Garden プレイ記



Garden

CUFFS
(C)CUFFS

Garden公式



 CUFFSと言えば、私が唯一トップページにリンクを貼っているゲームメーカーであり、唯一メーカー買いすると決めているところであります。
 ……と、いつもの挨拶をしたところで。
 さくらむすびの発売から2年半……長く辛い戦いだった!
 それはもう、ツンドラに覆われた大地から長い月日を経てコケが生えるまでのごとく。
 あるいは、人類が封建主義を打倒して民主主義を獲得するまでの苦難の道のりのごとく。
 しかし、我々はついに手にすることが出来たのです……Gardenという楽園を。

 ……えー、番組の途中ですが、ここで緊急ニュースが入りました。
 有限会社CUFFSは、この度発売されたGardenについて以下の声明を発表しました。



『GARDEN』についてのお知らせ

『GARDEN』をご購入頂きまして誠にありがとうございます。
 弊社サポートの方に、ご意見ご要望等多数お寄せ頂いております姫宮瑠璃と竜胆愛のシナリオの件につきましてご返答させていただきます。
 開発当初におきましては、各キャラクタールートの製作を進めておりましたが弊社の力不足により、まとめきることができませんでした。
 その結果、瑠璃、愛以外のルートに集中し、このような形でお届けする事となりました。
 瑠璃、愛のルートにおきましては、まだ明確な形での日程告知をする事は出来ませんが 製作を継続させて頂きまして、近日中に完成予定や配布方法など、詳しい事が決まり次第 ご報告させて頂きます。
 この度はお騒がせを致しまして誠に申し訳御座いませんでした。
 二度とこのような事が無い様、制作一同、ご期待に沿えるよう誠心誠意努力致したいと思いますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。





 ……………………



 




第一回


 空き容量は1.5GB以上となっていますが、インストールしたフォルダを見ると2.4GBあります。DVD1枚。ディスクレス可
 オフィシャル通販で購入すると初回限定版には、エコバックとイラスト集とイラスト付きステンレス製マグカップが付いてきます。
 オフィシャル通販は高いんですが、これだけ特典が付くと嬉しいですね。
 繋がりにくいですが、修正パッチが出ています。この修正ファイルは220MBもあるので注意が必要です。

※プレイ記を進める前に。
 確かに、私はCUFFSのゲームが好きです。
 しかしながら、さすがに今回の件については文句を言わざるを得ないと思うんですよね。
 修正パッチを出すのはやむを得ません。差分CGを後で配布するのもこの際許しましょう。
 しかし、未完成品を売るのはやりすぎですよ。
 製品完成のために延期が発生するのはもうどうしようもありません。
 延期自体はユーザーの信用を失ってメーカーのダメージになるだけです。
 でもね、売買が成立したら信用のレベルを超えるんですよね。
 ユーザーは、当然完成したものと思ってゲームを買っているんですから。
 8,800円は、決して安くない金額だと思いますよ。
 もし売るにしても、事後ではなく事前に告知すべきです。
 姫宮瑠璃か竜胆愛、あるいはその両方を目的に買った人がいたとしたら、それは詐欺に等しいですよ。
 ましてや、姫宮瑠璃はストーリーのキーになりそうなメインヒロイン。
 彼女のシナリオがないGardenを、未完成品と言わずして何と言えば良いのでしょうか。
 好きなメーカーと期待したゲームににこんなことを言うのは本当に心苦しいことです。
 好きな子に対して「顔も見たくない」と告げたようなものです。
 でも、好きなメーカーだからここまで言うんです。
 こんなことがあっても私はCUFFSを見捨てるつもりはありません。
 CUFFSがなければ、エロゲーをとうの昔にやめてるでしょうからね。
 だから、早くシナリオ完成させて下さいね。それまでに他の娘をクリアーして待ってます。




第二回


 OPムービーが流れてからやろうと思ったんですが、始めてから6,7時間経過しようというのにムービーも歌も流れないんですよね。
 CLANNADや家族計画級に引っ張るなあ、これも。
 若干一名まだ登場していないんですけど、あまり待ち過ぎるのもあれなので。
 むしろ、既に個別ルートに入っているような気もするし、ひょっとしてOPムービーなしですか?
 とは言え、OP主題歌とか発売してますしムービー担当もいるみたいですし……。
 デモムービーと同じ内容なら、発売前に何回も見ているから問題はないのですが、もしかするとバグですかね。
 何はともあれ、ヒロイン★ファーストインプレッション♥<可愛らしく


◆星野絵里香……幼なじみに似た元気印のクラスメート

 明るくて誰とも友達になってしまう快活少女です。トラブルメーカーなんですが、いるだけで場が明るくなるタイプ。こういう娘、クラスにひとりはいましたね。
 重要なポイントなのは、幼なじみに似ているところ。まだよく分かりませんが、主人公が幼なじみに対するトラウマを抱えているようなので、絵里香を幼なじみにダブらせながら傷を癒していく……と。そんなシナリオになるんでしょうか。
 しかし、これでもかっ!というくらいに賑やかし役に徹したキャラであります。こういうキャラには幼なじみ属性を持たせると強くなるんですけど、絵里香は単なるクラスメートなのでどうしても友達レベルが限界に見えてなりません。To Heartの志穂に近い感じですね。正直、幼なじみに似ていることがなければ、なぜメインヒロインに位置付けられているのかよく分からんキャラです。

◆姫宮瑠璃……心が読めるというおっとり系クラスメート

 こちらがメインヒロインなら、何となく納得。ストーリーの鍵を握っていそうな重要人物ですが、現在攻略不可能
 もし、瑠璃が絵里香と組まずに比較的孤立した立場なら、かなり幻想的なヒロインでいられたと思いますが、絵里香と組んでいることで、彼女の存在がリアリティーのあるものとなって伝わってきて、普通にクラスに溶け込んでしまっているのが残念といえば残念。不思議系でありつつも周囲の人々に許容されている……これでは不思議さが半減してしまいます。
 どうも私は、瑠璃に対して那波や雪さんのようなある種の非現実性を求めていたようです。
 果たして絵里香たちとの関係は意図的に設定されているのか否か。
 いずれにしても魅力的なヒロインには違いありませんので、シナリオの完成を待とうと思います。

◆鈴村あざみ……小さく真面目な委員長。

 真面目過ぎる委員長は苦手なタイプなのですが、絵里香たちと絡むことでコミカルなキャラに変身。
 あたかも小学生のような風貌も相まって、ギャップが面白いギャグ要員になってしまいました。
 その甲斐あってか、委員長キャラ特有の嫌味っぽさを欠片も感じさせないところが良いですね。
 あざみんを見ていると、Gardenにおける絵里香の存在の大きさと、キャラ同士の横の繋がりを強く感じます。
 ただ、まったく別問題ですが、あざみんの絵だけバランスがおかしく感じるんですよね。
 真正面を向いた構図のせいか、全体的に平べったいというか立体感がない。
 それでも可愛く感じさせるのが☆画野朗氏の絵の罪なところなのですが(^^;

◆音川小夜……歌を忘れたカナリア

 ハンデを背負っているのかと心配されている無口な先輩。
 まだワンシーンしか姿を現していないのでキャラを掴めていませんが、とりあえず私の嫁ということで。
 いえね? みずかべでもやられましたけど、やっぱりにこーっ反則だと思うんだ。
 これやられると脳の中枢神経に穴が開くので勘弁して下さい。やっぱりしなくていいです。

◆春日撫子……姉をいじめる双子の妹(先輩)

 ガキとか若造とか言われても涼しい顔でいられますが、ボクとか言われると流石にイラッときますね。








 だがそれがいい!
 あーいかん……最近、年上なじられる快感を覚えるようになってしまった……。
 そもそも、私は年上属性は皆無だったはずなんですがおかしな話です。どうなってるんだこりゃ。
 ただなじるだけではなくて、その裏に微かながらも愛情を感じさせるのがいいのでしょうか。
 とか分析し始める辺りで本格的に駄目だな。病院行って属性を戻してこよう。

◆春日桜子……薄幸の佳人

 撫子にいじめられる留年組のクラスメート。
 能天気なヒロインだけでも興がそがれますので、こういう陰鬱な子は必要です。
 そして、陰のあるヒロインは大抵美人と相場が決まっているものです。
 春日さんもご多分に漏れず、黒髪ロングの美人でポイントは押さえてますね。
 とりあえず私の嫁ということで

◆竜胆愛……ロリーフェイスの担任教師

 こんな先生がいるなら、留年してでも高校に居座るわ!……という感じの可愛い先生です。
 正直、単なるサブキャラだと思っていたので、攻略対象として用意されていたことが驚きです。
 とは言え、基本的に先生属性はないので安心です<何が?


 少し長くなってしまったのでここまで。
 一周目は当たり障りのないところであざみんから攻略していきます。
 ……それにしても、オートメッセージ機能が崩壊してるな……ブツブツ




第三回


 あざみ編進行中。

 
 癒される……
 ゆっくりゆっくりと時間をかけて、積もった雪が解けるように私の心にしみこんでくるのです。
 それはすべてが優しさでできていて、荒んだ心を無理なく自然に包み込むのです。
 やはり、☆画野朗氏とCUFFSグラフィック陣の仕事は業界屈指だと再認識した瞬間。
 それに、テキストと安瀬氏の音楽も本当にシーンに合っています。
 このイベントCGが出るまであざみの小ささを過小評価(?)していたんですが、予想以上に小さい。
 幼稚園レベルと言っても過言ではないですし、一見迷子の誘導に見えないこともありません。
 しかし、主人公が自然に微笑みかけているおかげで違和感がありません。
 主人公の目が見えることがかなり重要だということが分かりますね。

 このゲームは問題だらけですが、今のところプレイ中に「飽き」と「疲れ」を感じさせない点は評価できます。
 美少女ゲームを50本も100本もやっていると、学園物を持ち出されるとほとんど展開が読めるんですよ。
 ましてや、トラウマに悩まされる根暗な男が主人公と来れば相場は決まっています。
 それでも飽きず疲れずプレイし続けられるのは何故か。
 ☆画野朗氏の絵の力も大きいですが、他にも理由はあると思います。

(1)展開の速さ
 極力日常シーンを排して、イベント続きでシナリオを構成している。
 同じことの繰り返しにならず、絶えず何らかの変化があるから飽きないというわけです。

(2)主人公の性格の使い方
 主人公はかなり暗いです。見ていて疲れるくらいに。
 ところが、行動力とステータスが高いので、イベントが起こると頑張るんですよね。
 つまり、イベント続きのシナリオ構成上、主人公が頑張るシーンが続くわけです。
 根暗にもかかわらず、何故か頑張り続ける主人公。
 よって、本来プレイしていて疲れるはずが疲れずに済むのです。上手く構成したと思います。

(3)終始穏やかなBGM
 安瀬氏のBGMは、ピアノとバイオリンを主体にしたクラシックな楽器で構成されています。
 音楽に疎いので上手く説明できませんが、音楽が主役になることはまずないんですよね。
 鍵盤を強く叩かなかったり必要以上に高音を出さなかったり、絶えず裏方に徹しようという意図が感じ取れます。
 感覚的なものではありますが、だから聴いていて疲れないんですよね。
 イベント続きだと疲れるものですが、音楽が激しくないので、気分的に楽なんですよ。

 飽きと疲れは癒しに相反するものです。
 これらの要素がすべてマッチしているから、癒しの雰囲気を作れるのでしょう。
 そう、月曜日を目前に控えた今の私に必要なのは癒しなんだ……。




第四回


 あざみ編クリアー。

 ☆画野朗氏のイベントCGが少ないのは分かっているつもりですが、Hシーンを除くと3枚とは。Hシーン込みでも6枚(差分抜き)。
 代わりに立ち絵の服装の種類がかなり豊富なのですが、それでもメインのひとりとしては少ないよなあ。
 肝心のシナリオも打ち切られたアニメのような感じで、とても水月を書いた人のシナリオとは思えません。
 問題が解決していないのかといえば、していないことはないんでしょうけれど、ああいう終わり方をさせるならエピローグをつけるべきでしょうに。
 癒しの雰囲気はあったのですが、本当に雰囲気だけで終わってしまうのはどうなんでしょうね。
 前述したように、イベントがぽんぽんと起こるので退屈はしないんですが、まったく中身がありません。
 起承転結の「転」をすっ飛ばしてしまった感じ。
 ただ主人公に惚れたクラスメートのことを主人公も好きになって終わり。
 相変わらず文章は上手いんですけど、こんなシナリオならその辺に歩いている人でもつくれますよ。
 キャラの魅力は出ているだけに勿体無い……勿体無い以前の問題という気もしますが。
 やはり、物語の要である瑠璃を除いてつくってしまった結果があざみにも影響しているんでしょうか。
 何やら批判ばかりになってしまったんですが、実際シナリオに評価すべき点が見当たらないんですよ。
 うーん、本当にどうしてしまったんでしょう。

◆システムについて

(1)テキストの縦読み横読み
 水月のようにテキストの縦読み、横読みの選択ができるようになりました。
 ビジュアルノベルなので、このシステムは非常に嬉しいです。
(2)狂ったオートメッセージ
 ボソッと言いましたが、オートメッセージが狂っています
 ページ前半のスピードは丁度良いのですが、後半に進むにつれて速度が上がり、次ページ直前になると待ち時間がまったくなくなります。
 こんな意味不明なシステムは見たことがありません。パッチを当てても治る様子はありませんし、何なんでしょうか。
(3)OP主題歌とムービー
 オープニングムービーが流れませんでした。
 クレジットにはオープニング主題歌があるのにどういうことなんでしょうか……。
 ヒロインによってムービーがある場合とない場合があるんですかね。
(4)絵里香のボイス
 絵里香だけ、二学期以降ボイスがなくなります。
 他のキャラはボイスがあるので、プログラムのミスでしょう。
(5)純一の三人称
 純一が他のキャラを呼ぶとき、ボイスとテキストがあっていません。
 絵里香に対しては、テキストではエリとなっているのにボイスでは絵里香。
 あざみに対しては、テキストではあざみちゃんなのにボイスでは鈴村さん。
 シナリオ完成時期とボイス収録時期がずれたんでしょうけど、普通にデバッグやってりゃ気付くでしょうに……。

(1)以外、良いところがありません。さらなる修正パッチをつくってほしいところ。




第五回


「くっくっく……これですべての票は私のもの。
 あの娘に敗北の二文字を刻み込み、すべてを奪い尽くしてやるわ」



 


「何奴っ!? ……お、お前はあの時のウェイトレス!?
 ウェイトレスの分際で……。私を誰だと心得ているっ!」


「……俺の顔をよく見ろ」

「……まさか……ミスターコンテストッ!? は、ははあっ!」

「此度の桜子への仕打ちと度重なる罵倒の数々。
 ……断じて許せるものではない。潔く腹を切れ!」


「……ええいっ、誰が切るものかっ! 斬れ、斬り捨ていっ!」

「やむをえんな」
 ――カチャッ


 チャーラーラー、チャララチャララチャーチャーチャー


 いやはや、涼の強いこと強いこと。何ですか、完璧超人ですか?
 頭は良い、運動も出来る、長身でハンサム、おまけに家は金持ち?
 もうね「こんな学園生活を送りたかった」を体現してますよこの人。
 あまりのスペックの高さにプレイヤーが泣きそうです。とてもプレイヤーの化身とは思えません。
 まあ、こちらとしては物凄く気持ち良いから良いんですけどね。笑いが止まらないとはこのことです。
 ハハハハハッ! ハハハハッ……ハァ<自分の暗い過去を思い出したらしい

 桜子編を進めていて、桜子が可愛いのは良いのですが、一方で撫子が可哀想に思えてきました。
 コンプレックスの塊と言いますか、勝っても勝っても勝った気がしない。
 私も負けず嫌いな方なので何となく気持ちは分かりますよ。
 それだけに、涼と桜子がどこまでハイスペックなのかと。
 まあ、こちらとしては物凄く気持ち良いから良いんですけどね。笑いが止まらないとはこのことです。
 ハハハハハッ! ハハハハッ……ハァ<無限ループ




第六回


 桜子編クリアー。

 涼のへたれっぷりにやきもきさせられたんですが、終わってみれば丸く収まったようで。
 この主人公は実に根暗かつ臆病者でして、性格的に惚れる要素0だと思うんですけど、スペックが高いおかげですべてがカバーされるんですよね。
 もし、主人公が容姿:20運動:50のキャラクターだったら、誰も見向きもしませんよ。
 それぐらい、この主人公は先天的に恵まれたキャラクターだと思います。
 ステータス的に言えば、容姿:150運動:120根性:5です。
 だから、桜子をいくら困らせてもどれだけ泣かせても、まったく危機感がないんですよ。
 普通、学園一の美少女とお近づきになったら、自分が誰かと噂になることよりは、他の奴にとられないか気になるでしょ?
 え? これって負け組みの発想ですか?

 ……そんな感じでプレイヤーとキャラクターのあまりの乖離幅に落胆を感じざるを得なかったわけですが、シナリオ自体は良かったです。
 主人公はかなり奥手でへたれでしたが、要所要所で軟派イベントがきっちりありましたし、学園一の美少女としての扱いは正しかったです。
 主人公がうじうじするシナリオは、基本的にだれることが多いんですが、Gardenはテンポが速くポンポンと展開が進むために飽きないんですよね。
 それにステータスが高いおかげで、やる気がなくともそこそこ活躍するので、プレイヤーとしてはストレスが溜まらない。
 こうした構成に加えて、擬音・擬態語と「声なき声」の表現が良かったですね。桜子は多くを語らないので、これが生きました。
 特に、ラストの「――涼君」連発は、かなり真に迫ったものがありました。
 ただ、トノイケ氏の文章にしては違和感を覚える部分も多かったですね……。
 はっきりとは言えませんが、台詞にはしゃぎ過ぎの部分が見受けられるというか、絶対同じライターならこんな文にならないだろうという部分が多数ありました。
 それはさておき、グッときたと言えばやはり抱き寄せられるシーン。
 トノイケ氏のゲームには、必ずと言って良いほど母性愛を強く感じさせるヒロインが登場しますが、それを最も強く感じさせる見せ方は、やはり胸に抱き寄せられるシーンでしょう。
 あれは膝枕の比じゃないです。あれをやられたらどんなに荒みきった心だって癒されますよ、ええ。
 と言うことで、癒すつもりが癒されまくっていた桜子編でしたが、エピローグもきっちりありましたし合格点。

 次は、撫子先輩攻略予定。




第七回


 撫子編クリアー。


 春日姉妹を攻略すれば、上式の意味が分かると思います(笑)
 いや、それにしても今回もやりすぎだろう……むしろ出しすぎ?(謎)

 姉妹連続でクリアーしましたが、天才肌より努力派の方が好きなせいか、桜子より撫子の気持ちの方が分かるかな、と。
 予想以上になーこ先輩は健気で可愛い姿を見せてくれて、桜子に勝るとも劣らないキャラになりました。
 最初、私は先輩に遊ばれてるだけだと思ってたんですが、意外にも愛されてましたしね〜。
 最近、主人公より鈍感になっていることが多いですなあ。「え、俺のこと好きだったの? どこで?」という感じだったんですが、言われてみればなるほどと。
 クリアーしてみれば分かりますが、捻くれているように見えて春日姉妹は本当は素直なキャラクターでした。
 素のなーこ先輩の姿が垣間見えるシーンがあるともっと良かったですね。例えば主人公が、先輩が同級生や下級生と話しているところに偶然遭遇してしまうとか。
 そうして二面性をもっと分かりやすい形でアピールできれば、主人公や桜子と他の人との待遇の差が明らかになって、にんまりできたかもしれません。
 そして、相変わらず優柔不断な主人公。ここぞと言うときに決め台詞が出てきません。
 物事を決めるときは「それでも構わない」じゃなくて「そうしたい」と言ってもらわないと。
 意図的にやっているのは分かりますが、あまりにも卑怯な台詞回しが多くて、なーこ先輩が不憫です。
 まあ、最終的には丸く収まった……のかな?


◆柊彩花……主人公を溺愛する義姉

 この人が非攻略キャラだなんて信じられません!
 重要人物であることは間違いありませんし、主人公が生きている理由と言っても過言ではないでしょう。
 彩ちゃんとトラウマを乗り越えていく道があってもおかしくありませんし、むしろあって然るべきなのです。
 彩ちゃんにその力がないなんて思いませんし、そのための義理設定でしょうに。
 そんな感じの良いお姉さんであります。こんなお姉さんなら私も20人くらい欲しいです。

 次回は音川先輩攻略予定。




第八回


 音川マジック炸裂!
 ああ、いけない……この笑顔が見られるなら何もかもがどうでも良くなってきた……。
 桜子編の比ではありません。擬態語、擬声語のオンパレード。むしろそれしかないぐらい。
 それでも読み手の心をがっちりホールドする、テキストとイラストの凶悪な親和性にはぐぅの音も出ません。
 やはり、トノイケ氏は音川先輩のような非現実的なキャラクターの扱い方が上手いと思います。
 誤解を恐れずに言えば、「異常」なはずの存在を極めて自然に溶け込ませるのが上手いんです。
 普通、会話が成立していない状態であれば違和感を覚えるはずですが、音川先輩の場合、それがありません。
 異常なはずの存在と一緒にいるのに、何故か安心感を抱いてしまう……。
 そんな不思議現象こそが音川マジックなのです。
 と言うかですね、このゲームやってると段々自分が赤ちゃんに戻っていくような気がします(苦笑)
 このゲーム、母性愛の強いヒロイン……というかやたらと優しいヒロインが多いんですよ。
 その優しさに浸かるともう抜け出せないと言うか、まるでアリ地獄のようなもので、どんどん自分が真っ当な思考力を失っていくのが分かります。
 うーん、人間甘やかされると駄目ですねー……と思いつつも、ゲームの中くらいいいか。

 ……寒いと思ったら雪が積もってる。ここじゃめずらしいなあ。




第九回


 音川先輩編クリアー。

 このゲームで初めて主人公に共感できました。
 本ルートでは、なーこの支援はありましたが、基本的に主人公が自発的に問題を解決しているんですよね。
 ある意味、先輩との会話はすべて主人公の思い込みに過ぎません。その中で、主人公は自分で考えて自分で行動を起こしていきます。
 ここまで涼が自分の気持ちに素直になれるのはこのルートだけかもしれませんね。
 音川先輩は一見最も優しいヒロインに見えますが、主人公の世界に歩み寄ってくることはありません。だから、こちらから歩み寄るしかないんです。
 そう考えると、音川先輩は最も甘え――なーこの言葉を借りるなら――がきかないヒロインなのかもしれません。
 そして、悲しくも美しいことに本ルートは救いがないんです。 (「救い」という単語を使うと語弊が生じますが……)
 刹那的なエンディングは、現時点では一番感動的でした。ああいう終わり方は大好きです。
 一体、彼らは今後どうなってしまうのか……かなり気になりますが、余計なエピローグを付けなかったのは美しさを重視すれば正解。
 予想以上に良い話でしたが、残酷な側面もかなり大きいので、見る人によって評価が分かれそうなルートではあります。

 音川編ではなーこの新しい顔が見られて、またまたなーこが好きになってしまいました(^^;
 嫌味ったらしいですが、かなり良い味出してます。と言うか十分良い奴であります。
 このゲームはキャラクター同士の横の繋がりが最後まであって良いですね。

 次回、絵里香編。




第十回


 

 ……………………

 久々に精神的に落ち込んでます。
 ゲームをしているプレイヤーにダメージが飛んでくるなんて。
 死の代償に遺してくれたものってそんなに良い物だったのかよ……。















 ずっと保険金だと思ってたよ_| ̄|○

  人として大切なものを失ってしまった気が……。




第十一回


 絵里香編クリアー。

 うーむ……悪くはないんですが……はっきり言うと面白くない
 まず、短すぎるんですよ。じっくり書くべきところをかっとばしてHシーンでお茶を濁す。
 わざわざ絵里香を幼なじみに似せたのですから、もう少しそこを掘り下げるべきです。
 他のルートでは、幼なじみに関する主人公のトラウマ部分を引っ張って、最後にヒロインの悩みと一緒に解決していました。
 しかし、絵里香編では、主人公の問題解決部分とヒロインの問題解決部分が完全に分断しているため、話に深みが出ずにつまらないものになっています。
 こんなことは言いたくありませんが、前半と後半は別の人が書いているんじゃないかと思わせるほどです。
 共通ルート含む前半部分は文章に情緒がありゆったりと進行していましたが、後半部分は説明的で突然進行速度が上がりました。
 これまではテンポが良いゲームだと思っていましたが、絵里香編では逆にバランスが悪いとしかいいようがありません。
 それに、突然ヒロインや主人公の口調が変わるところもとても同じ人が書いているとは思えないところ。
 それらとは別に、ゲーム中にばら撒いている様々な伏線をほとんど置き去りにしているのも問題点。
 シナリオに絡みそうな仕掛けを出すだけ出してほとんど有効活用できていないんです。
 重症患者の前で四次元ポケットからどこでもドアを出しておきながら、公衆電話で救急車を呼んでいるようなものです。
 涼の「勘の良さ」、絵里香の「勘の良さ」、瑠璃の「読心術(笑)」……いかにも重要そうに登場してシナリオで活用されていません。
 それなら、そんな設定をわざわざ意味ありげに付ける必要はないはずです。こんなちぐはぐなゲームはあまりありませんよ。
 そんなわけで、絵里香編は雰囲気の良さとは裏腹にシナリオとしては面白くありませんでした。
 後、絵里香編だけ涼がすごく積極的で良い奴でした。全編これなら好感が持てるんだけどな〜。

 余談ですが、OPムービーは最後までありませんでした……ってことはムービーはないんですね。
 OPテーマですら、桜子編のエピローグで流れるだけ。それ、OPテーマって言わないだろう(苦笑)
 それと、EDムービー(?)は失笑もの。目が悪くなりそうです。一々回さなくて良いのに。
 ……何と言うか文句ばっかり(苦笑)


 愛編、瑠璃編が完成するまで休憩しますが、その前に感想を。
 絵、音楽、一部を除くテキスト……良いところはありました。
 しかし、Gardenのシナリオはどこからどう見ても未完成です。
 私がトノイケ氏に求めた独自の世界観は、確かに指先までその姿を見せたのですが、そこまででした。
 一方、いつもの温かい雰囲気は健在でした。しかし、雰囲気だけで終わるライターではないはずです。
 もう一回買うので完全版出してくれませんか?
 どれだけ時間がかかっても、トノイケ氏が一人で書いてくれるなら待ちます。
 企業に屈した形でも良いですから、このGardenをなかったことにして下さいよ(涙)
 それとも、瑠璃編で置き去りにした伏線をしっかり回収してくれるんだろうか……。
 瑠璃編で回収できれば大化けする可能性もまだ残されています。

 率直に言って、愛編にはあまり期待していませんが、愛編からの配布ということで次回は愛編です。
 いつできるか分かりませんが、配布次第プレイ記も再開する予定です。




第十二回


 かなーり唐突ですが、愛編クリアー
 5ヶ月ぶりの更新です……。流石にこれだけの時間が空くとどんなシナリオだったか忘れかけるどころかヒロインの名前も思い出せなかったり。
 愛先生のことも普通に「あい」とか読んでましたし、どんだけだよと。それでも無事、クリアーできたので良しとしますが。

 感想の前に。基本的に私は先生と生徒が禁断の恋に落ちるという展開があまり好きではありません。
 妹属性のくせにこんなことを書くのはおかしいのですが、あまりに現実的ではないからです。
 せっかく得た教師という比較的高い(高かった)社会地位を、経済基盤のない学生のために放棄するでしょうか?
 まだ教師が男性なら有り得ますよ。と言うか実際に起こってますよ。それは男ならまだ「次」が微かに望めるからです。
 でもねぇ……教師が女性の場合、この国で「次」はありませんよ。
 その他諸々を考えても、分別のついた成人女性が子どもに手を出すとはちょっと考えられません。

 そんなわけで、少々白けた気分でプレイし始めたのですが。
 そんなこと、どうでも良くなってきました。

 
 可愛いは正義!

 ……ということです。
 トノイケ・☆画野朗コンビは、メガネっ子だろうがツンデレだろうが何でも最高級品に仕上げてくれますね。
 この人達を前にすると、私は苦手属性を克服できるようです。

 シナリオですが、トノイケ氏らしい御伽噺のような怪談があり、穏やかながらもまずまず面白い展開を見せてくれました。
 相変わらず、いるはずだけどいない、いないはずだけどいる……という話を作らせると上手いですねえ。
 ただ、これまでと違うのは、この御伽噺に潜む「マヨイガ」の存在をはっきりと否定したことでしょうか。
 愛ちゃんと過ごす世界は桃源郷か、それともマヨイガか……と曖昧な結論で終われば、さくらむすびの桜編マヨイガエンドと同じなんです。
 しかし、本作ではこれを否定して、主人公と愛ちゃんが過ごす世界を完全に「現実」だと述べています。
 Gardenは、トノイケ氏にとって総決算(CJFFSのスタッフ日記より)にあたる位置づけにあります。
 そうでありながら、従来の多重世界が存在するようなトノイケワールドを否定して、現実的な世界観を採用したのは何故なのか。
 これは果たして、トノイケワールドの進化が導き出した結論なのでしょうか。
 音川先輩編がいつもの感じだったので、まだ判断は出来かねます。
 瑠璃がキーパーソンなだけに、最後の瑠璃編までGardenがどのようなテーマを秘めているのかはベールの向こう側に隠されたままなのです。
 ということで、次回瑠璃編配布を楽しみに待ちつつ、再び約一ヶ月間お休みします。




※試験的に背景色を変更可能に。
#000000
#838B83
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