Kの呟き 昔語

8  Making Love




俺は幸実の曲線に沿って、手で愛撫しながら徐々に彼女の
身体の胸から腰へと移動した。
「……あ……」
幸実は声をあげ続けている。
そして腰の部分を通り過ぎ、下腹部へと顔を近づけていく。
彼女のか黒い秘毛に覆われた部分に唇をつける。
「ああ……!」
幸実は腰を浮かせて高く喘いだ。
太腿の間に手を滑らせると、はさみこむようにしてくる。
秘所の近くを探ると、そこはもう濡れはじめているのがわかる。
「濡れてる……」
俺は口に出して言った。
「いやっ……言わないで……」
「どうして?感じてるんだろ?本当のことだ」
指先で、そっと濡れた襞の間をくすぐる。
ぬるぬるとした手触り、そして指を受け容れるのすらもきついような
狭さを感じた。

「見せて……」
俺は小さく囁いた。
「幸実のここが見たい」
彼女は俺の言葉に、ただ首を左右に振るばかりだった。
「いやなのか?」
俺はその仕草が拒否を示すものなのか、それとも本心から嫌がって
いるのではないのか確かめたかった。
嫌なら、もっとはっきり拒むだろう。
口で否定しないということは……
俺は幸実の太腿を抱え上げ、脚を少し開かせた。
「あ…………」
彼女はされるままになっている。
では、もっとだ。
今度は90度以上に開脚をさせる。

サイドランプの小さな灯りでも、彼女のそこは充分に潤っているのが
見てとれた。
大事な部分、女そのものを示す箇所に、漆黒の秘毛が濡れた光沢を
放っている。
どうなっているのか、見たい。
純粋な好奇心と、好きな女のその部分への性的な興味がないまぜに
なっている。
もう彼女は嫌だと言わなくなった。
俺の指で、唇に似た形の襞を左右に開く。

「あ……っ。ああ…………」
幸実は恥ずかしがって、頬を紅潮させている。
その顔と、目の前の淫靡な性器の眺めのギャップがたまらない。
濡れた襞は鮮やかなピンク色をして、間近で見ると微妙に蠢いている。
俺の指の動きに反応しているのか、幾重にも秘所をとりまいている部分の
奥から、透明な粘液が湧いてくる。
好きな女のその場所は、今俺の手で感じ、濡れているのだ。
そんなことを実感すると、ますます興奮の度合いが強まっていく。
彼女は恥ずかしがって、両手で顔を覆っている。
俺はそこに軽く息を吹きかけた。
「あっ…………」
幸実は腰を浮かせると、その場所を手で覆う仕草を見せた。
「……やめて……恥ずかしい…………」
それでも、俺は彼女の手が隠そうとするのを許さなかった。
「もっと見せて」
彼女の白い手を握り、股間からどかす。
太腿にキスをすると、彼女はまた喘いだ。


俺は唇を彼女の恥骨部分に当て、キスを続ける。
口でしてくれたことのお返しだ。
無言のまま、彼女の濡れている部分を舌先で舐める。
甘い匂いが俺を迎え、そして彼女の感じている声がますます俺を
刺激していった。
柔らかなその部分を、夢中になって舌で舐めまくる。
幸実は甲高く、俺に快楽を告げる。
それは俺をさらなる昂揚に導く呼び声でもある。
今夜まで女の肌を知らなかった俺が、今は彼女を悶え狂わせる
ほど歓ばせてやっている。
彼女の様子からして本気でよがっているようだ。
時折腰をもじもじと浮かせたり沈めるような動作をするが、嫌がって
いるのではない。
溢れてくる愛の蜜がその動かぬ証拠だった。
俺は彼女のクリトリスらしき突起を指でつつき、そして舌先で
嬲るように舐めた。
「あ…………!」
幸実は身体を突っ張らせ、腰を抱きかかえる俺の手から逃れようと
していくような素振りを見せた。

だが、それは違った。
「…………あ!イキ……そう…………」
彼女は自ら絶頂が近いことを俺に教えてくれた。
俺がここを舐めてやっているせいで、そこまで感じているのを
知るとますます俺は燃え上がった。
もっと、もっとよくさせてやる。
俺がおまえを感じさせてやる。
イかせてやる。

「ああっ…………あ!イクッ!あ!あああっ…………」
幸実は泣きそうな声を絞ると、秘所を貪る俺の顔を抱きしめた。
「…………ん……っ…………」
俺は彼女の顔を確かめたくて、腰からやっと離れた。
彼女は淡い朱に染まった頬を横に向けて、まだ乱れた息を吐く。

もう、続けて二度の射精をしたというのに猛り狂っているものがあった。
彼女を感じさせている間に、先走りの液が垂れてくるほど俺自身も
興奮しきっていた。
彼女の中に入りたいが、すぐに放ってしまうことは想像に難くない。
それなら……

俺はやっと落ち着いたらしい幸実に寄り添う。
キスをしながら、彼女の脱力していた右腕を掴む。
その手を、俺の太腿の間に差し入れる。
彼女の繊細な小さな手が、俺のいきり立っているものに触れる。
「もう、こんなだよ」
俺は幸実の首元に唇をつけながら囁いた。
こうすることで彼女が感じるということは、もうわかっている。
「あ…………」
反らしたほの白い喉にもキスしてやると、もう喘ぎはじめる。
幸実は敏感な性質なんだろうか。
俺の愛撫が巧みだとは自分で思えないが、これほど快感を訴えて
くれる反応があるのは嬉しい。
彼女は俺が何も言わなくとも、自分から進んで手を動かす。
まもなく彼女は乱れた髪をかきあげ、ゆっくりと身を起こした。
俺を横にさせ、幸実はその俺に上から覆いかぶさる形に体を
入れ替えた。

俺の首筋にも、胸元にも彼女のキスが続けざまに浴びせられる。
むず痒いようなくすぐったいような感覚がもどかしい。
これが女の場合には、声をあげてしまうほどの性感に結びつくの
だろうか。
彼女から積極的に唇を重ね、舌先が俺の口の中に押し入ってくる。
柔らかく、あくまでも繊細な動きの中に、微かだが確実に俺に
快感を植え付けてくるものがある。
口蓋に舌を擦りつけられ、突つくように、こするようにも蠢く。
まるで別種の生き物が密かに忍んでくるような、それでもゾクゾクと
背筋がくすぐられていくような奇妙な感覚。
このあたりは、やっぱり年上の女だと思わせる。
長いキスが終わると、幸実はほっと熱い溜息を洩らした。
「貴征さん、……上手ね……」
照れたように、けれど幸実の瞳は妖しく微笑んでいた。

「なにが?」
俺は聞き返すと、幸実はくすくすと笑った。
「決まってるでしょ。……キス……」
俺は逆に、彼女の方こそが巧みなんだと思っていた。
「したことくらい、あるんでしょ?」
「……ないよ」
俺は柄にもなく頬の辺りが熱くなるのを感じた。
そんな質問の合間にも、彼女の手は俺の男のものを柔らかく握って
いるままだからだ。
「じゃあ、……私があなたのファーストキスなの?」
幸実が少し驚いたように言った。
頼むから、そんなにびっくりしないでくれ。
「それじゃ、……みんな、初めてだったのね」
幸実は相変わらず微笑みを湛えていた。
普段の彼女の、清楚な印象のものとは明らかに違う意味の笑顔だ。
官能的な意味合いを含んでいる。
恋人の弟と肉体関係を結んでいる、そんな罪の意識などとは
今は無縁のようだ。
年下の男をからかうような、そしてそれを楽しんでいるような悪戯っぽい
言葉と動作だった。
こんな大胆な振る舞いをする女には思えないのに。
誰かが言っていた、寝てみなければ女はわからないというのはつくづく
当たっていると思う。

「じゃあ、こんなことも初めてね……」
幸実が自分から、俺の腰の間に顔を近づけた。
「起きて。……膝立ちになって」
言われた通り、ベッドに半身を起こした俺の足元に、彼女がひざまずく。
幸実の瞳が上目遣いに俺を見た。
「こうする方が……感じるの…………」
彼女の吐息が、既にやや乱れかけている。
唇が俺のものの先に触れる。
すぐには口に含まないで、まず舌の先でくすぐるように舐められる。
「……んっ…………」
彼女を愛撫している間に、そして今まで手での戯れを加えられて
いただけに、もう充分に高まりきっていた。
「幸実…………」
俺は彼女がうっとりとした顔つきで、いかにも美味そうにフェラチオを
楽しんでいる様子を見、興奮を高めていた。
浴室での一度目のフェラチオでは、快楽を追うのに夢中だったので
こんなふうに観察している余裕などなかった。
キスを繰り返し、それでもピンク色を保つ唇の蠢きを見つめる。
上から彼女を見下し、美しい黒髪を押さえるようにした。
うつ伏せに近い姿勢で俺に奉仕をしている。
まるで触ってくれと言わんばかりに、目の前でその幸実の乳房が
揺れている。
先端を舐め、そして裏筋をつうっとこすられると、快感が一気に
押し寄せてくる。
乳房を掴み、そして言いたかった科白を彼女に浴びせる。

「……さっき……俺の、飲んだんだろ……」
「そうよ…………」
「じゃあ、……今度もそうしてくれるよな」
「飲んであげる。出して。飲ませて。あなたの……」
先端に激しく舌を遣われると、俺はもうたまらずに精を放った。
「……ああっ…………イクぞ……幸実!」
幾度も夢に見た光景が、言ってみたかった言葉が今現実のものと
なっている。
幸実の唇の中に、またおびただしい精液を放出し続ける。
唇を噛みしめていても、その隙間から呻き声が出てしまうほどの
快感だった。
好きな女に、こんな風に凌辱を加えるような気分を味わえるとは
思ってもいなかった。
それはできないと、セックスの快楽とサディスティックな満足感とは
別物だと思っていた。
いちどきにその両方の望みが叶ったことが、俺に歯軋りするほどの
甘美な悦楽を与えていた。



「……ん……」
幸実は俺の萎えきらないものを愛おしげに舐めまわしていた。
こんな、淫靡猥褻な行為を楽しめるタイプとは、まったく外見からは
窺えない。
毛ほども性的な意図を感じさせない女性に思えたのに。
俺の淫夢に出た彼女は、まるっきりの出鱈目ではなかったと
いうことか。

彼女の顔が離れても、俺の欲望は留まるところを知らなかった。
幸実はじっと彼女を見つめる俺の視線に気づき、恥ずかしげに
微笑むと髪を撫でつけた。
いやらしいと言えるほどの淫らな行為をしていても、それが
終わると彼女は恥ずかしそうにしている。
性的な行為を終えると、素に戻るのだろうか。
こちらはそうもいかない。
なにせ、初めて抱いたあとからはずっと「立ちっぱなし」の状態が
続いているのだから。
あと、どれだけ射精を繰り返したらおさまるのか、俺自身にも見当が
つかなかった。



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