私の横になのはを持ってくると、猿ぐつわをはずした。
なのはは咳き込み、
「すずかちゃん、どうして?」と息も切れ切れに言った。
「なのはちゃんがいない間、どんなに私達が心配していたか。
それなのに、どうして私達に言えない秘密があるの?
私達って、その程度の仲だったの?」なのはのお腹をまたける。
私に向き直って、この泥棒猫と言いながら私の脇をける。
一瞬、意識が遠のいた。目を開けると、アリサが懸命にすずかを
止めようとしているのが見えた。すると、アリサの背後に人影が
見えた。アリサの首筋に黒いものを当てると、糸が切れるように
アリサが倒れた。その人が私の元に来て
首筋にさっきのものを当てた。なんだか強い衝撃を受けて、目の前が真っ暗になった。
なのはが叫んでる。けど何を言っているのかわからないや。
かすかになのはが見えた。さっきの人がなのはにさっきのものを当てる。
すずかの歪んだ笑顔が浮かんで見える。目に光が宿ってない・・・
そこで完全に視界が真っ暗になった。
これが悪い夢で、目が覚めたらお布団の中なんだ、遠のく意識の中、
そんなことを思っていた。