「どうしてほしい?」クロノさんがにやりと笑った。
好きにしていい、と告げると、手に持っている鞭を
私に向けて振り下ろした。鋭い痛みが体をかける。
私は歯を食いしばって耐えたけど、耐えきれずに叫んでしまった。
<<フェイトちゃん、大丈夫?>>
・・・うん、私は大丈夫。 となのはに笑って見せた。
本当には笑えてないと思う。アリサは、縛られたまま目を背けようとしている。
でも、すずかがその顔を無理矢理こっちに向けている。
アリサの顔は涙でぐしゃぐしゃになっている。ごめんなさい、アリサ。
すずかの目は相変わらず光を映していない。クロノさんが口をゆがませて笑う。
「この程度じゃ余裕っていうところか、じゃあこれならどうかな?」
一瞬、クロノさんの体がぶれたような気がした。と、同時に力一杯鞭を打ち付けられた。
今度は、母さんの比じゃない。苦痛から体が逃げようとする。
身をよじった方からも鞭が襲ってきた。・・・すずかも一緒になって鞭をふるっていた。
私は、悲鳴にもならない呻きを上げることしかできなかった。
なのはは精一杯、涙を浮かべながら二人に話しかけていた。
でも、二人の手はゆるまない。私は意識が朦朧としてきた。そのとき、
「もう、二人とも止めてー!!」なのはの叫び声とともに魔法の波動が流れてきた。
その波動を受けたクロノさんの体が明らかにぶれた