「どしたの?ウソップ」
昼寝から目覚めたナミが甲板に現れる。
「や、この発明がだな・・・って、ちげェよ。そうじゃ、ねェ!」
相変わらずである。
「おめェ、また、あいつらで遊んでたな。こっちは、いい迷惑だ」
はァと疲れきった様子のウソップがナミに抗議する。
「あらっ。だって、退屈だったんだもん。あいつらで遊ぶのって退屈しのぎになるし、面白いわ。それに、サンジくんったら、本気にしちゃってるんだもん」
可愛いわとナミが言う。
「・・・可愛いのか?」
「可愛いわよ」
(どこが可愛いんだか・・・女はわからん)
「おい。オレはサンジとなんかキスしくねェぞ」
「あらっ、サンジくんったら可哀相。ゾロだけじゃなく、あんたにまで振られちゃうのね」
「って、そうじゃねェだろ!」
くわっと顔の半分を口にし、ウソップがナミに突っ込む。
「どうせ、罰ゲームだって本気じゃねェんだろ?お前、あいつらの反応見て、楽しんでるだけだろ?」
「あらっ、バレた?」
「バレいでか・・・」
ナミは舌を出し笑う。
「まさか、サンジくんが本気にしちゃうとは思わなかったんだもん」
「おめェなァ・・・サンジがおめェの言葉を本気にしないわけねェだろ。それ、分かって楽しんでんだろ?」
「そうとも言うわね」
呆れるウソップと楽しそうなナミ。
「ウソップ。後でサンジくんとのキス、楽しみにしてるわね」
「ちょ、ちょっと待てよ!オレ、全然関係ねェし、巻き込むなよ!」
「別に良いじゃない、キスぐらい。減るもんじゃなし」
「減るわ!」
「何で減るのよ。って、何が減るのよ?」
「減るもんは減るんだ!」
「だから、何が減るのよ」
「兎に角だ。オレはサンジとのキスはごめんだ」
「ヴーン・・・そんなに嫌なものかしらねェ」
何が嫌なのかしらと考え込むナミ。
「いいわ。ゲームをしましょう。あんたが勝ったらキスは許してあげる」
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