そこは、知る人ぞ知る森の奥に位置する古い城の中・・・・入り口近くには、髑髏や人間の骨があちこちに散らばっていた。
その城の中央に位置する赤い絨毯が敷かれた大きな階段を上がり、2階の最も大きく、ルビーがはめ込まれたドアの奥にこの城の持ち主はいた。
沢山のアンティークのものに囲まれながら、真紅のソファにこの城の主人は足を組んで座りながら、真紅のワインを楽しんでいた。中央のテーブルには、赤い薔薇がガラスの一輪挿しに飾られている。
周りには誰もいない。野生の蝙蝠と、床に髑髏や骨が散らばっているだけのどこか怖い光景。城の主人はワイングラスを片手で少し回しながら、口元にニヤッと笑みを浮かべた。白く大きな尖った歯がチラリと見える。
銀色の透き通った、肩に少しかかるサラッとした髪の毛。その完全に整った容姿は、見た者を確実に虜にさせる甘いマスクと魅力を備えていた。
海のように青い瞳はどこか遠くを見つめているが・・・・その視線の先には、何やらキラキラと光るものがあった。
それは外からこの部屋の窓をすり抜けてやってきて・・・・光り輝きながらそこに姿を見せたのは小さい、ピンク色の長い髪をリボンで後ろで束ねたとても愛らしい妖精であった。

「レグルスさぁ〜ん!ただいま〜、お帰り〜!!」
「フフッ・・何だい?それは。プレセペ。」
「エヘヘヘヘ〜ッ。だってレグルスさんとこうして会うのって久しぶりなんだも〜ん!」
「それより・・・探し出してくれたのかな?」
「へっ?何を?」

大きな黄色い瞳をパチクリさせながら、愛らしい妖精・プレセペはこの城の主人・レグルスに問いかけた。

「何をって、プレセペ・・・おまえを何の為にお使いに出したのか分かっているのかい?」
「うん?あっ!何だ〜、お使いのこと?それならバッチリだよ〜!!あのねあのね、レグルスさ〜ん。プレセペ今回はとっても自信あるんだよ!ぜぇ〜ったいにレグルスさんをギャフンと言わせちゃうんだから!!」
「・・何か違うような気もするけど・・・・まぁ、いいか。それで?詳しいことを教えてくれるかな?プレセペ。」
「うん、いいよ〜!!あっ、ねぇねぇそれよりレグルスさ〜ん。プレセペお腹空いちゃった〜。何かご馳走な〜い〜?」
「仕方ないね・・・そこえら辺にある骨じゃあ、納得出来ないかい?」
「レグルスさぁ〜ん?プレセペはね、今回はホンッット〜に自信あるんだよ〜?今までのようにメチャクチャお仕事してきたワケじゃないも〜ん。だから、新種の骨が欲しい!!!」

プレセペがそう言うと、レグルスはフッと微笑を浮かべて一言言った。

「フフッ・・どうやら、そこにある骨で十分そうだね。」
「ムゥ〜ッ。レグルスさんのケチ〜!アホ〜、スケベ〜。変態〜!!」
「・・プレセペ。それ以上言ったら・・・私がどうするか、分かっているのかな?」

レグルスの流し目はとても色気のあるものだったが、同時に背筋がゾクゾクとする位寒くて怖いものだった。レグルスの青い瞳が氷のような冷気を放っている。
こうなったレグルスに勝てないことをプレセペはよく分かっていた。だから唇を尖らせながらレグルスの言うことに従うことしか出来なかった。

「分かったよ〜、レグルスさぁ〜ん。その代わり!!!プレセペが後でぜぇ〜ったい勝つんだも〜んだ!!」
「はいはい。それで?本題に入ってくれるかな?プレセペ。」
「・・・・レグルスさん。よっぽど飢えてるでしょ?」

ジロリと横目でプレセペはレグルスにそう言った。レグルスもまた、そんなプレセペを横目でチラッと見たが・・まだその瞳は氷のように冷たい。

「当然だろう?だからこそ、おまえにお使いを頼んだんだよ。それで?いつまでご主人様を待たせる気なのかな?プレセペ。」
「うぅ〜っ、分かったよ〜。話しますよ〜っだ!!んっとね!・・・・・・」

そうしてこの古い城で話し合いが行われたことは、ほとんどの人間が知ることのない話なのであった・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「うわぁ〜。今日はこんなに沢山の木の実が取れちゃいました〜。ウフフッ・・森の皆さん、ありがとうございます。」

ある晴れた日のこと。森の中に1人の女性がやってきていた。
茶色いウェーブのかかった長い髪をそのまま後ろに下ろして、白い布の服を着ている。紅色の大きい瞳が大変印象的な、とても愛らしく美しい女性であった。
この女性は森の木にお辞儀をしていた。その手に持っているカゴには沢山の木の実が入っている。
顔を上げて、この女性は思いっきり上を見上げた。沢山の木の葉っぱが生い茂っていて、太陽の光を最小限に抑えてくれているが・・・木漏れ日がチラチラと美しかった。

「ここの空気は、本当に澄んでいておいしいですよね・・・・いつも、幸せをありがとうございます。」

そうしてこの女性が改めて森に向かってお辞儀をしたその時だった。バーーーーーン!!!という銃声が当たりに轟いた。
突然のことでこの女性は驚いてしまった。一体何が起きたのかよく分からなかったが・・・小鳥か鹿の狩りでもしていた人達がいたのだろうか?そのようなことを考えると、分かっていても胸が痛くて仕方なかった。

「生きる為には、動物さんのお肉も食べなきゃいけないんですよね・・・・ですけど、私は・・・・」

その時、トサッという音がした。何かが地面に叩きつけられたような音だが・・・この女性のいる位置から近い所だったような気がした。無駄だと分かっていても、様子を知りたくてこの女性は音のした方に走り出した。
そしてその目標物は、走り出したすぐそこに存在していた。叢に血を流して一匹の蝙蝠が倒れていたのである。どうやら先程の銃声は、この蝙蝠が撃たれたと見て間違いないようである。


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