Virgin break6 愛撫




ブラウスの前のボタンを外されると、スリップの肩ひもを横にすべらせて
落とされる。
タイトスカートのジッパーを下ろされ、ストッキングを引き下ろされて
脱がされていく。
ブラを外され、自由になった胸に彼の唇が当てられる。
乳房を舐められるけれど、肝心な部分……もっとも敏感なところにだけは
そうしてくれない。
乳輪のその周囲だけはわざと避けて、焦らしを加えているのがわかった。
もう、自分でも乳首がどうしようもなく固くなっているのがわかる。
周辺からじわじわと感じさせられているのに、一番感じやすい部分だけは
愛撫を与えてくれない。
それまでは恥ずかしくて目を閉じていたけど、薄目を開いてみると
彼は口の端に笑いを浮かべていた。
私の反応を眺めて、見下ろして楽しんでいる。
早く、と私がねだるのを心待ちにしている。
そんな風に思えるような、生々しい男の表情だった。


まだ外は明るく、部屋のカーテンが開いているので私の身体を
彼はまともに見ているはず。
急に恥ずかしくなって、私は自分の胸を両手で隠した。
「どうした……?」
彼は囁く。
「……恥ずかしいの。お願い、暗くして……」
私がそう訴えると、彼はベッドから身を起こした。
「ごめん。暗くするよ」
窓にかかるカーテンを閉めると、室内の雰囲気が一変する。
彼が照明のスイッチをいじり、ベッド側の間接照明をともす。
暗いオレンジ色の淡い光の中に、彼の姿が浮かびあがった。
また私の身体の上に跨り、キスが始まる。
彼が私の頬を両手で挟みながら、唇を何度も軽く合わせる。
耳朶を軽く唇で挟まれると、私は思わず声を放ってしまう。
首筋にゆっくりと彼の舌先がぬめり、喉元にそれは移動していく。
「あ……あ……」
私は喘ぎ乱れながら、彼の首元に回した腕に力をこめた。
彼はゆっくりと私の胸に顔を近づけ、とうに感じている敏感な
突起に唇をつけた。
唇の柔らかさを、その熱を感じた途端に私は濡れていくのを
自覚した。

彼の舌が私の乳首の先を舐めるたび、吸いつかれるたびに
自分でも恥ずかしいほど秘所が潤みを増していく。
今、彼の唇が私の胸を吸っていると思うと、それだけで羞恥心を
激しくかきたてられ、同時に快感も沸き上がる。
自分の乱れた吐息と、時折彼が漏らす小さな湿った音が
ますます私の興奮を誘っていた。
……もっとキスして。
あなたの優しいキス、すごく好きなの。
そっと、壊れものに触れるような手の動き……
すごく優しく扱ってくれるのね。
私が初めてだって言ったから、そうしてくれるんでしょ?
あなたの身体の温もりを、このままずっと感じていたい。
ひとつになりたい。
そうなれたら、どんなにか幸せな気分になれるだろう…………

スカートを脱がそうとする彼の手が腰に回り、私は自分で下肢に
まつわりつく布を剥いだ。
ストッキングも脱がされ、下着姿になる。
私のこんな姿を見せるのは、これが初めてだった。
もうすぐ、裸になって私のすべてを見られてしまう……
彼が私の身体をどう思うか想像してしまって、とても恥ずかしくて
いたたまれないような気分になる。
私を半裸にさせておいて、彼はまだ服を着たままでいる。
今は愛撫を加えているだけで、まだそのつもりはないということ
だろうか。
彼の手が私のショーツにかかる。
私はとっさに言った。
「お願い……シャワー、浴びてからにして……」
だって、恥ずかしいから……
きれいにしてから、可愛がってもらいたい。
下着の替えも用意してあるし、昼間は暖かかったので少し汗を
かいてしまっていた。
「じゃあ、そうしようか。浴びておいで」
彼はゆっくりと身を起こすと、私の身体から離れてベッドに腰掛けた。

私は彼から逃げるように、室内に備え付けてあるバスルームに入った。
中は想像よりも広く、きれいだった。
行ったことはないけど、ラブホテルというよりももっと上質そうな印象。
私は裸になると、シャワーを浴びながら丹念に身体を洗った。
股間に手をやると、そこは当然濡れていて……少し指先が触れた
だけでも、ぬるぬるとした粘液の溢れかえる感触が伝わった。
処女のくせに、こんなになってしまっている、いやらしい私の身体。
男性を迎え入れる準備をしている……ということはわかっているけど
自分の身体がこれほど生々しいと思ったのは初めてだった。
……彼の身体は、どんな感じなんだろう。
腕を組んだり、胸に抱かれたりしている時から鍛えた筋肉質な身体と
いうのは想像できていた。
そして……
私を貫くべき、男の象徴はどんなものなんだろう……
勃起している状態での男性のものは見たことがない。
彼が私の身体に触れて、そういう状態になっているのはわかっていた。
未知の存在だったものを、秘密の部分を知ることのできる密かな
興奮と、スリルを味わうような感覚が私に芽生えていた。

そう、これは秘密の共有……
まだ誰にも見せたことのない部分を、彼にすべてをさらけ出すことになる。
私もまた、今まで知り得なかった彼という男性を知ることができる。
彼は当然初めてではないようで、態度や振る舞いにも私を翻弄できる
ほどの経験を積んでいるのが滲み出ている。
大人の男の余裕というか、そんなものを感じさせる。
もうすぐ、ここに……
彼のものが入ってくる。
痛くないかしら。
身体を愛撫されたり、ここを指で感じさせてくれた時には、私は
イってしまうほど気持ちよかった。
でも、初めてで気持ちがいいだなんて思えない……
……ちゃんと避妊してくれるわよね……

……あまり考えこみすぎると、少しずつ不安な気持ちになっていきそう。
私はもう堂々巡りはやめることにする。
あとはもう、彼にこの身体を委ねることだけ。
彼を信じて、彼の胸に飛びこめばいい。



シャワーを終えて、とりあえず用意してあった新しい下着を身につける。
おろしたてのブラは、真っ白の地に淡いピンクのレースとリボンがついている
清楚でかわいらしいものだった。
ブラとお揃いのショーツは、前の部分が薄いレースで覆われている
セクシーなデザインのもの。
リボンには、彼に私をプレゼント……という意味もちょっぴり含んでいる。
あげる、とかいただく、というものじゃないけど……
彼に私を受け止めてもらいたいだけだった。

着ていた服はベッドの側に落ちたままになっているから、翌朝着ようと
思っていた服に着替えて出ることにする。
やっぱり白を基調にして、ピンクの可愛いビーズがついているニットの
アンサンブル、そしてピンクのフレアミニスカート。
下着とのカラーコーディネートもちゃんと考えている。
私は浴室のドアを開け、彼の待っているだろうベッドルームへ向かった。

彼はベッドに横になっていた。
ベッド側の小さな机には、灰皿。その上に紫の煙が立ちのぼっていた。
彼がタバコを吸う人だと知って、少し驚いた。
だって今までそんな話もしていなかったから。
タバコに関しては、私は特に好きとも嫌いとも思わなかった。
ただ、匂いが髪や服についてしまうと気になる。
私がそろそろと足を忍ばせてベッドに近づくと、彼は目を閉じて横たわって
いた。
眠っちゃったのかな……
無理もない、疲れがたまっているに違いないんだから。
なのに、やっととれた貴重な休みを私のために費やしてくれている。

私は彼の無防備な寝顔を、机の脇にしゃがんで頬杖をついて眺めた。
いびきをかかないで、規則正しい寝息をたてている。
……私が、このまま彼に覆いかぶさったらどうなるかな。
きっとびっくりするかな。
キスしちゃったら、彼はどう思うだろう。
彼の顔に近づいてみるけど……
やっぱりだめ……恥ずかしくて。それに、勇気が出ない。
一度抱かれたあとならともかく、今はとてもそんな真似できそうもない。
年齢よりも大人びて見える……落ち着いて見える彼だけれど、寝顔は
年相応に見えるから不思議だった。
4歳しか離れていないのに、ずっと大人の人に思えるのは、何故だろう。

静寂を破り、部屋の電話の呼び出し音が鳴った。
「はい」
とっさに私が出る。
『フロントです。お食事はいかがいたしましょう。お部屋の方にお持ち
しましょうか?食堂でお召し上がりでしょうか』
言われてみて気がついた。
もう夕飯時が近くなっているんだ。
どうしようか迷っていると、彼が起きて「貸して」と受話器を手にとった。
「部屋に持ってきてください。はい、7時頃で」
彼はそう言うと電話を切った。

「お風呂上がったんだ」
彼は私を見つめて言った。
「ええ……」
「着替えたんだな。その服も似合う。可愛いよ」
唇に笑みをたたえて、さりげなく誉めてくれる。
「お部屋で食事できるの?」
「そう。気兼ねしなくていいだろう?」
下から手を伸ばして、キスされた。
彼はタバコを吸ったあとのようなのに、それっぽい味がしない。
「タバコ、吸うんですね。知らなかった」
「……ああ、時々ね。嫌い?それなら吸わないよ」
「ううん……そういう匂いがしないから。不思議で……」
「そう?」
決して不快じゃない、むしろこの人には紫煙をくゆらせているのが
似合いそうな感じがする。
「嫌ならやめるから、そう言って」
「ううん、嫌じゃないです。黒澤さんには、タバコが似合うって思って」
また、彼の一面を知ることができた。
セックスのあとに吸うとおいしい、って話には聞くけどそれは本当
なんだろうか。

「さあ、じゃあ俺もシャワー浴びちゃうよ。食事が7時に来るからね」
彼はベッドから起きあがると浴室に向かった。
このまま、愛撫の続きはしないで食事になりそうだった。
今の時刻は6時を過ぎて、夕食時になっている。
窓の外は陽が落ちて、もう薄闇に包まれようとしていた。
まもなくシャワーの水音が聞こえてくる。
彼が全裸になっている場面を、思わず想像してしまう。
私はまだ濡れている髪をドライヤーで乾かし、頭に浮かんだ淫らな
情景をかき消した。

 

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