株式のシステムは為替や商品のシステムとは決定的な違いがあります。
それは為替や商品のシステムが特定の金融商品に対して買いシグナル、売りシグナルを発生させる時系列に対して3つの状態(BUY、SELL、HOLD)を示す2次元のシステムですが株式のシステムは複数の銘柄に対してさっきの3つの状態を表示させる銘柄、時間、状態の3次元のシステムなのです。
株式のシステムでも1つまたは注目する少数の銘柄に対して売買を行う場合は2次元と変わりないのですが・・・。
さて、ここで問題なのは2次元のシステムに関しては結果が1つしか出ませんが、3次元のシステムには結果が複数出てしまうというところにあります。
どういうことかというと2次元のシステムではいつ買っていつ売る、という指示しか出ませんのでそれに従うしかありません。
しかし3次元になるとスクリーニング、すなわちどの銘柄に投資するかという問題が発生し、日によっては購入できないほどの買い信号が発生します。十分な資産があればすべての銘柄を購入することは可能ですが、その購入の仕方によって資産の増減状況は著しく変わってくるのです。
ここで一番問題となるのはそのシステムをどう評価すればよいのかということになります。他のドキュメントでもとりあげているように銘柄単位で集計を行っても実際のシステムの評価とは程遠いものが出てきます。
この問題は日ごとに集計することである程度緩和されますが日ごとに集計を行っても実際にシステムを評価するには不十分です。
例えば最大ドローダウン
これは資産の最大減少率を表しこれでリスクを測ることができますが日ごとに集計した場合はパフォーマンスは計測できてもこの最大ドローダウンを計算することができません。日ごとの集計結果により最大ドローダウンを計測する場合は資本はその日その日の平均値に従って増減すると考えなければなりません。
これも一つの計測手法ですが、もっと厳密にシステムを評価するにはこの手法だけでは足りないのです。
ではどうすればよいのでしょうか?
一番よいのは実際の売買と同じ環境でシミュレーションを行えればよいのです。
ただしこのシミュレーションは複雑系と呼ばれる簡単には再現できないシミュレーションになります。様々な条件によって結果がことなりその条件パターンは膨大な量になります。
そこでRealBackSimではシステムを運用する人にターゲットを絞って資本金、銘柄選択・購入数のアルゴリズムや手数料体系などを選択することでその条件に従って資本金の変化をシミュレーションすることができるように作成しています。
このシミュレーターを使うことでシステム作成の補助とすることができ、またシステム購入の目安としても利用できますので当サイトのシステムの購入をご検討の方はぜひシミュレーターとシミュレーションファイルをダウンロードして試してみてください。