光と闇と   1                   



ファラオ…我が偉大なる王よ…

私はあなたの忠実なる僕。


あなたが望むなら喜んでこの身を捧げましょう…
あなたの御為ならばこの命惜しくはありません。


私は常にファラオの事を心に思い描いています…


だが今夜は…今宵だけは…
この月を愛でる事をお許し下さい…



あなたが今その腕に抱いている者への悪しき心を忘れる為に…
全てを手に入れたあの人への黒き心を打ち消す為に…



ファラオ…わが愛しき人よ…








盗賊王バクラと名乗る者が城内に進入して、事もあろうに先代王の遺体まで持ち出した。



この事が城の上層部内でかなり問題となり、警備の責任者でもあったマハードに責めを負わせる発言が飛び交っていた。

現ファラオでもあるアテムが「責めを追う必要なない!」と一喝し、とりあえずは収まってはいたが…



マハードの心は晴れず、自責の念に押し潰されていた。



「私の未熟さ故に、先代ファラオを辱めてしまいました…御許しを…」
「もういい。お前が気にする事はない。今は盗賊王バクラを捕らえる事が先決だ。」
父上の遺体までも踏みにじったあいつを許さない…

憎しみに歪むアテムの顔を、マハードは苦々しい思いで見つめていた…


「もう下がれ…お前も疲れているだろう…こう毎日大臣たちにグチグチ言われていては。」
「いえ…私は一向に…願わくばいま少し…」

ファラオのお傍に…

いつになく積極的なマハードにアテムは少し困惑しながらも、その求めに応じマハードを褥に呼び寄せた。
髪飾りを外し…腰の飾りを外し…首輪を外し…

身体を飾りつけていた黄金を一つ一つ外していく。

千年リングを端そうとした時、その紐がマハードの髪に触れ、さらりと音を立ててなびいた。
まだ揺れる茶色いストレートな髪をアテムがそっと指に絡める。

「ファラオ…?」
「お前の髪は柔らかいな…昔からそうだった…」
その髪に触るのが気持ちよくて…情事を重ねた夜は必ずマハードの頭を抱き寄せ、そのまま眠りについていた。


肩飾りも外し、ぱさっと衣服を床に落とす。
褐色の肌が月明かりに照らされ、その美しさを助長させる。

「おいで…マハード…」
そう手を差し伸べ誘われてマハードは小さく微笑むと、その手を受け取り、アテムの前に跪いた。



唇を重ねあい、互いの肌に触れ、アテムは静かにマハードを横にした。
身体の線をなぞるようにマハードの肌に触れていく。
内股に手を滑り込ませると、その中心では既にマハード自身が自己主張を掲げていた。

そっと手を添えると、マハードはピクリと身体を震わせ、アテムにしがみ付いてきた。


「はっあぁ…ファラオ…早…く…」


今日のマハードは変だ…何故にこうも積極的なんだ…
それはそれで俺としては嬉しいが…

いつもは俺の身分と自分の立場をわきまえて一歩下がった態度を取る。
俺がどんなに身分の垣根を取り払おうとしても、その立場を崩さない。



俺は王と神官とではなく、友として身体を重ねたい…


「マハード…」
唇を下方に移動させ、既に濡れているマハード自身に口付けをする。
ピクンと反応するのを確かめると、そのまま咥内にそれを含んだ。

「はぁああ!!」
激しく反応するマハードにアテムも戸惑いを隠せなかった。

「今日はどうした、マハード…いつになくよい反応を示す。」
「あっ…ファラオ…」
会話にもならないほどマハードは乱れ、アテムに腰を押し付け、快楽の催促を促す。
アテムはそんなマハードに苦笑しながら、愛撫の続きを再開した。

先端の露を舐め取り、ドクンと脈打つ幹に舌を這わせ、ひくつく秘所に指をねじ込む。

途端に背を反らし、大きく両手足を開かせ、耳に響くような喘ぎ声をあげた。
かつてない反応にアテムも思考が消え、性欲だけが頭の中を支配する。

両足を抱え一気に前進すると、マハードがアテムにしがみ付いてきた。

「いっあああ!!ファラオ!」
「あぁ、素敵だよ、マハード。今日は本当に綺麗だ。」
毎回こうだといいんだがな。

意地悪く微笑むと腰を使っての快楽への律動を開始した。

ズッ、ズッとリズミカルに突き上げれば、その動きにあわせて甘い声がこだまする。
その声にどんどん魅了され、アテムは動きを早めていく。

「あっああ!ファラオ!もっと強く…」
何も…考えられない様に狂わせて下さい…王子!!

絶叫と共に果てるマハードに、アテムはそっと口付けを落とした。
本当に…今夜のマハードはどうしたのだろうか…

「マハード…何か思いつめた事でもあるのか…?」
荒い息をつき、まだ虚ろな眼でアテムを見つめるマハードは、はっと我に返ったように身を硬くした。

アテムの下から抜け出そうと身体を動かすと、アテムは逃がすまいと腰を掴み、まだ刺さっている箇所をグッと奥に押し込んだ。

「あっ、ファ…ラオ!」
「こんなに可愛い反応するお前は初めてだ。何がそうさせているのか気になるところだが、今はそれに便乗させて貰おう。」
さぁ、殻を脱ぎ捨て、お前の忠誠と愛を見せてくれ…



マハードは静かに眼を閉じ、その求めに従った。


そう…今宵は…後悔のない様、自分の思いを吐き出そう。
私の…ファラオへのこの思いを…余す事無く伝えよう。




それが…私のあなたへの最後の忠義でもあるから…


To be continues.



とあるサイト様の影響でちょっとエジプトの遊戯王ワールドを描いてみようと思いました。

CPはファラオ×マハード、ファラオ×セト、で、マハード×セトです!(えへへ)

スローペースかもしれませんが宜しくお付き合いの程…(ペコリ)




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