「えっ、やだ‥やだって、先輩」 冬哉くんは虎王くんにズボンの中に手を入れられて抵抗する。 それでも真ん中のものを掴まれたのか、すぐに大人しくなった。 一体何をするんだろう。さっきまで自分が一番火照っていたくせに、可愛い男の子が苦悩する姿に見取れてしまう。 ソファーと対で置いてあった応接セットのテーブルに、冬哉くんは上半身を伏せるようにして押さえ付けられていた。 虎王くんの手は彼のズボンの中で上下に動いている。何をしているかは一目瞭然だった。 「せっ先輩」 「ほら、一回抜いておけばいくらお前でも次はすぐに出すこともないだろう。大人しくしていろ」 うわっ、そんなことまでしちゃうの‥。冬哉くんの顔は見えないけど、息遣いが荒くなってくる。でも、16歳の男の子がああやって他人に弄られたら、すぐにでもイっちゃいそうなのに冬哉くんは中々頑張ってる。 あっさりと射精して、と虎王くんは言ったけどこれだけ保てばいい気がする。 テーブルに突っ伏してる冬哉くんは、イかないように堪えてるようにも見えた。 「冬哉、やっぱり中も弄らないとダメか」 「やっ‥んんっ、ヤダって」 最初に抵抗したことを思えば、ヤダと言うだけで何もしない。すると虎王くんは冬哉くんのズボンと下着を一緒に下ろした。 「ヤダッ」 さすがに冬哉くんは両手でズボンを引っ張り上げようとする。 「どうしてヤなんだ。そのままじゃ中まで弄れないだろう」 「だっ、だって‥。丸見え‥だもん」 冬哉くんはお尻を出したままで私をチラッと見た。当然だと思うけど私に見られているのが恥ずかしいらしい。 「いまさら一体何を言ってるんだ。これからセックスしようとしてるんだぞ。お前は服を着たままでやるつもりなのか」 「そっそんなこと言っても、そう言う状況ならいい‥と思うけど、女の人が見てる前で‥中‥まで弄られたくない」 「仕方ないだろ、冬哉は両方ともないと気持ち良くないんだから。それに見られてると思うともっと興奮するだろう」 虎王くんは冬哉くんがズボンを上げるのを許さず、自分のズボンのポケットから何かを取り出した。そしてそれを冬哉くんのお尻に塗り付ける。 それからなんとお尻の穴に指を突っ込んだ。 ええっ、何するの! ビックリしてついつい凝視してしまう。 虎王くんの指は中でゆっくりと動いている感じ。すぐに指の本数を増やすとそれを今度は抜き差し始めた。 前立腺マッサージ。そう言えば元彼が言っていたような。風俗嬢の必殺技とかなんとか。 2回やって、3回目も頑張ると張り切っていたのだが敢え無く撃沈した。その時に必殺技を使えば行けるかも、とかなり真剣に話していたのを思い出した。 冬哉くんは中と外と両方から刺激を受け、女の子みたいに喘いでいた。 ヤダヤダを繰り返すわりには気持ち良さそうで。 ここで嫌な考えが頭に思い浮かんでしまった。 もしかしてセックスの対象としても負けてる? 若さと可愛らしさと、なんと言っても虎王くんのお気に入り。慣れているらしいその仕草は2人の関係をいっぺんに明らかにした。 この2人は肉体関係を持っている。 もしかしたら恋人? 虎王くんが群がる女の子を取っ替え引っ替えしてるって話しはよく耳にした。けど、特定の相手がいるとは聞いたことがない。 それは相手が男の子だったから内緒にしていたんだ。 それならでも無理に童貞切らなくても、肉体関係は経験済みだから、童貞じゃないって言っても良さそうなのに。それに恋人が他の人間とセックスするのって抵抗ないのかな。 あれ、でも冬哉くんは私のことを虎王くんの彼女だと思っていたよね。おっかしいなぁ。 冬哉くんは両方を弄られると、それからはすぐに達してしまった。 普通に達するよりも倍感じてる気がする‥。 男同士のセックスなんて見たくもなかった。だって綺麗じゃないよね。お尻だって毛が生えてたりバッチイ感じだし。けど、これだけのビジュアルを備えていれば見ても美味しいと思ってしまったし、かなり興奮もしてしまった。 ああ、こういうことに抵抗が薄れているというのは、歳を取った証拠なんだろうか。 自分の状態も忘れ、ベッドの上から冬哉くんが落ち着くまでボーっと眺めていた。そっちの世界に入り込んでいた。 するとそんな私に虎王くんが呼びかけた。 「、いいか」 「はっ、はいっ」 突然呼ばれてビックリした。虎王くんの後ろの冬哉くんは、上も剥ぎ取られて裸でテーブルに腰掛けていた。 そんな風に怯えられると私の方が悪いことをするみたい。 「ほら、冬哉。行け」 「でっでも‥どうすればいいのか分かんない」 「ああ、そうだな」 虎王くんは納得すると私の方を向いた。 「も協力してやってくれ。冬哉は初めてだから」 ニヤッとするその顔もうっとりしてしまうほど綺麗で。虎王くんはちゃんと男の顔をしているのに、素晴らしく整っていてハンサムとか男前とかそんな表現ではなく、綺麗と言った方がピッタリくる。 でもよくいる女性的な匂いがあっての綺麗ではなく、男性的な綺麗なのだ。 難しいけど、実物を見たらみんな納得すると思う。 虎王くんは私を四つん這いにさせると、冬哉くんを後ろへ膝立ちにしてくっつけた。 うわっ、バックからなんだ。 私はまだワンピースのままで、下だけ付けていない状態だったので、フレアのスカートで恥ずかしい部分は隠されていた。 そこへ虎王くんに促された冬哉くんの手が伸びる。スカートがめくられ全部が露わになった。 「触ってみろ、けど優しくな」 虎王くんの言葉を切っ掛けに冬哉くんの手がお尻を少し撫でた。 「ひゃっ」 驚いて漏れた声で、冬哉くんも驚いたようだ。ビクッとして手はすぐに引っ込められた。 「あ、あの、大丈夫だから。ごめんね、変な声出して」 初めての少年、と思うとこちらも気を使う。まるで私が犯しているような気分になってしまう。 冬哉くんはまた怖々手を伸ばす。今度は足の間に手を差し込んで、前から後ろへ撫でるようにして触った。 一番敏感な部分から割れ目までを撫でられて、身体が震える。 「んんっ‥」 やだ、濡れてることが伝わったと思うと凄く恥ずかしい。 「濡れてないと入らないから、普通はあちこち触って気分を高めていくんだ。けどさっき一回イってるからな。入れても大丈夫だ」 冬哉くんは虎王くんに手渡されたコンドームを付けると、私のお尻を掴んだ。 「いっ、いいかな。さん大丈夫?」 確認を取ると硬いモノが押し付けられた。それはそのままズズッと侵入してくる。さっき見た冬哉くんのモノはちゃんと剥けているし、普通サイズ。 虎王くんにされてるときから確かなモノが欲しかった私は、中に収まると欲求が満たされる予感で弛緩した。 冬哉くんは腰を掴んで動き出した。でもがっついてる感じではなくて、私のことを気にしてゆっくりと。余裕が無くなるのが若さの特権だと思うけど一度出しているからかな。 冬哉くんと私の互いの息が弾んでこだまする。また虎王くんが見ているというのが堪らない。どっちも感じて登り詰める。 けど女って男と違うからピストン運動されただけではイけないし、それは無理だと思う。 すると虎王くんはそれを冬哉くんに伝えてくれる。 「冬哉、自分だけ気持ち良くてどうする。ちゃんと相手のことも考えないと、お前‥彼女が出来ても振られるぞ」 そう言われて冬哉くんの動きが止まる。 「けど冬哉もそこだけじゃ足りないだろう」 その台詞の後は二人共が小さく呻った。 虎王くんは私の一番敏感な所を摘み、なおかつ冬哉くんの中にも指を入れてるようだった。 クリトリスが高速で皮ごと擦られてもの凄く感じる。動きを再開した冬哉くんのモノが中を擦っていく。感じるたびに中から粘度のある水分がジュワッと滲み出るのが分かる。 それは太ももを伝って落ちてくるほど溢れてきた。 「んんっ、先‥輩‥。や‥」 冬哉くんも凄く感じているのか、虎王くんに嫌々を繰り返す。 その度に私の中で脈を打つのが分かる。 もう誰に誰が犯されているのかなんて分からなくなってくる。いや、それとも私と冬哉くんと2人いっぺんに虎王くんに犯されているのだろうか。 両手を着いているのが耐えられなくなってきた。いつ崩れ落ちてもいいくらいに身体は骨抜きになっている。 随分粘った‥と思う。 冬哉くんはもうダメ、と呟くと私の中で果てた。 私も虎王くんの最後の捻りで落ちた。崩れ落ちてそこで震える。 それでもまだ余韻を無理矢理に味わえと言っているのか、虎王くんに擦られ続けて、何度も何度も痙攣した。 こっ、こんなにイったのって初めてかもしれない。 セックスでこれだけ満足したのも初めてだった。 余りの刺激に目眩がしそうだった。 突っ伏したまま動けずにいると、冬哉くんはバスルームに消えた。ふと見ると虎王くんは私を見ていた。 やっ、凄い恥ずかしい。一人で興奮していたかと思うとムチャクチャに恥ずかしくて、顔を隠した。 「ほら、服を脱げ」 なのにまだ恥ずかしくなることを命令される‥。 そんな‥虎王くんは服のままで私だけ脱ぐの? でも彼に逆らえるはずもなく、ベッドに座り込んだままでワンピースを脱いだ。 |