「よっ!ロイ!久しぶり!!」 屈託のない笑顔を浮かべながら、ロイの執務室に入ってきたのは… 「ヒューズ!?いつここに?」 「たった今!なんだ?知らなかったのか??」 ヒューズは中央の勤務のはず…ここに来る用事がある時は、何か事件があった時だけだ。 「…何か事件でもあったのか…?」 「いや??別に。今回は護衛を兼ねて同期のお前に会いにきた。」 「護衛…?」 「あれれ??こっちに話がいってないのか??」 ヒューズが護衛する人物といったら… まさか… 「大総統が急にこちらに来るって言うんでね。あまりの突然の事に護衛の準備が間に合わなくて。」 やっぱり… 「何だ〜〜?もっと嬉しそうな顔をしろよ!折角俺に会えたって言うのに!!」 お前に会えたのは嬉しいよ…だが… ロイは、これから自分の身の上に起こるであろう事に絶望を感じていた。 鋼はまだ旅に出てはいない。 今回は留まるのが長いと思っていたが… エドがいるこの東方司令部に大総統、ブラッドレイが来た… 遅かれ早かれ、自分は必ず呼び出されるに違いない… そして、そこにはエドがいる… ブラッドレイに教え込まれた快楽を、自分に試す為に… 「それより、お前、随分と穏やかな表情になったな。」 「私が…?」 穏やかな表情…? 何故?? エドへの思いで、日々苦しんでいるこの私が…? 「昔はもっと硬い表情だったぞ??いつも何かに追い立てられていたような…」 「エドと付き合うようになって、随分変わったな、お前は…」 変わった…?私が…? 「昔の恋人としては、お前がいい方向に向っているのは喜ばしいことだ。」 そういうと、ヒューズはロイの顔をさっと掴み、唇を奪う。 「ん!!ふっん…」 いきなりのキスに驚きながらも、それに准じてしまう… 舌を絡めながらの濃厚なキスを交わす… 「昔のようにお前を抱きたいが、エドに殺されそうだからな…キスで止めとくよ。」 濡れたロイの唇を親指でなぞりながら、頭をコツンと叩いた。 そしてふっ笑うと、胸元から一枚の紙切れを差し出した。 「これは…?」 「大総統からだ。お前に渡せば分かると…」 その言葉を終わりまで聞かないうちに、ロイの指が震えだす… 「…どうした…?大丈夫か…?」 あまりの怯え方にヒューズが心配そうにロイの顔を覗き込んだ。 「大丈夫だ…大総統閣下と聞いてちょっと緊張しただけだ…」 ロイはその紙を握り締め、デスクの椅子に腰掛けた。 「まだ仕事が残っている。すまないが…」 「あ、ああ、邪魔して悪かったな…」 ヒューズは片手で挨拶をしながら、執務室を後にした。 ロイは徐に紙を開く… 『ーーーホテル ロイヤルスイートに22時』 紙にはそう書かれていただけだった。 ロイは一瞬で理解した。 そこで行われるであろう行為の事を… エドが悦ぶなら…そう心に決めたんじゃないか… 日が傾きかけた窓の外を見ながら、このままずっと夜が来ないで欲しいと願っていた。 To be continues.
ヒューズさん!特別出演です!(笑)
あ、本編には絡みません!…多分…
だってユーロいって絶対ラブラブになっちゃいますモン…
鬼畜スキーには不向きなCPです!(笑)
では皆様、暫くのお付き合いをお願いします!