これ、クリフトじゃないよね。
(何を今更)
暁!氷結クリフト
第17弾 「その人生、波乱万丈」
「これなに?」
「あぁ、人生ゲームね」
宿屋のロビーにあったボードゲームを不思議そうに持ったアリーナ姫に微笑むと、マーニャとミネアは懐かしいと言い合ってボードを展開します。
「職業を選んで給料を貰ったり納税したり、人生に見立てたイベントがあるの」
「これ、子供が増えすぎて車に乗せきれなくなるのよね」
ゲームの思い出を語り合う姉妹の会話に反応したのが、大商人トルネコ。
「ほぉ、これは懐かしい」
「久しぶりにやりましょうか」
ということで。
遊び方を知らないアリーナ姫に、実際にプレイしながら説明をと、ロビーに集まったメンバーを集めて人生ゲームを始めます。
「じゃ、まずはルーレットを回しましょうか」
そうしてミネアがルーレットを回してコマを進めようとしたとき。
「…………」
妄想1マス目 : 姫様と運命的な出会い
妄想2マス目 : アタックチャンス☆ 姫様に告白
妄想3マス目 : 姫様と初デート
妄想4マス目 : 姫様と初キッス
妄想4マス目 : → 出目が4・5・6の場合、最後まですすむ(性的に)
妄想5マス目 : 姫様と(自主規制)
妄想6マス目 : 姫様と(自主規制)
妄想7マス目 : 姫様と結婚
妄想8マス目 : 出産 → 出目の数だけ生まれる。
妄想……以下、延々と自主規制。
「どなたか、私の自作ゲームを知りませんかぁ!」
沈黙のうちに固まるメンバーの後ろから、クリフトが大慌てでやってきました。キョロキョロと見回しているのは、今目の前にあるボードゲームを探しているからでしょうか。
「タ○ラトミーに売り込みに行かなくてはならないんです!」
「………………」 ←ミネア
「アリーナ。私が彼に人生を教えておきましたから」
「え?」
どういうこと? とアリーナ姫が聞こうとすれば、美人の占い師の背後には驚き戸惑うほどズタズタになった神官が十字架に括りつけられておりました。
哀れ、こまぎれクリフト。
妄想の堕人生。
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