見た目こそ、己の体ではなかったが、今は感覚までが  
他人に支配されてしまった。  
そして、ジワジワと感じてはいけない快感が強くなり始める。  
妹の体でこんなふうに汚されて感じてしまう自分への嫌悪感は  
今すぐ消えてしまいたくなるほどの辛さだった。  
 
「んんっ・・・あっうっ・・・くっ・・・・・」  
「涙が出るほど気持ち良いんだね〜。」  
「さあ、もっと舌を使って舐めてよ。」  
「友恵のジュースはなんて美味しいんだぁ〜」  
相変わらず、クリトリスへの攻めは続き、僅かに舌先が触れるだけで  
腰が自動的にビクビクと動いてしまう。  
ゆっくり何度も挿入される指は初めの痛さは消え、  
クチュクチュという擬音と共にスムーズに出し入れされた。  
愛液のたっぷり付いた指をたまに父親は美味しそうに舐める。  
その仕草一つ一つが鮮明に伝わり続けている。  
 
そして、押さえ込まれていた手がいつのまにか両サイドの男達の  
醜い肉棒を握らされ、全身が本当に犯されていた。  
「あっ・・・いきそぉぉ!!」  
「うぅっ!!うむぅっ!!!うぐっ・・・!!」  
フェラをさせていた男の動きが早くなる。  
頭を動かす行為から、腰を小さな唇に押し当てるように激しくぶつけて来る。  
突かれるたびに喉に刺さり込むような感じで絶え間なく吐き気に襲われる。  
あたりまえだが、今まで葉山は同性とコトを行ったことなどはなかった。  
勿論、自分のものすら口に入れたことはない。  
考えるだけで気持ち悪くなるものが、こいつが静止した時に  
口の中いっぱいに溢れるのかと思うといてもたってもいられなくなり  
慌てて舌で肉棒を押し出そうとするが逆効果になってしまう。  
「っあっ!!出たっ・・・・」  
こぼれないように、しっかりと頭を自分の股間に押し付け、  
喉の奥深くへ熱いものを解き放つ。  
それと同時に、葉山の胃液が逆流し、今入り込んできたザーメンを  
吐き出そうとするが、口はふさがれている為に、  
鼻から出てきてしまった。  
「がはっ・・・!!ぐはっ・・・ゲホォッ・・・」  
口が開放されると肺にも少し入ってしまったのか激しく咽る。  
変に甘く青臭い臭いと、舌に乗る苦味がいつまでも吐き気を煽る。  
「あぁ〜。俺のミルク〜。吐くなんてどういう教育をしてるんだ〜っ」  
「すまん、すまん。ともえ・・・残すなんて罰当たりだなぁ。  
 それにちゃんとご馳走様を言わないと。」  
ガクガクと男達への恐怖に震え、浅い呼吸をするだけで精一杯だったが、  
狂ったような父親の発言に顔を歪めて嗚咽をもらす。  
その悲惨を絵で描いたような妹の顔に追い討ちをかけるように、  
手で扱かれていたモノ達からも白いシャワーがかけられる。  
 
「ああ、よしよし、泣かない泣かない。いい子だね〜。  
 じゃあ、そろそろご褒美をあげようかね。」  
そう父親が言うと、友人達がガッチリと細い腰を掴み、  
少し持ち上げて挿入体制に持ち込む。  
 
「やっ・・・やめてくれぇぇぇっ・・・・いやだぁ・・・それだけはっ・・・・」  
力なく首を振り、青ざめた顔で父親を凝視する。  
「もっ・・・もう・・・許・・・してっ・・・・」  
叫びだしたいのに、嗚咽で声が上擦ってしまう。  
 
(先輩・・・これからが、あなたの好きな合体ショーでしょ?  
 いっぱい楽しんで良いのよ?)  
 
「いやだぁ・・・いやだ・・・」  
目の前でベルトを緩める父親に、ザーメンまみれで青ざめる妹の姿。  
これこそ、本当の地獄の光景なのかもしれない。  
 
ズボンのファスナーを下ろすと、出てくるであろうモノに嫌でも視線が行く。  
しかし、何かがおかしい。  
赤黒い色はまだありえるが、ソレ自体が意思を持っているかのように  
ニュルニュルとトランクスを掻き分けて出てくる。  
ソレはまるでペニス型の触手のようだった。  
その周りからもいくつか同じような形状のものが生えており、  
一斉にゆっくりと獲物の股間を目指して伸びてゆく。  
 
「うあぁあああっっ!!!何だっ・・・・いやだっ・・・来るなぁ!!」  
予想もしなかったグロテスクなものが柔らかい内腿にふれる。  
そして滑るように中心へ向かってゆくのだ。  
「ひっ・・・・」  
タコの足が壷に入るかのように、先端が細くなって  
花弁を押し開き、ヌルヌルと少しずつ進入してゆく。  
「あっ!!くっ・・・・うぅっ・・・・!!!」  
気持ちの悪い感覚が、本来葉山が感じることの出来ない場所に広がってゆく。  
徐々に奥まで触手が入り込み、だんだんと太さも増してゆく。  
「アアァァッ・・・・!!ィ・・いたっ・・・痛いっ!!痛い・・いたいっ〜!!」  
足をばたつかせるが進入を拒むことは到底できず、  
されるがままに内部を犯されてゆく。  
丁度、太さがコーヒーの缶程度になった頃触手たちが一斉に  
奥へと突入していった。  
 
「くっっ・・あぅぁぁぁぁぁっ・・・・・・・!!!」  
 
嘆きのような絶叫が周囲にこだました。  
 
勿論、舞の耳にも生々しいその声が大音量で届く。  
思わず顔を背けそうになるが、ぐっと堪え、  
マジックミラーのようになった空間にうごめくものををしっかりと見据えなおす。  
先ほどから、自分を追い立てるように葉山に攻めの言葉を送っていたが、  
誰よりも犯されることの嫌悪感、裏切られることの悲しみを知っている彼女だ。  
辛くないはずは無かった。  
 
これでいいのよ。これでいいの・・・。何度も自分に叱咤する。  
その気持ちが伝わるのか、ジャスバルスは舞をしっかりと守るように  
抱きかかえ、拳を強く握り締めすぎて爪が刺さり血のにじむ舞の手を  
そっと開いて自分の指を握らせる。  
気を失った母親は舞の上着がかけられ、ステージの端に寝かせてある。  
 
(どう?処女を失った気持ちは。初めてでも感じちゃうんでしょ?  
 私にそう言ったよね?あの時・・・)  
 
葉山は烈しく触手に突き上げられながら  
舞の言葉に呆然とあの時の記憶を思い起こす。  
初めてのデートでいきなり現れた見知らぬ男達に犯される舞。  
乱れた服。揺れる肢体。悲鳴と喘ぎの声。  
まさに、今の自分と同じ姿だった・・・。  
情けなく、寂しく、狂おしい快感。  
 
「っ・・・アッ・・・アウッ・・・・アァァッ・・・!!」  
口を突いて出る可愛い喘ぎ声。思わず出てしまう。  
痛みの混じる後ろ暗いこんな気持ちでも体が反応してしまうのだ。  
鏡には大きく広げられた足の間にグロテスクな物が出入りしているのがはっきり映る。  
ヌルヌルとした液体を撒き散らしながら妹のあそこを押し広げて  
突き上げ、抜ける寸前まで引き抜き、また奥の壁に突き当たる。  
いつのまにか友人達も全身からコードのような細い触手を伸ばし始める。  
そして、揺れる肢体にそれらは絡みつき、小ぶりな両の乳首に巻きついたり  
喘ぐたびに大きく開く口の中に進入してきた。  
舌に絡まれ苦しいほどに口外へひっぱり出される。  
手にも巻き付き、コードの束のようになった男達の一物をいやらしく握らされていく。  
父親と深く結合する部分にも近づき、敏感になったクリトリスに  
するすると巻き付き、男のそれをしごくように小さな突起を刺激する。  
「はっぁあっ!!うぅっ!!ンンッ・・・・やっ・・・・・アアアッ・・・」  
もう脳裏には何も無く痺れるように快感が押し寄せる。  
男達の触手が動き回るたびに大きい波が何度も打ち寄せるような  
感覚に溺れていく。  
すでに全身をコード状の触手が這い回り鏡に映る自分が何者なのか分からない。  
男なのか女なのか。現実なのか非現実なのか。  
ある意味もう何もかもがどうでも良くなっていた。  
ただただ、全身に疼く上り詰めていくような快感を必死に追うように  
自分からも腰をくねらせ躍らせる。  
父親のストロークも最大の速さで行われる。  
 
「そろそろ・・・・ね・・・。」  
熱に浮かされたような目をした葉山を見下ろし舞は呟く。  
 
「アアアアッァァ〜!!!!」  
一声上げてビクン・・・と大きく妹の姿の葉山が痙攣し、  
全ての人外に成り果てた者達も静止して各々の欲望を吐き出し始めた。  
そう、全員が同時に果てたのだった。  
ある意味壮絶な眺めであった。  
爆ぜた液体に溶かされるように体に巻きついていた葉山の悪友達は  
ドロドロと体の形を無くし、自らが吐き出した液体と合流して流れ出す。  
父親の幻影も鏡のシールドと共にいつのまにか消えはて、  
その場に残されたのは、精液まみれで意識を失った元の葉山の姿だけ。  
もう妹の体では無くなっていた。  
 
 
そっと舞はステージ上を歩き横たわる葉山の傍へ赴く。  
その表情には何もないような、そして何かを悲観しているような。  
床に広がる汚らしい液体も気にせず舞はひざまずき、  
ゆっくりと葉山の首に手をかける。  
 
「・・・・・」  
親指を喉仏の下に埋め、少し力を込める。微かに脈が手のひらに伝わってくる。  
このまま縊り殺せば・・・  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  
一瞬、時が止まったかのように静寂が辺りを包む。  
 
「・・・・・舞・・・・お前が手を下さなくても良いのだぞ。」  
沈黙をジャスバルスの低い声が破った。  
彼は舞の意思がないと獲物を搾取できない。  
意思さえあれば言葉は無くとも一瞬で葉山の頭骸骨など粉砕出来る。  
そういう契約になっている。  
なのに、わざわざ彼女は自らの手を汚そうとしている。  
戒めなのだといつか言っていた。  
報復の最後は自分の手で葉山を殺す。それが戒めなのだと。  
 
「いなくなればいい。と思うだけで良いのだ。さあ・・・」  
ジャスバルスの声も聞こえないほど集中しているのか。  
何も言わず、ただ同じ姿勢で固まっている。  
まるで呆けてでもいるような・・・。  
しかし、名の契約を果たした者、魂が半融合されている状態。  
ジャスバルスは舞の心が今壮絶な悲しみに支配されていくのが  
痛いほど伝わってくるのだ。  
 
「その男はこんなにもお前を苦しめたではないか。」  
焦るようになおも舞に訴える。  
冷静に考えれば、悪魔が人間に情を感じるなどありえないことだった。  
だが、この青い悪魔の心を揺さぶるのはただの人間だった。  
 
ふと、舞の腕が微かに震える。  
「・・・・きない・・・できないよ・・・・・・・・殺せない・・・」  
小さな声で呻くようにつぶやく。  
 
「だから!俺が始末する!!お前は望むだけでっ・・・・」  
「ちっ・・・ちがうっ!!ちがうのっ!!」  
かぶりを振りながら舞はジャスバルスを否定した。  
 
「何が、違うのだ舞、お前はまだこの男に情けを感じているのだ。  
 その状態で手を下すほど自分を追い込むことは無いのではないか?」  
 
舞は葉山の首から手を離し、顔を両手で覆った。  
「・・・違う・・・ちがうんだよぉ・・・・この男を殺せば・・・私の報復は・・・  
 終了するわ・・・。」  
「・・・・・」  
「・・・そう・・終わってしまうの。何もかも・・・・・・。」  
「終わらせたいのであろう?」  
「この数週間、ずっと辛かった、だけど、今までに無いなんていうか・・・  
 ・・・安らぎも感じてた・・・。」  
「安らぎ・・・」  
「そうよ、大きな安らぎ。きっとあなたがいてくれたから。」  
大きく潤む瞳で真剣にジャスバルスを見つめる。  
「・・・・舞・・・」  
「私は最初あなたと契約した時、この報復を目指していたわ。  
 まあ、百人の命を奪うまではいかなかったけど、  
 報復の他にも目に入る非道を行うものを搾取してきた。  
 この契約の最終目的は葉山を葬ること。  
 そうでしょう?」  
「・・・なるほど・・・・」  
「私は・・・私は・・・この男に報復するよりも、  
 あなたと一緒にいた数週間のほうが大きくなってた・・・・・。  
 だから・・・・殺せない・・・殺せないの・・・・・・」  
「・・・・・・」  
再び沈黙が訪れる。  
 
しばらく立ち尽くしていた悪魔は、ゆっくりと動き出す。  
そして舞の横に立ち、葉山を見下ろす。  
 
「俺は・・・許すわけにはいかぬ・・・・。」  
そう言うと、葉山の頭上に手をかざす。  
 
「あっ・・・えっ?!私、まだ何も・・・・」  
舞が戸惑い声を上げているうちに、ジャスバルスの掌から青い眩い閃光が放たれる。  
ぐにゃりと次元が歪むように葉山の体が波打った。  
すると、さざなみが体内へ響くように徐々にその振動と共に葉山の体が消え始める。  
 
「な・・・なんで・・・・・ジャスバルス・・・・・・・」  
呆気にとられる舞。  
何が起きているのか分からない状態のまま、葉山の姿は消えてしまった。  
そしてそれと共にジャスバルスの姿も煙のようにいなくなった。  
 
「ジャ・・・ス・・・バルス・・・・・・・・」  
 
何もかもが消え、舞と母親だけのステージになった。  
 
その後、何がどうなったのか思考が停止して何も考えられなくなったが  
夢遊病のようにただ、母親をこのままの悲惨な姿にしておくわけにはいけないと  
思い立ち自分の着ていた上着などを着せとにかく家に向かった。  
 
 
8:  
翌日。  
ベットの上でただ座り込む舞の姿があった。  
息もしていないのではないかと思われるほど微動だもせず、  
瞬きもしない。  
母親も疲労からまだ回復しないのか舞の家は無音だった。  
まるで魔界の仮想世界のような状態だ。  
 
全て初めから何もなく。きっと全てが夢だった。  
思考が開始されればそんなことを思うだろう。  
流す涙も何も無かった。  
 
そんな何も無い部屋に一瞬グラリと何かがよぎる。  
まるで目に見えない空気の壁が通り抜けたような感じだ。  
室温が急激に下がる。  
 
「・・・・さむい・・・・・」  
舞は呆然と言葉を放つ。  
 
「暖めてやろうか・・・・・」  
ふいに背後から声が聞こえたかと思ったらふわりと体が宙に浮く。  
いや、何者かによって持ち上げられたのだ。  
ゆっくり舞は首を後ろへ向ける。  
「・・・・・・・!!」  
背後を視界に捉えるとガクガクとあごを震わせ、目を見開いた。  
目の前にはいなくなったはずの愛しい青い悪魔がいた。  
 
「魔王に叱られた。契約違反。契約破棄。魔界始まって以来の馬鹿者だと・・・。」  
「・・・・・・・・・ジャスバルス!!!」  
舞は飛び上がらんばかりに悪魔の首元に抱きついた。  
そして、厳つい悪魔の唇へキスをする。  
ジャスバルスは優しく舞を抱きしめる。  
 
「なんで・・・なんで・・・いなくなったりして・・・・」  
「・・・うむ・・・なんというか・・・・契約者の意思を無視してだな・・・行動したからだな。」  
「・・・・・・?」  
甘える子供のように舞はしっかりと抱きつきながらジャスバルスを見上げ、説明を促す。  
「・・・だからな、名を交わす大きな契約を、俺自らが撤回したのだ。  
 当然白紙に戻り、今までの成果は無かったことになる。  
 魔界の貴重な原動力を一瞬にして塵にしてしまったようなものだ。  
 だから、魔王に拘束されて尋問を受けた。」  
「え・・・どういう・・・ことになるの?」  
「つまり、俺は罰則を与えられたのだ。今の倍の速度で魂を集めるという。」  
「えええ・・・でも、どうして、契約が無いのに私・・・」  
「ああ・・・ここは魔界だ。お前を呼んだのだ新たに契約を結ぶために。  
 お前の望む契約を結ぶために・・・。」  
「・・・・・・・・じゃ・・・じゃあ・・・もしかして・・・ずっと一緒に・・・?」  
「フン・・・・美味そうな魂を奪う生活が付きまとうがな・・・・」  
すごく照れくさそうに悪魔は横を向く。  
「じゃあ、悪魔さん。あなたが存在するかぎり私と魂を集めなさい。」  
横を向いたジャスバルスの顔を前に向かせながら舞は微笑む。  
 
「・・・・・じゃあ、契約の儀式だな・・・!!」  
そう言うとジャスバルスはふざけた様に抱いている舞の首筋をなめ上げた。  
「あっ!!もぉ!!」  
朗らかに笑いながら舞は青い悪魔に体を委ねる。  
心の底から緊張感が解れた笑い声がすぐに吐息に変わる。  
 
 舞編オマケ 
 
その後、犯罪者が行方不明になる怪奇事件が世間を騒がせることになる。  
しかし、その謎を知る人間は一人を除いてこの世にはいなかった。  
 
 
 
 
「ねえ、あの時・・・なんで何も言わないで契約破ったの?  
 ショックで壊れるかとおもったじゃない・・・。」  
優しい非情な悪魔の腕の中で少女が拗ねたように問う。  
 
「・・・・・・偶には悪魔でも見境がなくなることもあるのだ。」  
「・・・・・もしかして・・・あいつに妬いてたの?」  
「!!・・・ばっ・・・・何を!」  
「あははは!!!可愛い!ジャスバルス!!」  
 
 
 
完---  
 

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