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S M L LL

中嶋×啓太編4


目隠し

「啓太」
呼ばれて、啓太は居間に顔を出した。
大学が始まって数日。忙しい合間を縫って家事にいそしむ啓太にとっては、貴重な時間であったが、中嶋に呼ばれたら無視出来ない。
いや、本当に。
さすがに高校とは違う趣に、慣れないままに疲れて帰宅した日――啓太は呼ぶ中嶋の声に気づかず、痺れを切らした中嶋がやってくるまで自室でぐったりしていた。
とはいえ、啓太の部屋には寝具はないので、ひたすらソファにもたれていたのだったが……。
何度も呼んだらしい中嶋は、答えがなかったのに酷くご立腹だった。
啓太はそれを悟り、慌てて謝ったのだったが、どうやら遅かったようだ。
疲れきっていた啓太は抵抗も上手く出来ないままに、中嶋に組み敷かれていた。
疲れているから休ませて欲しいと懇願したのに無視され、着衣も下着もただ乱されただけで、散々嬲られた。
一番辛かったのは挿入だろうか?
下着を掻き分けての挿入だったので、肉と一緒に食い込んだ布が、ぬるみを吸収して痛いのなんのって。
以来啓太は、何があっても返事だけはするようになった。
今日は居間のパソコンにかかりきりのようで、居間からの呼び出し。
返事は先にしておいて、洗濯機のボタンだけは押しておく。
覗き込んだ居間の中では、やはりまだ中嶋がパソコンにかじりついていて、なんだか色とりどりのページを見ていた。
「来たか」
気配だけで悟ったのか、中嶋が啓太を呼び寄せる。
こいこい、と手が招いているのに、なんだか嫌な予感がしたのだが、行かなければ行かないで予感だけではすまなくなる。
「なんですか?」
近付いて、不意に視界に飛び込んだ画面に、啓太はのけぞる。
「こ、ここは……」
「アダルトショップのページだ」
「やっぱり…………」
縦横に複数並ぶ、いわゆるバイブ。並ぶ商品紹介用コピー文字は「馬並み!」や「イボイボがあなたの官能を引き出す」とか。
別にイボイボに官能を引き出して欲しいわけでもなく、また馬並みなどもっての他。
「まさか、買う……わけじゃないですよね?」
「買うつもりだが?」
「え……」
「セックスもマンネリだとつまらないだろう?」
十分つまってます! とはさすがに言えず、しかし言わずば買ってしまう確立100%。
当然買ったら使われるのは当然のことで……。
「お、俺……中嶋さんのが欲しいから……」
非常に恥ずかしく、本当なら口にもしたくなかったが、啓太は思い切って言った。
言わなければならなかった。今後の自分の為にも。
が!
「そうか。俺が欲しかったのか。なら、さっさと言えば良い……」
寸時にパソコンの電源を切った中嶋は、パソコンデスクから立ち上がるとくるりと振り向き。
あれ? と思っている啓太の肩をがっしりと掴んだ。
「え?」
「したいならしたいと、直ぐに言った方が良いな」
ニヤリ。中嶋独特の笑いが表情を飾る
――だ、騙された!?
思った時にはもう遅い。
居間の毛足の長い掃除しにくい絨毯の上に押し倒され、着用を強制されたスカートとエプロンの裾を捲り上げられた。
「い、今から、ですか?」
「当然だろう?」
空にはさんさんと陽が照り輝き、本当なら布団も干したいなぁ、なんて思っていた上天気の真昼間。
最上階だから、どこかから覗かれる心配だけはないが、だからといって、こんな昼日中からしたいことではない。
「よ、夜にしましょうよ! ね!?」
必死に言い募る啓太に、しかし中嶋は聞く耳を持っていなかった。いや、持ってはいたが、その耳は間違った解釈が大好きだったのだ。
「そうか。夜もしたいのか。相変わらず淫乱だな?」
――だれがじゃ!?
と叫びたい啓太だったが、その前に事態を察したか唇が落ちてきて、声ごと唇がふさがれてしまった。

散々口中を嬲られた後、啓太は何故かしていたエプロンで視界をふさがれていた。即ち、めくり上げられたエプロンの裾を、目の辺りに巻かれたのだ。
昼なので、視界全体が暗くて不安を覚えることはさすがになかったが、見えないというのは思った以上に不安をもたらすものだ。
しかも、事の最中なのである。
「女は感覚の一部が封じられると、余計に快感を受けやすくなるらしい。これでマンネリが防げてよかったな」
言う中嶋に、啓太は眉根を寄せて首を振る。
確かに、何時もより受ける快感が深くなっているような気もする。
だからといって、良かったか、と問われると、そうではないような気が――。
何時もなら、中嶋の動きからその先の行動が見えるのに、目がふさがれていると何も見えない。つまりは次に何をされるのか、全く判らないのだ。
だから余計に、不安は強くなる。
中嶋の手が、背中に回りスカートのホックを外す。
緩んだ胴からTシャツの中に手が差し込まれ、ブラジャーごと胸をもまれた。
布越しだからか、それ程感覚は鋭く受けない。だが、それが何時素肌に触れるかと思うと……啓太の心臓がドキドキと激しい音を立てる。
大丈夫。中嶋のやり方は、もう判りすぎる程に判っている。
次はきっと、ブラジャーの中に手が入ってきて、素肌をもまれるのだ。
少し皮の硬い手指が、突起を擦りながら胸全体を揉み、突起が硬くなってきたら、そこに滑った唇が。
想像してしまったからか、啓太の股間がジワリと濡れた。
狭間を伝うように、尻の方に落ちていく雫は、大量なのだろう。その流れを止めようとしない。
――そ、そんなに出た?
何時もなら、ありえないことである。
五感の一部を止められる。そうすると、快感が鋭くなる。
それは、本当のことかもしれない。
見えないから……ではなく、見えないことによって、その先を想像してしまうから。だから……。
中嶋の方は、予想通りに啓太の素胸を揉み始めた。良く知った動きで、思ったそのままに。
胸を手で寄せ、その先端をねちっこく嘗め回すまで想像通り。そして用事を終えた手の方が、啓太の体のラインを忠実に守り、敏感になっている腰をなぞり、そして足の間に。
内股に滑らされた手が、抵抗を許さない力強さで啓太の両足を割る。
広げられた狭間に、今度は布の上から過敏な蕾を撫でこすり。
「随分と濡れているな」
面白そうに声が振ってくるのに、啓太は顔を紅く染めた。
そんなつもりはなかったのだ。だが、濡れてしまった。
数度なぞられた後、布を掻き分けただけで指が秘裂を割った。
ぬちゅ……と微かな音を立てて花芯に触れられ、啓太の体が強張った。
思った以上の鋭い感覚に、耐えられなかったのだ。
「ぅ……」
それまでどうにか我慢していた声が、上がってしまう。
芯の先端部を集中的に責められたら、もう我慢など出来なかった。
「ぁ……ぁっ……」
中嶋の指一本の動きに翻弄され、そのリズムに合わせて啓太の口から声が上がった

甘えるような切ない響きに、中嶋は乾いてしまった唇を舐めて卑猥な音を立てるそこに顔を寄せた。
もうその用を果せないくらいにしとどに濡れた下着の布を、片側に寄せるだけで性器を露出させると、そこに尖らせた舌を差し入れる。
「や、あっ、ああっ……」
一際高く上がった嬌声に促されるように、花芯を舌でくるむように刺激した。
「やぁ……だめ、駄目ぇ……」
甘える声が静止を告げる。
良すぎるのだろう。零れ出る液の量がその証拠だ。
当然、止めるつもりはなく。中嶋は秘裂を限界まで広げると、その奥――膣に舌をねじ込んだ。

2007.06.16

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