ナイトの憂うつ -ROUND2- |
なーんて、これで終わりはしなかったんだよな実は。 長瀬達がひとまず落ち着いた頃、第二の旋風が巻き起こったんだ。 それはもちろん、今まで居なかった人達の登場によるものなんだけど…。 「ふ〜う。もうあーゆー体力モノはやめて欲しいわ。体がついていかへんて。」 「そう? 俺はまだまだ大丈夫だけど? リーダーそんなコトばかり言ってるから余計老けるんだよ。」 「酷いなあ全く。もう少しフォローせぇや。」 「やぁだねっ。おー井ノ原久しぶりー。」 騒々しく楽屋に入ってきたのは、会話の内容から分かる通り、リーダーと松岡。 「久しぶり。リーダーまた老けましたねぇ。」 「余計なお世話。ん〜? そこにいるのはだぁれかなぁ?」 お約束過ぎるほどお約束。 俺の隣にはまだあのカッコのままの健が居るんだから。 「リーダー、ボクだよ分かるっ!? 健だよッ!」 健はピョコンと立ち上がり、首を傾げスカートの裾を少し摘んで、意図的に可愛らしく自己主張する。 可愛い。確かに可愛いんだけどっ! 元々短いスカートの裾を持ち上げたら、ヤバイぐらい足が見えちゃうんだってば! 見せるのは俺だけで充分! ああああ、リーダーなんて呆気にとられて固まってるよ。 「おー、健可愛いっ!!」 お約束過ぎるほどお約束、その二。 状況を理解したリーダーは荷物放り出して健を抱きしめた。 「かぁわええなぁ〜。こんな可愛え娘に育ってくれて、お父さんは嬉しいで〜?」 「やぁだ。お父さんはこんなコトしないでしょお?」 「そんなコトゆーたかて、全然嫌がってへんやん。ああもう、ホンマかわええわ〜。」 「あは。リーダーなんかオヤジ入ってるよぉ。ボクがリーダーを嫌がる訳無いじゃん。」 「そーかそーか、ええコやなぁ健は〜。」 太一くんの時とは比べモノにならない、端から見たら犯罪行為にしか見えないような雰囲気作られちゃあ、俺としてはどうしようもないわけで。 「井ノ原、お前も大変だな。」 ポンと肩に手が置かれる。 「松岡…。」 「まっ、あんだけ可愛けりゃなぁ。リーダーの気持ちも分かるわ。とゆーわけで、俺もちょっくらお借りしま〜す。」 「おっ、おいっ!?」 デビュー前からの親友の登場にホッとしたのも束の間。 最後の砦、松岡までも女子高生な健の魅力には勝てなかったようで、ぎゅーっと抱きしめてウィッグに指を絡ませたりなんかしている。 …お前、俺と健の関係知ってんじゃんかよ。 少しは遠慮するのが筋ってもんだろっ!? なんてコト声に出せるはずもなく、心の中で叫ぶしかない。 そんな俺の心の内を知ってか知らずか……否、知っているに決まっている松岡は、チラリと俺に視線を投げかけるとそれまで以上に健で遊び始めた。 ああっ、頬擦りするなっ! 山口くんの時と違って別の意味も含まれてるから全然微笑ましくない。 俺が睨みつけても怯むことなく松岡の手はどんどん動きがエスカレートしていく。 「おー、健ってスベスベしてて触り心地いーなー。」 おい、スカートを捲り上げるな、太股を撫でるな、ブラウスの中に手を入れるなっ! 何を考えてんだあいつは。明らかに俺を挑発してやがる。 「やぁん。松岡くんスケベオヤジみたぁいっ。」 そして健、お前もそんな可愛い声出すな。 「お前電車の中で痴漢にあったコトってある?」 「あるよ〜数えたこと無いけど結構。中学生の頃は割と日常的だった、そういえば。」 「だよなあ? お前こんなカッコしなくても充分可愛いもんな〜。周りの男が放っとかないって。なあ井ノ原?」 だから俺に振るなっての。 「ねえ井ノ原くん?」 健まで…やっぱり疲れるよ、お前が女装すると。 はいはい、俺はその『放っとかなかった男』の代表ですよ。 いつだって目を離すことが怖いくらい、それほどまでにアナタにハマってるんです。 ……だから松岡、とっとと俺の健から離れろっ!!
END
またすいません、大した物でもないのにこんなに長く…。いのっち視点のクセにイマイチ口調がはっきりしないしそもそも井ノ原さんじゃないし。ボキャブラリーに乏しいもので健くんを表現するのに『可愛い』しか使ってないし。かなりバカ。っと、自分を卑下するのはここまでにして、やっぱり大勢出すのは無理だわ。Uの方は結局前の三人出てないし、リーダーも途中から消えてるし(笑)。TOKIOは初めて扱ってみたんだけど、難しいね。カップリングとかは多分書けないだろうな。というか書かないようにしたい。次から次へと手を出してるから、せめてTOKIOは(苦笑)。 |