(お〜♪ なんかイイ感じ♪)
(こらアルフ、静かに)
(でも、ホントにいい雰囲気ですね♪)
(そうやね。ユーノ君はナイトや☆)
(チャーンス到来! いけぇユーノ君! キスだぁ!)
…医務室の外に、ドアを僅かに開いて二人の様子を伺う4人と1匹。
異様にテンションの高いエイミィを筆頭に、こいぬフォームのアルフを抱きかかえる
フェイト。白衣姿のシャマルに、更には「事情」を聴いて駆けつけた(?)はやて。
「… 何 を や っ て る ん だ 君 達 は」
「主、ここにおられましたか」
彼女たちの後方に、眉間にしわを寄せた執務官が1名。彼の後ろには、
他のヴォルケンリッターの騎士達が立っていた。
「ちょーっとクロノ君! 今イイトコなんだから!」
「いい加減にしないかエイミィ。ユーノは重傷なんだぞ」
ガラ、とクロノが問答無用で医務室のドアを開く。
「クロノ君! みんな!」
ぱあっと笑顔を広げ、なのはがユーノから離れる。
「クロノ、大丈夫?」
「君よりは大分マシだよ。全く、リンカーコアが損傷するまで魔力を消耗するなんて…
ムチャをする」
「それはお互い様でしょ?」
「ふ、まったくだな」
「みんな、なんか残念そーだね。どしたの?」
なのはが首をかしげる。エイミィ達が、あはは…と苦しい笑いで答えた。
「…あの人、逃げちゃったんだってね」
「…ああ。でも、アースラは守った。遺跡も損傷なしだし、それに…本局も守れた。
有難う。今回は、本当に君に助けられた」
「こっちこそ。ありがとう、クロノ。これからも宜しく」
握手を交わす二人。お互い手に力は入らなかったが、思いは同じだった。
そう。医務室には、笑い声が溢れている。
相変わらず、男そっちのけでにぎやかにトークを交わす女性陣の脇で、
ユーノとクロノの二人も、心から微笑んだ。
(END)