疵 

side-M




瞳を閉じたミリアリアにそっとディアッカは口吻を繰り返す。

肩を捕まえていた腕をそっと腰と背中にまわし徐々に力を入れて抱きしめる。
彼の強い拘束で息苦しさから彼女の唇は解放される。
彼は閉じた唇をゆっくりと舌で開く。

微かに震えている彼女の柔らかな果肉を彼は唇ではみ
差し入れられる彼の舌は 咥内の上顎にそっとなぞられ
彼女の舌を捕えるとねっとり絡み慈しみ続けた。
震えは官能にすり替わり彼女の息が甘い声を吐き出し始める。

彼は唇を奪ったまま彼女を抱きかかえベットに横たえた。
頬に唇を滑らせ耳朶を甘咬みしながら彼女の服を脱がせる。
制服の下のアンダーシャツをまくしあげブラを取り外し白い胸をはだけさせ
壊れ物を扱うように彼女の膨らみを撫で上げやさしく揉みしだいた。
唇を首筋に這わせ膨らみの先にある突起を下で舐め吸い上げる。

「っぁ…」掠れた甘い声に彼は煽られる。
スカートの下に手をいれ下肢を覆う布地の上から花弁の形になぞり上げ
唇は執拗に突起を舌でかき回す。
彼の二の腕を掴んでいた彼女の指に力がこもる。

逃げないように腰を引き寄せ花弁を布地の上からつまみあげる。
布地は少し湿り気を帯び、彼は布の端から指を忍ばした。

彼女がピクンと身体をこわばらせる。
構わず少し濡れ始めた花弁を指で軽くはさみ存分に撫で回し
絡みつく愛液を絡めた指をゆっくりと埋め込んでは肉壁をなぞりとり
繰り返す。
「んっっっぁ…あっ…」

喘ぐ彼女の声に彼は自身の高揚を感じた。
もっとその声を聞きたい
もっと感じさせたい
悲しいこと全て忘れられるように
唇を白い肌に滑らせ膝を折り曲げさせ抱え込み
彼女の秘所にしっとりと濡れた生地の上から吸い付く。

指でかき回したそこは愛蜜がこぼれ出し柔らかい茂みがキラキラと海の明かりに青白く反射する。

太ももを撫で柔らかい肌に吸い付けばたやすく赤い跡を残す

スカートを解き 用をなさなくなった布を取り払い膝を立てさせ 彼女のあらわになった花びらに
口付を始める。

「やっ…」
生ぬるい感触が彼女の敏感になった花弁をなぞり啜る。
舌で花弁を剥き奥の膨らみをつき押す。
「あぁっ――」

たまらず彼の頭を彼女が押しのけようとするのを彼は手首を掴んで制する。
執拗に舌は可憐な陰花をくすぐり続ける。
音を立てて吸い付き花弁を啜り舌で秘奥を突き立てる。
「あっいやっ――っ」
反り返り、腰が逃げ、彼の唇が花びらから離れる。
「…だめ…もうやめて…」掠れた声で哀願する彼女に
彼は唇を太ももに這わし身体を起こすと自分の服を脱ぎ始めた。

衣擦れの音にうっすらと霞む目をあけると
褐色のまだ若く逞しい肩が彼女の視界を遮る。
「気持ちいい事にだけ意識集中させて…」
艶のある低い声が耳元に囁く。

首筋に甘噛みを立て胸を覆いあげるようにさわるその手の暖かさに甘い息が漏れる。
彼の唇が顎をはみ彼女の唇に達すると
先ほどのやさしいキスとはうってかわり
彼は激しく咥内を貪り始めた。

息が出来ない程吸い込まれ舌をかき回される。
「っんんっん」
片方の手で顎を押さえられ咥内で彼の舌が彼女の舌を捕らえる。

彼は唇で彼女を抑えながら片手で熱く猛った自身を扱き
彼女の秘所にあてがった。
酸素を求めて彼女は唇をずらし深く息を吸い込む
「…っはぁ…」
程なく膝をかかえられ彼の熱杭がゆっくりと彼女の蜜壺に埋め込まれていった。

「ぁあ――っっっ」
弓のようにしなり腰を逃がそうと うねる彼女を押さえ
全て深く埋め込み終わると彼はその状態から動く事なく彼女の唇をまたも貪りだした。

背中に手をまわされ繋がった状態で抱きすくめられ口吻けられ。
痺れるような刺激に彼女の神経は焼ききれそうだった。

彼女は恋人と経験がなかった訳ではないがあきらかに違う彼自身の質量に戸惑っていた。
自分の中に埋まる熱をもった杭はその存在を慣らすようにじっと彼女の中で待っている。

「っんっ…ぅふっっ…」
咥内を貪る舌に、胸を揉みしだく大きな繊細な手に
彼女の中の雌が目覚めだす。

恋人と睦み合った暖かい官能とはちがう背徳的な愉悦が彼女を支配した。

じんわりと自身を纏いつく肉壁に熱いぬるみを彼は感じ取ると
ようやく彼女の唇を開放し
彼は腰をゆっくりとグラインドさせた。

動きだすと快感の波は彼女を翻弄しだす。
「…ぁんんっ…ぅんっ…ぁあっ」
頼る場所を探して彼女の腕が彼の背に縋り付く。

グラインドの幅を縦に少しづつ切り替え ゆっくりと抽送をはじめる
「んっっああ…ん」
掠れ気みな甘い嬌声に彼の本能は煽られる。
剛直の根元に疼くような欲情が沸き
その律動を少しづつ早めさせた。
「ぁあっ…あっぁっ…ん」
あらわな白い首筋に吸い付くと容易に赤い印が刻まれる。

「…ミリアリア…」

彼の声も艶かしく掠れその声にミリアリアは聞き惚れた。
吐息が空気に舞い、自分を溶かしてしまいそうだった。

「ぁあっあっ…」
律動はピッチをあげ激しく彼女の最奥を突き上げる。
彼は腕に抱えた彼女の細い足を肩に担ぎ尚も攻め立てた。
縋り付いていた彼女の腕がおとされシーツを掴む
「ぅうんっ――んっんっ…ぁああ」
善がる彼女を見て彼は悦楽を感じる

悲しいこともつらいことも何もかも全て彼女の中から溶け出して消えてゆけばいい
せめてこの瞬間だけでも忘れてくれればいいと思った。

「んっんっっあぁ――っもっ…だ…め」
彼の腕に爪を立て彼女は喘ぐ
「…開放しちまえよ…誰もお前を責めない…」
いたわるようにやさしい声音が耳元で聞こえる。

囁く声とは裏腹に彼の律動は激しさを増し より奥を突き上げ続ける
「ぁあっあっっあっ――――っ」
鳴く声が高まり彼は熱杭を深く付きたてた。
彼女のつま先が反り、銜え込んだ最奥がぎゅうっと締め付けられられ
肉壁が彼自身にきつく絡みつくと彼女は脱力した。
すでに限界をこしていた彼はそれを見定めると再度深く突きたて続け
己の精を吐き出した。

膣壁が蠕動し彼を絞り付くす。
全ての熱を吐き出すと彼は彼女の上に覆いかぶさり
荒い呼吸を胸越しに伝えた。



(H15.9.23)




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