18禁

(1)
結局は理由をつけて騒ぎたいだけなのだと、ヒカルはため息をついた。
和谷の家で、数人が集まってヒカルの誕生日会を開いてくれた。
最初は早碁を打った。検討もした。プレゼントは伊角が詰碁集、和谷はファーストフード店の
割引券、門脇がノートとえんぴつ(せめてシャープペンシルが良かった)だった。越智や本田
は知らなかったので、用意していなかった。
冴木は知っていたらしいが、「おめでとう」と言っただけだ。
物をもらうことよりも、その心配りがヒカルはとてもうれしかった。
いい誕生日だなと、くすぐったく思った。
だが昼になり、遅い昼食を買いに行ったメンバーが戻ってきて、ヒカルは驚いた。
酒がほとんどだったのだ。日本酒、焼酎、ビールにサワー系など様々だった。
伊角が申し訳なさそうな顔をしている。横に立つ門脇と冴木はにやにやしている。
そして宴会は始まった。
未成年だからと逃げまわる越智や和谷に、大人組――――主に門脇と冴木が飲ませた。
部屋中に酒のにおいが充満し、空いた瓶や缶が大量に転がりはじめた。
人も転がりはじめた。
夜になるころにはすっかりみなは出来上がってしまっていた。
越智は携帯で車に迎えに来てもらうと、本田と伊角をついでだと言って乗せて帰った。
和谷は下着姿でなにやら大声で話し、笑っている。横では門脇がはやしたてている。
ヒカルも多少は酔っていたが、それほど飲まされていなかったので冷ややかに見ていた。
「おい、進藤。実はさ、本当は用意してあるんだよ」
大量に飲んでいるはずなのに、少しも顔色を変えていない冴木がヒカルの肩を叩いた。
カバンから、大事そうに紙袋を取り出した。
「俺の秘蔵のお宝ビデオだ。進藤も18歳になったから、解禁だ」

(2)
テレビの前に三人が並んだ。真ん中はヒカルだ。冴木は離れたところにいる。
「なんで俺んときはくれなかったんだよ」
和谷がすわった目で冴木を見た。ビデオをデッキに入れようとしているが入らない。
「まあまあ和谷くん、そう怒るなよ。向き反対だぜ」
そう言いながら、門脇も横の部分を入れようと悪戦苦闘している。
酔っ払いとはみっともないものだとヒカルは呆れた。
「進藤くんが入れなよ。キミへのプレゼントだしな」
渡されたビデオを複雑な思いで見る。興味はある。だが後ろめたい気分もあった。
ヒカルは今までにこういう類のものを見たことがない。
「進藤早く早く」
和谷が焦れたように急かした。しかたないとあきらめながらセットした。
比較的かわいい少女がセーラー服姿で現れた。
少女は歩いていると、数人の男にホテルの一室にさらわれた。
そのあとストーリーはなかった。
童顔のわりには豊かな身体を、男たちがむさぼっている。いやらしい声が部屋に響く。
「すげぇ! すげぇ!」
和谷がだらしない顔でテレビに釘付けになっている。トランクスはテントを張っていた。
気付いた門脇が、からかうようにそこを撫でている。
言い知れぬ嫌悪感のようなものと、それとはまったく正反対のものがこみあげてくる。
「進藤も、ここきつそうだな」
不意に背後から声がして、ヒカルはおどろいた。冴木がジーンズの上からそこに触れている。
いつのまに近くに来たのだろうか。
「冴木さ……」
「脱いだら?」
手が服のなかに入ってきた。長い指先がゆっくりと肌をなでる。
ぞくぞくしたものが駆け抜け、肌が粟だった。

(3)
冗談は本当にやめてほしい。
ヒカルは身をよじって逃れようとしたが、冴木の力は強かった。
「おーい、おまえら。今日は進藤の誕生日だぜ? 進藤が喜ぶことしようじゃないか」
「ん……冴木さん……!」
首筋をついばまれ、ヒカルは小さくふるえた。
ヒカルなどどうでもいいと言ったような表情で門脇と和谷は振り向いた。
だが冴木が服をもちあげ、その肌をさらすと二人の顔色は変わった。
「あ、ああそうだな……悪かったな、進藤くん……」
まだつづいているビデオから離れてやってくる二人が、ヒカルは怖かった。
「門脇さん? 和谷? ちょっと……うぁ!」
乳首を強くつままれ、ヒカルは痛みに声をあげた。思いのほか高かった。
「あ、やだ……冴木さんっ! ほんとにカンベン……ん」
抗議しても、冴木は楽しそうにヒカルのそこをこねまわしている。
ヒカルをなぶる手が増えた。和谷と門脇の手が足や腕を撫でまわしはじめたのだ。
それどころか、ジーンズを脱がせようとしている。
「冴木さん、やめさせてよ! さ……!!」
振り向いたヒカルは声を吸われた。温かく湿ったものが、唇をふさいでいた。
自分の身になにが起きているのか、ヒカルは理解できなかった。
柔らかな舌が開いた隙間から忍び込んでくる。
「ん……んふ、んんぅ」
手を振り上げようとした。だがそれは横から妨害された。
舌が口腔を舐めまわしてくる。気持ち悪いはずなのに、されるままになってしまう。
とらえとられた舌を、噛まれたり吸われたり、いいようにされた。
「18歳の誕生日、おめでとう」
冴木が甘い声でささやいた。

(4)
初めてのキスだった。そしてヒカルは二度目もすぐに奪われた。
門脇があごをつかんで振り向かせると、唇を寄せてきた。鼻が軽くぶつかった。
冴木とは違った感触だった。音がぴちゃぴちゃと立つ。
「次は俺、門脇さん!」
和谷が門脇の服を引っ張った。
門脇との唾液がまだ糸をひいていたが、和谷がこらえきれないように迫ってきた。
後ろにいた冴木がどいたので、ヒカルは押し倒されながらキスをされた。
身体にものすごい圧迫感があった。足首を誰かが押さえている。
「んんんー!! ん、ん! ん、ンンッ!!」
いつのまにか力が抜けていたヒカルは、あっさりとジーンズを脱がされてしまった。
そこが冷たい外気に触れるのを感じた。
「大きくなってるじゃん、進藤。さすが18歳だな」
冴木の笑う声が聞こえた。ヒカルには見えなかったが、そこが熱くなっているのは先ほどから
知っていた。それを見られた羞恥心に、頬がさらに赤くなった。
「和谷くん、どいてくれないか」
門脇がそう言うと、和谷はヒカルを押さえたまま身体をずらした。唇はつながっていた。
手際よく門脇は上着を剥いでいく。一瞬、和谷が離れた。シャツが顔の上を通りすぎていく。
そしてまた、和谷がヒカルの唇に吸い付いてきた。見事な連携プレーだった。
ヒカルは全裸にされていた。
さらされた肌を、男たちがなぶっていく。まるでビデオのなかにいる気がした。
身体を丸めたいのにできない。屈辱に泣きそうになる。
膝頭を誰かがつかみ、両脇に大きく押し開いた。
自分のかっこうを思い浮かべて、ヒカルは青ざめた。
「進藤、俺からのプレゼントだよ」
優しい冴木の声に、ヒカルは悲鳴をあげた。だがそれは和谷に飲み込まれた。

(5)
股間のモノを咥えられている。
見えなくても、それくらいわかる。ヒカルはめまいがした。
血液がどんどんそこに向かっていく。ねっとりとした舌の刺激にヒカルは身体を硬くさせた。
唇で先端をなぶられる。根元も同時に舌がくすぐるように舐めている。
冴木と門脇が自分のペニスをもてあそんでいる。
ヒカルは勢いよく顔を振った。
「やだ! やめてよ冴木さん! 門脇さん! 和谷!」
悲鳴だけが虚しく宙に放たれた。和谷は両手で頬をはさんで固定すると、また吸い付いてきた。
「和谷、進藤の身体を起こしてやれ」
冴木の言葉に和谷は素直に従う。自分の言うことは聞いてくれないのに。
和谷がヒカルの後ろにまわって身体を支えた。
目に飛び込んできた、自分の惨状にこれは夢ではないかと疑った。
二人の男が自分のモノに手を添え、ひざまずくようにして舐めている。
視覚は鮮やかに今の自分の状態を伝え、感覚を強めた。
ヒカルは駆け上ってくる衝動にあらがえなかった。声もあげずに射精した。
精液は門脇と冴木の衣服を濡らした。
「たくさん出たな、進藤くん」
門脇はまるで誉めるかのような口振りだった。そして服を脱ぎだした。冴木もだ。
すでに猛った二人のモノが眼前に現れる。硬直しているヒカルの背中に何かが押し付けられた。
ナニか、はすぐにわかった。そのまま和谷は何度もすりつけてくる。
ヒカルの背でマスターベーションしている。和谷はうめくと、額を肩に乗せてきた。
「……あーあ、俺のも汚れちゃった」
「おまえは自分ので汚したんだろ」
苦笑している冴木が和谷に代わってヒカルの腕をつかんできた。
射精後の疲労感のためか、ヒカルは拒否できなかった。

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