「シャーレンのばか…毎日毎日…」
無理矢理抱いた後、シャーレンは洗ってベッドに寝かせると、フィルシスは拗ねて隅にうずくまった。
耳が少し下方に向いていて、白い尾が体側に丸まっていた。
今まで何度も見た、拗ねた時の仕草だ。
でも構わずに抱き寄せた。
「離せよ…」
フィルシスはむすっとして言い返す。
「嫌ですよ」
抱かれたまま耳をなでられる。
いつも、酷いことをされて怒ってシャーレンから離れようとしても、勝手に抱き締めに来るから意味が無かった。
最初の頃は腕の中で身をよじって暴れた。
だが最近はもうされるがままになっている。気付いたらそのまま一緒に布団の中だ。
そしていつも、自分が眠るまで耳をなでられる。
フィルシスはそっと寄り添った。

次の日、シャーレンは朝早く起きた。今日は面倒な用事があった。
まだ寝てるフィルシスの服を脱がせた。
指に油を塗って、後孔に浅く入れる。
「ん…っ」
指でほぐしながら拡げて、入れていく。
「あぅ…っ!」
奥に差し込んで、中で指を曲げて刺激を与えると、目を覚ました。
「んぁ…何を…」
そのまま今度は張形を挿入した。
「最近寝すぎですよ。早起きしなさい。」
また魔法で張形を動かして後孔の内部をかきまわした。
「や…ん…ぁ…」
張形をベルトで固定して、ベッドから立たせた。
だが股間と後孔の疼きに、すぐに床に座り込んだ。
「立ち上がれないんですか?」
「……っ」
「ちょっと待ってなさいね」
そういい残してシャーレンは部屋を出て行った。
「んぁ…っ!」
そのまま、快感に耐えていると、シャーレンが戻ってきた。
「はい、餌ですよ」
目の前の床に、スープの入った皿を置かれる。
しかしスプーンはない。
「や…っ」
訴えるように、見上げると、意地悪な微笑みが返ってきた。
「私が折角早起きして作った料理が食べれないと?」
「そうじゃな…あっ!」
張形の動きが変わった。
「全部食べないとはずしてあげませんよ?」
「くぅ…ん…」
仕方なく皿に顔を近付けようとした。
床に置いてあるから、四つ這いにならなければ、届かない。
「んぅ…」
腕を前に出し、腰をあげて顔を床の皿に近付けた。
舌をそっと出して、少しづつスープを舐めた。
「そうそう、かわいいね」
頭をなでられる。
「んん…ッ」
後孔に快感を与えられたままで、うまく舐めれない。
口の周りにスープが飛び散った。
「もっときれいに食べれないんですか?お行儀が悪いですね」
誰のせいだと思ったが、とても言い返せるような状態ではなかった。
快感に震える内股を、勃起した性器から垂れた蜜が伝った。
やっと全て飲み終えると、張形の動きが止まった。
「美味しかったですか?」
顔を近づけられる。
「あ…」
口周りについたスープを、口付けのように舐めとられる。
「シャーレンなんか…やっぱり嫌いだ…」
目を潤ませて弱々しく呟いて拗ねた。
「そんなに私が嫌いですか?」
「そうだ…嫌いだ…」
そっぽを向いたまま、返事する。
そんな顔するから、そんな風にもっと自分を気にしてほしいから、また悪戯を思いつく。
今日は出掛けなければならない。
「そうですか」
意地悪く笑って、いきなり抱え上げた。
「何を…!」
驚いて身をよじる体をそのまま抱いて部屋を出た。
「離して、何をするんだ…!」
黙ったまま地下室に連れて行き、金属製の台の上に寝かせた。
本当はずっと抱いていたかったが、我慢した。
「嫌だ…やめて…」
押さえつけて、腕は頭上にまとめ、足は大きく開かせて、ベルトで縛った。
首輪にも鎖をつけて、台に繋ぐ。
「やだ…」
哀しそうな顔をした。
今すぐにでも、耳をなでたやりたかったが、後の楽しみにとっておく。
「私しか知らないこの部屋で、あなたは一人でいるんだ。」
わざと冷たく微笑んで、低く淡々と言う。
「…やだ…」
今にも泣き出しそうな目にも、黒い革の目隠しをつけた。
「やだ…!待って…」
「一人でも気持ち良くなれるようにしておいてあげましょうね」
張形をはずし、後孔の内部と周辺に丁寧に媚薬を塗りこむ。
「あっ…んぁ…」
激しい熱と快感が襲う。
「あぁー…ッ!」
仰け反って喉がひくついた。
その口には張形を咥えさせて、ベルトで固定する。
「んっ…ん…!」
苦しくて身をよじる。
見えないけど、きっと目には涙が溜まっているだろう。
「大丈夫ですよ、快感に苦しみも何もかもすぐに忘れられます。」
耳元でそうささやくと、身を震わせた。
快感か、恐怖か、わからない。
「では、私はこれで」
「んんぅー…ッ!」
こんなに酷く扱われても、まだ側にいてほしいと思った。
でも、ただ遠ざかっていく足音と、扉の閉まる音しか聞こえなかった。

細い悲鳴のような喘ぎを後にして、鉄の扉を閉めた。
本当はもちろんフィルシスを見ていたかった。
「すぐに、終わるから…」
こちらの世界は人口が少なく、国はないが、街は多くある。
暗黒神官に使える騎士や魔術師等は、戦争に行く他、それらの街の警備や治安の維持が仕事だった。
給料は、それらの街の民が収める税金から支払われる。
ただ、街の警備や治安の維持は、暗黒神官の四天王より下位の部下がすることだった。
今回は彼らだけでは手に負えない事件が起きたと、ラークに言われた。
ある街の住人が数人、いきなり消えたと知らされた。
だが面倒だったので、ラークとイグデュールに任せっきりにしていると、ついに怒られた。
ただしそれだけではなく、本当にその二人にも原因がよくわからないようだ。
屋敷の外に出ると、門の前でラークが待っていた。
「よう。今日はあいつは行かないのか?」
「たまには一人にしておくのもいいだろう、それでまた気付くんだ、私がいないと生きていけない自分に」
「…あぁ、そう…。」
楽しそうにそう言う彼に、気のない返事をした。

ラークの馬の幻獣、黒蹄に二人乗りで、問題の街に向かった。
入り口にすでにイグデュールがいた。
明らかに不機嫌な顔つきだ。
「やあ、シャーレン。今日はあの子はいないの?
仕事を他人に任せきりにして放ったらかして、一緒にいるぐらいなのに」
「お前なんかに会わせてやるものか、あんな幻術をまた見せるわけにはいかないからな」
「お前ら少しは仲良くしろよ」
共同作業だというのに、少しも進歩しない二人にラークは呆れ半分に言った。
「僕は努力したよ。
どんなに自分勝手に振舞われようと、全部笑って許してあげたじゃないか。なのにこいつは…」
「ああ、とても邪悪な笑顔だったな」
「イグデュール、何か手がかりを見つけたって言ってただろ」
無視してラークは話を進めた。
喧嘩だけで一日を終わらせるわけにはいかない。
毎日自由気ままな暗黒騎士達を統率しているから、こういうことには慣れているのかもしれない。
「…鬼虎が何か、臭いを嗅ぎとった。懐かしい臭いをね」
しぶしぶイグデュールが話し出す。
だが珍しく、曇った表情で続きを言った。
「ハウゼンの…」
その名前に聞いていた二人も嫌な表情をする。
「ハウゼン…」
シャーレンは我知らず呟いた。
自分よりも先に、暗黒神官を裏切った四天王…召喚術師。
彼はいつも頭まで漆黒の衣に身を包み、目元は白い仮面で隠していた。
その仮面の奥から自分を見る、不気味な瞳がたまらなく嫌だった。
他の四天王とも、暗黒神官とさえも、ほとんど話すことはなかった。
何を考えているのかわからない。およそ人間味というものが感じられない…
行方は誰にも全くわからない。
暗黒騎士団長の霊の言葉が思い出された。
「…イグデュール、お前はハウゼンが向こうの世界を支配しようとするなら、ハウゼンにつくのか」
唐突に、今の話題とあまり関係ない質問をする。
淡々と聞いたシャーレンの口調に、空気が緊張した。
「…わからないよ」
少しの沈黙の後、イグデュールは答えた。
「どういう意味だ、もう向こうの世界はいらないということか?」
「そうじゃないさ、僕は正直昔からあまりハウゼンが好きじゃないから。君以上に」
「そうだな、それはわかる。私もお前が嫌いだが、ハウゼンは嫌いとかそういうものだけではないからな」
「で、どうするんだよ、これから」
また喧嘩しだしそうな、お互いに一言多い険悪な二人を見て、ラークは苦笑混じりに切り出した。
「それをどうするか、困ってるんだよ」
イグデュールは苛ついて答えた。
「ハウゼンがここに来たとして、何をしたか調べるしかないな」
シャーレンが魔法を使う時の構えをする。
「何をする気だ?」
いきなりの行動に、ラークは不思議そうに尋ねた。
「魔法や術、呪いを使ったかどうか判別する魔法を使う」
「ああ、あれか。でも悲鳴が聞こえた正確な場所が、こことは限らないぞ」
「正確な場所はもちろんわからないし」
イグデュールも苛立ったまま付け加えた。
今まで全部他人任せにしてた人にはわからないとでも、言いたげに。
「私はこの辺全体にかけれる」
普通の魔術師は大抵ごく限られた範囲にしかかけられないから、二人ともそういう魔法だと思っていたようだ。
「そうやって僕に無駄な時間を過ごさせたんだね、僕は君のそういう所が本当に嫌いだよ」
「それでいい、私もお前に好きになってもらいたいとは思わない」
「さっさとやれ」
ラークは今度はぴしゃりと言い放った。
「はいはい、わかったわかった」
シャーレンは少し長い呪文を唱えた。
しばらくの沈黙の後、二人を促す。
「…反応が出た、ここじゃない…かなり離れた所だ」
街の反対側のもう一つの入り口から、少し離れた所まで行くと、深い森の入り口で、ゆるい緑の光が見えた。
「緑の光は召喚術の類の印だ」
「じゃあ、やっぱハウゼンなんだな。
悲鳴が聞こえたということは…殺されたのか?」
少し嫌そうに、ラークは呟いた。
「でも鬼虎は、死体や血の臭いまではしなかったって…だから、消えたってことなんだ。
それにしても人が消えたのと召喚術に何の関係が…」
「というか、そもそも何で人を消したんだ…」
「私達はお互いにそれぞれの術を全て把握してるわけじゃないんだ。
しかもハウゼンは最高位の、四天王の召喚術師だ、他の召喚術師ができないこと、知らないこともできるはずだ。
ただ…ハウゼンは恐らく世界を支配しようとしているだろう。
そのためには、民衆を振り向かせなければならない。
生け捕りにしたということは、人質にでもする気なんじゃないのか?
召喚術でそれができるのかどうか、わからないがな」
「…なるほどな…。
じゃあこのまま、ハウゼンが表に出てくるまで待つっていうのか?」
ラークは不安そうに聞いた。
「それは危ない…。
普通の住民だけでなく、暗黒騎士とか、暗黒神官に仕えていた者のところにも来るかもしれない。
今はとにかく他の街も調べてみるしかないな。
ハウゼンが訪れたのかどうか。鬼虎で調べてくれ」
「虎より狼の方が鼻が利くのに。君とあの子でやれば。
それにどうせ君は、何かもっと便利な魔法があるんだろ」
イグデュールが刺々しく返事する。
「また私がそんな一番面倒な役なのか」
「また?そうだね、以前も君が密偵なんて面倒な役で、向こうに行かなければ、こんなこともせずにすんだのにね」
「わかったよ。ではお前は神殿を調べろ。
あそこには、暗黒神官が残したあちらの世界の資料があるだろう。
ハウゼンが本気なら必ず見には行っているはずだ。何か手がかりがつかめるかも知れない。
ラークはハウゼンが潜伏していそうな場所を、信頼できる暗黒騎士を動かして調べてくれ。
ただし、調査は穏便に内密にすることだ。ハウゼンにこちらの動きをなるべく悟られないように」
それだけ決めて、その日は解散した。
日が中天より傾き始めていた。

シャーレンは帰り際、暗黒騎士の宿舎に寄って、馬を一頭借りることにした。
「なぁ、あいつがもし家出してたらどうする?」
馬を用意しながら、ラークが面白そうに聞いた。
「縛り付けてきたから大丈夫だ」
「…あいつに一度、本当にお前のどこがいいのか聞いてみたいな」
何でもない風に言った答えに、ラークが苦笑した。
「全くだ」
まあ、こんな世界に連れてきて、自分だけしか頼りにできない状況にしたのだから、
当たり前なのかもしれないが。
「……でもまさか、また好きになってもらえると思ってなかった」
不意に、隠し事をばらすようにぽつりと呟く。
「だから、嬉しかった」
穏やかな微笑を見せた、フィルシスの話をする時だけに見せる微笑。
「…そういう風に思ってるのを、正直にあいつに言えばいいのにな」
ラークはフィルシスがこの間、哀しそうな顔をして、自分に言ったことを思い出した。
「嫌だ、正直に言っても面白くないだろう」
どうしたらいいかわからない時がある。
好きになってもらえて嬉しい、でも、以前のように絶望に沈む姿も愛おしい。
だから、言わない。
好きと嫌いを繰り返して、私のことだけを考えていて欲しい…
「お前は要領いいのに、肝心な所が不器用だな」

屋敷を出た時はまだ日が低い朝だったが、馬を借りて屋敷に帰ってきた頃には、もう空に高く月が昇っていた。
中に入るとすぐに地下に降り、そっと扉を開けた。
くぐもった喘ぎが聞こえ、縛り付けた体はびくびくと震えてる。
ベルトで固定された腕や足の周辺は、赤くなっていた。
快感で何度も身をよじらせたのだろう。
肌の白い体は汗ばんで、口元は涎まみれだ。
張形で塞がれた口から、くぐもった喘ぎが聞こえた。
「んんぅ…ッ」
シャーレンはしばらくその姿を眺めた。
薬を塗り付けた後孔は、苦しそうに収縮してひくついていた。
辛そうにそそり立つものの先端からあふれ出た体液が、内股や下腹部を濡らしていた。
「ん…ッん…!」
そっと近づいて、硬く尖って色づいた乳首をこねる。
柔らかく、強く、摘む。引っ張った後は、指の腹で押さえた。
「ん…っ!?」
刺激にびくりと体が大きくはねた。
「…ん…っ!」
何か言いたそうだが、咥えさせられた張形のせいで喋れない。
もどかしそうに縛られた体をよじる。
「んう…っ!」
無言で、乳首だけでなく、ぴくっとした耳や、びくびく震える内股、脈打つ性器に愛撫を施す。
「……ッ!」
止まらない刺激に体を大きく仰け反らせたかと思うと、身をよじる動きが止まった。
快感に気絶したようで、揺れていた白い尾が垂れた。
咥えさせていた張形をはずすと、口から唾液があふれた。
繋いでいた鎖をはずして、足と腕の拘束を解く。白い肌に赤い跡が目立つ。
目は隠したままで、腕は後ろ手に縛りなおした。
ぐったりした体を抱き抱えて寝室に運ぶ。
ベッドに寝かせてフィルシスが気付くまで待った。
優しく耳をなでて。


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