裏1



出会ったカガリを思わず抱きしめてしまった事をアスランは後悔した。
廊下を歩きながら
キレイ事を並べてアスランは自分自身に言い聞かせる。
伝えなければいけないことを伝えよう。
自分はもうプラントに戻ると決めた。
笑って別れを告げようと。


冷静な自分のはずだった。
部屋に入るまでは。


パスを入れてドアがシュンと開く。
1歩中に入り照明が自動に点灯する。
続いてカガリが中に入って2人だけの空間になるのだと
そう思った途端カガリを引き寄せてしまった。
ドアが閉まり切る前なのに
急激にわきあがる衝動に、身体が勝手に。

カガリはこともなげに腕の中にすっぽりと納まる。
背に回された腕に力がこもるのを感じて
彼女からも自分に体を預けたのだと知れば
どうしようもなく切なくて恋しくて。
抱きしめる腕を緩めることができない。

腕の中で感じる温度とそばにいなければわからない
微かな甘いカガリの匂い。
――カガリ

たまらず金色の柔らかな髪に顔を埋めた。

カガリは生きている。
生きてここに、俺のこの腕の中に。

アスランの脳裏に走馬灯のようにぐるぐるとうつしだされる記憶。
ふいに動かなくなったカガリ。
直線に近い青いラインが大きく波を打ち始めた時の希望の安堵。
爆風の中彼女の元へ戻れないことを覚悟して泣いたあの時、
絶望の淵にいた自分を救う存在を心で感じた。

あらわれた黄金の髪
強い意志と慈愛の光を放つ金色の瞳
舞い降りた俺の女神

――カガリ

抱きしめた甘い存在に抑え込んだ激情が
理性を飲み込んで押しつぶしていこうとする。
愛しくて ほしくて…
全て奪い去りたくなる凶暴な想い。

その瞳にうつるのは自分だけでいてほしい
腕の中に閉じ込めて全てとかしこんでしまいたい
本当は――そばにいたい。

だが冷静なもう一人の自分がそれを抑えろと言う。
そばにいればどんな危険が付きまとうかわからない。
それは自分の望むところではない。
だからプラントに戻る事を選択した。
いつか平和な日々がくると信じて。

頭ではその選択が正しいのだとわかっている。
心だけがどうしても。
――離したくない



カガリがほんの少し体をよじる。
心を見透かされた気がして後ろめたさに
アスランが少し腕の力を緩める。
カガリは肩にあずけていた顔をあげた。
何かを請うようにアスランを見つめる金を弾く瞳。
まるで消えてしまうのを恐れるかのように
カガリの指がアスランの頬をそっと撫でた。
アスランの背筋をぞくっと何かが走り抜ける。


――そんな眼で見られたら。

抑制の壁が音をたててもろく崩れ落ちていく。
それでも抑えろと声が聞こえる。
なのに身体は言うことをきかず
そっと触れる指ごと手を握りしめた。

カガリの柔らかな手
手のひらに口付ける。
濡れたように揺れる瞳が自分を映し出す。
自然と吸い寄せられるように顔を近づけると
金の瞳を静かに閉じた。


もう自分を止める術などありはしない。



唇をあわせればその柔らかな感触に血が逆流するように浮かされて
何も考えられなくなった。
激情となって湧き上がる強烈な恋慕だけが己の心を支配していく。

舌をつかってカガリの唇をひらかせその奥にある
カガリの温度の違う舌を絡みとり吸い出しては放つ。
今までのいたわりに満ちた抱擁とは違う貪るようなくちづけ。

息もできないほど吸われては蹂躙される彼の巧みなくちづけに
クラクラと眩暈を覚えて カガリは平衡感覚がなくなっていった。
脱力するようになり体重をアスランにあずけると
唇をあわせたそのままベットに押し倒される。

息を奪う口付けをカガリに与え続けながらほんの少し体をずらし
ジャケットのボタンをこともなげにはずしていく。
カガリに気づく余裕はなかった。
息詰めていた肺が苦しくて喘ぐように顔をそむけると
白い喉元にアスランの唇が触れる。
はだけたジャケットの下にあるシャツの上から
アスランの長い指がカガリの体の線をなぞるようになでている。

食らい着くような口付けとは違う喉元にやさしく這う湿った感触。
舌と唇で愛撫するようにゆっくりとカガリの首をなぞる。
今まで経験した事が無い感覚が、カガリの体を侵食していく。
全てが初めてで戸惑い、どうすればよいのかわからない。
神経がアスランの唇の行き先をおってしまう。
その柔らかい唇は鎖骨をはさむようになぞるとチクっと痛みが走る。

慈しむように脇の線を撫でていたアスランの手がシャツをまくしあげカガリの素肌に触れる。
カガリは息をのんでその動きを追う。
恥ずかしくて怖くなったが拒むことはしたくなかった。
アスランが求めてくれるのならば何もかも差し出したい。
そう思うもアスランの指の腹がすべるように形のよい膨らみに近づき
手の平で覆い触れると思わず名前を呼んでしまった。
「ア、アスラン」

アスランは動きを凍りつかせる。
柔らかな膨らみにかけていた手を渾身の忍耐力でひいた。
そして唇を薄く噛んで耐えるように目をぎゅっと瞑り
苦しげに息を細く吐いた。
カガリの心情を思いやる。

触れるたびに強張る体。
ガサツな振る舞いをわざとしているが
育ちのよさを垣間見せるカガリは まがりなりにもオーブの姫なのだ。
そうそう男に身体を預ける機会などあるはずがない。
そしてこうやって触れる男はきっと自分がはじめてだろう。

その事に更に歓喜をおぼえ暴走する心を無理やりねじふせる。

こうやって組み敷かれるだけで怖いのだろうと
カガリを大事に想う心が紙一重で勝った。
濫妨な激情をどうにか封じ込める。

だが、 止める とは言えず。

どうしようもなく大きくなりすぎた気持ちを
アスランは自分で抑え込む自信がなかった。
つらい思いをひた隠して
つとめて優しい声音でアスランは聞いた。
「…怖い?。止め…ようか…?。」
カガリがうなづけば、拒めば。崩れた自制心はきっと戻る。


怖いと一言いえば、ただうなづくだけでも
アスランは止めてくれるとカガリは思った。
だがここで想いを止めてしまえばきっと後悔する。

アスランに伝えたい。
自分がアスランをどれほど想っているのか。
言わなければ。自分の想いを伝えなければ。
そう思えば思うほどカガリは喉が詰まって声がでない。

どう言えば伝えられるのか
鮮麗な緑が あきらめの混じった色を含んでいくのがわかった。

違う イヤじゃないのに。

金縛りにあったように強張ったからだをどうにか
動かすことができた。
カガリは必死で首を振る。

「…カガリ?」

――好き

カガリは心の中で叫ぶ。

たったこれだけのことが言葉が声にだせない。
腹正しさでじわっと涙がにじむ。


アスランの中に何かが流れ込んでくる。
涙を浮かべて今にも泣きだしそうな顔で首を振るカガリの気持ちが
なぜかわかった。


――イヤじゃない。アスラン …だよ。


アスランの心に響く、声ではない想い。

自分の思い込みかもしれない。
だが自分の真下にある愛しい存在が
自分と同様にそうおもってくれているとなぜか思う。

ブレーキをかける自分をカガリは望んでいないのだ。
全てされけだすことを望まれて
そうしたいとアスランも思う。
この気持ちをなんていえばいいのか?

どうやってつたえればいい?

ふとアスランは一度も告げていないことに苦笑した。
大事なことをいつも言いそびれてしまう。

「…カガリ…好きだよ。」
全てを浄化していく金色の光。
ゆらゆらと揺れて魅せられる美しい双璧の瞳。
この強く引き込まれるまなざしにどんなに焦がれたか。
「愛してる。愛してるんだ。」

口にだしてしまえばそれは当たり前のように
全てをものがたる。
どうしてこんなに欲しいと願うのか。
――あいしてる。

瞳からみるみる溢れる水は想いのようにとめどなく流れおちる。
カガリがしゃくりあげるようにようやく声をだす。
「…アスラン…私も…私だって…」

愛おしさで肺が焼けるように焦がれた想いは
唇を重ねればお互いに流れ身体中を駆け抜ける。
そっとアスランが舌を差し入れる。
招くように開かれる柔らかなカガリの唇 
アスランの絡める動きにあわせてぎこちなく応える。
ただそれだけで嬉しくてアスランの心を満たす。

カガリの手がさらりとした青い髪に差し入れられすかす。
自分を求めてくれるのだと
アスランの無理やり抑え込んだ狂気に近い激情が
理性をふつふつと焼き落としていく。
ゆっくりとしかし深く強くするくちづけ。
欲望の塊は具現となって主張をはじめる。

カガリ――

息を吐くように耳元で囁く。ぴくっと震える身体に
アスランはもう迷うことはなかった。
それよりも求める気持ちが凌駕していたから。

耳を甘噛みながら舌を這わせる。
躊躇なくシャツを巻くしあげて膨らみを覆う布を引き下げる。

こぼれおちる白い胸。片方の手でもみ上げるようにして
その感触に感動する。
身体の線がはっきりとわかるTシャツを着ていることが
多いカガリの胸はこうやって触れてみれば弾力がある。
痛くないようにゆっくりと揉みしだく手の平に
早鐘のような鼓動を感じる。
喘ぎに近い息をカガリは吐く。
アスランは紅潮したカガリの頬にそっと唇を落とし
愛しさに目を細めた。

ラクスには抱くことのなかった欲情。
婚約者であるのに頬に唇をよせるだけでそれ以上の事を
したいとは思わなかった。

カガリには違う。恋しくて、焦がれて。
触れれば下肢に血が集まり己を主張する分身が
より一層硬く立ち上がってしまう。

それは新鮮な驚きだった。
これほどまで欲する自分があることに。

豊富ではないが女性経験がアスランにはある。
目上の女性仕官との割り切ったつきあい。
戦闘後興奮状態のアスランを巧みに誘い込み
お互いの利害を満たす為のSEXをした。
要求されるよう愛撫し、その見返りにただ快感だけ追い求めた。
性交は彼にとって戦闘で高ぶった神経をクールダウンさせる
手段の1つでしかなかった。

相手はそうでなかったのかもしれないが
アスランにとって行為は愛情などというものの一遍のカケラもない
取引のようなものだった。

なのにどうだ。今目の前にいる愛しい存在を
狂おしい位欲し、全てを奪い去り壊し焼き尽くしたい衝動と戦う自分がいる。

カガリを感じさせたい。
自分にだけみせる女の顔を見たい。
泣き叫ぶような恍惚の姿態を。

それがどんなに自分を満たすのか
思い描くだけで硬くそりあがるように雄が疼く。

耳を甘噛みしたまま揉みしだいた片手の指先で
頂にある飾りにも見える淡い色の花のつぼみを軽くこする。
カガリがうわずった息を上げる。
初めて触れられたのだろう。そう思うだけで征服欲が煽られる。
胸の飾りはほんの少しだけ強くつまみあげると
光に目覚め花開こうと頭を持ち上げるように固くたちあがった。
耳の付け根から舌を出して舐め下げていく。
そうしてもう片方の膨らみも空いていた手でもみあげると
その頂にある飾りを縁取る薄く色ずいた肌を丹念に舐めあげて
先端を軽く噛んだ。
「あ」カガリの喘いだ声が耳に心地よくもっと聞かせてほしいと
噛んでいたそれを含み舌で転がす。
「んんっ」
先ほどとは違うくぐもった声が聞こえ
蕾を口に含んだまま見上げるとあろう事か指をかんで耐えている。
そのけなげな姿に打たれはするがそれ以上に

我慢出来ない位感じさせて啼かせたい。

嗜虐心がフイにわいてでては抑え込み
噛み千切りたい衝動を押し込めて
舌の動きに加えて手で丹念に胸を愛撫する。
くぐもらせた喘ぐ息は時折こらえきれず声を漏らし
おももち胸を突き出すように身体がしなった。
アスランは喉をならす。

もう止まらない。抑えられない。
滑らかな肌を吸い付きながら下降して
開いている手で細い腰に巻きつくベルトをすばやくはずし
ズボンに手をかけると
とっさに手をおさえられた。

力は入ってないカガリの手は震えていて
普段の自分ならそこで止めてしまおうと考えるだろうにと
頭の隅でアスランは人ごとのように思う。
だがもう止められない。この気持ちを抑える事など考えられない。
やさしく諭すように愛しい名前を呼ぶ。
「カガリ」

「…恥ずか…し……よ」
顔をそむけたままカガリが消え入る声でしぼりだす。
愛おしさで焦がれ、腕の中に閉じ込めた幸せに酔いしれる。

ふと笑みをこぼすのがわかりカガリがちらりと伺い見ると
今まで見たことのないほど魅せられる笑みを浮かべたアスランが
自分を見ていた。
その美しい顔から読み取れるのは
自分を慈しみ愛しんでくれているということだけで。
多分それは自惚れではない。
心で感じるのだ。
あの火につつまれた艦の中にアスランを感じたように。

アスランは身体を起こすと
ヘッドレストにある室内照明のレベルを下げる。
明るい室内が急に暗くなってカガリの視界からアスランの姿が
見えなくなった。衣擦れの音がして音の方向に目が凝らせば
ほんのりと常夜灯に照らし出される男の身体。
そこここに巻かれた包帯が痛々しいものの
隠されずに見える細身ながらも逞しい筋肉に
今更ながらアスランが軍人のそれもTOPに位置する
鍛え上げられた異性なのだと思い知る。
衣服をつけた状態ではわからなかった美しい体に
見惚れてカガリが呆けていると
妖艶な濡れた光を放つ翠玉の瞳が気がつけば目の前に現れる。

微笑む端正な顔に目が奪われて動けないカガリの背をおこし
アスランはズボンを、上着を、シャツを手早く脱がせる。
見事な速さで白い体にまといつく全ての布を剥ぎ取ろうとして
呆けた状態だったカガリも流石に下肢に纏う最後の布地に
手をかけられて我にかえるがそれはアトのまつりだった。
身じろぎして手を押さえようとする前に
手首をとられ唇を塞がれた。

先ほどから感じていたアスランの想いが触れ合う全ての部分から
流れ込んでくる。
加えて巧みな口付けの洗礼に生娘なカガリがなす術などなく
されるがままの状態で息だけがあがる。
アスランの長い指がわき腹から下降して太ももの内側をそろそろとなぞり
残された布地の上からくぼみをなぞられると
足のつま先から頭の先までをはじめて経験する痺れがつきぬける。
「ぁあっ」
おもわず顔をそむけ唇に逃げられたアスランは追うのをあきらめ
形のよい耳タブを軽く噛みながら
なぞる指を少し湿った布地の端から忍び込ませる。

次々と襲う未知の感覚にカガリは必死で応えようと思うが
さすがにそこには抵抗を感じ
「ヤだ」とさえぎろうとする片手首をつかまれた。
それでもどうしても怖くて身体をよじってもう片方の手で
遮る試みをする。
が、やはり容易く押さえこまれアスランの片手はカガリの両手を
頭上に抑え込み そこでも男女の力の差を思い知る。

ようやく阻むもの無くなったその場所に
腹部から布地のしたに手をくぐらせて
存分に侵略者は形をなぞりだす。

裂け目を丁寧に指の腹で撫で回してから
縁取る花弁をつまみ温かい秘壷に中指がゆっくりと
差し入れられた。
入り口近くの内ヒダを丁寧にこする様にかきまわし
だんだんと奥へと侵攻していく。
湿った感触だけだったその場所が指の導きによって
粘着質な蜜をわきださせ淫猥な音を響かせる。

全身に走る電流ではねるカガリの身体を自分の身体で抑え込み
尚も指の侵凌は続く。
秘壷の奥に潜む滑らかな部分を強くこする。

声にならぬ嬌声をあげるカガリの目に涙が浮かぶ。

怖い 恥ずかしい でも


絶えず流れ込んでくるアスランの激情。
――あいしてる
――全て
――おれのものにしたい

同じようにアスランにもカガリの意識が流れ込む。
――怖い
――恥ずかしい
――でも ―― 求められたい

拙い想いに痺れるような幸福。
怯える様子はアスランの征服欲を煽るだけで。
中心を蠢く指はどこに官能のスイッチがあるのか
知っていたかのようにカガリの快感を促す。

次第にのまれていく愉悦の波にカガリはどうすればいいのかわからない。
ただ与えられる刺激に反応して身体を震わせる。
力の入らぬ腕はもうカセなどいらない。
細い両手首を拘束していた手を放しアスランは身体をずらす。

腰を軽くもちあげて
最後の砦にもならなかった布をすんなりと脱がし取る。
侵略者の与える喜悦に耐え切れずに閉じていた膝を開かせて
アスランは体を滑り込ませた。
淡い茂みの奥に潜むそこは誰もまだ踏みいれたことはないだろう。
自分がその場所を征服できる事に心は歓喜に踊り狂う。
うっすらと輝き光る蜜が先ほどから与えられた悦楽を物語る。
甘い女の香り。柔らかな太ももの内側に刻印を刻みながら
膝下から肩と腕でカガリの細い脚をかかえこみアスランは
その場所に唇を近づける。

敏感になった秘所に熱い息がかかる。
押さえ込まれ腰を逃がすことができない事にカガリは気がつく。
「ア…ス…ラ…」
青いさらりとした髪にカガリの指が差し入れられる。
頑固にその場所を動こうとしないアスランの頭をよけようとしても
力が入らない。
熱く柔らかくざらついた感触が過敏な場所にぬめぬめと這い回る。
「ぃゃ 」甲高く引きつるように啼くカガリの声に
うっとりと聞き入りながら唇で花弁をはさみ
指をまた侵入させる。
なみなみと湧き出す白濁の愛液を啜り、
膨れ上がりせり出した花心を優しく撫で回す。
奥のざらついたヒダをかき回しては
抜き差しを続ける。
挿入の途中で大きく硬く充血しきった花心を強く摩ると
「ぁあっ」
全身を硬直させるようにカガリの身体がはねる。
同時に指に絡みつくように中が締まる。
吐き出す為かそれとも取り込む為なのか
生き物のように纏つくヒダ。
秘壷から愛蜜を掻き出してはより深く探るように指を動かす。
指1本がぎりぎりな印象だったのか柔らかくほぐれ
抜き差しする指を増やし
執拗に舌で花弁とその周辺を刺激し続ける。
どろどろと流れだす蜜はアスランを狂気へ駆り立てる媚薬。

一体自分はどうしてしまったのか。
カガリは浮かされる頭の隅でどうにか考える。
あられのない声を抑えることももうできない。
ただシーツをつかんで絶え間なく押し寄せる
甘美な快楽の痺れに耐えるだけで精一杯だ。
アスランの思うようにして欲しいと思うが
自分の中心に蠢く侵略者が与え続ける未知の感覚に
翻弄されて意識が削りとられて。

力などもうどこにも入らないと思うのに
びくびくと無条件に身体は震え、
突き抜ける雷に似た刺激に勝手に背は跳ね返り肢体をしならせる。

徐々に高みに押し上げられる。何かが上り詰める。

「――っっぁ――」

一際叫ぶように細く長く啼くカガリの声が
吸い付くように収縮をするヒダが
アスランの欲情の炎に油を注ぐ。
痛いほどそりかえる雄がその中に自分を埋め込みたいと主張して
下着にじっとりと露をしみこませている。

水のように指をつたいおちてきた媚薬を啜り上げ
口の中で存分に味わうとほんの少しだけ残っていた正気は
溶けて消えた。

我慢の限界だった。

ぐったりとしたカガリの下肢を放し自身を押し込めていた服を脱ぎ捨ててから
もう一度膝を腕に抱きこんで 雄をカガリの中心にあてがう。
色欲に染まった心に従順になる。

擦り付けるように入り口を先端でこじ開けて

腰を推し進めた。

狭い入り口を硬くくびれた先が押し広げてその際奥へ侵入を果たそうとする。が
ほぐしたとはいえギチギチに狭く質量の増した猛りを
すんなりとは通してくれない。
だが入れたそばから熱いヒダが絡みついてもっと奥へと 本能の性が煽り立てる。

ためらう自分を欲望の炎は容易く焼き尽くし
誘惑に屈服した彼は猛り狂う熱楔を全て埋め込もうと
一気に強く腰を突き押した。


高みに押し上げられ夢と現実の境目を浮遊していたカガリの
意識は突然与えられた苦痛ではっきりとしたものになる。

「――ぁあああ!――」


先ほど上り詰めた時とは違うあきらかに苦痛を訴える悲鳴に近い声。
眉間に皺をよせぎゅっと瞑られた瞼の端から涙がつぎつぎと
あふれ出る。
その姿に抑え込まれた良心がホンの少しだけ顔をだすが
欲望の熱が高まる自分を保つのが精一杯だった。

アスランに余裕はなかった。

熟練した相手とさえ一点の快楽だけつきつめればいいと
冷めた心で抱いていたのに。
今まで寝てきた女と変わらないはずなのに
愛する人の中はどうしてこんなに気持ちいいのか。
全てをカガリの中に埋め込んでその蠢く熱さに驚愕する。

今一番敏感にカガリを感じている自分のモノが
絡みつくように収縮を感じて既にギリギリのところまで怒張している。

すぐにでも達してしまいそうでアスランは動けない。
ひくひくと絶えず己に纏い、吸い付くようにヒダは絡み付いてくる。



引き裂くような痛みがジンジンとカガリの下肢を麻痺させている。
だが際奥にまで届くとアスランはそのままじっとしていた。
だんだんと痛みに慣れてきて息を吐いて目を開ける。
目を瞑りつらそうな顔をした愛する男の顔が見える。
どうしたんだろう。苦しいのだろうか。


不安がカガリを襲う。
「…アスラ…ン」
声をかければ欲情に濡れた鮮麗な緑が開かれる。
請う様に顎をあげると唇が降りてきた。
触れるだけの優しいキス。

――アスラン
――好き
――あいしてる

こみ上げる想いが唇を通してアスランに流れ込む。
耐えていた高揚が容赦なくアスランを限界へ追い詰める。
そして透明な何かに包まれて意識が引っぱりあげられた。


(だめだ!)

頭の中が真っ白になってアスランはとうとう熱を吐く。



唇が急にはなれカガリの細い肩にすがるようにアスランが倒れ込んだ。
霞む思考の中敏感な自分の中心にどくどくとアスランのモノが
脈打つのがわかる。
はじめてのカガリにそれがどういうことかわかるはずなく、
ただ痛みがゆるりとした何かに助けられていくような気がした。

思わぬ失態にアスランは沈んだ溜息を細く吐く。
何かに極みに引っ張りあげられるようになって達してしまった。

(なんだ? いまのは?)

はじめての感覚。はじめての強烈な快感。



アスランは荒い息をゆっくりと整える。
落ち込むのはあとだ。それよりも いまは


普段なら達したあとすぐ萎えてしまう。
それは嫌だった。
もっとカガリを存分に味わいつくしたい。
もっとカガリを感じさせたい。
もっと自分しか知らないカガリを見たい。
自身に意識を向けるとびくびくと脈打つ自分の熱を吸い取るように尚もヒダは纏いつくす。
もっとカガリに自分を刻み込みたい。
強く心に言い聞かせると下肢に血が集まるのを感じる。
みるみるうちに質量をもどし、硬くなっていくのがわかる。
甘いカガリの匂いを深くすいこむ。
すぐそばにある柔らかい耳朶を軽く噛んだ。
「ぁっ」
小さくあげるカガリの艶のある声に消えたように思えた激情の炎が
ちりちりと音を上げて大きくなっていく。
耳のすぐ後ろから舌と唇で這うように首筋へおろしていけば
喘ぐように色のまじったカガリの声が聞こえてくる。
ゆっくりと小さく腰をグラインドさせる。
ほんの少し眉をしかめるカガリの唇に自分を重ねる。
ついばむように柔らかなカガリの下唇を食み
舌でなぞってから薄く開かれた唇の内部へと侵入させる。
上あごを舐めるとカガリの舌が絡んできた。
横にグラインドさせていたのをほんの少し縦にも広げる。

合わさる唇から息をつめる様子がわかったがどうしようもない。
アスランにしたら激しく貫きたいのを必死に抑えるのが精一杯だった。
一度熱を放ったことがはじめてのカガリにはかえって幸いした。
潤んだとはいえはじめての身体がそうそう強く長い抽挿に耐えられるわけがない。
アスランの放った熱は潤滑の役目を果たし
熱楔はきついながらもカガリの中をスムーズに動く。

ゆっくりと小刻みに緩やかに
その存在を慣らすようにカガリの中心をアスランは慎重に
擦り押し広げていく。

ほんの少し角度をかえて同じように動かす。
カガリからも絡ませていた舌の動きがふいに止まった。
喘ぐ息に声がまじる。

かんじてくれている?

注意深くゆっくりと確かめる。
「ぁあっ」
はっきりとした嬌声があがる場所があることに気がつく。
その場所を執拗に攻める。
カガリが顔をそむけ唇が離れる。
アスランが身体を起こして少し大きく腰をひいてその場所を突くと
「んんっ」
苦しいのかつらいのかカガリは首をふって背をそらす。
白い胸が誘うように差し出されてアスランはくらいつく。
下からすくいあげるように片方の胸をつかみその先にある
ピンク色をした飾りを口に含んで舌でころがす。
「…はっぁ」
カガリの声が高くなる。
痛みだけだったその場所にゆっくりと刻まれる振動に
はじめてにもかかわらず愉悦を感じて
それは徐々に全身に広がっていった。

繋がっている部分のすぐ上に位置する花弁をアスランは指で刺激する。
「ぁぁ――っ! やっ――」
バネのようにしなる肢体。一度逃げた飾りを追いかけて軽く噛む。
「!っふっぁぁぁっ」
耐え切れず腰をよじってそれがあらたな悦を呼び込む。
上半身をささえるようにカガリの両脇に立てているアスランの腕に
爪を立てて足の指先を折り曲げた。
中をぎゅうと締め付けられてアスランも息を詰める。

だんだんと大きくなる快楽の波に
続けて襲われてカガリの神経は麻痺寸前だった。
脳髄を焼かれるような強い快感。
敏感になった胸から花弁からも刺激をうけてとうとう上り詰める。

急激な収縮をはじめたその場所に驚きアスランは動きを止める。


――いや
――だめ もう耐えられない
――アスラン!


カガリの悦楽に感応し
先ほど感じた何かに引っ張りあげられそうになる。

「くっ」
アスランは唇を噛んでどうにか耐える。
腕に食い込む爪の痛みにも助けられた。
「はぁっ――」深く息を吐いて下肢にあつまった愉悦をこらえる。

ひくひくと痙攣するように蠢く中がジンワリとぬるい水で潤むのがわかる。

(あぶなかった。)

たいした経験があるとはいわないが
今まで感じたことのない感覚にアスランは驚く。
こんなことははじめてだった。

2度深呼吸をして心を落ち着かせる。
下をみれば目を瞑り荒く呼吸を繰り返すカガリがいる。
さっきの様子から多分達してくれたのだろう。
だが処女がはじめての行為であまり達することがないと
知識で聞いていたので
自分が愛する女神にその快楽を与えられたか不安だった。

微かに震えるカガリの頬に唇を触れさせる。
その柔らかな感触にカガリがゆっくりと目を開き
アスランを視界におさめる。

「きもちよかった?」

微笑む男の顔は満足げでカガリは少しおもしろくない。
フイと顔をそむけ何も応えない。

「カガリ…気持ちよかった?」
頬に唇を落とし、そのまま何度も軽く音を立ててキスをする。
「カガリ?」
不安げにアスランが聞くものだからつい小さくうなづいた。

ふわっと満面の笑顔にかわり
男のくせになんて見惚れるような顔するんだ。と
なんとなく、くやしくて拗ねるように小さく文句をいう。
「わたしだけ…ずるい」

(いや俺だって)と心で思っても
わざわざ情けない事を言うこともない。


だが女神は口をとがらせてご機嫌ななめだ。
その表情が愛しくて下肢に熱を帯びたそれがひくりとする。
繋がった部分は過敏なままなのでアスランの動きが
ダイレクトに伝わる。

ん とカガリが反応するのをみて
嗜虐心が煽られる。

腰をちょっとひいて深く戻す。
「ぁあっ」
面白いほど反応するのに嬉しそうにみていると
カガリがキっとにらみつけてくる

「ごめん」調子に乗りすぎたことを素直にあやまり、
ちょっとおどけて首をかしげると
「じゃあ今度は一緒にね」
と耳元で囁いた。

艶の帯びた声でささやかれて今更ながら恥ずかしいと
思う間もなく埋まっていた熱が動き出す。
今度はいたわるような動きではなく徐々に激しく大きくなっていく。
痛みはもう痺れてかんじなくなって
一度達したその場所に悦楽が生まれるのにそう時間はかからなかった。
縦横無尽に動く固い雄に容易く追い詰められて
あられもない声をどうしても噛み殺せない。

カガリは自分だけ追い詰められるのがくやしくて
せめてもの抵抗のようにゆらりと腰を動かす。

ふいに自分の思ったような刺激ではない刺激にアスランはあせる。
相手も動けば擦られる気持ちよさは倍になると知っていたが
まさかはじめてのカガリがそうするとは思わなかった。
ぎこちない動きに微笑ましくも気を抜けばまたもっていかれそうになる。

苦肉の策でカガリが腰を揺らせられない体位をとろうと
アスランは身体を起こしカガリの膝下から足を腕に抱えあげてそのまま両肩にのせる。
しなやかな足のさわりごごちがよくて片方の足の
内側をぺロリと舐める。
「ひゃ」くすぐったさに声をあげヒクンと繋がる中が
また猛りを追い詰めるように吸い付いてくる。
その纏わりつきを振り払うように突き刺すように抽挿を
始める。

動くこともままならず与えられる悦にカガリは悲鳴をあげる。

「や、――あっ…はぁっああ」

すがる場所がなく顔をそむけた脇のシーツをつかんで
耐えるように噛みすがる。
その煽情的な姿にアスランは目を細める。
入り口ぎりぎりから洞奥までは深く突き入れては
また引き抜いて戻す。
涙を浮かべてよがる女神。
その声もそのみだらな表情も全部自分しか見たことがないのだ。
いいしれない充足感にアスランは満たされる。

――カガリ

イッパイイッパイのカガリが名前を呼ばれた気がして
薄く目を開ければ恍惚の表情を浮かべるアスランと目があう。
男の癖に色っぽくて目が離せないでいると
突き抜ける悦を容赦なくカガリに与えながら
情欲の笑みを浮かべる。

悔しくて足をばたつかせれば
「苦しい?」と肩から足を下ろして今度は背に腕をまわした。

そうしてひょいとカガリの身体を起こすと
自分の腰の上にのせる。
繋がった部分が自分の体重のせいで
より深く熱楔を咥え込むことになり

「ひゃぅっっ」
声をあげてアスランの肩に顔をうずめた。

刺激をうけたカガリの中もひくひくとわななきアスランとて
与えられる悦にそうそう冷静でなどいられない。

呻くように息を吐いて
つきあげはしないが腰を緩やかに回し
カガリの腰を少しずらして
先ほど見つけた女神の感じる箇所に
焦点をあわす。

「ふぁっ やっやっ もうやめっ」

最後の言葉は唇を塞がれて声にならない。
舌を絡められて引き込んで放ち
上と下と両方を蹂躙されてまた何も考えられなくなる。
ぞわりと悪寒のように背筋を何度も駆け抜ける悦に
我慢できず息を詰める。
とたんに意識だけが高みに上り詰めていく。
連動するようにアスランの雄を咥え込むヒダは急激な収縮を始める。
それを感じてアスランは刹那迷った。
多分今度は耐えられそうにない。そして開放したいと思う。
だが直に吐出していいのかと。
一瞬の間に自問自答して笑いがこみあげる。

何を今更。もう一度吐き出しているのだ。
そしてもし懸念する事態が訪れてもそれは望む所なのだ。
愛しい女神がもし自分の子供を身ごもってくれるのなら
誰にも壊せない絆ができることになる。

答えはもうとっくにでている。
カガリはもう自分の腕の中にいる。
誰にも渡したくない。渡すことなど考えられない。

唇を合わせたままアスランは目を瞑る。
ギュウっと締め付けられて
限界を超えた熱が膨れあがっていく。
意識が白い高みへと上っていく。

カガリの想いが流れ込んでくる。

――アスラン 一緒に


そうだ。ずっと一緒に。
ひとつに。

透明なベールに巻き取られるように極みに達し。
白く閃光が弾けた。

カガリの中でアスランは
アスランを感じてカガリは
一つに溶け合う。

昇華する想いと共に。


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ニュータイプH
このあとベットで一緒にいようと話しながら
護り石に誓いをたてつつ
舐めまくりたい変態皿話へと…

(H16.7.21)



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