「兎に角、断る!断固、断る!絶対に嫌だ!」
「おい、ウソップ。嫌なのは分かるが、そこまで目一杯嫌がんなよ」
「サンジ。反対に聞くが、オレがおめェにキスしたいって言ったら、てめェはオレにキスさせるのか?」
「ゲッ!てめェ、何言ってんだ!ざけんじゃねェ!させねェ。ぜってェ、させねェ。うえェ、気色わりィ」
サンジはペペペペペッとウソップに唾を吐きかけ否定する。
青い顔をし、ひたすら、気色わりィ気色わりィと言い続ける。
このサンジの態度は何だろうとウソップは気の遠くなる思いがした。
「・・・そうだろ。気色悪いだろ・・・だから、止めようぜ」
「や、それは、困る。ナミさんが楽しみにしてんだ」
なぁ、頼むよ、ウソップと手を合わせてウソップを拝む。
人にはキスさせないで、自らはキスをしようとする。
その違いは何だろう。
所詮は男同士のキスである。
どこがどう違うのか教えて欲しい。
何だか悲しくなってきたウソップである。
しかし、悲しんでいる場合ではない。
彼は断固としてサンジとのキスは阻止せねばならない理由がある。
何故なら彼は−−−
「オレはファーストキスが男となんて嫌だ!!!!!」
絶叫した。
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