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ついにレベル10。
こんくらいでクリアが妥当?

 
氷結クリフトの冒険
 LV.10 「やくそうを」

 
 
 エンドールの武術大会。
 ここでは自らが使用する武器の他に、試合の合間にだけ使うことの許される「やくそう」を持って良いことになっています。
「姫様これを」
「ありがとう」
 クリフトは覚えたてのベホイミを彼女が傷ついた直ぐにでも唱えたいところですが、アリーナ姫の手助けができない以上はアイテムに代役を頼むしかありません。
「これクリフトの分なのに」
「いいえ姫様。どうか私だと思ってお持ちくださいませ」
 クリフトはいつになくキリリとした麗顔を作って愛しの姫君を見つめます。
「そしてこのやくそうは、一人戦う姫様を見て傷つく
私の心を癒す為にもお残し下さいますよう御願い致します」
 美男子モードではキザなセリフもぽんぽんと出てくるのか、要するにあまり怪我をしないで帰って来て欲しいと言っているみたいですよ。
「クリフト」
「私の心は姫様の愛のやくそうで癒して頂きます」
「え」
 ごめん意味分からない。
 別名「にぶにぶ姫」のアリーナ姫がポカンとした表情をしていると、クリフトは自らの服を脱いで胸元を広げ、そこに手を当てて精一杯に言いました。
「ここに! 塗ってくださいね!」(ハァハァ)
 胸にやくそう塗って欲しいみたいです。彼女の手で。
「ちょ、クリフト」
 端整な面持ちを見せていた彼は一気にエロモードへ突入し、露にした胸元を強調しながら鼻息荒くアリーナ姫に迫りました。
「あぁでも姫様に触れて頂けるなら、どこだって構いませんが」
「怪我してないよね」(頭も)
「強いて言うなら、こ、こちらも触って頂きたく……ぶ、ぶはぁ!」(鼻血)
 なんだか色々と脱ぎ始めているんですけど、
 
 
「こんの破廉恥野郎! 貴様が命を落としてこい!」
 
 
ブライはヒャダルコを唱えた!
 
 
「汚い肌を晒しおって! この貧弱小者が!!」
 愛しの姫君の闘いを見守る筈だったエロ神官は、コロシアムを支える柱の一本(氷柱)となってしまったので、残念ながら彼女の勇士とその後の結末を見ることはありませんでした。
 
 
 あぁ哀れなり、氷結クリフト。
 
 
 
 

【あとがき】 第二章で10連発、凍りっぱなしです。
そろそろ皆様も氷結に飽きてくる頃ではないでしょうか。
自分で書いててアレですが、
ちょっと疲れてきました(げんなり)。
 
しかしですね。
 
DQ4にはまだ 第 五 章 があるんですよ。
(恐るべしオムニバス形式!)
度胸ある勇者様は、ずずいとお話をお進めくださいませ。

RESET
 
 
       

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