先輩、私の事好きですか?
私は、先輩の事好きです。何よりも、誰よりも。
こんな私の想い、アナタに通じますか?
私は、今日も夢を見ます。
月に願いを。
そんな夢を。
夜。
私は、望んで夢を見た。
私は、望んで屋根の上にいた。
私は、望んで空を見上げた。
私は、望んで、月が欠けているのを知った。
もう、消えそうなほど欠けていた。
どうして私を呼んだの?
もう、現れないつもりだったのに。
その、聞きたい事もあるし、御礼も……。
御礼は、いらない。願いはアナタの意思の力が起したもの。私のお陰じゃない。
聞きたい事があるの。
何?
私は、具体的にどうすればいいの?
自分で考えて、と言いたいけどお別れサービスって事で教えてあげる。
今日のアレを使うの。
アレ……?あの、ビデオの事?
あれを使って?
うん。どう使うかは自分で考えて。
あれを使えば、願いは叶うはずだから。
願いが叶ったら、何かを失ってしまうんだよね?
うん。でも叶えて。
もちろん。わかってるよ。
そう……じゃあ……。
あ、待って!あの首飾りは?
あれは……私の涙、アナタの哀しみで私が流した涙の結晶。
どう使うの?
あれは、勇気と決別の印。勇気を出したいときに持っているだけでいい。
じゃあ、頑張って。
待って!まだ……。
頑張ってね。
……うん。
ありがとう。
御礼はいらないって言ったでしょ?
私は、望んで布団の中にいた。
朝。
今日も、目覚めがよかった。
夢の事もきっちり覚えている。
願いを叶える……。
月との約束。
私は、部屋を出た。
廊下。
部屋を出たものの、どうすればいいのかわからなかった。
瀬田さんとなる先輩がHしてるシーンの移ったビデオ……。
どう使ったら、私と先輩が結ばれるようになるのだろうか?
う〜ん……。
結局、お昼まで考えてしまった。
昼。
洗濯物を干していたら、やっぱり瀬田さんが、はるかさんに求婚して、殴り飛ばされていた。
瀬田さんも、なる先輩とあんな事して、よくはるかさんに求婚できるなあ……。
もしかしたら、はるかさんは、それを知ってるのかな?
でも、たぶんしらないんだろうなあ。
知ってたら、ただで済みそうにないし……。
ぼんやりとそんな事を考えた。
一方、なる先輩と、先輩は最近よそよそしい。
というよりなる先輩が一方的によそよししくしているだけだけど……。
なる先輩は、瀬田さんみたいにはできないみたい。
でも、ホントに、これ、どう使おうかなあ……
取り合えず、洗濯物が干し終わったら、カオラの所にビデオカメラを返しにいこうっと。
カオラの部屋前の廊下。
カオラにビデオを返しに行く途中、なる先輩にあった。
私はなる先輩の顔をじっと見つめてみた。
なる先輩は、しばらく私の方を、不思議そうに見つめて、
「しのぶちゃん?どうしたの?私の顔に何かついてる?」
「あ、いえ……。すみません……。」
「??」
なる先輩は訳がわからなそうだった。
よかった……。私が覗いていた事、気づいてないみたい。
夕方。
カオラにビデオを返した。
カオラは、どうや。凄い性能やろ?
と聞いてきたので、うん。凄かったよ。と答えておいた。
何を撮ったのかは聞かれなかったから言わなかった。
う〜ん……。
どう使おうかなあ……。
考えながらひなた荘内をウロウロしてたら、いつの間にか先輩の部屋の前にいた。
う〜ん……
先輩に直接見せたら、きっと傷つく……。
やめておこう。
迷ってから、私は、部屋に戻った。
敷いた布団の上にゴロリと寝転がる。
太陽のにおいのする布団に顔を埋めてみた。
ぷはっ……。
息苦しさに、顔を上げた。
はあ……。
思わずため息が漏れた。
なる先輩に見せてみようかな……。
それとも瀬田さんに見せるのがいいかな……。
とりあえず、このビデオを使う、というのはとりあえず誰かに見せる事になる。
だとしたら……このビデオに写っている行為の当事者に見せるのが最良な気がした。
先輩に見せると、大きく傷ついてしまうだろうし、
はるかさんに見せると、あんまり意味がない上に、下手をすれば殺人事件が起こるかもしれない……。
まあ、瀬田さんはそうやすやすと殺されないと思うけど……。
う〜ん……。
やっぱり、なる先輩に見せるべきかなあ。
色々考えたが、それが一番よさそうだ。
時計をちらりと見やると、午後十時。
受験生なら、絶対に寝てない時間……。
今から、行こうかな……。
あ、その前にこのテープをダビングして……。
コピーの方を持っていこう。
万が一、物理的に破壊されても、これなら大丈夫……。
成瀬川の部屋。
「いらっしゃい、しのぶちゃん。今、お茶を用意するからちょっと待ってね。」
なにやら機嫌がいいのか心よくしのぶを迎え入れてくれた。
鼻歌まじりでお茶をいれている。
「それで、話ってなあに?」
自分で用意したお茶をずずっ……と啜りながら、なる先輩が尋ねてきた。
「……。」
どうも言い出しにくい。
なる先輩がこっちに向けてくる視線から、目を逸らして辺りをうかがってみる。
勉強していたのか、こたつの横に参考書が転がっている。
「??」
無言で、キョロキョロと視線を動かす私の行動に、疑問符を大量生産するなる先輩。
「あの……」
思い切って、言い出してみる。
「その……」
だが二の句が上手く継げない。
「ええと……」
「???」
やっぱり口では言い出しづらい……。
物を先に見てもらう事にする……。
「これ……」
「ん?これは……?何のビデオ?」
「わかりません?」
「う〜ん……。ラベルも貼ってないし、わかんないけど……」
「……そうですか」
とりあえず、ビデオは見てもらったけど。
うう〜ん……。
ポトっ……。
「あ……」
スカートのポケットから、月の涙が転がった。
慌てて、拾い上げる。
ふっ……と光があふれた。
緊張がほぐれた。
そんな気がした。
願いを叶えて。
勇気を出して。
そんな……声が聞こえた気がした。
「綺麗……。」
「え?」
唐突に話し掛けれて、狼狽した。
すぐに、私握っている月の涙の事だとわかる。
「綺麗な首飾りね。どうしたの?それ。」
「私の大事な友人から貰ったんです。」
「そう……でも、本当に綺麗な光」
私の指の間から、光が漏れる。
本当に、本当に綺麗。
「どうやって光ってるのかしら?」
「さあ……。」
このまま話題が月の涙にいってしまいだったので私はそれをポケットに突っ込んだ。
本題は、このビデオだ。
さっきまでの私とは違い、言うべき言葉がスラスラと出てきそうな気がした……。
「さて、このビデオなんだと思います?」
「う〜ん……何かしら?」
「これは、面白い……ビデオです。」
「へえ〜。映画か何か?」
「まあ、それに近いものです。受験のストレスも疲れも一気に忘れられると思いますよ。」
「見たいですか?」
ごく自然に、私は言えた。
月の涙が後押ししてくれているのかな?
「見せて、見せて。ちょうど、今休憩を入れようとしてたのよ。」
「わかりました。ちょっと待って下さいね……」
私は、ビデオを持って立ち上がると、ビデオデッキにそのビデオを入れて、再生ボタンを押した。
その作業を終えて、こたつに帰りしな、ちらりとなる先輩の顔を見やる。
とても、このビデオを楽しみにしているようだ。
私は、黒い笑いが胸の内に浮かんでくるのを感じた。
ちょうど、小さな子供が、イタズラで誰かを騙す時のようなワクワク感みたい。
ぞくっ……と武者震いがはしる。
「え……」
なる先輩の表情が、困惑の様を見せる。
唐突に画面映し出されたのは、自分、しかも瀬田さんと抱き合っている場面……。
「こ、これは……!」
「……どうです?面白そうでしょ?アナタと瀬田さんの情事……
迫真の演技を見せる女優が見ものですよ。」
「し、しのぶちゃん、アナタ……」
おそるおそるなる先輩がこちらを見る。
恐ろしい物を見るかの様な表情。
ドクン。
心臓が大きく脈を打つ。
私は、えも言わぬ優越感に浸る
ドクン。
心臓が大きく脈を打つ。
私は、なる先輩の表情を楽しむ。
「さあ、ゆっくりとごらん下さい。」
「……っ!じょ、冗談じゃない!」
なる先輩が、転んだ。
ビデオを止めようと慌てて、コタツから出ようとして、コンセントで足を絡めたのだ。
こけながらも、なる先輩は、ビデオを止めて、それを取り出した。
ブルブルと震えながら、そのビデオを、こたつの上に置いた。
私はにっこりと笑いかけた。
「見ないんですか?私は見ましたよ。凄い乱れようでしたね」
「お、御願い……この事は、誰にも……。」
「わかってますよ。この事は誰にも言う気はありませんし、誰かにこのビデオを見せる気もありません。」
「……。」
少しほっとした表情になるなる先輩。
「ただ……私、少し御願いがあるんです……」
「な、何でも言うことを聞くわ。お、お金なら、あるだけ……。」
「要りませんよ。そんなの」
慌てて、財布の中から万札を取り出そうとしたなる先輩を制する。
別にお金が欲しいわけじゃない。
お金が欲しいだけなら、瀬田さんに見せるだろう事ぐらいわからないのだろうか。
「私が欲しいのは――。浦島先輩。」
成瀬川先輩の表情が凍りついた。
手にもった万札にシワが寄る。
「単刀直入に言いましょう。先輩と別れて下さい。」
「そんな……!景太郎と私は……!」
私の言葉を聞いて、顔面蒼白になる成瀬川先輩。
私は、立ち上がって、なる先輩を見下ろした。
「だったらどうしてあんな事をするんです?」
「先輩が不憫です。これ以上先輩を不憫な目に合わせないでください。」
「そ、それは……」
私は、言い訳がましく弁解する成瀬川先輩をきっと睨んで、そう指摘する。
なる先輩は、否定のしようのない事実の前に沈黙し、頭を垂れるしかなかった。
「あ、あれは……ご、誤解よ……。あれは瀬田さんが……無理やり……」
「私には、とてもそうは見えませんでしたがね。」
「……それは!アナタが穿った見方をしてるからで!」
「おやおや、逆切れですか?膣出しを瀬田さんにせがんでいたのはどこの誰でしたか。」
「……っ!?そ、それは……でも……!」
私の眼下でなる先輩は、しつこく食い下がる。
そんなに浦島先輩が大事なら、瀬田さんとあんなことしなきゃいいのに。
「……わかりました。それなら、はるかさんに見てもらいますか……それなら公平でしょ」
「ちょ、ちょっと!それはいくらなんでもマズイわよ!」
「そうですか?」
私は、思い切りとぼけてみた。
含み笑いを浮かべてみせる。
「……はるかさんに言うとまずいですか?」
「当たり前よ!」
私の態度に怒ったのか、なる先輩が強い調子でそう言う。
これ以上長引いても意味が無いので最後通牒をたたきつけることにする。
「では、別れてください。YESかNOか。さあ、答えてください。」
「そんな……景太郎に何て言えばいいのよ……」
「そんな事、知りませんよ。あなたが自分で考えてください。」
悲しみにくれた顔で、景太郎との別れをしぶるなる先輩。
怒ったり悲しんだり、忙しい人。
「そんなの、考えられない……。」
「どうしても思いつかない?そうですか……」
「私、やっぱり瀬田さんが好きなの。瀬田さんは、格好いいし、優しいし……。
それに比べ、アンタはこのアタシにふさわしくないわ。だから、別れてくれる?」
「と、この様に言えば一発です。」
愉快な気分についついクククッ……と笑いを漏らした。
なる先輩は、表情を凍りつかせている。
「そ、そんな!それじゃあ、まるで私が、最低の女みたいじゃない!」
「事実そうでしょう?」
私は、なる先輩の顔に、自分の顔を近づけた。
その潤んだ瞳をじっと見つめる。
――私は、本気ですよ。
目で会話してみた。
「……しのぶちゃん……」
なる先輩は、私の条件をのむしかなかった。
なる先輩は、条件をのむしかない悔しさからか情けなさからか、俯いてしまう。
私は、なる先輩の顔を掴んで、こちらを向かせた。
私の顔との距離は数センチ。
お互いの息が顔にかかる。
「そうそう。先輩は、きっとアナタに考え直してくれ。とか何とか言って来ると思いますが、
もちろん冷たく突き放してくださいね。」
「……酷い……。」
「酷いのは、アナタです、成瀬川先輩。先輩を裏切ってあんな事をして……」
私は、なる先輩の顔を掴んでいた手を後頭部にまわした。
さらりとした長い髪が、指に絡み付いた。
ふわり、と髪の毛の甘い匂いが私の鼻腔をくすぐった。
綺麗な髪……綺麗な顔立ち……いい匂い……個性的な性格……
先輩が惹かれたなる先輩の魅力……
先輩に選ばれておきながらどうしてあんな馬鹿な事をしたんだろうか。
「私は、もっと酷い事も出来たんですよ?これをネタにアナタを脅して、
慰み者になってもらう事も出来た。」
「そう……灰谷さんと白井さんに頼んで……ね。」
「フフフ……。」
「あっ……!」
私は、静かにわらいながら、なる先輩の胸に優しく触れた。
私の指が、敏感な先端に触れたとき、なる先輩は、声を上げる。
「フフ……。抵抗、しないんですか?」
「……抵抗、させてくれないんでしょ?」
諦めにも似たトーンでなる先輩は、ボソリと呟いた。
ふふふっ……可愛い。
「フフッ……正解。」
私は、手を後頭部に戻した。
「なる先輩……こっち向いて……」
同姓でも思わず見とれてしまう綺麗な女性……。
なる先輩……。
私は、なる先輩の唇を奪った。
そして、そのまま大人のキス。
なる先輩はされるがままだった。
キスを終えた私は、立ち上がり、入り口の障子を開けた。
開けた障子の隙間から、風が吹き付けてくる。
私は、サラサラと揺れる髪の毛とスカートを押えた。
「ふふふ……」
私は廊下に出て、ゆっくりと空を見上げる。
「今日は、綺麗な満月ですね……。」
「ううっ……うぐっ……」
部屋から、すすり泣くなる先輩の声が聞こえた気がした。
全ては自業自得だ。
優しい月の光が私を包む。
私は目を閉じた。
月に願いを。
ありがとう。それは、もうすぐ叶う。
成瀬川の部屋。
「話って何?」
唐突に先輩が切り出した。
いきなり部屋に呼ばれたかと思うと、呼びつけた張本人は、俯いたまま、だんまり。
その状況に耐えかねたのだろうか。
「……景太郎……。」
悲しそうな声でポツリ、となる先輩がそういった。
よくも、まああんな表情と声が出せるもんだ。
あのビデオを知っている私から見れば白々しい事この上ない。
先輩に、あの時のなる先輩の乱れようを見せてあげたい。
「私ね、やっぱり瀬田さんの事が好きなの。」
「え……」
「アンタじゃ、このアタシにはふさわしくないのよ。」
「え、え?」
先輩の寝耳に水だったのだろう。
呆然とした表情のまま固まっている。
可哀想な先輩。
裏切られた先輩。
でも、私は、なる先輩と違って裏切ったりなんかしないから。
「わかんない!?アンタと別れるっていってるのよ!」
状況がわからずにきょとんとしている先輩に、なる先輩は半ばヤケクソ気味に怒鳴りつけた。
自分でも感情のコントロールを失いかけてるんだろうけど……。
あの壊れっぷりは中々面白いものだった。
「なっ!ちょ……」
「うっさいわね!」
なる先輩の言葉の意味を理解し、なる先輩に詰め寄ろうとした先輩の頬に
なる先輩は思い切りビンタをかました。
思いもよらぬ衝撃に先輩は、そのまま床に倒れこんだ。
「はあっ……はあっ……。」
「成瀬川……」
殴られた頬を押えながら、これはどういうことかと先輩はまだ混乱気味だ。
そんな先輩を息を荒げたなる先輩が見下ろす。
「さっさと出て行きなさいよ!」
「……わかった。」
先輩は、浴びせられた言葉に静かにそう答えた。
その先輩の目を見て、ビクッ!となる先輩の身体が震えた。
「な、何よ……」
「……」
先輩は、殴られた頬から手を放すとなる先輩を見つめる。
怒っている様子はない。しかし、始めて見る先輩の冷たい表情に、覗き見る私まで背筋が寒くなった。
直接視線を向けられているなる先輩はなおさらだろう。
「……」
「ひっ……」
ガタッ……。
先輩が立ち上がると、なる先輩は、小さな悲鳴を上げて床に倒れこんだ。
先輩は、そんななる先輩を一瞥すると、そのまま静かに障子を開けて去っていった。
「ごめんなさい……ごめんなさい、景太郎……」
なる先輩のすすり泣く声が部屋に響く。
私は、笑みが零れるのを止める事ができなかった。
夜。
私は、布団の上にいた。
先輩となる先輩が別れた。
さあ。
私は、部屋を出た。
……やるべき事は一つ。
景太郎の部屋。
「先輩……いますか?」
「しのぶちゃん?悪いけど、今気分が優れなくってね……。後にしてくれないか。」
疲れた声でそう先輩は言う。
私は、構わず障子を開けて、中に入った。
「しのぶちゃん……」
「先輩……私……私、聞いてしまいました……」
「え……。」
先輩が、言葉を続ける前に私は、そう言い放った。
先輩の表情が、困惑の色を見せる。
「まさか、なる先輩が、あんな事、言うなんて……」
「そ、か……。聞いちゃったのか……。」
「先輩、どうするんです?」
「……」
先輩が、私の問いかけに黙ってしまった。
しまった……少しストレートに言い過ぎたかな。
先輩の心証を悪くしてしまっては意味が無い……。
「あ、気に障ったのならスミマセン……」
「いや、そんな事はないよ……」
「……」
「……」
気まずい沈黙。
私は、何かこの沈黙を破る術はないかとあたりを見まわす。
と、先輩が唐突に沈黙を破った。
「俺は……何かの間違いだと思うんだ。」
「え?」
「成瀬川の事だよ、様子がおかしかった。」
「まるで追い詰められているような……そんな感じがした。」
「だから、後でもう一度確かめに行こうと思っているんだ。」
「そ、そうなんですか……」
私は、内心かなり冷や汗をかく。
自分は酷い仕打ちを受けたというのに、相手の事まで考えているなんて……。
私は、先輩に惚れ直すとともに、工作を見破られていないかとドキドキする。
どうしようか・・・。もう一押し、するべきか、しばらく様子をみるべきか……。
1) 工作がばれたら終わり……なら、ここはあともう一押し
2) あんまり先輩を一気に追い詰めるのはよくない……。
続きに願いを。
[あとがき]
しのぶ小説です。
ついに崩壊を迎える景太郎となるの仲。
果てしてしのぶは、景太郎と結ばれるのか。
成瀬川は……
景太郎は……
しのぶは……
三者の思いが交差し物語は進んでいく。
-->back