2002.7.26up

Kの呟き 2

☆一章 1 の補完をします。
本編のあれをこちらで修正いたします!
 
 
 
その後……
俺は深夜に電車に乗っていた。
車での浮気調査をするために、半日ずっと狭苦しい車中にいたせいか
帰路は電車にしたかった。
ラブホの中に盗聴器を仕掛け、聞こえる女の喘ぎ声。
顔もスタイルも俺の好みではなかったが、声はなかなかよかった。
もっとも仕事のためだから、いちいち欲情していてはきりがない。
これからの調査のために証拠物件とする、大事な飯の種だ。
ただ仕事の緊張感がほぐれた時に、ふっと思い出してしまう。
 
いつ頃から、女を抱いていないんだろう……
いなければいないでなんとかなるものだが、暫くの間女の肌に触れて
いないことに気づいた。
たわむれに金で女を抱くことすらも、ずっと長いことしていない。
禁を破り、依頼人と懇ろになるのはもう御免だ。
結局女は俺の身体にひとときしがみついていただけだ。
その虚しさに気づいて、どちらからともなく別れる。
自分が何を求めているのかもわからないのに、目の前のものだけは
欲しがるのは悪い癖だ。
柄にもなく溜息をつきたくなって、顔を上げる。
すると俺の目に意外なものが映った。
 
車両連結部の近く、列車の片隅の席に、半月ほど前に見た美香と
いう娘が座っているのを見た。
今まで彼女を見かけた時間よりもさらに一時間ほど遅い。
なぜこんな遅くに……
こうして乗り込んでいるのが、いつも彼女を見かける車両だということに
今更気づいた。
彼女はうつむいて目を閉じている。
この前のように泣いているわけではない。
どうやら、ただ眠り込んでいるようだった。
 
この前の着飾った格好で、人目をはばかるようにして涙を流していた
彼女の姿が思い起こされた。
三度、偶然にして電車の中で見かけた。
そして今夜、四度目の出会い。
時間帯を大幅にずらしても、またこうして同じ車両に乗り合わせるとは。
泣いたあとの潤んだ瞳と声が、やけに俺を刺激したのを覚えている。
俺は少しずつ、彼女の座る席の方へ移動していった。
車内は人もまばらで、同一の車両には俺を含めて5人くらいしかいない。
次の停車駅で、おそらくもっと人が降りる。
 
予想に違わず、大きなターミナル駅で多くの人が降車する。
これでもう、車両の中には俺と彼女の全く二人だけになる。
彼女はそのことも知らずに、相変わらず下を向いて眠っている様子だった。
声をかけてみることにする。
いささか古くさい手だが、この前の彼女にヒントを得ていた。
俺は胸ポケットから万年筆を取り出して、彼女の足元に転がした。
狙いがうまくいって、白い足首と座席の間に滑り込んでいく。
これで不自然な形でなく近づける。
俺はそのまま彼女の座るボックス席に入り込んでいった。
 
「あの、すみません……」
彼女の肩に手をかける。
はっと息を呑み、彼女は顔を上げた。
まだ少し眠たげな瞼に手をやり、目をこすっている。
「ちょっと……足元に。ごめん、いいかな……」
「え……」
彼女が視線を落とすと同時に、俺はその足元に落ちた万年筆を拾いに
かかる。
ミニのタイトスカートから伸びるすらっとした脚線美が、またしても俺を
いたく刺激する。
これ以上のことがあったら、うっかりすると勃ってしまいそうだった。
彼女がつけている香水だろうか、ほのかな香りが鼻孔に伝わる。
抱きしめて唇を奪ってしまいたい衝動を懸命に自制しながら、彼女に
ブラフをかける。
 
「この前にも会ったね」
そう言いながら、はにかむような表情の彼女を見つめる。
彼女の顔に大きな疑問符が浮かんでいる。
「ほら、こないだ口紅を落としただろう」
俺が微笑みながらそう言うと、ようやく彼女は合点がいった顔になった。
「あ……」
おいおい、そんな声出さないでくれよ……
まるで感じてる声に聞こえちまう。
 
「それに、その前にも……覚えてるかな?」
「え……?前にも……?」
本当に覚えていないのか、それとも寝起きでぼんやりしているのか。
俺は少々汚い手段を思いついてしまった。
「車内で、俺の足を踏んだだろう」
「あっ…………」
やっとそのことを思い出したらしい。
まあ、女なら誰でもこんなことを言われたら心当たりはある筈だ。
「普通、ああいう時は知らんぷりするか、その時だけで済ますのに
降りる時にも謝ってくれたっけ。だから、よく覚えてる」
俺はこのことは本当に妙に感心させられたものだ。
「ごめんなさい……思い出しました。あのとき、大丈夫でした?」
俺はその言葉を待っていた。
これから、そこにつけこんでいける。
それでもこんなことを言うのに少し罪悪感がある。
 
「大丈夫……と言いたいとこなんだけど」
彼女の表情に少し翳りが差す。
「ヒールの尖ったとこで、思いっきり踏まれただろう。だから、足の指に
ちょっとヒビがね……」
本当は足の甲を踏まれたんだが、こう言ったところでわかるまい。
「そんな……そうだったんですか……」
彼女の声が震えていく。
かわいそうに、少し脅かしすぎちまったか。
俺と目を合わせていたのを避けて、視線を逸らしてしまう。
「ごめんなさい……今更、謝っても仕方ないかもしれないけど……」
見る間に彼女の表情が曇り、しおれた花のように頭を垂れる。
「私……ほんとにごめんなさい。どうしよう……」
おいおい、ほんとにそうだと思ってるのか?
俺は心の中で苦笑を浮かべる。
こんな言いがかりをつけられたら、いくら身体があっても足りないだろう。
もっとうまくかわすこともしないで、まっすぐに受け止める。
あぶなっかしい娘だな。
 
「もう治ってるから。別に慰謝料を寄こせとかそんなつもりはないんだ」
「でも……それじゃ……」
彼女のすがるような目つきが、俺を言いようもなくそそる。
抱いてくれ、と身体で訴えているようにすら思える。
俺は彼女の席に腰をかがめるようにして、顔を近づけた。
華奢な肩に手を回し、頬に軽く口づけた。
ビクッ、と彼女の身体が大きく揺れた。
そして彼女の次の反応を確かめもせず、半ば強引に唇を奪う。
「んんっ……ん!」
唇の合わせ目から、彼女の抗議の声が漏れる。
決して逃さない。
そんな決意を抱きしめる腕にこめて、俺は彼女の抵抗の動きを封じる。
舌を噛まれると困るから、軽く唇の表面だけを合わせる。
でも、この娘はそんな抵抗はできない。
俺の腕の中で固くこわばる身体の力が、徐々に緩んでいく。
 
少し開きかけた唇に、舌先をそっとさし入れる。
舌先だけをからませるように、そして彼女の舌を軽く吸う真似をする。
甘い唇が俺の侵入を許し、なすがままになっていく。
吐息が乱れていく。
もう彼女の身体は脱力したように柔らかくなっていた。
抱きしめる腕の力を弱めてやる。
 
長いキスが終わっても、彼女は俺の腕の中で息を荒くしていた。
上気した頬が桜色に染まり、途方もなく色っぽい。
「抱かせてくれればいいんだよ」
俺は彼女の耳元に囁いた。
「はぁ……嫌ぁ……」
彼女の身体に覆い被さろうとする俺の胸を、さすがに手で押し返す。
「あんたは俺に痛いことをしてくれたけど、俺はあんたに気持ちいいことを
してやるんだぜ。いい条件だろう。なあ?」
俺は口調を変えて、彼女を柔らかく脅した。
 
再び身を固くした彼女をほぐすように、乳房に愛撫を加える。
そうしながら、首筋と耳元に舌と唇をそっと這わす。
「……やめ……て……」
拒否する声も、心から拒んでなどいない。
セクシーな声音が、却って俺を煽るだけだ。
服の上から、柔らかな乳房をそっと撫で、乳首を狙ってつまむ。
「はぁっ……!」
彼女の上体が揺れる。
深夜の列車、誰もいない二人きりの車内で淫らな行為をしている。
異様な興奮が、俺をさらに大胆な行為に駆り立てる。
もう、止まらない……
 
 
 
彼女の身体をもっと堪能するために、駅で強引に下車させる。
拒むことなく、俺に肩を抱かれてついてくる。
とりあえず手近な、駅前の綺麗そうなラブホに入る。
俺は迷わず宿泊のボタンを押した。
彼女の腰に回した手に力を入れて、今更だが逃げられないようにする。
もっとも、ひどく濡れているせいで彼女の足どりもおぼつかない。
 
 
 
彼女は充分に熟れきっていた。
シャワーを浴びることもせず、ベッドに手を突くように命令する。
下肢を確かめるように触ると、そこはもう愛撫の必要すらもないほど
潤っていた。
驚くことに、ショーツの布の外、白いももの内側までも濡れている。
よほど感じやすいのか、それとも俺の愛撫に興奮しきっている証拠か。
こんなに反応のいい娘だとは……。
俺はひとりほくそ笑んだ。
もう秘所を覆う役目も果たしていない布を押し下げても、彼女は俺の
なすがままに身を任せている。
桃のような、という使い古された形容がぴったりな形のいい尻が
露わになる。
その尻が俺の目に晒されていることを意識しているのか、わずかに震えて
いるのが、またたまらなくいい。
俺は悠然とコンドームをつけると、彼女は焦れたようにか、疲れたのか
腕を低くして腰を高く上げた。
待ってろよ……今に、最高の気分を味わわせてやる。
俺も、こんなに淫らないい女を抱くのは久しぶりだ。
自然と気分が高揚しているのがわかる。
 
俺は彼女の濡れた部分に自分のいきり立ったものを当てた。
そのまま、少しつついてやる。
「ああ……」
感じ入っている溜息が漏れる。
そうか、これが感じるのか。
すぐには入れてやらないで、このまま少し焦らしてやるとするか。
どんなプライドの高い女でも、目前に迫った快楽を無視することなど
できない。
少なくとも俺の経験する範囲では。
こうしてなかなか入れないでやれば、そのうちにいやでも女の方から
求めてくる。
卑猥な言葉を言わせて、欲しがらせる。
それができれば、もう身体を半分以上奪ったと同じだ。
あとはそれを実行してやり、女に服従を誓わせる。
どんなに清純そうに見える女でも手順は同じだ。
この美香という娘にも、至福の時を与えてやる。
 
女の口から、恥じらいながらも淫らな言葉を言わせるのは、いつもながら
刺激的だった。
ましてやこの娘は、一見清楚な……それこそ、エッチなことなんかは
知りません、とでも言いたげな外見であるだけに。
だが、時折見せる表情にどこか俺に……男に媚びるようなものを
感じたのは気のせいではなかった。
処女ではなく、男を何人か知っていそうなのはすぐにわかった。
キスを仕掛けた時の反応も、嫌がる素振りは少しだけだった。
いかにも敏感そうな白いきめ細かい肌と、ぱっと見ほっそりとしているが
出るところは出ている俺好みのプロポーションをしている。
黒く艶やかな髪がウエスト近くまで伸びて、白い身体と見事に対比している。
そのどれもが俺の欲望を誘っていた。
 
また少し焦らしてやると、娘はたまらない声をあげた。
感じているのを少しでも我慢しようとしているらしい。
だが、もう耐えきれずに漏れてしまうといったせつない声。
それがたまらなくいい。
もっといい声をあげさせてやる……
俺は少しの間、またそこを嬲りにかかった。
そして言葉でも責める。
どうしても、女の方から欲しがらせてやる。
もう、身体の方は熟し切った水蜜桃が果汁を滴らせている。
そんな様子を見ていると、俺の方こそが興奮を抑えられない。
ついに彼女の口から犯して、と言わせた。
これさえできれば、もう褒美をやってもいい。
 
「ああ、あ〜〜っ……」
女の糸を引くような喘ぎ声が出た。
彼女の内部は充分に濡れているくせに狭く、特に入り口の付近がきつい。
膣の中全体で、俺のものを圧搾してくる。
いいとこ22・3のくせに、いいものを持っている。
これは、男がたまらないだろう……
俺も自制を重ねないと、すぐにも暴発させてしまいそうなほどのよさだった。
ゆっくりと、奥へ突いて……そして入り口まで引き戻す。
彼女の声がもっと高くなった。
どうやらこれが感じるらしい。
「あ〜っ……ああ……ああ……。はぁ……」
もう、彼女は声を抑えることなどできないらしい。
それを聞いているうちに、俺も急速に感じていってしまう。
糞、口で一回しゃぶらせておくんだった。
せめて、俺がイク前に彼女をイかせてやる。
 
彼女の中が、急に不規則な痙攣に似た動きを示した。
女の絶頂が近いしるしだ。
声もさし迫り、彼女は自ら達しようとしていることを口走る。
「だめっ……ああ!ああ……イクぅっ……!」
俺のを締め付ける力が強くなり、しかも奥へと引き込むように蠢く。
これは……凄い女を見つけたものだ。
俺は内心狂喜したかった。
これほどの女だったとは……。
そして彼女の絶頂とともに、もう我慢していられずに激しく腰を引きつけて
注ぎ込んだ。
それが刺激になるのか、彼女はまた声をあげた。
それにしても、いい反応をしてくれる。
彼女は俺が余韻を味わっていると、腰をどっとベッドに落とした。
まだ息がかなり荒い。
相当な興奮状態でいるのがわかる。
無理もない、電車内で半分脅されて犯されかかり、ホテルに連れ込まれ
シャワーも浴びずにバックから……だ。
俺が入れてやる前にも、腿まで濡らしているような女だ。
かわいらしい顔をしているくせに、中身は熟した女そのものだった。
これからも、もっとよがらせまくってやる……。
俺は彼女がベッドに伏している間にシャワーを浴びに行った。
 
 

虜囚 修正編 1 予感 と併せてどうぞ


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