「クルクート幻想風花」無断再配布事件 経緯とそのまとめ → webアーカイブからコンテンツを削除するためのいくつかの方法

文責:改竄者

削除要請

 2003年 9月 23日より前の段階では、

そういう経緯もあり、webアーカイブに対して作品データと当時のサイトデータの削除を要求する事も考えています。

難しいですね…英文で意思が通じるように苦情を書かなければいけませんし。

 となっているのが、2003年 9月 23日 の更新によって、

私としても、webアーカイブ(Internet Archive Wayback Machine)に記録を残されている事は不本意である事と、ここを介する著作権の二次侵害は御免ですので、削除を要請しています。

 と、変わった。しかし、webアーカイブはそんなに簡単にコンテンツを削除するだろうか?

 結論を先に書けば、削除しないだろう。と言うよりも、2003年 9月段階で得られる情報から推測するに、chapter2 がwebアーカイブからコンテンツを削除するのは、不可能だと思われる。

削除するには

 webアーカイブからコンテンツを削除するには、二種類の方法がある。

  1. robot.txt を置く
  2. 削除を要求する

 robot.txt に、ウェブアーカイブを拒否する記述をすることで、「データーを削除し」「以降データーを収集しない」ようにできる。

 しかしこの方法は、一般的には難しいだろう。chapter2 の場合、xrea.com のアカウントは削除している(と思われる)ため、なおのことである。

 では、メールで削除要求すればいいかと言えば、これが一筋縄ではいかない。次の物が必要とされる。

Internet ArchiveCopyright Policyより引用

 翻訳すれば、次のようになるだろうか。

 訳がいい加減なのは許していただきたい。大事なのは一番上である。つまり、削除要請するには、該当コンテンツが、申請者の著作物であることを証明する必要があるのだ。

 ところで chapter2 の旧サイト、【fairly note】は XREA.COMの無料サービスを利用して運営されていた。

 このサービスの「よくある質問」、「入・退会ついて」によると、「全情報(登録情報・コンテンツ)が消去されますので、復活/調査などは不可能ですのでご了承下さい。」と書かれている。

 つまり chapter2 は、サーバーの証明なしに、webアーカイブ上のコンテンツが自分の著作物である証明を行わなくてはならないのである。

 サーバーに情報が残っていない状態で、サイト上のコンテンツを自分の物だと証明する‥‥‥これがどれぐらい困難かは、簡単に想像がつくだろう。

匿名社会の憂鬱

 ウェブというのは、基本的に匿名社会である。普段は支障がなくても(cahpter2のように)著作権の侵害を受けたとき、その不便さが明らかになる。

 問題のコンテンツ‥‥‥「クルクート幻想風花」‥‥‥をアップしたのは、chapter2 であるから、サーバーに情報さえ残っていれば、削除は可能だったろう。しかし例えば、青木梨が宅ふぁいる便ではなく、サーバー上にデーターをアップしていたとしたら?

 そしてそれが webアーカイブに残っていたとしたら‥‥‥

 悪夢である。

 それこそ裁判でもしない限り、 webアーカイブから削除することはできないだろう。

 これは別に「クルクート幻想風花」に限らない。画像でも、文章でも、誰にでも起こり得る事柄である。


 自分の物を自分の物と証明できる、確実性の高い電子署名技術の発達が望まれるところである。

 あるいは web社会に必要なのは、「公開した物は、どうやっても引っ込めることはできない」という覚悟なのかもしれない。

追記

 なお、WebArchiveに残っていた「クルクート幻想風花」の圧縮ファイルは、2005-07-28以降、2005-08-08以前に削除されたことが確認されている。

このサイトの著作権は放棄されています。
CC0
To the extent possible under law, http://red.ribbon.to/~poughkeepsie/curucute/ has waived all copyright and related or neighboring rights to this work. This work is published from: Japan.

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