815系近郊型電車

車内

登場当時

車内

現在(戸袋部へのヘッドレスト追加。)

815系主要使用線区

鹿児島本線:鳥栖−八代
豊肥本線:熊本−肥後大津
日豊本線:柳ヶ浦−佐伯

99年10月、豊肥本線熊本‐肥後大津の電化の際、熊本地区と大分地区に登場した近郊型電車。 従来、急行型電車で運行されていた地域への置き換えとなりました。また従来、熊本−大牟田では 20分ヘッド、熊本以南では30分ヘッドの運転がなされていましたが、この電車の投入により 30分ヘッドに統一されました。 車内はロングシートで、2両編成です。
従来、クロスシートの475系が走っていた地域での置き換えですので、デザインとしては 都会的となりましたが、着席サービスという点ではレベルダウンです。 車体構造は日立製作所の開発した車両システム、日立A−トレインシステムを初採用しています。 これはアルミダブルスキン構造を主としてアルミ摩擦攪拌技術の採用、走行機器のユニット化などを 行って全体として一つのシステムを構成しています。ダブルスキンは、 ちょうどダンボールのように2枚のアルミ板に 波板(アルミ押し出し材)を挟み込むことで強度を保つ方式で同時に全体で強度を保つために 車体を薄くすることが出来、車内空間の拡大が可能となっています。アルミ摩擦攪拌技術は 複数の板から構成される鉄道車両において、アルミ材を接合するときに使われる技術の一つです。 具体的な原理は筆者も分かりかねますが、要は溶接部の強度があたかも1枚板であるかのように 保たれる一方、接合部が目立たないために外板を無塗装としても美観を損ねることがないことが 特徴のようです。また、床下では 骨組みを機器取り付け材と兼ねさせることで軽量化を行い、同時に走行機器類も モジュール化しておくことで工期節減と価格低減を狙っています。 欠点としては車体が薄い分、どうしても車外からの騒音が車内に響くことで、共鳴しないような構造には なっているものの、完全な解決には至っていません。 扉の間には3m×1mの大窓が配置されていますが、熱線吸収ガラスなので カーテン・ブラインドが省略されています。
車内はアルミ鋼材が無塗装で使用され、近代的で機能的ですが、全体として 無機質な印象も受けます。腰掛け、座布団などは1人ずつ独立しています。

足回りはVVVFインバータ制御で、制御装置にはIGBT半導体粒子をJR九州としては初採用し、 1M1T。 このIGBTベクトル制御方式、日本で80年代に開発され大電力が制御できるGTOサイリスタの 粒子を使用した方式に比べ、即応性が高く、粘着力が高いのが特徴ですが、 走行中、車内に伝わってくる騒音はかなりのものがあります。

ワンマン運転設備を備えています。 最高速度は120km/hで、475/457系よりも向上しています。2005年3月改正からは 熊本運用の815系はワンマン運転区間が鳥栖まで拡大した関係で銀水−鳥栖の 本格運用が始まりました。

主要諸元表

形式クモハ815クハ814
定員(着席)138(50)133(40)
電気方式交流20KV/60Hz
最高速度120km/h
空車重量33.8t28.4t
主要寸法最大長20000mm
最大幅2994mm
最大高4096mm
パンタ折畳高さ4295mm
ボルスタ中心距離13800mm
床高さ1125mm
走行装置台車形式DT404KTR404K
車輪直径810mm
固定軸距2100mm
マクラバネ空気バネ
駆動方式平行カルダン
台車重量11.7t8.1t
主電動機MT401KA 150KW×4-
補助電源装置-SC405K
電動空気圧縮機MH410K-C1000ML
制御方式交流回生付き・PMWコンバータ+VVVFインバータ
ブレーキ方式直通予備ブレーキ付き・回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
運転保安装置ATS-SK
冷房装置AU407K屋上集中インバータ方式・42000kcal/h
暖房装置腰掛装架(シーズヒータ)・15500kcal/h
便所-洋式(循環式)
移動制約者スペース-あり

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