・・・意識が深みから戻ってきた。なんだかお部屋の様子が違っている。
「おはよう、フェイトちゃん」すずかが真ん中にいた。なのはが隣にいる。
でも、手を縛り上げられた状態で私の横にいる。服も所々破けて
破けたところから、うっすらと赤い線が見える。
・・・なのは、大丈夫?
<<うん、平気だよ。フェイトちゃんは?>>
私は大丈夫
<<そう、良かった・・・>>
でも、どう見ても大丈夫には見えない。アリサは、どうしたんだろう?
・・・すずかの横の椅子に縛られていた。
何も喋られないように猿ぐつわをはめられている。
・・・こころなしか服が汚れているような気がするけど・・・・。
「久しぶりだね、フェイト」すずかの隣にいた人を見た。
アレは、クロノさん・・・でも、別の魔力を感じる。それにやっぱり
目に光がない。誰に操られているんだろう。
・・・あれって、もしかして
<<多分そうだよ>>私は少しショックを受けた。だってあの人はもう・・・
「フェイト、なのはの友達に悲しい思いさせちゃだめだなぁ」
私に向けて鞭をふるった。痛みに体をくねらせる。手足は拘束されているので
まったく自由にならない。
「なのはも、嘘をついてはだめだって親から習わなかったの?」今度はなのはを
打ち付ける。
「はうっ」服の破けと傷が1つずつなのはに刻まれていく。
なのははなにも悪くない。私が悪いんだ。
『なのはは何も悪くない。やるなら私にして』私はここに来て初めて大声を出した。