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S M L XL

愛人 1

強姦志願  力強く犯されたいの...



物足りない――。
何時からか思い始めたことは、未だにルークの心に重く闇を落す。
世界から混乱から救われて二年。ルークがアッシュと共に世界に戻れてから、また一年。
何の因果か、ローレライによって女性体にされたルークは、最後の一年でガイと結ばれることとなった。
丁度良かったのだ。キムラスカとマルクトは戦時の混乱から立ち直ったばかり。両国間は一時共通の敵と対峙する為に結びつきを強くしたが、終わった後はまたかつての関係を取り戻しつつある。
喉元過ぎれば……という言葉があるが、まさにその通り、和平は結ばれてはいたが、何時互いの間に悪意が芽生えないとも知れない。
よって、キムラスカとマルクト間の結びつきを、共通の敵とは違うもので強める必要があった。
キムラスカの公爵息女とマルクトの貴族。この結婚が、どこまで国を結びつけるのかは判らない。だがそれに付随する効果も期待されての婚姻。
文句はなかった。ガイも望んでくれていたし、ルークも親友のガイとなら、一緒にやっていけると思っていた。
けれど……。
物足りない……。
大切にされていると判る。笑みの耐えない生活は、騒乱の最中には傷つくことしか出来ず苦しみばかりだったのが、今は穏やかな幸福に満ちている。それは判る。
だけど……でも……。

「あまり幸せ一杯って感じじゃないな……」

そう言う人物がいた。

「そう、見えますか?」
「ああ。とてもじゃないが、こう、満たされていないって感じだ。何かあったのか? ガイラルディアじゃ、不満だったか?」

皇帝であった。マルクトの。

「いえ。そんなことはありません。生活にも満足していますから、問題はありません」

ただ、夫婦として生活しているというよりは、むしろ親友同士の同居といった形であることは否めない。
ガイがマルクト宮殿に勤めている関係上、ルークは時々こうして皇帝に呼ばれ、お茶を共にする。一般貴族の妻ではあり得ないこの招待は、ルークがかつて世界を救った人間だからこその特権であり、しかしながらルークにとっては苦痛の一時であった。
苦手意識はまだ消えない。こう、何でも他人の心の中を見透かしてしまいそうなその目が、言動が……。
皇帝の方も、恐らくルークの苦手意識を知っているだろうに……。

「どうした?」
「何が、でしょうか?」
「何を恐れている?」
「…………」

貴方を、と言えたなら、どれだけ楽なことだっただろうとルークは思う。だが、皇帝が相手故に、言えはしない。

「そろそろ次のお仕事の時間ですよね。ではこれで……」

答えられないことから逃げるように立ち上がったルークは、しかしながら部屋を出ることは許されなかった。

「陛下?」
「……判ってないな、ルーク」
「え?」

掴まれた腕を引き寄せられ、腰を拘束される。

「どうして俺が、お前とガイラルディアの婚姻を進めたと思っている? 元が親友で、しかも相手は女性恐怖所で触れらもしない相手に、だぞ?」

そう、ガイと夫婦への第一歩が踏み込めないのは、これに起因する。いかにルークが元男であろうが、ガイはルークに触れられない。女だから、だ。

「……どう、して……」
「都合が良かったからだ。お前と辛うじて身分が釣り合い、しかも元は親友だ。そして何より、お前の体に触れられない、仮面の夫」

仮面?
驚いて振り向くルークに襲い掛かったのは、粗い口付けだった。
唐突なそれに、ルークは慌てて皇帝を引き離そうとするが、かつてならまだしも、今は女の身でかつこの一年鍛錬というものから遠ざかっていた為に更に無力で。
皇帝のたった一本の手に両手を頭上に封じられて以後は、抵抗すら無意味なものとなった。
飲み込まれてしまうのではないか、と思う程の口付けから開放された後には、意地の悪い皇帝の顔が目の前に。

「俺の妻に、との申し出は、公爵の方から断られてな。政治の深い部分にこれ以上ルークを巻き込みたくない、ってのが理由だったようだぞ。良い父親だな」
「そ、んな……」
「皇妃はすべからく国のあり方に左右される。そんな窮屈な場所にお前を閉じ込めるのは、長くお前を軟禁状態に置いた公爵だからこそ、避けたかったんだろう。全く迷惑なことだ。だが、伯爵夫人ならばそれなりの自由が約束される。裏で皇帝と何をしていようが……」

スカートの裾からもぐりこんだ手が、足を這い腰に向けて上がってくるのに、ルークは震えた。
まだ手付かずの体だ。初めてのことなのだ。
だというのに……まるで待っていたかのように震える体。
腰にかかった手が下着を引き摺り下ろし、秘所を顕わにするのに、それだけで期待したかのように滲み出すものがあった。

「なんで……」

吐息と共に吐き出された声に、皇帝は笑った。

「当然だろう。夫婦となれば行為が必須だ。だというのに、お前は結婚してから一度だって、ガイラルディアに触れられていない。男女は愛する行為としてこれを求めるが、実際には愛よりもむしろ種の存続を求めるのが人間だ。愛なんて、その行為を促す為のスパイスに過ぎない」

ヒールと共に足から下着が抜かれ、細い足が力強い腕に抱え上げられる。
心臓がドキドキと高鳴り、呼吸が荒くせわしくなっていた。まだ、何をされたわけでもないのに……。
震える体が示す恐怖と同等の期待感。
ガイを裏切っている。そう思うのと裏腹に、これが正しいのだと告げる己の何かがあるのに、ルークは絶望した。

「心配するな、ガイラルディアも承知の上だ」
「!?」
「お前は心配することなく、俺とガイラルディアの子供を産めば良い」

秘所に、皇帝の手が触れた。





終わっている――とルークは思った。
今日もまた、夫の留守の最中に宮殿に上がる。今はもう、招待されてのことではなく、忍んで。
皇帝から教えられた隠し通路から皇帝の私室まで。暗殺者に知られてはならないことから、今では皇帝と、ルークしか知らない通路。
皇妃でもないのに知らされたそれを、まるで人質のように扱い、皇帝は言うのだ「明日もこの時間に」と。とろけるような快楽を与えた後に。
ガイからは決して与えられることのない、女としての快感と充足。愛されているのだという実感。
それでも、真実夫を裏切っているという事実は消しようもなくて。

「陛下……」

細く呟けば、開くの通路の扉。
招き入れられたと同時に熱い口付けが降り、その時にはもう、ルークのスカートは捲り上げられている。
下着を取り去られ、口付けに熱く潤んだ秘所に男の熱を迎え入れて、本能の赴くままに締め付ける。

「慣れてきたな」

どこか嬉しそうに言う皇帝に、ルークも微笑み、頷く。
性教育など受けたことがないルークは、奔放だった。一度壁を乗り越えてしまえば、羞恥さえ覚えない限りは何でも受け入れることが出来たのだ。
自分が気持ちよく、相手も気持ち良くさせる為なら、どんなことでも試した。いっそ、淫乱と言われても言い訳すら出来ない程に。
自らドレスを着崩し、豊満とは言いがたい胸を皇帝の視界に晒す。

「こっちも……」

求めに応じて触れた手に安堵しながら、ルークは切ない吐息を零した。
もうこの体は皇帝のもの。皇帝ただ一人だけのものだ。
そして皇帝も、ルークのものだった。
白い肢体が、男の腕の中で揺れる。怪しいダンスは、それでも長くは続かないものだ。

吐き出された熱を零さないようにと力を込め、ルークはドレスを着なおす。まだ余韻は惜しいが、時間がない。
少し物足りなげなルークに、皇帝は優しい笑みを向けて「今度、旅行に行かないか?」と言った。

「旅行ですか?」
「ああ。あまり遠くはないが……一日中可愛がってやれるところへ」

珍しいな、と思いながら、ルークは頷いた。
もう躊躇いは欠片もない。ただ、罪悪感がチクチク胸を差すだけで。

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