■ 月に願いを。〜第一部〜■

[あとがき]




先輩、私の事好きですか?



私は、先輩の事好きです。何よりも、誰よりも。



こんな私の想い、アナタに通じますか?



私は、今日も夢を見ます。



月に願いを。



そんな夢を。







夜。



満月の光があたりを照らし、風が吹き抜ける肌寒い夜。



私は、ひなた荘の屋根の上に登っていた。

眺めるは、月。



月は、悲しんでいるのだろうか?

月は、微笑んでいるのだろうか。

月の光は、哀しくも、優しくもある。



私は、胸に秘めた願いをそっと月に祈ってみる。



さあ、これでよし。

私は、もう一度月を見上げた。



代わらぬ月の顔。

それでも、さっきより優しい表情になった気がした。



風が、私に強く吹きつける。

風に揺れる髪の毛と、スカートを押えながら、私は……。

月から目をそらす事ができなくなっていた。







アナタは何を悲しんでいるの?

アナタは何を望んでいるの?

それは、かなわぬ願い?

それは、無駄な想い?



いいえ。



願いは、かなう?

うん。



願いはかなうの?

うん。



どうして?

あなたはまだ諦められてないから。



諦めてないんでしょ?

あきらめるなんて……できるわけない。



私は、布団の中で眠っていた。





朝。



私は、良い気分で目覚めた。

何か、良い夢を見ていたような気がする。

何か、綺麗な情景だったような気がする。

そっと目をつぶってみてもその情景は思い浮かばなかった。

しばらくして、諦めた私は、朝ごはんの仕度に向かった。



昼。



瀬田さんが来た。

はるかさんに会いに来たのだろうと思っていたらその通りだった。

はるかさんは、まだ瀬田さんの求婚に応えようとはしていなかった。

瀬田さんは、女性にモテると思うから、はるかさんも少しは焦った方がいいのに……。

と自分の事を棚に上げてそう思ってみた。



夜。



また、夜が来た。

また、私は、屋根に登っていた。

また、満月があたりを照らす。

また、私はその月を見上げた。



月の表情は、まったく変わらない。

相変わらずの表情だった。

私は、またその月に見とれた。

目をそらす事なんかできなかった。

ずっと。

ずっと…。





アナタは、どんな願いを叶えたいの?

アナタは、どうして、叶えないの?

アナタは、どうして、じっとしていられるの?



……それは、叶う願いなのに。



どうして?



願いを叶える方法は、いくらでもあるでしょ?

あるの?



あるよ。

どんな?



自分で考えて。例えば、瀬田さんを……。

瀬田さんを?





私は、布団の中で眠っていた。



朝。



今朝も目覚めが良かった。

また、綺麗な夢を見ていたような気がした。

何か、大事な事を言っていた気がした。

目をつぶったけど思い出せない。

今日は、朝食作りの当番じゃないので、私は再び眠りの世界へ入っていった。



昼。



瀬田さんがまた来た。

そして、またはるかさんに求婚を申し出ていた。

いいかげんにはるかさんも素直になればいいのに。

とまた自分の事を棚に上げて思った。



そういえば、瀬田さんと成瀬川先輩が、久しぶりに会っていた。

先輩は、どこかに出かけていなかったからふたりきりだったみたい。

成瀬川先輩にとって、瀬田さんはまだ、あこがれの人みたいだった。

顔を赤らめて、幸せそうに瀬田さんと会話していた。

成瀬川先輩は浮気者だ。



そんな成瀬川先輩の事を瀬田さんはどうおもっているんだろう?

瀬田さんは、成瀬川先輩が、告白してきたら、はるかさんを捨てるのかな?

どうなんだろう?

捨てられたらはるかさん、可哀想だな。

でも、成瀬川先輩が、瀬田さんと付き合ったら、私が先輩と付き合えるのかな?

と思うと、少し幸せになった。

本当にそうならないかなあ。

なんて、思った自分に軽く嫌悪感を感じた。



夜。



今日も夜が来た。

今日も月明かりが当たりを照らしていた。

今日も私は、空を見上げた。



今日は満月じゃなかった。

少し欠けた月。



その表情は、少し哀しさと増したみたい。



願いが叶うって、ホント?

うん。



でも、その願いが叶ったら、成瀬川先輩と先輩はどうなるの?

……。



不幸になるの?先輩を私が奪うの?

……。



誰かが不幸になるなら……私は……。

うそつき。



え?

明日、いい夢を見せてあげる。



私は、布団の中にいた。





朝。



とても哀しい夢を見たように気がする。

前の夢と同じで綺麗だったんだけど、何か哀しい。

目をつぶるけど思い出せない。

今日の朝食当番は私だった。

諦めて、仕度に向かった。



昼。



またまた瀬田さんが来ていた。

というよりは、ひなた荘に滞在している。

あの車の中で寝ているみたい。

はるかさんが結婚を受けるまでいる気かな?

洗濯物を干しながら、はるかさんに、殴られている瀬田さんを見つめた。

はるかさんも、本当に素直じゃないなあ。



そういえば今日も、成瀬川先輩と瀬田さんは会っていたらしい。

そんなに、なつかしいのかな?



それとも?

それとも?

それとも……?



私は、少しいけない考えをしてしまった。





夜。



今日もやっぱり屋根にいた。

そしてやっぱり空を見上げた。

するとやっぱり月は欠けていた。

前よりも大きく欠けて、半月になっていた。

とても哀しそうな表情だった。



夢を、夢をみせてあげる。



夢……?



微笑む先輩。

微笑み返す私。



私は目つぶる。

先輩は、唇を重ねる。



「成瀬川……」



「え……」



私が目をあけると、先輩は、成瀬川先輩とキスをしていた。

舌を絡ませあう濃厚なキス。



私の目の前に居たのは、たま……。

先輩と思っていたキスの相手は、たま。





何故か私は、キスをする先輩と成瀬川先輩のほうをみて笑った。

何で?悲しい気持ちなのに。大好きな先輩が他の女性とキスしているのに。



そのままさわやかに笑い、二人を祝福する。

自分の気持ちを押し込め、悲しみとやり場のない感情を押さえつけて。

よく見たら、泣いている。



私が泣いていた。



泣きながら笑い、祝福する。

最後に、負け惜しみのように先輩に何かくだらない事を言った。



(アキラメマセンカラ?)



(幸せに?)



頭に直接声が響いた。

……どう?これでいいの?



違う!こんな……自分の気持ちを押さえつけて……こんなの違う。絶対に後悔する!

……どうするの?いや、どうしたいの?皆が、じゃないの。アナタはどうしたいの?



私は、もう嫌。私は、もう諦めない。譲らない。私は、私の幸せを勝ち取る。掴み取る。

……そう。そうなの。大事なのはアナタの意思であって他人の意思じゃない。



やっとわかった。自分の気持ちを抑えて、他人に譲っていても幸せになんかなれないことを!

……気づいた。アナタは気づけた。これで道は開く。



私は!私は!先輩の事、好きで好きで誰よりも先輩の事を愛してる!

……おめでとう。アナタは願いを叶えられる。



……願いは、アナタの意思で叶えられる物だから。



私は、まだ先輩と成瀬川先輩に泣きながら笑いかけていた。



さあ、取り消して!二人に投げかけた祝福の言葉を!

ホラ、考え直して!自分の気持ちを押さえつけての祝福を!

ねえ、動いて!!自分の幸せを自分で勝ち取るために!!



頼むから動いて私!!動いて!!うご……動け!!

うごけえええええええええええええええええええええええええええ!!



私は、布団から跳ね上がった。



今日は、何だか不思議な気分がする。

嫌な夢を見た……でも何故か良い夢を見たような気もする。

内容はでも思い出せない。

目をつぶっても無理。

諦めて、今日も朝食を作りに、台所へ向かう。





昼。



相変わらず、はるかさんは、瀬田さんを殴り飛ばしていた。

瀬田さんも懲りずに求婚を続けていた。

もう見慣れた風景だ。



洗濯物を干しながらあくびを一つした。



そうえいば、また瀬田さんと、成瀬川先輩が会っていた。

いよいよ怪しい。

明日あたり、調べようかな。



どうか、二人の仲が妙な事になっていますように。



あれ?

間違えた。



どうか、二人の仲が妙な事になっていませんように。



太陽に祈りをかけてみた。

届いたかな?





夜。



いつもの様に屋根にいた。

いつもの様に空を見上げた。

いつもの様に、月は欠けていた。

もう三日月になってしまっていた。

月が泣いているように思えた。



泣いてるの?

いいえ。



ならどうして哀しそうなの?

哀しいのはアナタじゃないの?



どうして?

私の顔には、アナタが映っているから。



そうなの?

うん。



どうして私は哀しいの?

願いを叶えると同時に失うものがあるから。



そうなの?

そう。何かを得れば何かを失う。それは当たり前の事。



私は……何を得て、何を失うの?

それは、アナタしだい。アナタにとって大事なのは、得る物と失う物の価値なの



価値?

そう。何かを失うリスクを恐れずにアナタは選択をした。



選択?

そう、アナタは、先輩を手に入れる。



本当?

全てはアナタしだい。だけど、願いはきっと成就する。



……おめでとう。私はもう、アナタの前に現れない。





朝。



いつもどおり、寝覚めの良い朝だった。

目をつぶって見た。



あれ?

あれあれ?

思い出した。

夢を思い出せた。



屋根に登って月と話をしている夢。

綺麗なのは月で、哀しそうなのは、月に映る私。

そして、それは、私の願いを叶える為に…。



え?



枕元に月をかたどった綺麗な首飾りが一つ置いてあった。

不思議な輝きを放ち、その光は月そのものに思える。



これは…?



首飾りを手で掴んでみる。

怪しげな、でも暖かげな光があふれる。



月の涙?



何故だか、そう思った。

今日は、朝ごはんの準備をしに行く気が起こらず、ずっとそれを見つめていた。

朝食は、カップラーメンになった。





昼。



今日もいつもどおり、瀬田さんは、はるかさんに求婚を断られていた。

ここまでしつこいとストーカーなのかな?

とおもったけど、はるかさんもまんざらではない様子なのできっと違うだろうと思った。



それにしても洗濯物が良く乾く。



今日は太陽の日差しが強かった。

月が消えたからかな。

そう思うと少し哀しかった。



そういえば、こそこそとした様子で、瀬田さんが、成瀬川先輩の部屋に向かっていた。

やっぱり、成瀬川先輩と瀬田さんは何かよからぬ仲になっているんじゃないのかな?



私は、後をつけてみることにした。



…あ。



もしもの為にカメラも持っていくことにした。

カオラ特製のデジタルビデオカメラだ。

本人曰く、世界で最高の性能やで〜。

本当かどうかあやしいけど…。



月の涙は、置いて行くにはどうしても気になって、持っていくことにした。

スカートのポケットの中に突っ込む。





成瀬川の部屋。





二人は、部屋の中にいた。

身体を密着させあっていた。

抱き合ってる?

どこからどうみてもそうとしか見えない。

どきどき…。



私は、心臓の鼓動が高まるのを感じた。

本当に、こんな事になってるなんて。



もしかして、これは月の力?

願いが叶うのに関係あるのかな?



はるかさんはどうなるんだろう?

先輩はどうなるんだろう?



はるかさんが、可哀想…

先輩も可哀想…。



瀬田さんと、成瀬川先輩。不潔です。



あ!いけない。カメラを廻さないと。



カオラ特製デジタルビデオカメラが録画を開始した。



凄い…。



ズームも思うがまま。決してぶれたりもしない。

世界最高の性能は嘘じゃなかったのね…。



何より驚いたのは、二人がささやきあっている声まで拾うということだ。

普通では決して聞こえないような声なのに、カメラを通すときちんと聞こえてくる。

こんな高性能な集音機能まで付いてるなんて…。





カオラのカメラに驚きながらも、私は夢中でカメラを廻した。



「やっぱり、だめ……」



「なるちゃん…好きだよ…。」



「そんな…」



どきどき。

凄い…。何かお昼のメロドラマみたい。

成瀬川先輩が、若奥さんで、瀬田さんが、その不倫相手みたい。



「困ります……」



「でも、嫌じゃないだろ?」



「そ、それは…」



「ほら…。」



「んむっ…」



うわわ…

キスしてる…。

大人のキスだ…。



くちゅくちゅと舌を絡ませあう、唾液のいやらしい音をカメラはしっかり拾ってくる。

凄い、エッチな音…。



「ん…はあっ…せ、瀬田さん……」



「なるちゃん…。可愛い…。」



「あっ!ん…。」





瀬田さんが、成瀬川先輩の胸を服の上から揉み揉みした。

柔らかくて弾力のありそうな胸が、瀬田さんの手の中で躍っている。



「んっ…あうっ…」



「あれ?エッチな声が出るね。気持ちいいのかな?」



「いや…恥ずかしい…」



「可愛いよ…。」



瀬田さんは、胸を揉みながら、成瀬川先輩に二度目の大人の口付けをした。

成瀬川先輩は、口では嫌がっているけど、まんざらでもないのか、とろんとしたうつろな表情で、

瀬田さんにされるがままだった。



「今日こそ、抱かせてよ。」



「そ、それは……駄目です…!景太郎が…」



「景太郎君は関係ないさ。はるかも今は関係ない。」



「でも、そんなのっていけない事です…」



瀬田さんの前だと妙にしおらしい成瀬川先輩。

先輩の前とは大違い。

ちょっと、腹が立った。



「いまさら、何をいうんだい?今も十分いけない事をしているんだよ。」



「で、でも…。」



「まあ、本気で抵抗しないのが、受け入れてる証拠だよ。」



「あ!そこは!やっ…!駄目…!!」



ついに瀬田さんは、成瀬川先輩の服の間から手を入れて、

直接アソコを愛撫しはじめた。



「あれれ?嫌がっていたのに可愛いクリちゃんは、立ってるね?」



「言わないで…下さい…。」



成瀬川先輩のアソコは、すでに濡れそぼっていたみたいで、瀬田さんが楽しそうに、

指を動かして、くちゅくちゅ音を鳴らした。



私は、淫らにアソコを濡らしてしまった成瀬川先輩を軽蔑した。

先輩がいるのに…。

先輩と付き合っているのに…。

なんて軽薄な人なんだろう。



「ふふ…気持ちよかったんだね?」



「景太郎君にはさせたのかい?」



「え…。そんなこと…」



「言ってごらん?言わないと、本番はお預けだね。」





瀬田さんは、指で成瀬川先輩のクリトリスをゆっくりと弄くりながら、耳を甘噛みしながらそういった。

瀬田さんの愛撫によって押し寄せる感覚に、成瀬川先輩は、身を震わせる。



成瀬川先輩、あんなに震えて…気持ちよさそうな顔…。

どきどきどき…。

あんなエッチな顔をした成瀬川先輩を見るの初めて…。





「け、景太郎とは、まだ…その…していません。」



「へえ〜そうなんだ?キスだけ?」



「は、はい…。キスだけ…あっ…んっ…」



「景太郎君が可哀想だね。」





景太郎の名が出たとたん成瀬川先輩は身を振るわせて、軽い抵抗を見せる。

瀬田さんは、それが面白いらしく、からかう様に耳を舐める。



「止めて、下さい…その…景太郎の事は言わないで……。」



「どうしてだい?景太郎君の事を言うたびに、君のアソコからは蜜が溢れて、クリちゃんは、固くなるんだけどねえ。」



「ううっ…。んっ…あまりいじめないで…ぅっ…下さい…」



「ふふっ…そうか。じゃあ、そろそろ入れるよ。」



「は、はい…。」



二人は、のそのそと体勢を変えた。

成瀬川先輩が、タンスに寄りかかるようになって、

その成瀬川先輩を瀬田さんが、バックで突く形だ。



うわあ…。

ついに、挿入…?

どきどき。

私の心臓の鼓動は最高潮に達しそうだ。



「いくよ…」



「ん……あ…ふあっ…」



くちゅっとした音を立てて、成瀬川先輩のアソコの穴に狙いを定めた瀬田さんの大きなおちんちんは、

ゆっくりと、成瀬川先輩の穴の中に入っていった。



「んん……。入ってくるぅ……。瀬田さんのが、私の中に…」



「ふふ…。凄い濡れてるから、簡単に入っていくよ。まるで処女じゃないみたいだ…」



ええ!?

成瀬川先輩って処女だったの?

じゃあ、先輩とは本当に、その…してなかったの?

先輩…可哀想…。



「お?これが膜かな?」



「あっ…。当たってる…。」



どうやら、瀬田さんのおちんちんが、成瀬川先輩の処女膜にまでたどり着いたらしい。

処女膜を破ると、痛いっていうけど、本当なのかな?



「ゆっくり行くよ…。」



「はい…、んあっ…あうっ…」



瀬田さんが、ゆっくりと腰を前に動かすと、成瀬川先輩は少し顔をゆがめた。

やっぱり痛いのかな?

痛さで膣が収縮するからか、瀬田さんは、気持ちいいみたい。



「ん…ふう…あ…ああっ・・・」





「お。どうやら、処女膜は破れたみたいだよ。」



ぶ…ぶつっ…という鈍い音で、処女膜が破れたのがこっちにも分かった。

そんな音までしっかり拾ってしまうこのカメラは凄い。



「は…はあ…はあ…」



「大丈夫かい?」



「はい…」



瀬田さんのおちんちんはすっかり、成瀬川先輩のアソコに入っていた。

それだけで、痛いのか、成瀬川先輩は、細かく震えている。

瀬田さんも震えているが、こちらは、気持ちいいからかな?



「動くよっ…。」



「はいっ・・・んあっ」



じゅぷっ、という音とともに瀬田さんのおちんちんが、少し引き抜かれた。



あ。

そのおちんちんに少し血みたいなものがこびれ付いている。

これが、破瓜の血かな?



一旦引き抜いたおちんちんを、瀬田さんは再び、挿入した。

淫らな音を鳴らして、それは入っていく。



「んああっ…」



「ここの壁をこすられると気持ちいいみたいだね。」



「んひっ…あ…!気持ちいい…身体がフワフワするような…。」



微かな成瀬川先輩の声色の変化を敏感に察知して、感じるポイントを発見した瀬田さんは、

そのポイントを重点的に責めながら、根元まで引き抜いては、挿入を繰り返す。



「まるで、空中を浮いてるかのような、感覚、だね。」



「はいっ…。あっ…そこ…あんっ!」



「やっぱりなるちゃんは可愛いよ…」



「あ、瀬田さぁん……。」



成瀬川先輩が、甘えた声で、瀬田さんの方を振り向く。

瀬田さんは、成瀬川先輩に大人のキスをする。



すごい…。

腰を動かしながら、キスしてる…。

長い成瀬川先輩の髪の毛が、身体の動きにあわせて揺ら揺らと揺れている。



「んむっ…はあはあ…」



息を切らしても動きは止まらない。

大人のキスを何度もして、お互いの口周りが唾液でベタベタになってもキスを止めようとしない。



「んっ…ぷあっ…はあ…ふあああ……気持ちいい……」



「ふふっ…」



成瀬川先輩は、だらしなく顔を弛緩させてそう漏らした。

そんな成瀬川先輩を見て、瀬田さんは、笑いかけた。



「いけない子だね、なるちゃんは。景太郎君と付き合ってるのに、他のオトコとセックスしてる。」



「はっ…はあっ…やあ…あんまり…いじめないでください…」



快楽に顔を歪ませながら、哀願する成瀬川先輩だけど、説得力は感じられない。

瀬田さんの方も成瀬川先輩を言葉で虐める事で、楽しんでいる様子だ。

先輩が、快楽を高める道具に使われている見たいで腹が立った。



「ふふっ…じゃあ、こっちは、どうかな…?」



「え…やっ!?」



瀬田さんは、成瀬川先輩のお尻の穴を指でグリグリと刺激していた。

成瀬川先輩は、思いもよらない瀬田さんの行動に驚いて、声を上げる。



「ふふっ…」



「んっ…んんっ…、や、止めてください…そんな所、恥ずかしい…」



「そんな事いって、案外気持ち良いんだろ?」



「あくっ…!だ、駄目指を入れないで…」



瀬田さんは、成瀬川先輩の意味のないささやかな抵抗を楽しみつつ、

ニヤついたまま指で成瀬川先輩のお尻の穴を存分に弄る。

指で穴を広げたり、指を穴に入れたり、グリグリと押さえつけたり、揉むようにしたり…。

もちろん、その間も瀬田さんと成瀬川先輩の腰は、激しく動いている。

結合部から響くじゅぷじゅぷという音も絶える事が無い。



「嫌がるのが可愛いよ。」



「せ、瀬田さんの意地悪…。」



「ふふっ…嫌われちゃったかな。」



「……。いえ…好きです。」



「なるちゃんのそういう所、好きだなあ。」



瀬田さんが、目をつぶって舌を出す。

成瀬川先輩は、自然に舌を絡める。



「んっ…ふうっ…あむっ…」



くちゅ…くちゃ、ぐちっ……。

腰を動かして、快楽をむさぼりながら、お互いに舌を絡める…。



最高にいやらしいその構図に私は、アソコが熱くなるのを感じる。

や、やだ、私…。

私は、カメラを回す事にもっと集中する事で、その昂ぶりを押える事にした。



「あっ…はあっ…」



瀬田さんの腰の動きに、成瀬川先輩が夢中になっている間に、

瀬田さんが悪戯を思いついた子供のように無邪気な笑みを浮かべた。



「なるちゃん。」



「あっ…はあっ…んっ…?」



瀬田さんは、黙って成瀬川先輩の目の前に指を差し出した。

成瀬川先輩は、その指をじいっと見つめてから、目をつぶってその指を口に運んだ。



あ。

あの指は成瀬川先輩のお尻の穴に入ってた指…。



「んっ…ふっ…」



瀬田さんの指を口内に含んで、成瀬川先輩は、一瞬顔を歪める。



「ふふっ」



そんな成瀬川先輩を見て瀬田さんは満足げだ。

成瀬川先輩をぐっと抱き寄せると、ごほうびだ、と言わんばかりに成瀬川先輩のアソコを深く突いた。



「んふっ…あふっ…」



瀬田さんの指をしゃぶりながら、成瀬川先輩は気持ちよさげに悶える。

それをみる瀬田さんも興奮の度合いを高めていく。



「っ……。なるちゃん…そろそろ、出すよ。」



そろそろ限界が近づいたのか、瀬田さんが、成瀬川先輩の耳元でそう呟き、成瀬川先輩の耳たぶを舐め回した。



「んあっ…瀬田さぁん…一緒に、一緒にイって…中に…」



驚くべき言葉を成瀬川先輩が吐いた。

先輩という男がいながら、他の男とセックスをし、挙句の果てに、中だしをせがむなんて!

なんて、なんて軽薄な女なんだろう。

成瀬川先輩に対する軽蔑の念が、胸に湧き上がってきた。

赤ちゃんが出来たら、どうするつもりなんだろう。



「ああ…。イくよ。あ…う…あ…。」



二人の腰の動きがどんどん速くなる。

成瀬川先輩は、アソコを瀬田さんのおちんちんに押し付けてぐりぐりと動かし、

瀬田さんも、それにあわせて腰を動かしている。



「んっ…。あ…。」



ビクビクッと二人は、繋がったまま同時に痙攣した。

これは…イったのかな?

結合部をズームしてみたら結合部から、ごぷっ…と精液があふれ出ていた。



どうやら、二人一緒にイったみたい…。

しかも膣出し…。



しばらく瀬田さんと成瀬川先輩は、そのままの体勢で、快感の余韻を味わっていたが、

さすがにその体勢を維持するのは疲れたのか、床に二人で倒れこんでしまった。



気づかれてはいけないので、そこで、撮影と覗き見を止める事にした。





ふう…

こんなシーン、ビデオで取ったけど…どうしようかなあ。

う〜ん…。



それに、ふたりのあの姿を見てたら、身体がほてっちゃった…。

これじゃあ、布団に入っても中々寝付けそうにない……。



続きに願いを







[あとがき]




しのぶ小説です。

普通に純愛を書く予定だったのですが、どうやら私は、フツーに純愛をもう書けないのか、こんな形になっていきます。

そうそう。この小説にかぎって、ちょっと書き方に変化をつけて一人称でやってみてるんですが、どうでしょうか?

書くほうは激しく楽なんですがw

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