Bunny 2

 何のショーということになっているのだろうか、それなりに沢山の観客に見守られる中、慣れないヒールの所為かルークは簡単に床に手をついてしまう。手錠により後ろで両手を拘束され、ステージ中央に置かれた椅子の足に引っ掛けられる。その椅子に美女の一人が座って青年の背を撫でる。両脇にも美女達が膝をつき彼の両膝を持ち上げる。
「やめっ……んっ……」
 バニースーツの上から胸と股間を撫でられ、青年はもどかしい刺激に膝を閉じようとするが、思いの外強く押さえられておりそれは叶わない。
 バシィッ──今度は彼の肩から胸にかけての辺りに鋭い痛みが走る。
 生理的な涙の浮かんだ目で見上げると、彼らと同じようにバニースーツを着たユリカが鞭を手に仁王立ちになっていた。
 歩み寄った彼女はハイヒールの踵をルークの股間に当てる。何故か勃ち上がるそこに青年自身も驚きを隠せない。
「痛いのが気持ちいいんでしょう?」
 座っていた美女が立ち上がって椅子を持っていき、青年も立ち上げられる。力が入らず美女達に支えられ、されるがままになる。
 手錠が外され安心していた青年は、舞台が回転して現れた太い柱に抱きつく格好にされ、再び手錠を掛けられる。膝立ち状態の彼の背中に痛みが走る。
 その一撃一撃に快感を感じる己に、ルークは驚きを隠せない。自分には決してこんな性癖はなかったはず……思いながらも、痛みと快感に喘ぎ、無意識に柱に股間を擦り付けてしまう。
「浅ましいわね」
 言うと少女は一撃に込める力を強めていく。

 傷だらけになったルークの背に満足したのか、少女はバニーガールの1人に手錠を外させ、正面を向かせた彼の股間を爪先で踏む。
「ひ、ぁっ!」
「随分と窮屈そうね」
 もう膝を閉じることもしない青年に言うと、カッターを取り出し、膨らんだバニースーツを切る。
 途端にそそり立つそこに軽く刃を当てると更に硬くなって震える。
「ぁ……、でる、ぅ……」
 青年の口から出た言葉に少女はカッターを離し、ルークの胸が露出するようスーツを下ろす。
「ぁ、ぁっ……ん、さわっ、て……」
 決定打にはならない刺激に彼は目に涙を溜めて懇願するが、少女はかまわずに胸の飾りを弄る。
「ぃやだ、ぁ、あぁぁっ!」
 軽く爪を立てられると青年は身体を震わせながら達してしまった。
「っ、だめ、出る……!」
 達してから発した彼の言葉に、何人もの観客が立ち上がる。
「そうね、そこのハゲでメタボの小父様」
 漏らしてしまわないようルークのそれを握りながら、ユリカは女性客も多い中であえて汗まみれの中年男性を指名する。
 髪が薄く下腹部の出た男性は股間を膨らませながらステージに上がり、カテーテル・ビール瓶・おむつをそれぞれ手にもった三人のバニーガールのところへ行くと、しばらく迷った末ビール瓶を受け取る。
 男性がルークの前に立つとユリカは眉をしかめて離れた。
「は、で、るぅ……」
 ユリカの手が離れたそこから黄金色の水が湧き、あてがわれたビール瓶に溜まる。
 その間に男性はルークの肛門に指を入れる。
「ひっ……ぁ……」
 びくんと反応する身体に男性のそこも硬さを増す。
「ん……」
 段々と勢いが弱まり、液体の涌出が止まった。
 恍惚とした表情で焦点の定まらないルークの肛門から指を抜き、収縮するそこに男性はビール瓶を突き刺し、なかなか流れ込まない黄金水にいらだちながら乱暴に抜き差しする。
「あっ……ん」
 少しずつ直腸内に液体が流れ込むと、青年の腹から腸の動く音が鳴る。
 苦痛に顔を歪める彼を見て鼻息を荒くした男性が自身を取り出して扱きながらビール瓶を抜き差しする。
「……ぁ……ん…………」
 充分に自身が張り詰めると男性はビール瓶を抜いた。
「ぃ、あっ…………っぐ……」
 顔を赤くして涙を溢す青年の肛門からほぼ液状のものが噴き出す。それと同時に前からは先ほど出きらなかった液体が流れる。
 腹痛から逃れるため、硬めの便を押し出そうといきみ始めた彼の顔面に男性の精液がかかる。
「はい終了」
 ユリカの言葉で数人のバニーガールが興奮冷めやらぬ様子の男性を客席に戻す。
 そして少女はバニーガールに持って来させたゴム手袋を嵌め、硬い便を押し出せないらしいルークのところへ行く。
「……は……ぁっ……ああぁっ」
 青年の出かかったものを掴み、引っ張り出した。
 硬いものの後に続いて茶色の液体も噴き出し、ルークはまた達してしまった。

「……………………」
「いいかげん機嫌直しなさいよ」
「……何か変な薬飲ませたよな?」
「知らないわよ」
「……あの液体飲まされてから頭が働かなくなって変な気分になってきて……」
「それほど感じてたのね」
「………………テメェ殴んぞ」
「……敬語はどうしたの。何あなた女の子殴るっていうの?」
 ショーの後の風呂でも目を覚まさず服まで着せられてユリカの隣に寝かされ、先ほどようやく目を覚ました青年は、決して少女の方へ顔を向けようとしない。
「今日の雄兎良かったとかまたやれって声が沢山届いたわ」
「………………」
「……私も……良かったと思うわ」
 拗ねたようにベッドに顔を埋めた青年の頭に手を置きながら言う。
「んなこと言われても全っ然嬉しくないですよ……」
 渾身の褒め言葉を軽く蹴られた少女は青年の後頭部を思い切り叩いた。

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