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[379](1/2)549 ◆xbn1Z6LB3Q 2006/03/14(火) 22:59:48 ID:KBwNhaya
[380](2/2)549 ◆xbn1Z6LB3Q 2006/03/14(火) 23:00:55 ID:KBwNhaya

魔法少女リリカルなのは Days 2.レイジングハートは元気なの

「デバイスのガイド用ユーザインタフェース?」
「普通は家庭用品とかに使われるもので、レイジングハート
のようなインテリジェントデバイスには組み込まないんだけ
どね。なのはは正規の教育は受けていないからちょうどいい
かなって。さいわいレイジングハートはそのくらいなら余裕
あるし、組み込んでみようって、この間話したよね?」
 そういえばそんなこと話していたかも。
「えーと、ちょっと忘れていたり」
 先週のことだったし、時間かかるようなこと言っていたし、
それにそれに、寝ぼけていたし……。
「でも、てっきりアースラでエイミィさんがみているような
のがパパッて出ると思っていたんだもの」
 駅やデパートにあるような情報端末のすごいの。これとア
ースラをくらべたら怒られちゃうかもしれないけど。
 わたしがこんなのって空中に四角や丸をえがいたら、ユー
ノ君には首をふって苦笑いされちゃいました。そんなに変な
か?
「そうゆうのはどんなに簡単でも、機械が苦手な人にはやっ
ぱり難しいんだよ。マニュアルを読んで理解するのも大事だ
けど、人に手取り足取り教えてもらう方が覚えやすいよね?」
 わたしも運動は苦手で、ちょっと前までちゃんと泳げなかっ
たんだけど、すずかちゃんに教わってプールへ遊びに行ける
くらいにはなったし。
「うん、そうだね。でもでも、こんな大人の女の人が出てく
るなんて、わたし聞いてないよ」
「ごめんごめん。どうなるかは起動したあとの形やバリアジャ
ケットと同じでどうなるか分からないからね。そうか、なの
はにはレイジングハートがそう見えるんだ」
 レイジングハートの方を見るユーノ君だけど、なんか少し
横を見ている感じがして。
「あれ、ユーノ君には見えないの?」
「魔力は感じられるけど、どんな姿かは分からないよ。なの
はが幻覚系の魔法を使いこなせるようになれば人にも見せら
れるようになるけど、いまは見られるのはなのはだけ。レイ
ジングハートがなのはの思いを感じて、なのはにあった、な
のはのために作った姿をね」
「そうなの、レイジングハート?」
 わたしの横でチョコンと正座しているレイジングハート。
よく見れば透けているし、宙に浮いているし、足はあるけど
ユーレイさんに間違われちゃうよね。
「The figure which is only mastered.」
 きれいで、かっこよくて、ちょっとドキドキしちゃって。
しゃべっても顔が動かないのが人じゃないんだなって、でも
赤い宝石のような瞳がやさしく輝いていて。
「うーん、呼び捨てじゃまずいよね。レイジングハート、さ
ん?」
「Call it only by the name.」
 ピタッてわたしにくっついて、顔をすりすりするレイジン
グハート。頬も手も体も、とても温かくて。見た目はとても
大人なのに、わたしより小さな子供みたいで。
「もぅ、くすぐったいよぉ」
「きっとレイジングハートもうれしいんだよ。そのモードな
ら色々なことができるからね」
 それは確かに、うれしそうなのは分かるですが。
「色々って、その、キスで起こすのはちょっと過激じゃない
かと」
「てっきり鼻でもつまんでいるのかと思ったけど、そんなこ
としてたんだ。でもレイジングハートとならいつもしてるじゃ
ない?」
「それはそうだけど……」
 あれは小さいときにみたアニメのまねで、魔法少女っぽい
かなって。でも、レイジングハートをあめ玉みたいになめて
ないもん。
「ところで今日はどうするの?」
「あ、もう四十五分! はやく着替えなきゃ」
 いつもなら着替えて顔洗って、お兄ちゃんたちにおはよう
して、そろそろ出かけるころ。
「It helps.」
 そう言ってレイジングハートがパジャマの裾をつかんで。
本当に人の姿で何かできるのがうれしいみたい。わたしも魔
法がいろいろ使えるようになった時はうれしかっし、それは
今でもそうだから、その気持ちはよく分かると思う。
「それじゃお願いね、レイジングハート」
「Yes, my master.」
 あいかわらず表情は変わらないんだけど、レイジングハー
トはとても楽しそうにわたしのパジャマを脱がして。すそを
めくって、腕を上げたら頭までまくりあげて。
 うーん、人に着替えさせてもらうのはちょっとはずかしい
かも。メイドのファリンさんがいるすずかちゃんも、ちゃん
と自分で着替えているんだし。あ、忍さんはノエルさんに着
替えさせてもらってるって言っていたっけ。
「な、なのは!」
「え……?」
 ユーノ君がバタバタしてて、なぜか足のあいだがスースー
してて、よくみたらレイジングハートが足元にうずくまって
いて。
「きゃっ、下着はかえなくていいの」
「It is sweating.」
 思わず座り込んじゃったけど、レイジングハートはパンツ
を離してくれません。
「……そ、そんなにくさい?」
「As for the lady, cleanness is best.」
「うぅぅ」
 結局ぜんぶ脱がされちゃいました。レイジングハートはま
るで着せ替え人形で遊ぶ小さな女の子みたいです。
「わっ、なにしてるの!?」
 私のパンツを鼻にあててクンクンするレイジングハート……。
「A master is healthy.」
「そ、そう……って、ユーノ君!」
「えーと、そのうち落ち着くんじゃないかな?」
 こんなレイジングハートは新鮮で楽しそうだけど、ちょっ
と苦労しそうです。

「All right. My master.」


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