ONE2 〜永遠の約束〜
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ONE2ってギャグみたいなタイトルですよね。1−2ですよ。土管に入っていきなり4面に飛べるんですよ。4−2に進んだらもう後は8面に飛ぶだけですよ。そしてピーチ姫を助けたらやめた。 とまあ、ONE2はそんなゲームでは無い。誤解の無きように。本作はあの名作ONEの続編です。名作の続編などつくれるのか? いや、無理だろう。絶対に2は地雷になるはずだ、だから前作を汚すようなゲームをつくるな、と本作は発売前にそれはそれは大きな批判を浴びたのです。そしてついに発売されたONE2。蓋を開けてみると、絵があのいたる絵から凄まじい転換が図られ、クセはありますが抜群に可愛くなっていました。OPムービーまでが投入されてしかも出来は素晴らしかったです。もうこれはONEじゃないな……「別のゲームだ」そう感じた。しかし、流れる音楽、進んでゆくストーリー、その先にはONEの姿を確かに見て取ることが出来たのです。本作は2であるにも関わらず評価されたギャルゲー界では珍しいケースのゲームなのであります。 余談ですが、初回限定版に付属しているアレンジアルバム『Crimson』は凄く良いですよ。何故かKanonの風の辿り着く場所と同じ素材を使っている曲もありますが。 分かりやすくなって新登場! ヒロインと主人公の位置を逆転することにより、パラレル的な世界を構築したONE2。各キャラのシナリオはより濃く鮮明に。 2になり、ONEは分かりやすくなりました。一度プレイしただけではよく意味が分からなかったONE。テーマもどこか有耶無耶になっていた感がありました。しかし、2ではテーマが明確化されていますので、プレイしていて内容が非常にクリアーに浸透してくるんです。何が起こったか、どうなっているのかも時系列トリックが無いために理解しやすいです。そこが良いのか悪いのか別問題としても、取っ付き易くなったのは確かですし、私は評価します。ただ、問題点が一つ。折角明確化されたにも関わらず、ONE2は前作をプレイしていないとさっぱり意味が分からないのです。私がプレイして展開がすんなりと頭に入っていったのは前作をプレイしているからであり、2から始める新規ユーザーは完璧に置いてけぼりを喰うこととなるでしょう。こう見ると、本作は確かにテーマは明確化されてはいたもののやはり謎を残したままと言わざるを得ません。2は飽くまで2であって偉大な前作無しには有り得なかったのです。
結局2は何も変わってなかったんですよ。ただ登場人物を入れ替えただけ。設定を少しいじくっただけ。しかし、それが功を奏した。皆永遠の世界には手を入れて欲しくなかったんです。謎は謎のまま残して欲しかったんです。そこに答えなど必要としていなかった。永遠の世界は永遠に続くべきなのです。だからこそ、2は皆に受け入れられました。世界観を崩すことなく、テーマのみを明確化したこのゲームは前作ファンには嬉しいはず。建て替えではなく壁紙張替え程度に抑えたことに逆にファンを大切にする姿勢も見て取れるとも言えるでしょう。 ONE2はONEを愛する者たちに贈られたアナザーストーリーなのです。 永遠の命題。人の絆の大切さ。 永遠の約束は、今果たされるのです…… |