「なななななななななな・・・っ」
激しくどもる料理人。
動揺している様子が伺える。
サンジが男とキスをしようとしている。
そして、被害者は自分である。
これは由々しき問題だ。
疑問に思わないはずがない。
女好きなサンジがである。
男である自分と、いや、逃げなければゾロとさえキスしようとしていた。
もし、彼が男とキスしたことがあるのならば、サンジとのキスがファーストキスになるかもしれない自分とは違い男とのキスに抵抗がないのかもしれない。
「で、どうなんだ?」
ウソップは容赦なく問う。
「ヴー・・・」
サンジは唸る。
「あるんだな」
ウソップは肯定する言葉を投げかける。
「・・・おうっ」
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