「夢のまえに 2」

「・・日野・・・」
「や・・先生。離れちゃ嫌です!私、先生の傍にいたいです・・・!先生!」
「日野、それは・・!っ・・・」

これ以上香穂子の傍にいたら、紘人はどうにかなってしまいそうだった。だからこそ離れようとしたのだが、香穂子に強くそう言われたあげく、香穂子からのキス。それは、紘人の理性を完全にショートさせた。

「・・先生。ごめんなさい・・・でも、私もう、これ以上我慢出来ないんです・・・!」

潤んだ香穂子の瞳は、完全に恋をしている女性のものだった。そして、それは男の心を欲情させる。
紘人は必死に自分の気持ちを抑えつけていたが、香穂子がここまで言うのなら自分と同じ気持ちだと察し、心を決めた。

「日野・・・分かった。お前がその気なら、俺も・・・」
「先生・・・?あ・・先、生・・・!」

スルッとほどかれる制服のスカーフ。ついで香穂子の長い髪をそっと梳く優しい感触と、項にかかる甘い吐息と熱い唇。全てが香穂子の神経をゾクゾクとさせた。

「んっ・・・!せん、せ・・・!」
「っ・・日野・・・いいのか?やめるなら、今の内だぞ?」
「そん、な・・・!やめて欲しくないです。先生・・・!」
「日野・・・俺、は・・・」

既に紘人の理性はなくなっていたが、最後の悪あがきで必死に香穂子に手を出そうとしている自分を律していた。それでも、香穂子が『やめて欲しくない』と言った言葉が強く残っており、どうしようか迷っていたのだ。
葛藤している紘人を見て、香穂子は我慢出来ずに紘人に抱き着いた。香穂子は何も言わずにただ紘人の背中に手を回しただけだったが、紘人に分かって欲しかった。自分の気持ちは、紘人と同じだと・・・・・そして、香穂子のその気持ちは紘人に十分すぎるほど伝わった。

「・・あー、もう・・・降参だ、日野・・・」

もうどうとでもなれ、と半ばやけに、紘人は香穂子を強く抱き締めた。それと同時に、香穂子の制服の内側に手を伸ばす。
香穂子は嫌がらずに、そのまま紘人のなすがままにしていた。紘人の手は、香穂子の丸く柔らかいふくらみをとらえる。

「せんせ・・・っ・・ん・・・」
「日野・・・いや、その、何だ。柔らかい、もんだな・・・」
「あーっ。先生、それちょっとスケベですよ?」
「・・しょうがないだろ、大人は皆汚れてるんだ。それより日野、ほれ、ばんざーい。」
「えっ?はい・・・ウッ。さすがに、ちょっと恥ずかしくなってきました・・・」

言われた通りに万歳した香穂子の制服を、紘人は一気に脱がした。それと同時に露になる香穂子の肌。まだ10代の瑞々しい奇麗な肌だ。
上半身の香穂子を覆っているのは、薄いブラジャーのみ。その香穂子の姿に、紘人は思わず息を飲んだ。10代でお子様だからと高を括っていたが、予想以上に香穂子の体は女性っぽく、艶やかだった。
更に、恥ずかしがって顔を赤くする香穂子に比例するかのように、香穂子の体もほんのりとピンク色になっていて、それが余計に紘人の心をかきたてた。

「・・もう止められんぞ?日野・・・」

紘人は小さくそう言うと、再び香穂子の唇に自らの唇を重ねた。その間に、香穂子のブラジャーのホックをそっと外す。
紘人とのキスの間に一気に胸が楽になった香穂子だったが、同時にそれは恥ずかしくもあった。大好きな紘人に、自分の裸を見られているのだから・・・・

「あっ・・ん・・せん、せ・・・!」
「・・日野・・・感じる、か?」
「はい・・・!あっ・・せんせ・・っ・・!何か、変な感じ・・・!」
「日野・・・」
「先生・・・!ん・・・っ・・はぁ・・っ・・」

紘人に優しく胸を揉まれながら、再び重なる唇。そこに、教師と生徒としての2人はなかった。

「・・あんまり大声を出しなさんな。怪しまれるぞ?」
「でも・・・!あぁっ、先生!そこ、はぁ・・っ・・!」
「ここ、気持ちいいか?こんなになって・・・」

香穂子の胸の先端のピンク色の部分に軽く指を触れながら、紘人は香穂子の耳元で甘く囁いた。
普段は少しおちゃらけた感じの紘人だが、本当の紘人がそうでないことを香穂子はよく知っている。その時の紘人の声音が、誰よりも甘くて香穂子をしびれさせることも。

「んっ・・・!はい、気持ちいいです〜・・・!」
「日野・・・」

香穂子があまりにも可愛くて、色っぽくて・・・そんな香穂子をこれ以上見ていたら、自分のものが昂るばかりだ。ごまかすように、紘人は香穂子の胸のピンク色の頂を触るだけではなく、香穂子の項にキスしたり、スカートのチャックをそっと外したりした。

「あ・・っ・・ぁ・・せん、せ・・・!」
「日野・・・ここは、どうだ?」

紘人が香穂子のスカートを脱がして、薄い下着越しから触れたもの。それは、香穂子の一番敏感な部分だった。たまらず、香穂子は声を上げてしまう。

「あぁっ!か、感じます〜!先生・・・!」

紘人がそこに触れる度、香穂子の下着が少しずつ濡れて湿っていくのが紘人にもよく分かった。それだけ、香穂子が自分の指で感じてくれている印でもある。

「・・よく濡れてるな、日野。お前さん、実は感じやすいのか?」
「んっ!分からないです〜。でも・・・あぁっ!あぁ・・ん・・っ・・!」

香穂子の下着をそっと脱がすと、香穂子の秘所は愛液でトロトロとあふれ出ていた。このまま紘人のものを包み込んでしまいそうな位に・・・・

「しーーーっ。お前のその声は、俺にだけ聞かせてくれよ?」
「せんせ・・っ・・・!ん・・・ふ・・あ・・っ・・あぁ・・っ・・・!」

重ねられる唇。香穂子の芯にそっと触れられる指。更に香穂子の柔らかいふくらみに伸ばされる手。全てが紘人のもので、自分を全身で愛してくれているのだと感じる。
それだけで、香穂子は嬉しくて仕方なかった。紘人の為になら、全てを預けられる。全てを紘人に捧げられるから・・・・・

「あっ!あぁ・・っ・・・!あぁん!ぁ・・っ・・せん、せ・・っ、ダメェ・・ッ・・・!そんなっ、速くしたら・・もう、私・・・!」
「イきそうか?日野・・・」
「あぁっ・・!あっ!ああぁっ!ああぁぁーーっっ!!」

慣れていない香穂子の体は、少し指を速く動かしただけで達したようだ。
そのまま香穂子は、力なく紘人の背中に手を回した。気持ち良さの余韻が残っているのか、少しだけ香穂子の体がビクンと反応している。

「・・気持ち良かったか?日野・・・」
「はい、とっても・・・あの、先生。私、嬉しいです。」
「日野・・・・」

笑顔でそう言う香穂子は、いつにも増して美しく、紘人にとって眩しく見えた。
今こうして紘人の手の中にいるというのに、どうして香穂子をこんなにも遠く感じてしまうのだろう?それは、自分がまだ・・・・

「先生・・・・」
「・・日野。確か、お前さんの名前は『香穂子』・・だったよな?」
「えっ?は、はい・・・その、先生・・・」

紘人が名前を確認したということは、まさか名前で呼んでくれるのだろうか?紘人に名前で呼んでもらうこと。それは香穂子の中で、密かな憧れとなっていた。
以前、コンクール期間中にも名前の確認をされたが、結局本当に『確認だけ』されて終了したのだ。しかし、今度は・・・・

「香穂子・・・まだ、終わっとらんぞ?嬉しがるのは、全てが終わってからだ。」
「あ・・先、生・・・はい・・・」

紘人はそう言うと、ズボンの中から昂った自らを出した。
さすがに香穂子は経験がないのだろう。名前で呼ばれて嬉しかった反面、一気に顔を赤くして、紘人の大きくなったそれを見つめていた。

「・・初めて、だよな?・・怖いか?」
「はい・・・でも、先生。私、嬉しいです・・・!先生となら、怖くないですから・・・!」

紛れもなく、香穂子が言っている事は本当の気持ちなのだろう。それは紘人にとっても嬉しかったが、同時に紘人に抱き着く香穂子が内心不安がって震えていることを身を持って感じた。

「最初は痛いかもしれん・・・だが、出来るだけ優しくするから。いくぞ・・・」
「はい、先生!・・・うっ!!あぁ・・っ・・・!せん、せ・・っ・・・!!」

香穂子の中に広がる痛み。それは、紘人の先端からもダイレクトに伝わってくる。

「・・香穂子・・・!っ・・・もう少し、だ・・・」
「はい・・っ・・・!ん・・せん、せ・・・!あぁっ・・・!」

少しずつ狭い穴を潜り抜けて、紘人は香穂子の中に沈んでいった。香穂子にも、もう分かっている筈だ。香穂子の中に、紘人のそれが入りきろうとしていることが。

「はぁっ・・・香穂子。まだ痛いかもしれんが、全部入ったぞ?どうだ?」
「んっ・・何だかもう、よく分からないです〜。ただ、先生を一杯感じます・・・」
「そうか・・・俺も、お前を感じる。すごく狭くて、熱いんだ・・・」
「うっ・・先生。は、恥ずかしすぎます〜・・・・」

香穂子自身よく分からない秘所の中。それをあろうことか、紘人にそう指摘されれば否が応でも恥ずかしくなってしまう。

「はははっ。香穂子・・・」
「先生・・・」

再び触れ合う紘人の唇と香穂子の唇。動く紘人の舌に応えるように、香穂子も一生懸命舌を動かしてくれる所が愛しくてたまらない。
そのままキスをしながら、紘人はゆっくり腰を動かした。香穂子を傷つけないように・・・・

「んっ!あっ・・!うぅ、ん・・っ・・・!」
「痛い、か?すまん・・・」
「いえ・・・っ・・その、大丈夫です。先生・・・」
「香穂子・・・・」

今度は、香穂子から紘人へのキス。それは、暗に紘人に続けて欲しいと言っているかのようだった。
だから、紘人は香穂子の気持ちを受け入れた。香穂子が少しでも自分で感じてくれているのなら、高みを目指そうと・・・・

「ああぁっ!あ・・っ・・あぁっ!あぁ・・っ・・!せん、せ・・っ・・・!」
「・・っ・・香穂子・・・く・・っ・・」
「ああぁん!あぁ・・っ・・・!せん、せ・・・!気持ち、いいです・・・!」
「香穂子・・・!あぁ。俺も、気持ちいい・・・」
「先生・・・!」

紘人の腰の動きが、自然と加速していく。それに負けないように、香穂子はしっかりと紘人にしがみ付いた。
下半身のきつすぎる感触だけで香穂子はどうにかなってしまいそうだったのに、更に紘人がキスしてくれたり、胸の蕾に触れる度に、香穂子の精神はどこかに持って行かれてしまいそうだった。
そして、香穂子に押し寄せる快楽という名の波。初めての痛みの他に、香穂子は紘人の動きから紡がれる気持ち良さを同時に感じていた。

「や・・ぁっ・・・!せん、せ・・・!私、おかしくなっちゃう・・・!ああぁっ!ああぁぁっ!」
「っ・・香穂子、香穂・・・!大丈夫だ、俺がいるから・・・」
「あぁっ!せん、せっ・・・・!ダメェッ!また、イっちゃいそう・・・!!ああぁっ!ああぁーーーっっ!!」
「香穂・・・!!くっ・・はぁ・・っ・・・!」

紘人のそれが、一気に締め付けられるのを感じる。それと同時に、紘人の中にも今まで以上の快楽が広がった。
香穂子が達してから程なく、紘人も絶頂に達した。その熱く白い液を、香穂子の中に全て放出して・・・・・・・・・

「あぁっ・・せん、せ。奥が、すっごく熱いです・・・」
「香穂子・・・」
「先生・・・!」

強く抱き合って、もう何度目とも分からないキス。何も言わずとも、強い想いを互いに分かり合っていた。
そっと香穂子の中から抜け出てキスを終えてから、紘人は香穂子の頭にポンポンと軽く手を置く。

「・・もう、痛みはないか?日野。大丈夫か?」
「はい、先生・・・でも・・・」
「ん・・・?どうした、日野。急に暗い顔をして・・・やっぱり、痛くさせちまったか?」

紘人が香穂子を気遣って心配してくれることが嬉しかった。それが紘人の優しさだと感じられるからなのだが、問題はそこではない。

「違います。それは大丈夫なんですけど・・・その、先生。もう、名前で呼んでくれないんですか・・・?」

香穂子のその質問は、紘人を驚かせるには十分すぎた。
紘人は思わず目を見開いて香穂子を見つめたのだが、その後すぐに照れ隠しをするように呟いた。

「そう気軽に呼べんだろ・・・・察してくれ、日野。」
「えぇっ!?別にいいですよ〜、気軽に呼んで下さい〜。その方が嬉しいですし・・・ねっ、せんせっ!」

香穂子は果たして、紘人が照れていることを分かってそう言っているのだろうか?・・この香穂子の可愛い笑顔は、恐らく分かっていない率99%だ。

「・・俺のことはいいから、早く服を着た方がいいんじゃないか?そのままいたら、風邪ひくぞ?」
「うっ。ひどいです・・・全部脱がしたの、先生なのに・・・」

香穂子にそう言われると、ひどく淫靡に聞こえてしまうのはなぜだろうか?紘人は間が悪そうに頭をかきながら溜め息をついた。

「へいへい。それは分かったから・・・頼むから服を着てくれ。そうじゃないと・・・」
「はい?」
「・・また、お前としたくなるから・・な?香穂子・・・」

突如香穂子の耳元で、紘人はそっと囁いた。
紘人の甘い声をまともに感じただけではなく、再び名前を呼んでくれたことで、香穂子の心臓の鼓動が一気にドクンと跳ね上がる。

「キャッ!せんせ・・っ!耳元で囁くのは反則技です〜・・・!」
「わははははっ。分かったら、服を着ること。以上。」
「うぅっ。先生、ずるいです・・・」

香穂子が紘人の甘い声に弱いことを、紘人自身よく分かっていた。だからこそわざとらしく甘く囁いてみたのだが、思っていた以上に香穂子には効果覿面だったようだ。
渋々と服を着る香穂子をなるべく直視しないように、紘人はボソッと呟いた。

「ずるいのはお前さんだろう?俺の心を虜にして・・・」
「はい?先生、何か言いましたか?」
「いや、何でもない。それより、日野。歩けるか?大丈夫そうなら、音楽準備室に来ないか?・・今日は、無理に練習しろとは言わん・・・疲れさせちまったから、ゆっくりしていけや。」
「先生・・・はい!それじゃあ、あの・・・下校時間まで、ずっと先生の傍にいてもいいですか?」

すっかり制服を着て元通りの香穂子だったが、あのような情事の後だからか、どうしても紘人を見つめる香穂子の上目遣いがいつもより可愛く見えて仕方なかった。
紘人は少し照れながらも、何とか返事をした。

「あぁ・・・今日だけだぞ?」
「はい!ありがとうございます、先生!」

こうして、香穂子は紘人の隣に来て笑顔を見せた。
その笑顔を見ながら、また理性が崩れそうな自分を感じつつ、紘人は香穂子に今まで以上の愛しさを感じながら、香穂子と共にゆっくりと音楽準備室へ向かったのだった・・・・・・・

 

END.






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