【絶対可憐チルドレン 5th Sence. 長距離瞬間移動能力者(テレポーター)の孤独 Other Side】
野上葵(10歳)。超度(レベル)7の瞬間移動能力者(テレポーター)。
――特務エスパー「ザ・チルドレン」の一員である。
三人組の中では一番の常識人――――? …と言われている少女。
そのトラブルの原因は、ちょっとした仲違いだった。
勉強を教えようとしているのに真面目に聞かない二人に、昔のことを思い出してしまい。
「自分だけが損だ」と、そう思ってしまった。
それなら──と、皆本に与えられた緊急の単独任務。
総理大臣が緊急に、極秘にストックホルムまで届けてほしいという──直接の依頼。
「この荷物を、皆本はんと一緒に総理大臣に届けたらええねんな?」
政府専用機の中、制服のベレー帽の下に防寒のための黒いマントを羽織った葵が言う。
マントの合わせ目はぴったりと閉じ、中で葵がぎゅっと握っているのか胸のあたりにしわが寄っている。
心無しか、葵の顔が赤くなっているように見えた。
「…?」
皆本はその姿に少し違和感を覚えたが、放っておくことにした。
総理からの依頼物の入ったスーツケースを確かめ、しっかりと握り締める。
「ほな、行くでえっ!!」
気合一発、瞬間移動で政府専用機の中から空中へと飛び出す葵と皆本。
晴天であるとはいえ、雲を突き抜けるような高々度の瞬間移動である。
風は強く吹き付け、葵の羽織った黒マントをばさっ──! と吹き上げた。
「────寒っ────!!」
葵がぎゃあと叫んで自分の身体を抱く。連続の瞬間移動が途切れ、自由落下していく二人。
「〜〜っ!?」
何事かと驚いて葵の方を見た皆本は、ナンカトンデモナイモノを見た。
ぶわっ、と巨大なフレアスカートのように広がったマントの中心にあったものは、
──全裸の少女。
裸に靴下と靴を履いて、リミッターを付けた「だけ」の葵の姿であった。
寒さに身を震わせながらも持ち直し、瞬間移動を繰り返す葵。
白い肌の幼い肢体と、黒い無骨なマントのコントラストに一瞬見惚れてしまった皆本だったが、
思いなおすと見ないように目を伏せて叫ぶ。
「なっ、何をやってるんだ葵────っっ!?」
その怒号に振り向いた葵の顔は、ワナワナと恐怖に震えていた。
「いやーっ皆本はんのヘンタイ──っ!!」
「うわスマンっっ!? ……って、脱いでたのはお前だろうが──っ!!」
「あ、バレた?」
てへへ、と悪びれなく頭をかく葵。腕をあげたせいでマントがはだける。
乳首の部分だけがぷっくりと膨れた──10歳の少女の裸の胸が晒された。
高空を突風が吹き荒れる。
長いマントは風に吹かれてバサバサと音をたてて舞い上がり──
皆本の網膜に焼きついたのは、野上葵の全裸姿だった。
──空の上は温度も低い。だから防寒のためにマントを羽織らせたというのに。
──どうして葵は裸でいるのか──!?
…と、思索を巡らす暇も、葵に問い正す暇もなく。
二人を並走するように飛び、追いついてきた存在があった。
それは、某国の戦闘機。
正式な許可は取ってあるというのに、それが届いていないのか警告を繰り返す。
──従わない場合は、機銃で撃ち落とすと。
「素直に従って誤解を解いていたら時間には間に合わない」と皆本は戦慄する。
撃たれた機銃をテレポートでかわし、葵は言い切った。
「こんな奴ら、振り切ったらあああッ!!」
自分が失敗することは「チルドレン」が負けることである、と。
他の2人に恥をかかせるわけにはいかない――、先刻までの仲間たちとの諍いは影すらもなかった。
葵の本気と、警告無視としてミサイルを持ち出す戦闘機を視認し、皆本も腹をくくる。
「……!! しょーがない、一度下に降りろ!」
林の中にテレポートすると、皆本は抱えていたスーツケースを葵に手渡す。
そして葵から離れ、葵一人ならばこの地上に追いつけるものなどいないと断言した。
自分は救援を待つから、単独で総理に依頼物を届けるんだ──
……と。言い切ろうとして、葵の格好のことにふと気が付いた。
「ちょ、ちょっと待った葵!!」
慌てて腕を掴んで、テレポートしようとした葵をすんでの所で留める。
はだけた肌からは目を逸らして、葵に訪ねた。
「……服は、持ってないのか?」
目を逸らしながらそう言った皆本。
その一言を待っていたのだと言わんばかりに、葵は笑みを浮かべた。
ごそごそっ……とマントの中、首筋の辺りに手をやると、そこから小型のナップサックを取り出してみせた。
それを見た皆本は、露骨に安心した表情をする。
そんな顔をあざ笑うようにナップサックを突き出すと、葵は口を開いた。
「さ、皆本はん。――――着せて?」
たっぷり一分ほど、皆本は硬直していた。
「――――――――へ?」
ギャグ顔で聞き返すと、葵はニコニコと笑っていた。――ただし、目がマジで。
「着せて、って言うたんや。ほら、はよせんと遅れてまうし」
「何でだっ!?」
「…や、何でって。こないだ車ン中で(前作参照)紫穂とイチャついてたやんか。そんなん不公平やし」
ビキィッ!!
――今度は派手に音を立てて、皆本は石化した。
「あ…え…、あっ、み、見てっ……」
いっそ面白いくらいに取り乱し、ぶるぶると葵を指差す皆本。
その指をひょいと掴んでぺろりと舌を出して舐め上げると、人差し指で眼鏡の位置を直しながら唇の端で笑った。
「ふふ、薫は寝とったかもしれんけどな。ウチは神経質やから眠りが浅いんや。
――あんな近くでチンチンしゃぶっとったら気付かんわけないわ」
痴態を間近に見ていたのを思い出したのか、ほのかに頬を染める葵。
手近な切り株に歩み寄ると、マントをレジャーシート代わりにして腰掛ける。
そして、ナップサックを手に持ったままで硬直する皆本に見せ付けるように大きく脚を開いた。
細身の脚の生えている中心には、まだ産毛も生えていない割れ目がくっきりと確認できた。
妖艶な美女がそうするように脚を組み替えてから、今度はM字に開脚をしてみせる。
皆本の視線が自分のオマンコに吸い寄せられているのを感じて、葵は10歳ながらに昂ぶりを覚えた。
「ほらぁ、はよせんと。ほんまに遅れてまうで? …まぁこのまんまで首相に会いに行ってもええんやけど」
「首相にンな姿をみせてどーすんだーッ!?」
葵の言葉に硬直が解けたのか、反射的に怒鳴る皆本。その様子に、葵はにんまりと笑いを深くした。
笑い方に何か不穏なものを感じて、一歩後ずさる皆本。
――しかし、視線は無毛のオマンコから離せなくなってしまっていた。
「──他の男に見せたくないんやろ? そうならそうと、ハッキリ言うたらええんや」
「なっ! そういうことじゃなくて! 首相に失礼なことを――――」
「正直に言い」
葵の目に宿る本気の光に、皆本は直感した。今、はぐらかして答えるようなことをすれば、彼女の信頼を裏切ることになるのだと。
息を吸い込み、一語一語噛み締めるようにして言い放つ。
「……そうだよ。君たちの裸なんて、不特定多数の人間に見せたいわけが、…ないじゃないか」
「――――君「たち」っちゅうのがちょっと納得いかへんけど、まぁ今はそんなモンか。
見てもええのは自分だけってことやな? 皆本はん独占欲強いんやから」
くすくす、と満足げに笑う葵の姿に皆本は安堵して、改めて促す。
「…さぁ、葵。早く着替えて――」
「…は? 何言っとるんや皆本はん。早く「着替えさせて」なー」
――――少女たちへの気持ちを吐露させられた皆本に、最早反発する気力も、理由も残ってはいなかった。
両手で葵のショーツを広げて、脚を通していく。
通すときに触れる少女の肌のなめらかさが手に心地良い。
両足を通し、太腿まで下着をずりあげたところで、ふと皆本は気づいた。
「…葵、腰をあげてくれ。でないと穿かせられない」
「……う、うん…っ」
穿かせてもらう、という行為にまるで赤ちゃんに戻ったように感じたのか、顔を赤らめる葵。
ごくり、と葵が唾を飲み込んだのは、意を決してのことか。
皆本にショーツから一旦手を離すように促すと、──切り株の上にごろりと寝ころがった。
「!?」
「……ほ、ほら、皆本はん? これで……穿かせやすくなったやろ…?」
脚を揃えて寝ころがったせいで、葵のオマンコが丸見えになってしまう。
M字開脚をしていたときのように奥まで見えるわけではないが、ぴっちりと閉じた割れ目は幼さを強調していて卑猥だった。
「さ、さぁ、はやくっ。…あんまりじろじろ見んといて…っ」
太腿を自らのショーツに拘束されたままの葵が、羞恥に耐えながら叫ぶ。
さっきまではもっと大胆にオマンコを晒していたのに、今になって恥ずかしがり出したのには訳があった。
両足を上げたままで身体を後方に倒したせいで、皆本にお尻を突き出す格好になる。
今、皆本の目に飛び込んできていたのは、きゅっとすぼまった葵の肛門だった。
視線から逃れようとするかのように、ひくひくと収縮を繰り返していた。
──肛門まで見せることも覚悟はしてたんや。
──チンチンをしゃぶることはまだ怖いから…せめて、ウチの身体の奥まで見てもらおうと思ったんやけど……。
ひっ──、と、息を飲む葵。
「や、やぁっ……! やっぱり、ウチのケツの穴見んといてっ、皆本はんっ」
土壇場で、耐えきれなくなったのか悲鳴をあげる。
切り株についていた手で肛門を隠そうとして────その手を、皆本に押しとどめられた。
──ごくん。
今度は皆本が思わず飲み込んだ唾の音がやけに大きく響いた。
びくっ、と葵が震えたのを見るに、その音は葵にも届いたのだろうか。
皆本は葵の手を押さえつけると、ちょん、と葵の肛門に触れた。
「ひゃうっ──!?」
電気を流されたように震える葵の裸身。
すりすり…と肛門のしわの数を数えるように撫でられ、葵はあられもない嬌声をあげた。
「ひぃ、ひっ、あぅっ! や、やぁっ!」
涙は流れるが、同時にオマンコから少しずつ液体が滲み出しているのを皆本は見過ごさなかった。
「ダメじゃないか葵。着替えてるのに自分から汚しちゃ……」
「そ、そんなっ、ちゃう! ウチ、そんなっ……」
いつもの優しげな(?)皆本の変貌した姿に(自分が誘ったのだが)わずかな恐怖と、それに大幅に勝るぞくぞくした快楽を覚える。
皆本が懐からハンカチを取り出してオマンコにあてがった。
上下に擦り立て、愛液を拭き取るが――もちろんそれで拭き取れるはずもなく、余計に溢れ出す結果となった。
「うっ、ふぁっ! んぅぅ!! ――――…………?」
――と、突然ぴたりと皆本の手が止まった。
愛撫のままに喘ぎたてていた葵であったが、突然皆本の動きが止まった事を不思議に思って顔を上げる。
なにやら、時計を見ている――――。
「――――さあっ! 冗談はここまでにしてっ! ききき着替えてっ、早く行くんだっ!」
「――――はい――――ッ!!??」
そこから先は素早かった。
愛液をハンカチで擦らない様にして拭き取ってショーツを穿かせ、制服を着させる。
いきなり職務に戻った皆本に混乱する葵を無理矢理立ち直らせ、2人で協力して一気に着替えを終わらせた。
「道に迷うなよ!? あと、首相に失礼のないよーになっ!!」
「りょ、了解っ!!」
最後には、葵も仕事モードに頭を切りかえ、再びテレポートで大空に舞い戻っていった。
飛び立った葵の姿を見送り、やがて完全に見えなくなったところで皆本は心臓に手をあてて息を吐く。
その顔には脂汗がだらだらと流れていた。
「……あっ、危ない……っ! 任務忘れるところだった────!!」
ハハハ…と乾いた笑いをあげながら、汗を拭く指揮官。
それがついさっき葵のオマンコを拭いたハンカチであることを思い出し、――とりあえずポケットにしまい込む。
悲しき中間管理職であった。
ばしゅ、ばしゅっ──!
単独でのテレポートはマッハ3、そしてマッハ5を超え、戦闘機でさえもその姿を見失っていく。
まるで何かを振り切るように、もしくは欲求不満を解消するかのように。
────ところで、何でウチ、ケツ嬲られたときにテレポートせえへんかったんやろ…。
断続的な高速テレポートを行いながら、ふと葵は自問した。
──まさか、あのままされたかったなんて──という考えに至り、ぶんぶんと頭を振って否定する。
(ウ、ウチ……、そんなヘンタイやないもん……!!)
テレポートの速度を上げて首相の待つストックホルムへと一路向かう葵。
任務に没頭することで、さっきの快楽を忘れよう、と。
──だが、ついさっき触れられた少女の肛門は、その間もずっと官能の熱をもったままであった。
おわり