グチュグチュと卑猥な音が部屋中に響き渡り、常人なら耳を塞ぎたくなる程だった。 だがブラッドレイは眉一つ動かさず、部屋の中心で行われている情景を眼に映し続けていた。 「んっんんん!!!」 「はっああっ、この子は本当に舌使いが上手い。」 「なになに、下の口も絶品ですぞ!?」 「見なさい、このペニスを。何度出してやってもまた復活する。淫乱な棒だ。」 3方からの肉体的な攻めの他、言葉で精神的にロイを攻めていく。 その度にロイの身体は悶え震え、拒絶したくても心とは逆に身体が男達を求めていく。 もう何度イかされただろうか… 3人の男達は代わる代わる犯す場所を交代し、その度にロイの中に精を落としていく。 ロイの口も、下の孔も男達が驚くほど貪欲に男達を受け入れる。 ブラッドレイの半年に渡る調教がそうさせていた。 快楽に素直に感じるよう教え込まれた身体は、相手が誰であれそれに最大限に応える。 打てば響くその身体に男達は酔いしれ、こぞってロイをイかせようと身体中の性感帯を攻め続けた。 「っあはああああ!!」 ビクビクと痙攣しながらロイはまた白濁の液をほとばしる。 ぐったりしているロイを一人の男が背後から抱き寄せ、再び秘部に陰茎をあてがった。 「やっああ、もう許し…」 ロイの僅かな抵抗もむなしく、ずぶりと再び挿入される。 「あっはああ、っんん…」 上下に落とされながら両の手はロイの胸を弄り、その突起を摘みながら弄ぶ。 もう一人が近づいてきて、まだ勢いが衰えない自分の肉棒をロイの陰茎に擦り付ける。 互いの棒が擦り合わされ、出したばかりで萎えていたロイ自身もたちまち勢いを取り戻し始めた。 顔をしかめ、苦痛の表情を浮かべていると、顎を捕まれて上を向かされる。 最後の一人が自身を差し出し、舐めろと命令する。 閣下…もう…お許しを…助けて…下さい………閣下… 男達の背後でずっと自分を見続けていたブラッドレイに最後の救いを求め涙眼で訴える… だがブラッドレイは初めて目線を反らし、ロイではなく窓の方に目を向けた。 ロイの眼に絶望が支配する… そして大粒の涙が零れ出す… 「さっさと舐めんか!」 男がロイの頬を叩き、顎を乱暴につかんで無理やり自身を押し込んでいく。 ロイは眼を閉じ、涙を流しながら奉仕を始めた。 男達はその後もロイを弄び続け、3時間ほど経ってようやくロイを開放した。 ロイは部屋の真ん中でぐったり横たわっていた。 身体中に男達や自分の精液を塗りたくられ、白く乾いてこびり付いている。 3人の外務次官は服を調え、再びブラッドレイと向かい合わせに座っていた。 男達は口々にロイの淫猥な身体を褒め称えた。 「いや〜久々に堪能させて頂きました。」 「我が国ではこういった趣向はあまり奨励されていませんからな。」 「なんせ国王陛下が堅物で。あ、いや、これは主君に対して失言でした。」 はははと高らかに笑い合う。 ブラッドレイはにやっと笑いながらカバンから一枚の紙を取り出し、3人に差し出した。 「これは?」 「調停書です。今後国境線から10キロ以内には近づかないと言う…」 「ほう?そんな調停をかわした覚えはありませんが?」 「極上のワインを堪能しただけでは足りませんでしたか?」 ブラッドレイの隻眼の眼が3人の男達を射抜いていく。 だが男達も国を任されてきた以上、飲み込まれる訳にはいかない。 「この調停書は国に戻って国王陛下にお伺いを立てましょう。今回はこれで…」 「ではその際にこのテープもお聞かせするといい。」 ブラッドレイはカバンの中から一本のテープを取り出した。 「何ですかなこのテープは。」 「私のワインを堪能していた時のあなた方の声です。確か国王陛下は潔癖な方でしたな。」 国の明暗を担うこの会談で何をしていたのか… 「そ、それはあなたが我々に!」 「それに乗る方が罪が重い事をご存じないようだ。」 「あぁ、それから、テープはこれだけではありませんぞ。明日には写真も出来上がってきます。」 ブラッドレイはあくまで紳士的に話を進めていく。男達はもう逃げ道は残されていなかった。 震える手で調停書にサインをする。 不利な調停書にサインをしてしまっても罷免だけですむ。 だがもし、あのテープや写真が国王の目に入ってしまったら… ソドム(同性愛)が禁止されている我が国ではそれは死を意味する。 書類を受け取り、ブラッドレイは満足げな笑みを浮かべ呼び鈴を押した。 「外務次官殿のお帰りだ。お見送りを…」 未だぐったりとしているロイの傍らにブラッドレイは近づいた。 眼は虚ろで焦点は合っていない。 「マスタング…?」 呼びかけにも応じない。壊れてしまったか… やはりこやつも駄目だったか。お前ならこの試練を乗り越えられると思ったのだが… 多くの若い士官を同じ様に飼い慣らし、そして同じ様に切り捨てた。 誰一人としてその試練に耐えられず、廃人と化し姿を消した。 愛されていると信じていた者に奈落の底へと叩き落される。 なまじ愛される事を知らなかった者故にその裏切りの衝撃は計り知れない。 「仕方がないな。今までの中では一番可愛い子猫だったんだが。」 すくっと立ち上がり、ロイを抱き起こす事もなく部屋を後にしようとする。 「…交渉は上手くいったんですか…」 背後からポツリと聞こえたその声に、ブラッドレイは驚いて振り向いた。 「マスタング少佐…?」 「戦争は回避されたんでしょうか…閣下…」 「あ、あぁ。上手くこちら側の有利に事を進めた。」 「そうですか…良かった…私は閣下のお役に立てたのですね…」 ゆっくりと身体を起こし、ブラッドレイを真っ直ぐに見上げる。 その曇りなき瞳に流石のブラッドレイも後味を悪く感じていた。 こいつは…正気か…? 「私は正気です。閣下。こんな事ぐらいでは壊れません。」 にっこり微笑むロイに、ブラッドレイは右手を頬に添え優しくなでた。 「お前のお陰だ、ロイ。いい子だ、私の可愛い子猫よ。」 「あなたのお役に立つなら、どんな事でも…」 そっと唇を合わせ、ブラッドレイの胸に縋り寄る。 ロイの頭をなでながら、ブラッドレイは湧き上がる歓喜の渦を抑えるのに必死だった。 何という精神力。そして完璧に自分になびくこの従順さ。 私は今最高の狗を作り上げた。完璧だ、マスタングよ… 「さぁ、身体を拭いてあげよう。」 「はい…お願いします…」 そう言ってブラッドレイはロイを抱きかかえ、部屋に備え付けてある風呂場へ連れて行った。 ロイはブラッドレイに抱きかかえられながら、心である決意をする。 許さない…自分を裏切ったこの男を決して許さない… 見ているがいい。いつの日か必ずあなたを今の地位から引き摺り下ろし、私の足元に這い蹲らせてやる。 その日が来るまで、私はあなたの従順な狗でいることにしよう。 あなたは、私一人だけ見ていればいい。 私はあなたの物ではなく、あなたが私の物となるように… いつしか子猫は黒豹へと変化していた。 今はその牙は隠しておこう。 ゆっくりと時間をかけて…この爪と牙を磨き、あなたに振り下ろすその日まで… あなたは私の心の奥底の焔に火をつけてしまったのだ… 『愛憎』と言う決して消える事のない焔を… End…
実家天国中にコツコツ書き続けました。
さぁ、ロイたんの怒りを買ってしまったブラッドレイ。
従順な狗が黒豹に変わるのは果たしていつのことか…
その前に爪と牙を抜かれないように!!(AKIならやりかねない…)
お付き合いありがとうございました!!