Bravado from Anxiety |
「おい中丸!お前またオレ様にくだらねーメールしやがって!」 「中丸まだ来てないよ聖」 「やぁ〜聖声大きいっ」 「大丈夫カメ!?こら聖!」 「うっせぇ!」 「まぁまぁまぁまぁ(にこにこ)」 いつものように騒がしいKAT−TUNの楽屋。 参考書広げてるオレ、いちゃついてる赤西・亀梨、笑ってる田口、大声で入ってくる聖、遅刻してる中丸。 既にパターン化しているオレたちの楽屋風景。 「で、中丸がどうしたの?」 「上田〜、つかさぁ、見てよコレ」 「ん?なになに?」 一ヶ月前と同じように聖が中丸からのメールを見せてくれる。 『うわ〜マジ最悪。数学と古典の小テスト追試なんだけど』 ………。 「何、コレ」 「なー?全然懲りてねーよアイツ」 呆れてる聖。 彼が言う“懲りてない”は、迷惑メールが減らないことに対するモノだと思うけど、オレにとっては別の意味もある。 中丸はこの一ヶ月間、何をやっていたんだよ! そんなところに、当の本人がようやくご到着。 「わーりぃわーりぃ。まぁた寝坊しちった」 髪はボサボサ、明らかに寝起きで、更にアクビなんかしてる。 呑気な…これから鉄槌を下してやろうかというのに。 「中丸遅い!10分遅刻!」 「まぁそれでも頑張ったほうじゃね?」 「うるせー」 バカップルと笑いながら髪を整えようとする中丸の手が、聖の一言で止まる。 「つーかいい加減くだらねーメールやめろ」 「はっ!?何また見せたの!?」 「おぅよ。ここは上田にたっぷりお灸を据えてもらわねーとな」 「中丸くん、お姫様がお待ちかねだよん(にこにこ)」 次第に青ざめていく中丸の顔。 恐る恐る、といった感じでオレの様子を伺う。 一ヶ月前と同じく、にっこりと、田口に負けないくらいの笑顔で対抗してやる。 「中丸、この一ヶ月間何してたの?オレは成績上がったよ?それは中丸のおかげだと思ってる。けどお前は何してたの?」 「ごめんなさいっ!」 手を合わせて頭を下げる中丸だけど、オレは怒ってるの! 「お前がヤらしてくんねーからさ、何も手につかなかったんだよ〜」 「〜っ、バカ!」 そんなこと皆の前で言うな! 決めた。もう決めた。 「また一ヶ月間、キスから先禁止ね」 「はぁ〜〜〜!?」 「中丸はオレの躰目当てじゃないんだよね?だったら別にいいハズだよ」 「確かにそう言ったけど、無理無理マジ無理だって!」 無茶苦茶焦ってる。中丸面白い。 半泣きでオレに抱きつく中丸を見ながら、他のメンバーが口々に言い始める。 「中丸かーわいそっ」 「でも自業自得じゃね?」 「聖さぁ、こうなること分かってて上田にメール見せたでしょ」 「あったり前じゃん。あ〜楽し〜♪」 「一回痛い目にあったくらいじゃ懲りないアイツがどうかしてるんじゃん?」 面白がってるだけかと思ったら、赤西たちは飽きもせずベタつき再開。 「カメちゃ〜ん。カメはそんなヒドイことしないよね〜」 「んー、仁が中丸みたいだったら考える」 「ええっ!?」 「嘘嘘。オレが仁にひどいことなんてするわけないでしょ」 「はぁよかったぁ。大好きカメ♪」 「オレも〜♪今日ウチ来る?」 「もち☆行かせて頂きまっす☆」 「お前らうるさいよ。俺をバカにしてんのか!」 あ、中丸キレた(笑) 聖はそんな三人を見ながら大爆笑してるし、田口は我関せずとばかりに読みかけだった本を開く。 オレはというと…勉強しなきゃいけないのになぜか眠たくなっちゃった。 「田口ぃ、オレちょっと寝るね〜」 「いいよ、おやすみ♪」 「ん〜おやすみぃ…」 あー眠たい。 聖の希望通り中丸にお灸も据えたし、いつも通りならオレの撮影はラストだし、田口もいいって言ってくれたし、ホントに寝ちゃおー。 目を閉じる瞬間中丸と目があった気がしたけど、もうダメ。 おやすみなさい…。
上田が寝てしまった。 こんな騒がしい中で眠りにつけるのはさすが上田と言うべきか。 まぁ、テスト勉強で疲れてたみたいだしな。 しっかし今回みたいなのはマジ勘弁して欲しい〜…。 上田はあまりにも無欲だから平気かもしれないけどさぁ。 天使みたいな寝顔を側で見守りながら、俺は思った。 この安らかな寝顔をずっと守っていきたい。 これからも数多くの不安を与えるかもしれない。 けれどその度に、不安以上の愛や幸せを与えていきたい。
心から君を大切に想うから。 ずっと君を愛してるから。
END
ごめんなさいぃ〜。中丸さんをヘタレにしすぎました(苦笑)仁亀をバカップルにしすぎました。上田さんを姫にしそびれましたぁ〜。ラストが上手くいかないんです、いつもいつも。それに今回田口さん出番少なすぎ。もっと出したいのに会話に絡んでこない。今回は白っぽいですね。聖も白。皆真っ白。どうしてもコメディータッチになってしまうので、シリアス方面書きづらいです。いつか誰か(誰とは言いませんが)をダークにしてシリアス書きたいです。 |