君と僕の昨日と明日 -1-


《Introduction:小山慶一郎》


 オレが事務所に入ったとき、すでにあいつはオレの前にいた。

 ドラマに出たり、歌だってメインで歌える位置にいた。

 自分より三つも年下だなんて思えないほど落ち着いていて、そして、カッコよかった。

 純粋に人を、しかも年下を「いいな」と思ったのは初めてだった。

 そんな気持ちはBAD…同じユニットになってから、一緒にいる時間が増えてきた頃から、ますます大きくなっていった。

 つい目で追ってしまったり。

 それが恋愛感情だなんて思いもしなかったし、この頃はまだそこまで意識してなかったはずだ。

 実際、あいつには同じユニットの中に付き合ってるヤツがいたし、お似合いだって、皆思ってた。

 オレとあいつは同じグループの仲間で、ライバル。

 ただそれだけなのに、なんとなく気になる、そういう存在だった。






《Introduction:加藤成亮》


 珍しいタイプだと思った。

 小中学生からの子が多い中で、高校生から事務所入りした人。

 決して女顔ではないんだけど、なんかとっても可愛い人。

 自分より三つも年上だなんて信じられない。

 思えば自分は以前から、年上の人を「可愛い」と表現することに何の疑問も感じていなかった。

 ジュニアの中で組まれているユニットが新しくなって、あの人と僕は偶然なのか運命なのか、同じユニットの、しかもシンメで踊ることになった。

 それからかな、気づくと彼のことを見ている自分がいる。

 この時は恋人といまいち上手くいっていなかったから、だから気になるだけだと思ってた。

 だから、恋人と別れた後も彼を意識するなんて、より意識するようになるなんて。











すみません…まだ導入部分だけです…。ちなみにこの話では、慶ちゃんと東新くんが仲良しだという現実は忘れて下さい(汗)

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