目覚めは正午を回った頃だった。
「んん・・・・ぅぐっっ!!・・・うぅっ・・・はぁはぁはぁ・・・・」
目覚めと同時に全身に激痛が走る。
昨日ヴィータに散々殴られた挙句シャマルに熱したフォークで刺されたのだから無理は無い。
激痛により意識は完全に目覚める。
それによりドクンドクンと脈打つ度に全身に激痛が断続的に駆け回る。
「あぐぅっ!!ああぁっ・・・・くぅっ・・・・・」
「あら?フェイトちゃん起きたの?」
フェイトの苦悶の声に気づいたシャマルが横たわっているフェイトの元に寄ってくる。
「起きたなら朝の挨拶をしないといけないよね?わかってるの?」
そう言いながら昨日フォークを指した腕を指で撫でる。
「返事は?」
手当てされ包帯を巻かれた場所で指を止め強く傷口を押す。
「あぐぅぅっ!!はっ、はぃぃぃっ!」
「じゃあ、ちゃんと挨拶してみなさい」
更に強く指を押す
「あがぁぅぅっっ!!お、おはようございますぅっ!!!」
何とか言葉を発するフェイト。それに満足したシャマルは指を離し
「うん、フェイトちゃんおはよ。最初から起きたら朝の挨拶をしてれば問題なかったのよ?今後気をつける事ね・・・」
「・・はぃ・・・」
何かされる前にすぐさま返事を返すフェイト。
「うん。いいこ、いいこ。ところでフェイトちゃん、ここに来てから何も食べてないでしょ?お腹すいてない?」
返事の早さにそれなりに気をよくしたシャマルが訪ねる
「・・はい・・・。」
「じゃ、準備してあげるね。」
そう言ってシャマルはキッチンへと向かう
「・・・・・ふぅ・・・っ・・・」
シャマルがキッチンへと向かったのを確認してほっとしたフェイトは気を緩め全身の力を抜く。
体中がじんじんと痛む。
その様子を見ていたヴィータがフェイトの元へとやってきた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜捕らわれのフェイト、第十話〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜