九州列車資料館

近郊型・通勤型電車

817系

筑豊本線の一部と篠栗線の電化、そして長崎地区のワンマン化のために 2001年10月に登場した形式。815系を基本としていますが、車内は885系と同じような 本革を白木に貼り付けた転換クロス座席を装備しています。 踊り場を広くしており、ラッシュ時以外で使用できる一人掛けの 補助席も装備しています。2003年には3連化を前提に電気機器を耐圧にして 小改良を加えた1000番台が登場し、直方区に投入されました。それに押し出される形で 大分と鹿児島への基本番台の転籍があり、九州各地で見ることが出来ます。 扉のそばにあるステッカーは、福北ゆたか線用(本カタ)は黄色と黒の細線、 長崎本線用(北ミフ)は、オレンジ、日豊本線大分口(分オイ)は緑 (2005年3月改正で熊本へ転出して消滅)、熊本口(熊クマ)はグリーンとイエロー、 日豊本線宮崎・鹿児島口と鹿児島本線川内口(本カコ)では青となっています。 2007年3月には方向幕部分が拡大された1100番台が直方に配置されました。
平成13年9月直方


815系

豊肥本線熊本口の電化と大分地区のワンマン化のために造られた形式で、 JR九州3作目の近郊型電車です。99年10月登場。 アルミ製の車体に1m×3mの大きな熱線吸収ガラスを 入れています。ソニック用の883系を平面にしたような面白い顔つきを しています。室内はロングシートで、背ずり、座布団ともに 一人分ずつ独立しています。HITACHI A-trainシステムのシリーズ第1号として製作された車両で、 価格を抑えたほか、工程数も少なくできるよう、工夫が凝らされています。 熊本と大分に所属していますが、両者で電気機器のメーカーが違うそうです。
平成13年3月八代


813系

平成6年に登場しました。 811系譲りの軽量ステンレスボディですが、角張った車体と独特の 前面デザインを持ち、門司へも乗り入れるので、これを見て”九州へ来たんだな” と感じる旅行者(特に青春18ユーザー)も多いようです。 九州で最初にVVVFインバータを採用した系列でもあります。 811系が4連からしか組めないのに対して、2両編成から組めるので編成自由度が 高まっています。基本番台は扉の踊り場付近まで全ての座席が転換可能。100番台は 踊り場を拡大して周囲の座席を固定しており、200番台は吹き寄せ部のビードを省略している、 などの細かい違いがあります。 ローカル・都市近郊の両用としたかったようですが、結局、ワンマン設備が ないので815系に移行しています。北九州地区と長崎本線系統で活躍中。 車内は転換クロスシートです。
平成12年12月佐賀


811系

JR九州が独自に開発した通勤電車で、足回りはハイパーサルーン並みの 高性能を誇ります。車内は転換クロスシートで、窓の数が扉間で 3つになっています。車内設備で3つに番台区分され、 基本番台は全部のシートが転換し、扉付近(踊り場)に仕切りがついています。 100番台では、踊り場付近の座席が固定されて、仕切りと一体となりました。 サハに200番台が2両のみ存在し、こちらは修学旅行や遠足などの長距離運用を 前提としてトイレを設置した車両となっています。
平成13年2月南福岡


811系スペースワールド号

811系の編成のうち、1編成は沿線の北九州市にあるテーマパーク、 スペースワールドにちなんだ塗装を施されています。90年4月22日のオープンにあわせるように 運転が始まりました。 当初は明るいブルーの帯でおとなしいスタイルでしたが、 現在はこのように赤の派手な塗装となっています。 宇宙空間をイメージした青系統で車内もまとめられ、スペースシャトルなどの パイロットシートをイメージした厚手の座席など内装も一般車両と違っています。 登場時はスペースワールドのCMが流せるよう、運転室に8トラテープが 装備されていました。特別塗装の811系としては、下の三井グリーンランド号のほかに 以前、CATSの福岡公演の際に行われたCATS号がありました。
平成12年11月二日市


811系三井グリーンランド号

811系には沿線のテーマパークにちなんだ名前の車両が二つありそのうちの一つが この三井グリーンランド号です。登場以来ずっとグリーンの帯です。 室内は普通の811系とあまり変わりません。通勤輸送にも活躍します。 後ろにつながっているのは813系です。
平成12年2月博多


415系1500番台

国鉄末期に登場した交直両用近郊型電車の新番台区分です。 東京地区と、名古屋近郊に投入された211系と同じ姿をした車体に 交直流機器を搭載しています。当時は交直流電車用の界磁添加励磁制御が 実用化されていなかったため、足回りは従来の415系と同様です。 主たる任務は九州・本州間の直通ですが、 北九州地区でも活躍しています。常磐線車両の帯が青15号なのに対し、 こちらは明るい青24号となっています。

ちょいとおさらい
青20号 瀬戸内色の帯など。新幹線0・100系も(300系以降は青15号)。
青22号 103系のスカイブルー色
青23号 JR九州の一般系列の青帯
青24号 ステンレスの京浜東北線やJR四国の車両などのスカイブルー帯

平成12年2月佐世保


303系

筑肥線の一部区間複線化にともない、列車を増発するために2000年に 登場した電車です。6両固定編成を組み、103系1500番台の増強のためなので 2編成12両だけが製作されました。 JR九州となってから初の直流電車ですが、足回りや車内は前年に登場した 815系を基本としており、IGBTの制御方式や一人ずつ独立した腰掛などに 片鱗を見せています。 ワンマン運転のほか、103系では見送られていた自動列車運転装置(ATO)も 装備され、福岡市営地下鉄で使用されています。所属は唐津鉄道事業部で 西唐津から姪浜をとおり、福岡空港まで顔を出します。現在は3編成が活躍中です。
平成13年9月姪浜


103系1500番台

筑肥線の電化と福岡市営地下鉄との直通に備えて造られた車両。 昭和57年に登場。直通運転が始まったのは昭和58年3月22日からです。 筑肥線は列車の本数が少なく、省エネ効果が芳しくない(付近で加速する電車がいないと 架線に電気が返せず、回生ブレーキが失効する)ので、 従来の国電である103系を改良した車両を投入することになりました。 201系よりもあとに登場したので、グループの中では異端です。 筑肥線はJR九州の中で唯一の直流電化です。青いボディにグレーの帯を 巻いていましたが、98年ごろから画像のような上半シルバー、下半グレーで 扉を赤く塗られています。さらに2003年春からはトイレ設置工事が進められ、 塗装も303系に合わせて前頭部と扉を赤、その他をシルバーとしました。
平成12年2月姪浜


415系更新車

昭和46年に3電源方式を採用した交直流近郊型電車の集大成として登場。 のちに予定されていた形式統合(50Hz用401、403を411系、60Hz用421、423を413系=実現せず)を 見越してクハのみ411系列にまとめ、電動車のみ415系として登場しました。0、100、500、700、1500、1600、1700、1900番台 が登場しましたが、九州には0、100、500、1500番台が在籍します。98年ごろから行われた車体更新によってベンチレータの撤去とともに 一部を除いて側板を羽目殺しにする改造が行われました。元々0番台がクロスシート車で、 100番台はシートピッチ改善車、500と1500がロングシートでしたが、現在は多くの車両で ロングシート改造を行われています。 仲間の中にはミレニアムイベントの一環として国鉄色に戻された車両も います。2005年春改正で門司港配置の3編成が大分へ移動し、457系を置き換えて運用に就いています。 さらに2007年3月改正からは全廃となった475系の運用を埋める形で門司港から鹿児島へ転出した編成が あります。

平成12年2月小倉


713系900番台

宮崎空港線開業時に713系900番台を改造して登場しました。 九州地区の電化路線の延伸に伴い、必ずしも直流線区に直通する必要がなくなってきたことから 交流専用電車としてサイリスタ制御を導入し、電力消費量を減少しています。 長崎地区で、当初はグリーン、民営化後はブルーの帯を巻いていましたが、 現在は、本カコ所属で、宮崎−宮崎空港の シャトル列車に使われるほか、延岡にも顔を出します。 車内は、485系から転用した転換シートや、荷物置き場が 設置されています。
平成12年2月鹿児島車両所


717系200番台

急行型475系の車体更新名義で近郊型に改造されて 登場した電車。北陸の413系なども同じ思想で製作されていますが、 交流専用となり、2連単位からの運用なので200番台の形式を名乗っています。国鉄時代に改造された 4編成とJRになってから改造された3編成が存在し、後者は戸袋窓がなく 窓配置も変更されて独特な雰囲気となっています。2003年春からの西鹿児島−国分の ワンマン化に伴って202編成以降が全てワンマン改造を受け、その際に 準備工事だった電動方向幕を稼動し始めました。2004年春には大分にいたトップナンバーが 鹿児島に転入しています。現在、7編成すべてが鹿児島に配置され、主として宮崎地区を中心に 大分まで日豊本線で運用されています。
平成12年6月鹿児島車両所


717系900番台

急行型457系の3両編成のうち、電動車である2両だけを 生かし、車体中央部に両開き扉を設置して平成7年に登場しました。 1編成2両だけが在籍し、なぜか試作車を表す900番台を名乗っています。 車内は扉の間にボックスシートが1つずつあり、その他はロングシートとなっています。 改造から登場後まで一貫して鹿児島所属でしたが、2004年の九州新幹線暫定開業時に 鹿児島本線川内−八代の区間が肥薩おれんじ鉄道に経営分離されるのに伴い、 いったん熊本に転属しました。1編成だけでは扱いに困ったのか、2007年3月には 鹿児島に出戻り、717系200番台と共通で運用されています。
平成13年1月西鹿児島−上伊集院



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