離さない。
「う、くあっ!」
俺のモノから溜まった欲望が吐き出され、ノーラの口の中が白い液体で一杯になる。
ゴホッ、ゴホッ!!
喉につまり思わず、激しくむせるノーラ。
「ごめん、突然…」
「ケホッ、ケホッ…受け止めたかったのですが、すみません…」
「お前…」
何でそこまで健気なのか…
俺のものがあっという間に硬さを取り戻す。
「ノーラ…いいか?」
- 545 :初心者 :04/12/20 16:51:37 ID:JKBKV7eS
- 「わ、わたし…」
「わかってる」
俺は自分のモノをノーラの割れ目にあてがう。
ノーラの腕が俺の首の後ろにしがみつくようにまわる。
「いくぞ…」
思い切って貫いた方が帰って楽かもしれない。
ズプッ
俺のモノがノーラの膣内に進入していく。
ノーラの膣が俺のモノをきつくくわえ込む。
プツッ
何かが破れたような…そうか、俺がこいつの初めてを奪ったのか…
「あああああああああああああっ!!!」
あまりの痛さに背中に回ったノーラの爪が俺の皮膚に食い込む。
ノーラの痛さに比べたら…そう思えばこの程度、痛みに入らない。
ノーラの膣内は暖かくとても気持ちがいい。
シーツに初めての証である赤い染みができていた。
- 546 :初心者 :04/12/20 16:54:51 ID:JKBKV7eS
- どれくらい時間がたっただろうか
「大丈夫か?」
「まだ、少し…でも平気ですから…」
早いところ終わらせてやったほうが良いかもしれない。
そう思った俺は、少しずつペニスを動かす。
初めは動かすたびに顔をゆがめていたノーラも慣れてきたのか
少しずつだが、甘い声を漏らすようになった。
「あ、あぁあん、んあ」
俺の腰の動きに合わせて喘ぐノーラ。
その声がもっと聞きたくて俺は腰の動きを強めていく。
ぐちゅ、ぐちゅ、
卑猥な音が響き、湿った膣内が俺のモノをキュウキュウしめつける。
「アキラ…さま、アキラさま…イイです…気持ちいいです…ふあ、あぁああ!!」
「俺も…いいよ、けどな、様は…よせ…」
子供の頃からの教育のせいなのか、誰に対してもこいつは様付けする。
俺には堅苦しくてしょうがなかった。
「でも…」
まだ何か言ってくる。俺は却下だと言わんばかりに、腰を激しく打ち付ける。
「アキラさ…ん、アキラさ……あん、あん、ひう、ふ、あぁあぁあぁあああ」
まぁいいか、これから少しずつ変わっていけばいい。俺もそうであればなおいい。
「アキラさん、好きぃ、好きです、アキラさ…あああ、も、もう、わ、わたし…」
「俺も、す…だ、はぁ」
ノーラがどことなく嬉しげな顔を浮かべた気がした…
- 547 :初心者 :04/12/20 16:59:26 ID:JKBKV7eS
- 終わりの瞬間が近づいてくる。
「いいよ…イケよ」
言うと同時に腰を一際強く打ちつける。
「ああああああああ!!」
ノーラの絶頂にあわせて、俺もノーラの膣内から引き抜く。
白濁とした液がノーラの下腹部に広がっていった…
俺は心地よい疲労感に身をゆだねて、ノーラの上に覆いかぶさった。
*
どれくらいたったのだろうか?いつの間にか眠ってしまっていた俺は、ふと目を覚ました。
窓の外はすでに真っ暗で月が綺麗に輝いている。
チキュウのと変わらないんだな…
ふと、ノーラの様子をみると、気持ちよさそうに眠っていた。
「ごめんな、気を使わせて」
俺はノーラの頭をなでる。
「俺もできたよ。決意が。この世界で生きるっていう、さ」
どこの世界にいようと生きる意志がなければ意味がない。
決意と同時に俺は責任もできた。となりに眠るこいつの事と、
神器を渡してしまった事に対する二つの…
俺はもう逃げない。ここでそんなことをしたらノーラに、みなに申し訳が立たない。
- 548 :初心者 :04/12/20 17:01:09 ID:JKBKV7eS
- 「いいんですか?」
俺の独り言を聞いていたのか…
「聞いてたのか?人が悪いな、お前も」
「アキラさんのがうつったんですよ」
言ってくれる。
「本当は…その、チキュウに戻りたいのでは?」
ノーラは少し寂しげな顔で聞いてくる。
戻りたくないと言えば嘘になる。両親や妹には俺がいなくなって騒ぎになってるだろう。
ごめん。
心の中で、向こうにいる家族に謝る。こんな一言じゃとてもたりないけど…
元気でやっていくから…
「正直言えば、な…、でもいいんだ。俺は、ここにいたい理由を見つけたから…」
「…アキラさん…もう一人で抱え込まないでください。アキラさんにはわ、わたし達が
ついてますから」
「わたしだけ、の間違いじゃないのか?俺の理由の大半はお前なんだが…」
「え?そ、それはどういう…」
「さぁて、俺はもう寝る。朝は早いんだろ?」
ノーラがなにかしつこく追求してくるが、俺は強引に布団の中にもぐる。
またキノコ狩りに行くのもいいな。と言ったらこいつは驚くだろうか。
全ては天魔王を倒してからだ…
俺は、こいつとこいつのいる世界を守っていきたい。
それが俺の中に生まれた、たった一つの真実だから…
- 549 :初心者 :04/12/20 17:01:42 ID:JKBKV7eS
- ……朝、俺が皆のところに顔を出すと、マックスが俺に親指を立ててニヤついてきた。
ファインはやれやれだねといった顔を浮かべ、ゲイルは…そのにやけたツラに腹がたった。
他の連中も似たような表情を浮かべてる。
女連中には顔が赤い奴もいる。目があうと途端に背けやがる。
どうやら筒抜けだったようで…
ノーラ…頼むから余計な事言うなよ…
取り囲まれてる彼女を見て、俺は違った意味で身の縮む思いをすることになった。
完
- 550 :初心者 :04/12/20 17:03:51 ID:JKBKV7eS
- とりあえず、こんなくそなげえもん投下してみたけど
正直、自分の語彙不足にあきれますな
もうすこしコンパクトにまとめられる能力がほしいです…
しかし、すさまじく疲れた…
- 551 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 18:59:26 ID:R+qqEIi4
- 職人様GJです!
上手くまとまってて萌えますた
- 552 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 20:50:00 ID:q7JFE1qM
- タワーの中古品って品薄なのかな
やってみたいがどこにも売ってない
- 553 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 21:42:15 ID:rYJ7y1xd
- お疲れ様です!
久しぶりにいいもの読みましたよ。
長い話で読み応え十分です。
また書く機会があったらぜひ!
- 554 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 21:56:37 ID:qtHJtyaP
- アキラ×リーエを製作してる者です。今日はアキラを襲う手前の部分を投下します。
明日も勿論投下しますのでそこら辺はご安心してください。文才がないのでSSは
苦労しますた・・・・。
- 555 :アキラ×リーエ :04/12/20 21:57:10 ID:qtHJtyaP
- ある日の深夜、ローレンポフにある宿の一室から途切れ途切れに押し殺された女の声が聞こえてきた。
「ぁ・・・・・・ん・・・・んっ・・・・くぅぅ・・・・・。」
女の名はリューンエルバ。愛称はリーエ、ヴァラノワールと言われる学園で試験官をしている。
しかし彼女はこんな時間に一体何をしているのだろうか。その答えはこの声が物語っていた。
「ん・・・・あっ・・・・んん・・・・・。」
リーエは自らの指を秘所に這わせ、快感を貪っていたのである。
自分以外誰もいない部屋には秘所をかき回す卑屈な音と甘い愛嬌が響いていた・・・。
・
・
・
翌朝(と言ってもほぼ昼と言って良い。)、大きなあくびと共にリーエは目を覚ました。
アキラや仲間たちの大半は既に起きており、買い物を楽しむ者。散歩をする者。
真昼間から酒を飲む者。それぞれ思い思いのときを過ごしている。
一方リーエはと言うと、昨晩と同じく自慰にふけっていた。
まだ昼だと言うのにその行為は刻一刻と熱を増している。
「あっ・・・ぁ・・・んっ・・・・っ・・・・。」
彼女の性欲は止まることを知らないのか、昨日の行為が嘘のように秘所から愛液が
吐き出されている。飛ばされる液体にシーツが濡れ、自らの衣服を汚す。
- 556 :アキラ×リーエ :04/12/20 21:57:40 ID:qtHJtyaP
- 「ん・・・・・はぁ・・・・ぁん・・・・んっ・・。」
ただ一心不乱に秘所に添えられた手を動かし、もう一方の手で自らの胸を揉みしだく。
そして口はだらしなく開けられ、唾液を滴らせている。
今のリーエは魑魅魍魎を鎧袖一触する勇ましい姿などではなく、
牡を求め、快感に酔いしれる淫乱な牝の姿に過ぎなかった。
いつからだろうか。リーエはそう思う。心の奥底から湧き上がる黒い欲望。
一体いつからこんなにまで淫らな身体になったのか。それは本人ですら分からない。
以前はここまで酷くはなかった。が、いつの日か自らの肢体は快楽を求める事に貪欲に
なっていたのである。
「んっ・・・・あっ・・・あぁぁぁっ!」
身体を二度三度波打たせ、リーエは果てた。しかし幾ら絶頂を迎えても身体の疼きは
相変わらずである。指では決して得られない、本物の快楽を求めているのだ。彼女はその
気持ちを少しでも紛らわす為に今こうして自慰をしたのだが、それももう限界が来ている
らしい。その虚ろになった碧の瞳には何も見えてなどいない。映るのは激しく異性と交わる
自分の姿のみ。己の欲望を想像し、彼女の秘所は瞬く間に濡れていった。それに気づいた
リーエは淫らなことを考える自分にフッと自嘲して目を瞑り、そして次の刹那、意を決した
ように目を開ける。その目はまさに、これから獲物を狩りに行く動物のようであった。
- 557 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 22:00:21 ID:qtHJtyaP
- 済みません。少な過ぎですがご容赦してください。次回以降はエロを長くしますので。
ちなみにストーリーは皆無です。期待を裏切って本当に済みません。
- 558 :初心者 :04/12/20 22:08:33 ID:JKBKV7eS
- >>551,553
感想どうもありがとうございます。
名前のとおり、今回が初めてなもので正直自信がもてなかったのですが
好評のようでほっとしました。
しかし、すごいエネルギーを使うものですね…こういうのは
今はとりあえず、充電中で、ぼんやり浮かんでるネタもあるんでちょくちょく
投下してこうかなと思ってます。
そのときはまたお願いします
- 559 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 22:59:18 ID:RfeZSZuQ
- 続けて投下ですか。
明日を心待ちにしてますので。
3Pなんて需要はありますか?
ソウルズでアキラを巡りネージュとルフェイのセックス勝負というもの。
話は書けないけどネタは思いつきましたので載せときます。
- 560 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 23:06:04 ID:WLxwkgKf
- 複数プレイはかなり高度だと思う。
初心者職人さんも言ってた通り、エロはしっかり書くならエネルギーも必要だし難しいしで二人ですらきつい。
セックル勝負なんて妄想するだけなら簡単だが、書き起こすとなると大変。
需要あるだろうけど、職人限られてるこのスレで書いてくれる人いるのか…?
- 561 :名無しさん@ピンキー :04/12/20 23:31:18 ID:RfeZSZuQ
- やはり難しい話なんですなあ・・・・。
ご意見ありがとうございます。
- 562 :名無しさん@ピンキー :04/12/21 16:17:35 ID:Luxho3sm
- アキラ×リーエの続きマダー?ハァハァ(´Д`;)
- 563 :名無しさん@ピンキー :04/12/21 18:28:40 ID:V2h4ppqb
- >562
今さっき家に帰ったばかりなので、しばしお待ちを・・・・!
なにぶん書き付けていないので大体3〜4時間ほどかかります。
申し訳ない・・・・。取り合えずこのサイトのSSで抜いてください。
ttp://www.ex.sakura.ne.jp/~hatakazu/k/k01.htm
- 564 :名無しさん@ピンキー :04/12/21 21:05:04 ID:VSJuxBpp
- そのくらいか、それ以上の時間は普通かかると思うよ。
早くて羨ましい。がんがれ職人さんー
- 565 :名無しさん@ピンキー :04/12/21 23:43:49 ID:V2h4ppqb
- 取り合えず出来た分投下します。それでは今から続きを書きます。
因みにエロシーンは長めで良いですか?
>564
どうもです。構成は頭で出来てても推敲に時間がかかるんですよね・・・。
まだまだ未熟者ですがどうぞ宜しくお願いします。
- 566 :名無しさん@ピンキー :04/12/21 23:44:27 ID:V2h4ppqb
- 天魔王の脅威は未だに消えてはいない。しかし大抵の者は至って平常であった。
まるでその脅威を意図的に忘れようとするかのように。だが無論、例外もいる。
例えばアキラと言う青年。彼は自分の意思に関係なく召喚され、自分の意思に関係なく始末されそうに
なると言う理不尽な目にあっている。神器を集めれば元居た世界へ帰れるかも知れない。そんな一条の
光を頼りに今まで戦って来た。が、アキラはその行為に不安を、敵の脅威に恐怖を感じられずには居られな
かった。別段これは今日に限った事ではない。常にその思いを胸に戦っている。しかし敵の居城が近づく
に連れその思いは膨らんだ。
「(この先、俺はどうなるんだ・・・本当にチキュウに帰れるのか・・・・?)」
アキラは自室のベットに横たわり、独り物思いにふけっていた。
外を見れば日は落ち、辺りは既に闇に包まれている。朝から晩まで食事も満足に取らず、この調子だ。
仲間が食事に誘っても「後で食う。」、相談に乗ろうかと聞けば「別にいい。」と、つっけんどん
な返答をしてばかりである。アキラはどこか遠くを見るような目で、不安と恐怖に押し潰されそうに
なりながら、ただひたすらに考え込むばかりだった。
"ガチャ"
そんなときだ、誰かがアキラの部屋にノックもせず入って来たのは。
「・・何か用か・・・・?」
来訪者に振り向きもせず、アキラは背中越しに声を放った。
- 567 :アキラ×リーエ :04/12/21 23:45:20 ID:V2h4ppqb
- 「どうかしたの?一人で閉じこもっちゃって。」
部屋に入ってきた人物。リーエは妙に落ち着いた口調でアキラに言った。
それを聞き、アキラは「またか・・・。」と言わんばかりにため息を溢した。
皆そうだ。皆、不幸なアキラを哀れんで気遣う。本人は親切でやっているのだろうが、
アキラにとってはいい迷惑に過ぎない。いい加減、鬱陶しさを感じたアキラは
つい語気を荒げてしまった。
「あんたには関係ないだろ!」
アキラとリーエ、二人しか居ないこの静かな空間を引き裂くように声は響き渡る。
「・・いや、済まない・・・・・。」
アキラは流石にしまったと思ったのか上体を起こし、申し訳なさそうな表情で謝った。
それを見たリーエは目の前に居る青年に好感を持ったのか、顔を薄っすらと綻ばせた。
最も彼女はアキラを慰めに来たのではないのだが、当のアキラは何も知らない。
勿論、リーエはアキラのことを心配していない訳ではない。しかしそれ以上に身体の渇き
を潤したいと言う欲望が彼女を支配していたのである。
「ふふ・・・別に良いのよ、そんなことは。ね?」
- 568 :アキラ×リーエ :04/12/21 23:45:39 ID:V2h4ppqb
- 何処か妖艶な口調で言い、スッとアキラの居るベットに腰掛けた。
明らかに普段のリーエとは違う雰囲気にアキラは思わず身をたじろかせてしまった。
「何か用事があって来たんじゃないのか・・・?」
座ったっきり一言も話さないリーエに、アキラは居た堪れなくなり自分から言葉を発した。
「そう、あなたに用事があって来たの・・・。」
リーエの意味深な台詞にアキラは怪訝そうな顔でリーエを見据える。
「これから戦う敵に怯えているのね・・・でも大丈夫、その怯えも直ぐに消えるわ・・・。」
「・・な、何を言ってるんだ・・・!」
アキラは確かにこれから戦うであろう敵に怯えていた。しかし今のリーエにもかなり怯えている
ようである。それを表すかの如く、リーエが自分に近づくとそれに連動してアキラは身を引く。
そのアキラの狼狽ぶりに、リーエはこの青年に愛しさに似たものを覚え、情炎はより一層強いもの
となった。
- 569 :アキラ×リーエ :04/12/22 01:16:20 ID:f0cJzrso
- リーエはゆっくりと衣服を脱ぎ、状況を把握できないでいるアキラに迫った。
次々と脱がされて行く服を尻目にアキラはリーエに圧倒された。
「・・どういうつもりなんだよ・・・!」
「それはモチロン、あなたを慰める為よぉ?」
アキラの言葉にはあからさまに怒気がこもっていた。しかしリーエはさして
気にする様子でもなく、至極当然のようにそう答えた。
「慰めるって・・・俺は頼んだ覚えはない!」
自分がまるで遊ばれているように感じ、アキラは先程よりも更に強く言った。
が、アキラの言葉も虚しく、衣服で窮屈そうに収まっていたリーエの豊かな胸が、
そして下着と茂みに覆われた秘所が糸を引きながら露にされる。
「・・・・・・・!」
アキラは気がつけば生まれた姿になっているリーエに思わず釘付けになってしまった。
必要以上に大きく、尚且つ柔らかそうな二丘。まだ何もしていないのに既に濡れている秘所。
その艶かしいボディラインはどこを見ても、とてもイヤらしく感じられる。
アキラの視線に気づき、リーエは妖艶な笑みを浮かべながらアキラをやんわりと押し倒した。
「お・・・・おい!」
「ん、なぁに?」
「こんなことしても何にもならない。やめろ!」
自分が押し倒されたことをようやく理解したアキラはリーエに抗議した。
「でも、あなたのはこんなになってる・・・。」
意思に反して勝手に屹立しているアキラのそれをリーエは微笑みながら、
衣服越しに手で撫で上げた。
- 570 :名無しさん@ピンキー :04/12/22 01:19:15 ID:f0cJzrso
- スミマセンが続きは明日に・・・・。明日で終わらせますので。
大してエロくないかも知れませんが今回はこれでご勘弁ください。
- 571 :名無しさん@ピンキー :04/12/22 01:20:33 ID:twMA+6jL
- GJGJ!!(・∀・)
乙カレー
- 572 :名無しさん@ピンキー :04/12/22 02:08:49 ID:E4QdLApV
- グハァッ!!!
心臓が止まるかと思うほどの出来!
リーエがアキラに惚れたのは昔の男と似ていたからかな?
- 573 :名無しさん@ピンキー :04/12/22 02:17:05 ID:9yBsxkc+
- 惚れてるわけじゃないだろ別に
適当に理由付けできる相手を選んだように見える
- 574 :名無しさん@ピンキー :04/12/22 17:04:05 ID:xA0LOOSN
- ハァハァ(´Д`;)GJ!
- 575 :名無しさん@ピンキー :04/12/23 03:16:54 ID:UPIpagJ+
- やっと完成しました・・・・。やはり慣れない事はするものじゃないですね。
このSSはエロシーンが以上に、と言うかウザッたい位に長いです。
内容を濃くしようとした結果がこれです。削ろうと思えば半分以上削れたの
ですがあえてそのままにしました。抜けるほどエロくないですが読んで
いただけるとありがたいです。
>571>574
ありがとうございます。他スレの作品を合わせて今回でSS投下は2回目と言う
素人ですが今後とも何卒良しなに・・・。
>572>573
理由を書いておくべきでしたね。私が執筆したSSに限って言うと、アキラは常に
葛藤と戦っている青年なので、リーエは葛藤を取り除くことを名目に襲った。
と、個人的にはそう言う設定です。
- 576 :アキラ×リーエ :04/12/23 03:17:43 ID:UPIpagJ+
- 「もっと素直にならなきゃダメよ?」
そう言い、リーエはアキラの紅潮した頬にそっと手を当てる。そしてゆっくり
と顔を近づけ、軽く唇を溢した。
「っ・・・く、違う!元はと言えばお前が・・・っ。」
反論しようと試みるも、アキラの台詞は言い終わることはなかった。
リーエの唇がアキラの唇に押し当てられていたのである。今度は先程のとは
違い、長く深い口づけであった。リーエは幾度となく同じ行為を繰り返し、
アキラに言葉を紡がせる隙を与えない。そしてそれは繰り返されるうちに熱を増していく。
「ん・・・・ちゅ・・・・・んっ・・・。」
リーエは自分からアキラの口内へ舌をねじ込んだ。何かを探すように這わされる舌。
しばらくして、お目当てのものを見つけたのかリーエの舌はそれに絡みついた。
「くちゃ・・・・んむ・・・・んん・・・。」
リーエの舌はアキラの舌に絡みつき、まるで味わうかの様に口内を蹂躙する。
気づけば舌が絡み合う"くちゅくちゅ"と言う卑猥な音と、二人の激しい息遣い
だけが部屋にこだましていた。
「ん・・・・・。」
- 577 :アキラ×リーエ :04/12/23 03:18:21 ID:UPIpagJ+
- リーエはひとしきりアキラの口を味わうと、満足気に唇を離した。
間には銀色に光る一筋の糸が二人を繋いでいる。リーエがその糸を
舌で器用に絡め取ると、体勢を変えないまま、自らの手をアキラの
股間に這わせた。二度三度ほど撫でた後に、流れるようにズボンの中へ
と入れられる手。そしてその手はアキラの怒張を直接触りだした。
「う・・・・・ぅ。」
いきなり自分のものに襲い掛かって来た感触に、アキラは苦悶の声を漏らしてしまう。
アキラの呻き声を聞き、リーエは口元を歪め、手中に収まった熱いものを楽しそうに
しごいた。
「ぅ・・・あ・・・や、めろ・・!」
「んふ・・・あんまり大きな声を出すと皆に知られちゃうわよ?」
「く、そ・・・誰のせいだと・・・んっ。」
リーエは再び自らの唇でアキラの言葉を遮った。口づけ以外にもアキラの喉元に舌を這わせたり、
耳を甘噛みしたりしてアキラを刺激する。下は下で固くなったアキラのものを焦らす様にゆっくり
ゆっくりとしごき立てている。上と下の同時の責めにアキラの理性は確実に蝕まれていった。
そしてリーエもその姿を見るだけで、秘所が潤うほど感じた。
「どお?気持ち良い・・・?」
「っく・・・そんな訳ないだろ・・・。」
「・・・そうやって我慢してる姿もとっても可愛いわ・・・。」
名残惜しそうにもう一度だけ接吻すると、アキラをずっと愛撫していた手を休めさせ、リーエは
頭をアキラの下半身へ持って行った。そしてベルトを外し、ズボンを脱がした。それにより
アキラの雄雄しく屹立したものは外気に触れる。
- 578 :アキラ×リーエ :04/12/23 03:18:55 ID:UPIpagJ+
- 「ぁ・・・・大きいぃ・・・。」
リーエはうっとりとした表情で、思わず感嘆の声をあげた。
ただ目の前にある逸物を見つめるだけでリーエの子宮の奥は疼く。
これからそれを味わえると思うと、秘所から愛液が分泌された。
「・・・・十分だろ・・・いい加減やめろ・・・!」
「もお、何言ってるの、これからが本番でしょ?」
アキラの拒絶もリーエは笑顔で却下し、露になったアキラのものに嬉しそうに舌を這わせた。
「くっ・・・・・!」
「んむ・・・ん・・ぁ・・・・・ちゅぱぁ・・・・。」
リーエの舌さばきは実に器用だった。根元から裏筋を舐め上げて鈴口を舌先で刺激する。
そして舐め終えたかと思えばもの全体を咥え込み、袋を手でほぐす。
頭を上下に振りながら彼女はアキラのそれを、さも美味しそうに堪能していた。
リーエの圧倒的な責めにアキラは反論する余裕すらもなかった。
「ぁむ・・・・んんっ・・・ちゅぷ・・ん・・・。」
髪を掻き揚げ、瞳を軽く閉じ、リーエは自らが欲してやまなかったものにしゃぶりつく。
さすがのアキラもこの行為の激しさに何もできず、呻くしかなかった。しかし皮肉な事に、
リーエにとってその呻き声は甘き調べとなり、アキラのものから先走る液体は至高の
美酒となった。そしてそれらはリーエを更に欲情させ、行為はより激しくなった。
- 579 :アキラ×リーエ :04/12/23 03:19:32 ID:UPIpagJ+
- 「はむっ・・・ちゅぱ・・んっ・・・ちゅ・・。」
「ぅっ・・・・もう・・・!」
「ふふ・・・出そうなのねぇ?」
「ち、ちが・・・っく!」
リーエはアキラが官能の極まりが訪れていることを察し、唇をすぼめてアキラのそれを
締め付け、射精感を煽った。
「う・・・・っ!」
アキラは不本意だがついに我慢しきれなく、己の精を吐き出す・・・・・と思いきや、
リーエによりそれは制止された。
「まだダメよ?出すのはお預け。」
艶かしい笑みを浮かべ、リーエはアキラの根元を強く握り締めていた。
鈴口から漏れた微量の精液を舌で舐め取り、袋を優しく撫でる。
絶頂を寸前のところで止められたアキラにとって、これは生き地獄に
等しいだろう。
「・・・もっと、あなたの中で濃くして。後で一杯出させてあげるから・・・。ね?」
根元を強く握り締めたまま、リーエの愛撫は続いた。竿を十分に堪能した後は
パンパンに膨らんだ袋を左右交互に咥え、満足が行くまで舐める。
「んふ・・・・もっと気持ちよくしてあげるわ・・・。」
アキラはずっと我慢させられ、気持ち良いどころか痛いくらいだった。
しかし主導権は完全にリーエが握っている。初めから乗り気ではない
アキラはリーエにされるがままであった。
- 580 :アキラ×リーエ :04/12/23 03:20:03 ID:UPIpagJ+
- 「今度は口じゃなくてこっち・・・。」
リーエはそのたわわに実った胸でアキラのものを挟んだ。
「ぅ・・・。」
初めて感じる胸の感触にアキラは声を漏らしてしまった。
柔らかく、張りのあるその感触は過ぎ去って行った絶頂感を再び呼び戻す。
先程まで行っていた行為のせいか、アキラのものは濡れており、
それが潤滑油代わりに作用して滑りが良くなっていた。
「ん・・・・・はぁ・・・・・。」
アキラのものとそれを挟む胸とが擦れ、アキラだけでなくリーエにも
その快感は伝わった。
「ぁ・・・・・ん・・・・。」
リーエは自らの甘い吐息を胸の間から出るアキラのものにかけながら、快感に
酔いしれた。リーエが胸を淫らに歪め、強く圧迫されるうちにアキラの絶頂感は
完全に呼び戻されたようである。アキラのものから先走る液がリーエの胸を汚す。
それを見たリーエは胸での愛撫を止め、アキラにまたがりだした。
「我慢させてごめんね・・・だけどもう我慢しなくて良いの・・・・・。」
リーエはアキラのものに手を添え、秘所へと誘導していく。そしてゆっくりと腰を
落とし、それを膣(なか)に入れた。この瞬間をどれだけ待ちわびたことだろう。
ずっと欲しくて欲しくて堪らなかったものをやっと手に入れた。リーエの
今の心境はそうに違いない。秘所はアキラを何の抵抗もなく、むしろ喜んで迎えた。
- 581 :アキラ×リーエ :04/12/23 03:20:42 ID:UPIpagJ+
- 「あ・・・・・んん・・・・。」
リーエは歓喜に満ちた表情で自分の中に根付くアキラを感じていた。
最初はジックリとアキラの熱さを、大きさを堪能し、少しずつ腰を
前後に振る。アキラは最早抵抗するのも不毛に思ったのだろう。特に
抵抗らしい抵抗はしなくなった。
「んっ・・・あ・・・・ぁん・・。」
少しでも快楽を得ようと、リーエは段々腰を振る速度を上げた。
まるで取り付かれたように一心不乱に腰を振る。結合部からは
愛液が止め処なく流され、肉同士が擦れるイヤらしい音を立てていた。
「んぁ・・・・あっ・・む、胸も・・・欲しい・・・ん・・。」
「・・こう、か・・・?」
どうやらアキラはリーエと事を交えることにしたらしい。彼女の大きな乳房に手を
運び、揉みしだいた。リーエはアキラの手を覆うように自分も手を添える。
リーエの腰の動きは若干の円運動も加わり、楕円を描くかの様に動かされた。
決して自慰では得られぬ快感に打ち震え、甘く鳴きながら腰を振るリーエを故人と
なった彼女の恋人が見たらどう思うだろうか。つくづく快楽とは恐ろしいものである。
「んっ・・・・あっ・・・・ぁあ・・・!」
アキラがリーエの乳首を摘む。するとそれが気持ち良いのかリーエはアキラのものを強く
締めつけてくる。発情しきったリーエは感じやすいらしく、アキラが腰を振れば甘ったるい
喘ぎ声をより甘くし、先程のように胸を刺激すれば締め付ける。最早リーエは淫乱な牝に過ぎ
ないのだとアキラは悟った。見上げれば恍惚とした表情で快楽を貪るように腰を振っている。
- 582 :アキラ×リーエ :04/12/23 03:21:13 ID:UPIpagJ+
- 「リューンエルバは・・・教師だろ?・・・良いのかよ・・こんなことして・・。」
「あっ・・・教師で・・・ある前に私は女だもの・・・ん・・・欲しくなるときだって・・ぁ、あるわ・・・。」
二人は余裕を見せるも実際の所、限界が近づいていた。特にアキラはずっと我慢させられ
ていた為、自らのそれは今にも出しそうなほど膨張している。
「くっ・・・・。」
それを示すようにアキラが一際大きな声で呻いた。
「あん・・良いわ・・・もっと・・ん・・気持ち良くなって・・・・。」
リーエは腰をアキラに打ち付けるように激しく振り、アキラを快楽の深淵へ
追い詰めた。
「ん・・・中に・・・出して!・・・・あっ・・・んん・・!」
「っ・・・・・・・!」
「ああぁ・・・・んんっ・・・ぁ・・あああっ!!」
弓なりに背を仰け反らせ、大量の愛液を飛ばしながらリーエは果てた。と、同時にアキラも
己の欲望をリーエの胎内に吐き出す。二人はしばらく繋がったまま情交の余韻を噛み締めていた。
- 583 :アキラ×リーエ :04/12/23 03:21:34 ID:UPIpagJ+
- ・
・
・
「ん・・・・あむ・・・・んん・・・・ちゅぷ・・・。」
二人は行為を終えたハズだが、部屋には卑猥な音が響く。音の主はリーエだった。
アキラの萎えたものに付着している、愛液と精液が交じり合ったものを処理している
ようだ。うっとりとしながらアキラのものに舌を這わせ、付着した液体を丁寧に舐め
取っていく。萎えていたそれは行為が終わる頃には既に元気を取り戻していた。
「ふふ・・・・もう一回したいの?」
「いや、別に・・・俺はもう寝る。」
「そんなこと言って、本当は先生を誘ってるのねぇ?」
「違う・・・一体何を言ってるんだ・・・・。」
その日の晩、結局アキラはリーエと再び身体を重ねる羽目になった・・・・。
fin.
- 584 :名無しさん@ピンキー :04/12/23 03:26:00 ID:UPIpagJ+
- 無駄に長くて済みません・・・・。抜けるSSを作りたかったので、こんなになりました。
上手な人は上手い具合にまとめれるので羨ましいです。
後、583の一行目の「・」がずれてしまいましたが気にしないでください。
意図的にやった訳じゃないです。
- 585 :名無しさん@ピンキー :04/12/23 07:54:34 ID:sAsaS1sX
- リーエキタ━━━━━(・∀・)━━━━!!
逆レイプちっくGJ
- 586 :名無しさん@ピンキー :04/12/23 10:32:40 ID:d+OEKT/u
- モツカレさまー。GJでした。リーエ先生エロ杉(´Д`;)
なんだかアキラは逆レイプのほうが似合うような気がしてきたw
- 587 :名無しさん@ピンキー :04/12/23 16:04:37 ID:RN8Zj3FW
- 職人様GJ!
逆レイプが異常にぴったりの組み合わせで(´Д`;)
- 588 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/23 23:15:00 ID:9S/Z1XC7
- 目指すドウム前線基地まであと僅かというところまで来たアゼレアだったが、熾烈を極める敵の最終防衛ラインに行く手を阻まれていた。
目の前に広がる平原を見てアゼレアが歯噛みする。
「私一人を倒すためだけに、何万本もの木を・・・」
ドウムは基地周辺の森林を切り開き、広大な不毛地帯を設けることにより、森の聖女のホームグラウンドで戦う愚行を回避したのだ。
「何の音?」
前進を阻まれ、平原に孤立したアゼレアの耳に、聞き慣れない物音が飛び込んでくる。
金属が軋むような走行音を立てながら、向こう側の森から姿を現せたのは、ドウムが新たに開発した毒殺弾道砲であった。
ちょっとした家屋ほどもある巨大な自走砲は、二本のキャタピラで地面を掻きながらゆっくりとアゼレアの方に迫ってくる。
「何なの・・・あれは?」
砲車の見るからに禍々しいデザインは、見る者にドウムという国家の思想そのものを具現化したような印象を与える。
敵愾心を激しく掻き立てられたアゼレアは、金砂地の太刀を振りかざして砲車目掛けて突進していった。
「タァァァァーッ」
虚空へ飛び上がったアゼレアは砲車の装甲に対し、太刀を思い切り叩き付けた。
次の瞬間、度重なる酷使に金属疲労を起こしていた太刀は、柄の辺りからポッキリと折れてしまった。
唖然とするアゼレアに向けて、砲車の機関銃が火を噴く。
我に返ったアゼレアは転げ回って射界の外に逃れると、全速力で走り、一旦敵との間合いを取る。
「何て固い殻なの」
アゼレアはまだ痺れの残る両手を擦り合わせながら息を吹きかける。
「エルフの女王さんは毒殺弾道砲の怖さを知らないらしい。一発お見舞いしてやれ」
砲車の砲塔でドウム軍の兵士がアゼレアの無知を嘲笑する。
砲塔を独立して動かすことのできない自走砲は、キャタピラを唸らせながら車体を旋回させてアゼレアに照準を合わせる。
- 589 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/23 23:15:38 ID:9S/Z1XC7
- 「よし、撃て」
車長の命令でトリガーが引かれ、閃光と共に砲身から金属製の砲弾が飛び出した。
「当たらない」
ドウムの使う銃器類の攻撃は、速度はあるものの直線で飛来するため、むしろ魔法攻撃よりも見切りやすい事をアゼレアは既に理解していた。
目測通り、砲車の放った砲弾はアゼレアの頭上を越えて後方に着弾した。
しかし炸裂した砲弾が衝撃波と共に、高圧の白煙を周囲に撒き散らせることまではアゼレアの予測には入っていなかった。
「あぅっ・・・ゴホッ、ゴホッ」
突然後方から襲い掛かってきた衝撃波に、前のめりに吹き飛ばされたアゼレアが白煙に巻かれて激しく咳き込む。
途端にアゼレアの目の前の風景がグニャリと歪み、手足から力が抜けていく。
「如何かな。人間の運動神経を一瞬で麻痺させる、ドウム特製の毒殺弾のお味は」
してやったりとほくそ笑む砲車の車長。
しかしエルフは、並みの人間よりも遙かに強靱な肉体を誇る優れた種族である。
アゼレアは消え入りそうになる意識を何とか現実に繋ぎ止めると、自らにグリーン・ノアを施し、体内に吸収した神経毒を一瞬で無効化させた。
「恐ろしい敵・・・仕方がないわ」
アゼレアは両手を組み合わせると、自らの意識を大地の思念に同調させた。
生きながら切り倒された数万本もの樹木の怒りが、地面を突き抜けて地上へと一気に湧き上がる。
ドウム科学の粋を集めて作られた毒殺弾道砲は、目に見えない力に突き上げられたかのように大きく傾き、次の瞬間、大爆発を起こして四散した。
魔法の攻撃範囲に居合わせた兵士の一軍が、巻き添えを食らってゴッソリ吹き飛ばされる。
アゼレアの誇る数々の魔法の中でも、唯一攻撃専用に特化したトリフィード・ウィップの威力は絶大であり、余程の場合でない限り使用されることはない。
「これで敵が引いてくれたら」
その思いを乗せて放ったトリフィード・ウィップだったが、アゼレアの思いは叶わず、敵側の森の中から新たに3台の自走砲が姿を現せた。
- 590 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/23 23:16:20 ID:9S/Z1XC7
- 「また破壊されると分かっていながら・・・ドウムは自軍の兵士を何だと思っているのっ」
アゼレアは敵のやり方に嫌悪感を覚えながら、背後の森へと一旦退却することにした。
ガスマスクを着けたドウムの正規兵部隊がアゼレアの後を追って森に突入する。
「およしなさいっ。無駄に命を散らすだけです」
アゼレアの警告を無視した兵士の一団が、大地の波動に突き上げられて消し飛ばされた。
たじろぐ後続部隊とアゼレアとの間に一瞬の間隙が生じ、沈黙が辺りを包み込む。
その静寂を破ったのは、空気をつんざいて飛来した1発の砲弾であった。
森の上空まで到達した砲弾は、粒弾の代わりに液体の飛沫を上げながら炸裂した。
「・・・・・」
呆然として空を仰ぐアゼレアとドウム正規兵の頭上に、黒い雨が降り注ぎ始めた。
「ギャァァァァッ」
「ヒィィィッ」
黒い雨の正体を知るドウムの兵士たちが悲鳴を上げて混乱状態に陥る。
全身を黒く染めて藻掻き苦しむ兵士たちの顔や手がみるみる爛れていった。
アゼレアの体にも黒い雨は容赦なく降り注ぎ、彼女の体から気力体力を根こそぎ奪っていく。
視覚が、次いで聴覚が失われ、平衡感覚までも喪失したアゼレアの体は、いつしか地面に横たわっていた。
※
アゼレアは薄暗い洞窟の中を一人で歩いていた。
何故こんな所にいるのか、どこへ向かって歩いているのか自分でも分からない。
アゼレアの傍らをヌイグルミを抱えたスタリナが駆け抜けていく。
「待って、危ないから。スタリナ」
アゼレアは走り去るスタリナを追いかけようとするが、思うように足が動かない。
気ばかり焦るアゼレアを、今度はルーチェとラトが何やら楽しく話ながら追い越していく。
「ルーチェさん、ラト。スタリナを止めて下さい。あの子ったら、こんな暗がりを走ったりして・・・」
しかし、2人はアゼレアの呼びかけになど気付かぬように通り過ぎていく。
更にハン・デ・クルとマリルが、シオンとアーマリンがそれぞれ互いを愛しむように歩いていくが、アゼレアの事など誰も気にする素振りは見せない。
- 591 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/23 23:16:56 ID:9S/Z1XC7
- 「どうして・・・」
置いてけぼりを食らったアゼレアは寂寥感に包まれて泣き出しそうになる。
「よう、どうした。アンタらしくもないな」
突然の呼び掛けにアゼレアが振り返ると、そこには笑顔の大蛇丸が立っていた。
大蛇丸目掛けて走り出そうとしたアゼレアだったが、何故か急に足が動かなくなる。
訝しげに足元を見たアゼレアは悲鳴を上げる。
「ヒィィィッ、いやぁぁぁっ」
何と彼女の足には何匹もの毒蛇が絡み付き、斑の浮いた体をうねうねと蠢かせていた。
毒蛇の群はいつの間にか全裸になったアゼレアの足に絡みながら這い上がってくる。
そして2匹の毒蛇が鎌首をもたげて無防備な秘門玉門に狙いを付けると、一斉攻撃を掛けてきた。
必死の抵抗も虚しく、2匹の毒蛇はもの凄い力で太い頭部をアゼレアの体内にめり込ませていく。
「あひぃぃぃっ」
今まで味わったことのない強烈な刺激に、アゼレアは身を仰け反らせて悲鳴を上げる。
前後の秘所に潜り込むことに成功した毒蛇は、体をのたうちさせながらアゼレアの奥へ奥へと侵入していった。
「かっ・・・かはぁぁぁ・・・」
だらしなく開ききったアゼレアの口の中に別の毒蛇が入り込み、喉の奥へと侵入を図る。
「うげぇっ、ゴホゴホッ」
急に喉の奥を刺激させたアゼレアが激しく咳き込み息が詰まる。
本能的に毒蛇を掴んだアゼレアの右手の二の腕に一匹の毒蛇が噛み付いた。
「痛っ」
毒牙を受けた二の腕に激痛が走る。
※
「マイーラウ様。どうやら意識を回復させたようです」
白衣を着た眼鏡の男が、モニターから目を離しながら呟いた。
「流石はエルフの女王というところかしら。デスオキシンを浴びて失神してから、まだ3日目というのに」
マイーラウと呼ばれた女は何の感情も帯びていない声で返答した。
- 592 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/23 23:17:32 ID:9S/Z1XC7
- モニターに写るアゼレアは、意識を取り戻したものの、まだ自分の置かれた環境が理解しきれずに惚けた表情を浮かべている。
「本日の採血を開始します」
リモコン式のマニピュレータを操る技師が上司に伺いを立てる。
「体液のサンプルは混同しないように、整理と管理には万全を期しなさい」
マイーラウは冷たく命令を下す。
※
アゼレアは右手の二の腕に突き刺さった注射器のシリンダーに、真っ赤な鮮血が満ちていくのをぼんやりと見ていた。
「蛇は・・・どこへ・・・」
アゼレアは首を巡らせて自分の体を見回す。
しかし蛇はどこにも見当たらず、代わりに股間に差し込まれた2本のパイプと、体のあちこちから伸びた色とりどりのコードが目に入った。
「痛っ」
腕から注射針が引き抜かれる時の痛みが、アゼレアを夢の世界から現実に引き戻した。
意識がはっきりすると、アゼレアは自分が拘束台に仰向けに寝かされ、身動き出来ない状態にあることに気付いた。
両足は分娩ベッドの開脚台のような物に乗せられた上で固く縛られ、ひっくり返ったカエルのような惨めな姿を強いられている。
両手は頭側の金具によって固定され、文字通りお手上げ状態にあった。
更には腰の辺りも革製のベルトで幾重にも縛られ、身悶えすることすら許されない。
抗議の声を上げようにも、口にはゴム製のパイプが喉の奥まで通されており、声にならない喘ぎが漏れるだけである。
アゼレアがパイプに噛み付いてみても一向に歯が立たず、どうやら自殺防止用の猿轡を兼ねているようであった。
アゼレアの周囲には正体不明の機器が所狭しと積み上げられており、無言の圧迫感を与えている。
※
「意識が戻ったのなら、流動食のパイプはもう必要ありませんか」
栄養担当の技師が主任技師に伺いを立てる。
- 593 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/23 23:18:06 ID:9S/Z1XC7
- 「いや、栄養摂取はこのままで続行する。均一の質、定まった量の合成食料を与え続けてこそ、消化器系統の正しいデータが取れるのだからな」
心拍計と脳波計をチェックしていた主任技師が答える。
「やはり意識を取り戻したことで、体温と心拍数が飛躍的に上がったな。アルファー波の出も低下してきおったわい」
主任技師は眼鏡を光らせて熱心にデータを解析していく。
「排卵促進剤の投与ですが。本日から経口薬をやめて、注射に切り替えます」
マイーラウを振り返った主任技師は、今後の作業予定について説明をする。
ドウム戦闘国家の中央審議会の役員として国家の運営を担う1人であるマイーラウは、アゼレアの検査データに目を通しながら頷いた。
「強大な魔力を秘めたエルフの女王の卵子を持ち帰って、オーガプロジェクトの実験体に応用するマイーラウ様の計画。ずばり成功しそうですな」
主任技師は指先で眼鏡を持ち上げながら、女上司へのお追従を口にする。
「しかしデスオキシンの枯葉剤を餌に、女王を誘き寄せて生け捕りにする実行部隊の方は、とんだ計算外の犠牲を払わされましたが」
ヘラヘラとおべっかを使う主任技師にマイーラウの冷たい視線が浴びせられる。
「こっ・・・これは・・・余計なことを」
冷や汗をハンカチで拭いながら恐縮する主任技師。
「もっとも簡単に捕まるような女王様なら、こちらとしても最初から用はないけどね」
モニター越しにアゼレアの姿を見ながらそっと呟くマイーラウ。
※
アゼレアが拘束台の上で意識を取り戻してから数日が過ぎた。
その間、体液の採取や怪しげな薬の投与などの人体実験が繰り返された。
「ダメだわ・・・魔法が発動出来ない」
アゼレアがどれほど意識を集中させても、実験室に張り巡らされた電磁波に干渉を受けて四源精霊の召還が阻害されてしまう。
術者の魔力を電磁界で封じておいて、科学力で一方的に攻撃するというドウムのアウトレンジ戦術は小規模ながら既に実現していたのだ。
裸に剥かれてモルモットのように実験を繰り返された上、栄養補給や排泄までがパイプを通じて強制的に管理される生活に、アゼレアのプライドが耐えられるはずはなかった。
- 594 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/23 23:18:42 ID:9S/Z1XC7
- 「何とかしなければ。こんな奴らを野放しにしておけば、世界がどうなるか・・・」
そんな事を考えているうちに、いつもの通りマニピュレータが作動して、アゼレアの陰部を大きく広げる。
4本の鉗子が膣口をX字に掛けられ、それぞれ斜め方向に大きく広げられる。
「くぅっ、いつもよりきついっ・・・全部見られてるわ」
アゼレアの顔が羞恥に歪む。
思えばアゼレアは基地に連れ込まれてから只の1人も人間の姿を見たことがなかった。
ドウム戦闘国家とは人間の国ではなく、実は機械の帝国ではないかとアゼレアは疑うが、幾人もの見えない視線を感じたりしているのも事実である。
※
惨めなアゼレアの姿をモニター越しに見つめていたのは、勿論マイーラウおよび主任技師以下の特務研究員たちであった。
「それでは採卵に入ります」
技師の1人がリモコン式のマニピュレータを慎重に操り、採卵用の細長い針がついた注射器をアゼレアの膣道に挿入する。
「綺麗な色してるわね」
マニピュレータに取り付けられた超小型カメラが送ってくる膣内の画像を見て、マイーラウが鼻で笑った。
※
「痛っ」
卵管に異物を突き込まれてアゼレアの下腹部に激痛が走る。
「くっ・・・くぅぅぅっ」
アゼレアの下半身で唯一自由になる爪先が虚しく宙を掻く。
「なっ・・・何をしてるの。痛ぁぁぁーっ」
何をされているのか分からない不安はアゼレアを恐怖に駆り立てる。
やがて作業を終えたのか注射器が膣から抜き出され、ようやく激痛から解放されたアゼレアは全身の力を抜いて深く息を吐いた。
天井の穴に収納されていくマニピュレータを、アゼレアはぼんやりとした目で見送った。
- 595 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/23 23:19:14 ID:9S/Z1XC7
- ※
「卵巣内より、卵子15個の回収に成功しました」
技師の1人が、採卵器の中身を培養液の入ったシャーレに移し替えながら説明する。
「新開発の排卵誘発剤を投薬した甲斐があったわね。これで今回の作戦は終了したわ。明日にもこの卵子を本国に持ち帰り、オーガプロジェクトの核とする第2段階に入ります」
マイーラウは口元を僅かに弛めて微笑む。
「驚異の魔法力を誇るエルフの女王の遺伝子は、必ずあなたのご栄達に役だってくれます」
主任研究員はすかさず女上司のご機嫌をとる。
「全てはドウムの真理のために」
「全てはドウムの真理のために」
女上司に倣って、技師たちが一斉に挙手の敬礼を行う
「もう女王様には用はないわ。明日の出立前に処刑して、ホルマリン漬けにでもしておきなさい」
「やはり、生かしたまま本国に連れ帰ることは・・・」
異議を申し立てようとした主任は、マイーラウの殺気のこもった視線を受けて黙り込み、いそいそとモニター室を出ていった。
「この雌エルフを、中央審議会のオヤジ共の前に連れて行きでもしようものなら・・・」
これまで築いてきた自らの立場と権限を危うくするような要因は、全て排除しておくに限る。
モニターの中でだらしなく全裸の体を弛緩させて、それでも決して損なわれていないアゼレアの美しさに、マイーラウは嫉妬の目を向ける。
「安心して死んでちょうだい。あなたの赤ちゃんは、私が代わりに生んであげるから」
(つづく)
- 596 :名無しさん@ピンキー :04/12/24 16:56:03 ID:oyVT9yor
- 乙!!
展開が黒くなってきた・・・
つづきが楽しみです
- 597 :名無しさん@ピンキー :04/12/25 21:11:19 ID:yB12sFq5
- 人いねーな
容量もだいじょぶか?
- 598 :名無しさん@ピンキー :04/12/25 21:22:22 ID:iR8sQdSn
- 俺もいるよー
- 599 :名無しさん@ピンキー :04/12/25 21:36:27 ID:yB12sFq5
- そうか
しかし静か過ぎる
職人が来なければだめかやはり
- 600 :名無しさん@ピンキー :04/12/25 21:39:11 ID:hleKyxv+
- 職人さん来ても最近は静かだけどな
前は結構来てたのに、ROMになったのか感想も一人から多くて三人ぐらいだし
- 601 :名無しさん@ピンキー :04/12/25 22:10:51 ID:yB12sFq5
- 前、荒らしだなんだっていさかいがあったからかな
- 602 :名無しさん@ピンキー :04/12/25 22:19:08 ID:iR8sQdSn
- ネタがあればまた書くんですけどね・・・。
- 603 :名無しさん@ピンキー :04/12/25 23:05:38 ID:1juuZucF
- じゃ雑談してスレ埋めつつネタやシチュ出し合ってみる?
- 604 :名無しさん@ピンキー :04/12/25 23:26:03 ID:hleKyxv+
- 細かいとこまでネタ出すと「じゃあお前が書けよ」で盛り上がり台無しにする香具師いるからなあ。
雑談は他のスレでも出来るとなると、エロパロ向け雑談てどんなだ?
シリーズ別の巨乳貧乳ランキングとかか?
- 605 :名無しさん@ピンキー :04/12/26 00:00:05 ID:1juuZucF
- 一番貧乳・・・鈴魚姫?
- 606 :名無しさん@ピンキー :04/12/26 00:05:30 ID:iR8sQdSn
- >605
幼女かよ・・・w
一番巨乳・・・・GOCならビッグマm、じゃなくってガーベラとかメトロノーゼ
が公式イラストを見る限り大きかった。
- 607 :名無しさん@ピンキー :04/12/26 00:29:43 ID:UrAG68+l
- 巨母は巨乳と言うより胴がな…。
フェルミダも脱いだら凄いと信じたい。
- 608 :名無しさん@ピンキー :04/12/26 01:46:26 ID:IkLohV1P
- 可能姉妹の妹の乳を見えてリーエを思い出した
- 609 :名無しさん@ピンキー :04/12/26 08:34:26 ID:pUhUig3F
- フォースの基準
邪愛で追加または書き直したキャラ>>>>>>>>フォース初期キャラ
- 610 :名無しさん@ピンキー :04/12/28 13:12:01 ID:cXuZ9xYk
- やはり鎮火したままか…
- 611 :名無しさん@ピンキー :04/12/28 17:23:58 ID:ih1xxU3n
- 過疎化を通り越してますね 人いる?
- 612 :名無しさん@ピンキー :04/12/28 18:15:17 ID:U38LLedR
- ∩___∩
| ノ ヽ
/ ● ● | 数字板も人が居ないクマ──!!
| ( _●_) ミ
彡、 |∪| 、`\
/ __ ヽノ /´> )
(___) / (_/
| /
| /\ \
| / ) )
∪ ( \
\_)
- 613 :名無しさん@ピンキー :04/12/28 18:22:43 ID:IUZ+7G51
- 居ないよー
- 614 :名無しさん@ピンキー :04/12/28 22:04:44 ID:Vf614+id
- こんなこともあるよ、それとヒロの胸は小さいほうだとおれは言いたい
- 615 :名無しさん@ピンキー :04/12/28 22:12:14 ID:apbBWSQj
- お前ら貧乳と言えばミンクを忘れてもらっちゃ困るぜ。
- 616 :名無しさん@ピンキー :04/12/29 00:47:54 ID:dmlRTDx0
- 前、長いの投下した初心者だけどまた書いてます
もうちょびっとまってくれたら幸い
多分年明けかも?
- 617 :名無しさん@ピンキー :04/12/29 03:11:21 ID:O2O+x763
- 今度はどんな話なのか気長に待ってます。
- 618 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:36:16 ID:4VKMhRmw
- その夜のこと、アゼレアが収容された特殊実験室に忍び寄る2つの影があった。
「犯りもしないで殺っちゃうなんて、勿体ない話だぜ」
「小うるさい女上司をオカズにするのも、すっかり飽きちまったからな」
まだ若い2人の技師は、ギラギラした欲望に期待とズボンの前を膨らませながら、特殊実験室のドアロックを解除に掛かる。
事前に入手していた6桁の数字をパネルに入力すると、油圧式のドアは自動に開き、隙間から殺菌済みの清浄な空気が洩れ出してきた。
2人は周囲を確認してから実験室へと侵入し、中からドアを閉める。
ひんやりとした実験室は2人が入るともう手狭であった。
「おいっ」
1人が指差したベッドにはM字開脚を強いられたアゼレアが仰向けに横たわり、所々に点けられた赤い非常灯がその体を幻想的に浮かび上がらせていた。
もう栄養を与える必要がないため、喉に差し込まれていたゴム製のパイプは取り除かれている。
「ゴクッ・・・」
なだらかな曲線を余すことなくさらけ出したアゼレアを前に、技師達は生唾を飲み込む。
「ホントに犯っちまっていいのか」
圧倒的なエロティシズムを持って目に飛び込んでくるアゼレアのヌードに、2人の欲望はかえって挫けそうになる。
「このンヶ月ご無沙汰だったんだ。それにこれだけのいい女、この次いつお目に掛かれるか分かったもんじゃねえよ」
年上の技師が勇気を振り絞り、アゼレアの胸の隆起に震える指先を伸ばす。
仰向けになっても重力に逆らうかのように、容積を失わない盛り上がりは、技師の指先に触れるとプリンのように柔らかく弾んだ。
一旦ビクッと引っ込められた指は、再び前進を開始し、桜色をした突起に触れる。
技師が思い切って摘んでみると、その部分はコリコリした感触を指先に伝えてくる。
「おっ、俺も」
2人掛かりで左右の乳首を弄っていると、桜色は色味を増し、徐々に固くしこってきた。
「寝てても感じるのかよ」
やがて2人の手は山の頂を離れ、円を描くようにしながら、裾野へと降りていった。
「うふぅぅ〜ん・・・」
敏感な肌へのソフトタッチに反応して、眠ったままのアゼレアが甘えたような鼻息を上げてしまう。
- 619 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:37:56 ID:4VKMhRmw
- たまらず左右から乳房を揉みしだき始めた2人。
2人の手の動きは興奮度に比例して、徐々に荒々しくなってくる。
「うぅぅ〜ん・・・」
乳房の荒っぽい扱いは、アゼレアの意識を覚醒へと導いた。
「・・・はっ?」
欲望に濁った男達の目と、アゼレアの澄んだ緑の双眸が空中で絡み合う。
「イヤァァァ〜ッ」
いきなり上がった悲鳴に驚いた2人は、反射的にアゼレアの口にてのひらを押し当てる。
これまで意識の無かったアゼレアを貴重な美術品のように扱ってきた2人だったが、彼女が声を上げたことにより、いきなり遠慮のたがが外れた。
「雌エルフ風情が、いっちょまえに悲鳴なんか上げるんじゃねぇ」
「どうせこの部屋は完全防音よ」
猛り狂った男達はアゼレアの乳房を左右から鷲掴みにすると、乳首にむしゃぶりついた。
身内に見つかれば処刑されるという危機感も手伝ってか、異常なほど興奮した2人はアゼレアの乳首を唇で挟んで舌で転がし、更には荒っぽく歯を立てたりする。
「痛ぁっ。やめなさいっ・・・あぁっ」
2人掛かりの執拗な責めから、何とか逃れようと必死で身悶えするアゼレアだったが、頑丈な拘束具からは離脱出来ない。
「このデカパイ、全然飽きが来ねぇや」
年上の技師がアゼレアの胸の上に馬乗りになり、貧弱ながらもいきり立った分身を胸の谷間に埋没させる。
男はアゼレアの両胸を上から鷲掴みにし、中央に寄せてペニスをきつく挟み込むと、腰を前後に揺すり始めた。
男の尻に肺の拡張を妨げられて、呼吸困難に陥ったアゼレアの顔が苦痛に歪む。
「うぐぅ・・・くっ、苦しいっ」
眉間に皺を寄せて喘ぐアゼレアの顔に、白濁色の粘液が降り注ぐ。
「くはぁっ。たまんねぇぜ」
溜まりに溜まった男のモノは、1回の絶頂では全く衰えを見せない。
「くそっ、俺も」
乳房を先輩に独占された年若い技師は、開脚台に固定され、閉じることの出来ないアゼレアの股間に顔を寄せた。
- 620 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:38:45 ID:4VKMhRmw
- そして男は指先で秘密の包皮を剥き、アゼレアの股間のルビーをさらけ出させた。
「こいつが全エルフを統べる女王の宝玉か」
「いやっ、やめてっ・・・イヤァァァ〜ッ」
哀願を繰り返すアゼレアを無視して、男の舌先が彼女の最も敏感な部分に触れる。
「あぐぅぅっ」
体の奥底から無理矢理に快感を呼び起こされて、アゼレアが複雑な悲鳴を上げる。
「ヘヘヘッ、感じてるのか?」
技師がアゼレアの反応を楽しみながら問い掛ける。
「だっ、誰がっ。あなた達も恥という物を知りなさいっ」
アゼレアは歯を食いしばりながら厳しい口調で言い放つ。
「それはどうかな。今から確認してやるよ」
技師がアゼレアの頭部に接続された脳波計のスイッチを入れてみると、シーター波の波形が激しい揺れを示しながら上昇しているのが確認された。
「やっぱりエルフでも人間でも、ここは共通の泣き所みたいだな。機械は騙せないぞ」
男が小刻みに振るわせる舌先は、剥き出しの肉芽を容赦なく責め立てる。
「あふぅぅぅ・・・」
アゼレアは駄々っ子がイヤイヤをするように激しく首を振り、不当に与えられた快感に耐える。
「こっちはどうかな?」
若い技師はアゼレアの肛門から伸びている強制排泄用のパイプを握ると、小さな円を描くようにグリグリと回し始めた。
軟質パイプの表面にビッシリと付いている脱落防止用の逆鉤が、アゼレアの直腸壁を掻き回す。
「かはぁぁぁ・・・そっ、そこぉぉぉ。だっ、駄目ぇぇっ・・・」
開ききったアゼレアの口から涎が垂れ、黒目が瞼の裏に潜り込み掛ける。
「女王様は後ろの方も開発済みらしいぜ」
若い技師は意外そうに呟きながら、排泄パイプを強引に引き抜く。
「アヒャアァァァッッ」
脊髄を走り抜けた快感に、アゼレアは思い切り首を後ろに反らせて悲鳴を上げ、足指が内側へときつく折り畳まれる。
同時にシーター波の出力は計測可能値を振り切り、アゼレアはめくるめく快感の波に飲み込まれていった。
- 621 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:39:26 ID:4VKMhRmw
- ※
アゼレアが意識を覚醒させると、年長の技師が股間の花弁に舌を這わせているところであった。
本人の知らぬ間に股間を濡らせてしまった液体は、決して彼の唾液だけではなかった。
「いやぁっ」
狼狽えたような悲鳴を上げるアゼレア。
「気が付いたかい女王様。あんたのは極上の蜜の味だぜ。しかしこの量は・・・」
アゼレアの秘所から溢れ出た蜜は、既に肛門までベトベトに濡らせていた。
「あぁんっ・・・へっ、変だわ。体の奥がぁぁぁ・・・」
下半身を包み込む異常な快感に、アゼレアは不自然さを感じる。
「新開発の発情剤はたまらないだろ?寝てる間にタップリと嗅がせてやったからよ」
若い技師が手に持った携帯スプレーの缶を、これ見よがしにブラブラとさせる。
性欲、というより種の保存本能に直接的に作用する薬剤に、アゼレアは正常な判断力を失いかける。
「この発情剤とデスオキシンの枯れ葉剤を使えば、プリエスタ攻略など朝飯前ってモンよ」
技師が何気なく発したこの台詞が、我を失い掛けていたアゼレアを現実に引き戻した。
「そうだわ。私が苦労してここに来たのはドウムの野望を砕くためだったはず」
今回の冒険における当初の目的を思い出し、アゼレアの意識が完全に鮮明になった。
「何としてでも、ここを脱出しなければ。恥ずかしいけど・・・仕方ないわ」
アゼレアは意を決すると、熱っぽい目で技師達を見つめて媚態を演じる。
「ねぇ・・・お願い・・・」
2人の技師は、してやったりと互いの目を見合わせる。
「何をお願いしているのかな?」
「はっきり言ってくれないと分からないなぁ」
2人はにやついた目でアゼレアを見下ろしながら、垂れかかった涎をすする。
「お願い・・・あなた達のを・・・早くぅぅぅ」
アゼレアは切なそうに眉間に皺を寄せて熱い吐息を漏らした。
「俺達の御珍宝様をどうして欲しいんだ?」
年上の技師がねちっこく質問を続ける。
「あなたの・・・御珍宝様を・・・アゼレアの・・・アッ、アソコにぃぃぃっ」
目の前の超美人の口から出た卑猥な台詞に、今度は男たちの心のたがが吹き飛んだ。
- 622 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:40:07 ID:4VKMhRmw
- 「たまらねぇっ」
先輩の特権を利用して、年上の技師がアゼレアの股間に割って入る。
しかし男の腰を受け入れるのには、アゼレアの開脚度は浅すぎた。
年長の技師は、すかさず開脚台のロックを解除して、アゼレアの足を大きく開く。
「ちょっと待ってくれよっ。何であんたが先なんだ」
後輩の技師が血相を変えて、先輩に食って掛かる。
「俺だって、もう我慢出来ねぇんだよ」
後輩の語気に危機感を感じた技師は一計を案じる。
「だったらお前は後ろを使えばいいだろ。こっちだって、なかなかのモンだぜ」
先輩技師は露わになったアゼレアの肛門を広げてサーモンピンクの中身を晒させる。
「2人同時って訳か」
独立した生き物のようにヒクヒクと痙攣するアヌスを見て、後輩技師は生唾を飲む。
「どっちにしたって仰向けのままじゃ無理だ。ロックを解除して四つん這いにさせろ」
若い技師がコンパネを操作して、アゼレアの自由を奪っている戒めを解除した。
次の瞬間、体の自由を取り戻したアゼレアはベッドを蹴って宙に跳んでいた。
「ギャッ」
完全に虚を突かれた年長の技師は、アゼレアの爪先に喉笛を砕かれて卒倒する。
続いて繰り出された右回し蹴りが若い技師の左側頭部に炸裂し、脳漿を激しく揺らせる。
「まっ、待ってくれ。俺がいただこうとしたのはケツの穴の方だし・・・」
男は意味の分からない言い訳を口にしながら後ずさる。
「そっ、そうだ。どうせ今のアンタは卵巣が空で、超安全日なんだしよ」
壁際まで追いつめられた技師は許しを請うこともせず、必死で言い訳を続ける。
「どういう事なの?」
アゼレアは男の言葉に、先刻の怪しげな実験を思い出す。
「アンタの卵子を本国へ持って帰り、体外受精させて実験体を作る積もりなんだ」
「なんですって。エルフの血統を悪魔の実験の道具なんかに・・・」
逆上したアゼレアの膝が男の睾丸を蹴り砕いた。
※
私室のシャワールームを出たマイーラウは、姿見に映った自分のヌードに酔いしれていた。
「うふふっ、デスオキシンの開発に成功した上、アゼレアの卵子も手に入ったわ。こんなに計画通りに事が運ぶなんて、怖いくらい」
- 623 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:40:52 ID:4VKMhRmw
- マイーラウは満足そうに微笑むと、手にしたシャンパングラスを煽った。
「これで作戦の第2段階が上手く行けば、私が審議会の議長になるのもそう遠い未来の話じゃないわ」
女の身でドウムの中央審議会の一員となったマイーラウだったが、これまでの道程は決して平坦なものではなかった。
無論色仕掛けも使ったし、賄賂にも手を染めた。
しかし彼女に今日の地位を築かせたのは、ひとえに有り余る才能と血の滲むような努力、そして何より人並み外れた向上心である。
それだけに無条件でかしずかれる女王などという存在は、彼女にとっては許し難かった。
マイーラウは棚の引き出しを開けると、光沢を帯びた黒革のベルトを取り出し、手早く下半身に装着する。
股間にそそり立つ、禍々しい形の張り型。
「処刑の前に、こいつでタップリとお仕置きしてあげるわ」
マイーラウは愛おしそうに作り物のペニスを扱きながら、鏡の中の自分にうっとりと見惚れる。
マイーラウの私室のドアが荒々しく開かれたのはその時であった。
「マイーラウ様っ、大変です」
リビングに転がり込んできた主任技師は、女上司の異様な格好を目の当たりにして呆気にとられる。
「ノックもしないで。何事ですかっ」
手早くガウンを纏ったマイーラウは無礼な部下を叱りつける。
「そっ、そうだ・・・アゼレアが脱走しました。今、警備隊が第4ブロックに追いつめているところです」
※
アゼレアは技師から奪った短い白衣だけを身に着けて、警報ランプの明滅する廊下を走っていた。
「いたぞぉ、撃てっ。撃てぇっ」
雨霰と飛来した弾丸は、アゼレアの体に到達する遥か手前で方向を逸らされ、天井や壁を蜂の巣に変える。
電磁波が張り巡らされた実験室を一歩出た瞬間から、アゼレアの魔力は自動的に復活していた。
- 624 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:41:28 ID:4VKMhRmw
- 「げぇっ、銃が通用しない?」
目の前で起こった奇跡に、科学至上主義に凝り固まった警備隊の面々は呆然となる。
「お下がりなさいっ。私に殺されたくなければ」
アゼレアの一喝に怯みを見せた警備隊だったが、それでも勇気を振り絞った何人かが白兵戦を挑むべく突っ込んでくる。
その一団が見えない力に突き上げられて壊滅すると、アゼレアの行く手を止めようとする勇者はもういなかった。
敵のボスを捜すため、捜索を再開したアゼレアだったが、その時実験室で感じた異様な失調感に包まれた事に気付いた。
「お待ちなさい、エルフの女王」
スピーカーから聞こえてきた女性の声に、アゼレアは咄嗟に身構える。
「あなたがドウムのボスね。姿を見せなさい」
「女王様らしく、森の中で大人しくしていればいいものを。ノコノコこんな所までやって来て罠に掛かるとは・・・世間知らずにも程があるわ」
アゼレアの呼びかけを無視したマイーラウの声が嘲笑に変わる。
「私はエルフの女王だから、エルフの民に対する責任を果たしているだけよ。指導者の権限と言うものが、それに伴う責任の上に成立している事くらい、あなたも承知しているでしょうに」
権力志向の女ボスは痛いところを突かれてヒステリーを爆発させた。
「そんな綺麗事は聞きたくないわっ。さっさと銃殺してしまいなさい。電磁界の中では、その雌エルフも魔力を使うことは出来ないから」
我に返った警備隊の兵士たちは銃を構え直すと、アゼレアに向けて照準を合わせる。
「うぅっ・・・こんな所で死ぬ訳にはいかないのに・・・」
魔力を封じられたアゼレアは背後の壁に追いつめられ、逃げ場を失ってしまう。
「打ち方用意」
指揮官の手が真上に上げられ、数十丁の銃が一斉にカチャリと音を立てる。
「みんな・・・ごめんなさい・・・」
覚悟を決めたアゼレアは静かに目を瞑り、胸の前で手を組み合わせる。
「撃てっ」
閃光と共に落雷のような銃声が鳴り響き、兵士たちの耳を聾した。
- 625 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:42:06 ID:4VKMhRmw
- もうもうと立ち込めた煙が排気され、視界が回復した時、兵士たちがそこに見たものは、穴だらけになったコンクリート壁であった。
「消えたっ。消えてしまった・・・森の聖女が、また奇跡を起こした・・・」
※
「起きなさい、アゼレア。目を覚ますのです」
何者かの呼び掛けに瞼をそっと開けてみるアゼレア。
「こっ、ここは?」
確かドウムの基地内にいたはずなのに、アゼレアは自分が何故か柔らかい光に満ちた空間にいることに気付いた。
「天国でないことは確かですよ」
横手から話し掛けられたアゼレアは、声の主を知って驚愕の悲鳴を上げかける。
「あなたは・・・ルドーラ」
相手が自分を執拗につけ狙う魔族と知ったアゼレアは、手早く体のあちこちを改める。
「これは、ずいぶん嫌われたものですね。貴女には指一本触れていませんからご安心を」
アゼレアは上辺だけは紳士的なルドーラを不審の目で睨み付けた。
「私にも自分で決めた順番というものがあるのですよ。こんな絶好の機会を逃すのは惜しいのですが。貴女の番までには後4人程、間に予定が入っていますので」
「なぜ私を・・・」
「フルコースの前菜を食べている間に、メインディッシュを他人につまみ食いされるのは面白くないですからね」
アゼレアの質問にクスクス笑って答えるルドーラ。
「私をどうするつもりなのです」
ドウムの科学をも超越する強大な魔力の持ち主を相手に、アゼレアの緊張は高まる。
「私は新しい魔王の呼び掛けに応じて、北へ急ぐ途中なのです。貴女は取り敢えず仲間の所に運んであげましょう」
「仲間の所?」
「極東の飛竜たちが近くまで来ています」
「大蛇丸が」
その名を聞いて思わずドキリとするアゼレア。
「ただこれだけは言っておきましょう。エルフと人間では生きる時間の流れが違い過ぎるのです。どんなに人間を愛しても、それが結局、貴女を苦しめる事になるでしょう」
- 626 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:42:44 ID:4VKMhRmw
- ルドーラの言葉に、アゼレアは改めてシオンとアーマリンの強さを思い出す。
「では、聖女アゼレアよ。また会う日まで」
ルドーラが手を振ると同時に光の渦がアゼレアを包み込み、再び意識が事象の地平へと飛ばされた。
※
「おいっ、しっかりしろ。おいって」
頬に走る痛みで意識を取り戻したアゼレアは、自分が大蛇丸の腕の中に倒れ込んでいることに気がついた。
離れた森の中に、ドウムの前進基地が半球型の屋根だけを覗かせている。
「おっ、気がついたかい。遅くなって悪ぃ。途中でドウムの本国軍に邪魔されてな」
人懐っこい笑顔を見せる大蛇丸に、アゼレアはほとんど反射的にしがみついていた。
「違うのです、ルドーラ。時間が無いのは、私の方なのです。1人残されて苦しむのが自分なのであれば、幾らでも耐えて見せましょう」
アゼレアは心の中でルドーラに呼び掛ける。
「しかし愛した人の思い出の中で、相手を苦しませる種として生きていくのは・・・やはり、耐えられそうにありません」
アゼレアは今更ながらに緑の守護者、エルフの女王としての運命を呪う。
その時アゼレアは大蛇丸にしがみついた自分の体が、異様に濡れていることに気付いた。
見れば着ている白衣が真っ赤な液体に染まっている。
「血っ?・・・あなた怪我を」
「あぁっ?そういや、ドウムの奴ら・・・やたら激しく撃って来やがったからなぁ」
彼が先を急ぐ余り、ドウムの銃火の中を強行突破して来たことは明白であった。
強引に服を脱がせると、大蛇丸の体は銃創だらけであり、生きているのが不思議なぐらいであった。
「こんなになってまで・・・あなたは、どうして・・・」
アゼレアは感極まったように絶句する。
「へへっ。そりゃ1回お前さんを抱くまでは、なっ」
大蛇丸は弱々しく笑いながら、ひねくれた返事を寄越した。
「1度だけ・・・ですよ」
しばらく続いた沈黙を破るように、アゼレアが静かに、しかしキッパリと言った。
- 627 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:43:40 ID:4VKMhRmw
- 「へっ?何が」
大蛇丸は意味が分からず思わず聞き返したが、アゼレアは怒ったように真っ赤になってだんまりを続けている。
「ええっ?お前さん本気か」
ようやくアゼレアの言った意味を理解した大蛇丸は、かえって心配顔になる。
「訳あって今なら、赤ちゃんの心配はしなくてもいいのです。けど、この1回で私のことは忘れると約束して下さい」
アゼレアの真剣な表情に、大蛇丸は只ならぬものを感じた。
「嫌だ。そんな約束は出来ねぇな。1度やったばかりに、かえって忘れられなくなることだってあるんだ」
大蛇丸の台詞に誠意をはぐらかされたようになったアゼレアは、逆上してヒステリーを起こす。
「私がすると言ったらするのですっ。ついでに今後一切エルフの女の子に手を出さないって、誓いなさいっ」
アゼレアはフンドシの上から大蛇丸の逸物をムンズと掴む。
「おいっ、俺は出血がひどくて・・・あがぁっ?」
少なくなった血液が多量に海綿体へと流れ込んだため、大蛇丸は脳貧血を起こしかける。
「あなたは動けないのだから、私が上になります」
アゼレアは充分に隆起した大蛇丸の逸物から手を離しながら言った。
2人の名を呼ぶ複数の声が聞こえてきたのは、まさに大蛇丸に跨ったアゼレアが逸物の上に腰を下ろそうとした時であった。
※
茂みの向こうから姿を現せたのは、不如帰に先導された3勇者、ラト、それにイヌオウに背負われたスタリナであった。
「みんな、来てくれたのね」
「ガールフレンドの恩人を見捨てるぐらいなら、勇者の称号は返上しますよ」
シフォンが頼もしい台詞を口にする。
「大蛇丸さん、どうかしたんですか。キャァッ」
裸で横たわった大蛇丸が、フンドシの前を勃起させたままでいるのに気付いて、ランジェが小さな悲鳴を上げる。
「こっ、この人・・・私が治療をしていたら、いきなりおっきくして・・・」
- 628 :聖女アゼレアの冒険 :04/12/29 22:44:26 ID:4VKMhRmw
- 咄嗟に苦し紛れの嘘を口にするアゼレア。
「うわっ、大蛇丸さん。僕はあなたを軽蔑するぞ」
「無節操だとは聞いてたけど、これじゃ犬並みじゃんか」
シフォンとラトの厳しい非難を受けても、アゼレアの立場を考えた大蛇丸は一言も言い訳をしなかった。
「殿・・・来るタイミングが悪かったですかな?」
あくまで無表情の不如帰が主人を見下ろしながら冷ややかに言い放つ。
「いやっ、むしろ絶妙だった・・・礼を言う」
大蛇丸は複雑な表情のまま臣下に頭を下げた。
(後日、アゼレアはこの間の出来事を、全て事前に吸わされた発情剤のせいだと、ドウムの科学力を自己正当化の道具に使った)
「アゼレアッ」
イヌオウの背中からダイブしたスタリナがアゼレアとしっかり抱き合う。
「心配かけてごめんなさい。でももう安心ですよ」
スタリナを固く抱きしめながらアゼレアが優しく言った。
「それがそうも行きそうにないぜ。フェリアスからの脱出経路は、すっかりドウム野郎に押さえられてしまったんだ」
ほんわかムードに水を差すようにイヌオウが言う。
「まだまだ、勝負はこれからです。この際、ドウムが井の中の蛙に過ぎないことをタップリ教えてあげましょう」
アゼレアが不敵な笑みを漏らす。
「その前に、今度の旅の目的をこれから果たします」
アゼレアはドウム前進基地に向かい、両手を大きく開いて大地の精霊の力を呼び込む準備をする。
「目覚めよ! 大いなる息吹!古の木根を解き放ちて、汝が敵を討ちなさい!」
アゼレアの思念が大地の波動と完全に一致する。
「トリフィード・ウィップ!」
一瞬の間を置いて、特徴のある半球形の屋根に亀裂が入ったと思った次の瞬間、そこから紅蓮の炎が吹き上がった。
安全なはずの地下に動力室と弾薬庫を設置していた事が仇となり、ドウム前進基地は1人の女性委員の野望もろとも、跡形もなく四散した。
(『女王の凱旋』編につづく)
- 629 :名無しさん@ピンキー :04/12/29 22:47:37 ID:t7K3Xhnp
- お疲れ様ー!
ルドーラが地味に紳士で驚いたw
- 630 :名無しさん@ピンキー :04/12/30 00:53:48 ID:wKuSTTrk
- やっぱりアゼレアはトレントの樹に転生しちゃうつもりなのか
- 631 :名無しさん@ピンキー :04/12/30 02:09:20 ID:dJmvM5B1
- アゼレアってそういう結末をたどってたの?ゲームとかのEDでは
- 632 :名無しさん@ピンキー :04/12/30 12:42:43 ID:m0ajGkoe
- そろそろ次スレたてたほうがよくない?
俺は無理
- 633 :名無しさん@ピンキー :04/12/30 18:31:55 ID:N1JCVA63
- まだ大丈夫かと思うけどなあ。
- 634 :名無しさん@ピンキー :04/12/30 19:41:46 ID:azdQIYXH
- いつのまにやらアゼレアの職人さん乙!上手いなぁ・・・
- 635 :名無しさん@ピンキー :04/12/30 20:59:20 ID:KK2yya1O
- どんな結末になるのか?
個人的には原作通りはつまらないからifの結末を読んでみたい。
- 636 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 10:36:56 ID:RUbgRJ7Z
- >>512書いた者です。今回はメイマイの続きでは無く、
前にふってもらったネタで思いついたGOCの短編です。
- 637 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 10:37:42 ID:RUbgRJ7Z
- 深き森に囲まれしエルフの古城プリエスタ。
その一室で一人の人間が旅の支度をしている。
「ふう、準備はこれ位で十分だろ。」
そう、この国で唯一人の人間の武将であるジルだ。
「今日でここともお別れか。」
準備を終えたジルが寂しそうに窓から見える夜景を眺める。
思えば本当に色々な事があった。
遺跡泥棒と間違えられて捕まった事やそのまま武将として働いた事。
ソルティ解放軍かこの地を守り魔皇軍との和平で平和を取り戻した事。
別れを惜しむには十分すぎるほどだった。
けれどもジルはここを去らねばならない。
故郷に帰る為に。
居るべき世界に戻る為に。
長い時間感傷に浸っていたジルだったが、ドアを叩く音で現実に戻される。
「こんな夜更けに誰だろう。」
不思議に思いながらジルがドアを開けると、
そこにはマーガレットが立っていた。
- 638 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 10:38:14 ID:RUbgRJ7Z
- 「ゴモラから聞いたわ。アンタ、ここを出て行くって本当なの?」
ドアを開けるなりマーガレットがジルに問い詰める。
「あのバカ。みんなには黙ってろって言ったのに。」
ジルは自分が去る事をゴモラにしか話してなかった。
「なんで、なんで急に出て行くなんて言い出すの。」
ジルの言葉でそれが真実だと解ると、マーガレットは叫ぶように問い詰める。
「シー、声が大きい。ここじゃ周りに聞こえるからとりあえず場所を変えよう。」
このままだと他の人にもばれてしまう。そう思ったジルはマーガレットと共に
自分の部屋のテラスに移動する。
「今日は満月かぁ。森が一段と綺麗に見えるよ。」
「誤魔化さないで。」
ジルは話題を逸らそうとするがマーガレットが余りにも真剣なので覚悟を決めた。
「ゴモラの言った通りだ。俺は明日ここを出て行く。この国が平和になった今
もう俺の力は必要無いだろ。」
「なんで今まで黙ってたの。」
「別に言う必要は無いだろ。俺は元々よそ者なんだし。」
それは嘘だ。本当の理由はみんなに話すと別れるのかえって辛くなるからだ。
だがその嘘を信じたマーガレットがいきなりジルに平手打ちを食らわせる。
「えっ」
突然の出来事に驚いてマーガレットを見つめるジル。
マーガレットは怒った表情で涙を流していた。
「馬鹿馬鹿、馬鹿。アンタなんて、ひぐっ、あたしの気持ちも知らないくせに。」
その言葉でジルは、自分の強がりがあまりに軽率だった事に気付いた。」
「ごめん、マーガレット。俺が馬鹿だった。」
ジルは強くマーガレットを抱きしめる。
「ジル・・・。」
月光が二人を照らす。
満月の下の元、二つの影は一つになった。
- 639 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 10:38:39 ID:RUbgRJ7Z
- 水を打ったように静まり返った夜のプリエスタ城。
その一室で二人は愛し合っていた。
生まれたままの姿になったマーガレットの身体にジルの舌がゆっくりと這う。
「あっ、うぅ・・」
ジルの舌にマーガレットは快楽を感じながらも、未知の感覚に身体を強張わせる。
「大丈夫。全部俺に任せて。」
そんなマーガレットの様子を肌で感じたジルは、そう言ってマーガレットを
安心させ、這わせていた舌を秘所へと持って行く。
「あぁ・・・」
自分の想い人に性器を舐めらるに刺激に、マーガレットは声をあげる。
何度この事を想像して自分を慰めたことか。
精神と身体が満たされた今、マーガレットは秘所を大量の愛液で濡らす。
「そろそろ良いかな。」
そう言ってジルはマーガレットの秘所から舌を離すと自分のペニスをあてがった。
「初めてだから痛いと思うけど我慢して。」
ジルのペニスがゆっくりとマーガレットの膣に入っていく。
マーガレットの秘所から一筋の血が流れ落ちる。
それは、紛れも無い純潔の証だった。
- 640 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 10:39:33 ID:RUbgRJ7Z
- 翌日の明朝。
プリエスタ城を後にする人物がいた。
「もうここに戻る事も無いだろ。」
ジルだ。あの後ジルは一晩かけてマーガレットに最後の別れをしたあと、自分の
ベットで幸せそうに寝てるマーガレットを起こさないように、そっと部屋を出た。
たった一つ、さよならと書き置きを残して。
「さてと、まずはラトーラと合流しないと。」
そう言いながらジルは城を背に旅立っていく。
朝日が彼の背中を優しく照らしていた。
・・・ジルは知らない。キーナが昨日の出来事を覗いていた事を。
ジルは知らない。自分の後をキーナがこっそりついてきている事を。
そして、これから近い内に、姉代わりだった女盗賊頭に男にしてもらった事や
彼女の姪や赤髪の友人に教えられた夜の技を駆使していた事、更にはエルフの
王女様とも何度か夜を共にしていた事、それら全てのツケがまわってくる事を。
- 641 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 10:41:59 ID:RUbgRJ7Z
- この後は続きません。
もう少しエロを書きたかったんですが自分じゃこれが限界でした、すいません。
メイマイの方はまだ時間がかかります。
- 642 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 10:49:51 ID:rQqt+v6k
- 知らない間にキテタ━━━━━(・∀・)━━━━!!
そういや汁とマーガレットとキーナは三角関係だったな・・・。
汁が出て行くってことは、この話はED直前に当たる話ですかねぇ?
- 643 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 12:26:17 ID:3NTeViBg
- 初のGOCの話、乙!
- 644 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 14:59:00 ID:w++QiagV
- >641
よかったよ
続かなくて
- 645 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 15:59:49 ID:W7n0m7fW
- ハーレムの逆襲が大好きなんですね毒の人は
- 646 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 19:22:53 ID:SIGjyTsn
- いちいち「○×を書いた者です。」云々はいらん
ただ一言「毒です。」で事足りる
- 647 :名無しさん@ピンキー :04/12/31 22:22:59 ID:T235kDg/
- こまかいな、あんた
- 648 :名無しさん@ピンキー :05/01/01 20:20:12 ID:T0Ip20nm
- |┃三 人 _________
|┃ (_ ) /
|┃ ≡ (__) < >>616の職人さんマダー?
____.|ミ\__( ・∀・) \
|┃=__ \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|┃ ≡ ) 人 \ ガラッ
- 649 :616 :05/01/01 21:00:48 ID:ysKEh4kJ
- すみません今、ネット環境のない実家に帰省中でまだ無理です
だいたい出来上がってるんですけどね
- 650 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:39:19 ID:1iQoW0I8
- フェリアス南東部に広がる平原地帯と、その東方にある海岸線とを隔てている小高い丘陵地のことを、ドウム戦略司令部では管理の便宜上『101高地』と称していた。
この高地の支配権を巡り、フェリアス脱出を図るアゼレア一行と、それを阻もうとするドウム本国部隊の間で激戦が交わされようとしていた。
丘の上には赤を基調とした軍装を身に纏ったドウム軍正規部隊が、軍旗を林立させてズラリと居並んでいる。
「アゼレアさん1人を手に入れるために・・・ざっと1万はいるんじゃないのか」
シフォンの声はどこか弱々しい響きを伴っているように聞こえる。
「相手が膨張色の赤色を主体とした軍装をしているから、実際より多く感じるのよ。まあ、せいぜい5,6千ってとこかしら。ドウムって意外に古典的な戦術を使うのね」
軍師役のランジェが正確な判断を下すが、だからといって状況が好転するというものでも無かった。
「くそっ。あの丘さえ越えれば、海路で脱出できるってのに」
自分たちの後方からドウムの増援部隊が迫りつつあると知っては、いつもは冷静なクリスも苛立ちの色を隠せない。
「救援の船は、本当に来てくれるんだろうな」
焦りの余り、つい口走ってしまったクリスにシフォンが噛み付く。
「ルーチェとエルティナを信頼するしかないだろっ」
「なにっ、他人の女を呼び捨てにするな」
「ああ、そうかい。それじゃルーチェ様って呼べば満足なんだな」
子供の口喧嘩同様の、レベルの低い舌戦にランジェが割って入る。
「はいはい。2人ともイイ子だから、喧嘩はその辺で止めて頂戴。気が散って戦術をまとめられないじゃないの」
ランジェにお姉さんのようにたしなめられて、2人はバツが悪そうに俯く。
「ホントは仲が良いくせに、いつもこうなんですよ。駄々っ子みたい」
心配そうに2人を見ているアゼレアに、ランジェが実情を解説してあげた。
「で、何かいい考えは浮かびましたか」
アゼレアは丘の上の敵陣を忌々しげに見ながら問い掛ける。
「このままだと、あと半日余りでドウムの増援部隊が到着し、我々は前後の敵から挟み撃ちを受ける事になります。敵が積極的に動かないのも、それを待っての事だと思われます」
- 651 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:40:02 ID:1iQoW0I8
- ランジェが現状を明瞭に分析してみせる。
「つまり、少数で前進基地を全滅させた私たちの戦闘力を過大評価した結果、正面からの攻撃だけでは怖くて動けないという訳ですか」
アゼレアは幾分明るくなった顔でランジェを見上げる。
「というより万全を期す、ということでしょうか。目的物を、この場合あなたの事ですが、絶対に取り逃がさない確実な布陣を敷こうとしているのでしょう」
アゼレアの解釈に、ランジェが訂正を加える。
「ですから、ここは早期にこちらから打って出るのが得策かと思います。何人かを本陣に突入させて敵を平原まで誘き出し、魔法攻撃で減殺していくしか手はないでしょう」
ランジェは目の前の平原をコの字に取り囲むようにせり出した、3つの高地を指差して続ける。
「ここの地形では魔法力が外に逃げず、効率よく活用出来ますので有利に戦えるはずです。巧くいけば、直ぐに海岸線への突破口が開けるでしょう」
現状では他に取るべき手段も無く、ランジェの提案に従うしかなさそうであった。
「では脱出しやすいよう、出来るだけ大きな穴を敵陣に穿ってあげましょう」
一旦作戦が決まると、それから後はアゼレアの仕事であった。
「こんな正攻法しか思いつかなくてご免なさい。けど、私たちの力を合わせれば決して勝てない相手ではないでしょう」
ランジェの気休めに手を上げて応じたアゼレアは、後方の見張りについていた大蛇丸とイヌオウの所へと赴いた。
※
「よう、いよいよ攻撃開始か?よっしゃあ、先陣は俺に任せとけ」
アゼレアに対して卑猥な行為に及ぼうとした罪により、女性陣から総スカンを食らっていた大蛇丸は、ようやく名誉挽回の機会が巡ってきたと張り切る。
「とにかく相手の陣地に斬り込んで、敵を平原側に引き連れてきて下さい」
咄嗟についてしまった嘘により、総スカンの原因を作ってしまったアゼレアは心の中で彼に詫びる。
「後で2人っきりになったら、きちんと謝りますから」
皆の前で謝ることは容易いのであるが、それでは折角の大蛇丸の好意を無駄にしてしまうことになる。
- 652 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:40:47 ID:1iQoW0I8
- アゼレアは今1人、頼りとするイヌオウにも声を掛けようとゆっくりと近づく。
「イヌオウッ・・・?」
そのイヌオウの肌が土気色になり、顔中に脂汗が滲んでいることに気付いてアゼレアは絶句する。
「すまねぇな。フェリアスの水が合ってなかったのか、昨日から腹痛が止まらんのだ」
3度の飯より喧嘩が好きと豪語するこの男が、いくさを前に我慢出来ないというのだから、余程ひどい腹痛なのであろう。
「このままじゃお前らの足手まといになっちまう。折角頼ってくれたのに申し訳ないが、今のうちに引かせて貰うぜ」
苦しげな息の下でそういうと、イヌオウは剣を杖代わりにヨロヨロと森の中へ消えていった。
ここでイヌオウを失うのはアゼレアにとって計算外であり、彼が抜けた事による戦力ダウンは痛かった。
「殿、私が一緒に参りましょう」
凛とした声で答えた不如帰が、頭上の木から飛び降りてくる。
ニンジャと呼ばれる特殊職業を生業とする美女は、涼やかな目でアゼレアに黙礼した。
ミニの着物からスラリと伸びた素足は眩しく、胸の盛り上がりは胴を帯に締め付けられることにより一層豊満さを強調している。
不如帰とアゼレアの視線が空中で絡み合い、見えない火花を激しく散らした。
「どういう関係なの?」
と、口に出して大蛇丸に聞けないアゼレア。
「後で2人っきりになったら、きちんと白状させてあげるからっ」
大蛇丸はもの凄い形相で睨み付けてくるアゼレアから逃げるように前線に向かった。
※
「今は朝凪の状態ですが、間もなく陸地側の気温が上昇し、熱せられにくい海側へ向かって風が吹き始めます。追い風に乗じれば、毒ガスの脅威も幾分緩和されるでしょう」
待つことしばし、ランジェの進言通り緩やかな陸風が吹き始めたのを待って、戦いの火蓋は切って落とされた。
「それじゃ、ちょっと行ってくらぁ」
大蛇丸はピクニックにでも出掛けるような口調で先陣を切って走り出す。
- 653 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:41:34 ID:1iQoW0I8
- 主君に遅れまいと後に続く不如帰。
「ボクも行こう。ムロマチの君主と三勇者の首なら、囮としては充分価値があるだろう」
クリスも2人に負けじと駆け出す。
3人の突撃に気付いたドウムから毒殺弾道砲が次々に発射され、辺りはたちまち猛煙に包まれる。
ようやく強く吹き始めた西風が神経ガスをドウム側へと押しやり、風下の不利を悟ったドウム軍は砲撃を中止する。
毒ガス攻撃に代わって3人を迎え撃ったのは、夥しい数の銃器類であった。
直ちにランジェが防壁魔法を張り巡らせ、仲間を凶弾の雨から守る。
「好きなだけ撃たれてちょうだい。私の気力が続く限り、幾らでも回復させてあげるから」
ランジェの声援をバックに、3人が風のようなスピードでドウムの前衛部隊に辿り着く。
「死にたい奴はかかってきな!いくぜ!壱之太刀、辻風!」
敵陣に突入した大蛇丸は、常人の目には捕らえられない速度で連続に突きを繰り出す。
快足を身上とするため、軽装備しか身に着けていなかった前衛突撃部隊は、竜巻の突入にも似た大蛇丸の攻撃に耐えきれずに、バタバタと吹き飛ばされてしまう。
不如帰も得意の月組忍法を駆使して、大蛇丸が討ち漏らした兵士を虱潰しにしていく。
「逃げ切れまい!音速を超えた刃の疾風!消せ!ヤクトダガー! 」
クリスはダガーを投げまくり、的確にドウム軍に出血を強いる。
3人の派手な大暴れにドウム前衛突撃部隊はあっという間に壊滅してしまった。
それを見た主力部隊がただ手をこまねいて見ている訳もなく、3人を包囲すべく殺到してくる。
「よぉ〜し、上出来だ。引くぞっ」
来た時同様、風のような早さで丘を駆け下りる3人。
それを追ってドウムの主力部隊が雪崩を打って降りてくる。
「シフォン、退路を断って」
アゼレアの指示でシフォンが愛剣を振りかぶり、極限まで気を高める。
「かつて魔王を倒したこの力・・・じっくり味わってくれよ!喰らえ!必殺!流星剣!!」
気合いと共に放たれたシフォンの気は、闇夜を切り裂く流星群のように敵集団の後方に降り注いだ。
後衛を掻き乱されて狼狽える兵士たちに追い打ちが掛かる。
- 654 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:42:41 ID:1iQoW0I8
- 「世界の奥深くで眠る者、その姿を封じられし者よ・・・契約に従いて目覚めよ!ロース・ファイヤー!」
この旅で2度目の発動となるラトの必殺技が、逃げ道を失った敵兵を一気に薙ぎ払う。
「この隙に一気に駆け抜けるのよっ」
アゼレアの掛け声により、全力で走り始めた一行。
その行く手を遮るように、ドウムの自走砲から撃たれた砲弾の雨が平原の真ん中で炸裂した。
炸裂した砲弾から飛び出た油の飛沫が発火し、あっという間に巨大な炎の壁が出現する。
「シーフタワーで見た油と同じだ」
クリスはタワーの中で味わった火炎地獄を思い出すが、巨大な火炎の渦は風ぐらいでは消えそうになかった。
「これは計算外だったわねぇ。ドウムの科学とやらもやるじゃない」
元の自陣に引き返したランジェが、魔法炎とは違い、いつまで経っても消えそうにない炎を見ながら感心したように言う。
「これじゃ釘付けだ。向こうからもこちらが見えないだろう、火と煙に紛れて回り込むってのはどうだ?」
スタリナを背負った大蛇丸が提案する。
「ダメッ。それこそドウムの思う壺だわ」
ランジェは伏兵の存在を示唆して即座に却下する。
「時間がないよ。こうしている間にも、ドウムの増援部隊が到着しちゃうじゃん」
ラトはまだ見えぬ敵兵を気にするように、何度も後方を振り返る。
「これまでか・・・」
誰かが諦めを口にした時であった。
燃えさかる大地の下から、何本もの水柱が間欠泉のように空高く吹き上がった。
いたる所から噴出した水流は、酸素の供給を遮断すると同時に高温になった油を冷却し、炎を消し止めてしまった。
地下水脈に魂を吹き込み一気に放出するこの技は・・・。
「天魔命水・・・シオンがっ」
目聡く南の丘──ドウム式に言えば『102高地』──にシオンの姿を見つけたスタリナが歓喜の声を上げる。
- 655 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:43:17 ID:1iQoW0I8
- 「待たせたな。出航準備を整えて待っている」
アーマリンに寄り添って手を振っているシオンが叫ぶ。
「ルーチェたち、よりによって海賊船なんかチャーターしたのかよ」
ラトの顔は言葉とは裏腹に嬉しそうである。
「悪党でも腕は確かです。さあ、走りましょう」
アゼレアを先頭に最後の突撃を開始した一行を、身の毛もよだつドウムの最終兵器が迎撃した。
小箱だけを背負った兵士が、アゼレアたちに近づいたと見るや、いきなり体ごと大爆発を起こして四散した。
「キャァァァーッ」
爆片と肉片を身に浴びたアゼレアが、悲鳴を上げて転倒する。
背負った爆弾で、我が身もろとも敵を爆殺するドウムの切り札『特別部隊』は、ドウムの真理のためには、個人の命に小石程の価値も認めないという中央審議会の異常性を如実に現していた。
「アゼレアッ」
大蛇丸が駆け寄りアゼレアを抱き起こす。
「かすり傷です。こいつらは・・・」
「いかれてやがる」
これでは誘爆のおそれがある魔法攻撃は出来ず、かといって刀剣だけに頼っていては、まだ1000人以上もいる敵を相手に到底体力が持たない。
丘を降りたドウム軍主力は、特別部隊を前線に立て、整然と隊伍を組んで行進してくる。
「今度こそお終いか・・・」
※
「何だ、あいつらは」
「おいっ、アレはどこの部隊だ」
最初に異変に気付いたのはドウム主力部隊の最右翼にいた兵士であった。
「規律を乱すなっ」
兵士たちのざわめきは直ぐに士官の知るところとなった。
しかしその士官も、兵士たちの指す北側の丘、103高地の上に展開する騎馬部隊を見て慄然とする。
- 656 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:43:56 ID:1iQoW0I8
- 「我が軍の増援部隊じゃないぞ」
ドウム軍で騎馬隊が廃止されたのは、もうかなり前のことである。
戦場で敵か味方か分からない時には、敵と見なして備えをするのが戦場の常である。
ドウム軍は少数をアゼレアたちの押さえに残し、残りの全軍を見事な隊形変換で90度右へ向けた。
謎の騎馬隊はそれを待っていたかのように移動を開始し、1騎の騎馬兵を先頭に丘を駆け下り始めた。
※
「何だっ、奴らは一体・・・敵か味方か?」
突如現れた騎馬隊に呆気にとられるアゼレア一行。
「あたし知ってる・・・」
ポツリと漏らしたスタリナに皆が注目する。
「ほら、先頭の人・・・オカマのマスター・・・」
スタリナに言われて注視してみると、それは確かにヘルハンプールのホテル『フラワー』のマスター、ギャリンであった。
「どうしてギャリンのオッサンが・・・」
ラトも呆気にとられるが、彼が装着している特徴的な甲冑を見て、一つの答えを導き出した。
「フラウスター兵団・・・?」
一方の迎え撃つドウム部隊も喚声を上げながら走り出し、両軍は平原の真ん中で激突した。
機動力に優るフラウスター騎馬隊と、数に優るドウム主力部隊は、ほぼ互角の戦いを見せたが、フラウスター兵団の予備部隊が次々に戦場に投入されるや、戦いは一方的な殺戮へと推移していった。
「あっちの騎馬隊はゴルデンにいたグリドフじゃん」
ラトは覚えのある顔を見つけて叫ぶ。
壊走に入ったドウム軍の前に、居丈高な装いの鎧を着た一団が立ち塞がった。
「見て。あの部隊を率いているのは女の人よ」
ランジェは厳めしい鎧に身を固めた指揮官が、凛々しい女性と知って驚く。
ドウムの銃はフラウスターの重装歩兵部隊の装甲を貫くことは出来ず、逆に長槍の横隊突撃の前に朽ち果てた。
- 657 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:44:53 ID:1iQoW0I8
- 圧倒的な強さを誇るフラウスター兵団の力を前に、アゼレアたちはただ立ちすくんでいた。
「これが、強国の力というものか・・・」
クリスが唸るように呟いた。
※
「ごめんなさい、アゼレアちゃん」
馬から降りたギャリンが、濡れタオルで埃まみれの顔を拭きながら近づいてきた。
「ベールに包まれたドウム軍の実力を調べるのが、私のお仕事だったの。でも奴ら鎖国してるから苦労してたのよ。そこへ奴らがあなたを拉致するため、フェリアスで罠を張ってるって情報を掴んだの」
ギャリンは部下の差し出した美顔クリームを受け取りながら続ける。
「お店はフェリアスへ送り込んだ偵察隊からの情報を集める司令部だったんだけど。偶然そこにあなたが現れたものだから、ドウムの本国部隊を引きずり出すのに利用させて貰ったって訳」
アゼレアはギャリンがドウムに関する情報を気前よく話したり、不安を煽りつつも彼女をけしかけるような発言をした事を思い出す。
「その後、あなたを尾行していたお陰で作戦はバッチリ大成功っ。ホントにご免なさいね」
嬉々として跳ね回るギャリン。
「それじゃドウムのオーガプロジェクトの事なんか知ったら大変でしょうね」
アゼレアはニコニコ顔をギャリンに向ける。
「何なの、それって?」
釣られて近寄ってきたギャリンの右頬をアゼレアの平手が思いっきりひっぱたいた。
「キャァァァッ。何すんのよぉっ」
悲鳴を上げたギャリンの左頬をスナップの利いた手の甲が襲う。
「ごっ、ご免なさい。顔だけは許してぇっ」
フラウスターの一翼を担うギャリンが真性のオカマと知った一行が呆気に取られる中、クリスとランジェだけは撤収を開始した騎馬隊の後ろ姿を、憧憬の籠もった目で見送っていた。
- 658 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:45:35 ID:1iQoW0I8
- ※
「さぁ、みんなドウムの増援部隊がそこまで来ています。急いで」
スイート・ポイズン号に乗船したアゼレアとスタリナは、船着き場に整列した仲間たちに乗船を急がせた。
しかし・・・。
「ここでお別れだ」
みんなを代表して大蛇丸が答えた。
「どうして?ぜひプリエスタへいらして下さい。賓客としてお迎えします」
アゼレアの呼びかけにもみんなは、ただ微笑んで黙っている。
「私の兄や仲間にも紹介したいのです。そうだわ、全エルフからの感謝のしるしとして、勲章をお贈りしましょう」
言葉を続けるアゼレアを大蛇丸が遮った。
「女王アゼレア様なんて誰も見たくないのさ。このまま友人としてサヨナラしよう」
大蛇丸は寂しそうに微笑む。
「でも・・・」
突然やってきたお別れにアゼレアは戸惑いの色を隠せない。
「今度の旅のことは一生忘れません。どうかお元気で」
ルーチェの目には涙が浮かんでいる。
「困った時にはいつでも声を掛けてよ。どこにいたって飛んでいくからさ」
ラトのおどけた口調も、いつになく湿り気を帯びていた。
波の音だけが周囲を包み込む中、静寂を破るようにスイート・ポイズン号の錨が巻き上げられ始めた。
「さようなら」
「またなっ」
アゼレアの視界の中で、仲間達が一斉に手を振り出す姿が涙ににじむ。
船尾に立ったアゼレアは怒ったような顔で涙をこらえ、一言でも発すれば一気に激してしまいそうな感情と必死で戦っていた。
それでも何とか感情をコントロールしたアゼレアは、スカートの両脇を指でつまみ、裾を軽く引き上げると、深々と一礼してみせた。
風と潮を上手く捕まえたスイート・ポイズン号は速度を上げ、船着き場は見る見る小さくなっていく。
「ホントに、これで良かったのですか」
- 659 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:46:07 ID:1iQoW0I8
- 不如帰が大蛇丸の顔を横目で見ながら尋ねる。
「ああ、これでいい・・・いつものことさ」
大蛇丸は自分に言い聞かせるかのように呟くと、水平線の彼方に消えていく船に向け、今一度大きく手を振った。
※
「うぅっ・・・まだ、きちんとお礼も言っていないのに。まだ、きちんとお別れもしていないのにぃ・・・」
陸地が見えなくなると同時に、アゼレアは甲板に泣き崩れた。
スタリナやトリトフたち海賊も、それを遠巻きに見守るしかない。
ただお頭のシオン1人がアゼレアに近づき、ハンカチをそっと差し出した。
「お友達なら、ありがと、じゃあね、で済むことなのに・・・私が・・・私が素直じゃないから・・・」
アゼレアの感情が落ち着くまで、しばしの間シオンは一言も喋らないで立っていた。
「俺には出来のいい妹がいてな、今は貴女と同じく一国の女王に納まっている」
アゼレアは以前トリトフから教えて貰ったクリアスタ王家の内紛話を思い出し、泣き疲れた顔を上げた。
「ところが祖国の危機を見捨てた挙げ句、海賊なんかに成り下がった馬鹿兄貴を決して許そうとはせず、いまだに口もきいてくれぬ。身から出た錆とは言え、こいつは結構こたえる」
シオンはそう言って自嘲めいた笑いを唇の端に見せる。
「だが生きていさえすれば、きっと分かり合える日が来る。そう信じて、その日が来るのをじっと待つことにしたよ」
シオンは手下共にも滅多に見せたことのない微笑みを浮かべた。
「また・・・会えますよね・・・あの方に・・・」
一言一言を噛みしめるように発せられたアゼレアの質問に、シオンは黙ったまま大きく頷いた。
※
数日後、シュラク海を抜け、エレジタット岬を通過したスイート・ポイズン号は、その夜明け前にはプリエスタ沖へと入っていった。
幻想的な輝きを放つ夜光虫の群が、船首が起こす波に呑まれて左右に分かれていく。
- 660 :聖女アゼレアの冒険 :05/01/04 00:46:42 ID:1iQoW0I8
- 舳先に立ったアゼレアは、1人東の水平線を見つめていた。
目を閉じるとこの数ヶ月のことが思い出され、あれは夢の中の出来事ではなかったかと感じられる。
しかし瞼の裏に浮き上がってくる冒険の数々は紛れもない事実であり、ルーチェやラト、そして大蛇丸の笑顔と共に一生忘れない思い出として心に残るであろう。
「すっかり遅くなってしまいました。リリーもさぞかしお冠でしょう」
出発する際に自分の身代わりとして影武者に立てたリリーだったが、流石にとっくの昔に露見していることであろう。
軍備の見直し、隣国との緊張緩和など、城に帰ればアゼレアにはやらなければならないことが山積している。
「まずは今度の冒険で命を落とした、敵味方全員の魂のために祈りを捧げましょう」
アゼレアは再度、固く目を閉じた。
折から吹き始めた追い風に煽られて、全マストの帆が大きく膨らむ。
帆を満開にさせ速度を上げたスイート・ポイズン号は、白み始めた東の水平線をめざして進んでいった。
※
この年の暮れ、ネウガードにおいて魔王の名乗りを上げたジャドウは五魔将を率いてバルハラへ侵攻を開始、これに呼応するかのようにロギオンのザーフラクはサンライオへ兵を進め、世界制覇へ乗り出した。
二大強国の起こした火種は、平和の祈りを捧げるアゼレアを嘲笑うかのように大陸全土へと飛び火し、戦いは泥沼の様相を呈していった。
そして魔導世紀1000年、戦渦は大陸東部の列島諸国をも巻き込み、遂にネバーランド大戦が勃発する事になる。
(『聖女アゼレアの冒険』完)
- 661 :名無しさん@ピンキー :05/01/04 01:54:10 ID:YXCT/GpS
- 無事完結、お疲れ様です
- 662 :名無しさん@ピンキー :05/01/04 01:55:21 ID:yfKMsN6J
- ついに完結、色々ったけど乙カレー
また次に別の話を書く機会があるなら期待してるので
- 663 :初心者 :05/01/04 14:23:34 ID:SQlmu7bO
- 大作の後でちと気が引けるけど・・・
投下してみなす
またちと長いですが
- 664 :似たもの同士 :05/01/04 14:25:15 ID:SQlmu7bO
- 「うるさいんだよ!この男女!」
「なんだと!てめぇ!もう一度言ってみろ!」
「ああ、何度だって言ってやるよ。この男女」
「上等だ!」
もはや恒例となった感のある口喧嘩が今日も街に響き渡る。
金髪のツインテール、肌の色の濃い魔族の少女。気が強そうで額に魔術文字が掘り込まれ、
かなり大胆な格好をしている。対する少年は黒を基調とした、この世界では珍しい服をきている。
背格好はかなり引き締まっており、顔は美形といっていいだろう。
「ま、まぁ落ちつこうよ。二人とも」
放って置けばじきに収まるだろうに…仲間内では共通事項になっているにも関わらず、
生来のお節介焼きの少女、ミュウは毎度のごとく仲裁に入る。
「あたいは十分落ちついてるよ。こいつがいちいち女々しいのがいけないんだ」
「何だと?あれはお前が俺の獲物を横取りしたのがいけないんだろうが!」
「ふん!あんたがぼーっとしてるのがいけないんだよ」
「おまえ…」「なんだよ」
「まぁまぁ、結果的にはモンスターは倒せたんだからさぁ」
ミュウの必死の仲裁が効いたのか、街の人の視線が多くなったのが効いたのか
ともかく口喧嘩も終わりを迎えた。周りの目を気にせずあまつさえ破壊活動にまで発展する
バニラとイグレーヌの喧嘩より、口だけで終わる分彼等の方がはるかにましだった。
だが、原因はその二人と同レベルで、異界の門での訓練でアキラが相手をしていた
モンスターをタルナーダが横から倒したのが原因だという。
いつもは面倒見のいい姉御肌のタルナーダも、無愛想とはいえ集団行動では迷惑をかけないアキラも、
なぜかお互いのことになると、感情をあらわにする。
- 665 :似たもの同士 :05/01/04 14:25:53 ID:SQlmu7bO
- 「ふん。おぼえてろ」
「しるもんか」
そう言うと彼らは別々にどこかに行ってしまった。
その様子を見てミュウはため息をつく。
「いつもいつもあきないねー。さすがのボクも疲れるよ」
「あんたも懲りないね。いつものことなんだから放っておけばいいんだよ」
三人のやり取りを面白がって眺めていた短めの緑髪の少女、ナギが言った。
「喧嘩するほど仲がいい。案外いいコンビなのかもしれません」
そしてもう一人、ミュウの言葉にかたわらに黙って控えていた少女ノーラ・ノーラが言う。
「でも、二人とも素直じゃないからなぁ…もうちょっと仲良くしてほしいよ」
案外、仲いいよと残りの二人は言うが。
*
「くそ、あの男女め」
歩きながらつぶやくアキラ。どうやら女々しいという彼女の指摘は的を得ているようだ。
先ほどの戦闘を思い出す。実戦訓練に利用される異界の門もそれなりに階数を数えると、
敵モンスターの強さはそれ相応のものになる。
これまで実戦を潜り抜けてきたとはいえ、アキラは人を襲うモンスターなど存在しない
チキュウから召還されてきたのだ。不完全とはいえ「異界の魂」の力をもつアキラも、
実戦経験ではタルナーダたちに一歩劣るのは事実だ。
男だ女だと言うつもりはない彼も、女に助けてもらってはプライドが許さないのだろう。
「強くならなきゃな。一人でも生きていけるくらいに…」
だが、アキラはふと思い返す。苦戦していたアキラに変わってモンスターに駆け寄った時の
タルナーダの表情を。あれはどこかしんぱ…
慌てて頭を振るアキラ。
そんなわけあるか。どうせ俺をまだ素人だと思って馬鹿にしてるんだ。
でも…それでいいのか?
……とアキラは思った。
- 666 :似たもの同士 :05/01/04 14:26:32 ID:SQlmu7bO
-
*
「なにが男女だよ。あたいは立派な女だ」
公園のベンチに腰掛けながら、一人つぶやく。
彼女はこれが少し気にしてたりする。
それでも彼女は虫や幽霊の類が苦手だし、外見に反して押し花が趣味だったりする。
だが外見があたえる印象は強く人には粗野な印象を与えてもおかしくはない。
確かに男っぽいよ、あたいは。
アキラの奴、気にしてる事をずけずけ言いやがって。
それに少しはあたいに感謝したっていいもんだろうに、あのひねくれ者。
確かに大したもんだと思った。
チキュウってところはモンスターなんていない世界だって聞いた。
それを踏まえたらあの身のこなしはすでに戦士のそれといっても過言ではない。
だが、アキラは一人、前に出すぎていた。何か焦っているように。
だからあたいはあいつを助けたのに、あいつがよけいなことを、なんてつぶやくから…
頭に来たタルナーダが、アキラに言い返し喧嘩に繋がってしまったのだ。
「少しは頼ってくれたっていいもんだ」
ミュウ程ではないが彼女も相当のお節介焼きだ。
どこか危なっかしいアキラを放っておけないのだろう。
「あたいじゃ、頼りにならないのかな…」
な、何言ってるんだ。別に…あんな奴どうなろうと知ったこっちゃない。
好きにすればいいんだ…あんな奴……でも…どこか気になるんだよな、あいつ…
- 667 :似たもの同士 :05/01/04 15:00:52 ID:SQlmu7bO
- *
彼らの日常はこうして過ぎていく。
ノーラ・ノーラは彼らを喧嘩するほど仲がいいといった。
あの一件でお互い反省するものがあったのか、戦闘でも少し息が合ったやり取りをするようになった。
「そっちいったぞ。アキラ」
「いちいち言わなくてもわかってる」
言葉は荒いが、悪いものでもなさそうだ。
その様子をみていた仲間達は彼らの変化を快く受け止めていた。
だがそんなある休日に事件が起こった。
新たに加わった少年レン・ウォルトはアキラを召還した張本人だった。
その少年に対し、アキラは激しくつめよる。
アキラは今までのあわただしい日々に追われ忘れかけていた憎悪を召還した本人にぶつける。
レンと一緒にその場にいたタルナーダはそんなアキラに対し必死の説得を続ける。
が、自分の都合ばかりのアキラにタルナーダも激しい口調で言い放った。
「うざったいんだよ!いつまでそうやってウジウジしていたら気がすむんだ。
んなことしたって、何の解決にもなりやしないじゃないか。
あんたのやろうとしていることは、あんたを傷つけようとした奴らと同じだ」
その叱咤も今のアキラには更なる怒りを呼ぶ結果に終わってしまった。
涙をうかべるレンの謝罪によってこの場はひとまず収まったが、
彼らの間にしこりを残してしまった。
- 668 :似たもの同士 :05/01/04 15:01:42 ID:SQlmu7bO
- *
あたいも言い過ぎちゃったかな…けど、
「おれのこの気持ち、おまえにわかるはずない!」
アキラの先ほどの言葉がタルナーダの心を重くする…
そりゃ、あたい達は当事者じゃないさ。
けど、あたい達は仲間じゃないのかよ…その辛さを全部理解できるわけじゃないけど
一緒に背負う事ぐらいできると思ったのに。
「タルちゃん…」
レンの呼びかけにふと我に帰る。レンの表情は暗く落ち込んでいた。
仕事とはいえ自分のした事がこんな大事に発展していたとは思わなかったのだ。
タルナーダは彼に気にするなと言って慰めた。レンは仕事をこなしただけだ。悪くはない。
「たく、あいつは……バカな奴だよ…」
*
アキラは宿の自分の部屋に入ると、すぐさまベッドに横になる。
彼は嫌な事があるごとにいつもこうする。
一人になって逃げ込む癖がついているのだろう。
「クソ…」
呟く彼の脳裏に先ほどの出来事を思い出す。
自分を召還した奴が目の前に現われたとき、自分の感情を抑えきれなかった。
勝手に召還しておいて、役立たずの烙印を押し、しかも命を狙う…
一度味わってみればいいんだ。そうすりゃわかるだろ。
だがレンの泣き顔とタルナーダの必死の形相。
それを思い返すとアキラも何かいたたまれないものを感じた。
「ちっ」
何か考え込んだ後、アキラは目を閉じた…
*
- 669 :似たもの同士 :05/01/04 15:06:55 ID:SQlmu7bO
- それから何日か経ったある日、タルナーダとレンの二人がアキラの部屋の前にやってきた。
レンがアキラに対して謝罪したいそうだ。
「もういい。おまえに謝ってもらったってしかたないしな。
おまえは言われたとおりのことをしただけなんだろ?」
「だったらおまえを恨むのは筋違いだ」
人を責めるばかりでは先に進まない。
予想以上に強いアキラの精神力にタルナーダは彼を見直したようだ。
これで口の悪さと意地っ張りも直ればいいけどな、と思った。
「ありがとう、アキラちゃん」
だがちゃん付けだけはどうしてもいやなようで、必死にやめさせようとしていた。
その慌てぶりにタルナーダは可愛いところもあるじゃないか
思わず口に出ていた笑い声にひと悶着あったのはご愛嬌だが。
だがのほほんとしたレンには通じなかった。これでもアキラと同じ17歳だと言うから…
その後、アキラはタルナーダにも以前のことを謝り彼女も自分も悪かったと返した。
どちらも、あの休日の一件は気になっていたのだ。二人ともどこかほっとしたようだった。
- 670 :名無しさん@ピンキー :05/01/04 19:30:11 ID:QPfCziMA
- 戦記作家さん乙でした
見事に前作に繋がりましたね
次も期待してます
- 671 :名無しさん@ピンキー :05/01/04 20:56:57 ID:w6HJqrxP
- 似たもの同士読んだけどいいっす。
エチーシーンも読んでみたいからこれの続き書く気があるなら是非求む。
- 672 :似たもの同士 :05/01/04 22:07:59 ID:SQlmu7bO
- *
少しは仲間との信頼も深まったと思われた頃、また事件が起きた。
アキラの持つ神器を敵のボス、クリングゾールに渡してしまったのだ。
クリングゾールもアキラと同じ「異界の魂」でアキラの神器を必要としていた。
自らの持つ神器とあわせて天魔王を召還、そしてその力をもってチキュウへ帰還する。
だが同時にネバーランドは破滅するだろうとクリングゾールは告げた。
だが、アキラは渡してしまったのだ。
「まだ…信頼してくれてなかったのかよ…」
身に降りかかった不幸もなんだかんだと言いながらも立ち向かっていたアキラに頼もしさを感じ、
信頼と厚意を寄せていた。だからこそ彼女は悔しかった。
なにかガツンと言ってやらないと…
そう思うと彼女はアキラのところに向かった。
「いつまでうじうじしてんだよ!前に言わなかったか?あんたがいつまでも被害者面してたって
どうにもならないんだよ」
「……うるさいんだよ、あっちへ行ってろ」
またうるさい奴がきた。そんな表情がありありと浮かぶ。
これまでに何人もの仲間が彼に話しかけたのだろう。
アキラ自身も悪気があってやったことではない。だが正しい事をしたとも思ってない。
クリングゾールの言に飲まれたとはいえ、私情を優先してしまった、と本人もわかっている。
その自覚がある分、アキラにとっては耳が痛いようだ。
つい言葉も荒く邪険に扱ってしまう。アキラはそこで何か言い返してくると思った。
- 673 :似たもの同士 :05/01/04 22:08:38 ID:SQlmu7bO
- だが、今回は違った。
「そうかいそうかい…そうやってみなを拒むんだ。そうやって一人になって逃げ込むのかい。
だったら…だったら勝手にしろ!!」
そういって踵をかえして走り出していった。
いつもと違う彼女の様子…勝気な顔もどこか泣き出しそうに見えた。
「女子は泣かすものじゃないっちよ」
泣かしてないだろ。アキラの言葉にシロは似たようなものっちと返す。
「悪い事したか…な…」
アキラは気まずそうな、つらそうな顔を浮かべて、タルナーダの去って行った方向を見つめた。
*
(見損なったよ…)
力なくうなだれながら街を歩いていると、背後から呼び止める声がする。
「タルナーダーー」
「ああ、あんた達か…」
ミュウとナギのコンビだ。
「元気ないねーどうしたの?」
あんたらしくないとナギも続ける。と言いながらも二人には理由がわかっていた。
「やっぱりアキラの事でしょ」
「……ああ、駄目だよアイツは…」
「そんな事言っちゃだめだよ」
信じてあげようよと二人は続ける。
- 674 :似たもの同士 :05/01/04 22:09:23 ID:SQlmu7bO
- (あたいだってそうしたいさ。けど…)
「あいつはあたいたちのことなんてどうでもいいのさ」
「そんなことないって。アキラ、気にしてたよ、タルナーダの事」
「そうそう、悪かったってさ」
本当にどうでもよかったらそんな事いわない。と二人は言う。
「こんなときだから支えてあげなきゃ。アキラの意地っ張りは今に始まった事じゃないし」
「どうだか。あのままヘタレたままかもしれないぜ」
すぐそんな事言う。少し元気がでたタルナーダに、アキラとタルナーダって似たもの同士だねと言うと、
タルナーダは顔を真っ赤にして否定する。
素直じゃないところだよと捨て台詞を残して走って逃げ出すミュウとナギだった。
*
クリングゾールが儀式を行なうという城へと向かう事になった一行。
アキラは思うところがあるのか一緒についてくる事を選択した。
だが、まだふんぎりがつかないのか戦闘には参加しないままだった。
そんなアキラが気になるのか、タルナーダはなかなか戦闘に身がはいらない。
城へと続く洞窟内に出現するモンスターは雷属性を吸収、半減してしまうものが多かった。
雷を自在に操りかつ得意とする彼女にとっては苦手な相手だ。だが一級の戦士である彼女なら、
別の対処法をとるだろう。
- 675 :似たもの同士 :05/01/04 22:41:01 ID:SQlmu7bO
- 全力の雷神剣がきかず、思わず舌打ちするタルナーダ。
「危ない!!」
苦戦する彼女にイグリアスの声が飛ぶ。
隙を見せたタルナーダにモンスターの攻撃が襲い掛かる。
やられる!おもわず目を閉じるタルナーダ。
ガシッ!!
何かがその攻撃を受け止める音がする。
目を開けるとそこにはアキラがたっていた。
「何、ぼーっとしてるんだよ」
お前の獲物を俺がやっちまっていいのか?アキラの皮肉にようやく我を取り戻す。
「あたいをだれだとおもってるんだい!」
そういいながら放った彼女の斬撃がモンスターを両断した。
タルナーダの表情は晴れやかだった。
*
- 676 :名無しさん@ピンキー :05/01/04 23:47:49 ID:SQlmu7bO
- エロは明日に・・・
しかし長い。なんとかならないかなこの悪癖
いちいち説明してるような気がするし大胆に省略できればいいんですけどね
無駄に容量くうだけのような・・・
- 677 :名無しさん@ピンキー :05/01/05 00:03:23 ID:TOkirrxk
- それだけじゃなく
前の人が投下した後24時間あけないで作品を投下するあたりが
やはり「初心者」らしいといえば初心者
ルールじゃなくてマナーの問題だけど
今後もエロパロ板でやっていくつもりなら
その辺の細かいことにも気をつけたほうがいいな
- 678 :名無しさん@ピンキー :05/01/05 00:06:38 ID:DdM8Vf8s
- いや、こういった前書きがより話を濃厚にするからこれはこれでいいかと思います。
- 679 :名無しさん@ピンキー :05/01/05 00:09:28 ID:TFekNMKE
- 俺は長いの全然OKですよ。
エロに持って行くまでのの過程がしっかり書けていた方が
ずっと読んでいて楽しいし。
ともあれGJ。
- 680 :初心者 :05/01/05 19:25:28 ID:qQLmiFc6
- 続き投下しますね
- 681 :似たもの同士 :05/01/05 19:26:00 ID:qQLmiFc6
- ディグニダー城
禍々しい瘴気を放つその城を見上げる息を呑む一同。
空はすでに暗い。
ここまでたどり着くのに消耗した体力、気力を回復させるためキャンプする事にした。
皆が体を休め、談笑している中、
一人考え事があるかのように皆とは離れた場所の木に腰をかけているアキラ。
そこに一人こっそりとタルナーダがやってきた。
「さっきは…ありがとう…一応礼は言っとく…」
別にたいしたことじゃないさ、とアキラは返す。
「どういった心境の変化だい?」
「責任はとらなきゃって思っただけさ」
本当はいろいろあるのだろう、がタルナーダが相手だとどうもうまく口が回らないようだ。
「すまなかったな、いろいろ気を使わせちまって」
タルナーダはキョトンとしている。まさかアキラがお礼を言ってくるとはおもわなかったのだろう。
沈黙した場に耐え切れなくなったのかアキラがつい言ってしまった。
「…なに黙ってるんだよ、男女」
「また言いやがったな、てめえ」
「………」
だがアキラは何も言わず、どことなく微笑んでいるように見える。
- 682 :423 :05/01/05 19:27:12 ID:qQLmiFc6
- 「な、なんだよ…」
今まで見たことのないようなアキラの顔
「おまえ、普通にしていれば美人なのにな」
ボッ!顔が火を噴いたように赤く染まる。
「な、なななななにいいやがる!?」
わかりやすい奴だなとクスクス笑うアキラ。
(やっぱりからかってやがるのか?)
だが次に見せたアキラの顔は真剣なものになった。
*
「俺、信じるよ。みんなを、自分も…やっと気づいたよ。俺は一人じゃないってさ。
いろいろ気を使ってもらって…ほんとうにありがとう。感謝している」
「アキラ…」
顔が熱い…自分でもはっきりとわかる。
ああ、あたいはこいつの事が…
だけど、天魔王倒して…全て終わったらこいつはどうすんだろ?
こいつはチキュウに帰るのか目的で…
「おい、ど、どうした?」
自分でもわからなかったがタルナーダの頬を涙が伝っていた。
あ、泣いてるのか…あたいが、なんでだろ…でもあいつに会えなくなると考えたら無性に悲しかった。
「な、なんでもない…さ、寂しくなるけど、帰れるといいな」
そういうと彼女はその場から立ち去ろうとする。
が、アキラがとっさにタルナーダの腕を掴み、こちらを振り向かせる。
- 683 :似たもの同士 :05/01/05 19:27:43 ID:qQLmiFc6
- 彼女に行って欲しくなかったのだろう。彼女に近づくと、そっと涙をぬぐってやる。
「泣くなよ…」
「あ、あたいが泣くわけ…」
「俺は、お前に泣かれるのが一番困る…」
「そ、そりゃどういう意味だい?」
泣いちまったのは今回が初めてだ。困らせられたことはあっても、その逆はない。
そう思ってアキラを見つめる。アキラもこちらを見つめる…
自然と顔が近づく。
吸い込まれるように、お互いの唇が触れ合った。
「ン…」
(あたいがキスしてる。こいつと…でも嫌じゃない…すごく安心する。)
キスそのものは酔ったリューンエルバに無理矢理された事が何度かあるが、
これは何かが違った…あたいはやっぱりこいつのこと…
アキラがタルナーダの頭をなでツインテールの髪を梳く。
いったん、互いの唇が離れるとアキラは言う。
「俺、お前がほしい…」
「こ、ここでか?」
タルナーダは多少うろたえたが、皆のいる場所からはなれてるのを確認すると
今度は自らの唇を押し付けた。
- 684 :似たもの同士 :05/01/05 19:28:53 ID:qQLmiFc6
- *
月の光が差し込む物静かな森の中で二人の男女がお互いの体をなでる。
大きな木を背にアキラの左手が体を抱きしめ、背後に回った右手が肩、腰、太ももと順になでていく。
その間に彼女の魔族特有のとがった耳をなめ、首筋へと移っていく。
「ん、あぁ…はぁ、うぁ、アキラぁ…」
「おまえ経験は?」
「な…ない…よ」
タルナーダは恥ずかしそうにつぶやく。
アキラは意外そうな顔をする。タルナーダはアキラより2つ年上の19歳、経験済みでもおかしくない。
そう思っていたアキラだがタルナーダは顔を真っ赤にしてうつむいている。
「案外うぶなんだな、おまえ」
「か、からかうなよぉ」
しゃべりながらも手を休まず、体への愛撫をやめないため反論する事もままならない。
そういうアキラはどうなのだ?そんな目をアキラに向ける。
「……初めてだ」
そういうわりにはその手つきは手馴れたもので、タルナーダにしてみれば嘘をついてるように思われた。
「俺もいっぱいいっぱいなんだよ」
アキラはチキュウでは一匹狼的なところがあった。本人もあまり必要ないと思っていたから
女遊びもした事なかった、というよりできなかったというのが本音であるが…
アキラ自身も十分うぶだ。
手馴れたように見える手つきも自身の知識をフルに動員させているからである。
こういうときには男がリードすべきだとおもっているのだろう。
彼の顔を見れば嘘をついていないように見える。
- 685 :似たもの同士 :05/01/05 19:31:26 ID:qQLmiFc6
- クスッ
「な、なんだよ」
「いや、あんたも結構、可愛いところがあるじゃないかと思ってな」
顔に出やすいアキラの顔はすぐに赤くなる。
照れ隠しか、唇で彼女のそれをふさぐ。
今度は長く、長く、舌と舌を絡め唾液を交換し互いに求め合う…
くちゅ、くちゅ…ちゅ…
「ん、んん…」
そっと唇が離れ、息を整える。
「触るぞ」
「え?…ふあぁ」
アキラはタルナーダの胸を優しく触れる。
初めは指をたて鷲づかみするように、そして包みあげるように。
「あ、あん…ああ、アキラ…」
声に色っぽさが混じるようになりアキラは興奮したのか。少し乱暴に胸をいじる。
「ちょ、ちょっと…そんな乱暴に…」
「わ、わるい…」
少し落ち着いたアキラが胸の留め具をはずし、彼女の胸をあらわにする。
さわるぞと断りを入れるとタルナーダの静止をきかず、乳首を摘む。
「もう硬くなってるな、興奮してたのか?」
「ば!ばかやろ…」
与えられる刺激の強さに語気が弱る。
アキラは乳首を摘み、押し、考えられる刺激を与え続ける。
「く…ふぁ、あぁ、んん…」
外だという事で必死に声を抑えるが、それでも喘ぎは止められない。
- 686 :似たもの同士 :05/01/05 19:33:16 ID:qQLmiFc6
- 「あ!」
突然大きな声をだす。
乳首をなめ、吸い、加えて軽くかむ。
「ふぁ、ああん、ああ…」
アキラは応えず、無言のまま攻め続ける。
唐突に胸から口を離すと、再びタルナーダに口付けする。
左手で抱きしめつつも右手で、タルナーダの秘所に手を触れる。
「!」
アキラの手が秘所をなぞり、いじると未知の刺激が襲い掛かってきた。
服越しとはいえ、今まで味わった事のない刺激に腰が砕け、立っていられなくなる。
そんな彼女の様子を見てアキラは彼女を木に寄りかからせる。
タルナーダはアキラにしがみつき、アキラからの刺激を味わう。
「く、ふ、あ、ああ…」
アキラはタルナーダの服の止め具をはずし直接、彼女の秘所にふれる。
そこはすでに大量の愛液で濡れかえっていた。
「あ!うぁ、ん、ん、ああ」
ここが外だということを思い出し、必死に声を抑える。
それがわかっているにもかかわらず、アキラはタルナーダの秘所に中指を軽く抜き差したり、
勃起したクリトリスを剥き、つまみ、こする。
「ア、アキラ…そこはぁ…あぁ、んはぁ」
彼らが情事を行なっている場所は仲間達がいる場所から離れているとはいえ聞こえないとは限らない。
それがわかっているにもかかわらず、タルナーダを攻めながらも、アキラは意地悪そうな笑みをうかべて
「お前の今の顔、みんなにみてもらうか?」
いつもの気の強そうな凛とした表情ではなく、快楽に染まったみだらな彼女の顔…
- 687 :似たもの同士 :05/01/05 19:39:27 ID:qQLmiFc6
- 「ば、ばかや…ろ…、ふぁ…ああ、あぁ」
もったいないな、と冗談とも本気ともつかないアキラに腹を立てようにも、
与えられる快感にその腹立たしさもどこかへ行ってしまう。
「タルナーダ…俺、そろそろ…いいか?…」
アキラがどことなく遠慮したように聴いた。
それがどういうことかわかったタルナーダはコクンとうなづく。
アキラのそれはすでに大きく形状をかえ、そそり立っていた。
それをみたタルナーダは驚いたように
「こんなになってるなんて…」
大きく凶悪なフォルムのモノをみて驚いたタルナーダに追い討ちをけるように
アキラが彼女の手を自分のモノに触れさせる。
「すごく…熱い…」
「おまえが色っぽいからな…、おまえの、せいだ…」
いくぞと声をかけられると、タルナーダは体を固くする。
タルナーダの緊張が伝わったのかアキラは気遣いつつも、彼女の右足を持ち上げ、
自分のモノを秘所にあてがう。
初めてのそこはきつく侵入者を拒む、が、アキラはゆっくりと慎重に入れていった。
「おまえのほうも…少しずつ腰を落としていってくれ」
アキラの挿入に合わせて、タルナーダも少しずつ腰を落とす。
- 688 :似たもの同士 :05/01/05 19:44:37 ID:qQLmiFc6
- 「くっ、うぁ…」
まだ先のほうを入れただけなのに激しい締め付けがアキラに快感をもたらす。が、
女性にとっては苦痛でしかない。タルナーダは声を必死に抑え苦痛に顔をゆがめていた。
そしてアキラのペニスが彼女の処女の証を貫き、赤い雫がこぼれる。
「くあぁあ…あ、う、くっ…い、たああ…」
痛みに耐えるタルナーダ。彼女の顔を見ると目にうっすら涙をうかべていた。
「大丈夫か?」
「あ、ああ…痛みには慣れてるから…でも…」
「これでおまえとひとつになったんだな…」
結構、恥ずかしい事をぽろりとこぼすタルナーダ。
「やっぱり、おまえ女だったんだな…」
「どういう意味だい?」
軽口を叩いてごまかすアキラをよく知るタルナーダはこれ以上追求せず、
うちに収まったアキラのモノの感触を確かめる。
「おまえと…こうなるなんて、思っても見なかった…」
「俺もだな」
はじめはくだらない喧嘩の繰り返しばかりだった。
タルナーダにとってはお節介以上にアキラにどこか惹かれていたのだろう。
アキラもそうだったのだろう。
痛みも引いてきたのか自然な笑顔を浮かべるタルナーダ。
- 689 :似たもの同士 :05/01/05 19:52:33 ID:qQLmiFc6
- それを見たアキラはいったんモノを引き抜く。名残惜しそうな彼女に対して、
「まだ続けるさ」
そういうと彼女を木に手を支えさせ、尻を突き出すような体勢にする。
「いくぞ」
後背位、後ろからの挿入はスムーズにいった。
アキラは声を出させないように自分の上着を脱ぎその裾をかませた。
ぐちゅぐちゅと湿ったそこはアキラのモノを暖かく包み込み、締め付ける。
それがもたらす快感にアキラもたまらなくなる。
「気持ち…いいよ…タルナーダ…」
声が出せない変わりに嬉しそうに微笑む。
パン、パン、パン…
腰をつく音がひびきわたり、そのたびにお互いの気持ちよさそうな声が漏れる。
「ん!、ん!、んふ!、んーーーー」
きつく噛んだ服の裾に唾液によって染みがひろがる。
アキラの容赦のない腰の動きについ、噛んだ服をおとしてしまう。
腰を振ると同時に、硬く尖った乳首をつまみ、胸も揉みしだく。
「あ、あぁ…あん、、あん、うあぁ…はぁああ…」
声が漏れてしまっているがもうそれを考えるだけの余裕がなかった。
ただお互いに快楽をもっとえようとする本能のみが彼らを動かしていた。
「あ、そこ…いい…もっと…あ、あぁぁ」
「ここか?」
言われたようにアキラのペニスが膣内のもっとも敏感な部分をつく。
- 690 :似たもの同士 :05/01/05 20:14:23 ID:qQLmiFc6
- 「ひぁ!ああ、そこ…はぁ、ああん、あん、あああ」
タルナーダの喘ぎがアキラにさらなる快感をもたらす。
「はぁ…あぁ…ア、アキラ…も、もうあたい、うぁああぁあ…」
「俺も…そろそろ限界だ…な」
ラストスパートにむけてますます腰の速度をあげるアキラ。
そして、絶頂が訪れる…
「くっ、うあ!」
「ふあぁあああ!…ん」
アキラがペニスを引き抜くと同時にタルナーダの尻に白濁とした液が広がった…
しばらく余韻に浸っていると、唐突にタルナーダが口を開く。
「あ、あのさ…あ、あたいは、その…あんたの事…」
「ん?」
「………………」
「………………」
何か会話を交わした後、皆のところに戻った。
ゲイルやマックスたちはとくに何も言わなかった。
アキラはその表情にどこかやらしさを感じたが…
ミュウたち年頃の女性連中はなに二人でなにをしていたのかしつこく聞いてきた。
二人は少し話してきただけだとごまかした。…納得したとは思えないというのが彼らの認識だが。
もしかしたら、聞こえてたかもしれないと思うと恥ずかしいどころではないだろう。
休みにはいろうとすると、ふとアキラはタルナーダと目が合った。
お互い何も言わず微笑んで、その夜は終わった。
*
- 691 :似たもの同士 :05/01/05 20:15:40 ID:qQLmiFc6
- 「時のかなたに消えうせろ!」
アキラの全力をこめた一撃が天魔王にとどめをさす。
「グオオオオ……」
断末魔をあげ崩れ落ちる天魔王。
ディグニダー城にまちうけるメイヴを除く天星四将をしりぞけ、最後にまちうける
教祖クリングゾールをもうちたおした。だが、彼の最後のあがきにより天魔王が強引に召還された。
強大な力をもつとはいえ不完全な状態では全ての力を発揮するわけには行かなかった。
それは人の手によって倒せる事を意味していた。
孤独である事を選んだものと仲間と共にある事を選んだもの。
対極に位置するクリングゾールとアキラ。二人の勝負はアキラの勝利で終わった。
「俺はこの世界で生きていく」
クリングゾールにそう告げるアキラの目に迷いはなかった。
「で、これからどうするんだ?」
マックスがアキラに聞いた。
- 692 :似たもの同士 :05/01/05 20:16:32 ID:qQLmiFc6
- タルナーダはその応えが非常に気になった。
結局、チキュウに帰る方法は見つからなかった。
けど、アキラは強くなった。全てを受け入れ前に進むことができるだろう。
「とりあえず、旅に出てみようと思う。神器の再封印は俺に任せてくれないか?」
当面の目標を確保したいというアキラの提案にル・フェイは快く応じた。
(旅に…でるんだ。でも会えなくなるわけじゃないし)
本当はついていきたいがタルナーダもまだ学園都市でやる事がある。
今はお互いがやらなきゃならない事をやらなければならない時だろう。
ふとアキラがタルナーダのほうに顔を向けた。
「…またな、そっちにはかならずよらせてもらうよ」
「ああ、またな」
言葉は少なかったが、彼らにとっては十分だった。
旅立つアキラの背はタルナーダにとってとても大きいものに感じられた…
完
- 693 :似たもの同士 :05/01/05 20:17:18 ID:qQLmiFc6
- おまけ
「いいの〜タルナーダぁ。いっちゃうよぉア・キ・ラ」
「旅立つ男、待つ女。いいネタになるわ。ははは」
「あらあら、タルナーダったらいつのまに。意外と手がはやいのねー」
上からミュウ、ナギ、リューンエルバ…
周りを取り囲む、ヴァラノワールの面々…
「そういえばタルちゃん、城に入る前の夜、アキラちゃんとなにしてたの?」
爆弾投下。
「レン君、それほんと?」
「興味わいたなー、タ〜ルちゃん、二人でなーにしてたのかな〜?」
「あーボクも興味あるなーー」
ついにタルナーダの堪忍袋の緒が切れる…
「おまえらーーいい加減にしやがれーーー」
電撃を放ちながら大暴れするタルナーダ。
「タルナーダ。そんなんじゃアキラさん、他に女の人つくっちゃいますよ」
まとめ役と思われたネージュも意外とその場の流れに乗るようだ。
「これがあたいだーーー」
あばれるタルナーダの顔は真っ赤だったとさ。
- 694 :初心者 :05/01/05 20:30:03 ID:qQLmiFc6
- とりあえず
ながすぎてごめんなさい
- 695 :名無しさん@ピンキー :05/01/05 20:58:45 ID:ijFgj+rZ
- ともかくGJ
- 696 :名無しさん@ピンキー :05/01/05 21:14:41 ID:M7lAZ4Rs
- >ながすぎてごめんなさい
いえいえそんなことありません。
かえって読みごたえ満点でしたよ。
最後一緒に行かないところが切なかったけどそこがまたツボです。
- 697 :名無しさん@ピンキー :05/01/05 22:38:13 ID:wUA9PGi9
- ノーラのときもそうだったけど後日談が出てくるのが微笑ましいなあ。
けどアキラとの処女喪失セックルが何人も続くのは、
純愛和姦で進めてる分、個人的に辛いかもしれん。
俺個人の気持ちだからカプ厨の戯言と思ってスルーしてくれ。
- 698 :初心者 :05/01/06 12:14:36 ID:EC9sVGVU
- >>695-696
感想ありがとうございます。
正直、処女作のときもおもったけど
本編をなぞるような展開でオリジナリティがねーなということを改めて思い知ったというか
ヘタレとなぐさめる女という、そればっかで
まぁ一作目と比べてそれなりに差別化はできたかなとおもいますが
>>697
もう明確にキャラを把握してるのが魂ぐらいなんで
また書くなら魂ものになるかもしれませんが
大人キャラじゃなきゃ無理かもしれません<処女喪失系
それに基本的にアキラと××というのが先にきてしまうから・・・
とりあえず、いろいろ考えてみますけど
- 699 :名無しさん@ピンキー :05/01/06 18:50:39 ID:nmL3tVMT
- 微妙にキモイ
- 700 :名無しさん@ピンキー :05/01/06 19:17:23 ID:sgcB7lqK
- 初心者様、気にせず自分の道を突き進んでください。
影ながら応援してますので。
話のバリュエーションを増やしたいならエンディング後アキラが旅に出る時に書きたいキャラを同行させたらどうですか?
んでその間に何回か体を重ねたということにすれば・・・。
- 701 :名無しさん@ピンキー :05/01/06 21:18:07 ID:EC9sVGVU
- >>699
ごめんなさい
ある意味、素面じゃかけないんで…
- 702 :名無しさん@ピンキー :05/01/06 21:44:53 ID:TnhSwi52
- 魂じゃ処女喪失系が多くても無理ないだろ。ロリばっかりなんだから。
まず処女と非処女を見分けないとどうしようもない罠。
- 703 :名無しさん@ピンキー :05/01/07 09:57:28 ID:S0J+nTMn
- 自分語りウザ杉
- 704 :名無しさん@ピンキー :05/01/07 14:33:58 ID:4CQPP5Rl
- 誰かビッグママ×アイボリーを書ける神は居ないのかね?
- 705 :名無しさん@ピンキー :05/01/07 20:06:17 ID:fPPb5VFh
- 読み手の反応見てると、ここじゃ旧作よりソウルズの方が人気あるみたいだね
やったこと無いゲームだからキャラとか全然わからん
- 706 :名無しさん@ピンキー :05/01/07 21:08:03 ID:KpT3m+Yu
- 旧作も人気はあるだろ。
主人公が無条件で女の子たちに何かと構ってもらえるという構図がメイマイより明確だから、
ソウルズはやりやすいんだと思う。
旧シリーズはキャラが多いから逆にネタが浮かびにくいんだと思う。
- 707 :名無しさん@ピンキー :05/01/07 22:25:32 ID:fPPb5VFh
- いっそのこと漏れもネバーランドに召還されてぇ
どうせなら暖かい南洋で女の子も綺麗なメイマイあたりに
- 708 :名無しさん@ピンキー :05/01/08 18:51:35 ID:FgJ7LKIg
- 俺は旧作の方が好き。
- 709 :名無しさん@ピンキー :05/01/08 21:27:09 ID:lgKVrQOu
- 私はソウルズ派。
ルフェイやアルフリードを見て考えたがメイマイの神殿の女神官ってみんなあんな姿?
だとしたら考えようによってはすごいパラダイス。
でもみんな聖職者だから身持ちはかたそう・・・。
- 710 :名無しさん@ピンキー :05/01/08 21:40:02 ID:d50QX9i9
- 709の中の人はファインに決定
- 711 :名無しさん@ピンキー :05/01/09 07:01:07 ID:vciUEIP0
- 攻略本に書いてあったがファインは神殿の女の子と触れ合うために神官になったという。
- 712 :名無しさん@ピンキー :05/01/09 11:18:50 ID:yaH7xgWv
- でも酒豪のルフェイ、守銭奴スタイン、ナンパ師ファイン、お転婆アルフリード、踊り子ニヴァ。
これ全員同じメイマイの神殿の宗教に所属している神官なのだか・・・正直言って聖職者の欠片もねえ・・・・・・。
- 713 :名無しさん@ピンキー :05/01/09 12:35:18 ID:sWfmDiVk
- そこまで破戒尼僧が多いと、むしろメイマイ双女神の懐の深さを知るな。
世の中の流れにも敏感みたいだし。俗世から遠ざかるための宗教というわけではないぽ。
- 714 :名無しさん@ピンキー :05/01/09 12:57:50 ID:ir0bhL7J
- ティナの代から既に怪しかったからな。
メイマイダメポ
- 715 :名無しさん@ピンキー :05/01/09 14:28:49 ID:dn8WV/Uq
- 寒くて臭くてその上に危険・・・
フレッドバーンなんかに召還されたら泣くな
- 716 :名無しさん@ピンキー :05/01/09 17:48:53 ID:u37VQ7yf
- でもこの状態で男女の交際は厳禁とされているというが信者はこれ守ってんのかなあ?
表面上は守っててもその裏では双女神の公認の上で平然と交際が行われてそう。
- 717 :名無しさん@ピンキー :05/01/09 20:15:56 ID:IE5kj+lm
- ファインが女をナンパしてる時点でその戒律は形骸と化してる。
考えられることとして男女の交際を禁じていないのか、交際は一定の線までは
OKなのか、それとも旅してる連中が特別なのかのどれかなんじゃない?
- 718 :名無しさん@ピンキー :05/01/09 20:18:32 ID:5qlhBFXK
- 守ってる人は守ってるんじゃないの?
てか、アキラの仲間になる神官はほぼ全員が神殿に直属してる香具師じゃないだろ。
あいつらは神官の中でも異端だと思われ。
- 719 :名無しさん@ピンキー :05/01/10 05:44:06 ID:XGaO9hC4
- そういえばスタインは聖職者だけと夢想的なものは好かない現実主義者で双女神の教えに関しても古いものも時代の流れとともに変化していかねばならないという考えを持っている。
- 720 :名無しさん@ピンキー :05/01/11 00:48:29 ID:7PC1rIqW
- 男女交際は今の日本の自衛隊派遣のように色々と屁理屈述べたりして誤魔化したりしてるんじゃない?
- 721 :名無しさん@ピンキー :05/01/11 01:05:38 ID:7TqLzCjq
- 宗教なんてそんなもん
現実は坊さんが妻帯、肉食あたりまえだし
- 722 :名無しさん@ピンキー :05/01/11 20:29:46 ID:4L2HZ3Jo
- ファインがもてないのって大体の女性に尻の軽い奴と思われてるからじゃないの?
- 723 :名無しさん@ピンキー :05/01/11 22:23:20 ID:egoBGVMB
- それ以上に目を付ける相手が問題、ということもある
- 724 :名無しさん@ピンキー :05/01/12 22:30:29 ID:ovwtiaUD
- ル・フェイは真面目な性格だからファインとは相性が悪いんじゃないか?
逆にアキラとル・フェイは結構相性が良さそうだけど・・・。
結論としてファインがもてるようになるためにはその性格を何とかしないと駄目かもね
- 725 :名無しさん@ピンキー :05/01/13 00:22:38 ID:4Y5IReF2
- ソウルズネタはついていけなくて寂しいな
- 726 :名無しさん@ピンキー :05/01/13 01:26:27 ID:lrX/FZz+
- 愛邪までとソウルズしか持ってないからGOCネタが…
(´・ω・;;;;;......
- 727 :名無しさん@ピンキー :05/01/13 02:07:32 ID:I2kt8K+F
- まじめなファインなんて想像つかない
たとえそうなったとしてもなにより好みの女の子を落としたら本性を表しそう。
- 728 :名無しさん@ピンキー :05/01/13 19:02:09 ID:zzI+hFA+
- そろそろ毒がほしい。
- 729 :名無しさん@ピンキー :05/01/13 20:12:18 ID:5H3KnMTO
- 毒自演乙
- 730 :名無しさん@ピンキー :05/01/13 21:38:10 ID:J1/A/dAD
- 魂オタ ウザイ
- 731 :名無しさん@ピンキー :05/01/14 01:37:08 ID:OjKE86bH
- こんな時こそ水着の話だよ
- 732 :名無しさん@ピンキー :05/01/14 08:54:47 ID:VraKxj9E
- 今度はフォースのキャラでか?
- 733 :名無しさん@ピンキー :05/01/16 20:13:36 ID:4vphW8Ei
- 人がいねえ。
- 734 :名無しさん@ピンキー :05/01/16 20:36:20 ID:Co94+pLr
- たまにはこんなこともあるさ・・・。
シャドウと小雪が大ゲンカをするようにね
- 735 :名無しさん@ピンキー :05/01/16 21:28:34 ID:TI4Gc8Xp
- 志村ー濁点濁点
- 736 :名無しさん@ピンキー :05/01/18 23:44:30 ID:TvFFgmkN
- 捕手
- 737 :名無しさん@ピンキー :05/01/19 20:03:49 ID:3XxB7bU1
- 生きてるか?
- 738 :名無しさん@ピンキー :05/01/19 22:51:59 ID:ccCES84P
- エロいのが書けないYO〜
- 739 :名無しさん@ピンキー :05/01/21 00:01:30 ID:pKHIw0wx
- どうも毒です。
メイマイの続き出来たんで載せます。
- 740 :名無しさん@ピンキー :05/01/21 00:04:22 ID:pKHIw0wx
- 暗闇の中、六人の女性達が見える。
彼女達は手に怪しい道具を持ちながら近づいてくる。
恐怖に駆られ逃げ出そうとするが身体が動かない。
彼女達との距離は次第に無くなっていき終に・・・・・
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
叫び声と共に夢から覚めたフォルトは体を反射的に起き上がらせようとする。
だが身体が動かない。フォルトの身体はベットに四肢を鎖で繋がれた上、裸だった。
フォルトが唯一自由に動かせる首を使って辺りを見渡すと少女が好きそうな大きな
ネコとカエルのぬいぐるみが見える。
どうやら気絶している間にマユラの部屋に運ばれたようだ。
(マユラがその顔や性格とは対称的に少女のような趣味を持っている事は、
キース同盟軍の武将の間では既に公然の秘密となっている。)
「目が覚めたようだな。」
ぬいぐるみに気をとられていたフォルトに部屋の主であるマユラが声をかける。
マユラは既に衣服を脱ぎ捨てており、テラスから差し込む月光も相俟って、
彼女の裸体は神秘的に輝いていた。その姿にフォルトも思わず見とれてしまう。
だが直に気を取り戻してマユラに問う。
「マユラ。これは一体どういう事だい。」
「簡単な事だ。」
フォルトの言葉にマユラはそっけなくそう答えるとゆっくりベットに近づき、
フォルトの腹部に馬乗りになる。マユラのひんやりとした腿の体温がフォルトに伝わる。
「夜中に男女が裸で二人きり。これからする事が解らぬ程、お前は馬鹿ではあるまい。」
マユラが妖しく微笑んだ。
- 741 :名無しさん@ピンキー :05/01/21 00:05:27 ID:pKHIw0wx
- 「そんな。こ、こんなの、間違ってるよ。」
このままでは逆レイプされる。そう思ったフォルトは必死に抵抗しようと身体を
動かすが、四肢を鎖で繋がれているため思うように動けない。
「それから、言い忘れたが。」
マユラのその言葉と同時にフォルトの顔の直横に氷柱が突き刺さる。
「私は雰囲気を大事にする方だ。これ以上騒ぐなら今度はそれを尻の穴に挿すぞ。」
その言葉にフォルトの動きが止まる。
「そうだ。それでいい。」
フォルトが抵抗しなくなったのを確認するとマユラは自分の秘所をフォルトの顔に宛がう。
「舐めろ。」
威圧的なその言葉と先程の脅しに、フォルトは震えながらマユラの秘所に舌を這わせる。
「あっ、流石に上手いな。それにしてもこの様なこのような状態で感じているとは、
おまえは本当の変態だな。」
フォルトの舌戯を堪能しながら、マユラはそう言って氷の様に冷たい手で、フォルトの
そそり立ったペニスを掴む。
「ち、違う。僕はそんなんじゃ・・・・」
「誰が舌を休めて良いと言った。いいや違わないさ。その証拠にお前のここは喜んでいる。」
フォルトのペニスを掴んでいた手がゆっくり上下に動き出す。
「お前は、自由を奪われて、脅されて、攻められて、快楽を感じているんだ。」
ペニスをしごく手が次第に早くなっていく。
「違う。違う。違うぁぁ、ああぁぁ」
ついに快楽に耐え切れなくなったフォルトは大量の精液を辺りに飛び散らす。
「凄い量だな。それに濃い。ふふっ、二ヶ月も溜めれば当然か。」
飛び散った精液を指ですくって舐めるマユラ。
その顔はフォルトへの達成感と征服感でどこか満足げだ。
「あれだけ出しても全く萎えていない。これなら直にでも本番も出来そうだ。」
いまだに起ち続けるフォルトのペニスを見て、マユラの欲望の炎が再び燃え上がった。
- 742 :名無しさん@ピンキー :05/01/21 00:07:51 ID:pKHIw0wx
- 今日はここまでです。
前回からかなり時間がかかったのにこんな中途半端ですいません。
続きは明日か明後日に載せます。
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