―時空管理局艦船『アースラ』内、執務官室―
「クロノくん、あーん♪」
「エイミィ…毎回食事の度に同じセリフを言うのも、いい加減疲れてきたんだが…」
何とも愉快そうに口元にスプーンを近づけるエイミィ。
クロノは、微妙に照れ笑いしつつそれを口にした。
先の事件で両腕を負傷してから3日。まだ完治していないクロノは、
すっかりエイミィの世話になっている。
「あれ? なんかリアクション小さくない? いつもなら、
食べ始めるまで10分はかかるのに」
「…さっきまで、リーゼ達が見舞いに来てたんだ。強引に着替えさせられたよ…」
「あ、あははは… お疲れぇ…」
な ぜ か 哀愁漂うクロノに、エイミィも苦しい笑いで答えた。
「クロノ君? 入るよ?」
扉が開き、なのはとユーノ、フェイトが入ってきた。
「腕、大丈夫?」
「あぁ。あと3日もすれば、通常の勤務には戻れると思う」
「クロノ君、自分に治癒魔法かけながら休息とってるからね。
ほんっと、つまんないくらい回復が早いの」
「エイミィ、完全に一言余計だぞ…」
「さっすがクロノ君。相変わらず万能だね!」
「うん。頼りになるお兄ちゃんだよ」
「んグッ!!」
ろくに噛まないまま飲み込んだ食事を詰まらせ、水を求めるクロノ。
「お兄ちゃん、大丈夫!?」
「ブッ!!」
今度は、飲み込んだ水を盛大に吹き出す
「うーん、相変わらずフェイトちゃんは破壊力抜群だねぇ♪」
「…てゆうかクロノ、いい加減慣れなよ…」
ゲホゲホ、とむせるクロノの背中をさすりながら、ユーノが言った。