ミミズ妄想

(1)
ランドセルを背負った少年たちが数人、道端でしゃがんでいる。
「げー! こんなにミミズがいるぜ!!」
「いち、にぃ、さん、しー……うわ、こっちにもいる!」
うねうねと動く大量のミミズを見て、少年たちは声をあげる。
一人が石でミミズの胴体を切り刻んでいる。他の少年はミミズをつかみ、引っ張っている。
ヒカルも水溜りにいるミミズを木の枝でつついていた。
「なあなあ、しっこ引っ掛けてやろうぜ!」
その声にすぐに周りはやろうやろう、とチャックを開けはじめた。しかしヒカルは嫌そうに眉
をひそめた。
「オレのじいちゃんが、ミミズにオシッコかけちゃいけないって言ってた」
「何でだよ」
「知らないけど……」
こういうことを率先してやるはずのヒカルがしぶるので、少年たちは少しためらいを見せた。
だが言い出した少年は怒ったように首を横に振った。
「知らないって何だよ。理由になんねーよ。おまえもしっこ掛けろよ!」
「うわ! やめろよ!」
急に後ろから抱きつかれ、ヒカルは悲鳴をあげた。しかし少年は腕をゆるめず、腰から前へと
手をまわした。チャックをおろし、下着のなかにまで手を入れてきた。
少年の手には、つるんとした性器が握られていた。
「や、ヤダ! いいかげんにしろよっ」
「おまえらも出せよ! いっせーのせっ、で同時にだぞ!」
ヒカルを羽交い絞めにしている少年が命令する。
人にペニスを触られるのは初めてで、ヒカルはもがいて振りほどこうとした。
だが少年は離れようとしない。
少年の目は、ヒカルのそれに釘付けになっていた。なぜか唾を飲み込んだ。

(2)
指でさすってみると、ヒカルの腰が跳ね上がった。
小さなため息が聞こえた気がした。もう一度そっと指をすべらせてみる。
「ん……っ」
少年は腰をヒカルの尻に押し付けていた。このままぐりぐりと動かしたい。
「ミミズ集めたよー」
一人の少年が声をかけてきて、我にかえる。一箇所にミミズは寄せられていた。
「お、おう! じゃあ掛けるぞっ。いっせーの……」
一斉に放たれた。しかしヒカルからは出ていなかった。
「進藤、出せよ」
「イヤだ! もう放せよ!」
「じゃあこうしてやる」
少年は手のひらでヒカルの幼い性器を揉みこんだ。
「あっ、やぁ……!」
その声は他の少年にも聞こえたようだ。みなはヒカルの顔に見入った。
ヒカルは頬を赤くし、唇を小さく開いていた。桃色の舌がのぞいている。
「ず、ずるいよ、僕たちはしたのに」
「そうだそうだ! 進藤もしろよっ!」
口々に言われ、ヒカルはひるんだ。この場の雰囲気を悪くしていることに罪悪感を抱いた。
「……じゃあ、するから、放してくれよ」
「ダメだ! ちゃんとするまで、絶対に放さない!」
ヒカルはため息をつくと、目を閉じた。少年の指の感触を強く感じた。
「お、出た出た!」
少年たちがはやしたてる。自分で持たないでするのは奇妙な気分だった。
ミミズたちは逃れようとするかのように、うごめいていた。

(3)
「もういいだろ!」
ヒカルがよじると、今度こそ少年ははなした。だがその顔は未練たっぷりだった。
他の少年たちも顔を見合わせている。
ランドセルを拾うと、ヒカルはさっさとその場を離れようとした。だが少年が引き戻した。
「何すんだよ!」
抗議の声をあげた。しかし少年たちは叫ぶと、ヒカルの手をつかむと走り出した。
ヒカルはほとんどひきずられるようにして、公園に連れてこられた。
植え込みのなかに少年たちは入り込んだ。
「やめろってば!」
嫌がるヒカルを押さえ、少年はジーンズを引きずりおろしてきた。
「いた……ッ」
ペニスを再び手中におさめ、くにくにと指でしごいてやる。
なぜこんなことをしているのか、自分でもわかっていなかった。ただこれは遊びの一種なのだ
とみなは自分に言いきかせていた。
「やめろってばぁ……!」
さすがのヒカルも、少年たちの異様な目の輝きに怯えを感じていた。
必死になって手足を振りまわす。だが多勢に無勢で、仰向けに拘束されてしまった。
膝までジーンズをずり下げられた自分の姿は情けなく思えた。
ヒカルのそこはまだ翳りを見せておらず、後ろの袋までよく見ることができる。
小学校六年生で、もう生えている者もいる。ヒカル以外の少年たちもうっすらと産毛のような
ものが、すでに性器の周りに姿を現していた。
「進藤ってまだ、毛ぇ生えてなかったんだ?」
「うるせっ!」
気にしていたことを言われて、ヒカルは頬を赤らめた。そんな様がとてもかわいらしい。
少年たちはお互いの顔を見合わせた。
「俺はもう生えてるぜ。見るか?」
見ると言っていないのに、少年はズボンを脱ぎだした。

(4)
一人の少年を取り囲んで、ペニスを出しているというのは滑稽だった。
みなはまだ成熟していない股間を、ヒカルに自慢げに見せている。
「ちょっとだけじゃんか」
ヒカルはそれを見ながら、鼻息を荒くした。自分は馬鹿にされるほどではない。
「けど生えてるぜ。進藤はないじゃん」
少年は自分の毛をつまんで見せる。たいしたことはない。だがヒカルの自尊心は傷つけられた。
隠そうに膝を閉じようとしたが、それを察した少年の一人が膝頭を押さえてきた。
みなの視線にさらされ、ヒカルは泣きたくなった。
歯を食いしばって、涙をこぼさないように少年たちを睨みつける。
いつも元気で強気なヒカルの、何とも言えない表情に少年たちは頭のなかが熱くなってくる。
「なあ、じゃあ誰のが一番でかいか、比べないか?」
「さんせーい!!」
短ズボンを脱ぎ、それぞれが己の性器を外にさらした。どれもこれも、似たりよったりだ。
だがそれほど体格の大きくない少年のものが一番大きかった。
「僕のが一番大きいみたいだね」
少年はヒカルを上目遣いに見てきた。それが癇にさわった。
「たいして違わないだろっ」
「そうかな? じゃあ比べようよ」
そう言うと少年はヒカルの足の上にまたがってきた。そして股間をすり寄せてきた。
二本のペニスを握り、少年はたしかめるように上下に何度も往復させる。
ヒカルの心臓がおかしな音を立て続けている。
こんなことをされているのに、どうしても拒否の言葉が出てこない。
合わさったペニスがなにかを伝えてくる。息が弾む。
少年たちは二人の様子をうらやましそうに眺めていたが、やがて我も我もと押し付けてきた。
身体のうちが熱くなる。ヒカルが叫びそうになったその瞬間、野太い声がした。

(5)
「おまえたち、なにをやってるんだ!」
「ヤベッ! 逃げろ!!」
少年たちはぶらさげたものを慌ててしまいこみながら、四方に駆け出していった。
しかし押さえつけられていたヒカルはすぐに動くことができなかった。
「キミ!!」
声のしたほうをビクビクしながら見上げた。悪いことをしたつもりはない。
だが怒られると思った。
手が伸びてきて、思わず肩をすくめた。だが叩かれることはなかった。
「大丈夫か? ひどいめにあったな」
優しい声だった。ヒカルはその人物を見た。背広を着たサラリーマン風の人だった。
ホッとして、笑みをもらした。
男の目はいたわるように自分を見ている。その目が下に移った。
ヒカルは手でさっと股間を隠した。こんなところを見られたくなかった。
うつむいているヒカルを男はあいかわらず優しい目で見つめていた。
「怪我をしていないか、見てあげよう」
手首をつかむと、どけられた。強引ではないが、有無を言わせないものを感じた。
「ちょっと腫れてるね。どうしてこんなことになったんだい?」
男の言うとおり、ヒカルのそれはいつもよりも膨らんでいるようだった。
おまけに先ほどからうずいている。本当に怪我をしてしまったのだろうか。
ヒカルはあったことを説明した。この男なら何とかしてくれるかもしれない。
「そうか〜、ミミズにおしっこをかけちゃったのか〜」
「やっぱりいけないことだった?」
「うん、そういうことするとね、腫れちゃうんだよ。しかもますますひどくなるよ」
その言葉にヒカルは本当に顔を歪ませた。
こんなところが腫れているなどと、親には恥ずかしくてとても言えない。
男はますます笑みを顔中に浮かべた。
「ぼくが治してあげようか?」

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!