―管理局艦船『アースラ』―
「なのは。今度の日曜日、暇かな?」
ガタッ!
突然のユーノの申し出に、一瞬、ブリッジの空気がとまった。
(ま、まさか…?)
はやて・フェイトが、つい今まで自分達と談笑していた少女に目を向ける。
「うん、特に用事はないケド」
「だったら、一緒に遊びに行かない?」
「うん、いいよ♪」
(ど、どーゆーコト!?)
(フェイトちゃんにわからんのに、ウチに分かるわけないやん!)
笑顔をフリーズさせたまま、フェイトとはやてはかろうじて念話で意思疎通。
(な、なんでいきなり積極的に?)
(わ、わたしにも全然…しかもなのは、速攻でOKしちゃってるし…)
(その辺は、相変わらずやね…)
普段のユーノからすれば「奇行」と言ってもいいくらいのその行動に、二人はすっかり
混乱してしまっていた。当のユーノは、いつもと同じ爽やかな笑顔を浮かべている。
その時、司令室のドアが開き、白衣姿のシャマルが入ってきた。
「あらみなさん、お揃いだったんですね」
「あーシャマル、『お疲れ様』ぁ♪」
笑顔を交し合う、エイミィとシャマル。
(ま、まさか…)
(シャマル…もしかして、ユーノ君になんかしたんか?)
(いーえ、私は特に。この間のケガの診察のついでに、ちょっと『相談』に乗って
あげただけですよ♪)
天使のような微笑で、シャマルがさらりと言う。
(さ、さすがヴォルケンリッター参謀…)
(褒めるとこちゃうって、フェイトちゃん…)
はぁ…と溜め息をつく二人の脇で、主犯エイミィはニヤニヤと笑っていた。